注意:前回の続きです。
________22:00 博麗神社敷地内
輝夜 「…………永琳、今何時?」
永琳 「そろそろ10時ね」
輝夜 「そう。やはり丸一夜覚悟するしかないようね。
とても今日中には終わりそうにないわ」
永琳 「やはりここは一発、永夜の術でも使っておきましょうか?」
輝夜 「花火でも上げるみたいな言い方しないでよ。
だいたい、こんなことぐらいでいちいち夜を止めてられないでしょう」
永琳 「それもそうですね…………ん?」
妹紅 「おいすー」
輝夜 「……ああ、ちょうどいいところに。ようやく照明スタッフが来てくれたわ」
妹紅 「あ? 誰が行灯よ」
輝夜 「じゃあちょうちん」
妹紅 「なんだとこの年中自宅警備……」
永琳 「まあまあ。一応お二人はパートナーなのですし、その辺にしておかれた方が」
妹紅 「ふん。遅れて悪かったね。まあ来てやっただけありがたいと思いな。
はい、お土産の焼き鳥」
輝夜 「焼き鳥はあんたでしょ」
鈴仙 「うわ~、おいしそうですね。わたしも一本いいですか?」
妹紅 「いいけど、レバーしかないよ」
鈴仙 「…………うげ、ほんとだ」
輝夜 「これはあんたの肝?」
妹紅 「んなわけないだろ」
パチェ「ねえレミィ、焼き鳥ってそんなにおいしいの?」
レミ 「食べた事ないの?
あれはいいものよ。レバーは認めないけど」
萃香 「おお、こんなところにツマミがあったのね~。ありがたくいただくわ~」
永琳 「勝手に持ってって勝手にありがたがれても困るんだけど。
まあレバーだしいいか」
輝夜 「うん、なかなかいけるわよ。この肝」
魔理沙「おいお前ら。食ってないでとっとと進めろよ」
永琳 「そうでしたわね。うまうま」
鈴仙 「(ほんと、師匠と姫様の肝好きには……。
よくまああんなにレバーばかりムシャムシャ食べられるわね。なんか見てて気持ち悪い……)」
魔理沙「あいつらはほんとに何しに来たんだ」
アリス「もうめんどいから勝手に始めましょうよ」
紫 「それもそうね。時間も押しているらしいし。はむはむ」
霊夢 「食ってんじゃないわよっ」
魔理沙「先攻後攻は、確か前の試合で負けた方のチームが決められるんだよな」
霊夢 「じゃあわたし達の先攻ね。紫、先いかせてもらうわよ」
紫 「わかったわ。では、わたしはサポートに徹しましょう」
霊夢 「……いや、普通にやってくれればいいから。あんたは余計なことしない方がいい気がする」
紫 「あらあら、普通ってどういう意味だったかしら」
魔理沙「さて。こっちはどうする?」
アリス「もちろんわたしが先よ。さっきのデュエルだと、どうにも物足りなくてね。
あれぐらいじゃ、まだまだ勝った気がしないわ」
魔理沙「ふっ、お前も血の気が多くなったな」
アリス「わたしもまだまだ若いつもりだからね」
紫 「くすくす。若さなら負けないわ」
霊夢 「もういいから始めるわよ」
霊夢【覇王霊夢降臨】 LP8000 紫【膝下傘下結界】
VS
アリス【ダークマターの波濤】 LP8000 魔理沙【ピンポイントドラゴンズ】
霊夢 「この覚醒したわたしのデッキで、あんたたちとの因縁を完全に清算するわ!
ドロー!」
霊夢 「さっそく来たわね。エアーマンを召喚するわ!」
《E・HERO(エレメンタルヒーロー) エアーマン/Elemental Hero Stratos》 †
効果モンスター(制限カード)
星4/風属性/戦士族/攻1800/守 300
このカードの召喚・特殊召喚に成功した時、
次の効果から1つを選択して発動する事ができる。
●自分フィールド上に存在するこのカードを除く
「HERO」と名のついたモンスターの数まで、
フィールド上の魔法または罠カードを破壊する事ができる。
●自分のデッキから「HERO」と名のついた
モンスター1体を選択して手札に加える。
霊夢 「誘発効果でデッキからバーストレディを持ってくる。ターンエンド!」
アリス「相変わらずのE・HEROデッキってわけね。その気概、受けて立つわ」
アリス「ドロー。わたしは、サイレント・マジシャンLV4を召喚」
《サイレント・マジシャン LV(レベル)4/Silent Magician LV4》 †
効果モンスター
星4/光属性/魔法使い族/攻1000/守1000
相手がカードをドローする度に、
このカードに魔力カウンターを1個乗せる(最大5個まで)。
このカードに乗っている魔力カウンター1個につき、
このカードの攻撃力は500ポイントアップする。
このカードに乗っている魔力カウンターが5個になった場合、
次の自分ターンのスタンバイフェイズ時に表側表示のこのカードを墓地に送る事で
「サイレント・マジシャン LV8」1体を手札またはデッキから特殊召喚する。
魔理沙「おお。お前サイマジなんて持ってたのか。相変わらずチョイスが渋いな」
アリス「ロマンと言ってちょうだい。リバースカードを2枚伏せ、ターンエンドよ」
霊夢 LP8000:手札6:風男
紫 手札6
アリス LP8000:手札3:サイマジLV4、伏せ2
魔理沙 手札6
紫 「(祭らしくなってきたわね……まあ、ここはわたしも楽しみましょうか)」
霊夢 「ちょっと紫」
紫 「あら、なぁに?」
霊夢 「あんた酒臭いわよ。いつの間に飲んだの?」
紫 「やぁね。まだ焼酎一杯だけよ」
霊夢 「いくら飲んだかじゃないのよ。気を抜かないでって言ってるでしょう。
わたし、魔理沙に勝ったからって、もう満足したわけじゃないの。
できるならもっと上を目指したいわ。こうなったら狙うは優勝よ」
紫 「安心しなさい。平常と酩酊の境界をいじれば、お酒の強さも自由自在だから」
