Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

東方で遊戯王29 『乾坤の戦い』<後編>

2009/04/05 23:39:07
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注意:前編からの続きです。

















魔理沙 LP3600:手札3:護封剣(2)、血統
萃香  LP 100:手札1:バルバ、トーチ、イービルトークン、トーチトークン2、スキドレ、洗脳解除、伏せ1



魔理沙「ドローするぜ」

魔理沙「(モンスターが五体・・・・・・早いとこあいつのトラップを除去らないと、勝負がついてしまうぜ。
    あのカードさえ引ければなんだが・・・・・・)」

魔理沙「(護封剣の効果はあと1ターン・・・・・・もってくれ!)
    ターンエンドだ」

萃香 「(んふふ、ほんとに顔に出やすい奴。
    今すぐ攻撃してやりたいところだけど、わたしゃ紫と違ってサドっ気があるわけじゃないからねぇ。
    でも、全力を出すのを待ってやるわけにも・・・・・・)」

萃香 「ドローするよ。トーチトークン二体を守備表示に変更し、エンド。
    光の護封剣は破壊だね」



魔理沙 LP3600:手札3:血統
萃香  LP 100:手札2:バルバ、トーチ、イービルトークン、トーチトークン2、スキドレ、洗脳解除、伏せ1



魔理沙「(くそ・・・・・・来い!)ドローだ!」

魔理沙「よっしゃあ! こいつを待ってたぜ。バイス・ドラゴンを特殊召喚!」


《バイス・ドラゴン》 †
効果モンスター
星5/闇属性/ドラゴン族/攻2000/守2400
相手フィールド上にモンスターが存在し、
自分フィールド上にモンスターが存在しない場合、
このカードは手札から特殊召喚する事ができる。
この効果で特殊召喚したこのカードの元々の攻撃力・守備力は半分になる。


輝夜 「バイスドラゴンは自身のルール効果で特殊召喚した場合、ステータスは半分になるけど、
    スキルドレインによって元の攻撃力・守備力を維持することができる。
    おいしいわね」

萃香 「でもその程度じゃ、当然わたしのモンスター達の攻撃力には届かない。
    そこからどうする気~?」

魔理沙「こうするのさ! 魔法カード、巨竜の羽ばたき!」


《巨竜(きょりゅう)の羽(は)ばたき/A Wingbeat of Giant Dragon》 †
通常魔法
自分フィールド上に表側表示で存在する
レベル5以上のドラゴン族モンスター1体を手札に戻し、
お互いのフィールド上に存在する魔法・罠カードを全て破壊する。


鈴仙 「あのカードは・・・・・・」

魔理沙「このカードは場のレベル5以上のドラゴンを手札に戻すことで、
    魔法・罠を全て破壊することができるのさ」

咲夜 「なるほど、やるわね。普通なら上級モンスターは召喚に手間がかかるけど、
    バイスドラゴンならまたすぐにこのターンにでも場に出すことができる」

パチェ「何より、やはりこれでスキドレと洗脳解除を破壊できるのは大きいわ」

萃香 「なるほど。そういうことなら使っておかないとね。
    チェーンして速攻魔法発動。神秘の中華なべだよ」


《神秘(しんぴ)の中華(ちゅうか)なべ/Mystik Wok》 †
速攻魔法
自分フィールド上のモンスター1体を生け贄に捧げる。
生け贄に捧げたモンスターの攻撃力か守備力を選択し、
その数値だけ自分のライフポイントを回復する。


萃香 「トーチゴーレムをリリースし、ライフ回復。3000だね」LP100→3100

アリス「(ライフ回復のカードまで入っているなんて・・・・・・あいつの余裕の元はこれだったのね。
    あんだけ酔っ払っているってのに、流れの掴むタイミングも完璧。
    本当に、攻守ともに隙が無い・・・・・・)」

アリス「(でも・・・・・・わたしは決して、あいつがあなたに荷が重過ぎる相手だとは思っていない。
    例え力で真っ向勝負しても、負けるなんて思わないわ)」

魔理沙「だが、お前の永続トラップは破壊されるぜ」

霊夢 「よし、さすが魔理沙。ナイスカードね!」

魔理沙「反撃はここからだ。わたしは、再び手札からバイスドラゴンを特殊召喚。
    そして、バイスドラゴンをリリースし、ストロング・ウィンド・ドラゴンをアドバンス召喚だ!」


《ストロング・ウィンド・ドラゴン》 †
効果モンスター
星6/風属性/ドラゴン族/攻2400/守1000
このカードは同じ攻撃力を持つモンスターとの戦闘では破壊されない。
ドラゴン族モンスターをリリースしてこのカードのアドバンス召喚に成功した時、
このカードの攻撃力はリリースした
ドラゴン族モンスター1体の攻撃力の半分の数値分アップする。
このカードが守備表示モンスターを攻撃した時、
その守備力を攻撃力が超えていれば、
その数値分だけ相手ライフに戦闘ダメージを与える。


妹紅 「おっ、アドバンス召喚か」

魔理沙「スキルドレインが破壊されたことで、きっちりモンスター効果が適用されるぜ。
    ストロング・ウィンド・ドラゴンは、アドバンス召喚でリリースした
    バイスドラゴンの攻撃力の半分、攻撃力を上昇させる」


    ストロング・ウィンド・ドラゴン   攻撃力3400


鈴仙 「攻撃力・・・・・・3400!」

にとり「って、アニメと使い方まんまじゃないですか」

魔理沙「河童は空気ってもんが読めないから困るぜ。
    ストロング・ウィンド・ドラゴンでバルバロスに攻撃だ!」

萃香 「あらら、せっかく回復したのに」LP3100→2700

魔理沙「ターンエンドだぜ」



魔理沙 LP3600:手札3:ストロング(攻3400)
萃香  LP2700:手札2:イービルトークン、トーチトークン2



咲夜  「よし、いい感じですね。相手のエースモンスターを倒した。
     それに攻撃力3400なら、そうそうやられはしないはず」

パチェ「確かにね。おそらくあの鬼のデッキで一番攻撃力が高いのは、バルバロスUr。
    それもさっきトレインのコストで墓地に送られたから、今手札にあるとは考えにくいわ。
    逆にこのターン萃香が何もできなければ、
    再び貫通能力をもったストロングウィンドドラゴンでトークンを攻撃し、
    大ダメージを与えられる。一気に優勢ね」

霊夢 「ようするに、流れは魔理沙のものになったってことでしょ。
    相手のライフもあとちょっとだし、このまま勝負を決められるわ」

魔理沙「(・・・・・・でも、妙なんだよな。
    もし本当にこっちの流れだったのなら、さっきのストロングウィンドドラゴンで
    トーチトークンを攻撃すれば決まっていたはずだ。
    それがすんでのところでかわされたってことは・・・・・・。
    つまり、ここからは本来無いはずのターン、
    こういうときは、得てして悪い予感が働くもんだぜ・・・・・・)」

萃香 「ったく、どんな花火かと思いきや、この程度?
    予想の範囲内の真ん中あたりだよ。ドロー」

萃香 「せめてこれくらいはやってほしかったね。
    わたしは場のトークン三体をリリースし、二体目のバルバロスを召喚するよ!」

早苗 「三体の生け贄! ということは・・・・・・」

萃香 「スキルドレインが無くなったということは、わたしのモンスターの能力も戻るということ。
    バルバロスは三体の生け贄によってアドバンス召喚した場合、
    相手フィールド上のカードを全て破壊する。
    ほら、吹き飛びな。追儺返しブラックホール!」

