注意:前回の続きです。
________22:30 博麗神社宿舎内
咲夜 「(ええっと……椅子、椅子……)」
咲夜 「(まったく。この神社ときたら、ソファーの一つも置いてないなんて。
和室は害虫に住居を無料提供するようなものなのに……)」
咲夜 「(というか、埃が溜まりすぎね。椅子を探す前に、掃除でもしてやろうかしら。
それで椅子を見つけた後で、畳に鯖の味噌煮でもぶちまけ…………ん?)」
咲夜 「(…………足音。誰か来る?)」
四季 「……あら、そこで何をしているのですか?」
咲夜 「閻魔様じゃないですか。ごきげんようですわ」
四季 「まったく、今さら挨拶ですか。機嫌をとろうとしても、不法侵入は見逃せませんね」
咲夜 「いやあ。不法侵入も何も、神社は公共の場ですけど」
四季 「ここは巫女の寝室でしょう。あなたはやはり、わたしの教えに従っていないようですね」
咲夜 「いえいえ。わたしは椅子を探しにきただけです。
というか、そういう閻魔様も土足じゃないですか。さすがにわたしは靴は脱ぎましたけど?」
四季 「それは気にしなくてもいいのです。
なぜならこの後、あなたは掃除をするつもりだったんですから」
咲夜 「(あーあ、面倒なのに捕まっちゃったわ……)」
咲夜 「あ、そうだ。大会の方はどうなりましたか?」
四季 「今しがた、魔法使い組の通過が決定したみたいですよ。ずいぶん接戦だったようです」
咲夜 「勝負がついたのですね。では、次は閻魔様の組じゃないですか。
こんな所で油を売っててもいいのですか?」
四季 「ちょっと迷ってしまったの。境内の方まで案内してくれますか?
掃除はその後にしてくださいね」
咲夜 「…………随分余裕ですね。
確か相手はあの鬼っこだったと思うけど、大丈夫なのかしら?」
四季 「うふふ、心配御無用。
なぜなら、鬼の調服も閻魔の仕事の一つなのですから……」
*
________同刻 博麗神社境内
輝夜 「ほらほらほらぁ! 次の対戦者、とっとと現れるがいいわ!」
妖夢 「うわぁ、なにあの人……酒癖悪いんだから」
鈴仙 「いえ……まだ飲んでないはずですから、たぶん地です」
霊夢 「テンション高いだけでしょ」
魔理沙「まああいつに限ったことじゃないけどな。例えば……」
文 「…………じゃあ、蒸留水とか」
妹紅 「スッポンの血!」
萃香 「ウイスキ~」
にとり「あんたらは何をやってるんですか」
文 「見て分からない? 古今東西よ。鍋の煮汁に合いそうなもので」
魔理沙「わかるわけがないな」
霊夢 「というか、萃香。次あんたの試合でしょ。飲んでないで準備したら?」
萃香 「あれ、もうそんな季節? 仕方ないなぁ。
じゃあ、ちょっくら対戦相手を潰してくるよ」
パチェ「しかしまあ、あんな千鳥足でデュエルなんかできるものかしら」
魔理沙「あいつはあれが自然体だからな。いずれにせよ実力は未知数だ。
だが、気になるのは…………ん?」
アリス「ま……魔理沙ぁ……」
魔理沙「お、おいどうしたんだよ。顔面真っ青じゃないか」
アリス「……あ、あんた。知らないの?」
魔理沙「は? 何をだよ」
アリス「9月1日からの新制限……わ、わたしのサイドラが……」
2008 9/1の制限改定で、サイバー・ドラゴンは制限カード行きになりました\(^o^)/
魔理沙「いや、んなもんプロトでやりくりすりゃいいだろ」
アリス「どうやりくりしろっていうのよぉ!
プロトを暴走召喚してサイドラ一匹しか出てこないってどういうことぉ!?
レーザードラゴンだって、まだまだ使う気まんまんだったのに。
このままじゃ、サイバー流は消滅よ……」
魔理沙「お、落ち着けって。サイバーエンドはきつくなったが、まだツインは出せるじゃないか。
まあ手札融合は無理だが」
アリス「エンドが出せなきゃ意味ないのよぉ!
これはもう陰謀に違いないわ……。もうずっと前からおかしいと思ってたのよ。
フォートレスが出た辺りから、サイバー流の排斥は始まってたんだわ。
もうわたし達に、居場所なんてないのよぉ!」
魔理沙「な、何もそんな泣くことないだろ……
あ、ほら。ブレイカーさんが禁止から復帰したそうじゃないか。
お前のデッキに入れてやれよ」
アリス「あ……そ、そうね。
機械族が駄目でも、わたしには魔法使いデッキが……」
パチェ「混黒は消えたけどね」
アリス「いやあああああああああ! フィニッシャーがあああああああ!!」
魔理沙「おいこら。せっかく引きあげたのに突き落とすな」
パチェ「失敬」
鈴仙 「ぶっちゃけ幻想郷のメンツじゃあ、今回被害に遭ったのはアリスさんくらいですよね」
妖夢 「わたしは増援の解除が何気に嬉しかったり……」
アリス「そうか……そうよ、そうだわ」
魔理沙「お。立ち直ったか。そんなに気にする事ないさ。どうせ半年の間だけだ」
アリス「わたし気づいたわ。オンラインじゃ全然関係無いってことを。
リアルの事情なんて知ったこっちゃないってのよ!」
魔理沙「いやまあ、そりゃ作者の本音だろ…………まあ元に戻ったんならいいや。
それよりも今わたしが気になってるのは……」
アリス「萃香のパートナーが、あの狐だってことね」
魔理沙「ああ。一度やったからお前ももうわかってるだろうが、あいつは強い。
あのタッグデュエルの時は、まるで本気じゃなかった。
もしかしたら、今やった紫より強いかもしれない」
アリス「(……その紫の方も、本気を出してなかった気がしたのはわたしだけかしら。
でも、勝ったのはわたし達だから、この先何か起こるとも思えないけど……)」
アリス「(とにかく、これは決勝トーナメント。
一度負ければそこで終わりである以上、出し惜しみはしないはず。
あいつらの真の実力が、明らかになる……)」
小町 「四季様ー、四季様ー…………って、いねーじゃんよ」
永琳 「あら? 閻魔様、いらっしゃらないの?」
小町 「そうなんだよねぇ。一体どこにいるんだか、あの酔いどれ閻魔……」
藍 「審判。ちょっと提案があるんだけど、いいかな?」
輝夜 「はい、そこの狐」
藍 「時間が押しているんだろう?