霊夢 「いちいち能力使うなら飲まなきゃいいでしょ……」
紫 「本当、霊夢は心配性ね。
わたしのターンの間、あなたも飲んでていいわよ。ドロー」
アリス「この瞬間サイレントマジシャンLV4の効果で、自身に魔力カウンターがのるわ。
相手がドローするたびに、魔力カウンターが置かれるのよ。
このカードは魔力カウンター一つにつき、攻撃力が500アップする。
よって攻撃力は1500よ」
紫 「でも、わたしたちの場のモンスターの方が攻撃力は上みたいねぇ。
わたしはアルカナフォースⅠ-THE MAGICIANを召喚」
《アルカナフォースI(ワン)-THE MAGICIAN(ザ・マジシャン)/Arcana Force I - The Magician》 †
効果モンスター
星4/光属性/天使族/攻1100/守1100
このカードが召喚・反転召喚・特殊召喚に成功した時、
コイントスを1回行い以下の効果を得る。
●表:魔法カードが発動された時、
そのターンのエンドフェイズ時までこのカードの元々の攻撃力は倍になる。
●裏:魔法カードが発動する度に相手は500ライフポイント回復する。
紫 「誘発効果でコイントスを…………審判は食事中だから、自分でするわね」
アリス「インチキだけはしないでよ」
紫 「しないわよぉ。そう言われると余計やりたくなるけど」
魔理沙「余計っておま……」
つ 表
紫 「マジシャンは正位置の効果を得るわ。ちなみにズルはしてないわよ」
アリス「つくづく胡散臭いわ」
紫 「さらに手札から、大嵐を発動」
《大嵐(おおあらし)/Heavy Storm》 †
通常魔法(制限カード)
フィールド上の魔法・罠カードを全て破壊する。
アリス「読みどおりね。カウンタートラップ発動、魔宮の賄賂」
《魔宮(まきゅう)の賄賂(わいろ)/Dark Bribe》 †
カウンター罠
相手の魔法・罠カードの発動と効果を無効にし、そのカードを破壊する。
相手はデッキからカードを1枚ドローする。
アリス「大嵐を無効にするわ。カードを1枚ドローしなさい。
そのおかげで、わたしのサイマジにはカウンターが更に乗るけどね」
魔理沙「これで攻撃力は2000か。
うまいな、伏せカードで魔法・罠破壊を誘って攻撃力を上げるなんて。
それに魔法の発動自体が無効化されたから、マジシャンの攻撃力は増えない」
アリス「弾幕はブレイン、そしてデュエルはハイブレイン。
知略と謀略のエクストリームスポーツ。そう心得ておきなさい」
魔理沙「お前たまにガキっぽいこと言うよな」
紫 「ならカードを1枚伏せて、ターンエンドしましょう」
霊夢 LP8000:手札6:風男、マジシャン、伏せ1
紫 手札4
アリス LP8000:手札3:サイマジLV4(カウンター2)、伏せ1
魔理沙 手札6
魔理沙「最後はわたしのターンだぜ。ドロー!」
魔理沙「よし、ミラージュ・ドラゴンを召喚だ」
《ミラージュ・ドラゴン/Mirage Dragon》 †
効果モンスター
星4/光属性/ドラゴン族/攻1600/守 600
このカードが自分フィールド上に表側表示で存在する限り、
相手はバトルフェイズに罠カードを発動する事はできない。
アリス「バトルフェイズに相手のトラップを封じる効果を持つモンスター。
これであの伏せカードを気にせず攻撃できる。ナイスね」
魔理沙「ナイスはいい加減古いぜ。サイマジLV4で、エアーマンに攻撃だ」
紫 「破壊ね」LP8000→7800
魔理沙「まだまだ。ミラージュ・ドラゴンでマジシャンに攻撃。ストリームレーザー!」
紫 「これまた破壊」LP7800→7300
魔理沙「(幸先いいな。一気にアドバンテージを稼げたぜ)」
魔理沙「(だが、これはタッグデュエル。一瞬の隙が命取りだ。念には念を入れて……)」
魔理沙「カードを1枚伏せて、ターンエンドだ」
霊夢 LP7300:手札6:伏せ1
紫 手札4
アリス LP8000:手札3:サイマジLV4(カウンター2)、ミラージュ、伏せ2
魔理沙 手札4
パチェ「こっちでは熱戦が繰り広げられてるけど…………
あっちではもう酒盛りが始まってるわね。レミィは飲まないの?」
レミ 「焼酎嫌い」
パチェ「……あ、そう」
輝夜 「今戻ったわ。ごめんなさいね、肝がおいしくて止まらなんだ」
アリス「運営委員長のくせに舐めたことしてんじゃないわよ」
永琳 「まあまあそうカリカリなさらず。終わったら、みなさんにもお配りします」
魔理沙「レバーなんて人間の食い物じゃないぜ」
霊夢 「あら、わたしは好きだけどね。ドロー」
魔理沙「サイマジにカウンターが乗るぜ。これで攻撃力は2500だ」
霊夢 「焼き鳥はあとでお酒と一緒にいただくとして、今は目の前のデュエルに集中しないとね。
E・HEROを越えたHEROを見せてあげる。手札から、ダーク・フュージョンを発動!」
《ダーク・フュージョン/Dark Fusion》 †
通常魔法
手札またはフィールド上から、融合モンスターカードによって決められた
モンスターを墓地へ送り、悪魔族の融合モンスター1体を融合デッキから特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターは、このターン相手の魔法・罠・効果モンスターの
効果の対象にならない。(この特殊召喚は融合召喚扱いとする)
アリス「……何? ただの融合じゃない……」
魔理沙「悪魔族専用の融合カードだ。とすると、出てくるのは……」
霊夢 「手札のフェザーマンとバーストレディをダークフュージョン……
現れなさい! イービルヒーロー、インフェルノ・ウィング!」