魔理沙「(くっ・・・・・・! 得てしてなんかじゃない。何を言ってるんだ、わたしは!)」

萃香 「少々痛いけど、がんばって耐えるんだね。
    バルバロスのダイレクトアタック! ミッシングパワー!!」

魔理沙「ぐああぁっ・・・・・・!」LP3600→600

萃香 「ほらほらぁ、まだまだあんたは釈迦の掌、もとい鬼の掌よ。
    早く抜け出さないと、まずいんじゃないかい?」



魔理沙 LP 600:手札3:無し
萃香  LP2700:手札2:バルバ


魔理沙「(うう、ストロング・ウィンド・ドラゴンでも、1ターンももたないのか・・・・・・)」

魔理沙「(くそ・・・・・・いったい、いったいどんな手を使えば、あいつに通用するっていうんだ・・・・・・)」

鈴仙 「・・・・・・? 魔理沙の奴、いったいどうしたっていうんです? 
    脂汗なんかかいて、らしくないわね」

輝夜 「らしくない、か。確かにね。でも仕方ないことかもしれないわ」

鈴仙 「と、いうと?」

永琳 「必死の思いで逆転できたと思っても、次のターンには容易くお膳を返される。
    それこそ、人が虫を弄ぶように容易くね。
    それも一度じゃ二度じゃない。
    魔理沙は持ち前のドロー力でなんとか切り抜けてきたけど、奇跡は起こすにも限りがある。
    それほどの力量差を見せつけられて尚、闘争心は奮い立つものかしら」

鈴仙 「うう、確かに・・・・・・」

萃香 「ふふふ・・・・・・」

魔理沙「(ううっ・・・・・・。
    本当なら小柄なはずのあいつが、やたらとでかく見えてきやがった・・・・・・)」

魔理沙「(なんだ、これは・・・・・・手まで震えてきたぜ。
    次にどんなカードを引いても、あいつを倒すイメージが浮かばない。
    ドローするのが・・・・・・・・・・・・怖い?)」

霊夢 「魔理沙・・・・・・」

にとり「な、なんなんですあの方。魔理沙が逆転しても、またすぐに大きな手で返してくるなんて・・・・・・」

文  「素直に前のターントーチトークンの方を攻撃しておけばよかったんですよ。
    あそこはライフアドを優先するべきだったんです」

パチェ「やっとのことで手を講じても、次のターンにはいとも容易く状況を覆される。
    精神的にも追い詰められるわね」

レミ 「あるいは、狙った上でのことなのか・・・・・・ククク、
    いずれにせよ魔理沙がこれからどう転ぶか、興味は尽きないわね」

紫  「(・・・・・・うふふ。勘のいい吸血鬼だこと)」

紫  「(そう、これが霧雨魔理沙にとって、最後の試練。
    死の恐怖すら克服したあなたが、最後に向き合わなければならない壁。
    それは・・・・・・自分を信じる心)」

紫  「(圧倒的で絶対的な相手と対峙した時に、どこまで自分を信じられるか。
    後悔という病魔は、張り詰めた集中力を知らず知らずのうちに弛緩させる。
    そして、躊躇いが出てくる・・・・・・)」

紫  「(人は自分の力に限界を感じてしまったとき、歩みを止めるもの。
    喪失した自信、それに伴う気だるさ、消極的な思考。
    困難を前にし、暗い予感が脳裏に過ぎった時、希望を見据え、絶望を振り切れるか否か。
    それこそが、最も自らの勇気が振るいにかけられる瞬間・・・・・・)」

紫  「(今、あなたは試されている。あなたの誇る気概の真贋を。
    そして、自身の力を信じられる矜持を持った時こそ、真なる勇気の揺るぎない証となる・・・・・・)」

魔理沙「ハァ、ハァ・・・・・・」

霊夢 「・・・・・・ちょっと! 魔理沙!」

魔理沙「・・・・・・霊夢」

霊夢 「なによ、あんた。そんな、まるで諦めたような顔を・・・・・・」

アリス「霊夢、あなたは黙ってて」

霊夢 「アリス。だって・・・・・・」

アリス「あいつは腐ってもわたしのパートナー。パートナーを支えるのはわたしの役目よ。
    ・・・・・・審判!」

輝夜 「あ? 何よ」

アリス「ちょっとタイム」

輝夜 「は?? 駄目に決まって・・・・・・」

アリス「・・・・・・魔理沙!」

魔理沙「アリス・・・・・・」

アリス「毅然としなさい! あんた如きが泣き崩れて、絵になるとでも思ってんの!?」

魔理沙「う・・・・・・」

にとり「こ、こわ・・・・・・」

アリス「おら、ちゃんとこっちの目見なさいよ」

魔理沙「す、すまん」

アリス「謝ってんじゃないわよ。諦めないでって言ってるでしょう! 
    運命に従順になることが美徳だなんて、なぜ思うの!」

魔理沙「・・・・・・」

魔理沙「(確かに、わたしは今までデュエルを通して、絶対に諦めない信念のもと突き進んできた。
    だが、この壁だけは、何度ぶつかっても砕けそうにない。
    どんなカードをドローしても、あいつを上回れるような手は思いつかないんだ・・・・・・)」

霊夢 「魔理沙・・・・・・」

魔理沙「わたしは・・・・・・」

アリス「わたしも霊夢も、言いたいことは同じよ。
    絶対に適わない相手なんていない。カードゲームには、無限の可能性がある・・・・・・
    そう教えてくれたのは、あなただったじゃない・・・・・・」

魔理沙「・・・・・・」

魔理沙「(・・・・・・そうじゃないんだ。わたしが今まで頑張ってこれたのは、
    半分はお前達二人のためなんだ)」

魔理沙「(デュエルモンスターズが流行りだす前は、なかなか対戦する相手がいなかった。
    だからわたしは、無理やり霊夢を誘った。
    アリスと違って物覚えが悪いから、ちゃんとルール把握するまで
    ずっとつきっきりだったっけ・・・・・・。
    あとはわたしが先生で、こいつが生徒みたいなもんだった。
    逐一ルールやカードの説明をしながら、霊夢もだんだんデュエルを覚えていった。
    わたしが新しいカードやいろんなコンボを披露するたびに、霊夢は顔を輝かせ、
    わたしを尊敬の目で見るようになった。
    そして、二人で楽しむようになっていったんだ)」

魔理沙「(デュエルで対決すれば、勝つのはいつもわたしだった。
    霊夢はいつも勝負に真剣だったから、わたしは手を抜くことなんてできなかったし、
    ましてやわざと負けてなんてやれない。
    でもあいつは気づいてなかったけど、いつしかあいつはもう
    わたしに匹敵するくらいの力をつけていたんだ。
    トーナメントの一回戦であいつと直対した時、確信をもてた。
    余計な心のしがらみをはらい、自由のままになったあいつは、
    ひょっとしたらもうわたしよりも強いかもしれない。
    実際あの時は負けたわけだしな)」

魔理沙「(でも・・・・・・あいつはまだ信じている。
    わたしが自分よりもはるかに修羅場を潜っていて、
    どんなに追い詰められた局面でも、一発逆転の手を見せてくれると。
    デュエルモンスターズでなら誰にも負けたりしないっていう、そんな偶像を)」

魔理沙「(アリスだってそうだ。何も知らなかったあいつを、この世界に引き込んだのはわたしだ。
    だから先輩として、どんなときでも、わたしはこいつらの手本でいなければいけない。
    こいつらのために情けないデュエルは絶対しないって、いつしか心に決めたんだ。
    だから・・・・・・負けることはあっても、
    決して諦めるような情けない真似は絶対できないって・・・・・・・・・・・・
    そう、思ったから・・・・・・!)」

魔理沙「(かっこ悪いとこなんて、絶対見せられないよな・・・・・・!)」

紫  「(! 立ち上がった・・・・・・!)」

霊夢 「魔理沙!」

魔理沙「そうだ。例えお前がどれだけ強大な相手だったとしても、この気概だけは、捨てたりしない。
    負けることも、まったく歯が立たなかったときの絶望も、もうわたしは恐れない!」