なら早く済ませるためにも、次の試合、二つ同時進行にするというのはどうかな?」
永琳 「同時にシングル戦をするということ?」
鈴仙 「確かにその方がいくらか早く済みますね。審判はこちらも二人いるわけだし」
輝夜 「いいわね、それ! 採用!」
小町 「ちょっと待った。あんたらだけで勝手に決めないでよ。
こっちは上司がまだ来てないんだから」
四季 「わたしならここにいますよ」
小町 「あ! どこ行ってたんですかも~]
四季 「少し歩いて酒気を飛ばしてきたのです。
酩酊状態では厳正なる裁判は行えませんからね」
小町 「だったら始めから飲まなきゃいいじゃないですか……」
四季 「それはそれとして……シングルの同時戦をやるかということでしたね。
いいでしょう。わたし達は何の不都合もありません。
むしろ進捗、大会の進行が早まるのは喜ぶべきことです」
萃香 「げげげ~。何よ、あたし達の相手って閻魔なわけ~?
めんどうねぇ。紫、あんた代わりにやりなさいよ」
紫 「嫌よ。なんでわたしがそんな鉄頭の相手しなきゃならないの」
四季 「相変わらず口が過ぎますね、八雲紫。あなたたちは世間を舐め過ぎる。
自身の力があまりに強いから、世の全てが自分の思い通りになると錯覚してしまう。
己一人の力には限界があるのです。
自身の限界を甘受し、道徳を知ってこそ調和が生まれる。
調和の法を逸脱せんとす無法者ども。
不可能と可能の境界を、身をもって知れ!」
*
小町【嵐山の水先案内人】LP8000
VS
藍【五分遅れの真下】LP8000
萃香【ミッシング・ヴァイオレイター】LP8000
VS
四季映姫【六十三歳の離婚裁判】LP8000
魔理沙「なんだなんだ? 四人いっせいにやるってのか?」
霊夢 「みたいね。
さすがにもう暗くなってきたし、決勝の一回戦で長々と時間とられてられないでしょ」
アリス「あなたの家に照明になるようなものはないの?」
霊夢 「ちょうちんぐらいはあるけど……別に大丈夫でしょ。明かりならそこにいるし」
妹紅 「誰が明かりよ。神社燃やすぞ」
レミ 「パチェ、あいつ暑いから黙らせてくれない?」
パチェ「今日は木曜だから、水の魔法は使いたくないのよねぇ」
藍 「(やれやれ……賑やかなことだな。さて……)」
藍 「先攻後攻は?」
永琳 「本来なら抽選にしたがうところだけど……。
今回は同時進行だからコイントスになるわね」
小町 「なら、あたいは表を選ぶよ」
藍 「では、わたしは裏で」
永琳 「それでは、ほいっと…………
表ね。では、デュエルを開始してください」
小町 「あたいの相手は狐かい。式神だろうがなんだろうが、知ったこっちゃないね。
三途のA級水先案内人、小野塚のこまっちゃんが地獄まで超特急で連れてってやるよ」
藍 「お喋りはいい。早く始めてくれないかな?」
小町 「はん、余裕だねぇ。今に目にもの見せてやるよ。ドロー!」
小町 「ふふふ、絶好の手札だね。あたいは暗黒界の取引を発動」
《暗黒界(あんこくかい)の取引(とりひき)/Dark World Dealings》 †
通常魔法
お互いのプレイヤーはデッキからカードを1枚ドローし、
その後手札からカードを1枚捨てる。
アリス「手札入れ替えの魔法カードね。狙いはまたエクゾディア?」
魔理沙「いや、あれは違うな。もっと正攻法みたいだぜ」
藍 「……一枚ドローして、デビルズ・サンクチュアリを捨てる」
小町 「あたいもドロー。捨てるのはこいつさ、暗黒界の尖兵ベージ」
《暗黒界(あんこくかい)の尖兵(せんぺい) ベージ/Beiige, Vanguard of Dark World》 †
効果モンスター
星4/闇属性/悪魔族/攻1600/守1300
このカードが他のカードの効果によって手札から墓地に捨てられた場合、
このカードを自分フィールド上に特殊召喚する。
霊夢 「暗黒界ですって?」
パチェ「暗黒界と名のついたモンスターは、手札から墓地に捨てられることで効果が発動するのよ。
ちゃんとサポートカードを使ってやれば、展開力は屈指を誇るわ」
小町 「ベージの誘発効果で、このカードを攻撃表示で特殊召喚。でも、まだまだこれからよ。
カードを1枚伏せて、暗黒界の狂王、ブロンを召喚」
《暗黒界(あんこくかい)の狂王(きょうおう) ブロン/Brron, Mad King of Dark World》 †
効果モンスター
星4/闇属性/悪魔族/攻1800/守 400
このカードが相手ライフに戦闘ダメージを与えた時、
自分の手札からカードを1枚選択して墓地に捨てる事ができる。
小町 「そしてこいつでダメ押しだね! 手札抹殺を発動!」
《手札抹殺(てふだまっさつ)/Card Destruction》 †
通常魔法(制限カード)
お互いの手札を全て捨て、それぞれ自分のデッキから
捨てた枚数分のカードをドローする。
藍 「(……手札抹殺か)」
小町 「手札を2枚捨て、同数ドローする。
そして……墓地に捨てられたカードの誘発効果発動!