《E・HERO(エレメンタルヒーロー) フェザーマン/Elemental Hero Avian》 †
通常モンスター
星3/風属性/戦士族/攻1000/守1000
風を操り空を舞う翼をもったE・HERO。
天空からの一撃、フェザーブレイクで悪を裁く。
《E・HERO(エレメンタルヒーロー) バーストレディ/Elemental Hero Burstinatrix》 †
通常モンスター
星3/炎属性/戦士族/攻1200/守 800
炎を操るE・HEROの紅一点。
紅蓮の炎、バーストファイヤーが悪を焼き尽くす。
《E-HERO(イービルヒーロー) インフェルノ・ウィング/Evil Hero Inferno Wing》 †
融合・効果モンスター
星6/炎属性/悪魔族/攻2100/守1200
「E・HERO フェザーマン」+「E・HERO バーストレディ」
このモンスターは「ダーク・フュージョン」による融合召喚でしか特殊召喚できない。
このカードが守備表示モンスターを攻撃した時、その守備力を攻撃力が越えていれば、
その数値だけ相手ライフに戦闘ダメージを与える。
このカードが戦闘によってモンスターを破壊し墓地へ送った時、
破壊したモンスターの攻撃力か守備力の高い方の数値分のダメージを相手ライフに与える。
アリス「……イービルヒーロー! フレイムウィングマンじゃないのね」
魔理沙「やっぱりな。E・HEROを遥かに凌ぐ能力をもつE-HERO。
霊夢の切り札デッキだ。あいつ、本気も本気だぜ」
パチェ「フレイムウィングマンのダークサイドであるインフェルノ・ウィングは、
貫通効果のうえに相手モンスターを破壊した時与えるダメージを、
攻撃力か守備力、高い方を選ぶことができる。強力この上ないわね」
霊夢 「それだけじゃないわ。ダーク・フュージョンで特殊召喚されたカードは、
このターン相手のカードの対象にならない。トラップも速攻魔法も効かないわよ」
霊夢 「インフェルノ・ウィングで、ミラージュ・ドラゴンを攻撃! インフェルノ・ブラスト!」
魔理沙「く……ミラージュ・ドラゴンが」LP8000→7500
霊夢 「誘発効果発動よ。攻撃力を選択。追加ダメージを受けなさい!」
魔理沙「やっぱりやばいな。火力が半端じゃないぜ」LP7500→5900
霊夢 「カードを1枚伏せて、ターンエンドするわ」
霊夢 LP7300:手札3:邪羽根女、伏せ2
紫 手札4
アリス LP5900:手札3:サイマジLV4(カウンター3)、伏せ2
魔理沙 手札4
アリス「E-HERO……危険な奴らね。ドロー」
アリス「でも攻撃力はわたしのモンスターの方が上よ。
サイマジLV4でインフェルノ・ウィングに攻撃!」
パチェ「攻撃ですって? あんなの、100%トラップだと言ってる様なものなのに」
霊夢 「伏せカードを使わせてもらうわ。エネミーコントローラーよ。サイマジを守備表示に!」
《エネミーコントローラー/Enemy Controller》 †
速攻魔法
次の効果から1つを選択して発動する。
●相手フィールド上の表側表示モンスター1体の表示形式を変更する。
●自分フィールド上のモンスター1体を生け贄に捧げる。
相手フィールド上の表側表示モンスター1体を選択する。
発動ターンのエンドフェイズまで、選択したカードのコントロールを得る。
レミ 「言わないことじゃないわね。
次のターンインフェルノウィングで攻撃されたら、またしても甚大なダメージを負ってしまう」
アリス「ふん、わたしがそんな浅はかなわけがないでしょう。
伏せていた速攻魔法発動、ディメンション・マジック!」
《ディメンション・マジック/Magical Dimension》 †
速攻魔法
自分フィールド上に魔法使い族モンスターが
表側表示で存在する場合に発動する事ができる。
自分フィールド上のモンスター1体を生け贄に捧げ、
手札から魔法使い族モンスター1体を特殊召喚する。
その後、フィールド上のモンスター1体を破壊する事ができる。
霊夢 「!? ……ディメマですって!?」
アリス「この速攻魔法は、わたしの場の魔法使いを生け贄にして、手札のさらなる魔法使いを特殊召喚できる。
ついでに相手モンスターも破壊しちゃうのよ」
アリス「場のサイマジをリリースし、手札の魔法使い族を特殊召喚。
インフェルノ・ウィングを破壊し、サイバネティック・マジシャンを攻撃表示で特殊召喚!」
《サイバネティック・マジシャン/Cybernetic Magician》 †
効果モンスター
星6/光属性/魔法使い族/攻2400/守1000
手札を1枚捨てる。このターンのエンドフェイズ時まで
フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体の攻撃力は2000になる。
アリス「これであなた達の場はがら空き。サイバネティック・マジシャンでダイレクトアタックよ」
霊夢 「く……インフェルノウィングを破壊したうえに、上級モンスターまで召喚するなんて。
さすがアリスね。だてに頭脳派をきどってないわ」LP7300→5900
アリス「ふふん、指先で複雑な仕事をすると脳も活性化するのよ」
魔理沙「今のは褒められたんじゃないと思うぜ」
アリス「わ、わかってるわよ。ターンを終了するわ」
霊夢 LP5900:手札3:伏せ1
紫 手札4
アリス LP5900:手札3:サイバネ、伏せ1
魔理沙 手札4
紫 「さて。ドローしようかしら」
紫 「モンスターをセット。エンド」
魔理沙「(……守勢に回ったか。畳み掛けるチャンスだな)ドローだ」
魔理沙「手札から、未来融合を発動!
