Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

諏訪子は大切な帽子を失くしました

2009/04/20 01:37:30
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守矢神社には3人の神様がいる。現人神の巫女、元は風の神だった山の神、

そして現人神の祖先であり風の神を山の神に変えた「ミシャグジ様」を束ねる神、「洩矢 諏訪子」。

彼女は今・・・・・・

「かあああぁぁぁぁぁなあああぁぁぁぁぁぁぁこおおおぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」

「へ?どうした諏訪コボァッ!」

 神奈子の鳩尾に人里の先生ばりのヘッドパッドをかましていた。

「私の帽子かえせーーーーーーーーーー!!!!」

「人(神)にいきなり頭突きしてなんの話だァーーーーーーーーーーーーーッ!!!!」

「トボけるな!私の帽子が!無いの!縁側で横になった時はあったのに!
 さあ返せ!今返せ!私の象徴!キーパーソン!」

 服の襟首をつかんで残像ができる程激しく揺する。

「んなこと知らないよ!!! 風にでも飛ばされたんじゃないかい!
 今朝新聞配達に来た天狗の髪が逆立つぐらいの凄い風でも吹いてね!」

「そ・・・そんなぁ・・・・・・・・・・」

 襟から両手を離しその場にヘナヘナとくずれ落ちる諏訪子、余程ショックだったようだ。

「なんだい、そんなに大切なものだったのかいアレは?」

 座りこんだまま神奈子をキッと睨みつける

「あたりまえでしょ!私の大半を占めているの!
 私の半身で、私そのもの!」

 お前は帽子が本体なのかと言いたいがつっこむと更にややこしい事になるので
 神奈子は考えるのをやめた。

「待っててね私!今お母さんが行くからねーーーーーーーー!!」

 文字通り疾風の如く地を駆け一瞬の内に空の彼方に消える諏訪子。
 どうみても乱心していた彼女を遠目に長めていた早苗は
 彼女が生みの親なのか育ての親なのかさしてどうでもいい事を考えていた。







 ヒゥー
「・・・・・・・・・・・・・・・・」

 所変わって此方は魔法の森、この暗く湿った場所にも春は平等にやってくる、
 香霖堂店主、森近霖之助は自分の庭で本を片手に春風の心地良さを堪能していた。

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 ビュウウウウウ・ウ・ウ・・ウ・・・・・

 少しばかり強めに吹いてきた冷たい風、。思わず本から目を離し、風の来た方向を向く霖之助。
 恐らく今のが今季最後の北風だろう。今年の冬は随分長く残っていたが、今ようやくすべての冬が 帰ったみたいだ。
 風がやみ、今度は太陽のポカポカした光がおりてくる。
 太陽の暖かさが体に沁みこんでくる、たまには外で本を読むのも悪くない、
 そう考えながら霖之助はまた本に視線を戻すと同時に、
 フワリ・・
「・・・・・・・・・ん?」
 わずかに暗くなる視界、太陽に雲でもかかったか?そう思い空を見上げると・・・・
 見えるのは空ではなく藁を編んだような・・・・・・・・
「・・・・・・帽子?」
 頭の上に麦わら帽子が乗っているようだ、さっきの風で飛んできた物だろうか?
 とりあえず帽子をぬいで目の前にもってくる。
 帽子のてっぺんについてる2つの目玉の様な物を除けば、形は何処にでもある麦わら帽子とかわり はない。用途は「かぶる」、名称は・・・・・
「洩矢 諏訪子の帽子。」
 丁度良い、太陽の光が強くなってきたがこれなら本が読みやすい、諏訪子さんのものらしいがすこ しばかり使ってもバチはあたらないはずだ、それに僕の頭に乗ったのも何かの縁だ。しばらく僕が 預かっておこう。
 霖之助はやや小ぶりの帽子を深めに被り、再び本を読み始めた。

