「すごい雨ですね」
雨の音が響き渡る図書館。小悪魔が呟くように言う。
「えぇ。夏が終わったと思ったら、なかなか天気が落ち着かないわね」
私は手元の本から顔も上げずに言う。
「……今日は魔理沙さん、来ませんよね?」
「さすがにあいつもそんなに馬鹿じゃないでしょ」
私の隣の席は空いている。
いつもならうるさい魔法使いが座っているその席。
流石に雨の中、彼女はわざわざここまで来たりはしないだろう。
「明日も来るぜ」
そんな彼女の声が頭の中で再生される。
別に期待なんかしていない。
ただ、その言葉を無意味に思い出しているだけだ。
無意味に、その言葉を期待してしまっているだけだ。
どうせ来ないだろうけど、貴方は約束を守らないし。
借りた本も、返しに来ない。
別にいいけどね。読書に集中できるし。
外からはざあざあと雨の音が聞こえてくる。
こんな雨の日は気が滅入る。
少しは彼女のあの元気さを分けて欲しい。
その時、入り口の扉が乱暴に開かれた。
小悪魔は小さく笑って私を見る。
何よ、その顔は。
「おっすパリュリー。約束通り今日も来たぜ」
びしょ濡れの彼女は箒を持って元気そうに笑う。
「はぁ……、静かに本が読めると思ったんだけど……。小悪魔、何か拭くものを」
「はい、分かってます」
小悪魔は奥の方へ下がっていく。
「雨が強いから来ないと思っただろ?来るんだよこれが」
「あぁもう、濡れたまま歩かないで。本が濡れるわ」
私は本を閉じて立ち上がり、彼女に近寄る。
「パチュリー様、タオル持って来ましたよ」
小悪魔はにこにこ笑いながらタオルを私に手渡した。
「早いわね」
「小さくたって悪魔ですから」
そしてにこにこしたまま再び奥に下がっていった。
「お、ご苦労」
「私が拭くから動かないで」
彼女の頭を、タオルで乱暴に拭いていく。
「どういう風の吹き回しだ?」
「本が傷むのが嫌なのよ。全く……なんでこんなびしょ濡れになりながら来たのよ?」
「そりゃあ、私は正直者だからな」
「その発言がすでに嘘じゃない」
先ほどよりも乱暴に彼女の頭を拭く。
彼女は「痛い痛い」と声を出す。
「まぁ……今日はこんな天気だし、ゆっくりしていってもいいわよ」
「言われなくてもそうするぜ」
ほんと、減らず口を叩くんだから。
けれど、雨の音より彼女の声を聴いていた方がいい。
今日ぐらいは、大目に見てあげる。
雨の音が響き渡る図書館。小悪魔が呟くように言う。
「えぇ。夏が終わったと思ったら、なかなか天気が落ち着かないわね」
私は手元の本から顔も上げずに言う。
「……今日は魔理沙さん、来ませんよね?」
「さすがにあいつもそんなに馬鹿じゃないでしょ」
私の隣の席は空いている。
いつもならうるさい魔法使いが座っているその席。
流石に雨の中、彼女はわざわざここまで来たりはしないだろう。
「明日も来るぜ」
そんな彼女の声が頭の中で再生される。
別に期待なんかしていない。
ただ、その言葉を無意味に思い出しているだけだ。
無意味に、その言葉を期待してしまっているだけだ。
どうせ来ないだろうけど、貴方は約束を守らないし。
借りた本も、返しに来ない。
別にいいけどね。読書に集中できるし。
外からはざあざあと雨の音が聞こえてくる。
こんな雨の日は気が滅入る。
少しは彼女のあの元気さを分けて欲しい。
その時、入り口の扉が乱暴に開かれた。
小悪魔は小さく笑って私を見る。
何よ、その顔は。
「おっすパリュリー。約束通り今日も来たぜ」
びしょ濡れの彼女は箒を持って元気そうに笑う。
「はぁ……、静かに本が読めると思ったんだけど……。小悪魔、何か拭くものを」
「はい、分かってます」
小悪魔は奥の方へ下がっていく。
「雨が強いから来ないと思っただろ?来るんだよこれが」
「あぁもう、濡れたまま歩かないで。本が濡れるわ」
私は本を閉じて立ち上がり、彼女に近寄る。
「パチュリー様、タオル持って来ましたよ」
小悪魔はにこにこ笑いながらタオルを私に手渡した。
「早いわね」
「小さくたって悪魔ですから」
そしてにこにこしたまま再び奥に下がっていった。
「お、ご苦労」
「私が拭くから動かないで」
彼女の頭を、タオルで乱暴に拭いていく。
「どういう風の吹き回しだ?」
「本が傷むのが嫌なのよ。全く……なんでこんなびしょ濡れになりながら来たのよ?」
「そりゃあ、私は正直者だからな」
「その発言がすでに嘘じゃない」
先ほどよりも乱暴に彼女の頭を拭く。
彼女は「痛い痛い」と声を出す。
「まぁ……今日はこんな天気だし、ゆっくりしていってもいいわよ」
「言われなくてもそうするぜ」
ほんと、減らず口を叩くんだから。
けれど、雨の音より彼女の声を聴いていた方がいい。
今日ぐらいは、大目に見てあげる。
パチュリーがかわいい。
カッコイイ
久しぶりのパチュマリだ。
世話焼きパッチェさんかわいい。
そして魔理沙なんかかっこよかったw
雨の音も好きなので、魔理沙の声と同時にお願いします。