< ~幻想少女物語~495の傷を埋めましょう >
?「記憶(カオス)の泉に身を沈めなさい。
そうすれば、貴方のやっていることが愚かであるとわかるはずよ」
私はレミリア
私はフランドール
レミリア・スカーレット
フランドール・スカーレット
夜の王にして、高貴なる吸血鬼。
夜の王の妹にして、吸血魔法使い。
体は小さいが、これでもツェペシュの末裔だ。
体は小さいけど、これでもツェペシュの末裔……らしい。
ツェペシュは誰かだって?
ツェペシュは誰かって?
パチェ……パチュリー・ノーレッジにでも聞きなさい。
パチュリーに聞いてくれる? 私も知らないの。
きっと小一時間語ってくれるわ。彼女ツェペシュ好きだし。
面倒だと言うかもしれないけど、ツェペシュに関する本の位置くらいなら教えてくれるから。
さて、これからお話しするのは5年前のお話。
さて、これからお話しするのは5年前のお話。
私がまだ、500歳だった頃までの話。
私がまだ、495歳だった頃までの話。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
――1から10は生まれてしまった傷
痛い
痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い
やめてよママ
そんな目で見ないでよ
痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い
ママなんて嫌いだ
うそ
好き
好き好き大好き
でもね
やっぱりその目は嫌い
私は目が嫌い
私を見つめる目が嫌い
嫌いだからつぶすの
きゅっとするの
ママの目もきゅっとしたの
そうしたら
おいしいジュースがわきだした
――11から100は自分でつけた傷
いくらでもわきだすジュース
きゅっとひねればおいしいジュース
パパのはタバコくさい
おねえちゃんは味がうすい
やっぱりママのがいちばん好き
ママがいちばん好き
自分のジュースは、どんな味がするのかな?
きゅっ
その日から、私はひとりぼっち
――100から495は誰の傷?
酷く喉が渇く
ワインなんていらない
ドクン……ドクン……
本も読み飽きた
リンゴもすでに腐ってる
蜂蜜なんてとうの昔に枯れ果てた
ドクン……ドクン……
あぁもう煩いなぁこの心臓
ドクン……ドク………
やっぱり、血でないと喉の渇きは潤わないな
…………………………ドクン
そうよね、お姉さま?
ドクン……ドクン……
あれ? お姉さまの頭はどこ?
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
私はいつだって一人ぼっち。
この暗い部屋に閉じ込められてからもう……何年だろう。
ひーふーみー……
もういいや、面倒だし。
それに時間がいくらあっても、ここから出ることは叶わないのだから。
あぁだめだめ。湿っぽくなっちゃう。
べ、別にあいつに会いたいわけじゃないんだからね!
って言うと可愛いって、パチュリー作の小説に載ってた。
私は別にあいつになんか会いたくないんだけど。
本当だよ?
ごめん。やっぱり嘘。
会いたい。会いたいよお姉さま。
だって愛してるんだもん。
殺したいくらいに、渇望しているんだもん。
あぁ、お姉さま。いつになったらこの岩戸を開けてくれるの?
ねぇ……レミリアお姉さま。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
ザ……ザザザ……
乱れる。
頭が乱れる。
狂気に染まる。
それとも私は元々狂気だったのかしら。
この偉大なるフランドール・スカーレットは。
四方が真っ赤な壁に覆われてる部屋に閉じ込もって、もう一年になる。
ザ……ザザザ……
先ほどから脳が揺さぶられている。
まるで頭に手をぶちこんで、かき回しているかのような。
うっとうしい。全て破壊しつくしてやろうか。
ザ……ザザザ……
でもこのノイズのおかげで、私は正気を保てているのかもしれない。
くっくっく。正気か。そんなものとうの昔に捨て去ったのに。
あぁ、それでもまだノイズにまじって姿をみせるのか。
あいつ……レミリア・スカーレット!!
