「ねぇ、妖夢」
「なんですか」
「おやつまだ~?」
「もう少しで三時ですから待ってください」
ほぼ毎日行っているこの会話。
偶然なのか、狙って言っているのか、いつも言うのは二時五十分。
そしていつも縁側に座って。
「最近寒くなってきたわねぇ」
「そうですねぇ」
「体調崩さないでね?いつもお仕事がんばってくれてるから」
「ありがとうございます。幽々子様も気をつけてください?特に夜は寒いですから、布団にしっかり入って寝てくださいますよう」
「じゃあ今日は妖夢の布団にしっかり入って寝るわね」
「そうしてください・・・・って、はい?」
「だから、今日の夜は妖夢の布団の中で過ごすって言っているの」
それは願ったり叶ったり・・・いや、主従関係において一緒の布団で寝るなど・・・。
まったく、幽々子様は妙な事を言い出すから困る。
「いやいや、ダメですって!」
「ふふふ、冗談よ、冗談」
「え、冗談なんですか?」
なんだ、冗談か。
でも、ちょっと残念かも。
「あら、本気だったほうが良かった?」
「いえ、そんなことはっ!」
「本当?」
「本当です」
「ふ~ん」
そこで会話は一度途切れ、しばらく庭の景色を見ていたが、幽々子様の方から視線を感じ、会話は再開した。
「どうかしましたか?」
私が聞くと、幽々子様が顔をを近づけて、私の顔をまじまじと見てきた。
「妖夢の顔って・・・」
割と真剣な顔で言っているので、微妙にカリスマが出ている・・・気がする。
幽々子様は何を言おうとしているのだろう。
候補として、「妖夢の顔って、カッコいいわね」・・・・無いな。言われたら嬉しいけど。
または、「ご飯粒付いてるわよ」・・・・絶対無い。ご飯粒をおやつ前まで付けてるとか何者だよ。
幽々子様の手が頬に触れた。
「妖夢の顔って、大福みたいね」
「ひぇ?」
なんかみょんな声が出てしまった。
何かうすうす読めていた気がするが・・・。
「特にこのほっぺなんて最高じゃな~い」
幽々子様は手で私の頬をむにむにし始めた。
「むにむに~」
「やめてくだひゃいよ~」
「やめな~い」
「私が大福だったら、幽々子様は桜餅ですよ~」
「言ってくれるじゃな~い」
ずっとむにむにされているのもあれなので、私も幽々子様の頬をむにむにし返してみた。
「む~。ようむ~やめなさ~い」
むにむに
「ゆゆこさまこそやめてくださいよ~」
むにむに
しかし、このままいつものようにやられてばかりの魂魄妖夢ではない。
たまにはいつものいたずらのお返しをしてみよう。
今日の私は一味違うのだ。・・・・・たぶん。
とりあえず、私の顔をむにむにしている幽々子様の腋の下あたりに手を入れ、くすぐってみた。
「ちょ、ちょっと、妖夢!?やめなさい!きゃはははは!」
私の頬をむにむにしていた腕をひっこめて、幽々子様の体がころんと後ろに倒れた。
もちろんくすぐるのは止めないので、くすぐったまま、幽々子様を押し倒しているような形になる。
いつも蝶のように振舞っている幽々子様がこんな笑い方をするのはいつ以来だろうか。
たしか、覚えているのは、私がお酒を飲んで踊りだした時くらいだ。
「ふふふっやめなさいってば~」
背中を丸めて笑いをこらえる幽々子様をみていると、かわいいな、と思う。
いつもはやられる側だが、たまにはこういうのもいいだろう。
さっきからドキドキが止まらない。
もう少し大胆な行動に移ってみるとしよう。
いままでの幽々子様にやられてきたことを真似するだけだが・・・。
「ゆ~ゆ~こ~さ~ま」
「はぁ、はぁ・・・なぁに?」
寝転がる幽々子様の頬を唇ではむはむとやさしく噛んでみた。
「!!?」
一回、幽々子様の体がピクンと動いた。
幽々子様はきょとんとした表情をしている。
まだはむはむと頬を噛み続ける。
数秒たったころ、幽々子様が私の頭を撫で始めた。
私の行動を受け入れてくれたのかと思うと、とても嬉しかった。
そして、また数秒たったころ、幽々子様が甘い声で言った。
「ねぇ、妖夢」
「なんれふか?」
はむはむ
「顔真っ赤だけど大丈夫?」
「大丈夫です。問題ありません」
本当は大丈夫じゃない。
少し調子に乗りすぎた、めちゃくちゃ恥ずかしい。頭がくらくらする。
でも、できればこのまま続けていたい。
「ねぇ、妖夢」
「私の事・・・・そんなに好き?」
「はい!それはもうっ・・・・・・!」
あれ、待てよ?