現れなぁ! 暗黒界の武神、ゴルド! 軍神、シルバ!」
《暗黒界(あんこくかい)の武神(ぶしん) ゴルド/Goldd, Wu-Lord of Dark World》 †
効果モンスター
星5/闇属性/悪魔族/攻2300/守1400
このカードが他のカードの効果によって手札から墓地に捨てられた場合、
このカードを自分フィールド上に特殊召喚する。
相手のカードの効果によって捨てられた場合、
さらに相手フィールド上に存在するカードを2枚まで選択して破壊する事ができる。
《暗黒界(あんこくかい)の軍神(ぐんしん) シルバ/Sillva, Warlord of Dark World》 †
効果モンスター
星5/闇属性/悪魔族/攻2300/守1400
このカードが他のカードの効果によって手札から墓地に捨てられた場合、
このカードを自分フィールド上に特殊召喚する。
相手のカードの効果によって捨てられた場合、
さらに相手は手札2枚を選択し、好きな順番でデッキの一番下に戻す。
鈴仙 「……一気に上級モンスターを2体も!?」
小町 「こいつらがあんたを冥府へ送り届ける死神代行人さ。
後攻だったら瞬殺だったんだけどねぇ。カードを1枚伏せて、ターンエンド」
小町 LP8000:手札1:ゴルド、シルバ、ブロン、ベージ、伏せ2
藍 LP8000:手札6:無し
魔理沙「なんて奴だ。先攻1ターン目であれだけの布陣を揃えるなんて」
パチェ「あれだけ出されちゃ、仕掛けられた側は簡単には動けないわ。
いったいどうやってこの状況を切り抜けるのかしら……」
藍 「ふん。わたしのターン……手札から、大嵐を発動」
《大嵐(おおあらし)/Heavy Storm》 †
通常魔法(制限カード)
フィールド上の魔法・罠カードを全て破壊する。
藍 「フィールドの魔法・罠を全て破壊するよ」
小町 「それくらい読めてるわよ。トラップ発動、闇の取引!」
《闇(やみ)の取引(とりひき)/Dark Deal》 †
通常罠
相手の通常魔法発動時に1000ライフポイントを払って発動する事ができる。
その時相手が発動した通常魔法の効果は「相手はランダムに手札1枚を捨てる」となる。
小町 「通常魔法の効果を、手札を捨てる効果に置き換える。
あたいの手札は1枚だから、このカードを墓地に捨てるよ」LP8000→7000
小町 「そしてこの瞬間、誘発効果が発動する!
来な! 暗黒界の魔神……レイン!!」
《暗黒界(あんこくかい)の魔神(ましん) レイン/Reign-Beaux, Overlord of Dark World》 †
効果モンスター
星7/闇属性/悪魔族/攻2500/守1800
このカードが相手のカードの効果によって手札から墓地に捨てられた場合、
このカードを自分フィールド上に特殊召喚する。
この効果で特殊召喚に成功した場合、
相手フィールド上のモンスターまたは魔法・罠カードを全て破壊する。
魔理沙「(暗黒界の中では最高の攻撃力を持つカード……。
相手の場にカードはないから特殊召喚時の誘発効果こそ使えないが、
これで布陣は一層強化されたな)」
藍 「次から次へと際限無く。騒がしいことだな」
小町 「まだそんな余裕な顔でいられるとはね。じゃあ、こいつでどうかな?
リバースカード発動、魔のデッキ破壊ウイルス!」
《魔(ま)のデッキ破壊(はかい)ウイルス/Deck Devastation Virus》 †
通常罠
自分フィールド上の攻撃力2000以上の闇属性モンスター1体を生け贄に捧げる。
相手のフィールド上モンスターと手札、発動後(相手ターンで数えて)3ターンの間に
相手がドローしたカードを全て確認し、攻撃力1500以下のモンスターを破壊する。
霊夢 「うわ……さらに魔デッキか」
アリス「場を制圧したうえに、手札のモンスターまで……まさに怒涛と呼ぶに相応しい攻めね」
小町 「シルバをリリースして、効果発動。さあ、あんたの手札を見せな」
藍 「構わないさ。どうぞ」
手札:名推理、モンスターゲート、ご隠居の猛毒薬、魔法再生、黒いペンダント
小町 「(……!? 全部魔法カード?
