Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

いっぱい図書館

2009/02/10 23:12:03
最終更新
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1

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※わりと長いです。覚悟をしてください。
※(その2)割とキャラ全体の性格が破綻しているかもです。平和主義者的な意味で。
※(その3)紅魔館の玄関はフリーになりました。門番がサボっているとかじゃなくて。
※(その4)・作者視点 ・パチュリー視点 と、ごちゃ混ぜになっています。 違和感が異様に気になる方はご遠慮ください。

以上の4つを了承できる方のみ、
下にスクロール二百由旬ほどどうぞ。(そんなに距離ありませんが)


↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓




















紅魔館にある図書館。名前はまだ無い。
「わがはいはねこである、とかいうのみたいね。パクリ禁止」
ごめんなさい。

その図書館に殆ど年中&四六時中いる魔法使い、
パチュリーはまた本を読んでいた。

ぺら。 ぺら。 ぺら。
内容を頭に入れつつも、
片隅ではページを捲くる音にちょっとだけ快感を感じていたりする。
「(まだまだ読み足りない・・・。ずっとこの音を聞いていたい)」
勿論、中身も読みたい、らしいです。
パチュリーは、頭に付けた青いリボンと赤いリボンをふわふわと揺らしながら、
またページを捲っていった。
窓から差し込む朝日が、白かった。




~~~~~

がたんごとん。
ばたんばたん。

「・・・、何よ、だれ?」
「私よ、パチュリー」
紅白の巫女さん、博麗霊夢は扉を開けて言い放った。
けして丁寧に開けてなどはいなかったので、酷い騒音が鳴った。約1秒間。

「どうしたの?」
「ちょっと探したいものがあって。本見てってもいい?」
「かまわないけど、静かにね」
「もちろん」
常識がある者なら、使ってもいい気にはなる。
どこぞの白黒とかにも見習って欲しいものである。

「あったあった。三日ぐらい借りるわね」
「わかったわ、あんまり折り目とかつけないでね」
「もちろん」
二回目。当然のランクが高い者は話していて気持ちがいい。
・・・、以前貸した本には一ページだけ折り目がついていたが、まあよしとすることにしよう。



~~~~~

「マスタースパーク!」

乱暴である。扉は吹っ飛んでいた。


「けほっ、けほっ・・・」
マスタースパークの波動によって、
図書館が揺れる、本棚が揺れる、埃が舞う。
そのせいでパチュリーはそれなりに苦しんで、
乱暴な入り方をしてきた魔女にこう頼んだ。

「ねえ、もっと静かに入ってくれないかしら」
「じゃあ持ってくぜ」
じゃあの前と後がつながっていない。
会話もつながっていない。
傍若無人の極みである。

「ちょ、そんな顔すんなって、冗談だ冗談」
「くすん、魔理沙の馬鹿。結構埃辛いんだから」
「体を強くするべきだな」
「そんな手間のかかること嫌よ。あなたが自重して」
「そんな手間がかかることは嫌だな、そっちが自開放しろ」
「自開放!?」
「知らないのかパチュリー、最近のハーブームだぜ」
「ハーが誰を指すかがわからないのだけど」

じーっと、涙目で見たら、何かこんな会話できた。
その後、魔理沙はちょっと本を片付けてから帰った。全部片付けて欲しい。
宵闇の妖怪でさえも結構片付けるというのに。
まあ、片付けただけ良かった良かった、というところであろうか。



「あー!!!2巻目取られてる!」
本好きにとって、連続小説の途中が読んでる間に何処かへ行ってしまう。というのは
苦痛以外の何者でもない。
そう、あるならばいいのだ。部屋のどこかになど。


「借りてくぜ」
そんなカードが、置いてあった場所に置いてあった。
置いてあるものが変わっただけというのがどれほど苦しいことかを、パチュリーは知った。
とりあえずカードは破り捨てて燃やしておいた。

~~~~~

ど、ど、ど
がた、がた

がちゃん。

「こんにちはー」
「・・・ルーミア?どうしたの?」
「ちょっと本を見にきたのー」
「あら、何でかしら」
「これこれ、このリボンのこと調べたいの」
ちょいちょい。と効果音が出そうな感じだった。
自分の頭についているリボンを、指差していた。

「封印っぽい奴だと思うから、解く方法を探すのならお奨めはしないわよ」
「ぎくり」
声に出している。かわいらしい。
「ふふっ、やめておきなさい。そのほうがあなたのためよ」
「えー。だって気になるんだもん」
「だーめ」
「ぶー」
少しの間そんな問答を繰り返したら、ルーミアの方が折れた。
寒い妖精だと、もっと時間がかかるからありがたいものである。

「じゃあ、またくるかもー」
「曖昧なのね」
「行動気分次第だもん」
ばいばいと、手を振って図書館から出て行った。
パチュリーも小さく「ばいばい」と、唇と手を動かした。
ふりふり。

