まだ日差しも高い夏の午後、私は縁側で一人お茶を啜っていた
今日はこのまま何もないで終わるか、と心の中で呟いた瞬間、遠くの空に黒い点が見えた
「まさか、ね」
疲れてるんだ、目の錯覚だと思いこませて私は目を閉じた、彼女は今日来るはずがない
「こんにちわ、霊夢さん」
目の錯覚ではなかった、目の前にいたのは烏天狗の新聞記者、射命丸文だった
「文、あんた今日の仕事はどうしたの?」
今日彼女は取材があるからと言って魔界へ行っていたはずなのだが
「ありましたよ、でも早めに終わってしまったんでね」
いつの間にか彼女は私の隣に座っていた
「早いたって、今日の朝に出たんでしょ?」
「えぇそうですよ、そんなことは良いですからお土産持ってきましたよ」
彼女がバックパックから取り出したのは温泉まんじゅうだった
「あら、気が利くじゃない」
「霊夢さんにはこれくらい持ってかないと怒られるかなと思いましてね」
怒るわけないじゃない、会えただけでも嬉しいのに、すぐにでも抱きつきたいのに
「ま、良いわお茶くらいは出すわ」
心の中の本音を隠し私は台所へ足をのばし冷えた麦茶を入れた湯呑みを二人分盆に乗せて戻った
「あれ?麦茶ですか?」
「何?この暑い中で熱いお茶が良いの?」
「いや、いつも熱いお茶飲んでるのになって、珍しいなと思っていたりします」
「もう夏だしね、冷たい麦茶にかえたのよ」
「なんだ、そんなことですか」
実は違う、この麦茶は日差しの中で飛び回って一生懸命のあなただけに出している
「さ、食べましょうよ、おまんじゅう」
文の誘いに私は応じた
景色を眺めつつしばしの無言、今すぐにでも彼女を押し倒したい衝動を抑えて私はまんじゅうをかぶりつく
「あ、あんた何その袖」
ふと目に着いた彼女のシャツの袖は被弾により裂けていた
「ん?あぁこれ弾幕ごっことかやってると掠ったりしてよく破けるんですよね、まぁ良くあることですからいちいち気にしませんけど」
彼女は笑っているが笑って済ませる範疇では無いことは彼女がよく知っているはずだ、彼女は弾幕を良く撮る、だが撮るだけで決して反撃はしない、彼女は自分の弾幕が写るのが嫌なだけと言っているが攻撃できないほど怖いことはないだろう
「麦茶、ご馳走様でした」
そう言って彼女は飛び立とうとするがいつの間にか私は彼女を呼び止めていた
「ま、待ちなさいよ」
「へ?」
「その服、直してあげるから」
自分自身でも分からない内にそんな言葉を捻り出していた
「裂け目がそんな目立つところにあったんじゃ恥ずかしいわよ」
私はそんな理由で彼女を引き留めた
夕暮れの中で文は私が貸した浴衣に身を包み、私は彼女の破れたシャツを直していた、二人ともただ黙って彼女は夕暮れを眺め、私は彼女のシャツを眺め、時は過ぎてゆく
「…ありがとうございますね、霊夢さん」
彼女がそんなことを言ってくる、正直とても嬉しい
「はい、直ったわよシャツ」
そうこうしている内に私は彼女のシャツを直し、彼女に手渡した
「ありがとうございます、麦茶美味しかったです」
そんなことを言って彼女はもうすっかり暗くなった空を飛んでいった
今日はこのまま何もないで終わるか、と心の中で呟いた瞬間、遠くの空に黒い点が見えた
「まさか、ね」
疲れてるんだ、目の錯覚だと思いこませて私は目を閉じた、彼女は今日来るはずがない
「こんにちわ、霊夢さん」
目の錯覚ではなかった、目の前にいたのは烏天狗の新聞記者、射命丸文だった
「文、あんた今日の仕事はどうしたの?」
今日彼女は取材があるからと言って魔界へ行っていたはずなのだが
「ありましたよ、でも早めに終わってしまったんでね」
いつの間にか彼女は私の隣に座っていた
「早いたって、今日の朝に出たんでしょ?」
「えぇそうですよ、そんなことは良いですからお土産持ってきましたよ」
彼女がバックパックから取り出したのは温泉まんじゅうだった
「あら、気が利くじゃない」
「霊夢さんにはこれくらい持ってかないと怒られるかなと思いましてね」
怒るわけないじゃない、会えただけでも嬉しいのに、すぐにでも抱きつきたいのに
「ま、良いわお茶くらいは出すわ」
心の中の本音を隠し私は台所へ足をのばし冷えた麦茶を入れた湯呑みを二人分盆に乗せて戻った
「あれ?麦茶ですか?」
「何?この暑い中で熱いお茶が良いの?」
「いや、いつも熱いお茶飲んでるのになって、珍しいなと思っていたりします」
「もう夏だしね、冷たい麦茶にかえたのよ」
「なんだ、そんなことですか」
実は違う、この麦茶は日差しの中で飛び回って一生懸命のあなただけに出している
「さ、食べましょうよ、おまんじゅう」
文の誘いに私は応じた
景色を眺めつつしばしの無言、今すぐにでも彼女を押し倒したい衝動を抑えて私はまんじゅうをかぶりつく
「あ、あんた何その袖」
ふと目に着いた彼女のシャツの袖は被弾により裂けていた
「ん?あぁこれ弾幕ごっことかやってると掠ったりしてよく破けるんですよね、まぁ良くあることですからいちいち気にしませんけど」
彼女は笑っているが笑って済ませる範疇では無いことは彼女がよく知っているはずだ、彼女は弾幕を良く撮る、だが撮るだけで決して反撃はしない、彼女は自分の弾幕が写るのが嫌なだけと言っているが攻撃できないほど怖いことはないだろう
「麦茶、ご馳走様でした」
そう言って彼女は飛び立とうとするがいつの間にか私は彼女を呼び止めていた
「ま、待ちなさいよ」
「へ?」
「その服、直してあげるから」
自分自身でも分からない内にそんな言葉を捻り出していた
「裂け目がそんな目立つところにあったんじゃ恥ずかしいわよ」
私はそんな理由で彼女を引き留めた
夕暮れの中で文は私が貸した浴衣に身を包み、私は彼女の破れたシャツを直していた、二人ともただ黙って彼女は夕暮れを眺め、私は彼女のシャツを眺め、時は過ぎてゆく
「…ありがとうございますね、霊夢さん」
彼女がそんなことを言ってくる、正直とても嬉しい
「はい、直ったわよシャツ」
そうこうしている内に私は彼女のシャツを直し、彼女に手渡した
「ありがとうございます、麦茶美味しかったです」
そんなことを言って彼女はもうすっかり暗くなった空を飛んでいった
長々してていいじゃない!
あやれいむだもの!
椛よ、君の能力を私にも分けてくれ
とても良かったです!
友人よ、君は英雄だ。
お互いがお互いを大切に思ってる、けど適度な距離感。
椛さんも紫さんもいい味が出てると思います。