ファイブ・ゴッド・ドラゴンを指定し、デッキからカイザー・グライダー、神竜エクセリオン、
フェルグラントドラゴン、ダークブレイズドラゴン2体を墓地に送る。
さらに手札からデコイドラゴンを召喚!」
《未来融合(みらいゆうごう)-フューチャー・フュージョン/Future Fusion》 †
永続魔法(制限カード)
自分のデッキから融合モンスターカードによって決められたモンスターを
墓地へ送り、融合デッキから融合モンスター1体を選択する。
発動後2回目の自分のスタンバイフェイズ時に選択した融合モンスターを
自分フィールド上に特殊召喚する(この特殊召喚は融合召喚扱いとする)。
このカードがフィールド上に存在しなくなった時、そのモンスターを破壊する。
そのモンスターが破壊された時このカードを破壊する。
《デコイドラゴン/Decoy Dragon》 †
効果モンスター
星2/炎属性/ドラゴン族/攻 300/守 200
このカードが相手モンスターの攻撃対象になった時、
自分の墓地からレベル7以上のドラゴン族モンスター1体を選択して
自分フィールド上に特殊召喚し、攻撃対象をそのモンスターに移し替える。
魔理沙「そして場のサイバネティックマジシャンの起動効果発動。
手札の2枚目のエクセリオンを墓地に捨て、デコイドラゴンの攻撃力を2000にするぜ」
パチェ「テクいわね。サイバネの効果が持続するのはこのターンのみだけど、
デコイドラゴンなら攻撃表示で放置しても問題は無い」
魔理沙「そういうことだぜ。
バトルフェイズだ。サイバネティックマジシャンで、その裏守備に攻撃!」
紫 「一歩届かず、二歩足らず。
これは愚者のカード、アルカナフォース0-THE FOOL。攻撃は届かなくてよ」
《アルカナフォース0(ゼロ)-THE FOOL(ザ・フール)/Arcana Force 0 - The Fool》 †
効果モンスター
星1/光属性/天使族/攻 0/守 0
このカードは戦闘によっては破壊されない。
このカードは守備表示にする事ができない。
このカードが召喚・反転召喚・特殊召喚に成功した時、
コイントスを1回行い以下の効果を得る。
●表:このカードを対象にする自分の魔法・罠・効果モンスターの効果を
無効にし破壊する。
●裏:このカードを対象にする相手の魔法・罠・効果モンスターの効果を
無効にし破壊する。
アリス「……戦闘では破壊されないアルカナフォースか。
鬱陶しいのがでてきたわね」
魔理沙「あのカードは守備表示にできない永続効果を持っているが、
初めから守備表示で出すなら問題ないってわけだ。
デコイドラゴンの攻撃は中止。ターン終了だ」
霊夢 LP5900:手札3:ザ・フール、伏せ1
紫 手札4
アリス LP5900:手札3:サイバネ、デコイ、未来融合、伏せ1
魔理沙 手札3
妖夢 「ねぇ、幽々子様。もう次のデュエルが始まってますよ」
幽々子「知ってるわ。亡霊だからって視力は悪くないわよ」
妖夢 「……はぁ、それは何よりですが」
幽々子「そんなことより、焼き鳥がもう無くなったみたいだから、新しいツマミを用意してちょうだい。
カラスミがいいわね」
妖夢 「カラスミって……さすがに無理ですよ。
季節じゃないですし。塩辛で我慢してください」
幽々子「嫌よ。わたしは肝が食べたいの。今しがた、肝ブームに火がついたのよ。
カラスミが無ければレバニラでもいいわ」
妖夢 「(なんでこの人は幽霊なのに、スタミナつくようなものばかり食べたがるんだろう……)」
霊夢 「わたしのターンよ。ドローするわ」
霊夢 「カードガンナー召喚!