アリス「(うん、それでこそ魔理沙・・・・・・。
    どんな相手だって、あなたの勇気には適わないわ!)」

幽々子「(・・・・・・雰囲気が変わった。
    覚醒したか。これでついに四人目というわけね。うふふ・・・・・・)」

魔理沙「おい、酔っ払い」

萃香 「およ?」

魔理沙「覚悟しな。人間、開き直ってからが本番だぜ。ドロー!!」

魔理沙「手札抹殺だ! これでお互い手札を入れ替える!」


《手札抹殺(てふだまっさつ)/Card Destruction》 †
通常魔法(制限カード)
お互いの手札を全て捨て、それぞれ自分のデッキから
捨てた枚数分のカードをドローする。


萃香 「(・・・・・・顔つきが変わったね。そうかそうか)わたしは、2枚だね」

魔理沙「(そうさ、わたしはこいつらのためにも・・・・・・諦めるわけにはいかないんだ!)」

魔理沙「次は封印の黄金櫃を使うぜ。デッキから龍の鏡を選択する」


《封印(ふういん)の黄金櫃(おうごんひつ)/Gold Sarcophagus》 †
通常魔法(制限カード)
自分のデッキからカードを1枚選択し、ゲームから除外する。
発動後2回目の自分のスタンバイフェイズ時にそのカードを手札に加える。


魔理沙「カードを1枚場に出し、モンスターを裏守備でセットだ。エンドするぜ」



魔理沙 LP 600:手札0:裏守備、伏せ1
萃香  LP2700:手札2:バルバ



アリス「(あれは・・・・・・微妙に気配を殺してはいるけど、おそらくはメタポ。
    手札をお互い充実させて、全力でぶつかりあうつもりね。魔理沙らしいわ)」

萃香 「ドローするよ」

萃香 「(・・・・・・このタイミングでメタポを引くとはねぇ。
    紫の目論見通り、どうやら覚醒したらしいね。
    わたしにも伝わってくるよ、あいつの覇気みたいなものが)

萃香 「・・・・・・チラッ」

紫  「ニコニコ」

萃香 「(主賓もご機嫌みたいだね。
    なら・・・・・・約束どおり、ここからはわたしの好きに暴れさせてもらうよ!)」

萃香 「カードを3枚伏せるよ。バルバロスで、裏守備に攻撃!」

魔理沙「メタモルポットだぜ。お互い5枚ドローする。
    さあ、お前もカードを引きな」


《メタモルポット/Morphing Jar》 †
効果モンスター(制限カード)
星2/地属性/岩石族/攻 700/守 600
リバース:自分と相手の手札を全て捨てる。
その後、お互いはそれぞれ自分のデッキからカードを5枚ドローする。


妖夢 「ここでメタポ。これで、勝負の行方はまた振り出しですね」

幽々子「振り出し? 違うわね」

妖夢 「おろ?」

幽々子「逆って言ってるの。むしろ、ここからがクライマックスなのよ」

妖夢 「むぅ、どういう意味です?」

幽々子「竜疲れ虎困じて川原に割ち、億万の蒼生、性命を存す。
    誰か君王に馬首を回らすを勧めて、真に一擲を成して乾坤を賭せん。
    ぶつかり合う両雄の力が大きいほど、決着も早い。
    それが天地を分かつほどの闘いならば尚更ね。もぐもぐ」

妖夢 「ものを食べながら故事を語らないでください・・・・・・」

萃香 「ふふふ、お互い全力勝負ってわけか。いいさ、のってやるよ。
    5枚ドロー、っと」

萃香 「(・・・・・・ん~、我ながらたまらん引きだね。この手組みで負けは200%無いわ。
    あいつがどんな秘策で挑んでこようと、確実にまた次のターンで返すことができるね。
    まずは・・・・・・)」

萃香 「場を厚くしておこうか。2枚目のガンナードラゴンを召喚するよ。
    そっちは、いいカードは引けたかい? 
    どんなどでかい手がくるのか、楽しみだねぇ」

魔理沙「さあな。だが、期待に添えることを約束するぜ」

萃香 「いいね! なら、わたしも全力でやってやるよ! 
    メインフェイズ2で、墓地のバルバロスとガンナードラゴンを除外し・・・・・・」

パチェ「(この感じは・・・・・・あのカードか!)」

萃香 「そら。現れな! 獣神機王バルバロスUr!!」


《獣神機王(じゅうしんきおう)バルバロスUr(ウル)》 †
効果モンスター
星8/地属性/獣戦士族/攻3800/守1200
このカードは、自分の手札・フィールド・墓地から
獣戦士族モンスター1体と機械族モンスター1体をゲームから除外し、
手札から特殊召喚する事ができる。
このカードが戦闘を行う場合、相手プレイヤーが受ける戦闘ダメージは0になる。


にとり「あわわわ。出ちゃいましたよ、あの方のキラーカード」

文  「デメリットつきとはいえ、ほぼノーコストで攻撃力3800が出てこられては
    たまったもんじゃないわね」

萃香 「このわたしのデッキ最強のしもべを倒せるかな。
    今度こそ、口だけじゃないところを見せてもらうよ。
    カードを1枚伏せて・・・・・・そうだねぇ。
    ついでに、強者の苦痛を発動。ターンエンド」


《強者(きょうしゃ)の苦痛(くつう)/Burden of the Mighty》 †
永続魔法
相手フィールド上に表側表示で存在する全てのモンスターの攻撃力は、
レベル×100ポイントダウンする。



魔理沙 LP 600:手札5:伏せ1
萃香  LP2700:手札1:バルバ、ガンナー、バルバUr、苦痛、伏せ4



早苗 「ううう・・・・・・なんという布陣。最上級が三体に、苦痛まで・・・・・・」

永琳 「お互いアドはほぼイーブンに戻りましたね。
    でも攻撃力3800と3000、2800がいるとはいえ、
    あれだけ手札があればなんらかの対処法は打てるはず」

鈴仙 「対処法といっても・・・・・・戦闘破壊できなきゃ魔理沙のデッキには
    ブルーアイズか疾風爆裂弾くらいしかありませんよ。
    強者の苦痛があっては、バルバロスと相打ちもできませんし」

輝夜 「いずれにせよ後手ね。
    手札を費やした結果次の相手にターンを回してしまえば、勝負は決まったも同然。
    疲弊しきったところで例の猛攻を受ければ、ひとたまりもないわ」

輝夜 「(でも、手札が潤沢なことに変わりは無い。
    この状況をいかにして打ち破るか・・・・・・・・・・・・
    霧雨魔理沙、決勝らしい試合を見せてみなさい)」

魔理沙「(ブルーアイズだけじゃ、攻撃力3000クラスを次々だしてくるあのデッキには、
    いずれ押し負けてしまう。
    なら・・・・・・一瞬で決めるしかない!!)」

魔理沙「(そうだ、たとえ負けても・・・・・・精一杯前へ! それがわたしの矜持だ!)
    いくぜ・・・・・・ドロー!!」

魔理沙「わたしは二枚目のバイス・ドラゴンを、手札から守備表示で特殊召喚!」

萃香 「またそいつ? でももうスキルドレインはないから、ステータスは半分になるよ」

魔理沙「焦るなよ。さらに手札から、沼地の魔神王の起動効果を発動する」


《沼地(ぬまち)の魔神王(ましんおう)/King of the Swamp》 †
効果モンスター
星3/水属性/水族/攻 500/守1100
このカードを融合素材モンスター1体の代わりにする事ができる。
その際、他の融合素材モンスター1体は正規のものでなければならない。
また、このカードを手札から墓地に捨てる事で、
デッキから「融合」魔法カードを手札に加える。
その後デッキをシャッフルする。


魔理沙「こいつを墓地に捨てることで、デッキの融合を手札に加えるぜ」

霊夢 「・・・・・・融合! 魔理沙は融合召喚を狙っているの?」

咲夜 「うーん、どうかしら。
    青眼の究極竜を召喚するにしても、材料のブルーアイズは二体も墓地にあるし」

早苗 「可能性とあらばファイブ・ゴッド・ドラゴンですが、
    莫大なアドを消費して特攻するだけでは、戦術としてあまりにも・・・・・・ですしね。
    でも、なら一体何を・・・・・・」