いまとんでもない事普通に言っちゃった?
まぁいいか。これは私の本当の気持ちだ。
「そう・・・・それじゃあ・・・」
「あらららら?」
ごろん、とそのまま横に一回転。
私が押し倒しているような状態から、立場が一気に反転した。
「こんなことしてもいいのよね?」
優しく微笑みながら、蕩けたような声で言う。
こんなことってなんだ。そんなツッコミはどうでもいい。
あれ、もしかして・・・私今、すごく危ない状態?
「あの~、そろそろおやつなので・・・・」
「逃がさないわよ~」
がしっと手首を掴まれた。
それほど強く掴まれているわけではないが、抵抗できない。
「いいの。妖夢」
「いや・・・でも・・・」
逃げたい。
でも逃げられない。
幽々子様と目が合って、動けなくなる。
「あなたがおやつを取りに行く必要はないわ」
「だって、今日のおやつは、私の目の前にいる可愛い妖夢だもの」
ぐっと幽々子様の顔が私の目の前に近づく。
幽々子様の熱っぽい吐息が顔にかかる。
体を守ろうと自然に腕に力が入る。
もう覚悟を決めよう。
来るならこいっ!
覚悟を決めて(諦めて)、目を閉じる。
あれ、こない?
恐る恐る目を開けてみると、
ちゅっ
「!!!?」
ほんの一瞬だった。
目を開けた瞬間、幽々子様の唇が私の唇に重なった。
「好きよ、妖夢」
そして、いつもの優しい顔。
「ちょちょっと!目を開けたときにやるなんて卑怯ですよ!?」
「だってそっちの方が妖夢のびっくりした顔も見られてお得じゃない?」
クスクスと可愛らしく笑う。
さっきの大笑いとは全く違う。
「・・・幽々子様のいぢわる」
「それに、あなただってさっきは凄かったわよ?まさかあんなに情熱的に・・・ねぇ?」
「あうぅ。忘れてください」
「忘れられるわけないじゃない。あんなにかわいい妖夢」
「幽々子様だってかわいかったですよ~。きゃはははって」
「あ、あれはあなたがこちょこちょしたからでしょ!?この~。こちょこちょ~」
「っちょ、やめてっ!あははは!やめてくださいよっ!あははははは!」
ああ、やっぱりだめだ。
私はいじられる側の方が合うのか。
まぁ、今回は私から仕掛けたのだから、文句は言えないか。
今回はいつものお返しに成功したとはいえないけれど、
またいつかチャンスがあれば、私からいたずらしてみようかな。
いつものいたずらのお返しに。
そして、私からのさりげない愛情表現に。
きっと受け入れてくれるだろう。
今度はどんなことをしてみようかな。
「なんですか」
「おやつまだ~?」
「もう少しで三時ですから待ってください」
ほぼ毎日行っているこの会話。
偶然なのか、狙って言っているのか、いつも言うのは二時五十分。
そしていつも縁側に座って。
「最近寒くなってきたわねぇ」
「そうですねぇ」
「体調崩さないでね?いつもお仕事がんばってくれてるから」
「ありがとうございます。幽々子様も気をつけてください?特に夜は寒いですから、布団にしっかり入って寝てくださいますよう」
「じゃあ今日は妖夢の布団にしっかり入って寝るわね」
「そうしてください・・・・って、はい?」
「だから、今日の夜は妖夢の布団の中で過ごすって言っているの」
それは願ったり叶ったり・・・いや、主従関係において一緒の布団で寝るなど・・・。
まったく、幽々子様は妙な事を言い出すから困る。
「いやいや、ダメですって!」
「ふふふ、冗談よ、冗談」