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
今は楽しい。
フォーオルアカインドを覚えてから、4人で遊ぶことができるから。
パチュリーに教えてもらった魔法って、すごく便利。
本当なら覚えた魔法で、パチュリーと遊びたいけどダメだって言われた。
魔法使いは、頭がなくなったら死んじゃうんだって。変なの。
それってまるで、りんごみたいじゃない。
あ~あ。この映像転移魔法、改造して遊んでみようかな。
受信だけじゃなくって送信も……あ、いいこと思いついた♪
強制的に「受信」したらパチュリーの私生活も見れるかも。
思い立ったが吉日~さぁ改造開始☆
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
ザ……ザザザ……
パチュリーが珍しくお風呂に入ってる。
そういえば、悪魔を召喚して使い魔にしたとか言ってた。
さながら子供を持った母親気分か。
私なんて望んでも子供はできないというのに。
ザ……ザザザ……
映像が乱れるな。
誰だ?
ザ……ザザザ……
パチュリーと、その前に座って頭を洗われているのは使い魔だろう。
じゃあ、湯船につかっている青髪は。
ザ……ザザザ……
ダレ?
アンナヤツ、ミタコトナイ
オマエハ、ダレダ?
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
目を閉じる
暗闇から常闇へ
目をつむるとお姉さまの顔が浮かぶ。
さっきみたお姉さま。どこかさみしそうだった。
私の事を想っていたのかな。
それだと嬉しいな。
もしかしたら、私のところへ来てくれるかも。
ほら、足音が聞こえてきた。
きっと湯上りでぽかぽかした体で抱きしめてくれるんだ。
早く、はやくはやく!!
きた……
やっぱり暖かいね。
お姉さまの血。
私、大好きだよ。
あれ?
あれあれ?
私の頭はどこ?
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
ザ……ザザザ……
やっぱり駄目か。
知識を蓄えた今なら大丈夫かと思ったけれど。
フラン……愛おしい妹よ。
どうしてお前は、そんなに自分を壊すんだ。
私ならいいのに。
私ならいくらでも壊されてもいいのに。
どうして。
ザ……ザザザ……ザ……ザザザ……
ソレハネ
ザ……ザザザ……
私がお姉ちゃんだからだよ
ザ……ザザザ……
私が壊しているのは、憎い憎いお姉サマ
ザ……ザザザ……
欲しいから壊すの。
愛しているから憎いノ
ザ……ザザザ……
お姉さまのカラダ
まだ暖かいね。
お姉さまのアタマ
私の脳に、ぴったり合うね。
あは
ザ……ザザザ……
あははははアアアハハハハハハハああははあははは
あああああああああああああああああああああああああああああ!!
ザーーーーーーー……
うしろのしょうめんだぁれ?
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
私はレミリア
私はフランドール
レミリア・スカーレット
フランドール・スカーレット
夜の王にして、高貴なる吸血鬼。
夜の王の妹にして、吸血魔法使い。
体は小さいが、これでもツェペシュの末裔だ。
体は小さいけど、これでもツェペシュの末裔……らしい。
ツェペシュは誰かだって?
ツェペシュは誰かって?