魔理沙「何をと訊かれれば教えてやるのが人としての礼儀だぜ。
    答えはこいつだ! デブリ・ドラゴンを召喚!!」


《デブリ・ドラゴン》 †
チューナー(効果モンスター)
星4/風属性/ドラゴン族/攻1000/守2000
このカードが召喚に成功した時、
自分の墓地に存在する攻撃力500以下のモンスター1体を
攻撃表示で特殊召喚する事ができる。
この効果で特殊召喚した効果モンスターの効果は無効化される。
このカードをシンクロ素材とする場合、
ドラゴン族モンスターのシンクロ召喚にしか使用できない。
また、他のシンクロ素材モンスターは
レベル4以外のモンスターでなければならない。


アリス「(・・・・・・チューナーモンスター!)」

魔理沙「デブリドラゴンの誘発効果発動! 墓地の沼地の魔神王を特殊召喚する!」

霊夢 「・・・・・・シンクロ召喚ね!」

レミ 「魔神王のレベルは3・・・・・・狙いはブラック・ローズ・ドラゴンか。ふふふ」

鈴仙 「なるほど。効果でフィールドを一掃すれば・・・・・・」

萃香 「あっはっは~、やるね! でも、チェーンしてトラップ発動! 二枚目のナイトメア・デーモンズだよ!」


    デブリ・ドラゴン   攻撃力1000
  
    バイス・ドラゴン   攻撃力1000

    ナイトメア・デーモン・トークン   攻撃力2000

    ナイトメア・デーモン・トークン   攻撃力2000

    ナイトメア・デーモン・トークン   攻撃力2000


咲夜 「なっ・・・・・・!? フィールドが埋まった!」

萃香 「ガンナードラゴンをリリースし、魔理沙の場にナイトメア・デーモン・トークン3体を特殊召喚。
   これであんたのフィールドのモンスターゾーンは満員。
   これ以上特殊召喚はできないよ」

パチェ「(・・・・・・酔っ払いのくせに、テクい真似を。
    ナイトメアトークンのレベルは6。
    デブリ・ドラゴンの効果もあいまって、シンクロ召喚をすることはできない。
    起死回生のブラックローズも、召喚できないことには魔理沙は・・・・・・)」

魔理沙「・・・・・・・・・・・・ふふっ、なんてな。読んでたぜ、実は」

パチェ「(・・・・・・! なんですって?)」

萃香 「あらあらまた出た。減らない口~」

魔理沙「結果が伴っていればいいのさ! 
    リバースカードオープンだ! 竜の血族!」


《竜(りゅう)の血族(けつぞく)/D.Tribe》 †
通常罠
自分フィールド上の全てのモンスターは、
エンドフェイズ時までドラゴン族になる。


萃香 「!?」

にとり「りゅ、竜の血族・・・・・・?」

文  「自分フィールドのモンスターをドラゴン族にするカード。これは・・・・・・まさか」

魔理沙「お前がナイトメア・デーモンズを伏せていたとしたら、
    あそこで必ず使ってくると思ってたぜ。わたしの狙いはこいつだ!」

妖夢 「・・・・・・そうか! 魔理沙の手札には、あのカードが!」

魔理沙「予告どおりの大花火を打ち上げてやるぜ。手札から、融合を発動!!」


《融合(ゆうごう)/Polymerization》 †
通常魔法
手札またはフィールド上から、融合モンスターカードによって決められた
モンスターを墓地へ送り、その融合モンスター1体を融合デッキから特殊召喚する。


魔理沙「フィールドの五体のドラゴン族を融合し、
    ファイブ・ゴッド・ドラゴンを特殊召喚する!!」

鈴仙 「な、なんですって!!」

輝夜 「正規融合ファイブ・ゴッド! 
    魔神王はシンクロの素材だけじゃなくて、こっちの狙いもあったのね。
    ふふふ、やってくれるじゃ・・・・・・」

萃香 「んふふ。やっぱり、詰めが甘いね」

パチェ「!?」

萃香 「チェーンしてまたトラップだよ。洗脳解除。
    もう説明はいらないよねぇ。
    素材であるトークン3体は、わたしの場に戻ってくるよ」

妹紅 「素材が無くなったってことは・・・・・・融合を防いだのか」

咲夜 「信じられないわ。これだけ裏をかいても対応してくるなんて・・・・・・」

萃香 「どの辺が甘いのか、教えてあげようか? 
    わたしのナイトメア・デーモンズを読んでたところまでは、まあよしとしよう。
    でもね。普通このトラップは、洗脳解除とのコンボで使うもの。
    さっきもやってみせたじゃない。
    だったら、当然このカードも伏せてあると考えなければならない。
    違う~?」

魔理沙「違わないな。だが、一つだけお前も気づいてないことがあるぜ」

萃香 「およ?」

魔理沙「それはわたしが、お前が洗脳解除を出してくるところまで読みきっていたってことだ! 
    チェーンして速攻魔法発動!」

藍  「(・・・・・・速攻魔法だと? まさか・・・・・・!)」

魔理沙「究極の融合を見せてやる! 超・融・合!!」


《超融合(ちょうゆうごう)/Super Polymerization》 †
速攻魔法
手札を1枚捨てる。自分または相手フィールド上から融合モンスターカードに
よって決められたモンスターを墓地へ送り、
その融合モンスター1体を融合デッキから特殊召喚する。
このカードの発動に対して、魔法・罠・効果モンスターの効果を発動する事はできない。
(この特殊召喚は融合召喚扱いとする)


永琳 「なっ・・・・・・! 超融合!」

魔理沙「これがわたしの全力だ!! 
    現れろ! ファイブ・ゴッド・ドラゴーン!!!」


《F・G・D(ファイブ・ゴッド・ドラゴン)/Five-Headed Dragon》 †
融合・効果モンスター
星12/闇属性/ドラゴン族/攻5000/守5000
このモンスターは融合召喚でしか特殊召喚できない。
ドラゴン族モンスター5体を融合素材として融合召喚する。
このカードは地・水・炎・風・闇属性のモンスターとの戦闘によっては破壊されない。
(ダメージ計算は適用する)


輝夜 「ファイブ・ゴッド・ドラゴンですって!?」

幽々子「うふふふふ。咲いたわね、きれいな夜の花が」

咲夜 「信じられない・・・・・・。これがあの娘の底力なんですね」

パチェ「でも、萃香の場には強者の苦痛がある。となると、攻撃力は・・・・・・」


    F・G・D   攻撃力3800

    獣神機王バルバロスUr   攻撃力3800


霊夢 「お互い・・・・・・互角!?」

アリス「(確かに互角だわ。でも・・・・・・ファイブゴッドには効果がある)」

魔理沙「バトルフェイズだ! 
    ファイブ・ゴッド・ドラゴンで、神獣王バルバロスに攻撃!」

魔理沙「打ち砕け! ファイブ・ゴッド・マスタースパーーーク!!」

萃香 「ぎ・・・・・・」LP2700→1900



魔理沙 LP 600:手札1:F・G・D(攻3800)
萃香  LP1900:手札1:バルバUr、苦痛、洗脳解除、伏せ2



レミ 「(これは・・・・・・・・・・・・魔理沙の力が、初めて萃香に拮抗した?)」

レミ 「(あらゆる恐怖心に打ち勝ったことで、精神がわたし達妖怪の域にまで
    昇華したというのか・・・・・・ふふふ、おもしろいわ)」

鈴仙 「相手のエースモンスターを倒したわ!」

永琳 「それに苦痛で攻撃力を下げられてるとはいえ、
    ファイブゴッドの効果で戦闘破壊されることはない。
    状況は五分、いや、それ以上・・・・・・」

萃香 「(ふふふ、いいねいいね。
    まさか下界で人間相手にこんな遊びができるなんて、思ってもみなかったよ。
    あいつの言うとおり、ここからが本番だね!)」