「え、冗談なんですか?」
なんだ、冗談か。
でも、ちょっと残念かも。
「あら、本気だったほうが良かった?」
「いえ、そんなことはっ!」
「本当?」
「本当です」
「ふ~ん」
そこで会話は一度途切れ、しばらく庭の景色を見ていたが、幽々子様の方から視線を感じ、会話は再開した。
「どうかしましたか?」
私が聞くと、幽々子様が顔をを近づけて、私の顔をまじまじと見てきた。
「妖夢の顔って・・・」
割と真剣な顔で言っているので、微妙にカリスマが出ている・・・気がする。
幽々子様は何を言おうとしているのだろう。
候補として、「妖夢の顔って、カッコいいわね」・・・・無いな。言われたら嬉しいけど。
または、「ご飯粒付いてるわよ」・・・・絶対無い。ご飯粒をおやつ前まで付けてるとか何者だよ。
幽々子様の手が頬に触れた。
「妖夢の顔って、大福みたいね」
「ひぇ?」
なんかみょんな声が出てしまった。
何かうすうす読めていた気がするが・・・。
「特にこのほっぺなんて最高じゃな~い」
幽々子様は手で私の頬をむにむにし始めた。
「むにむに~」
「やめてくだひゃいよ~」
「やめな~い」
「私が大福だったら、幽々子様は桜餅ですよ~」
「言ってくれるじゃな~い」
ずっとむにむにされているのもあれなので、私も幽々子様の頬をむにむにし返してみた。
「む~。ようむ~やめなさ~い」
むにむに
「ゆゆこさまこそやめてくださいよ~」
むにむに
しかし、このままいつものようにやられてばかりの魂魄妖夢ではない。
たまにはいつものいたずらのお返しをしてみよう。
今日の私は一味違うのだ。・・・・・たぶん。
とりあえず、私の顔をむにむにしている幽々子様の腋の下あたりに手を入れ、くすぐってみた。
「ちょ、ちょっと、妖夢!?やめなさい!きゃはははは!」
私の頬をむにむにしていた腕をひっこめて、幽々子様の体がころんと後ろに倒れた。
もちろんくすぐるのは止めないので、くすぐったまま、幽々子様を押し倒しているような形になる。
いつも蝶のように振舞っている幽々子様がこんな笑い方をするのはいつ以来だろうか。
たしか、覚えているのは、私がお酒を飲んで踊りだした時くらいだ。
「ふふふっやめなさいってば~」
背中を丸めて笑いをこらえる幽々子様をみていると、かわいいな、と思う。
いつもはやられる側だが、たまにはこういうのもいいだろう。
さっきからドキドキが止まらない。
もう少し大胆な行動に移ってみるとしよう。
いままでの幽々子様にやられてきたことを真似するだけだが・・・。
「ゆ~ゆ~こ~さ~ま」
「はぁ、はぁ・・・なぁに?」
寝転がる幽々子様の頬を唇ではむはむとやさしく噛んでみた。
「!!?」
一回、幽々子様の体がピクンと動いた。
幽々子様はきょとんとした表情をしている。
まだはむはむと頬を噛み続ける。
数秒たったころ、幽々子様が私の頭を撫で始めた。
私の行動を受け入れてくれたのかと思うと、とても嬉しかった。
そして、また数秒たったころ、幽々子様が甘い声で言った。
「ねぇ、妖夢」
「なんれふか?」
はむはむ
「顔真っ赤だけど大丈夫?」
「大丈夫です。問題ありません」
本当は大丈夫じゃない。
少し調子に乗りすぎた、めちゃくちゃ恥ずかしい。頭がくらくらする。
でも、できればこのまま続けていたい。
「ねぇ、妖夢」
「私の事・・・・そんなに好き?」
「はい!それはもうっ・・・・・・!」
あれ、待てよ?