 
 そのころ諏訪子は・・・・・・・・・・・・

「ここどこー?」

 魔法の森で道に迷っていた。神社を飛び出したまでは良かったのだが

 考えなしにがむしゃらに探した所為で気がつけば何処をみても空と樹林しか見えない

 魔法の森に来てしまったようだ。

「ちょっとこまったなぁ・・・・・・・・・?」

 口をへの字にまげ眉間に力をこめて悩み始めたところ、暗い森のなかに入り込んだなにか・・・・

「看板!じゃあお店が!」

 まっすぐ看板がある方に向かう、こんな所に店があるとは知らなかった、ちょうどいい、
 今は寅の刻(午後二時)昼間なら誰か店内にいるだろう、
 先ず私の帽子を知らないか聞いてみてそのあと道を教えて・・・・
  
「休店日・・・・・・・・・・」

 店の入り口と思わしきドア、そこには「本日休店」の紙がベッタリと貼られていた

「そんなぁ~」

 紙は我を見捨てた、否、紙が神を裏切った。また空を飛ぼうとして、体中に力が回らないことに気 
 づく。午前からずっと幻想郷のあちこちを全速力で飛び回っていたのだ、年中そこらを飛び回る天 
 狗ならまだしも信仰関係は早苗と加奈子に任せっきりで神社で少しの家事と暇しかつぶしていない 
 諏訪子にこの運動はきつく、もう体も心もへとへとになっていた。

 ふと、空を見上げる、見えるのは少しの空、あとは全てこの樹林の木々が隠してしまっていて

 あたりはとても静かで薄暗い。帽子を探したいのはやまやまだが考えなしに飛んでいっては余計に
 迷子になってしまう、こんなことならあの二人に協力してもらえばよかったと思っても、神社の場
 所が分からない、あの二人以外に、私に仲間はいない。

 もう助けてくれるものはなにもない、誰かが来てくれるわけでもない

 私は一人・・・・・・・・私は・・・・・・・・・・・・・どうするの?・・・・・・どうしよう・・・・

「あれ、なんだろうこれ・・・?」

 目頭が熱くなってくる、胸が締め付けられる、目の奥から何かが込み上げて来る

 その場で膝を抱え蹲る喉から何かが必死に昇ってくる。

「・・・・・・・・・・・・・・・・」

 気がついたとても寂しかった、気がついたら孤独感が私を支配していた、

 気がついたら涙がでていた、気がついたら涙が止まらなくなっていた、

 気がついたら声も漏れていた、どうしよう、喉が爆発してしまいそうだ。

 この感情を必死で縛りつける、これ以上はだめ・・・これ以上・・・・・・・・

 


 そこへ





 チリンチリン

 店の入り口から聞こえるベルの音。

「さっきから一体なんの音だ・・・・・・・・・・・君は誰だい?用があるなら歓迎するよ」

 入り口に顔を向ける、涙で滲んでよく見えないけど、

 背の高い男が入り口のドアを開けてこっちを見ている。

「!・・・・・・―!~!?」 
 
 口がうまく回らない、どうすれば・・・・

「?なにが悲しいのか知らないがここは見ての通り古道具屋だ、

  道具関係の困り事なら受け付けているよ。」

「―!」

 次の瞬間、私はその男の胸に飛び込んだ、もう感情が抑えきれなかった、男の服を握り締めながら 
 私は大声で 泣き初めてしまった。羞恥心も、もっていたのかもわからない虚栄心も捨てて。

