Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

ロング・マジック・ラブレター

2009/07/17 11:00:23
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本当なら口で伝えるべきだけど、どうせ貴方は言っても聞きやしないでしょうからあえて手紙にさせてもらったわ。
返事の手紙は返さなくて結構。 貴方がそれ程マメでも無いし気を使える訳でも無いって分かっているから。
しつこいようだけど、いい加減私から盗んだ本を返してくれないかしら? もしかして破いたとか捨てちゃったとか言わないわよね?
なんなら私が本を取り返しに行かせて貰うわ。もし何か文句があるのならば、私宛てに手紙を返す事ね。
さて、今日は喘息の調子が悪いからこの辺で筆を置かせてもらうわ。いい加減にうるさい奴だと貴女は思ってるでしょうしね。
いつまでも私の本を手元に置いておけると思わない事よ。





     ◇





あー、すまんな。本当に気付かなかったぜ。ちょうど小悪魔を縛り上げてた最中だったんでな。
何とか研究が進んだからそろそろ持っていこうと思ってた所なんだ。
大体3、4日位あれば終わるし、丁度良いから持って行くぜ。
それと日陰育ちのもやしっ子が無理してわざわざ家まで来る必要なんか微塵もないぜ。
きっと期待を裏切らない魔法を見せびらかしてやるよ。
だからちょっとだけ待ってくれ。
もうすぐ返してやれるから。





     ◇





貴方の研究がなにをしたいかなんて言うのはどうでも良いわ。
遠慮せず書かせて貰うけど、貴方のそれは犯罪よ。もし返さないと言うならば、私が直々に裁きを下してあげるわ。 
嫌だと言うのなら、すぐにその本を返しなさい。一応猶予は設けてあげるわ。
三日後よ。私はそれ以上は待たない。いいわね?三日後よ。
どうしても無理だって言うのならいいわ。本当に消し炭にしてやるから。
そう言う訳。分かったわね?
どっちにしろ、貴方には話があるの。 また三日後に逢いましょう。





     ◇





家の中でくらいゆっくりさせて欲しいもんだ。でもまあ、一応返事をさせて貰うぜ。
私に用があるって、一体なんだ? もしもどうでも良い事だったら本棚が空っぽになっちまうぜ?
前に泊まりに行った時に無くなった何十冊かの本だったら知らないぜ。あれは羽が生えて飛んで行っちまったんだ。
おっとまて。 何故かこんな所にその本があるじゃないか。凄い偶然だな。
何だかとっても不思議な運命を感じるぜ。凄い運命だよな。運命運命。 きっとそうだぜ。
もしも返して欲しければ、この運命を覆すんだな。
きっと本達は良い主の元に来れたって喜んでるけどな。
さて、私の話はいい加減に終わらせて貰うぜ。
何かあれば手紙をよこせば、見てやらん事も無い。





     ◇





まさか貴女が紅魔の名を騙るとは、流石に驚いたわねえ。私が誰だか知ってて書いてるのよね?
レミィの紅茶の材料になって貰おうかしらね?  きっともう嫌と言う程絞り出せそうね、真っ黒い紅茶が。
多分、私も紅茶を絞るのを楽しめると思うわ。楽しみねえ、三日後が。
貴女のお香典は奮発してあげるわ。きっかり六文銭よ。さあて、貴女は地獄行きかしらね? それとも無限地獄かしら?
私の願いは無限地獄かしらね。当面の間は出ては来られないでしょうし……って、話が逸れ過ぎたわね。
良い加減に私も眠らせて貰うわ。やっぱりずっと起きていたせいで目が乾いてきたしね。
ねえ、魔理沙。最後に書かせてもらうけど、その、本当にいいのかしら? ちょっと恥ずかしい……。





     ◇





よぉ、パチュリー。あと二日だな。我が侭言ってすまない。
また手紙なんかで返事して悪いな。満足する結果が出たら今度借りた本を一冊だけ返すぜ。
今やっと研究が詰めに入った。まあでも、明日にも終わるかも知れないけどな。
まあいかに私とは言え、時間的にはきついんだけどな。
研究が終わったら、直ぐに連絡するな。それまではもう少し、手紙で連絡を取らせて貰うぜ。
これも案外、楽しいやり取りだっていうのが分かったしな。
あ、それじゃあ、鍋が私を呼んでるようだし、ここらで一旦失礼するぜ。
それと最後に。あんまり緊張すんな。私だって恥ずかしいんだから……。