萃香 「ドローするよ!」

魔理沙「来い・・・・・・!」

萃香 「バトル! バルバロスUrで、ファイブゴッドドラゴンを攻撃!!」

妖夢 「なっ、攻撃・・・・・・!?」

幽々子「あの伏せカードね」

萃香 「攻撃宣言時に、場のリバースカードオープン! スキルドレイン!!」LP1900→900

藍  「(二枚目・・・・・・!)」

アリス「(ファイブ・ゴッド・ドラゴンの効果が・・・・・・!)」

輝夜 「相打ちだわ!」

魔理沙「っ・・・・・・! やるな!」

萃香 「そっちこそ! さっきのはなかなかだったよ~。
    わたしはさらに1枚伏せ、ターンエンド!」



魔理沙 LP 600:手札1:無し
萃香  LP 900:手札1:苦痛、洗脳解除、スキドレ、伏せ2



にとり「生き延びたか。鬼さんの方はモンスターを引けなかったんですね。
    白黒め、悪運の強い・・・・・・」

神奈子「わかっちゃいないわねぇ、河童は。
    運なんてものは、すべからく相対的なものなのよ。
    悪運も運のよさにはかわりがない。そしてこの瓶にはもう、お酒がない」

にとり「(知っちゃこっちゃないですよ・・・・・・)」

早苗 「や、八坂様!」

神奈子「おっ、おっ、おっ。どうしたい早苗」

早苗 「まだいたんですね。
    今最高にいいとこなんで、ほんとお願いだからもう喋んないでください」

神奈子「ううう、ちょっと店主! ラーメンがしょっぱいわよ!」

妹紅 「涙が器に入ってるよ」

幽々子「ラーメン・・・・・・」

妖夢 「(あー、目がラーメンになってる・・・・・・しょうがないな)
    よろしければお作りいたしますが、食べられますか?」

幽々子「何言ってるの妖夢。さっきからいろいろ食べたばかりなのよ。もちろんいただくわ」

妖夢 「・・・・・・」

霊夢 「(お互いにモンスターは無し。
    伏せカードと合わせて、アドバンテージでは遥かに遅れをとっているけど・・・・・・
    この状況なら・・・・・・)」

霊夢 「(そう、きっと、魔理沙なら・・・・・・。
    あの目をした魔理沙に、できないことなんてきっと無い!)」

魔理沙「わたしのターンだ! ドロー!!」

魔理沙「スタンバイフェイズに、封印の黄金櫃の効果発動! 
    除外している龍の鏡を手札に加えるぜ!」

早苗 「そうだわ! まだこの切り札があった!」

魔理沙「今度こそ、ファイブ・ゴッド・ドラゴンで終わりだ! 
    手札から、龍の鏡を発動!」


《龍の鏡(ドラゴンズ・ミラー)/Dragon's Mirror》 †
通常魔法
自分のフィールド上または墓地から、
融合モンスターカードによって決められたモンスターをゲームから除外し、
ドラゴン族の融合モンスター1体を融合デッキから特殊召喚する。
(この特殊召喚は融合召喚扱いとする)


萃香 「・・・・・・させないよ! 神の宣告!!」


《神(かみ)の宣告(せんこく)/Solemn Judgment》 †
カウンター罠
ライフポイントを半分払う。
魔法・罠の発動、モンスターの召喚・反転召喚・特殊召喚の
どれか1つを無効にし、それを破壊する。


輝夜 「神宣! やっぱり読まれていたのね・・・・・・」

萃香 「龍の鏡は無効。
    惜しかったって言いたいとこだけど、そんな手がわたしに通じるわけがないね」LP900→450

魔理沙「ふっ、当然わたしもわかってたぜ。
    わたしが本当に通したかったのは、今ドローしたこのカードさ」

萃香 「!?」

魔理沙「こいつだ! 貪欲な壷を発動!!」


《貪欲(どんよく)な壺(つぼ)/Pot of Avarice》 †
通常魔法
自分の墓地に存在するモンスター5体を選択し、
デッキに加えてシャッフルする。
その後、自分のデッキからカードを2枚ドローする。


レミ 「(・・・・・・ここで貪欲だと!?)」

魔理沙「墓地のバイスドラゴン、ファイブゴッドドラゴン、伝説の白石、
    ブルーアイズ二体をデッキに戻し、2枚ドローする!」

霊夢 「決めて! 魔理沙!」

魔理沙「未来融合を発動!!」


《未来融合(みらいゆうごう)-フューチャー・フュージョン/Future Fusion》 †
永続魔法(制限カード)
自分のデッキから融合モンスターカードによって決められたモンスターを
墓地へ送り、融合デッキから融合モンスター1体を選択する。
発動後2回目の自分のスタンバイフェイズ時に選択した融合モンスターを
自分フィールド上に特殊召喚する(この特殊召喚は融合召喚扱いとする)。
このカードがフィールド上に存在しなくなった時、そのモンスターを破壊する。
そのモンスターが破壊された時このカードを破壊する。


妖夢 「・・・・・・未来融合だって!?」

文  「このタイミングで未来融合がでてくるとは・・・・・・」

早苗 「でも、特殊召喚されるのは4ターン後・・・・・・この1ターンの余裕すらないこの状況では、むしろ引かないほうがよかったんじゃ・・・・・・」

パチェ「(いや、魔理沙の狙いは・・・・・・)」

魔理沙「再びファイブ・ゴッド・ドラゴンを指定し、
    デッキの伝説の白石三枚と、仮面竜二体を墓地に送るぜ! 
    そして墓地の白石三体分の誘発効果発動! 
    このカードが墓地に送られたとき、デッキからブルーアイズを手札に加える。
    三枚手札に加えるぜ!」

鈴仙 「!? アド3ですって・・・・・・!」

魔理沙「(これが決まれば・・・・・・わたしの勝ちだ!)
    そして手札から、こいつを発動!」

萃香 「(えっ? まさか・・・・・・!)」

魔理沙「こいつも引いていたのさ! 融合だ!!」

輝夜 「・・・・・・なっ!」

永琳 「んですって!」

魔理沙「手札の三体のブルーアイズを融合! これが史上最強にして究極のドラゴンだ!!」

魔理沙「現れろ!! ブルーアイズ・アルティメット・ドラゴーン!!!」


《青眼の究極竜(ブルーアイズ・アルティメットドラゴン)/Blue Eyes Ultimate Dragon》 †
融合モンスター
星12/光属性/ドラゴン族/攻4500/守3800
「青眼の白龍」+「青眼の白龍」+「青眼の白龍」


紫  「(ふ、ふふ・・・・・・素晴らしいわ)」


    青眼の究極竜    攻撃力3300


萃香 「(くっ・・・・・・マジかい。こいつ、一体どこにそんな力が・・・・・・)」

文  「ったく、なんて方ですか。よもやこの局面で正規究極竜召喚とは」

幽々子「うふふ、美しいわね。そして、強い。わたしとやった準決勝より、さらに強くなったようね」

魔理沙「強者の苦痛の効果で攻撃力は下がっているが、
    それでもお前の場にモンスターはいないから十分だな。バトルフェイズだ!」

アリス「(萃香の場モンスターは無し・・・・・・この攻撃が通れば!)」

魔理沙「アルティメットドラゴンで、萃香にダイレクトアタック!! 
    アルティメット・ファイナルスパーク!!!」

萃香 「・・・・・・終わらせないよ! 
    バトルフェイズ直前に、リバースカードオープン! 威嚇する咆哮!!」


《威嚇(いかく)する咆哮(ほうこう)/Threatening Roar》 †
通常罠
このターン相手は攻撃宣言をする事ができない。


早苗 「究極竜の攻撃が・・・・・・止まった!」

文  「いやはや、隙が無いですねぇ。神宣のうえに、咆哮まで伏せていたとは」

霊夢 「でも・・・・・・今の流れは、間違いなく魔理沙のものだわ!」

魔理沙「(ハァ、ハァ・・・・・・仕留められなかったか。もう手札はこれだけ・・・・・・)
    カードを1枚伏せて・・・・・・ターンエンドだ!」



魔理沙 LP 600:手札0:究極竜(攻3300)、伏せ1
萃香  LP 450:手札1:苦痛、洗脳解除、スキドレ



萃香 「・・・・・・ふぅ、やってくれるわ。それにこのプレッシャー、酔いも醒めそうだよ」

魔理沙「わたしのデッキ最強のカードなんだぜ。
    アルコールぐらい吹き飛ばさなくてどうするんだよ」

萃香 「ふふふ、認めてやるよ。よもやこのわたしと、これほどまでに対等に闘えるなんて。
    じゃあ久々に、本気以上の力ってもんを振り絞ってみようかね。
    よいしょ・・・・・・っと」