「やれやれ・・・・・・・・・・・・・」

 男はため息を一つ吐くと、私の腰に左腕をまわし、そのまま抱き上げてくれた。

「えっ?えっ?」

 男の顔が近い、まだ涙で滲んでよく見えないがかなりの美形に見える。

「まさか魔理沙の世話がこんな所で役に立つとは思わなかったよ・・・・・」 

 すると今度は空いた右腕で私の背中をさすり初めてくれた。

 かなり慣れた手つきで私の背中を赤子を撫でるかのようにさすってくれる。

 すごく、心地が良い・・・・・・・・・・。いつのまにかさっきのさみしさと孤独感は霧の様に消えていた。

 それと移り代わるようにして幸福感や満足感が私の中を満たしていく、本当に気持ちが良い。

 もう少し、このままでいたい・・・・・・・・・・・・・
 
 サスリサスリ・・・・・・・・・・ポンポン
 
「泣き止んだようだね、ならここで終わりだ。」

 ゆっくりと私を下に降ろすと子供をあやすようにそう言った、私は子供じゃないと反論したいが。

 まだ厚ぼったいまぶたと未だに暑い、恐らくは真っ赤になった頬で言っても説得力は無いだろう。

「それで、君はなんの用があってここへ?」

「あ!あのっ!えっと!」

 涙はもう乾いた、声もしっかりだせる。私には聞きたい事がある、それを伝える為に彼の顔を私は
 
しっかり見る。私の目に映る彼の顔、やはり彼はなかなかの美形だった。

 深い金色の目、

 淡い水色の入った鮮やかな銀色の髪、

 麦藁帽に二つの目玉がピョーンな私の帽子いいいいいいいいいいいぃぃぃぃぃぃぃ!?!?!!!

「ミシャグジさまあああああぁぁぁぁぁぁ!!WAKE!!UP!!CARNIVAL!!!!!」
 
 キュピィ―――――ィン!!

「MISYAGUZI!!!!ACTION!!!!!」



 ―・・・  少 女、 店 主 殲 滅 中  ・・・―








 ―・・・  店 主、 少 女 説 得 中  ・・・―

 



 
 よく考えれば私が此処で迷子になっても神社に帰れないというわけじゃなかった。

 幻想郷はかつて見た外の世界よりずっとずっと狭い場所だ。

 がむしゃらに飛んでいても今日の晩御飯までには帰れる筈。それまでに帰れなくとも

 床の間に私がいなければ早苗と加奈子が心配して探してくれる。

 私には家族がいたのだ。

 私は本当に混乱していたみたいだ、まさか他人の前で泣きじゃくるなんて・・・・

 知らない人、しかも男に抱きついて、慰められて、あげく彼をミシャグジ様の餌にしようと

 して、ホントどうかしている。

「みた所反省はしているようだね、」

「はい、突然襲ってごめんなさい・・・・・・・・・・・・」シオシオ
 
「本当に危ない所だった、君は僕を殺そうとしたね。本気で」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・シュン」シオシオシオシオ
 
 本当に彼には悪いことをしたと思う、普段の弾幕祭りのような弱いものではなく本気の、それも一 
 発当たれば人生が終了してしまう威力の弾幕を打ち込んだのだ、幸い彼には一発も当たらずにすん 
 だが、一歩間違えればあの世にいたと考えると私の罪は・・・・・ 凄 く 重 い

「だけど、今回だけは許してあげよう」

 何を言われたのか理解するのに数秒の時間を要した。

「え?」

「妖怪ならば食人衝動が来て人を襲ってもおかしくはないだろう、確かに僕は人間だが・・
 同時に妖怪でもあるんだよ」

 その言葉の意味を理解するのにも数秒の時間を・・・・ぁ

「半人半妖?」

「ご名答、だから僕を食べても美味しくはないからあきらめてくれ」

 諦めるもなにも私は神様だ、妖怪ではない。食べようとしたのではなく、帽子を返して
 ほしくて・・・・・・って!

