「ねぇ、パチュリー」
「にゃあに、妹様」
「お姉様とパチュリーって、何で親友なの?」
「親友に理由はいらないわ」
「いや、私が訊いてるのは」
「どうやって親友になったか」
「分かってるのに流さないでよ」
「そうね……あれからもう何年も経つのね……」
◇◇◇
◇◇◇
「まぁ、回想シーンなんか入らないんだけどね」
「入らないの!? 流れ的に回想シーンでしょ!?」
「まぁまぁ、ほら、賢者の石でも食べて落ち着いて」
「使用方法がおかしいよ!」
「とにかく落ち着きなさい二人共」
「一人だけど!? 何が見えたのさ!」
「あぁ、ごめんなさい。妹様には見えないのよね」
「何が!?」
「小悪魔、紅茶と珈琲を持って来て」
「はーい、分かりました」
パチュリーの言葉にフランドールはピタッと止まる。
そして、首を傾げた。
「あれ? 珈琲って珍しいね」
「たまに無性に珈琲が飲みたくなるのよ」
「お待たせしました~珈琲と紅茶です」
ニコニコ笑顔でフランドールには紅茶を、パチュリーには珈琲を渡す。
「お砂糖要ります?」
「今日はブラックで飲む」
「あぁもうっ! パチュリー様惚れちゃいますよ」
「ブラックで!?」
小悪魔が体を150度近くよじらせながら、悶える。
パチュリーはそれを無視して、珈琲を口に運ぶ。ゆらりゆらりと闇を揺らして、飲む。苦みが、パチュリーの口内を刺激する。
「パチュリー、苦く無いの?」
「苦いわよ。だからこそ良い」
「私には分からないなぁ」
「無理に飲むものじゃ無いから良いと思うわよ」
「パチュリー様ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
興奮しすぎで煩い小悪魔をパチュリーが蹴る。「あんっ」と一瞬嬉しそうな顔をして、小悪魔は仕事に戻った。
「で、何の話だったかしら」
「パチュリーとお姉様の友情秘話」
「あぁ、でもそれは話せないわ」
「何でさ」
「かなり刺激的な内容だから。そうね、最低でもでぃーぷなキスが登場するわ」
「どんな出会いだったの!?」
「聞きたい? 後悔しない? 泣かない?」
「ぅ……やめておくよ」
「そう。それが賢明ね」
珈琲をまた口に運ぶ。
「あぁ、苦い苦い」
「飲まなきゃ良いのに」
「これが良いのよ。頭が冴える」
「ふーん……あ、パチュリー」
「何? 好きな人は教えないわよ」
「好きな人いるの!?」
「レミィ」
「ふわぁっ!?」
「冗談よ、冗談。妹様の一番の宝物を奪うわけないでしょう」
「ぁ……ぅ~」
頬を赤らめて、う~う~唸るフランドール。
「妹様、そんなにレミィが好きなの?」
「ぅ……うん」
「シスコン」
「酷い!」
「冗談よ、冗談。ラブという感情の前には、何も関係は無いわ。私は応援してるわよ、二人を」
「ぇ、あ、ありがとう」
「そしてパチュリー様は是非私と……」
「カイザーフェニックス!」
小悪魔が超ハイテンションで、ブリッジしながらパチュリーに抱き付こうとしたため、パチュリーが炎の魔法で燃やした。
「小悪魔……凄く燃えてるけど」
「大丈夫。最近小悪魔に自己再生機能を買ってあげたから」
「自己再生機能って売ってるものなの!?」
「えぇ、ちょっと高いけどね」
「……小悪魔、まだ燃えてるよ」
「あの魔法は中々消えないから」
「小悪魔再生してるんだよね?」
「えぇ」
「じゃあ燃える、再生を繰り返してるの?」
「多分」
「パァァァァァァァァチュリィー様ぁぁぁぁぁぁぁ」
「ひいっ!?」
小悪魔が炎を纏いながら、ダイブしてきた。
「エメラルドスプラッシュ!」
「こぁっ!?」
パチュリーがそれの迎撃に成功した。
「妹様が怖がってるでしょう!」
