Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

まだまだ知らない

2009/07/30 22:32:08
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「パチュリー様、愛をねっちょり込めた紅茶です」
「そう、淹れ直して来なさい」
「愛って聞くと美しいけど、ラブって聞くと何かえっちく感じません?」
「淹れ直して来なさい」
「愛をですか?」
「紅茶よ」

 何故か七色に光る紅茶。

「パチュリー様にレインボー! そんな気持ちで淹れました」
「そんなことどうでもいいから、早く淹れ直して来なさい」
「文句言うならたまには自分で淹れて下さい!」
「何で貴女がキレるのよ……普通、今の状況では私でしょう」
「そんなことどうでも良いです! 初めてのキスと初めてのブスを聞き間違えるくらい、どうでも良いです!」
「それは耳の手術をオススメするわね」
「喧嘩です!」
「喧嘩って宣言するものかしら……」
「絶対喧嘩宣言です!」

 小悪魔は、パチュリーの言葉を無視して消えた。
 パチュリーは、溜め息を吐いてティーカップを見る。

「仕方無い、自分で淹れるしか無いわね」

 立ち上がるパチュリー。
 それを、気配を消しながらひっそりと本棚の影から見つめる小悪魔。

「私の作戦に上手く嵌まったようですね……ふふ」

 小悪魔がニヤニヤと笑っている。

「この作戦に……穴は無いです!」

 小悪魔にときめき☆めきめき☆むきむき作戦~

 1.喧嘩する。
 2.パチュリー様が一人で全てのことをやらなければならない。
 3.慣れていないパチュリー様は失敗ばかり。※チラリズムポイント。
 4.泣きながら私を呼ぶパチュリー様。
 5.そんなパチュリー様のお願いを引き受ける。
 6.私に惚れる。
 7.うひゃひゃ。

「あぁ、もう! 私は天才ですね!」

 うひゃひゃと笑いながら悶える姿は、傍から見れば危ない人物にしか見えなかった。天才というよりは、変態だ。

「さぁ、後はパチュリー様が私に泣きすがるまで待てば……」

 しかし、小悪魔の予想は大きく外れる。

「な、なんですと……?」

 小悪魔の視界には、パチュリーが一人で紅茶を淹れる姿。
 優雅で、繊細で、それでいてかなり上手に淹れていた。
 小悪魔は、頭をぶんぶんと振る。

「いやいや、私の計画が失敗することはありえません。きっと、見た目だけで中身は不味い紅茶というオチです! チビ小悪魔ーズ、カモン!」

 小悪魔が指を鳴らすと、見た目小悪魔そっくりの、手のひらサイズ小悪魔が現れた。11人現れた。
 このチビ小悪魔ーズは、小悪魔が造った野球チームだ。ちゃんと監督役とかも居る。そして普段は主に、紅魔館裏で野球練習をしている。

「チビ小悪魔ーズ、投手のチビデビル、略してチビル!」
「は、はい!」
「任務を与えます!」
「はいっ!」
「パチュリー様の紅茶を、味見して来て下さい!」
「わ、分かりました!」

 チビ小悪魔ーズがチビルに敬礼をする。健闘を祈る、とのことだ。
 チビルがパチュリーの紅茶に近付く。幸い、パチュリーは読書に集中しているため気付かない。チビルが、んしょんしょ、とカップを上り、小さい舌を出して紅茶をペロペロと舐めた。
 そして、急いで戻って来る。

「ど、どうでしたか!? 不味かったですよね?」
「凄く美味しかったです! こんなの初めてでした!」
「……嘘だぁぁぁぁぁ!」

 小悪魔がチビルをガシッと掴む。そして勢いのまま、何処か遠くへと思い切り投げた。

「チビルー!?」

 チビ小悪魔ーズは、チビルを追って消え去った。
 一人残された小悪魔。計画はもう全て崩れさった。小悪魔の予想では、パチュリーは紅茶も淹れられないほど不器用だと考えていたのだ。
 だが現実は、厳しかった。

「……普段紅茶淹れるか本整理しかしない私、要らなくないですか」

 紅茶はパチュリー自身淹れられる。しかも、凄い美味しいらしい。さらに、本の整理だって妖精メイドを使役すれば済みそうではある。
 それに気付いた小悪魔は、膝から崩れた。

「私の存在意義は……一体」
「あなたの存在意義は、私そのものよ」
「ひゃわっ!? ぱ、パチュリー!?」

 膝をついている間に、パチュリーが小悪魔の正面に立っていた。
 予想外のことに、驚き慌てて立ち上がろうとするが、

「うひゃう!?」

 慌てすぎたのか、尻餅をついた。

「あなた……意外ね」
「ふぇ? 何がですか?」
「水色の下着なんて……」
「~っ!? ど、何処見てるんですかぁ!」

 急いで長いスカートを押さえる。
 小悪魔は基本、人をからかう側なので、あまりこういう風に弄られるのは慣れていない。
 頬を赤く染め、ちょっとだけ涙目でパチュリーを睨む小悪魔。
 パチュリーは、そんな小悪魔を小さく笑って流した。