「私の帽子はどこ!!!?」

「帽子?・・・・・・・・・そうか」

 何かに気づいた彼は服の帯についたカバンの蓋を開けて中から物を取り出し始める、

 蝉のぬけがら、空瓶、カエル、扇子、胡瓜、人形、湯のみ、本、雪かきシャベルに
 
 傘に霊符にナイフ・・・・・異次元にでも繋がっているのだろうか。

「君の帽子というのはコレのことかい?」

 そう言って見せたのは間違いなく私の帽子、無事でいてくれてよかった~。

「僕の所にたまたま飛んできたみたいでね、君の物だというなら君に返してもいいが。」

「ホントに!?」

「勿論条件がある、今度から絶対僕を襲わない事と今日中に店の前の「アレ」を何とかして
 欲しい事だ。」

 「アレ」というのは、向こうに見える外れたドアや割れた窓ガラスや壁の穴やとれかけた看板の事
 
 だろう。彼もまだこれを許してはくれないみたいだ。
        
「わかった、それなら今すぐに終わらせるよ」
          ・・・
「何?」

 彼が怪訝な顔をしている、それも当然だろう、この惨劇を一人で直すのには妖怪でも半日はかかる
 のが常識、だけど・・・・・・・・・・

「!?」


 幻想郷は常識に囚われてはいけない場所なんだよ?

 
 あ、今度は唖然とした顔、ってそれもそうか、
 
 なにせたった数秒であの惨劇から元に戻したならその反応も分かるわね、

「君は・・・・・一体・・・・・・・・・・?」

「後で教えてあげる。もうお店も直したから帽子返して頂戴♪」








そして私は今、半人半妖の彼と一緒にお店の裏の小さな庭園で、長椅子に座って

お茶とお茶請けをご相伴していた、ここだけは周りに木々が生えていないので青

い空がよく見える、とても明るい。庭の中央に一本だけある桜は今が時期なのだ

ろう、淡い桜色の花びらが舞うその景色は正に幻のような光景だった。


「それで風に飛ばされてきた私の帽子が霖之助の頭に落ちてきてそれに何かの縁を感じたから預かってたと。」

「まさか貴方の物だとは思いもよりませんでした・・・洩矢 諏訪子さん」

「・・・何故私の名前を?あったのは今日が初めてだよね?」

 霖之助が言うには自分の能力は「道具の名称と用途が分かる程度の能力」であり、
 拾った時の帽子の名称が「洩矢 諏訪子の帽子」となっていたらしい。

「霖之助はその能力を生かしてここで道具屋をやっているわけか。」

「仰るとおりです。此処には外の世界の珍品を揃えています、洩矢さんも何か買ってみてはいかがですか?」チャキッ(メガネをかけ直す音)

「ならこのお茶菓子を買ってみたいけど・・・まだ残ってる?」

 霖之助のメガネがキラリと光った、ついでに歯も光らせている。

「もちろんです。まだ倉庫に沢山あります。」キランッ

「ならそれをいくつか・・・・ねえ・・・霖之助?」

「なんでしょう?」キランッ

「なんでさっきから・・・私に敬語を使って話すのかな?」

 さっきまでまでは普通に話していたのに庭園についたときからこんな調子だ、まあ大体想像はつく
 けど・・・ 霖之助は爽やかな笑顔をつくろうとして・・・頬を引きつらせながらも言った。

「お客様は神様だからです」

「お客様「が」神様の間違いじゃないの?」

 お客様「は」―だと香霖堂の店主はいつもこの不気味な笑顔で客に接している ことになる。

 ちょうど庭園についたときに私が守矢神社の蛙の神だと話したのだ。

 あまりにもあらかさますぎるこの態度の変貌、その理由に気づかないわけがない、

 この人は商売をするのにはまず向いていないだろう
 
 とそんなことを考える前に先ず大切な事を言うのが先だろう。

「確かに霖之助にとっては私はお客様であり神様だね、
 だけど私にとって霖之助は大切な物を返してくれた恩人だよ。」

「だけどあれは・・・」

「偶然、でしょ?偶然私の帽子を霖之助が手にして偶然私のすすり泣きを聞いたから
 店の入り口に向かっただけ。だけどね、」
 
 私は一度視線を外して両目を閉じる、まぶたの裏に映るのは帽子を失くした時から今に到るまでの
 出来事。再び両目を開いて霖之助を見る、そしてはっきりと本音を伝える。

「私に帽子を返してくれたのは偶然じゃない。泣いている私にかまってくれたのもそう。
 霖之助は私の恩人、それは間違いなく事実だよ。だから普通に話してちょうだい?
 恩人なんだからむしろ恩を返したいぐらいなんだから。さっきの迷惑ぶんも返したいし。」