~~~~~

ぐぐぐぐぐぐぐぐぐぐぐ
がんがんがんがんがんがん!!!
ぐぐぐぐ



がちゃっ

「あー、やっと開いたぁ!」
「・・・、引くと押す、書いておいた方がいいかしらね」
「ち、違う!ミスで扉を凍らせちゃったんだ!」
「どんなミスよそれ」
くすりと、手を口の前に当てて笑う。
どうやってあけたんだろうか?とか、
ありえないミスじゃない、とか考えたらつい笑ってしまった。
くすくす。
「わらうなー!」
むきーと暴れている。
「お、落ち着いてチルノ!」
大妖精が、暴れているチルノを止めようと奮闘している。
奮闘の結果、大妖精の大勝利。大が被った。

「はーはー」
「疲れるならしなきゃいいのに」
「むー・・」
敵対的な目をこちらに向けてくる。

「そういえば、何しに来たのかしら」
「本読みに来た!」
「ええ、読ませてもらいに来ました」
大妖精が凄く丁寧。ちょっと尊敬。
「そう、なるだけ静かにしててね。」

目は、チルノだけに配る。 目が合ったが、否定はしていなかった。

「うー、わかってるよー」
唇が尖っていた。何だっけ、子供っぽさのサインだったかな?
そんな事を考えて、ふと門の方向にある窓に目がいった。
暖かい光が差し込んで、窓の模様が図書館の床に書き込まれていた。

~~~~~

「パチュリー様ー」
「あら美鈴、どうしたの?」
「本を読みに」
「健康志向?」
「調理志向ですね」
「楽しみにしてるわ。以前のいちごのケーキ、とってもおいしかったから」

思い出してうふふと笑う。
口に入った瞬間の甘さを思い出して、さらに頬が緩む。
「パチュリー様、ちょっと怖いですって」
笑いながら美鈴にたしなめられる。 よほど笑顔が出ていたらしい。
ちょっと恥ずかしい。
美鈴は「顔赤くなってますよ」と、また笑っていた。

「ではでは、これお借りしていきますね」
「わかったわ。いつ返す?」
「調理を完璧に覚えられたときですかねぇ」
「長そう。期待は日に日に増すわよ?」
「延滞料代わりに美味しい料理をご馳走しますから、問題は無いですね」
自信満々の美鈴。
図書館に、笑いが訪れていた。

~~~~~

「んーっ!」
背伸びをする。 ずっと下を向いてページを捲り続けていたので、
全身が凝り固まっている。
長い時間経ってからの背伸びも、パチュリーのちょっとした楽しみとなっている。
「ふぅ、きもちいい」
頬が緩む。快感が訪れると、やっぱり笑ってしまう。