しかも、この手札……一体何を狙ったデッキなんだ)」
藍 「モンスターカードは無い。気は済んだかな?」
小町 「あ、ああ。もういいよ」
藍 「ならばわたしは、手札から魔法カードを発動。名推理。レベルを一つ宣言していただく」
《名推理(めいすいり)/Reasoning》 †
通常魔法
相手プレイヤーはモンスターのレベルを宣言する。
通常召喚が可能なモンスターが出るまで自分のデッキからカードをめくる。
出たモンスターが宣言されたレベルと同じ場合、めくったカードを全て墓地に送る。
違う場合、出たモンスターを特殊召喚し、残りのカードを墓地へ送る。
小町 「(く……奴の狙いがわからない)
……8だ!」
藍 「では、デッキを上から順にめくっていこう」
成金ゴブリン
トゥーンのもくじ
光の護封剣
スケープ・ゴート
黒いペンダント
つ ゲール・ドグラ
《ゲール・ドグラ/Gale Dogra》 †
効果モンスター
星2/地属性/昆虫族/攻 650/守 600
3000ライフポイントを払って発動する。自分の融合デッキから
モンスター1体を墓地に捨てる。
藍 「ゲール・ドグラのレベルは2。よって守備表示で特殊召喚だ」
藍 「そしてゲール・ドグラの起動効果発動。
ライフを3000払い、エクストラデッキからモンスターカードを1枚墓地へ送る。
この効果で、デッキからアンデット・ウォリアーを捨てる」LP8000→5000
霊夢 「?? 融合モンスターを墓地へ送って何をするつもりだというの?
しかもライフをあんなに払ってまで……」
パチェ「あの戦術は……まさか」
レミ 「知ってるの? パチェ」
パチェ「ええ。おそらくあいつの目的は融合モンスターを墓地に送ることじゃなくて、
自分のライフを減らすこと……」
アリス「ライフを……減らす?」
藍 「わたしはさらにドグラの効果を使う。
ライフを払って、カオス・ウィザードを墓地に捨てる」LP5000→2000
小町 「な、何だお前……いったい何がしたいんだ?
自殺したいなら、うちでは扱ってないよ。他所へ行きな。しっしっ」
藍 「わたしは式神。ゆえに自殺する自由も与えられていない。
わたしは、紫様の命に依って動くのみ。
このデュエルを勝利で終わらせること、それがわたしが与えられた絶対なる命令。
手札から、ご隠居の猛毒薬を発動する」
《ご隠居(いんきょ)の猛毒薬(もうどくやく)/Poison of the Old Man》 †
速攻魔法
次の効果から1つを選択して発動する。
●自分は1200ライフポイント回復する。
●相手ライフに800ポイントダメージを与える。
藍 「上の効果を選択。わたしのライフを1200回復」LP2000→3200
霊夢 「今度は回復ぅ~? まったくわけがわからないわ」
パチェ「あれでいいのよ。あいつはライフを調整したいの。ただ減らすんじゃなくてね」
アリス「ライフを調整……まさか!」
藍 「これでもう一度ドグラの効果が使える。アクア・ドラゴンを墓地に捨てる」LP3200→200
小町 「ついに3桁を切っちゃったじゃないか。もうかすり傷であの世行きだよ」
藍 「あなたの心配を買う謂れは無い。その必要もね。
なぜなら、このターンで勝負がつくからだ」
小町 「何だって……?」
藍 「手札から、モンスターゲートを発動。ドグラをリリースし、再びデッキをめくっていく。
そして、でたモンスターカードを特殊召喚できる」
《モンスターゲート/Monster Gate》 †
通常魔法
自分フィールド上のモンスター1体を生け贄に捧げる。
通常召喚可能なモンスターが出るまで自分のデッキをめくり、
そのモンスターを特殊召喚する。
他のめくったカードは全て墓地に送る。
魔力の枷
洗脳-ブレイン・コントロール
大逆転クイズ
光の護封壁
成金ゴブリン
風魔手裏剣
アームズ・ホール
早すぎた埋葬
トゥーン・ワールド
名推理
トゥーンのもくじ
成金ゴブリン
ハリケーン
魔力の枷
大逆転クイズ
魔法石の採掘
デビルズ・サンクチュアリ
トゥーンのもくじ
魔法再生
黒いペンダント
つ 混沌の黒魔術師
魔理沙「なんだありゃ……。落ちすぎだろ、常識的に考えて」
パチェ「デッキのほとんどが魔法カードなのよ」
霊夢 「ほとんど? どうしてそんな偏った構築なの?」
パチェ「簡単よ。全ては、あのカードを確実に成功させるため……」
《混沌(こんとん)の黒魔術師(くろまじゅつし)/Dark Magician of Chaos》 †
効果モンスター(制限カード)
星8/闇属性/魔法使い族/攻2800/守2600
このカードが召喚・特殊召喚に成功した時、
自分の墓地から魔法カード1枚を選択して手札に加える事ができる。
このカードが戦闘によって破壊したモンスターは墓地へは行かず
ゲームから除外される。
このカードがフィールド上から離れた場合、ゲームから除外される。
藍 「混沌の黒魔術師の効果発動。このカードが召喚・特殊召喚に成功したとき、
墓地の魔法カード1枚を手札に加えることができる。
わたしが選ぶのは…………大逆転クイズ」
小町 「……大逆転クイズだって!?」
《大逆転(だいぎゃくてん)クイズ/Reversal Quiz》 †
通常魔法
自分の手札とフィールド上のカードを全て墓地に送る。
自分のデッキの一番上にあるカードの種類(魔法・罠・モンスター)を当てる。
正解したら、相手と自分のライフポイントを入れ替える。
藍 「カードを1枚伏せて、手札から大逆転クイズを発動。一応説明をしておこうかな。
このカードを発動する場合、わたしの場・手札のカードを全て墓地に送らなければならない。
発動後、わたしはカードの種類を宣言し、そのあとデッキを上から1枚めくる。
めくったカードが宣言した種類のカードだった場合、
お互いのライフポイントがそっくりそのまま入れ替わる」
霊夢 「ライフが逆転するっていうこと!?」
アリス「そうか……このためにわざと自分のライフを減らしていたのね」
