休伽羅亭食堂

　里の片隅にある小さな食堂

　『休伽羅亭食堂』

　普段は殆ど閉まっているが

　極々稀にお店が開いている事がある

　そういう時は、ぜひ中に入ることをお勧めする

　四人居るとされている職人の内の
　
　誰かが貴方を優しく出迎えてくれるだろう

　

　そして、今日は月曜日…一人の男子学生が夕方に
　珍しく開いていた『休伽羅亭食堂』のなかに入ってきた



　おや？いらっしゃい…何にするかい？…と言いたいところだけど
　すまないが、今日は日替わり定食しかやってないんだよ…
　ん？それで良いって？
　よしよし、今からすぐに用意するからまってな…

　ところで、見たところお前さん学生さんかい？
　随分しけた面してるみたいだけど…

　なになに…頑張って入った学校が面白くない？
　そうかい…まあ、頑張れとしかいえないけどね…
　まあ、その時は何でその学校に入ろうとしたのかをもう一度思い出して見るといいさ

　へ～…なりたい職業があるのかい…
　夢を持つのは良い事だ、頑張りな！

　よし、お待たせ
　赤出汁の味噌汁と焼き魚とほうれん草のお浸しお待ち！
　御飯の大盛りは私からのサービスだ！

　はははっ！喜んでもらえて嬉しいよ
　えっ？私の名前を聞きたいって？

「たいした名前じゃないさ…まあ魅魔って言うんだけどね」



　今日は寒い火曜日…夜九時頃の遅い時間
　珍しく空いていた『休伽羅亭食堂』に疲れが見える男子学生がお店に入ってきた

　
　あらあら？いらっしゃい…
　…あらら？ごめんなさい、メニューがどこかに行っちゃったから
　今作っている賄い料理でもいいかしら？
　うん！美味しさは保障するわ

　見たところ学生さんでしょ？
　…うふふっ…こう見せても子供を育ててきているから分かるの

　えっ？そうは見えないですって？
　きゃ♪嬉しいわね～

　…後、何か疲れているみたいね
　あっ、当たり？　うふふっ…良かったら教えてもらえないかしら

　ふんふん…一人暮らしを始めたけれど、ホームシックになってきた？
　そうよね～…やっぱり家族と一緒に居るほうが楽しいものね…
　でもね、いずれ子供は親から旅立つ日が来るの…
　だから、何とか慣れないといけないと思うわ…
　私の娘も…あらら、ゴメンナサイ話がそれちゃった

　えっ？頑張ってみるって？
　うん！頑張ってね…あ、そうだ
（ぎゅむ！）
　うふふっ、おばさんじゃあ、貴方のお母さんには勝てないと思うけど
　これで、少しは寂しさがまぎれてくれた？
　そう、よかった…

　はい、賄い料理だけどクリームシチュー
　肉を長時間煮込んでいるから美味しいわよ
　
　えっ？私の名前？

「神綺って名前よ学生さん…また、寂しくなったら抱きしめてあげるわね♪」




　そして、今日は日曜日…
　大体お昼の時間帯に『休伽羅亭食堂』に
　偶然迷いこんだ男の子がやってきた

　
　ん？ああ、いらっしゃい
　メニューはこれ！『苺サンデー』
　っていうか今日はこれしかないよ？
　
　あ、それで良いって？…ふんふん
　そうか！苺が大好き！
　よし！仲間を得た！ちょっと待ってなすぐに作るから

　ふんふん…そうだよ！苺は良い！
　いや～話が分かる客が来て私はうれしい！
　よし、値段を半額にサービスして二杯プレゼントしてあげる

　なるほど…苺スパも試したのか…
　くぅ…もうちょっと運がよければ『苺豆腐』をプレゼントしたのに～

　えっ？人気過ぎたけど、手に入れて食べたって？
　ふんふん…！？コンデスミルクを追加した！？
　な、なんて事だ…『苺豆腐』を更に進化させるなんて…

　よし！苺サンデーの苺を更に増やしてあげる

　あ…ご、ごめん…苺足りない…
　い、いや…あるにはあるけど…少し齧った…
　えっ？それでも構わない、むしろそれで良いって？
　わかった、あと少し待ってな…


　はい、お待たせ『苺豆腐追加の苺サンデー』

　ん？また苺談義がしたいから、名前を聞かせて欲しいって？

「岡崎夢美…まあ、教授って言えばそれで知ってる人が居ると思うよ？」



　今日は土曜日の丑三つ時
　朝の３時ぐらいに小腹をすかせた男が
　偶然空いていた『休伽羅亭食堂』に入ってきた




（かきかき）

『あのね？』

『喋った事が無いから』

『スケッチブックで話してゴメンナサイ』

『なんにしますか？』

『お任せ？なら今から料理を作るから、待っててほしいの』

『…ＯＫ？ありがとう』


（じゅ～）

（かきかき）
『お客さん運がいいの！』

『このお店、殆ど空いてないの…』

『だから、今日の料理は量を多めにサービスするの』

『…えーと…なんで頭撫でるの？』

（かいぐりかいぐり）

『…むぅ…あ、料理できたの！』

『お待たせ！お好み焼きの完成！』


『えっ？私の名前を聞きたい？』




















『サリエルって名前なの』

　このような変な食堂は…まだ幻想郷に存在するのです

　
　どうも…今、魅魔さまをどうやって萌えさせることができるか
　考え中な脇役です

　この食堂に登場するキャラクターはオリジナルでなく
　皆、東方に出てきたキャラクターです

　魅魔様は、おかんな感じの食堂のお姉さん
　神綺様は、お姉ちゃんって感じの食堂のお姉さん
　教授は、学生とほぼ同じぐらいの立場で話しかけてくれる食堂のお姉さん
　サリエル様は、本編で殆ど喋れなかったので、スケブーで会話してくれます

　大体、夜の６時ぐらいから９時までが魅魔様
　９時以降が神綺様、夜中から朝の３時までがサリエル様
　お昼に苺豆腐のお店が休みなら岡崎教授が出現すると思われます
　狙うなら、魅魔様か神綺様…運がよければ、抱きしめてくれるはずです