※一応、ようせいとねこの続編みたいな感じです。
最近、橙とチルノが会う度に、もの凄い喧嘩が起こる。
一方は名無しの妖精、もう一方は最強の妖獣。
一方的な喧嘩かと思いきや、毎回毎回相打ちで終わる。
喧嘩の理由は些細な事である。
橙とチルノが会う度に、小さな口付けを交わすから、と。
本人の好きにさせれば良いものの、何故か喧嘩をする。
弾幕など生ぬるいものでは無く、拳と拳の飛び交う本気の喧嘩。
殴られれば殴り返し、蹴られれば蹴り返す、殺意の見える喧嘩。
今日もまた、喧嘩が起こる。
右にフックとか、顎に膝蹴り、木に投げて当ててからラリアットなど。
人間で無いから成せる技もあったりする。
「うぉぉりゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」
そんな叫び声と共に、最強の妖獣、八雲 藍が吹っ飛ぶ。
吹っ飛ぶと言っても頭が地面の方を向いている。
そのまま木に激突。
「くっ・・・こんのやろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!」
木を蹴り、急加速し、ショルダータックルを当てる。
名無しの妖精こと大妖精が、苦しそうにお腹を押さえる。
その上から追撃、両手を組んで、思いっきり振り下ろす。
藍の本気の追撃を喰らいながらも、まだ立ち上がる大妖精。
二人の肩が、上下する。
そして、二人同時にストレート。
お互いの頬に当たり、お互いとも倒れる。
「はぁっ・・・はぁっ・・・」
「はぁっ・・・なかなかやりますね・・・」
「当たり前だ・・・私をなめるな・・・」
「これじゃぁ・・・ずっと続いてしまいそうですね・・・」
藍は、ああ・・・と軽く返事をし、空を見上げる。
凄く長いようで、短い時間が経ち、藍が口を開いてこう言った。
「なぁ・・・もう、二人の自由にさせないか・・・?」
その言葉を聞いた大妖精は、最初はびっくりしたものの、確かにと言った表情に変わっていく。
「・・・ですね・・・こんな事してても・・・何にも変わりませんしね・・・」
「と言いつつも・・・心の中では心配なんじゃないか・・・?」
「まぁそうですね・・・あなたも同じなのでは・・・?」
「そうだとも・・・」
藍はごろりと転がり、大妖精の方を見る。
「自分の・・・自分の娘の様な子を・・・心配にならない奴が何処に居る・・・」
「・・・まったくです」
大妖精がゆっくりと立ち上がる。
「・・・大丈夫・・・なのか・・・?」
「この位、平気です・・・」
ふらふらと歩き始める大妖精。
一歩、二歩とゆっくりと。
突然、ぐらりと揺れ、倒れそうになる。
「!!」
そんな大妖精を見兼ねた藍は、すぐに立ち上がり、大妖精の方に向かって走る。
ゆっくりと大妖精が倒れはじめる。
そんな大妖精を、藍は優しく包むように抱きかかえる。
「・・・全く、無理をするな」
「あ・・・すいません・・・」
心配をしてくれた藍の顔を見て、大妖精は少しだけ顔を反らす。
「・・・どうしたんだ?熱があるのか?」
気付くと、大妖精の顔が真っ赤になっていた。
「な、なんでも無いです!」
「?そうか・・・」
ぷいっとそっぽを向く大妖精、それを見た藍は、何だ?と言ったような顔で大妖精を見る。
大妖精の行動や言葉から、藍は軽く推測し、ひとつの答えに辿り着いた。
それが分かった瞬間、藍は微笑する。
「・・・そう言う事か」
「・・・何ですか・・・いきなり・・・」
藍は、大妖精を抱きかかえている腕に少しだけ力を篭める。
「ちょ・・・いきなり何をするんですか・・・!」
「さあね、力を篭めたかったからかな・・・」
大妖精の顔が、太陽もびっくりする位、真っ赤になる。
そして、力なく一言。
「・・・もう少しだけ・・・このままに・・・させてください・・・」
「・・・別にかまわないぞ」
藍が一言言うと、大妖精が体の力を全て抜き、藍に体を預ける。
その姿は、まるで親子の様に柔らかく、温かい光景であった。
後、さっきはすいませんでした。
もっと自信をもっていい。十分誇れるSSなのだから。
DAICHANGかぁいいよDAICHANG!
新しいカップルの予感!
いや、気にしてないので大丈夫です
>唯様
謝られても困ります、あれは僕の暴走故のものなので
>こじろー様
ありがとうございます、おかげで自信が湧いてきました
藍さま、ふかふかしてそうだなぁ、羨ましい。
藍大って何か大学っぽい・・・
>けやっきー様
彼女はやれば出来る子だと思います
藍様はふかふかしてるのではなく、もふもふしているのです