「霊夢さーん」
「何?」
「記事にしてくださいよ―」
「何を?」
「私の武勇伝を―」
「ダメ」
「なんでですかー」
「私は本当のことしか記事にしないの」
「本当のことですよー」
「うさんくさすぎるのよ」
「そんなー」
「日ごろの行いが悪いのよ」
「霊夢さーん」
むぎゅー
「あぁ!もう!暑苦しい!!うっとい!!帰れ!!!」
「ひどーい」
『夢想封印』
「ひうあっ!?」
ドーンドーンピチューン
「文」
「ハイなんでしょう」
「暑い」
「ハイ」
パタパタパタ
「あーすずしい。……文」
「ハイなんでしょう」
「のどかわいた」
「ハイ」
ズズーっ
「ふぅ……たまには冷えた麦茶もいいわね……」
「霊夢さん」
「何?」
「私はいつまでこのような
「この夏中くらいかしら」
……ハイ」
「……文」
「ハイなんでしょう」
「あんた神社はいいの?」
「霊夢さんが帰らせてくれないんじゃないですか」
「それもそうね」
「ハイ」
「……文」
「ハイなんでしょう」
「私が神社に行けばあんたも仕事できるんじゃない?」
「それもそうですね」
「……行くわよ」
「ハイ」
「……霊夢さん」
「何?」
「新聞はいいんですか?」
「ここじゃ書けないじゃないの」
「それもそうですね」
「うん」
「……霊夢さん」
「何?」
「ここに原稿だのペンだの持ってくれば書けるんじゃないですか?」
「それもそうね」
「……行ってきます」
「行ってらっしゃい」
「全速力で取ってきました」
「文、暑い、のどかわいた」
「ハイ」
パタパタパタパタパタ
ズズズーっ
「ふぅ……やっぱり熱い緑茶が一番ね……」
「……霊夢さん」
「何?」
「新聞書かないんですか?せっかく取ってきたのに……」
「うーん、何か気が乗らない」
「毎回楽しみにしてるんですから、読者を裏切らないでくださいよ―」
「知ったことじゃないわ」
「霊夢さーん」
むぎゅー
「文」
「ハイなんでしょう」
「暑い」
「ハイ」
むぎゅー
「……文」
「書いてくれるまで離れませんよ」
「……ハァ、分かったわよ。書けばいいんでしょ?」
「わぁ、ありがとうございます―」
パタパタパタ
「あーすずしい。……文」
「ハイなんでしょう」
「どんな話なの?」
「ハイ……え?」
「あなたの武勇伝。書いてほしいんでしょ?」
「……はい!」
とある世界、とある夏の、とある一コマ。
>後書き
細かい事は気にしない!
こういうのもいいね!!!
たとえ職業が入れ替わったとしても、それは決して揺るぎ無いことなのですね。
良いあやれいむでした。