起動効果を発動するわ。デッキから3枚墓地に送って、攻撃力1500アップよ」
《カードガンナー/Card Trooper》 †
効果モンスター(制限カード)
星3/地属性/機械族/攻 400/守 400
自分のデッキのカードを上から3枚まで墓地へ送る事ができる。
墓地へ送ったカード1枚につき、このカードの攻撃力は
エンドフェイズ時まで500ポイントアップする。
この効果は1ターンに1度しか使用できない。
自分フィールド上に存在するこのカードが破壊され墓地へ送られた時、
自分のデッキからカードを1枚ドローする。
つ 融合呪印生物-地
E・HEROクレイマン
E・HEROスパークマン
霊夢 「いいカードが墓地にいったわね。魔法カード発動! ダーク・コーリング!」
《ダーク・コーリング/Dark Calling》 †
通常魔法
自分の手札または墓地から、融合モンスターカードによって決められた
モンスターを1体ずつゲームから除外し、「ダーク・フュージョン」の効果によってのみ
特殊召喚できる融合モンスター1体を融合デッキから特殊召喚する。
(この特殊召喚は「ダーク・フュージョン」による融合召喚扱いとする)
アリス「(ミラクル・フュージョンのE-HERO版……何が出てくるのかしら)」
霊夢 「墓地のスパークマンと融合呪印生物-地を除外するわ。
来なさい、ライトニング・ゴーレム!」
《E-HERO(イービルヒーロー) ライトニング・ゴーレム/Evil Hero Lightning Golem》 †
融合・効果モンスター
星6/光属性/悪魔族/攻2400/守1500
「E・HERO スパークマン」+「E・HERO クレイマン」
このモンスターは「ダーク・フュージョン」による融合召喚でしか特殊召喚できない。
フィールド上に存在するモンスター1体を破壊する事ができる。
この効果は1ターンに1度しか使用できない。
パチェ「ライトニングゴーレムの能力は、毎ターンのコスト無しモンスター破壊。
こいつもかなり凶悪ね」
霊夢 「優先権を行使、起動効果を発動! サイバネティックマジシャンを破壊よ!」
魔理沙「待った! この瞬間、手札誘発の誘発効果を発動させてもらうぜ」
妖夢 「手札誘発?? このタイミングで……?」
魔理沙「効果の対象となったサイバネを墓地に送り、竜の騎士を攻撃表示で特殊召喚だ。
来い、ドラゴン・ナイト!」
《竜の騎士(ドラゴン・ナイト)/Dragonic Knight》 †
効果モンスター
星7/炎属性/ドラゴン族/攻2800/守2300
自分フィールド上のカードを破壊する効果を相手モンスターが発動させた時、
対象となったカードを墓地へ送る事で手札からこのカードを特殊召喚する事ができる。
霊夢 「……!? 攻撃力2800ですって!」
魔理沙「ドラゴン・ナイトは、わたしの場のカードを破壊する効果が発動された時、
それを墓地に送ることで手札から特殊召喚できるぜ」
アリス「さすが魔理沙。ライトニングゴーレムが来る可能性を前もって考慮してたのね」
魔理沙「いや、偶然手札にあっただけだぜ」
アリス「……正直でよろしいわ」
霊夢 「(…………なんにせよ、これでこちらが後手を踏まされたことに変わりは無いわね)」
霊夢 「カードを1枚伏せて、ターン終了よ……!」
霊夢 LP5900:手札1:邪雷男、ガンナー、ザ・フール、伏せ2
紫 手札4
アリス LP5900:手札3:竜の騎士、デコイ、未来融合、伏せ1
魔理沙 手札2
アリス「わたしのターンよ。ドロー」
アリス「(……相手の場は伏せ2か。一つは間違いなくトラップね。
なら、とりあえず……)」
アリス「デコイドラゴンを守備表示に変更。ドラゴン・ナイトで、ライトニング・ゴーレムを攻撃よ」
霊夢 「通すわ。破壊」LP5900→5500
アリス「(よし。あとは、魔理沙のこのカードを……)」
アリス「生還の宝札を発動。さらにカードを1枚伏せて、ターンエンドするわ」
《生還(せいかん)の宝札(ほうさつ)/Card of Safe Return》 †
永続魔法
自分の墓地からモンスターがフィールド上に特殊召喚された時、
デッキからカードを1枚ドローする事ができる。
紫 「ならばわたしのターン。ドローね」
霊夢 「わかってるわね、紫。あんまりふざけないでよ」
紫 「心得てるわよ。そんなに酔ってるように見える?」
霊夢 「見えないけど、あんたは酔ってるとか関係無しにふざけるから」
紫 「人生ふざけてなんぼよ。モンスターを裏守備でセット。ターン終了」
霊夢 LP5500:手札1:ガンナー、ザ・フール、裏守備、伏せ2
紫 手札4
アリス LP5900:手札2:竜の騎士、デコイ、未来融合、宝札、伏せ2
魔理沙 手札2
魔理沙「(攻撃は霊夢で紫は防御担当か……
なんだかんだいって、あいつら役割がちゃんとできてるな。だが……)」
魔理沙「ドロー。おまちかねのわたしのターンだぜ。
未来融合発動から2回目のスタンバイフェイズだ。
姿を現せ! ファイブ・ゴッド・ドラゴーン!!」
《F・G・D(ファイブ・ゴッド・ドラゴン)/Five-Headed Dragon》 †
融合・効果モンスター
星12/闇属性/ドラゴン族/攻5000/守5000
このモンスターは融合召喚でしか特殊召喚できない。
ドラゴン族モンスター5体を融合素材として融合召喚する。
このカードは地・水・炎・風・闇属性のモンスターとの戦闘によっては破壊されない。
(ダメージ計算は適用する)
紫 「ごめんなさいね。トラップ発動、激流葬」
《激流葬(げきりゅうそう)/Torrential Tribute》 †
通常罠(制限カード)
モンスターが召喚・反転召喚・特殊召喚された時に発動可能。
フィールド上のモンスターを全て破壊する。
魔理沙「…………。
いやまあ、そんなことだろうと思ってたぜ」
紫 「霊夢の命令とあらば、従わないわけにはいかないからねぇ。
カードガンナーと裏守備だったダンディライオンの効果発動。
カードを1枚ドローし、さらに綿毛トークン2体を特殊召喚」
《ダンディライオン/Dandylion》 †
効果モンスター(制限カード)
星3/地属性/植物族/攻 300/守 300
このカードが墓地へ送られた時、自分フィールド上に「綿毛トークン」
(植物族・風・星1・攻/守0)を2体守備表示で特殊召喚する。
このトークンは特殊召喚されたターン、生け贄召喚のための生け贄にはできない。