「ぅ~……パチュリー様、意地悪だぁ」
「あら、そうかしら?」
「そうですよ! って……あれ? 私の存在意義がパチュリー様そのものって、
どういう意味ですか?」
「反応遅いわね」
「し、仕方無いじゃないですか! パチュリー様が、その、私の……し、した」
「水色?」
「にょわぁぁぁぁぁ!? 言わないでください!」

 顔を完全に赤くして、両手をぶんぶんと上下に振りながら喚く小悪魔。そんな小悪魔が珍しくて、パチュリーは思わずちょっと楽しいな、と思っていた。

「私は、小悪魔が居ないと駄目なのよ。だから、あなたの存在意義は私そのもの」
「う~ん、良く分かりません。紅茶だって淹れられるでしょう? 本の整理だって妖精メイドさんに任せれば……」
「紅茶は、もう舌が小悪魔の淹れる紅茶にしか合わなくなったわ。責任取りなさい。それと妖精メイドはあくまでも、レミィのもの。だけど小悪魔は私のもの」
「ものですか」
「そうよ、絶対に手放したりなんかしないんだから。覚悟しておきなさい」
「こっちだって……ずっとパチュリー様と一緒に居たいですよ」

 互いに視線が交わる。
 しばらく無言の後、二人して笑った。何がおかしいのかなんて、良く分からないけれども。

「パチュリー様、抱き付いて良いですか?」
「駄目。だって私たち、喧嘩してるのでしょう? 凄く一方的な喧嘩だけどね」

 意地悪く小悪魔に言う。

「むぅ……やっぱり、今日のパチュリー様は意地悪です」
「そうかもね。でも、たまには良いじゃない」
「むぅ~!」

 頬を膨らませながら、パチュリーを睨む。
 パチュリーは、そんな小悪魔を見たのは初めてだったので、思わず笑ってしまった。

「笑わないでくださいよぉ~!」
「小悪魔、あなた可愛いわよ」
「はひっ!?」

 小悪魔は一瞬驚きの表情を浮かべた後、顔に紅葉を散らした。

「な、なな何言ってるんですか!」
「ふふっ。可愛い可愛い」
「連呼しないでください!」

 今日はいろんな小悪魔が見れたなぁ、とパチュリーは思った。
 照れながら怒る小悪魔や、恥ずかしがる小悪魔。まだまだ知らない小悪魔があるのだということも知った。

 いつか、全てを見てやろう、と決心したパチュリーだった。
こあぱちゅ、とみせかけてぱちゅこあ!
糖分は低めですけどねー。
ですけどねー。
ねー。

わふっ!
喉飴
http://amedamadaisuki.blog20.fc2.com/
コメント



1.アイス削除
まだだ…まだ糖分が足りn……ごふぁ

じ…ジークぱちゅこあ
2.名前が無い程度の能力削除
従者が従者なら主も主だ、相性ばつぐんだなw
七色に光る紅茶・・・・・・絶対ヤバイw飲みたくねえw
3.名前が無い程度の能力削除
連投…だと……?お疲れ様です。
ちょっとその七色紅茶飲まして(ry
4.奇声を発する程度の能力削除
むきむき作戦で全てもってかれた自分は異常・・・orz

>七色に光る紅茶
飲んでみたいと思った自分は異常・・・ではないと、信じたい!!!
5.名前が無い程度の能力削除
海を越えた大陸にあると言われている七色の川の水を使って淹れられた紅茶なんですね
6.名前が無い程度の能力削除
>「ひゃわっ!? ぱ、パチュリー!?」

この一文がツボでした。
こぁかわいい
7.薬漬削除
>七色に光る紅茶
ここで大爆笑

ないすぱちゅこあ。
8.名前が無い程度の能力削除
HAHAHAその七色の紅茶をよこしなさい、私が飲み干してみせよう

ずずっ…ふぅ、これは意外といけr
9.名前が無い程度の能力削除
これでまだ糖分低めだと?!!
喉飴さんの本気が気になる。
10.てるる削除
YO☆KO☆SE!
その七色に光る紅茶は私が飲む!!

もうこの作品の糖分度合いが如何ほどのものか、わからなくなってきましたww
11.名前が無い程度の能力削除
最終的に糖分1720%ぐらいまでお願いします
12.名前が無い程度の能力削除
糖分偽装だー!
13.名前が無い程度の能力削除
チビルーーーーー!!!!
14.名前が無い程度の能力削除
読んでて楽しい
15.こアッー!!がマイブームな程度の能力削除
お前に、レインボー( ´∀`)/
16.名前が無い程度の能力削除
MAXコーヒーより甘いと評判の喉飴さんですがなんていうか何これ甘い
17.名前が無い程度の能力削除
中国の大地がくれた聖水ですね、わかりますwww

全くスースーしないまろやか喉飴さんだぜ
18.名前が無い程度の能力削除
虹色って…もはや紅茶じゃないwww

しかしこの虹茶甘いなぁ…
底に砂糖が積もってるよ…
19.名前が無い程度の能力削除
糖分は低めだと!?
糖分をーもっと糖分をー
20.GUNモドキ削除
ふむ・・・・・・ガムシロップをスプーン大さじ五杯追加で。
21.名前が無い程度の能力削除
良いなぁ小悪魔、可愛いなぁ!俺も契約したいなー