「今の言葉を取り消せっ!!!」
いつもの神社で行われているいつも通りの宴会風景に、突如怒声が響いた。
全員が会話を止め、声の方向に振りかえると、そこには怒りで紅潮した諏訪子と、握りつぶされたのか粉々になったグラスの残骸が散らばっている。
普段のニコニコ笑っている諏訪子では無い。今は怒気をはらんだ眼つきで眼前の人物を睨みつけている。
その視線の方向にいたのは、八雲紫であった。
諏訪子の怒気を受けながらも平然とし、いつのも不敵さ満点の微笑みを浮かべている。
「今の、言葉を、取り消せと言っているんだ!!!紫っ!!!」
今にも掴みかからんとする諏訪子。そんな様子を眺めながら、八雲紫はこう切り返した。
「どうして、間違ってはいない言葉を取り消さないといけないのかしら」
扇をひろげ、口に当てながら、それは不遜に、かつ優雅に言い切った。
己は間違ってはいない。そう考えていることが態度からありありと見て取れる。
「お前が間違っていないというのなら、この私が間違っているというのかっ!!!この洩矢諏訪子がっ!!」
強まる怒気と同時に諏訪子が放つ威圧感があたりに広がる。妖精や比較的力の弱い妖怪はそれに恐れ慄き、怯えている。
「おいおい、何があったんだよ二人とも」
「諏訪子様っ。どうか落ち着きになられてください」
「紫、あんた何言ったの」
尋常ではない様子に、魔理沙と早苗と霊夢がそれぞれ二人を止めようとする。しかしそんな三人に二人は耳を貸さない。
「あなたが間違っているという以外に、いったいどんなことが考えられるのかしら」
油を注ぐような紫の言葉。しかし、そこには自分に間違いはないという思いと、かすかな苛立ちが見て取れる。
そう、八雲紫も怒っているのだ。洩矢諏訪子に対して。己が間違っていると言われたことに対して。
言葉をうけギリッと歯を鳴らしさらに眉を吊り上げる諏訪子。
もう戦いは避けられない。だれもがそう思ったときであった。
「どうしたんだい諏訪子。そんなに怒って」
「いかがなさったのですか紫様。紫様らしくないですよ」
二人に声をかけるものが現れた。神奈子と藍である。
先ほど、魔理沙や早苗、霊夢の声を無視した諏訪子と紫であるが、この二人の声には反応を返した。
「神奈子止めるな。紫は私の考えを嘲笑い、あまつさえ間違っているというのだ」
「藍、下がりなさい。これは私と諏訪子の思いの衝突であり、引けないことなの」
堂々と、凛と返す。対峙し双方が双方の目を睨み合いながらそれぞれ答える。
それだけであるのに、なぜか神話の一部、もしくは失われたものの美しさをみるような、そんな荘厳さを感じさせるのに十分であった。
しかしここは宴の場。どんなに貴きものでも、まわりから愉しみを奪うものは悪となる。
それを神奈子も藍も十分理解していた。それゆえに次の言葉を投げかける。
「引けぬ思いがあるのは分かった。しかし、それはいったい如何なものなのか。教えてくれ諏訪子」
「曲げられぬ考えがある事は承知いたしました。しかしいったいそれはどのようなものなのか、教えてくださいませんか紫様」
しんと静まりかえる宴の場。誰も彼もがまるで演劇を見るかの様にそれぞれの言葉に耳を傾け、次の文言を聞きもらさんとしている。
新聞記者も吸血鬼も、亡霊も宇宙人も鬼も、そして妖精も妖怪も人間も、目の前で繰り広げられる出来事に酒を飲むのを忘れ、雰囲気に呑まれる。
「わかった神奈子。我の思いを聞いてくれ」
「いいわよ藍。心して私の思いを聞きなさい」
覚悟を決め、相対峙する諏訪子と紫がそう答える。
「ああ分かった」
「承知いたしました」
場面は終局に向かう。誰のものか、ごくりという喉の音やいきをのむ音がその場を彩る。
そしていま、二人の思いが宴の場に響きわたる。
「紫はおのれの式こそが一番だというのだ」
「諏訪子は自分のパートナーこそが一番だというのよ」
「神奈子こそがこの世界でっ」
「藍こそがこの幻想郷でっ」
「「一番母性を感じさせるお母さんおっぱいをしているというのにっ!!!!!!」」
一瞬支配する静寂。そして、神社の境内には人妖の大爆笑の轟音が響き渡った。
そしてそのあと、自分のパートナーに叱られる神様と、自分の式に叱られるスキマ妖怪の姿がまた、人妖の笑いを誘った。
その後、自分の門番が一番であると主張する吸血鬼。
いや、おのれの従者こそが一番だという宇宙人のお姫様。
私の主こそが最も優れているという半人前の幽霊。
なぜかへこんでいる覚妖怪の姿が見え、それはそれは宴は盛り上がったという。
もちろん、全員が酔っぱらっていたのは言うまでもない。
==============================================
「あのね~、神奈子にだっこしてもらうとね、とてもいいにおいがするんだ~」
「分かるわ~。酔って藍に介抱してもらってるときもいいにおいがするのよね~」
「うんうん、とくにおっぱい。あれはやばいよね~。柔らかさといい大きさといい」
「もう、枕にして寝たいって気分にならない?」
「ああ、ものすごい分かるわ」
「そういう意味じゃ、うちの藍のおっぱいは幻想郷一のお母さんおっぱいね」
「なんだと」
以下文頭につづく。
いつもの神社で行われているいつも通りの宴会風景に、突如怒声が響いた。