藍 「わたしが宣言するのは、もちろん魔法カード。では、デッキをめくらせてもらうよ」
つ モンスターゲート
小町 「!?」
藍 「魔法カードだ。よって、お互いのライフが反転。そして……」LP200→7000
小町 「あっ、あれ!? なんだ、これ……」LP7000→200→0
霊夢 「小町のライフが…………ゼロ!?」
アリス「どうして…………大逆転クイズの効果でライフが逆転したとしても、
200は残っているはずなのに……」
魔理沙「それはあの伏せカードの効果さ」
霊夢 「伏せカードですって?」
パチェ「そうよ。あいつは大逆転クイズを発動させる前、あのカードを場に伏せていたの」
アリス「伏せカードって……
でも、そのカードは大逆転クイズのコストで墓地に送られたはずじゃ……」
藍 「わたしが伏せたカードはこれさ。黒いペンダント」
《黒いペンダント(ブラック・ペンダント)/Black Pendant》 †
装備魔法
装備したモンスターの攻撃力は500ポイントアップする。
このカードがフィールドから墓地に送られた時、
相手に500ポイントのダメージを与える。
霊夢 「フィールドから墓地に送られた時、相手に500ダメージを与える装備魔法カード……」
パチェ「この効果は、墓地に送られた時に起きる誘発効果。
しかしコストとして墓地に送ったのは大逆転クイズの効果が適用される前でも、
効果が処理されるのは適用された直後となる。
つまりライフが反転した瞬間に、黒いペンダントの効果で500ダメージを受けてしまったのよ」
レミ 「ふん。カードテキストとルールの盲点をついた戦術ってわけか」
アリス「でも、過程はどうあれ、このターンで相手のライフを0にしたことには代わりが無い……」
魔理沙「ああ。正真正銘の、1ターンキルだ」
永琳 「勝負ありね。このデュエル、勝者は八雲藍よ」
小町 「そ、そんなぁ。もう終わりなんて……ぜんぜんデュエルした気がしないわよ」
藍 「(ふう…………制限改定前で助かった)」
霊夢 「まさか1ターンキルだなんて……早々に片方が終わっちゃったわね」
アリス「あんなデッキがあるなんて、知らなかったわ」
魔理沙「大逆転クイズデッキは、前もって知っていればある程度対処は効く。
しかし、もうこの大会じゃ、あのデッキは使っちゃくれないだろうな」
パチェ「というか、次の試合始まる前に制限改定くらうしね」
アリス「(それにしても、あんなデュエルをしておいて本人はあの涼しい顔……。
やっぱりこの大会で最も気をつけるべきは、あいつなのかしら……)」
永琳 「まあ、試合が早く進んでくれるに越したことはないわね。
さて、向こうはどうなってるのかしら……」
*
咲夜 「(ふぅ、やっと戻ってこれた……)」
咲夜 「お嬢様。椅子を持ってまいりました」
レミ 「ああ咲夜、ごくろ………………って何よこれ」
咲夜 「座布団もこれだけ重ねれば椅子になるかと」
パチェ「なったらいいのにね」
レミ 「なんでうまいこと言ったわけでもないのに、こんなものに座らなきゃならないの。
風情の無駄遣いよ。ちゃんとしたのを持ってきなさい」
咲夜 「うーん、別にいいじゃないですか…………ん?」
萃香 LP8000:手札3:マシュマロン、裏守備、光の護封剣、伏せ1
四季 LP7000:手札5:デーモンソルジャー
四季 「わたしのターンです。ドロー」
四季 「このターンであなたの人生を断罪しましょう。手札より、高等儀式術を発動します」
《高等儀式術(こうとうぎしきじゅつ)/Advanced Ritual Art》 †
儀式魔法(制限カード)
手札の儀式モンスター1体を選択し、そのカードとレベルの合計が
同じになるように自分のデッキから通常モンスターを選択して墓地に送る。
選択した儀式モンスター1体を特殊召喚する。
四季 「デッキのハープの精、デュナミス・ヴァルキリアを墓地に送り、
天界王シナトを攻撃表示で特殊召喚します」
《天界王(てんかいおう) シナト/Shinato, King of a Higher Plane》 †
儀式・効果モンスター
星8/光属性/天使族/攻3300/守3000
「奇跡の方舟」により降臨。
フィールドか手札からレベルが8以上になるよう
カードを生け贄に捧げなければならない。
このカードが相手の守備表示モンスターを戦闘によって破壊し墓地へ送った時、
破壊したモンスターの元々の攻撃力分のダメージを相手ライフに与える。
妖夢 「攻撃力3300の儀式モンスター……強力ですね」
魔理沙「やってるみたいだな」
霊夢 「さすがにさっきみたいなことにはなってないようね」
妖夢 「なんだ? そっちはもう終わったのか?」
アリス「ええ。こっちはどうなの?」
文 「ご覧の通り、まだ始まったばかりですよ。でも、流れは閻魔様の方にあるみたいですね」
パチェ「鬼の方は守備表示モンスターに護封剣か……。
なんだか、イメージと違って防御重視の戦術なのね」
霊夢 「というか、一応ちゃんとデュエルできてて安心したわ。酔っ払い同士で」
四季 「その護封剣も取り除かせてもらいますよ。サイクロンです」
《サイクロン/Mystical Space Typhoon》 †
速攻魔法(制限カード)
フィールド上の魔法または罠カード1枚を破壊する。
萃香 「あらららら。どっか行っちゃった~?」
四季 「まだそこにあります。ちゃんと墓地に置いてくださいね。
さて、これで攻撃ができます。わたしは、さらに墓地のハープの精、デュナミス・ヴァルキリア、
マンジュ・ゴッド、終焉の王デミスを除外し……」
四季 「来たれ! 天魔神、エンライズ!!」
《天魔神(てんましん) エンライズ/Sky Scourge Enrise》 †
効果モンスター
星8/光属性/天使族/攻2400/守1500
このカードは通常召喚できない。
自分の墓地の光属性・天使族モンスター3体と闇属性・悪魔族モンスター1体を
