製作時間1時間。読み直し回数2回。
今回は今までで1番荒削り(低クオリティ)かもしれない。
「霊夢さん!遊びに来ました!お土産持参で」
「うるさいだまらっしゃい」
「おお相変わらずの切れ味!」
幻想郷の端にある博麗神社。そこには人妖問わず好かれる人間が住んでいる。
名を博麗霊夢。巫女である。この巫女は基本的に妖怪退治を家業としているのだが、何故かやたらめったら妖怪たちに人気がある。
「どうしたんですか?あ!さてはまた拾い食いでもして調子崩したんですか?」
「そこまで意地汚くないわ…。で、何もってきたの?」
十分意地汚い気がするが。この巫女は基本的に人の話を全く聞かないくせに肝心の部分ははっきりと聞いているタイプの人間だ。たとえば「霊夢さん大好き愛してますこの幻想郷中のどこよりも好きお賽銭入れましたあなたが好きだ何回だって抱きしめてキスをして愛を囁いても足りないほどに!!」とか言っても絶対「いくら入れたの?」とかいってくるタイプだ。
「えと、針、札、陰陽球、どれがいい?」
「あれ?顔に出てました?」
「声に出てた。全部」
「ああどおりで。だから恥ずかしくて顔が赤いんですね」
「夢想封印!」
「ごふっ!第4の選択肢だと…」
とりあえず持ってきたお土産を差し出す。正確には拾ってきた、だが。
「とりあえずこれがお土産ですとも」
「あら可愛い人形ね」
「気に入っていただけましたか?」
「ええ…って、これ、アリスの人形じゃないの」
そうだっただろうか?でも何時もつれている上海人形でも蓬莱人形でもない。
「へ?アリスさんそんなデザインの人形持ってましたっけ」
「ああ、あんたはまだ見たことなかったか。おーい、しっかりしろー」
そう言いながら人形の首をガンガン振る霊夢。傍から見ればさながら気がふれた女の子が人形で遊んでいるようにも見えなくもない。
「…」
「ぐふっ…また御札が改良されましたね…凄い威力です」
「オ…オーエドー」
「お、気が付いた?」
「…おーえど?」
聞くと彼女(?)は大江戸からくり爆薬人形というらしい。なんだか聞くからに危険な香りがぷんぷんする人形だ。というか大江戸なのに見た目が西洋のデザインってかなり変だ。これはあれか。ぎゃっぷもえというやつか。などと無意味な思考にふけっていたときだ。後ろに人の気配がした。
「こんにちは霊夢。文も久しぶりね」
「ああいらっしゃいアリス」
「おお、アリスさんでしたか」
振り向くとそこには金髪碧眼の人形遣い、アリス・マーガトロイドがちょうど着地しているところだった。随分とおしとやかに着地するもんだ。
私ならいちいち着地の際にあんなに気を使っていては1週間で気が滅入るだろう。
「あ、霊夢。ちょっと聞きたいことが…」
「ア、アリスー!」
「ん?あ!大江戸!こんなとこにいたのね」
「文句なら文に言いなさいね。こいつが取ってきたから」
「ええ!?ちょっと霊夢さん、まるで私が盗んできたみたいな言い方止してくださいよ!」
「わかってるわよ。この子魔理沙との弾幕ごっこのときにどこかに飛んでいっちゃって」
「魔理沙さんが吹っ飛ばしたんですか?ひどいですね」
「ああいえ。この子レミングスパレードの最後に出てくるんだけど、魔理沙が他の人形たちに直撃した際にその爆風でどこかに飛んでいっちゃって」
とりあえず彼女とは喧嘩したくないと思った。
「とりあえずお茶淹れるわね」
「ありがと」
「あ、私もお願いします」
「ご自分でどうぞ」
「ひどいなぁ」
…
軽く1時間ほど経ったころだろうか。私は案外嫉妬深いと思い知ったのは。
「それでパチェったらいきなり吐血して落ちちゃったのよ?私はただ梯子の下から見上げて彼女に(お茶会を)しないの?って聞いただけなのに」
「はは、あの子もちょっと多感なお年頃なのよ。きっとね」
「…」
「でも上手く使えばいい武器よ?私はその手で紫からいっぱいお煎餅巻き上げたんだから」
「ふふ、さすがあなたは予想の斜め上を行くのね」
「…」
非常に、面白くない。さっきから霊夢はアリスさんとばかり喋って私とは目すらあわせてくれない。
アリスさんもアリスさんだ。私と霊夢の関係は知らないわけじゃないだろうに。全く無垢と無知は紙一重。これではあのパチュリーさんも苦労するわけだ。
楽しそうにお喋りを楽しむ二人。だがそれに反比例して私の不快指数は上がっていく。霊夢のアリスさんに向けられたあの笑顔。ふーんいいもん。私はもっと嬉しそうな顔させられる。いやそれ以上の表情だって!