全員が会話を止め、声の方向に振りかえると、そこには怒りで紅潮した諏訪子と、握りつぶされたのか粉々になったグラスの残骸が散らばっている。
普段のニコニコ笑っている諏訪子では無い。今は怒気をはらんだ眼つきで眼前の人物を睨みつけている。
その視線の方向にいたのは、八雲紫であった。
諏訪子の怒気を受けながらも平然とし、いつのも不敵さ満点の微笑みを浮かべている。
「今の、言葉を、取り消せと言っているんだ!!!紫っ!!!」
今にも掴みかからんとする諏訪子。そんな様子を眺めながら、八雲紫はこう切り返した。
「どうして、間違ってはいない言葉を取り消さないといけないのかしら」
扇をひろげ、口に当てながら、それは不遜に、かつ優雅に言い切った。
己は間違ってはいない。そう考えていることが態度からありありと見て取れる。
「お前が間違っていないというのなら、この私が間違っているというのかっ!!!この洩矢諏訪子がっ!!」
強まる怒気と同時に諏訪子が放つ威圧感があたりに広がる。妖精や比較的力の弱い妖怪はそれに恐れ慄き、怯えている。
「おいおい、何があったんだよ二人とも」
「諏訪子様っ。どうか落ち着きになられてください」
「紫、あんた何言ったの」
尋常ではない様子に、魔理沙と早苗と霊夢がそれぞれ二人を止めようとする。しかしそんな三人に二人は耳を貸さない。
「あなたが間違っているという以外に、いったいどんなことが考えられるのかしら」
油を注ぐような紫の言葉。しかし、そこには自分に間違いはないという思いと、かすかな苛立ちが見て取れる。
そう、八雲紫も怒っているのだ。洩矢諏訪子に対して。己が間違っていると言われたことに対して。
言葉をうけギリッと歯を鳴らしさらに眉を吊り上げる諏訪子。
もう戦いは避けられない。だれもがそう思ったときであった。
「どうしたんだい諏訪子。そんなに怒って」
「いかがなさったのですか紫様。紫様らしくないですよ」
二人に声をかけるものが現れた。神奈子と藍である。
先ほど、魔理沙や早苗、霊夢の声を無視した諏訪子と紫であるが、この二人の声には反応を返した。
「神奈子止めるな。紫は私の考えを嘲笑い、あまつさえ間違っているというのだ」
「藍、下がりなさい。これは私と諏訪子の思いの衝突であり、引けないことなの」
堂々と、凛と返す。対峙し双方が双方の目を睨み合いながらそれぞれ答える。
それだけであるのに、なぜか神話の一部、もしくは失われたものの美しさをみるような、そんな荘厳さを感じさせるのに十分であった。
しかしここは宴の場。どんなに貴きものでも、まわりから愉しみを奪うものは悪となる。
それを神奈子も藍も十分理解していた。それゆえに次の言葉を投げかける。
「引けぬ思いがあるのは分かった。しかし、それはいったい如何なものなのか。教えてくれ諏訪子」
「曲げられぬ考えがある事は承知いたしました。しかしいったいそれはどのようなものなのか、教えてくださいませんか紫様」
しんと静まりかえる宴の場。誰も彼もがまるで演劇を見るかの様にそれぞれの言葉に耳を傾け、次の文言を聞きもらさんとしている。
新聞記者も吸血鬼も、亡霊も宇宙人も鬼も、そして妖精も妖怪も人間も、目の前で繰り広げられる出来事に酒を飲むのを忘れ、雰囲気に呑まれる。
「わかった神奈子。我の思いを聞いてくれ」
「いいわよ藍。心して私の思いを聞きなさい」
覚悟を決め、相対峙する諏訪子と紫がそう答える。
「ああ分かった」
「承知いたしました」
場面は終局に向かう。誰のものか、ごくりという喉の音やいきをのむ音がその場を彩る。
そしていま、二人の思いが宴の場に響きわたる。
「紫はおのれの式こそが一番だというのだ」
「諏訪子は自分のパートナーこそが一番だというのよ」
「神奈子こそがこの世界でっ」
「藍こそがこの幻想郷でっ」
「「一番母性を感じさせるお母さんおっぱいをしているというのにっ!!!!!!」」
一瞬支配する静寂。そして、神社の境内には人妖の大爆笑の轟音が響き渡った。
そしてそのあと、自分のパートナーに叱られる神様と、自分の式に叱られるスキマ妖怪の姿がまた、人妖の笑いを誘った。
その後、自分の門番が一番であると主張する吸血鬼。
いや、おのれの従者こそが一番だという宇宙人のお姫様。
私の主こそが最も優れているという半人前の幽霊。
なぜかへこんでいる覚妖怪の姿が見え、それはそれは宴は盛り上がったという。
もちろん、全員が酔っぱらっていたのは言うまでもない。
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「あのね~、神奈子にだっこしてもらうとね、とてもいいにおいがするんだ~」
「分かるわ~。酔って藍に介抱してもらってるときもいいにおいがするのよね~」
「うんうん、とくにおっぱい。あれはやばいよね~。柔らかさといい大きさといい」
「もう、枕にして寝たいって気分にならない?」
「ああ、ものすごい分かるわ」
「そういう意味じゃ、うちの藍のおっぱいは幻想郷一のお母さんおっぱいね」
「なんだと」
以下文頭につづく。
あとがきの偉い人で盛大に吹きましたw
ジョルジュさんの血族ですね分かります。
しかし母性的な意味でのおっぱいはゆっかさんを!
風見ゆっかさんを倍プッシュ!
恋人的にはゆかりんだと思います(聞いてない)
ゆうかりんもいいと思うけどゆかりんは幻想郷の母だと思う