 無表情でメガネと歯を光らせるのとさっきの引き攣った笑顔が怖いのも理由なんだけど・・・
 
 言わぬが吉よね。彼、結構打たれ弱そうだし。

 ここで彼はもう少しの間悩んだ後、戸惑い気味に話してくると思ったが

「そうだね、だったら明日にでも行きたい場所があるんだがそこまでの護衛をお願いしようか。」

「・・・・普通もうちょっと躊躇してから話さない?」

「躊躇する必要が何処にある?君から言ったことじゃないか、僕は君の恩人だと、早速その恩を返して もらおうと思っただけだ。」

「・・・・・・・・・・・」

 前言撤回、彼の神経は神奈子のオンバシラ以上に太いようだ。
 まあ、さっぱりとした男らしい性格 ともとれるんだけどね。

「分かった、それで何処へ行きたいの?」

「君の家だ。」

 ・・・・・・・・・え?

「もう一度言おう、君達の住む守矢神社に行きたい。」

 これって・・・・・・・・・・もしかして・・・・・・・・・・・・・

「そこで「これ」をみて貰いたいんだ。」

 霖之助から差し出された拳程度の大きさの小さい箱、早苗から聞いた事がある。外の世界では婚約

 をするときに男が女に小さい箱を渡すと!つまりこれは・・・・・・・・

「「これ」の事は君の所の巫女がよく知っているだろう、」


 霖 之 助 は 私 に 嫁 に な れ と ! ? 


「だから一度行って使用法を聞いておきたいんだ。」


 霖之助が私の婿・・・・


「名前は「電子オルゴール」、用途は「音楽を鳴らす」らしいが・・・・」


 私がお母さんか~


「この通り使い方がわからなくてね、君の所の巫女は外の世界から来たと聞いたことがある、
 だからこれのことも・・・・?」


 子供はやっぱり二人以上よね~


「・・・・洩矢さん?話を聞いてるかい?」

「え!? あー・・・もちろん聞いてたよ?」

「・・・・そういう事にしておこう。」

「ぁはは・・・所でさ、それって別に今日でもいいんだよね?」

「・・・・・・・・・いいのかい?」

「もちろん!早い方がいいに決まってるでしょ!」
 
「それじゃあ僕は倉庫に行ってくるから少しそこに座って待っていてくれないか。」

「?他に持っていくものでもあるの?」

「ああ、あと幾つかそれと同じ箱があってね、折角だから君達にも貰って欲しくてね。」

「!?!?!」


 ま さ か の 重 婚 宣 言 ! ?


「君達は新しい常連になってくれるかもしれないし僕はこれの使い方が分かるかもしれないからね、 だから特別に無料で君達にこの「電子オルゴール」を・・・・・・・・・・」


 子供が6人も・・・・親子10人で仲良く一緒に・・・・・・それもいいかも・・・・・・・・・


「・・・・・・だから洩矢さんはそこで待っててくれ。」

「諏訪子。」

「?」

「次からはそう呼んでくれないかしら?」

 その声は少女のものにして大地が震えるような不思議な力を持って青年に、
 それとは別に10台前半の容姿から20台後半の持つ艶めかしさと色あせた、しかし鮮やかな大人 の色気を纏って少女は青年の返答を待つ。
 細めた双眼に強い決意を灯して。