パチェ「霊夢達の場には、破壊されてもアドを稼げるカードばかり……。
なるほど。未来融合が出た時点から、ずっとこれを狙ってたわけね」
魔理沙「だが、これぐらいで挫けるわたしじゃないぜ。
いやむしろ、ザ・フールがいなくなったのは逆に助かったな」
紫 「何ですって?」
魔理沙「手札から、名推理を発動。さあ、当ててみな」
《名推理(めいすいり)/Reasoning》 †
通常魔法
相手プレイヤーはモンスターのレベルを宣言する。
通常召喚が可能なモンスターが出るまで自分のデッキからカードをめくる。
出たモンスターが宣言されたレベルと同じ場合、めくったカードを全て墓地に送る。
違う場合、出たモンスターを特殊召喚し、残りのカードを墓地へ送る。
紫 「ここは……そうね。4か8で」
魔理沙「一つだよ」
紫 「吝嗇ね。8」
つ モンスターゲート
ダークブレイズドラゴン
魔理沙「ダークブレイズドラゴンのレベルは7。ハズレだな。攻撃表示で特殊召喚だ」
魔理沙「そして……アリスのこの伏せを使わせてもらうぜ。地獄の暴走召喚!」
《ダークブレイズドラゴン/Darkblaze Dragon》 †
効果モンスター
星7/炎属性/ドラゴン族/攻1200/守1000
このカードが墓地からの特殊召喚に成功した時、
このカードの元々の攻撃力・守備力は倍になる。
このカードが戦闘によってモンスターを破壊し墓地に送った時、
破壊したモンスターの攻撃力分のダメージを相手ライフに与える。
《地獄(じごく)の暴走召喚(ぼうそうしょうかん)/Inferno Reckless Summon》 †
速攻魔法
相手フィールド上に表側表示モンスターが存在し、自分フィールド上に
攻撃力1500以下のモンスター1体の特殊召喚に成功した時に発動する事ができる。
その特殊召喚したモンスターと同名カードを自分の手札・デッキ・墓地から
全て攻撃表示で特殊召喚する。
相手は相手フィールド上のモンスター1体を選択し、そのモンスターと
同名カードを相手自身の手札・デッキ・墓地から全て特殊召喚する。
鈴仙 「……暴走召喚!?」
魔理沙「今特殊召喚したモンスターと同じカードを、わたしのデッキ・手札・墓地から全て特殊召喚する!
墓地からダークブレイズドラゴン2体を攻撃表示で特殊召喚!
この2体は墓地からの特殊召喚だから、ダークブレイズドラゴンの攻撃力は2倍で復活するぜ」
永琳 「相手の場にはトークンだけだから特殊召喚は自分達だけ。
しかも生還の宝札でドローまで。
これ以上無いぐらいおいしいコンボね。このレバーぐらい」
文 「タレがいいですよねぇ。タレが」
萃香 「塩もいけるわよ~」
妹紅 「まだまだあるわよ。レバーのみだけど」
魔理沙「(肝好きの妖怪ばっかりで参るぜ……)
さらにだ! 名推理で特殊召喚したダークブレイズドラゴンをリリースし、
神竜エクセリオンをアドバンス召喚する!」
《神竜(しんりゅう)-エクセリオン/Divine Dragon - Excelion》 †
効果モンスター
星5/光属性/ドラゴン族/攻1500/守 900
このカードの召喚時に自分の墓地に存在する「神竜-エクセリオン」
1体につき、以下の効果を1つ得る。
ただし同じ効果を重複して得る事ができない。
●このカードの攻撃力は1000ポイントアップする。
●このカードが戦闘によって相手モンスターを破壊した場合、
もう一度だけ続けて攻撃を行う事ができる。
●このカードが戦闘によってモンスターを破壊し墓地へ送った時、
破壊したモンスターの攻撃力分のダメージを相手ライフに与える。
霊夢 「エクセリオンですって!?」
魔理沙「エクセリオンは墓地の同名カード1枚につき、召喚時に追加効果を得る。
墓地にはエクセリオンは2枚。よって3つの中から2つまで選べるぜ。わたしは上から二つの効果を選択。よってエクセリオンの攻撃力は、2500になる!」
妖夢 「(攻撃力2400以上が、フィールドに3体も……)」
魔理沙「バトルフェイズだ。
ダークブレイズドラゴン1体とエクセリオンで、綿毛トークン2体を攻撃!」
紫 「破壊されるわね」
魔理沙「まだだぜ。このエクセリオンはモンスターを破壊した場合、もう一度続けて攻撃ができる。
ダイレクトアタックだ! アステロイドベルト!」
紫 「ここは使っておこうかしらね。
手札のテンパランスの効果発動。そのダメージを無効にするわ」
《アルカナフォースXIV(フォーティーン)-TEMPERANCE(テンパランス)/Arcana Force XIV - Temperance》 †
効果モンスター
星6/光属性/天使族/攻2400/守2400
手札からこのカードを捨てる事で、自分が受ける戦闘ダメージを1度だけ0にする。
このカードが召喚・反転召喚・特殊召喚に成功した時、
コイントスを1回行い以下の効果を得る。
●表:自分が受ける戦闘ダメージは半分になる。
●裏:相手が受ける戦闘ダメージは半分になる。
魔理沙「(ちっ……防がれたか。だが、今あの効果を使わせただけでもよしとすべきか)」
魔理沙「わたしの場には、まだ攻撃できるモンスターがいるぜ。
ダークブレイズドラゴンでダイレクトアタック! シュート・ザ・ムーンだ!」
紫 LP5500→3100
魔理沙「これでターンエンドだ!」
霊夢 LP3100:手札1:伏せ1
紫 手札4
アリス LP5900:手札2:エクセリオン、ダークブレイズ2、宝札、伏せ1
魔理沙 手札1
霊夢 「(…………GJね、紫。
最後のテンパランスで、相手に傾きかけてた流れをせき止めた)」
霊夢 「(これならこっちにも運気が来るかも……!)」
霊夢 「わたしのターン……ドロー!」
霊夢 「E-HERO、ヘル・ブラットを特殊召喚!」
《E-HERO(イービルヒーロー) ヘル・ブラット/Evil Hero Infernal Prodigy》 †
効果モンスター
星2/闇属性/悪魔族/攻 300/守 600
自分フィールド上にモンスターが存在していない場合、
このカードは手札から表側攻撃表示で特殊召喚する事ができる。
このカードを生け贄にして
「HERO」と名のついたカードを生け贄召喚した場合、
そのターンのエンドフェイズ時に自分のデッキからカードを1枚ドローする。
アリス「……特殊召喚ですって?」
霊夢 「ヘル・ブラットは、場にモンスターがいないとき特殊召喚ができる。
そしてこのカードをリリースし……来なさい!