ゲームから除外した場合のみ特殊召喚する事ができる。
フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体をゲームから除外する事ができる。
この効果を発動する場合、このターンこのカードは攻撃する事ができない。
この効果は1ターンに1度しか使用できない。
魔理沙「エンライズか、あいつもやるな。
召喚条件の厳しいモンスターだが、一度場に出せれば厄介極まりないぜ」
四季 「天魔神は、善と悪を超克した全法の化身。
このエンライズは、そのものの罪も功績も、一切を許し、無に帰す能力を持っています。
優先権を行使し、起動効果発動! マシュマロンの魂を浄化せよ!」
萃香 「あ~れ~。わたしのマシュマロンが~」
四季 「だから、まだそこにありますからとっとと除外してください。いい加減にしないと怒りますよ」
萃香 「頭の固い奴。これだから閻魔って一緒に飲みたくないのよね」
四季 「わたしだってあなたと酌を交わすなど願い下げです。
宴会のルールすら守れない者には、厳正なる裁きを下しましょう。
デーモン・ソルジャーで、裏守備に攻撃!」
萃香 「これはニードルワームよ。
リバース効果発動。あんたのデッキを上から5枚墓地へ捨てるわ」
《ニードルワーム/Needle Worm》 †
効果モンスター
星2/地属性/昆虫族/攻 750/守 600
リバース:相手のデッキの上からカード5枚を墓地に送る。
パチェ「ニードルワームですって?
デッキを多少削ったところで、天魔神の肥やしを増やすだけよ」
四季 「まったく愚かな。あなたは自分の行いの意味を、まったく理解していない。
鬼の力は、存在するだけで万物を狂わす魔性の力。
大いなる力には、大いなる責任が伴う。
そんなことすらわからないあなたに、酌量の余地など微塵もありはしない……」
四季 「天界王シナトでダイレクトアタックです。
太虚、荼毘に伏すべからず! ギルティ・オア・ギルティ!!」
萃香 「むぎゅ~」LP7000→3700
魔理沙「どっちにしろ有罪かよ」
咲夜 「(閻魔様…………なんという容赦の無い。
これが生者と死者を裁く、冥界の総司の力……)」
咲夜 「(……しかし、侮れなきはあの鬼の力。
一度戦えばわかるけど、古より幻想郷を支配してきた力はまさに無尽蔵……
わたしなら、あいつが本気を出す前にカタをつけるところだけど)」
萃香 LP3700:手札3:伏せ1
四季 LP7000:手札2:シナト、エンライズ、デモソル
萃香 「まったく、手加減を知らないのはどっちだか。
頭の固い奴は、物事を白か黒かでしか判断できない。
目に映るものが二色しかないから、モノラルって言われちゃうのよ」
四季 「二色で結構。突き詰めるところ、世界の事象は全て二元論です。
正悪が整然と各別された世界。それこそがわたしの求める理想です」
萃香 「だからぁ、その考え方が固いって言ってるのよ。
精神の極地は、無念無想なの。
考えすぎたところでやがて張り巡らされた思考の糸にがんじがらめになり、
いずれは身動きがとれなくなる。本末転倒ね。
あんたみたいなのは、一発ぶん殴られて頭をすっきりさせることを勧めるわ。ドロー」
萃香 「ふふふ。全てが把握できてると思ってる者ほど、地に足がついていない場合が多いのよねぇ。
まずはこのカードを使っておくよ。魂吸収」
《魂吸収(たましいきゅうしゅう)/Soul Absorption》 †
永続魔法
このカードのコントローラーはカードがゲームから除外される度に、
1枚につき500ライフを回復する。
萃香 「そして、手札からトーチ・ゴーレムを特殊召喚」
《トーチ・ゴーレム/Grinder Golem》 †
効果モンスター
星8/闇属性/悪魔族/攻3000/守 300
このカードは通常召喚できない。
このカードを手札から出す場合、自分フィールド上に「トーチトークン」
(悪魔族・闇・星1・攻/守0)を2体攻撃表示で特殊召喚し、
相手フィールド上にこのカードを特殊召喚しなければならない。
このカードを特殊召喚する場合、このターン通常召喚はできない。
四季 「(……トーチ・ゴーレム?)」
霊夢 「なにあれ? 生贄も無しに最上級モンスターを……」
魔理沙「あれはかなり特殊なモンスターだ。
トーチ・ゴーレムの特殊召喚には生贄はいらないが、
召喚されるのは自分ではなく相手の場になる」
アリス「わざわざ攻撃力3000のモンスターを相手に渡すっていうの?」
萃香 「そうよ。あんたの場にトーチ・ゴーレムを攻撃表示で特殊召喚。
そして、わたしの場には2体のトーチトークンが召喚される」
四季 「でも、トーチ・ゴーレムを特殊召喚したターンは通常召喚をすることができない。
生贄にできなければ、攻撃力0のトークンなどただの的ですよ」
萃香 「なら、その的みずから当たりに行ってやるよ。
トーチトークンで、あんたの場のトーチ・ゴーレムに攻撃!」
四季 「……なんですって?」
妖夢 「攻撃力0のトークンで攻撃力3000のモンスターに……どういうことなんでしょう。
自滅する気ですか?」
幽々子「そりゃ、あのカードの発動条件を満たすためよ。
まったく、鬼は昔から派手好きだから」
萃香 「トークンは破壊されるわ。でもこの瞬間、手札から速攻魔法発動。ヘル・テンペストね」
LP3700→700
《ヘル・テンペスト/Inferno Tempest》 †
速攻魔法
3000ポイント以上の戦闘ダメージを受けた時に発動する事ができる。
お互いのデッキと墓地のモンスターを全てゲームから除外する。
四季 「!? そのカードは……」
萃香 「鬼の力を甘く見ていたみたいね。
天戸の天蓋すら破るこの膂力にかかれば、天変地異の一つや二つ起こすくらい造作も無いわ。
ヘル・テンペストは、お互いのデッキ・墓地のモンスターカードを全てゲームから除外する」
鈴仙 「デッキのモンスターまで!?