「?わかった、それじゃあ「諏訪子」、すぐ戻るから待っていてくれ」

「わかった、すぐに帰って来てね、「霖之助」。」
 

 

 霖之助は行ってしまった。

 大いなる誤解と修羅場の種に気づかずに。



 この誤解に少女が気づいた時、頬に咲いた満開の桜の花は一気に散っていくだろう、

 しかし、彼女の春はこの先何回も何回もやってくる、その度には少女は頬の桜を咲かすのだろう、

 彼女の春が終わりを告げた後、次に春が来て桜を咲かせるのはそう遠くない。






 
 


守矢神社 羊の刻

「ただいまぁ!帰ったぞー!諏訪子ぉ!帽子は見つかった・・・・の・・・・くぁ」

「お帰り神奈子、帽子はちゃんと見つかったよ」

「なあ・・・・諏訪子・・・・・・」

「なあに神奈子?」

「そこの男は何だ?」

「森近霖之助さん、古道具屋の店主よ」

「あの・・・・・・諏訪子様・・・・・・」

「どうしたの早苗?」

「何故そのぅ・・・・・・・・
 森近さんに膝枕をしているのですか?
 
「家に帰る途中で白黒に襲われたのよ、その時運悪く流れ弾が当たってね~、それでのびちゃったのよ。」

「違う!!なんでウチに道具屋をつれて来たのかを聞いてるのよ。」 

「それはね~神奈子~、霖之助は私の婿だから。」

「「な!!」」

「ついでに神奈子と早苗のお婿さんでもあるよ。」

「「えええええええ!!!!!!」」

後の重婚異変として歴史書に語りつがれるわけがない。

                           終 
もうだめかもわからんね
ねるねる
コメント



1.脇役削除
 流石霖之助!神様相手に重婚なんて俺達に出来ないことを(ry
 壊れで楽しかったけど
『神奈子』様だけ直してあげて
2.奇声を発する程度の能力削除
流石!!!とゆうより
凄いwww
3.名無し妖怪削除
こ れ は ひ ど いwwww
4.名前が無い程度の能力削除
あの帽子は諏訪子様のためだけの帽子だからああいう名称なのか。
出会いは偶然だけどその後の行動は偶然じゃない、そう言える諏訪子様いいなぁ。

しかしあの帽子を被った霖之助を想像して噴いたw
5.名前が無い程度の能力削除
なんつーか、酷い。
ギャグにもなり切れてない。
6.名前が無い程度の能力削除
うわ、ヒドい。
7.ダウ削除
何という勘違い
諏訪子様ぱねぇっすww
読みやすく、とても面白かったです!
8.名前が無い程度の能力削除
俺も諏訪子と結婚する!
面白かったっす
9.Jupiter削除
面白いけれど、ギャグなのか何なのかがよく分からなかった。
>帽子帰して
返してかと
10.謳魚削除
霖ちゃん……「もりや」と「やさか」を頼みます……。
唯『加奈子』様だけは「無かった事に!」して頂けませんか……orz
11.名前が無い程度の能力削除
霖ちゃん…しぬなよ
12.ねるねる削除
ただの即効で考えた妄想文です。
気分を害した人がいるなら謝罪をします。
気分を害するような幼稚な文章を書いて、本当にすみません。
次からは気をつけるよう努力します。
13.名前が無い程度の能力削除
いい意味で酷いな!
14.名前が無い程度の能力削除
いくらなんでも諏訪子が馬鹿すぎます
単にモテ霖之助モノが書きたかったのなら霖之助スレにでも行ってください
まあこんなニコポなU-1SSに等しいものは同スレでも歓迎されないでしょうが
15.GUNモドキ削除
なにぃ!?、大・中・小全て制覇だとぉ!?
それは危険だ、今すぐ私に代わるんだ!!
むしろ代わってください!!
16.名前が無い程度の能力削除
よしっ、今から香霖堂に夢想天生を…
17.名前が無い程度の能力削除
勘違いひでぇなww
18.名前が無い程度の能力削除
>>14
まぁちょっとした小ネタ程度に考えればいいと思いますよ<諏訪子
諏訪子好きの方にとっては冒涜なのかもしれませんが、ここは創作だからということで。タグにも壊れとも書いてありますし。
あと、それほどU-1化してますかね?霖之助は諏訪子が勘違いしているだけですし、神奈子や早苗にはそういう描写がないですし
19.名前が無い程度の能力削除
>>18
小ネタだとしても程があるでしょう
原作で何の接点もないキャラ同士、出会って作中でも大して時間が経ってないのにプロポーズ(と勘違い)、それを承諾とかありえません
これがU-1的ニコポ以外の何者だと言うんでしょうか
それともそれも『壊れタグがあるから』と言うことで許すつもりでしょうか
20.名前が無い程度の能力削除
霖之助だって同じ東方キャラなのに違うカテゴリー分けするのはいかなものか。
百合だって荒唐無稽な二次創作物なのに。
21.名前が無い程度の能力削除
>>19
お前は半年ROMったほうがいい。
こんくらいなら全然問題ない範囲。
タグに注意もあるし。
22.名前が無い程度の能力削除
許すって何様www
ハーレム系なんていくらでもあるじゃないですか
主に魔理沙や美鈴で