E-HERO、マリシャス・エッジ!!」
《E-HERO(イービルヒーロー) マリシャス・エッジ/Evil Hero Malicious Edge》 †
効果モンスター
星7/地属性/悪魔族/攻2600/守1800
相手フィールド上にモンスターが存在する場合、
このカードは生け贄1体で召喚する事ができる。
このカードが守備表示モンスターを攻撃した時、
その守備力を攻撃力が越えていれば、
その数値だけ相手ライフに戦闘ダメージを与える。
魔理沙「く……マリシャスか」
霊夢 「ふふん。マリシャス・エッジはレベル7だけど、相手の場にモンスターがいれば
リリース一体でアドバンス召喚することができるのよ」
霊夢 「戦闘よ! まりさとえっ…………ゲフンゲフン!
もとい、マリシャス・エッジで神竜エクセリオンを攻撃。バスウェイジョンニードル!!」
魔理沙「くっ……やられたぜ。
ところで、今なんか言ったか?」LP5900→5800
霊夢 「空耳よ空耳。エンドフェイズにヘル・ブラッドの効果で1枚ドローするわ」
霊夢 LP3100:手札1:マリシャス、伏せ1
紫 手札4
アリス LP5800:手札2:ダークブレイズ2、宝札、伏せ1
魔理沙 手札1
アリス「わたしのターン、ドロー」
アリス「(…………駄目だわ。今はあのマリシャスエッジは倒せない)」
アリス「(また魔理沙頼みになりそうな展開ね。あいつの手札にはあのカードがあった。
なら今伏せてあるカードで現状を打破できるはず。発動する機会がくればだけど……)」
アリス「何もしないでエンドするわ」
紫 「ならば、わたしのターン。ドローしましょう」
紫 「マリシャス・エッジでダークブレイズドラゴンを攻撃」
アリス「破壊ね」LP5800→5600
紫 「モンスターを裏守備でセット。ターン終了」
霊夢 LP3100:手札1:マリシャス、裏守備、伏せ1
紫 手札4
アリス LP5800:手札3:ダークブレイズ、宝札、伏せ1
魔理沙 手札1
魔理沙「わたしのターンだ。ドロー!」
魔理沙「(よし! ナイスカードだぜ……!)」
魔理沙「場のダークブレイズドラゴンを除外し、レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴンを特殊召喚!」
《レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン》 †
効果モンスター
星10/闇属性/ドラゴン族/攻2800/守2400
このカードは自分フィールド上に存在するドラゴン族モンスター1体を
ゲームから除外する事で特殊召喚する事ができる。
1ターンに1度だけ、自分のメインフェイズ時に手札または自分の墓地から
「レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン」以外のドラゴン族モンスター1体を
自分フィールド上に特殊召喚する事ができる。
霊夢 「攻撃力2800……! マリシャスエッジより高いわね」
魔理沙「攻撃表示だ。優先権を行使し、起動効果発動。墓地のドラゴン族を特殊召喚。
カイザー・グライダーを攻撃表示で特殊召喚するぜ」
《カイザー・グライダー/Kaiser Glider》 †
効果モンスター
星6/光属性/ドラゴン族/攻2400/守2200
このカードは同じ攻撃力を持つモンスターとの戦闘では破壊されない。
このカードが破壊され墓地へ送られた時、
フィールド上のモンスター1体を持ち主の手札に戻す。
パチェ「ドラゴン族は重い種族だけど……この展開力もあったんだわ。
上級ドラゴンがこうも続々と出てくる様は圧巻ね」
レミィ「でも、正直グライダーはどうかと思うけどね。こういうの何ていうんだっけ。成り金?」
魔理沙「燻し銀だぜ。地味だがなかなか使えるカードだ」
魔理沙「生還の宝札で1枚ドロー。バトルフェイズだ。
ダークネスメタルでマリシャスエッジを攻撃! ダークネス・メタル・フレア!!」
紫 「夜中なのに大声で叫んで……節操がないわね」LP3100→2900
魔理沙「お前の服装には負けるぜ。グライダーで裏守備に攻撃だ!」
紫 「ジェルエンデュオよ。破壊はされないわ」
《ジェルエンデュオ/Gellenduo》 †
効果モンスター
星4/光属性/天使族/攻1700/守 0
このカードは戦闘によっては破壊されない。
このカードのコントローラーがダメージを受けた時、
フィールド上に表側表示で存在するこのカードを破壊する。
光属性・天使族モンスターを生け贄召喚する場合、
このモンスター1体で2体分の生け贄とする事ができる。
魔理沙「(く……またか。これからって時に、いいところでタイミングを外されるな)