妖夢 「?」

輝夜 「・・・・・・って、試合中に飲むな!」

萃香 「ふぃ~。いいじゃない、日本酒の一杯や二杯ぐらいさぁ。
    やっぱりわたしって酔わないと、いまいち力が出ないんだよね」

霊夢 「あいつだけはほんと、どういう肝臓してるのかしら。医者に診てもらったら?」

永琳 「医者だけど。興味あるわね、どれだけ真っ黒なのか」

萃香 「鬼の内臓は硬くなんてならないさ。
    酒は力を与えてくれる。それは何も、わたしだけに限ったことじゃないわ。
    人類が唯一成功した錬金術、その最高峰こそが日本酒よ」

鈴仙 「なんか意味は違うような気はしますが、仰るとおりだと思います」

妹紅 「異議無ーし」

にとり「とかなんとか言ってる間に、みるみる一升瓶が空になっていってるんですが・・・・・・」

萃香 「・・・・・・ぷはぁ。これぐらい飲めば十分だね~。エヘヘヘヘ」

魔理沙「いや、照れてるふりをするなよ」

萃香 「ごめんねぇ。こんなに楽しくなるなんて、思ってなかったもんでさ」

萃香 「名残惜しいけど、そろそろいくよ。
    酒気によって目覚めし鬼の力、萃める力、
    太古の古より沁み込ませ、その体で存分に味わうがいいわ! ドロー!!」

萃香 「ニャハハ、さすがわたし。こいつを引いたよ、貪欲な壷! 
    墓地のUr、ガンナードラゴン、バルバロス、ライオウ、トーチゴーレムを
    デッキに戻し、2枚ドロー!」

萃香 「ふふふ、来たね。ならず者傭兵部隊を召喚!」


《ならず者(もの)傭兵部隊(ようへいぶたい)/Exiled Force》 †
効果モンスター
星4/地属性/戦士族/攻1000/守1000
このカードをリリースして発動する。
フィールド上に存在するモンスター1体を破壊する。


魔理沙「(くっ、ならずか・・・・・・)」

パチェ「(あのモンスターも効果解決時には墓地にあるから、スキルドレインの影響を受けない・・・・・・。
    何もこのタイミングで引かなくてもよいものを。
    いや、この通力こそが鬼の強さ、か)」

萃香 「優先権をどうたらこうたらで、ならずもの傭兵部隊の効果発動~! 
    このカードをリリースし、究極竜を破壊よ!」

魔理沙「・・・・・・そうはいかないぜ! チェーンして速攻魔法発動! 
    融・合・解・除!!」


《融合解除(ゆうごうかいじょ)/De-Fusion》 †
速攻魔法
フィールド上の融合モンスター1体を融合デッキに戻す。
さらに、融合デッキに戻したこのモンスターの融合召喚に使用した
融合素材モンスター一組が自分の墓地に揃っていれば、
この一組を自分のフィールド上に特殊召喚する事ができる。


にとり「・・・・・・なぁっ!?」

妖夢 「融合解除だって・・・・・・!?」

魔理沙「アルティメットドラゴンを分離する! 
    ブルーアイズ三体を、守備表示で特殊召喚!!」


    青眼の白龍    守備力2500

    青眼の白龍    守備力2500

    青眼の白龍    守備力2500


レミ 「(対象を失ったことで、ならず者の効果は不発・・・・・・!)」

咲夜 「魔理沙が完全に裏をかきましたわ!」

早苗 「これで次のターン、ブルーアイズの攻撃が通れば・・・・・・」

萃香 「(・・・・・・まさか融合解除を引いていたとは。
    ・・・・・・ふふふ、偶然じゃないね。
    あの人間の信念が、わたしの鬼の力に近づきつつあるわけか)」

萃香 「(つくづくなんて奴。
    まさか下界で人間相手にこんな遊びができるなんて、思ってもみなかったよ!)」

萃香 「わたしは手札から、最後のしもべを特殊召喚するよ! 
    ほらきな! 神禽王、アレクトール!!」


《神禽王(しんきんおう)アレクトール》 †
効果モンスター
星6/風属性/鳥獣族/攻2400/守2000
相手フィールド上に同じ属性のモンスターが表側表示で2体以上存在する場合、
このカードは手札から特殊召喚する事ができる。
1ターンに1度、フィールド上に表側表示で存在するカード1枚を選択する。
選択されたカードの効果はそのターン中無効になる。
「神禽王アレクトール」はフィールド上に1体しか表側表示で存在できない。


藍  「(・・・・・・アレクトール! 融合解除によって、特殊召喚条件を満たしていたのか)」

妹紅 「攻撃力2400では、強者の苦痛の効果で攻撃力が下がったブルーアイズでは倒せない・・・・・・か」

萃香 「お互い、随分力を使い果たしたね。
    楽しかったよ、思ったより骨のあった人間。
    でも、宴はいずれ終わるもの。
    このデュエルにも、一度ケリってもんが必要なのさ」

魔理沙「構わないぜ。ただし、決着はわたしのカードでつける!」

萃香 「いいね! 気に入った! カードを1枚伏せて、ターンエンドだよ!」



魔理沙 LP 600:手札0:青眼(攻2300)3
萃香  LP 450:手札2:アレクトール、苦痛、洗脳解除、スキドレ、伏せ1



鈴仙 「どうやら・・・・・・このターンが正真正銘、最後のターンみたいですね」

永琳 「青眼を守備にし続ければ、一時しのぎにはなるかもしれない。
    でもそれもまたバルバロスあたりを出されればすぐに破壊されてりまう以上、時間の問題ですね」

輝夜 「それもそうだけどね。
    なにより、あのパワー馬鹿が延命なんて姑息な手を使うわけがないわ」

妹紅 「なるほどね。どこまでいっても、馬鹿は馬鹿で馬鹿たる所以ってわけか」

咲夜 「あら、うまいことを仰りますね」

パチェ「馬鹿には違いないからね」

霊夢 「もう、みんな馬鹿馬鹿言いすぎよ。あいつは馬鹿だけど」

レミ 「馬鹿でなければ、あんなデュエルはできないわ。まったく、嘆息したくなるわね」

文  「同感です。賢いだけが、デュエルモンスターズじゃないのですから」

早苗 「なんかみんなから同じこと言われて、同じ人間として同情したくなります」

妖夢 「(ドキドキ・・・・・・)」

アリス「(人間と鬼。
    両者には隔絶された差があり、その全てにおいて人は鬼を凌駕することはできない。
    力でも、精神でも・・・・・・それはデュエルモンスターズにおいても、例外じゃない。
    地獄の苦輪の重さは、人間には決して耐えられない・・・・・・)」

アリス「(でも、わたしは信じてるわ。
    可能性なんて曖昧なものじゃなく、あなたの存在の意思こそが可能性そのものであることを・・・・・・!)」

魔理沙「すぅ、わたしのターンだ・・・・・・」

魔理沙「(そうさ、自分の存在の重みを知るからこそ、緊張も恐怖も抱く。
    恐れをなして強大な相手から遠ざかることが、大人になるって意味じゃない。
    あらゆる理性をもってしても説明できないなにかのために、きっとわたしは存在し続けているんだ。
    それがなんであるかは、苦難をひとつずつ乗り越えていくことでしか見えてこない。
    そうに違いない)」