     ◇





一度ウチに来たら? そんなに難しいんだったら、手伝ってあげても良いわよ? まあ、私も暇と言えば暇だしね。
一緒にやれば捗るでしょうし。まあ、対価は頂くけどね、当然。貴方のことだからまだ半分くらいしか進んでないんでしょう?
それに、どうせまた泊まり込もうとか考えてるんでしょう? あいにくだけど、それは駄目よ。
ここで寝て以来、どうも貴女は此処を宿屋かなにかと勘違いしてるみたいだけどねぇ。駄目なものは駄目。分かった?
それにしても、どうしてうちの猫いらず達は毎度毎度貴女を通すのかしらね。飽きもせず、よくもまあ、この間だって……。
どうやら良く躾けられてるみたいで嬉しいわ。お陰で私の本棚はどんどんと涼しくなって……。
何故か私を照れたような親父臭い様な顔して見詰めてくるし、一体なんだって言うのよ!
私の事を怒らせたいのかしら。貴女をいつもいつも通してるのもそのせい? もしかして?
もしもそうだったら、流石の私も我慢の限界よ。地獄の鬼も目を覆う罰を与えてやるわ。
例え泣き喚いても、嬉んで彼女達を実験材料にしてやるわよ。ふふ、考えただけでも楽しいわね。
レミィが怒る? ならしっかりと躾けなかった自分を呪うのね! アハハ、良い気味よ!
っと、ごめんなさい。つい頭に血が上ってしまったわ……恥ずかしい。魔法使いが取り乱すなんて……。
嗚呼、頭がクラクラする。なんだか目眩も。ごめんなさい、もう少し言いたい事もあったけ





     ◇





うん、凄い恥ずかしい事だったって言う事は分かったぜ、全く……。少し落ち着けパチュリー。
とりあえず書きかけの手紙をそのまま送るな。怖いぜ端から見ると。
なんだかダイイングメッセージみたいに文字の最後が伸ばされているのが、余計に雰囲気醸し出してるしな。
まあしかし嬉しいもんだな。人に興味無さそうなお前が、私の事をそんなに思ってくれてるって分かったんだからな。
良い友達を持って私は幸せ者だぜ。この実験が終わったら、そっちかうちでゆっくりとお茶でもしようじゃないか。
よし、それじゃあとっととこの実験を終わらせるとするぜ。そう言う訳だから、またな。パチュリー。





     ◇





いえ、そう言うわけじゃないわよ魔理沙。勘違いしないで欲しいわ
私が言いたいのは、貴女が私の心労を増やしていると言うこと、ただ一点よ。
私はね、貴女のそう言う所が大嫌いなのよ。人の話を聞こうともしない、自分勝手な人間よ、貴女は。
最初はおかしい奴だって思ってたわ。だけど貴女と関わって、私も……いえ、何でもないわ……それじゃあまたね、魔理沙。





     ◇





パチュリー、もしも嫌じゃなければ、私の話を聞いてくれないか?
私だってお前からじゃなきゃ、もう魔導書を借りようとしないぜ。
だってお前の所にある魔導書のお陰で、私は随分と助けられてるんだ。
もっと言えば、今の私があるのはお前のお陰と言っても過言ではないんだぜ。
私にとって一日一日はとても大切な物なんだ。『命短し恋せよ乙女』成る程、その通りだぜ。 
それでも私の寿命は、お前らと比べると圧倒的に短いんだよな。正直、羨ましく思うときだってある。
私だって夜になれば、一人で布団の中で自分の寿命とかを考えて気が鬱ぐ日もあるんだしな。ま、一晩寝たらコロッと忘れてるんだけどな。
異変の中心とかに居てもそうさ。もしかしたら不慮の事故で死ぬかも知れない、もうだめかもな、って思う事なんてしょっちゅうだったよ。
結構お前が思ってるよりも繊細なんだぜ? 私もさ。あ、今お前が考えてる事、多分また凄い失礼な事だろ。分かってるんだからな。
おい、小悪魔。お前の事だからこれ見てるんだろう? お前も主人の事をちゃんと気遣い出来るようになれよ? 見ての通りのもやしっ子なんだからな。
でもまあ、これだけは忘れないでくれよパチュリー。お前が倒れたら、お前が思ってるより心配する奴が居るってことをさ。な? 小悪魔!