いまとんでもない事普通に言っちゃった?
まぁいいか。これは私の本当の気持ちだ。
「そう・・・・それじゃあ・・・」
「あらららら?」
ごろん、とそのまま横に一回転。
私が押し倒しているような状態から、立場が一気に反転した。
「こんなことしてもいいのよね?」
優しく微笑みながら、蕩けたような声で言う。
こんなことってなんだ。そんなツッコミはどうでもいい。
あれ、もしかして・・・私今、すごく危ない状態?
「あの~、そろそろおやつなので・・・・」
「逃がさないわよ~」
がしっと手首を掴まれた。
それほど強く掴まれているわけではないが、抵抗できない。
「いいの。妖夢」
「いや・・・でも・・・」
逃げたい。
でも逃げられない。
幽々子様と目が合って、動けなくなる。
「あなたがおやつを取りに行く必要はないわ」
「だって、今日のおやつは、私の目の前にいる可愛い妖夢だもの」
ぐっと幽々子様の顔が私の目の前に近づく。
幽々子様の熱っぽい吐息が顔にかかる。
体を守ろうと自然に腕に力が入る。
もう覚悟を決めよう。
来るならこいっ!
覚悟を決めて(諦めて)、目を閉じる。
あれ、こない?
恐る恐る目を開けてみると、
ちゅっ
「!!!?」
ほんの一瞬だった。
目を開けた瞬間、幽々子様の唇が私の唇に重なった。
「好きよ、妖夢」
そして、いつもの優しい顔。
「ちょちょっと!目を開けたときにやるなんて卑怯ですよ!?」
「だってそっちの方が妖夢のびっくりした顔も見られてお得じゃない?」
クスクスと可愛らしく笑う。
さっきの大笑いとは全く違う。
「・・・幽々子様のいぢわる」
「それに、あなただってさっきは凄かったわよ?まさかあんなに情熱的に・・・ねぇ?」
「あうぅ。忘れてください」
「忘れられるわけないじゃない。あんなにかわいい妖夢」
「幽々子様だってかわいかったですよ~。きゃはははって」
「あ、あれはあなたがこちょこちょしたからでしょ!?この~。こちょこちょ~」
「っちょ、やめてっ!あははは!やめてくださいよっ!あははははは!」
ああ、やっぱりだめだ。
私はいじられる側の方が合うのか。
まぁ、今回は私から仕掛けたのだから、文句は言えないか。
今回はいつものお返しに成功したとはいえないけれど、
またいつかチャンスがあれば、私からいたずらしてみようかな。
いつものいたずらのお返しに。
そして、私からのさりげない愛情表現に。
きっと受け入れてくれるだろう。
今度はどんなことをしてみようかな。
特にみょんは本当に可愛いなぁぁぁぁ!!
みょぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉん!!!
普通に悶えさせられたw
ええなあ、ゆゆみょんw
この子たちほっといたら一日中いちゃいちゃしてそうっすね。いやしてるに違いない…。
ゆゆさまあぁぁぁぁぁぁぁ!!!
みょぉぉぉぉぉぉぉぉん!!!
>>2.名前が無い程度の能力 様
悶えて頂けましたか・・・ありがとうございますッ!
>>3.奇声を発する程度の能力 様
悶えまくりですかッ!ありがとうございますッ!
>>4.ユユシャダイ 様
ふたりがいちゃいちゃしているのが私の幸せです。
神は言っている ゆゆみょんは増えるべきと・・・
読んで下さった方、ありがとうございましたッ!
可愛かったです!
可愛かったです!!