パチェ……パチュリー・ノーレッジにでも聞きなさい。
パチュリーに聞いてくれる? 私も知らないの。
きっと小一時間語ってくれるわ。彼女ツェペシュ好きだし。
面倒だと言うかもしれないけど、ツェペシュに関する本の位置くらいなら教えてくれるから。
さて、これからお話しするのは5年前のお話。
さて、これからお話しするのは5年前のお話。
私がまだ、500歳だった頃の話。
私がまだ、495歳だった頃の話。
5から500は、家族がつけた傷……
ザーーーーーーー……
まだノイズが聞こえる気がする。
「だからやめておきなさいって言ったのに」
「仕方ないじゃないか。これしか私にはできないのだから」
「本当に不器用ね……レミィ」
私は魔法陣に寝かされていた。
小さな一個の宝石を胸に抱いて。
「パチェ、もう一度お願い」
「だめよ。これ以上すると狂気に侵されるわ」
「フランの為なんだ。頼む」
「だめ。せめて今日は休みなさい。ほら鏡を見てごらんなさい。こんなにやつれてるわ」
「残念ながら、吸血鬼は鏡には写らない」
「化粧もできないなんて不憫ね」
「まだ化粧が必要な年じゃないからどうでもいいわ」
私は宝石を目の前に掲げて覗き込む。
そこにも、私は反射されていない。
自分の顔なんて知らない。
今見れたとしても「あなた誰?」とさえ言ってしまうだろう。
「なんども言うようだけど、こんな事に意味なんてないわ。昔の彼女を見て、彼女を理解しようなんて」
「理解しようなんて思ってない。ただ傷を舐めあいたいだけ」
「それこそ意味がないというのに」
「……時々思うんだ。もし私も狂気にふれていたら」
「え?」
「フランと一緒に、閉じ込められ続ける運命も、悪くないかなって」
「……私はいやよ。レミィとこうして話せないなんて」
パチュリーの言葉はまるでナイフのようだった。
私の心を引き裂く。
「ごめん」
謝罪しか私にはできなかった。
親友よりも妹を取ろうとしているのだから。
馬鹿なのだろう。
不器用なのだろう。
それでも私は……
「好きになさい」
「ありがとうパチェ」
「ふん。レミィが気づくまでは付き合ってあげるわよ。親友だし」
「……ありがとう」
もう一度狂気の中へ。
フランの羽のかけら、記憶のかけらを胸に抱いて。
もう一度目をつむった。
ふとしたことでフランの封印がとけ、結局私がやっていたことは無駄に終わるのだが、それは語る必要はないだろう。
だって、もう私たちは姉妹なのだから。
同じ傷を一生付け続けていく、たった一人の……
500から先は、仲良しな姉妹が付けた傷
?「記憶(カオス)の泉に身を沈めなさい。
そうすれば、貴方のやっていることが愚かであるとわかるはずよ」
私はレミリア
私はフランドール
レミリア・スカーレット
フランドール・スカーレット
夜の王にして、高貴なる吸血鬼。
夜の王の妹にして、吸血魔法使い。
体は小さいが、これでもツェペシュの末裔だ。
体は小さいけど、これでもツェペシュの末裔……らしい。
ツェペシュは誰かだって?
ツェペシュは誰かって?
パチェ……パチュリー・ノーレッジにでも聞きなさい。
パチュリーに聞いてくれる? 私も知らないの。
きっと小一時間語ってくれるわ。彼女ツェペシュ好きだし。
面倒だと言うかもしれないけど、ツェペシュに関する本の位置くらいなら教えてくれるから。
さて、これからお話しするのは5年前のお話。
さて、これからお話しするのは5年前のお話。
私がまだ、500歳だった頃までの話。
私がまだ、495歳だった頃までの話。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
――1から10は生まれてしまった傷
痛い
痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い
やめてよママ
そんな目で見ないでよ
痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い
ママなんて嫌いだ
うそ
好き
好き好き大好き
でもね
やっぱりその目は嫌い
私は目が嫌い
私を見つめる目が嫌い
嫌いだからつぶすの
きゅっとするの
ママの目もきゅっとしたの
そうしたら
おいしいジュースがわきだした
――11から100は自分でつけた傷
いくらでもわきだすジュース
きゅっとひねればおいしいジュース
パパのはタバコくさい
おねえちゃんは味がうすい
やっぱりママのがいちばん好き
ママがいちばん好き
自分のジュースは、どんな味がするのかな?
きゅっ
その日から、私はひとりぼっち
――100から495は誰の傷?
酷く喉が渇く
ワインなんていらない
ドクン……ドクン……
本も読み飽きた
リンゴもすでに腐ってる
蜂蜜なんてとうの昔に枯れ果てた
ドクン……ドクン……
あぁもう煩いなぁこの心臓
ドクン……ドク………
やっぱり、血でないと喉の渇きは潤わないな
…………………………ドクン
そうよね、お姉さま?
