「てーのひらをーたいよーにー、すかしてふんふんふーん」
太陽に向かって突き出した手はほんのり赤く、なるほど、しっかりと血が通っていて人間であることを証明してくれている。
「ねぇねぇ、ルナサ達は手をかざすとどうなるの?」
くるくると回っていた足を止め、一緒に庭へ来ていたお姉ちゃん達に聞いてみる。お姉ちゃん達は私の想いから創られた所謂幽霊だから、もしかしたら何か違うかなと思って。
「んー?」
まずリリカが手をかざす。それにしたがってメルランとルナサもそれぞれ手を太陽に突き出した。
走りよって、三人の後ろに回り、かざされた手を見る。
そこにはちゃんとほんのり赤い手が三つあって、三人もちゃんと温かい。
それでもルナサもメルランもリリカも幽霊で、私だけ人間。
私も一緒になって手を伸ばす。
ほんのり赤い、人間の手。
でも幽霊の手となんら変わりは無い。
三人よりもちょっとだけ背が小さい私は、手を必死に伸ばしても三人の手と並ぶことは無い。
でもお姉ちゃん達幽霊は成長しないらしいから、いつかこの手も同じくらいの長さになるのかな。
「幽霊って成長しないんだよね?」
「どうした、急に」
ルナサが私の頭の上に手を乗せてかがんでくれる。
「やっぱり幽霊と人間なんだなぁと思って」
種族の壁だけは、どうしても超えられない。そういう風にハクタクの先生も、稗田様も言ってたから。
私は人間だし、お姉ちゃん達は幽霊。
「まぁ、幽霊だけど」
ルナサが少し困ったような顔をして、メルランとリリカに目線を送っているのがわかる。だって、ねぇ。
「だってさ、私達姉妹なのに、人間と幽霊で種族は違うんだなぁって。私一人だけ人間なんだなぁって」
そう考えると、ちょっと寂しいから。
「なんだ、そんなことか。それはちょっと違うね」
ルナサがにっこりと笑う。
「そうそう。私達は人間と幽霊でも、同じ姉妹よ」
メルランもにへらと笑う。
「そうそう、そういうことも含めて姉妹なわけだしね」
リリカが私を引っ張って、たくさんの花が咲き誇っている庭の真ん中に、連れて行く。
「そうか、そうだよね! 私達はちゃんとこうしてつながってるんだもんね!」
ルナサもメルランもリリカも私も、皆笑ってる。こうして、違う種族でも分かち合える価値観って、他にもあるのかな。
もしあるのだとしたら、沢山の種族が入り乱れるこの幻想郷には必要なことだよね!
「ねぇねぇ、お姉ちゃん達」
だから私から提案!
素敵で面白そうなこと思いついちゃったから提案!
「私達でさ、楽団やろうよ! プリズムリバー楽団!」
「楽団?」
「そう、楽団。折角楽器家にあるんだし、こうして種族を超えて分かち合えることがとってもいいことだって分かった。だったら、沢山の種族が一杯住むこの土地で、種族を超えて皆が楽しくなるようにさッ!」
お姉ちゃん達と手を取っていっぺんに持ち上げる。
「てーのひらをーたいよーにー、すかしてふんふんふーん」
好きな歌を歌って、好きな踊りを踊る分には種族なんて関係無いもんね!
「ねぇ、プリズムリバー楽団やろうよ!」
「でも楽器なんて誰も出来ない」
ルナサが少し心配そうに呟く。
「ルナサがヴァイオリンで、メルランがトランペット、それでリリカがキーボードやるの! これから練習!」
「レイラはどうするのよ」
メルランがまんざらでもない顔をして聞いてくる。
「そんなの決まってるじゃない」
「決まってるって?」
リリカが不思議そうに首をかしげる。
「私は歌と踊り専門よ」
だって、私が歌いたいからいい始めたんだしね。
三人は少し考えて、すぐに明るい顔になった。
「面白そうだね、やってみよう」
幻想郷の全てに私達の音が届くことを、幻想郷の全てが私達の音で繋がることを夢見て。
大好きな歌を歌おう。
「てーのひらをーたいよーにー、すかしてふんふんふーん」
太陽に向かって突き出した手はほんのり赤く、なるほど、しっかりと血が通っていて人間であることを証明してくれている。
「ねぇねぇ、ルナサ達は手をかざすとどうなるの?」
くるくると回っていた足を止め、一緒に庭へ来ていたお姉ちゃん達に聞いてみる。お姉ちゃん達は私の想いから創られた所謂幽霊だから、もしかしたら何か違うかなと思って。
「んー?」
まずリリカが手をかざす。それにしたがってメルランとルナサもそれぞれ手を太陽に突き出した。
走りよって、三人の後ろに回り、かざされた手を見る。
そこにはちゃんとほんのり赤い手が三つあって、三人もちゃんと温かい。
それでもルナサもメルランもリリカも幽霊で、私だけ人間。
私も一緒になって手を伸ばす。
ほんのり赤い、人間の手。
でも幽霊の手となんら変わりは無い。
三人よりもちょっとだけ背が小さい私は、手を必死に伸ばしても三人の手と並ぶことは無い。
でもお姉ちゃん達幽霊は成長しないらしいから、いつかこの手も同じくらいの長さになるのかな。
「幽霊って成長しないんだよね?」
「どうした、急に」
ルナサが私の頭の上に手を乗せてかがんでくれる。
「やっぱり幽霊と人間なんだなぁと思って」
種族の壁だけは、どうしても超えられない。そういう風にハクタクの先生も、稗田様も言ってたから。
私は人間だし、お姉ちゃん達は幽霊。
「まぁ、幽霊だけど」
ルナサが少し困ったような顔をして、メルランとリリカに目線を送っているのがわかる。だって、ねぇ。
「だってさ、私達姉妹なのに、人間と幽霊で種族は違うんだなぁって。私一人だけ人間なんだなぁって」
そう考えると、ちょっと寂しいから。
「なんだ、そんなことか。それはちょっと違うね」
ルナサがにっこりと笑う。
「そうそう。私達は人間と幽霊でも、同じ姉妹よ」
メルランもにへらと笑う。
「そうそう、そういうことも含めて姉妹なわけだしね」
リリカが私を引っ張って、たくさんの花が咲き誇っている庭の真ん中に、連れて行く。
「そうか、そうだよね! 私達はちゃんとこうしてつながってるんだもんね!」
ルナサもメルランもリリカも私も、皆笑ってる。こうして、違う種族でも分かち合える価値観って、他にもあるのかな。
もしあるのだとしたら、沢山の種族が入り乱れるこの幻想郷には必要なことだよね!
