まだ起きたばかりでだるかったけど、花に水をやらなければならない。
でもそこでぼんやりしていた頭が一気にフル活動した。
「……パチュリー様?」
私が育てあげた花たちに微笑みを浮かべているパチュリー様がいた。
そのおかげで手に持っていた如雨露を落としてしまった。
「…ッ!? めー、りん?」
「あ、…えっと、おはようございます」
気付かれてしまった。
なんというか、少し気まずい感じだ。
だって、あんなパチュリー様見たことなかったから。
「ごめんなさい。お邪魔、でしたか…?」
「そんなことないわ。むしろ私の方が邪魔したわね」
「いえ、そんなことは。それにしても珍しいですね。パチュリー様が外に出ていらっしゃるなんて」
「…たまには運動でもしようかと思って」
「そうでしたか」
「それじゃあ私は戻るわね」
そう言って私の横を通り過ぎようとしたパチュリー様の腕を思わず掴んでしまった。
「…なに?」
「あ、いや、…花、好きなんですか?」
「え?」
パチュリー様の顔が少し赤い気がした。
こんな表情をするんだ、なんだか可愛いな。
「あの、美鈴?」
「はい?」
「手、離してもらえないかしら?」
「あ、すみません!」
今の私も同じような顔をしていたと思った。
でも私よりもパチュリー様の方がやっぱり赤い。
「花、好きよ」
「そうですか」
「貴方を見てるみたいで」
「そうですか…って、…パチュリー様、今何て?」
「あっ! 違う今のはなんでもないの!」
「ちょ、パチュリー様!」
なんでもないと言いながら館に戻っていったパチュリー様。
まさかの発言に正直驚いた。
いくらバカな私でも、あれはかなりドキッとした。
やっぱりあんなパチュリー様は見たことない。
「…図書館に花持っていこうかな」
そんなことを思った夏の朝。
でも、良かった。
パチュリーの淡い恋心はしっかりと伝わってきました^^
・・・いい甘さだ!
めーパチュってアシンメトリで良い組み合わせだなあ…
GJ!と言わざるを得ない
続編待ってます(ぁ
あぁ、いいなぁ。