     ◇





あの後小悪魔を問いただしたら白状してくれたわ。
縋り付いて泣きながら謝ってきたから何事かと思ったわよ。えらいビックリしたわ、このお節介焼き。
それが切欠になって、彼女とももっと仲良くなれたから良かったけどね。 ただ、なんか怒ってるみたいだったけど……。
あ、あと一つだけ、言わせて頂戴。ありがとう、魔理沙……ちょっとだけ、嬉しかったわ。





     ◇





今ちょうど実験が最終段階に入った所だ。
夜には終わると思うが、まだちょっと目が離せない。これが最後の手紙になるぜ。
はぁ……思い返してみれば、この三日間で随分手紙のやり取りをしたな。ていうか、指がペンだこで痛いぜ……。
寝る前に小悪魔が来た時は正直吹っ飛ばしてやろうかと思ったけど、そうしなくて正解だったな。
かってに実験室を漁り始めた時ばかりは、流石に追い返したけどな。後で愛しの小悪魔に謝っといてくれ。
さて、もう話す事も殆ど尽きた。そろそろインクも切れそうだ。まだ伝えてない事があるから、もう少しだけ付き合ってくれよ。
なぁ、パチュリー。今から私は恥ずかしい事を書く。読み終わったら、きっとこの手紙を燃やしてくれよ。
いいか、言うぞ? 私、霧雨魔理沙は、いつまでも、お前の、一番の友人だ……嗚呼、やっぱり今すぐ燃やせ! 良いな!?
ぜっっっったいだぞ!





     ◇





「やだ、もう魔理沙ったら……。
 んふふ、じゃあ小悪魔、留守は任せたわよ。
 ♪~……」





「もうやってらんない……」
あささんリスペクト。

素直じゃない二人が、誰にも気付かれない様に魔法の言葉をたくさん綴りました。
さあ、貴方は幾つ気が付いたかな。

彼女達は賢い。もしかしたら、貴方が見つけた魔法の言葉は本心を隠す為の罠かも知れない。
特に魔理沙は素直じゃないから、一層難しい隠し方をしているようです。
隠された言葉は24個。もしも全てを見つけ出す事が出来たら、小悪魔が何故怒っているのか分かるかもしれませんよ?
毛玉おにぎり
[email protected]
http://kimagurenagaya.web.fc2.com/
コメント



1.名前が無い程度の能力削除
一時期ごく一部で流行ったタイプの作品。真新しさもなくただただ面倒臭い。
2.名前が無い程度の能力削除
確かにこーいうタイプの話って、隠してあるって書いてあっても
結局面倒で探さないことも多いのよね。好みってのもあると思うけど。
3.名前が無い程度の能力削除
最初からそういうもんだと思って読んだし、解くつもりでいたので特に苦にはなりませんでしたね
たまにはこういうのも面白いと思いますよ、流行られても困るけどw
4.名前が無い程度の能力削除
最初の二つ以外わからん……orz
5.名前が無い程度の能力削除
俺も2つしかわからない
縦読み以外だとどう探すんだ…
6.名前が無い程度の能力削除
文章自体に気を配った結果、隠した言葉からキャラらしさが消えたような感じでした。

わからない人は縦と斜め、順読みと逆読み、上下位置の逆転で大体読めますよ。
7.名前が無い程度の能力削除
もっとヒントが欲しい…!こういう話は好きなんだけど、頭の固い私には読み解けませんでしたorz
8.名前が無い程度の能力削除
ヒントも何も、縦読みと斜読みの2種類しか無いよ
ただ表示フォントがPゴシックのブラウザとか携帯ブラウザあたりは、文字の行列がずれちゃうから斜読みが良く判らないかもね

しかしまあ、たまにはこういう謎掛けSSも悪くないね
魔女ってのは賢さの象徴だし、本当にこういう言葉遊びに興じていそうだ
9.名前が無い程度の能力削除
各文一つしか見つからず…もう半分はいづこにありや…
10.謳魚削除
最初と最後の一文しか分かんないです……orz

好きですが、苦手です。
11.名前が無い程度の能力削除
まぁ受けが悪い理由は上の人も言ってるように、ブラウザによっては文字列がずれるからだな(IE8の俺もずれてる)
この手のネタの場合、左端の立て読みonlyにしないと、くどくなるよ。
ソースを表示させて文字列を無理やりそろえてこんだけ探して疲れてやめた↓

本返しなさい あいしてる
かわいいぜ
うれしいわ
あいたいよ
私も、あいたい
我慢できないよ
たまご
12.名前が無い程度の能力削除
おかしい。EXCELで1文字1セルにバラして整列&解読したにも関わらず、
21しか見つからんorz

ちなみに、一番最後ずれてません?「だってあいして "な"」は誤読?
13.名前が無い程度の能力削除
こういう謎掛けいいですね。
面白いと思います。
ありがとう。
14.名前が無い程度の能力削除
今夜はねかさないZe