重婚異変なら霊夢が出るしかないな
23.名前が無い程度の能力削除
とりあえずお前ら諸注意読んで来い。
ギャグのパンチの弱さはあるけど面白かったよ。
24.名前が無い程度の能力削除
さあ、作者はこの調子で幻想郷の少女達を篭絡していこうか?
25.名前が無い程度の能力削除
いい壊れっぷりですね。
ここまで来るとなかなかすがすがしいモンがありますね。
>>19
とりあえず、落ち着け。
なにもこーゆぅブッ飛んだのは霖之助だけに限った事じゃないぞ。
百合系でもこーゆぅのはあるだろ。壊れ系とはいえ、
霖之助が恋愛ごとに絡むのが、そんなに嫌か。
26.名前が無い程度の能力削除
ほんま霖之助さんは幻想郷の種馬やで
27.名前が無い程度の能力削除
ハーレムを楽しめる層がそそわに入ってきたことを嘆くべき。
それにハーレムは霖之助のキャラじゃないと思う人が多いんじゃないですかね。
何でもかんでもくっつけたがるのは原作レイプと同じですよ。
あと作者以外でレスにレスを返すのは違反です。
28.名前が無い程度の能力削除
あなたもアンカーしてないだけでレス返してますよね。
29.名前が無い程度の能力削除
ハーレムだのニコポだの言ってる連中はもう一度読み直せ。
完全に諏訪子の勘違いから始まる壊れssということが理解できねぇのか。
本当に嘆くべきなのは、自分の気に入らないカプにやたらいちゃもん
つける奴がいることだろ
30.名前が無い程度の能力削除
とりあえず、
MISYAGUZI!ACTION!
に盛大に吹いたwwwwww
31.名前が無い程度の能力削除
諏訪子に色々と混じってるwww
帽子を無くしただけで壊れすぎだwww

とりあえず>>14は相当原作の霖之助好きだと見た
32.名前が無い程度の能力削除
>形は何処にでもある麦わら帽子とかわり はない。
>諏訪子さんのものらしいがすこ しばかり使っても

変換ミス?ここ以外にも数箇所ありました
それと改行ミスと思われる場所もありました
読みづらくなってるので修正お願いします

後、壊れSS作品を投稿する場合はタグだけでなく冒頭に注意書きを入れたほうがいいかもしれません
壊れSS嫌いな人もいますし、イチャモンをつけてくる人がくる可能性がありますので
33.丈司削除
勘違いもここまで拍車がかかるともはや神だな・・・あ、いや神か

果たしてこの後もフラグは立つんでしょうか