じゃあこのデュエルで使えるモンスターは、もう場と手札くらいしか……」
永琳 「まさに天変地異ね。生物は全て死滅。
唯一生き残れるのは、両の足で立っていた者達だけ」
萃香 「わたしの墓地、デッキのモンスターは全部で19枚。全て除外するよ。
ほら、あんたも」
四季 「……墓地にモンスターはありません。デッキから14枚除外します」
萃香 「よしよし。じゃあカードが除外されたことで、魂吸収の効果が発動。1枚につき500ライフが回復する」LP700→17200
鈴仙 「うわっ。ライフが一気に……」
霊夢 「でも……ライフ差はあっても場にモンスターはいないのよ。
ここからどうやって攻める気なの?」
パチェ「あなた、見てなかったの?
今あいつのデッキから除外されたカードの中に、アレが入ってたわよ」
萃香 「ヘル・テンペストの効果で、デッキのネクロフェイス2枚が除外された。
よってさらにこいつらの誘発効果が発動する。お互いのデッキの上から5枚を除外するよ」
《ネクロフェイス/Necroface》 †
効果モンスター(準制限カード)
星4/闇属性/アンデット族/攻1200/守1800
このカードが召喚に成功した時、
ゲームから除外されているカード全てをデッキに戻してシャッフルする。
このカードの攻撃力はこの効果でデッキに戻したカードの枚数×100ポイントアップする。
このカードがゲームから除外された時、
お互いはデッキの上からカードを5枚ゲームから除外する。
アリス「あいつの狙いは……デッキ破壊!」
魔理沙「そうみたいだな。
ヘルテンでモンスターを根こそぎ除外したうえに、連動してネクロフェイスの効果が発動。
それも2体だから10枚除外。
通常、デッキは40枚だから、一瞬で3分の2近くデッキが消し飛ぶ。
1ターンキルを狙ったデッキ破壊ってわけだ」
四季 「(く……まさか、こんなことが……)」残りデッキ12→7→2
萃香 「魂吸収の効果でさらにライフ回復。
あんたのデッキは…………ふふん、あと2枚ってところか。
多少オーバーキルになるけど、これで終わりかね。
リバースカードオープン、異次元からの帰還」LP17200→27200
《異次元(いじげん)からの帰還(きかん)/Return from the Different Dimension》 †
通常罠
ライフポイントを半分払う。
ゲームから除外されている自分のモンスターを可能な限り自分フィールド上に特殊召喚する。
エンドフェイズ時、この効果によって特殊召喚されたモンスターを全てゲームから除外する。
萃香 「ライフを半分支払い、除外されたモンスターを特殊召喚。
ネクロフェイス2枚と……まあ、あとは適当に、クリッターとグレイブ・スクワーマーを特殊召喚」
LP27200→13600
《クリッター/Sangan》 †
効果モンスター(制限カード)
星3/闇属性/悪魔族/攻1000/守 600
このカードがフィールド上から墓地に送られた時、
自分のデッキから攻撃力1500以下のモンスター1体を選択し、
お互いに確認して手札に加える。その後デッキをシャッフルする。
《グレイブ・スクワーマー/Grave Squirmer》 †
効果モンスター
星1/闇属性/悪魔族/攻 0/守 0
このカードが戦闘によって破壊され墓地へ送られた時、
フィールド上のカード1枚を破壊する。
妖夢 「そうか……異次元からの帰還で特殊召喚されたモンスターは、
エンドフェイズ時にまた除外される……。
その時に、またネクロフェイスの効果が発動すれば」
幽々子「妖夢も多少は物分りが早くなったわね。保護者としてわたしは嬉しいわ」
妖夢 「(どっちかというと、いつも保護してるのはわたしの方なんですが……)」
萃香 「そのままターンエンド。
エンドフェイズに特殊召喚されたわたしの場のモンスターは、全て除外」LP13600→15600
四季 「(……しまった。これで再びネクロフェイスの効果が……)」
萃香 「誘発効果発動よ。デッキの上から合計10枚づつ除外。
といっても、わたしのデッキはあと9枚しかないけどね」残りデッキ9→0
四季 「わたしは……2枚です」残りデッキ2→0
アリス「お互いのデッキが0……でも、先にドローフェイズをしなきゃならないのは」
レミ 「あの閻魔の方ってわけね」
萃香 「ほら、ターン終了だよ。早くドローすれば~?」LP15600→21100
四季 「うう……わたしのターン…………」
輝夜 「デッキ切れね。デッキからカードをドローできなくなった場合、勝負を続けることはできない。
勝者、瓜坊主!」
萃香 「西瓜じゃなくて萃香ね」
永琳 「これで鬼っ子チームの2勝。ベスト4進出決定です」
霊夢 「今のデュエルも、実質1ターンキルね。
いとも簡単にこんなことを成功させるなんて……なんて奴らなの」
文 「お見事でしたねぇ。しっかり激写させてもらいました」