魔理沙「(もう、ためらいなんかない。
    そんなものが生じうるはずもない。
    人間、自分で判断できなくなったら終わりだ。
    そんな単純なことすら忘れ、さっきまでわたしは終わりかけていた。
    でも、ぎりぎりの淵で踏みとどまった。あいつらの声によって・・・・・・
    わたしは、そう信じたい!)」

魔理沙「いくぜ! カード、ドロー!!」

魔理沙「・・・・・・・・・・・・わたしはブルーアイズ三体を、攻撃表示に変更!」

幽々子「!」

鈴仙 「まさか・・・・・・攻撃するつもり!?」

魔理沙「わたしが引いた、最後のカード・・・・・・・・・・・・それはこいつだ!!」

魔理沙「魔法カード発動!! デルタ・アタッカー!!!」


《デルタ・アタッカー/Delta Attacker》 †
通常魔法
自分フィールド上に同名通常モンスター(トークンを除く)が
3体存在する時に発動する事ができる。
発動ターンのみ、3体の同名通常モンスターは
相手プレイヤーに直接攻撃する事ができる。


レミ 「!?」

にとり「な・・・・・・何!? あのカード・・・・・・」

パチェ「同名の通常モンスターが三体いるときのみ発動できるカード・・・・・・」

咲夜 「と、いうことは、まさか・・・・・・」

魔理沙「そのまさかさ!
    これでわたしのブルーアイズ達は、ダイレクトアタックが可能となる!!」


    青眼の白龍   攻撃力2200

    青眼の白龍   攻撃力2200

    青眼の白龍   攻撃力2200


霊夢 「な、なんですって!?」

文  「ブルーアイズ三体のダイレクトアタック・・・・・・これが決まれば、文句なしで勝利です!」

萃香 「(・・・・・・たはは、まさかここまでやってくれるとはね。
    ほんと、ありえないありえない。呆れるしかないね・・・・・・)」

萃香 「(こんな気持ちになったのはいつ以来だろうなぁ。
    その素晴らしい魂に免じて、できることなら、このまま負けてやりたいよ。でも・・・・・・)」

魔理沙「これがわたしの最後の力だ! いくぜバトルフェイズ!!」

魔理沙「ブルーアイズ達の攻撃!! 滅びのトリプル・マスタースパァーーーーク!!!」

萃香 「・・・・・・っ! トラップ発動!!」

魔理沙「(・・・・・・! トラップ!?)」

萃香 「リバースカードオープン!! 立ちはだかる強敵!!!」


《立(た)ちはだかる強敵(きょうてき)/Staunch Defender》 †
通常罠
相手の攻撃宣言時に発動する事ができる。
自分フィールド上の表側表示モンスター1体を選択する。
発動ターン相手は選択したモンスターしか攻撃対象にできず、
全ての表側攻撃表示モンスターで選択したモンスターを攻撃しなければならない。


神奈子「!」

咲夜 「!? あのトラップは・・・・・・」

萃香 「説明するよ。立ちはだかる強敵は、相手モンスターが攻撃宣言したとき、
    その攻撃対象をわたしが指定したモンスターに変更できる。
    そして、相手はそのバトルフェイズ中、全てのモンスターで攻撃しなければならないのよ」

にとり「と、いうことは・・・・・・」

霊夢 「魔理沙のブルーアイズ達は、全部アレクトールに攻撃しなきゃならないってこと!?」

魔理沙「・・・・・・」

萃香 「さあ、最後のバトルフェイズだよ。
    お前はブルーアイズで、アレクトールに攻撃しなければならない。怖気づいたかい?」

魔理沙「・・・・・・少しな。だが、最高に楽しかったぜ。
    あと一歩及ばなかったのが、残念だけどな」

魔理沙「でも・・・・・・それでもわたしは、人生に然りと言う。
    この夜と霧を越えて、決して背は向けない!」

アリス「(魔理沙・・・・・・)」

魔理沙「ブルーアイズ・ホワイト・ドラゴンで、神禽王アレクトールに攻撃!! 
    トリプル・ファイナルマスタースパァーーーーーーーク!!!」

萃香 「・・・・・・アレクトールの迎撃!! 大江大山嵐!!!」

魔理沙 LP600→400→200→0



    *


魔理沙「ッッ・・・・・・!」

霊夢 「・・・・・・魔理沙!」

輝夜 「永琳」

永琳 「はい。
    ・・・・・・そこまで! 決勝戦第一試合、勝者は伊吹萃香!!」

魔理沙「・・・・・・」

アリス「・・・・・・・・・・・・魔理・・・・・・」

魔理沙「・・・・・・いや~! 参った参った。降参だ、降参」

アリス「・・・・・・」

魔理沙「おお、アリス。悪いな、負けちまった。
    あいつ、冗談抜きで強すぎだぜ。こうなるのも無理ないよな。
    しょうがないしょうがない・・・・・・」

アリス「魔理沙!」

魔理沙「・・・・・・」

アリス「悔しい時は・・・・・・泣いてもいいのよ」

魔理沙「っ・・・・・・」

霊夢 「魔理沙・・・・・・」

魔理沙「・・・・・・すまない。わたしは・・・・・・っく」

アリス「わかってる。負ける事と悔しい気持ちは、また別の感情よね」

魔理沙「(・・・・・・そうなんだ。今の戦いぶりを、恥じるつもりはない。
    気後れしたつもりも無かった。
    最後まで自分とデッキを信じて、最高のデュエルができた。
    その自負はある・・・・・・しかし)」

魔理沙「(それとは関係なく・・・・・・悔しい。
    あと紙一枚だけ及ばなかった、その事実が、どうしようもなく・・・・・・)」

輝夜 「・・・・・・面を上げなさい、霧雨」

魔理沙「・・・・・・? 輝、夜?」

輝夜 「気落ちするほど今のデュエル、悪いものじゃなかったわよ。
    大会主催者として、決勝に相応しい一戦だったと認めてあげるわ」

魔理沙「輝夜・・・・・・」

霊夢 「・・・・・・そうよ! 負けちゃったけど・・・・・・ほんと、凄く熱いデュエルだったわ!」

咲夜 「ええ。わたくしも柄にも無く、手に汗握りました」

文  「常に緊張で張り詰めてたおかげで、シャッターボタンから指が離せませんでしたよ~」

パチェ「融合解除後デルタアタッカーなんて、普通するかしらって思ったわ」

レミ 「ふふふ、そうね。まあ、真似はできないわね。真似は」

魔理沙「みんな・・・・・・」

アリス「ここにいる誰もが、あなたと、今のデュエルを称えている。
    胸を張ればいいわ。全力を出して負けたのが悔しいのなら、次こそは負けなければいい。
    それでも駄目だったら、その次。それでいいじゃない。
    躓いても躓いても、その度立ち上がる。それが、あんたたち人間ってもんでしょう」

魔理沙「そう・・・・・・だな。お前の言う通りだ。あ・・・・・・」

アリス「?」

魔理沙「ああいや、なんでもない。なんでも・・・・・・」

魔理沙「(い・・・・・・いかんいかん。
    つい、ありがとうなんてセリフを、正面きっぱりで言ってしまうところだった。
    こういううっかりの方が、よっぽど恥ずかしいっての・・・・・・)」

魔理沙「(でも・・・・・・・・・・・・そうだな。
    今は気恥ずかしくて、言葉にはできないけど・・・・・・
    ・・・・・・この大会が終わったら、そのときこそは、面と向かって言えればいいな)」

アリス「何よ、泣き止んだと思ったら、今度はにやにやし出すなんて。
    あーもう、心配の安売りしちゃったかしら」

魔理沙「はなから、誰も心配してくれなんて言ってないぜ。
    だいたい、心配なのはこっちの方だ。次の試合、
    大丈夫なんだろうな? 
    もう後は残ってないんだぜ?」