しかし霊夢はひどい。私がいるのに他の子とぺらぺらと。からかっているのか、わざとか全く。
…あ!いいこと思いついた。
「ま、今度はパチュリーもつれてきなさいよ」
「そうね。いくらパチェが本の虫でも親友の私が誘えば来るでしょう」
「…なんのためにアイツがあんたにその呼び名を許してると思ってんのよ。ホントあの子苦労するわね」
「何の話?…てどうしたの文。そんなに私を見つめて」
思いついたら即実行に移す。さあ霊夢!どうでる?
「アリスさんって…そんなに、綺麗でしたっけ」
「…!」
「え?いきなりなによ」
「いえ、ただ何だかとても綺麗で、さっきからずっと目が放せないんですよ」
「あらあら、ありがと」
「…」
地味に睨んでくる霊夢。よし!作戦は成功だ。私は更に追い討ちをかける。
「ああなんというか」
「え?…きゃっ」
「ちょっ文!」
アリスさんの腰に腕を回して引き寄せる。そのまま彼女の腕を手に取り手の甲にキスを一つ。紳士の挨拶だ。
「今すぐあなたを私のものにしたい」
「いやね。私は人よ?」
「…アリスさんいくらなんでもそのリアクションはないです。パチュリーさんそのうち泣きますよ?」
「?」
「…アリス」
さっきと明らかに声のトーンが違う。少しやりすぎただろうか。アリスさんの腰から腕をはずす。流石にこれ以上は針が飛んできかねない。
「今日はもう帰りなさい?あんまり遅いとパチュリーがまたぼやくわ?」
「え?ええ。そうね。それじゃ帰るね霊夢。文もじゃあね」
「ええ。また取材などありましたらよろしく」
「ミコガンバレヨー」
…
「え、えーと」
「…」
静寂。ただひたすらに静寂。はっきり言って気まずい。ちょっとさっきのキスはいくら挨拶とはいえ不味かったかななどと考えていたときだった。
「文」
「は、はい」
…どことなく声に元気がないのは気のせいだろうか。
「私今日わかったことがあるわ」
「なにがですか?…ってうわ!」
「ごめんね」
いきなり抱きついてくるものだからバランスを崩しかける。更にあの霊夢が詫びるなんて余計にバランスを崩しそうになる。え?どういうことだろう。
「今日アリスが来たときね。最近あんたあんまりここ来ないから仕返しの意味も込めてあんたを邪険に扱おうとしたの」
「ああやっぱりあれわざとですか」
「あんたにやきもちの一つでも焼いて欲しかったから。でもあんたにあんな仕返しされてわかったわ。やっぱり好きな奴から無視されたり他の子と仲良くされるといやだなぁって」
「…なんと」
乙女である。非常に凶器だ。しかし私の白金の理性はこんなことで砕けたりはしない。私は
「あんたがアリスを綺麗綺麗って言うたび羨ましくなった。腰に手を回して手の甲にキスしただけで嫌な気分になった。おかしいわよね。私たちもっと先のこといっぱいしてるのにね」
「霊夢さん」
「れ・い・む!」
「わわ!」
勢いよく縁側に押し倒される。いくら私が烏天狗で風圧には強くても、直接押されると案外弱い。倒された際に打った頭を優しく撫でられた。吐息のかかる位置まで顔が近づいてくる。
「二人だけのときはさん付け厳禁!それにね」
「え、ええ」
不味い。すでに私のアルミの理性は崩壊寸前だ。だというのに彼女は。
「あんたのものは私だけよ。両手とも私でいっぱいなの。両手に花とは正にこのことよ」
「霊夢!!…綺麗よ。あなたは。私が世界で知ってる誰よりも」
「…ありがとう」
そこまで言うと私のティッシュのような理性は軽く吹っ飛んだのだった。
後日、なぜかパチュリーさんにロイヤルフレアを乱れ撃ちされた。恐らくアリスさんが悪気なく言ったのだろう。痛かった。
けど文句を言いつつも甲斐甲斐しく手当てをしてくれる霊夢に癒されたからまあいいとするか。
今回は今までで1番荒削り(低クオリティ)かもしれない。
「霊夢さん!遊びに来ました!お土産持参で」
「うるさいだまらっしゃい」
「おお相変わらずの切れ味!」
幻想郷の端にある博麗神社。そこには人妖問わず好かれる人間が住んでいる。
名を博麗霊夢。巫女である。この巫女は基本的に妖怪退治を家業としているのだが、何故かやたらめったら妖怪たちに人気がある。
「どうしたんですか?あ!さてはまた拾い食いでもして調子崩したんですか?」
「そこまで意地汚くないわ…。で、何もってきたの?」