「うぅ……だってパチュリー様が冷たいから」
ボロボロになった小悪魔が、体育座りをしながら、地面にのという字を書き続ける。
パチュリーは、大きく溜め息を吐いた。
フランドールはまだ怯えている。
「小悪魔、あなたは私に何して欲しいのよ……」
「え!? あ……」
「あ?」
「頭、撫でて欲しいです……」
「そんなことで良いのなら、ほら」
いじける小悪魔を、無理矢理立ち上がらせてギュッと抱き締める。
そして、頭を撫でる。
「あぅ!? パチュリー様!?」
「はいはい、良い子良い子。いつもありがとね」
「はぅ……ほわぁ。パチュリーさまぁ……ふわぁ」
幸せそうな表情を浮かべて、ゴロゴロと小動物のように、パチュリーの胸に顔を埋める。
パチュリーはそんな甘える小悪魔に、溜め息を吐きながらも、どこか優しい笑みを浮かべながら、頭を撫で続けた。
「う~ん、邪魔しちゃ悪いよね」
小さくそう呟き、フランドールは音を立てずに図書館を出る。
「私もお姉様に撫でてもらおう、っと!」
無邪気な笑顔で、大好きな姉の元へと、そのまま向かった。
>「入らないの!? 流れ的に回想シーンでしょ!?」
この流れwwwwwwwwwwwwww
しかも結局最後まで明かされないのがwwwwwwwwwwww
パチュこぁもいいなあ。
この絶妙な空気感が堪りません。
こぁこぁ。
ところでちょっとお伺いしたいのですが、喉飴さんのパッチェさんと妹様のやりとりが好き過ぎて妄想が広がり、自分でその妄想を作品にしてみたくなったのですが……オマージュ、ないしリスペクト的な作品という形で書かせていただいてもよろしいでしょうか?いつになるかは分かりませんが……(^^;
凄い癒される!!
じゃあ俺は喉飴さんに撫でてもらう方向で♪
だが、まだ温いっ!!!まだまだこんなもんじゃないだろう?
喉飴さんよぉ!(鼻血を垂らしながら名無しが叫んでおります)
くそ吹いたwwwww というか、本当にこの二人に何があったんだwww フランだけじゃなくて、私も泣き出しそうですw
喉飴さんのパチュリーがいつか天地魔闘の構えをやってくれることに期待しますw
それにしても、シスコン、か。けしからんね。ああ、まったくもってけしからん。
あえて、お約束の締めは言いますまい。
結界でも張るんですかパチュリー様?
時の秘法を使う前の魔王様はパチュリーだったのかぁ!!
撫でてもらっている
妹様が見えますwww
けしからん、もっとやれ。
でもずっと見ていたい気もする!
悩みがまた一つ増えました。オゥHAPPY
どうぞどうぞ。
念の為、投稿した際にはあとがきに一言添えておくと良いかと思います。
>>2様
より、ほのぼのを目指したいです。
>>奇声を発する程度の能力様
小悪魔燃えてましたがねw
>>4様
私は1秒間に36回撫でることが出来ます。
>>5様
唯一の事件といえば事件でしたw
>>6様
もうあなたのライフは0じゃないですか!
>>無在様
いつか出会い話を書いてみたいですw
パチュリー様なら片手で某大魔王を倒してくれると信じてます。
>>8様
パチュリーなら出来なくも無さそうですw
>>9様
むしろあの魔王より強い気がしますww
>>10様
れみぱちゅ……一度書いてみても良いかもしれません。
>>11様
想像したら悶えましたw
>>12様
体力がつきそうですw
>>13様
そんなこと言われたら自重しませんよw
>>14様
HAPPYなんですかww
>>15様
パチュリー様に撫でられたいですww
やっぱりこのコンビが一番!
回想シーン擬きで肩透かしを食らいましたw
久し振りにこの不条理な空気を出してみましたw
回想シーンにほとんど掛けてましたw