アリス「誰のせいよ。まあ、いいわ。
    言わせてもらえば、それこそいらない心配ね。あいつには、絶対に負けないから。
    絶対に」

藍  「(・・・・・・ふふふ)」

萃香 「よっ、お疲れさん」

魔理沙「おお。そういや、まだ握手もしてなかったな。ガッチャだったぜ」

萃香 「いいさいいさ、そんな堅っ苦しい。
    いいデュエルだった、正直感服したよ。
    わたしとしても、こんな大会を催した甲斐があるってもんさ」

アリス「(・・・・・・? 大会は、輝夜が企画したんじゃ・・・・・・)」

アリス「(どういうことかしら・・・・・・)」

魔理沙「ったく、こんな酔っ払いにしてやられるとはな。だが、次は絶対負けないぜ!」

萃香 「鬼の宴に混じりたけりゃ、地底へおいで。
    我が同胞もきっと認めてくれるよ。
    そんなわけでさっそく、新たなはらからにかんぱ~い!」

魔理沙「いや、飲まないっての」

霊夢 「(・・・・・・魔理沙。あなたはやっぱり、わたしの知ってる魔理沙だったわ。
    わたしにデュエルの楽しさを教えてくれた、あの頃の魔理沙のままだった。
    勝負には負けたけど、それが凄く嬉しい・・・・・・)」

霊夢 「(振り返ってみても、今日だけで魔理沙とはいろいろあった。
    終わったら、わたしもちゃんとお礼を言わなくちゃ・・・・・・)」

輝夜 「ったく、勝手に宴会なんて始められたらたまらないわ。
    だったらやられる前に、こっちから始めてやるまでよ! 永琳!」

永琳 「次戦ですね。では対戦する両者、前へ!」

アリス「・・・・・・暫く、狐さん。さっきの言葉、忘れてはいないわよね」

藍  「半刻前のことならば、記憶に残っていないこともない。
    だが、あなたの会話が的を得ていない。よって答えようが無いな」

アリス「ならもう一度言ってあげるわ。
    このデュエルを通して、泣きたくなるまで悔い改めさせてあげる」

藍  「改めるのは結構、百歩譲ってね。しかし、悔いることはできない。
    わたしは式神。悔恨する感情など持ち合わせてはいない」

アリス「なら、無理やり持たせてあげる。
    冥土の土産にでもすれば、向こうの住人にも喜ばれるんじゃない?」

藍  「よく回る口になったものだ。だが、デュエルは口ではなく腕でするもの。
    わたしを打ち負かしたくば、言葉でなく、己のカードで語るがいい!」

紫  「(・・・・・・・・・・・・ふふふ、アリス・マーガトロイト。
    あなたが五人目、最後の希望の光よ)」

紫  「(目覚めなさい。そして、曝して御覧なさい。
    あなたに眠る、本当の力を・・・・・・)」
どうも。パキケガンスそっちのけで執筆してましたクラミ痔あです。
そんなわけでやってきました、29話。決勝戦です。
シリアス80%でお送りしました( ´∀`)

魔理沙→ブルーアイズ、萃香→スキドレゴーレム。
魔理沙の方はいつもどおりなのでいいとして、萃香がなんでこんなかぶいたデッキなのかという点には、疑問に思う方も多いかと思います。
理由としては、やはり萃夢想や緋想天でのイメージが強いからです。具体的に言うと・・・・・・
①ミッシングパワーで巨人化→ゴーレム
②鬼縛りで霊力吸収→スキルドレイン
③トリッキーな戦術で、単発の威力がでかい。

てな感じで妄想を組み合わせたら、このデッキ以外無いだろうと結論に勝手に達しましたヽ(´∀`)ノ
決勝戦でゴーレムコントロールなんて、どううまく魅せればいいのか初めはまったくイメージが浮かびませんでしたが、しかしもはや後には引けんと自分の中の何かが囁き、なんとか書き上げることができました。構成に四苦八苦しましたが、人間やればできるものです。
最終的に、いい勝負にまとめられたので満足しています。


次回、アリス対藍様。因縁の対決。
藍様はライトロード以外のデッキを使います。
今までとは違った方法でプロットを作ったので、少し違和感あるかも・・・・・・
いかんせん、早めに投稿したいところですorz
クラミ痔あ
コメント



1.名前が無い程度の能力削除
 今回も楽しませていただきました!
 また奥深いデュエルが生まれちまったな…

 細かい訂正を一つ。
 ラストターン前の状況説明で《青眼の白龍》の攻撃力が2300となっていました。
2.名前が無い程度の能力削除
なんだろう。萃香がエド並にムカつくキャラになってる気がする。見下し目線だからかな?
さとり様は天変地異コントロールだと信じている。出ないだろうけど。
3.名前が無い程度の能力削除
今思えば、さとり様はトゥーンデッキだった・・・。デース、マース

魔理沙はトーチゴーレムのトークンを攻撃していたら、貫通で勝利できたところを、ついついバルバに攻撃してしまったってことでしょうか?「かわされた」と表現してありますが魔理沙のプレイングミス?
萃香ライフは中華鍋回復含め3100でしたよね?そいでトークンは守備0。魔理沙のSWドラゴンは攻撃力アップで3400の貫通持ち。
プレイングミスで勝利を逃すのは周りが指摘しそうですが・・・。
4.名前が無い程度の能力削除
>>2
天変地異は確か早苗さんがやってなかったけ?
なぜかさとりさんは墓守なかんじがするしかも墓守パーミだ
5.名前が無い程度の能力削除
青眼の究極竜が召喚された時に青眼の光龍の召喚も少し期待してしまった・・・
ふと思ったんですがにとりにD(ディフォーマー)デッキって似合うと思いませんか?にとりは機械や発明好きでカードイラストも機械関係(携帯電話やカメラ等)だし。
あとお燐はビークロイドデッキかな(お燐→火車→車→乗り物→ビークロイド)

次回も楽しみに待ってます。
6.名前が無い程度の能力削除
夢幻のせいでお空がフルバーンとしか思えない。
7.名前が無い程度の能力削除
超融合使う時にur巻き込めたんじゃあないでしょうか?

次回も楽しみにしています。
8.名前が無い程度の能力削除
>>7
竜の血族の効果は自分フィールド上だけ
それにしても魔理沙の引きが最強すぎるw
9.名前が無い程度の能力削除
>魔理沙「だが、お前の永続トラップは破壊されるぜ」
確信は持てないのですが、この時ってイービルトークンは返ってこないのですか?
もしそうなら、バイス・ドラゴンの2回目の特殊召喚も、バルバロスの三体生け贄もできませんが。

>>4
古明地さとりはトラウマを呼び起こすのだから、被っても文句を言われないキャラだと思う。
10.名前が無い程度の能力削除
みんな聖バリとか警戒しない度胸に惚れる。
モンスター除去を多用しないけどこれはモンスターの可能性を信じる的な発想かな?
最近除去ガジェに悩まされてるからこれはこれで新鮮だけど
次はどんなデッキだろうか
藍さま=式神………まさかオベリs
11.クラミ痔あ削除
>>1
ありがとうございます。修正させていただきました。

>>3
あー、その辺は修正したほうがよさそうです。
後々直させてもらいますorz

>>2>>3>>4>>9
今改めて考えると、さとりんは出すとしたらラスボス的位置づけになりそうです。
でもってトラウマを想起させる能力で、今までの強敵達のカードを全て使用。
・・・・・・うーん、無茶苦茶すぎるw

>>5
他に水を使うキャラいないし・・・・・・と思いつつ安直ににとりには水属性を使わせましたが、確かにディフォーマーもしっくりきますねぇ。
ラジオや携帯電話やら、エンジニアなにとりらしいw

>>7
>>8の方の通り、自軍のみの効果となります。

>>8
引きの強さは仕様ですw

>>9
洗脳解除は破壊されても、コントロールはそのままなんでOKです。

>>10
聖バリ→幻想郷の面々の勘はハンパではありません。

除去→基本、みんな空気読んでますw
   かくいう自分も平気で閃光パキケガジェ使うんで偉そうなことは言えません(´∀、)

次回のデッキ→アリスは奇策を使います。藍様の方は、ぶっちゃけキャラとはあまり関係無いデッキかもしれません。