「ねぇねぇ、お姉ちゃん達」
だから私から提案!
素敵で面白そうなこと思いついちゃったから提案!
「私達でさ、楽団やろうよ! プリズムリバー楽団!」
「楽団?」
「そう、楽団。折角楽器家にあるんだし、こうして種族を超えて分かち合えることがとってもいいことだって分かった。だったら、沢山の種族が一杯住むこの土地で、種族を超えて皆が楽しくなるようにさッ!」
お姉ちゃん達と手を取っていっぺんに持ち上げる。
「てーのひらをーたいよーにー、すかしてふんふんふーん」
好きな歌を歌って、好きな踊りを踊る分には種族なんて関係無いもんね!
「ねぇ、プリズムリバー楽団やろうよ!」
「でも楽器なんて誰も出来ない」
ルナサが少し心配そうに呟く。
「ルナサがヴァイオリンで、メルランがトランペット、それでリリカがキーボードやるの! これから練習!」
「レイラはどうするのよ」
メルランがまんざらでもない顔をして聞いてくる。
「そんなの決まってるじゃない」
「決まってるって?」
リリカが不思議そうに首をかしげる。
「私は歌と踊り専門よ」
だって、私が歌いたいからいい始めたんだしね。
三人は少し考えて、すぐに明るい顔になった。
「面白そうだね、やってみよう」
幻想郷の全てに私達の音が届くことを、幻想郷の全てが私達の音で繋がることを夢見て。
大好きな歌を歌おう。
「てーのひらをーたいよーにー、すかしてふんふんふーん」
あ、オレはバックダンサーやってます
それだけでスタンディングオベーション!
ア、アンコールしても、いいですか?
>奇声を発する程度の能力
タンバリンだったらきっと入れてもらえますね!
きっとこの楽団、打楽器系なら有利に採用してもらえますよ!
>2様
掌を太陽に突き上げて、そーれカッカカカッ!
>3様
小学生のころ、トライアングルに何故かあこがれて音楽の先生に迷惑かけたのを覚えております。
なんでだかあの音が大好きで。落ち着くというかなんというか。
>ripisu様
リコーダーでSlayerというバンドの「Raining blood」という曲を耳コピしたのは俺だけでいい。やっぱり音は軽いけどね。
そういえば早弾きも練習したなぁ。
>ぺ・四潤
ググって見たら、こんなに素晴らしい楽器があったなんてと思った。ルナサ姉さんに触った瞬間、その瞬間をスーパースローカメラで見てみると、間に鉄梟ジュディが居ると思います。ルナサ姉さんへのボディタッチはさせません。
>6様
マネージャーも揃った。もうこれは結成ですね!
どうかライブのときは僕とメルランをちゅっちゅさせるようなプログラムを……いやなんでもない。
>7様
すっごく音楽上級者の臭いがします……。
きっともう最高のタイミングでバシャーンと入れてくれるに違いない。
>8様
バックダンサーだと……。イケメンですねd(゚プd)
でもメルランは渡しませんよ。
ダンサー相手とか……。鉄梟ジュディに勝てる要素が見付からないですん。。。
>地球人撲滅組合
実は密かに貴方のコメントを期待してしまっていた。
レイラで明るい話いいよね!
アンコールは、気が向いたらもすこし長いの書きますん。
>10様
テルミンってあれか! あのエスパータイプの楽器!
二回かな? 見たとき、まじまじと見ても不思議で。結局分からなかった。。。
音の幅も広がりますね!
こういう風に○○の楽器やるよ! って集まるの見るだけで幸せでした。
ここで集まったみんなでファントムアンサンブル演奏してみたかったです。メロディラインから打楽器まで揃っているはずだ!
楽しいコメントありがとうございました。
メンバー多いなぁw
鍵盤ハーモニカでリリカの隣で演奏させてもらいたいのですが!
え?……もう募集打ち切り?
>12様
多ければ多いほど、こういうのは楽しいのだ。
リリカの隣? リリカの隣だと?
リリカと目線とかで合図を送りあいながら演奏とかしちゃうのか。どっちかソロパート入って、ソロを交代するときにニコってはにかみあうのか……。これなんて少女マンガ? 羨ましすぎる……。
全然打ち切りじゃないよ!
というか、本当にやりたいなぁ。もう無駄に色々な楽器集まっての演奏会。絶対、本当絶対楽しい。