「さてと」
次の本に手を伸ばす。
小説だった。 お金持ちの家のお話で、メイドさんが出てきた。


~~~~~

「こんにちは、パチュリー様」
こっちにもメイド出てきた。

「あら咲夜。紅茶持ってきてくれた?」
「ええ、こちらに」
さっきまでなかったお盆が出てきて、暖かい紅茶を目の前で注いでくれる。
豪華なサービスである。 出てくる紅茶の質も良いので、うれしい。

「ありがと。ところで咲夜、最近本がちょっと足りないのだけど、あなたどこにいったか知ってる?」
「ナイフ投げの本なら、お借りしましたわ」
「一言言いなさい!」
ぺしっと、本の表紙で軽く叩く。 あいたと舌を出して言う咲夜は、すごく可愛い。
「あいたたた。 とても痛いですわ」
「反省しなさい」
「忘れるかもしれません」
「むっ」
もう一度さっと本を構える。
次は咲夜も本でガードする。

たたいてかぶって、じゃんけんぽん。

「あいた」
「私の勝ちね」

パチュリーは一瞬何してるんだ自分という思いに駆られた。顔が赤くなった
咲夜は一瞬自分は何をしているんだろうという思いに駆られた。とりあえず仕事に戻ることにした。

「では、私はここで」
「ちゃんと本、借りるときは一言言いなさいよ」
「ええ。ではお返ししておきましたので」

いつの間にか、机に5冊ほどさっきはなかった筈の本が積み上げられていた。
「あらあら」
いつの間にか、咲夜はさっきはいたはずなのに居なくなっていた。
主であるレミィのところにでも行ったのかしら。
・・・折り目がついている。あとで注意しておかなければ。




かーえーるー
片付けてからだってば!

「・・・、まったく」
足は、自然に妖精達の方へと向かっていた。


~ ~~~~

「ふふふ~ん、ふふ~ふ~ふ~ん♪」
亡き王女のためのセプテットを鼻歌で歌いつつ、
レミリアは図書館へと向かっていた。
「今日は何を読もうかしらー♪」
今日は、といっても毎日読んでいるわけではない。
気が向くと「今日は」なのである。

がたん。

「パチェー!」
「わー!」

ごっ。

凄く痛そうな音が鳴った。
パチュリーは頭を抱えた。
大妖精は既に燃え尽きていた。

「「何をするのよこのちびー!」」

「ダブルちびがハモった」
「「ダブルちび!?」」

突込みの息が合っている。
もしかして、この二人いいコンビになれるんじゃないだろうか。
コンビ名はレミリア・チルーレットみたいな。
凄く適当な名前。


「ちょ、パチェ何この妖精!?」
「ねえ、パチュリー何この赤いの!?」
「赤いのとは何よ青いの!」
「青いのとは何よちび!」
「あんたもちびでしょミニサイズ!」
「うっさいなあんたもでしょミクロサイズ!」
「ミクロって言ったわね、マイクロサイズ!」
「そこまで言うこと無いでしょうが!?」

ぎゃーぎゃーぎゃー。
頬を抓りあう、罵声を飛ばしあう(レベルは勿論底辺)、蹴りあう。
パチュリーは、取り合えず隣に居る大妖精の事も案じて、一言だけ言い放った。



「 外 で や れ あ ん た ら !」


日は落ちていて、書き込まれた窓の模様は形を変えていた。
ちょっとだけ明るい月の光で神秘的に。


ぽーい。 バタン。


「ごめんパチェ!許してー!」
「ごめんなさいパチュリーごめんなさいー!」

「・・ふふっ」
くすりと笑いがこぼれた。
まったく、退屈のしないところである。
大妖精のおろおろした顔も、また見もの。
さあ、今日はどうやって二人を許してあげようかな?
どこから読んでも読める話。
お好みでお切りになってお読みいただけるとありがたいです。
各々の繋ぎに、次に登場するキャラが出ていたり。でしゃばりというわけではありません。
(無理矢理感があるのは仕様)
レミリアが幼くなりすぎたかも。緋想天のレミリア大好きなので(?)
読んでくださった方々へ感謝。ぺこり。


2/12 
誤字の指摘ありがとうございました、修正しました。
同じく注意有難うございました。(上手くお返事できないので、一言で。)
cap
コメント



1.名前が無い程度の能力削除
えーとまず誤字『博霊』じゃなくて『博麗』です。
そしてプチに長さは関係ありません。プチと創想話の違いは点数・Rateの有無だけであって、それ以外は全て一緒です。
2.名前が無い程度の能力削除
投稿の可否は入口の注意書き部分に書いてあります。
「注意書きを読んでから利用する」
こういったサイトを利用する際の最低限以前の決まり事だと思いますよ。
創想話の注意書きはそんな長い物では無いんですから、まずきっちり読んでくるべきです。
内容でも色々突っ込みたい部分はありましたが、内容以前の問題なのでここまでで。
3.名前が無い程度の能力削除
そもそもこの長さで長いって普段どれだけ文字読まない人なんでしょうか?
4.地球人撲滅組合削除
ミニミクロマイクロ吹いたww

意図せず本に折り目をつけてしまうのは自分もたまにやるミス。
5.名前が無い程度の能力削除
ほのぼのとして普通に面白かった