十分意地汚い気がするが。この巫女は基本的に人の話を全く聞かないくせに肝心の部分ははっきりと聞いているタイプの人間だ。たとえば「霊夢さん大好き愛してますこの幻想郷中のどこよりも好きお賽銭入れましたあなたが好きだ何回だって抱きしめてキスをして愛を囁いても足りないほどに!!」とか言っても絶対「いくら入れたの?」とかいってくるタイプだ。
「えと、針、札、陰陽球、どれがいい?」
「あれ?顔に出てました?」
「声に出てた。全部」
「ああどおりで。だから恥ずかしくて顔が赤いんですね」
「夢想封印!」
「ごふっ!第4の選択肢だと…」
とりあえず持ってきたお土産を差し出す。正確には拾ってきた、だが。
「とりあえずこれがお土産ですとも」
「あら可愛い人形ね」
「気に入っていただけましたか?」
「ええ…って、これ、アリスの人形じゃないの」
そうだっただろうか?でも何時もつれている上海人形でも蓬莱人形でもない。
「へ?アリスさんそんなデザインの人形持ってましたっけ」
「ああ、あんたはまだ見たことなかったか。おーい、しっかりしろー」
そう言いながら人形の首をガンガン振る霊夢。傍から見ればさながら気がふれた女の子が人形で遊んでいるようにも見えなくもない。
「…」
「ぐふっ…また御札が改良されましたね…凄い威力です」
「オ…オーエドー」
「お、気が付いた?」
「…おーえど?」
聞くと彼女(?)は大江戸からくり爆薬人形というらしい。なんだか聞くからに危険な香りがぷんぷんする人形だ。というか大江戸なのに見た目が西洋のデザインってかなり変だ。これはあれか。ぎゃっぷもえというやつか。などと無意味な思考にふけっていたときだ。後ろに人の気配がした。
「こんにちは霊夢。文も久しぶりね」
「ああいらっしゃいアリス」
「おお、アリスさんでしたか」
振り向くとそこには金髪碧眼の人形遣い、アリス・マーガトロイドがちょうど着地しているところだった。随分とおしとやかに着地するもんだ。
私ならいちいち着地の際にあんなに気を使っていては1週間で気が滅入るだろう。
「あ、霊夢。ちょっと聞きたいことが…」
「ア、アリスー!」
「ん?あ!大江戸!こんなとこにいたのね」
「文句なら文に言いなさいね。こいつが取ってきたから」
「ええ!?ちょっと霊夢さん、まるで私が盗んできたみたいな言い方止してくださいよ!」
「わかってるわよ。この子魔理沙との弾幕ごっこのときにどこかに飛んでいっちゃって」
「魔理沙さんが吹っ飛ばしたんですか?ひどいですね」
「ああいえ。この子レミングスパレードの最後に出てくるんだけど、魔理沙が他の人形たちに直撃した際にその爆風でどこかに飛んでいっちゃって」
とりあえず彼女とは喧嘩したくないと思った。
「とりあえずお茶淹れるわね」
「ありがと」
「あ、私もお願いします」
「ご自分でどうぞ」
「ひどいなぁ」
…
軽く1時間ほど経ったころだろうか。私は案外嫉妬深いと思い知ったのは。
「それでパチェったらいきなり吐血して落ちちゃったのよ?私はただ梯子の下から見上げて彼女に(お茶会を)しないの?って聞いただけなのに」
「はは、あの子もちょっと多感なお年頃なのよ。きっとね」
「…」
「でも上手く使えばいい武器よ?私はその手で紫からいっぱいお煎餅巻き上げたんだから」
「ふふ、さすがあなたは予想の斜め上を行くのね」
「…」
非常に、面白くない。さっきから霊夢はアリスさんとばかり喋って私とは目すらあわせてくれない。
アリスさんもアリスさんだ。私と霊夢の関係は知らないわけじゃないだろうに。全く無垢と無知は紙一重。これではあのパチュリーさんも苦労するわけだ。
楽しそうにお喋りを楽しむ二人。だがそれに反比例して私の不快指数は上がっていく。霊夢のアリスさんに向けられたあの笑顔。ふーんいいもん。私はもっと嬉しそうな顔させられる。いやそれ以上の表情だって!
しかし霊夢はひどい。私がいるのに他の子とぺらぺらと。からかっているのか、わざとか全く。
…あ!いいこと思いついた。
「ま、今度はパチュリーもつれてきなさいよ」
「そうね。いくらパチェが本の虫でも親友の私が誘えば来るでしょう」
「…なんのためにアイツがあんたにその呼び名を許してると思ってんのよ。ホントあの子苦労するわね」
「何の話?…てどうしたの文。そんなに私を見つめて」
思いついたら即実行に移す。さあ霊夢!どうでる?