萃香 「写真なんかいいわ。祝杯よ祝杯~」
藍 「あ、あの。もうすぐまた試合があるんで少しこらえてください」
紫 「いいじゃないの、別に。
どうせ優勝するのはあなたたちなんだから、先に祝杯くらいあげても構わないわ」
藍 「しかし、紫様……」
萃香 「それとも何~? わたしの酒が飲めないってのかい。
あんたも若いねぇ。なんならわたしが、本物の百年の孤独を教えてやるよ」
紫 「そんな上物、もったいないわね。わたしに寄越しなさい」
幽々子「いやいや、焼酎ならこのわたしが」
藍 「…………」
小町 「まさか、四季様まで敗れるなんて……」
四季 「小町……あなたも敗北したのですか。
仕方ありませんね。今日のところは引き上げるとしましょう」
小町 「え? 引き上げるって、もう帰っちゃうんですか?」
四季 「当然です。我々には仕事がある。
今日休んだ分も働かなければならないんですから、小町も覚悟しておきなさい。
三日は寝れないでしょうし」
小町 「うええ~。勘弁してくださいよ」
霊夢 「……ほんとに帰っちゃったわ。大変ね、あいつらも」
妖夢 「というか、何しにきたんでしょうね」
アリス「魔理沙……気づいてる?」
魔理沙「ああ。あいつらは、まだ全力を出しちゃいなかった。
さっきのはほんの力の一端を見せただけだ」
アリス「まさかあれほどの力だなんて……。
優勝への道も、なかなかに容易じゃないみたいね」
魔理沙「なんだ、びびってるのか?」
アリス「冗談。人生における最高の瞬間は、困難を乗り越えた時にこそあるのよ」
魔理沙「はっは。一応同感と言っておくかな」
レミ 「ふん、気に入らないわ」
アリス「レミリア?」
レミ 「気に入らないと言っているの。
誇り高き吸血鬼であるこのわたしを差し置いて、
あんな派手で好き勝手な真似をしてくれるなんて」
パチェ「あら。さすがのレミィも、痺れを切らしちゃったかしら」
レミ 「当然よ。もともとなんでこのわたしが我慢をしなきゃならないのか、甚だ疑問だったのよ。
この大会はわたしのためにあるべきものなのに」
霊夢 「まあ、対戦順はくじで決まったんだからしょうがないでしょ」
レミ 「それが納得いかないと言っているの。
こんな回りくどい抽選なんかしないで、わたしのような強者は
問答無用でシードにしておけばいいのよ」
咲夜 「お嬢様。シードだったら対戦できるのは余計に後になってしまいます……」
レミ 「わ、わかってるわよ。
とにかく。こんな面倒なルールをつくったあいつには、
一度きついお仕置きをしておかなければならないわ。いくわよ、パチェ」
パチェ「出番ね。ようやく腰を上げることができるわ」
霊夢 「試合前からボルテージは最高潮のようね。
ここまで引っ張られた分、相当貯まるものが貯まってるわ」
魔理沙「これは恐ろしいな。レミリアが本気になったら誰も手をつけられないだろ。
どう考えても相手がかわいそうだぜ」
アリス「話を聞く限り、ほとんどとばっちりのような気もするしね」
輝夜 「ふふふ。吸血鬼風情が、相変わらず血の気のお盛んなこと。
待ちくたびれたのは、こっちも同じということを忘れているみたいね。
妹紅、用意はいいかしら」
妹紅 「気安く呼ばないでもらえる?
一応今はあんたのチームでいてあげるけど、指図は受けないよ」
輝夜 「いいわ。じゃあ指図はだめでも、助言ならいいわね。
相手が幼児と病人だからといって、油断すると首が飛ぶかもしれないわよ。慎重にね」
妹紅 「ふん。だからそれをわたしに言う? 輝夜。
老いることも死ぬことも無い、このわたしにさ」
・・・・・・To be continued
初めて禁止カードが発表された時はカードの意味がなくなって凹んだのも懐かしいです・・
次の話も楽しみですので地霊殿攻略と共に執筆の方も頑張ってください~
次回も楽しみに待ってます。
小町 「ベージの誘発効果で、このカードを攻撃表示で特殊召喚。でも、まだまだこれからよ。
カードを1枚伏せて、暗黒界の狂王、ブロンを召喚」
小町 「こいつらがあんたを冥府へ送り届ける死神代行人さ。
後攻だったら瞬殺だったんだけどねぇ。カードを2枚伏せて、ターンエンド」←これだと手札0枚 伏せ3枚になると思います。
大会でも初戦でワンキルと戦うのは厳しいですから大体こんな展開になりますよね。
しかし新制限で暗黒界を作っている身としては次の大会で嫌な予感がビンビンです………
ともかく投下乙でした。次回も楽しみに待っています。
とりあえず、アリスご愁傷様(合掌)
ついにダムドと裁きの龍が規制食らったか、てかその前にシンクロモンスターどうにかしてくれ。
サモプリとレスキューは準制限あたりでいいけど。
次回も楽しみにしてます(^^)ノ
こまっちゃん負けてしまったか…恐るべきは狐しゃま。
時に今回のタイトル、まさか一兆度のアレでは…w
現在DSのNTをやり直してるのでシリーズ色々参考にしてます