注意書き
書き手の脳がゆだっている、咲夜さんがちょっと変態チック、出血、生足良いよね?
ちっさいとは別物です
「あーつーいー」
夏である、昼はひたすら暑く、夜はひたすら蒸し暑い。
河童は河から出てこず、氷精はやたらと人気がでる。
そして悪魔の妹はテーブルの上に突っ伏して伸びていた。
「フラン、行儀が悪いわよ」
「だってー暑いもの、お姉様は暑くないの?」
「暑くても見苦しい態度は見せないのがレディというものよ」
「ふーん」
バッ!とフランはテーブルクロスを捲り下を覗き込んだ。
そこには…水を張ったタライと足…
「お姉様…」
「だ、だって暑いんだもの!いいのよ見えなければ!」
「開き直った!」
「美しい水鳥は水面下では必死で足を動かすのよ!」
「なんかちがう!」
「あーもう我慢できない! 外でチルノと遊んでくる!」
「ちょっと駄目よ! こんな日差しの日に外になんて危ないでしょ!」
日差しの危険<氷精の冷気である、フランは駆け足でドアに向かった。
姉に捕まる前に外の出てしまおうと勢いでドアを開けた瞬間、
ゴン、っと何かにぶつかる鈍い音が響いた。
ドアの向こうに咲夜がいた。
紅茶のセットが乗ったワゴンが横にあるのでお茶を淹れに来てくれたのは明らかで、
おそらくノックをしようとしたところでフランがドアを開けてしまったのだろう。
「咲夜! ごめん、大丈夫!」
「だ、だいひょうぶです、妹様」
ドアと顔面が仲良く挨拶してしまった痛みで鼻を押さえ少々涙声で答えたが、
「あっ」
次の瞬間タラッと指の間から血が流れた。
「あーっ鼻血! お姉様ー、ティッシュー!」
「ちょ、だいひょうぶですから」
時間を止めて血を止めてこようとしたがフランにがっちり腕を掴まれて逃げられなかった。
それにフランが一生懸命鼻血を止めようとしてくれているのだ、好意を無碍にも出来ない。
レミリアから受け取ったティッシュを鼻にグリグリ詰められているのが打った鼻にちょっと痛い…
そして、鼻にティシュを詰めている瀟洒とは若干言いがたいメイド長が出来上がった。
フランは自分の手当てに満足顔だが、レミリアは笑いを堪えてプルプルしている。
ちょっと、いやかなり恥ずかしい姿だ、なるべく見られないようにしないと、
「何しているの?」
こんなときに限って動かない大図書館が動いてきた。
「あら咲夜、とうとう幼女趣味に目覚めて鼻から忠誠心を出せるようになったのね」
「出せませんし、出しません」
「あら、てっきりそのレミィの生素足で覚醒したのかと思ったのに」
タライに足を浸けていたレミリアは裸足のままだった。
「パチュリー様、確かに私は足というパーツは好きです。でしがそれは脹脛などに程よい筋肉が付いて
足首とのメリハリがあり、なおかつ柔らかさを失わない足、これがベストです。
さらに同じように重点を置いている胸に関しても、包容力のあるサイズを保ちながら重力に負けることなく、
張りと形を保っている胸、まさにこれが至高です。
なので幼女の足やまっ平らな胸は範囲外です、よって私がお嬢様で鼻血を出すことはありません!」
咲夜はキリッという表現がピッタリな大真面目な顔で断言した。
「ちょっと! 終わりのほうの台詞が凄く引っかかるんだけれど!
確かに私で鼻血を出す従者はごめんだけど、何だか凄い敗北感だか空しさが湧き上がってくるわ」
あっさり否定されて複雑な心境に陥っていた。
「あれー皆さんお揃いで何をやっているんですか?」
そこにひょっこりと美鈴が顔を出した。手には夏を彩る花々が抱えられている。
おそらく館内を飾る花を持ってきたのだろう。
「咲夜がちょっと…って、美鈴なんて格好しているの!?」
「いやー暑かったのと、お花の手入れと水遣りをするので濡れてもいいようにと思って」
ニコニコと笑顔でレミリアに答える美鈴の格好は、
お下げの部分はそのままに長い髪はポニーテールにして、上はタンクトップ、下はショートパンツ、
素足にサンダルと夏の大変素晴らしい姿。
足は程よく筋肉がつきそれでも柔軟さを失わないしなやかさを持ち、足首はキュッとしまってメリハリがあり、
胸はサイズ、張り、形、文句なしである。
何故分るのか?
かつてメイド長は訪ねました、『ブラジャーのサイズはいくつ?』軽くセクハラです。
門番長は答えました、『ブラは苦手なのでしてませんよ』
ゆえにタンクトップの下は…
ドプッ、と生々しい擬音がしそうな勢いで咲夜の鼻から血が滴った。
普段の彼女なら何とか耐えたであろうがいかんせん、先程すでに出血したばかりでデリケートになっている事に加えて
いつも以上に殺しにかかっているとしか思えない美鈴の姿、これにどう耐えろというのだ?
頭に血がのぼりあっさり鼻の血管は決壊した。
「わーっ咲夜さん大丈夫ですかー!」
がくりと膝をついた咲夜を美鈴が胸で抱き止めた。
「のぼせちゃったんですか?しばらくじっとしていて下さい」
「包容力と張りと形と…グフッ」
「咲夜さーん?! どうしましょうお嬢様!」
「とりあえず、咲夜はその辺に転がしておいたら復活するわよ」
「そんな事は出来ません! 咲夜さんが回復するまで側にいます!」
「悪化するだけだと思うけれど」
美鈴に膝枕をしてもらった咲夜はさらに出血し、あやうく出血性ショック死を起こすところだった。
後日咲夜は
『夢のような状況でそのまま(リアルに)昇天するところでした』
と証言している。
ちなみにレミリアは『美鈴がタンクトップとショートパンツ姿になるのは主の前以外は厳禁』と決まりを作ったら、
館中の使用人、妹、友人からストライキを食らったのでこの決まりは不採用となった。
そうして美鈴は毎年夏になると元気にタンクトップとショートパンツ姿で花の手入れをしているのである。
もうだめねこのメイド
お前らポニテでタンクトップしかもノーブラで
ショートパンツ姿の美鈴を前にして鼻から忠誠心を出さずに済むのかと。
はい、俺には無理でした。咲夜さん馬鹿にしてすいませんでした
(現在、輸血中……)
…ええい、鴉天狗! 鴉天狗はどこだぁ!
何故このようなスクープをモノにせぬ!