ドクン……ドクン……
あれ? お姉さまの頭はどこ?
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
私はいつだって一人ぼっち。
この暗い部屋に閉じ込められてからもう……何年だろう。
ひーふーみー……
もういいや、面倒だし。
それに時間がいくらあっても、ここから出ることは叶わないのだから。
あぁだめだめ。湿っぽくなっちゃう。
べ、別にあいつに会いたいわけじゃないんだからね!
って言うと可愛いって、パチュリー作の小説に載ってた。
私は別にあいつになんか会いたくないんだけど。
本当だよ?
ごめん。やっぱり嘘。
会いたい。会いたいよお姉さま。
だって愛してるんだもん。
殺したいくらいに、渇望しているんだもん。
あぁ、お姉さま。いつになったらこの岩戸を開けてくれるの?
ねぇ……レミリアお姉さま。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
ザ……ザザザ……
乱れる。
頭が乱れる。
狂気に染まる。
それとも私は元々狂気だったのかしら。
この偉大なるフランドール・スカーレットは。
四方が真っ赤な壁に覆われてる部屋に閉じ込もって、もう一年になる。
ザ……ザザザ……
先ほどから脳が揺さぶられている。
まるで頭に手をぶちこんで、かき回しているかのような。
うっとうしい。全て破壊しつくしてやろうか。
ザ……ザザザ……
でもこのノイズのおかげで、私は正気を保てているのかもしれない。
くっくっく。正気か。そんなものとうの昔に捨て去ったのに。
あぁ、それでもまだノイズにまじって姿をみせるのか。
あいつ……レミリア・スカーレット!!
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
今は楽しい。
フォーオルアカインドを覚えてから、4人で遊ぶことができるから。
パチュリーに教えてもらった魔法って、すごく便利。
本当なら覚えた魔法で、パチュリーと遊びたいけどダメだって言われた。
魔法使いは、頭がなくなったら死んじゃうんだって。変なの。
それってまるで、りんごみたいじゃない。
あ~あ。この映像転移魔法、改造して遊んでみようかな。
受信だけじゃなくって送信も……あ、いいこと思いついた♪
強制的に「受信」したらパチュリーの私生活も見れるかも。
思い立ったが吉日~さぁ改造開始☆
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
ザ……ザザザ……
パチュリーが珍しくお風呂に入ってる。
そういえば、悪魔を召喚して使い魔にしたとか言ってた。
さながら子供を持った母親気分か。
私なんて望んでも子供はできないというのに。
ザ……ザザザ……
映像が乱れるな。
誰だ?
ザ……ザザザ……
パチュリーと、その前に座って頭を洗われているのは使い魔だろう。
じゃあ、湯船につかっている青髪は。
ザ……ザザザ……
ダレ?
アンナヤツ、ミタコトナイ
オマエハ、ダレダ?
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
目を閉じる
暗闇から常闇へ
目をつむるとお姉さまの顔が浮かぶ。
さっきみたお姉さま。どこかさみしそうだった。
私の事を想っていたのかな。
それだと嬉しいな。
もしかしたら、私のところへ来てくれるかも。
ほら、足音が聞こえてきた。
きっと湯上りでぽかぽかした体で抱きしめてくれるんだ。
早く、はやくはやく!!
きた……
やっぱり暖かいね。
お姉さまの血。
私、大好きだよ。
あれ?
あれあれ?
私の頭はどこ?
