Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

人間だったわたし、人間ではない私。

2010/03/07 15:51:26
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※ブラコン気味「だった」聖様がいます。





ごくごくありふれた人間として生を受けた私。





遠い、とおい過去。

今はない、弟の笑顔。
―弟。

「命、蓮…」

老いるのが怖くなった。
皺やしみが増えるのが怖くなった。
声が、体が、自分が…怖くなった。

魔術…魔法を研究しだした。
弟を、命蓮を、失わせた運命。
それを狂わすことができるなら…なんでもよかった。

魔界の神にあった。
名前を神綺といった。

「へえ、寿命を…?」

「弟を失わせたのは人間としての定め、それはわかりきっていることです。ですが、私は失いたくない」

「閻魔や、神様」

「?」

「後は、そうだね、あなたの最愛の人間」

「それが、どうかしたのですか?」

くすり、と神綺は微笑んだ。

「嫌われることになるよ」

―最愛の弟、人間だったんだろう?

微笑みを続け、神綺は問う。

「それでもあなたは、人間としての寿命を、人間を捨てるの?」

「命蓮に、嫌われたくはないです。けれど」

「老いるのも怖い。死ぬのが怖い、だろう?」

私は、すべてが怖い。

「ああでも安心すべきことがひとつある。妖怪はあなたの味方だろうね」

嗚呼、それなら。
それなら、大丈夫だ。

命蓮、命蓮。
愛すべき、弟。
私が妖怪の味方のために、あなた方に嫌われても。
命蓮なら、許してくれるでしょう。

「神綺、ありがとうございます」

ふ、と彼女は首を傾けた。

「気にすることないよ。私は神様だからね」




遠い、とおい過去。




今は、怖くない。


「幻想郷は、すべてを受け入れる。それはそれは、残酷な話ですわ」

「八雲さん、それは―?」

ふふ、とあの魔界の神とは違った微笑み方で、管理人は言った。

「妖怪も、人間も、ほかの種族も。すべて。人間だったあなたも」

「あなたも、“人間”だったのでは―」

「私が生まれたのは遠い昔のことですから、出生のことなど覚えておりませんわ」

そう彼女が言うと、隙間を開いて消えてしまった。

「聖、おゆはんです」

「ああはい、わかりました。今向かいますね」

命蓮、今の世界、とても綺麗だと思いませんか?



―「そう、だね」
こんにちは、プチ2作目です。
ちなみに星君は「なずうりんについて」のナズーリンラブな寅です。
吹っ飛ばした後のお話です。
神綺サマを出してみました。正直、いつ出会っていたのかわからなかったので私の脳内神綺サマより神様度を増してもらいました。
普段はもうちょっとノンカリスマです。

私の命蓮設定
・笑顔が素敵(白蓮談)
・抱きしめるとかわいい(白蓮談)
・ご飯がおいしい(白蓮談)
なかなかに、素敵なオジサマだったのではないのかなと。

では、命蓮寺メンバーにさちあれ。
高瀬
コメント



1.奇声を発する程度の能力 in 携帯削除
命蓮って優しいイメージがあります。
後書きが全部白蓮談ってwww
2.名前が無い程度の能力削除
淡々としてて、でもいいなとか思っていたら
後書きのブラコンなひじりんに吹いたww
3.ずわいがに削除
神綺との繋がりを封印前の時点で描かれるとは思いませんでした