「アリスさんって…そんなに、綺麗でしたっけ」
「…!」
「え?いきなりなによ」
「いえ、ただ何だかとても綺麗で、さっきからずっと目が放せないんですよ」
「あらあら、ありがと」
「…」
地味に睨んでくる霊夢。よし!作戦は成功だ。私は更に追い討ちをかける。
「ああなんというか」
「え?…きゃっ」
「ちょっ文!」
アリスさんの腰に腕を回して引き寄せる。そのまま彼女の腕を手に取り手の甲にキスを一つ。紳士の挨拶だ。
「今すぐあなたを私のものにしたい」
「いやね。私は人よ?」
「…アリスさんいくらなんでもそのリアクションはないです。パチュリーさんそのうち泣きますよ?」
「?」
「…アリス」
さっきと明らかに声のトーンが違う。少しやりすぎただろうか。アリスさんの腰から腕をはずす。流石にこれ以上は針が飛んできかねない。
「今日はもう帰りなさい?あんまり遅いとパチュリーがまたぼやくわ?」
「え?ええ。そうね。それじゃ帰るね霊夢。文もじゃあね」
「ええ。また取材などありましたらよろしく」
「ミコガンバレヨー」
…
「え、えーと」
「…」
静寂。ただひたすらに静寂。はっきり言って気まずい。ちょっとさっきのキスはいくら挨拶とはいえ不味かったかななどと考えていたときだった。
「文」
「は、はい」
…どことなく声に元気がないのは気のせいだろうか。
「私今日わかったことがあるわ」
「なにがですか?…ってうわ!」
「ごめんね」
いきなり抱きついてくるものだからバランスを崩しかける。更にあの霊夢が詫びるなんて余計にバランスを崩しそうになる。え?どういうことだろう。
「今日アリスが来たときね。最近あんたあんまりここ来ないから仕返しの意味も込めてあんたを邪険に扱おうとしたの」
「ああやっぱりあれわざとですか」
「あんたにやきもちの一つでも焼いて欲しかったから。でもあんたにあんな仕返しされてわかったわ。やっぱり好きな奴から無視されたり他の子と仲良くされるといやだなぁって」
「…なんと」
乙女である。非常に凶器だ。しかし私の白金の理性はこんなことで砕けたりはしない。私は
「あんたがアリスを綺麗綺麗って言うたび羨ましくなった。腰に手を回して手の甲にキスしただけで嫌な気分になった。おかしいわよね。私たちもっと先のこといっぱいしてるのにね」
「霊夢さん」
「れ・い・む!」
「わわ!」
勢いよく縁側に押し倒される。いくら私が烏天狗で風圧には強くても、直接押されると案外弱い。倒された際に打った頭を優しく撫でられた。吐息のかかる位置まで顔が近づいてくる。
「二人だけのときはさん付け厳禁!それにね」
「え、ええ」
不味い。すでに私のアルミの理性は崩壊寸前だ。だというのに彼女は。
「あんたのものは私だけよ。両手とも私でいっぱいなの。両手に花とは正にこのことよ」
「霊夢!!…綺麗よ。あなたは。私が世界で知ってる誰よりも」
「…ありがとう」
そこまで言うと私のティッシュのような理性は軽く吹っ飛んだのだった。
後日、なぜかパチュリーさんにロイヤルフレアを乱れ撃ちされた。恐らくアリスさんが悪気なく言ったのだろう。痛かった。
けど文句を言いつつも甲斐甲斐しく手当てをしてくれる霊夢に癒されたからまあいいとするか。
大江戸wナイス!
いやあニヤニヤが治まりませんな!
いやー、いいあやれいむでした!
あやれいむは一番甘くしやすい気がするの。
>>奇声を発する程度の能力さま
存分にニヤニヤしてください!
何時も上海蓬莱がなかなかに過激ですから大江戸が可愛く見えます(え
>>2さま
ありがとうございます!
ちなみに文の理性の最大値はカッチン鋼並ですw
>>3さま
文にとって愛のためなら針なんて爪楊枝みたいなものなのですw
ちなみに2人は博麗と守矢の神社両方で式をあげるよてうわなにをするやめ
>>ケトゥアンさま
例えるなら高濃度の水あめといったところでしょうか。
このSSから少しでも甘さを感じていただけたなら幸いです。
>>5さま
レイアリだって良いよね!(おい
あやれいむ良いですよね!
やきもち妬かせる乙女達のなんと素晴らしきこと!
感謝。