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
ザ……ザザザ……
やっぱり駄目か。
知識を蓄えた今なら大丈夫かと思ったけれど。
フラン……愛おしい妹よ。
どうしてお前は、そんなに自分を壊すんだ。
私ならいいのに。
私ならいくらでも壊されてもいいのに。
どうして。
ザ……ザザザ……ザ……ザザザ……
ソレハネ
ザ……ザザザ……
私がお姉ちゃんだからだよ
ザ……ザザザ……
私が壊しているのは、憎い憎いお姉サマ
ザ……ザザザ……
欲しいから壊すの。
愛しているから憎いノ
ザ……ザザザ……
お姉さまのカラダ
まだ暖かいね。
お姉さまのアタマ
私の脳に、ぴったり合うね。
あは
ザ……ザザザ……
あははははアアアハハハハハハハああははあははは
あああああああああああああああああああああああああああああ!!
ザーーーーーーー……
うしろのしょうめんだぁれ?
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
私はレミリア
私はフランドール
レミリア・スカーレット
フランドール・スカーレット
夜の王にして、高貴なる吸血鬼。
夜の王の妹にして、吸血魔法使い。
体は小さいが、これでもツェペシュの末裔だ。
体は小さいけど、これでもツェペシュの末裔……らしい。
ツェペシュは誰かだって?
ツェペシュは誰かって?
パチェ……パチュリー・ノーレッジにでも聞きなさい。
パチュリーに聞いてくれる? 私も知らないの。
きっと小一時間語ってくれるわ。彼女ツェペシュ好きだし。
面倒だと言うかもしれないけど、ツェペシュに関する本の位置くらいなら教えてくれるから。
さて、これからお話しするのは5年前のお話。
さて、これからお話しするのは5年前のお話。
私がまだ、500歳だった頃の話。
私がまだ、495歳だった頃の話。
5から500は、家族がつけた傷……
ザーーーーーーー……
まだノイズが聞こえる気がする。
「だからやめておきなさいって言ったのに」
「仕方ないじゃないか。これしか私にはできないのだから」
「本当に不器用ね……レミィ」
私は魔法陣に寝かされていた。
小さな一個の宝石を胸に抱いて。
「パチェ、もう一度お願い」
「だめよ。これ以上すると狂気に侵されるわ」
「フランの為なんだ。頼む」
「だめ。せめて今日は休みなさい。ほら鏡を見てごらんなさい。こんなにやつれてるわ」
「残念ながら、吸血鬼は鏡には写らない」
「化粧もできないなんて不憫ね」
「まだ化粧が必要な年じゃないからどうでもいいわ」
私は宝石を目の前に掲げて覗き込む。
そこにも、私は反射されていない。
自分の顔なんて知らない。
今見れたとしても「あなた誰?」とさえ言ってしまうだろう。
「なんども言うようだけど、こんな事に意味なんてないわ。昔の彼女を見て、彼女を理解しようなんて」
「理解しようなんて思ってない。ただ傷を舐めあいたいだけ」
「それこそ意味がないというのに」
「……時々思うんだ。もし私も狂気にふれていたら」
「え?」
「フランと一緒に、閉じ込められ続ける運命も、悪くないかなって」
「……私はいやよ。レミィとこうして話せないなんて」
パチュリーの言葉はまるでナイフのようだった。
私の心を引き裂く。
「ごめん」
謝罪しか私にはできなかった。
親友よりも妹を取ろうとしているのだから。
馬鹿なのだろう。
不器用なのだろう。
それでも私は……
「好きになさい」
「ありがとうパチェ」
「ふん。レミィが気づくまでは付き合ってあげるわよ。親友だし」
「……ありがとう」
もう一度狂気の中へ。
フランの羽のかけら、記憶のかけらを胸に抱いて。
もう一度目をつむった。
ふとしたことでフランの封印がとけ、結局私がやっていたことは無駄に終わるのだが、それは語る必要はないだろう。
だって、もう私たちは姉妹なのだから。
同じ傷を一生付け続けていく、たった一人の……
500から先は、仲良しな姉妹が付けた傷
姉妹はやっぱり似ているとおもうのです
つまりフラン様もカリスマあふれまくりんぐ
のはず
そしてレミリアも狂気あふれまくりんぐ
だって屋敷が全部紅いもの