ターン終了だぜ」
霊夢 LP2900:手札1:ジェルエン、伏せ1
紫 手札4
アリス LP5800:手札3:ダメド、グライダー、宝札、伏せ1
魔理沙 手札2
霊夢 「ドローよ!」
霊夢 「(戦闘破壊耐性をもつジェルエンデュオならしばらくは凌げる……。
わたしの方はだいぶ手札も減ってきたし、そろそろ攻守を紫とバトンタッチしなきゃ)」
霊夢 「このままターンエンドするわ」
アリス「わたしのターン、ドロー」
アリス「ダークネスメタルドラゴンの起動効果発動。墓地のダークブレイズドラゴンを蘇生。
宝札の効果で1枚ドローするわ。
そしてダークブレイズドラゴンをリリースし、マジカル・マリオネットをアドバンス召喚!」
《魔法の操り人形(マジカル・マリオネット)/Magical Marionette》 †
効果モンスター
星5/闇属性/魔法使い族/攻2000/守1000
自分または相手が魔法を発動する度に、
このカードに魔力カウンターを1個乗せる。
このカードに乗っている魔力カウンター1つにつき、
このカードの攻撃力は200ポイントアップする。
また、魔力カウンターを2個取り除く事で、
フィールド上のモンスター1体を破壊する。
パチェ「魔力カウンターが溜まればモンスターを破壊できるカードね。
というか、人形ってことはあいつの十八番じゃない」
アリス「うーん、ようやく数少ない人形モンスターを出せたわ」
魔理沙「よかったな、アリス。その割にはあまり嬉しくなさそうだが」
アリス「ぶっちゃけ、わたし好みのデザインじゃないからね。ターンエンド」
霊夢 LP2900:手札2:ジェルエン、伏せ1
紫 手札4
アリス LP5800:手札4:ダメド、グライダー、操り人形、宝札、伏せ1
魔理沙 手札2
紫 「わたしのターンかしら。ドロー」
紫 「ジェルエンデュオを倒そうとしてたみたいだけど、その必要はないわ。
このカードは光属性・天使族のアドバンス召喚をする時、一体で2体分になる。
ジェルエンデュオをリリース。
アルカナフォースⅩⅩⅠ-THE WORLDをアドバンス召喚」
《アルカナフォースXXI(トゥエンティーワン)-THE WORLD(ザ・ワールド)/Arcana Force XXI - The World》 †
効果モンスター
星8/光属性/天使族/攻3100/守3100
このカードが召喚・反転召喚・特殊召喚に成功した時、
コイントスを1回行い以下の効果を得る。
●表:自分のエンドフェイズ時に自分フィールド上に存在する
モンスター2体を墓地へ送る事で次の相手ターンをスキップする。
●裏:相手のドローフェイズ時に相手の墓地の一番上のカード1枚を相手の手札に加える。
魔理沙「……げぇっ!? またあいつかよ」
パチェ「タッグデュエルとはいえ、また効果で時を止められでもしたら……きつい展開になるわね」
霊夢 「よーし、いいわ紫! そのモンスターで蹴散らしてやって」
紫 「うふふ、御意よ。ザ・ワールドの効果発動。コイントスで正逆を決定。当然正位置よ」
つ 裏
紫 「……あら、まあ」
魔理沙「…………あ、危なかったぜ。当然正位置とか言うから……」
アリス「これは逆に僥倖ね。
ザ・ワールドの逆位置の効果はわたしたちにアドバンテージをもたらしてくれる」
霊夢 「あああああああああああ。何してんのよ……」
紫 「そんなこと言われても、二分の一なんだから、こういうこともあるわ。
ザ・ワールドでダークネスメタルドラゴンに攻撃。オーバー・カタストロフよ」
アリス「……く、やられたか」LP5800→5500
紫 「くすくす。メインフェイズ2にこのカードを発動させましょう。
死のマジック・ボックス」
《死(し)のマジック・ボックス/Mystic Box》 †
通常魔法
自分と相手フィールド上から1体ずつモンスターを選択する。
選択した相手モンスター1体を破壊し、
選択した自分モンスター1体のコントロールを相手に移す。
魔理沙「マジック・ボックスだと!?」
紫 「相手モンスター一体を破壊し、自分のモンスターのコントロールを移す。
マジカル・マリオネットを破壊。ザ・ワールドはあなたたちにあげるわ」
鈴仙 「わざわざ攻撃力3100のモンスターを相手に明け渡すなんて……」
永琳 「そう悪い手でもないわ。
相手に渡すってことは、逆位置の効果は自分側のメリットになるわけだし」
紫 「最後に光の護封剣を発動。ターンエンドよ」
《光(ひかり)の護封剣(ごふうけん)/Swords of Revealing Light》 †
通常魔法(制限カード)
相手フィールド上に存在する全てのモンスターを表側表示にする。
このカードは発動後(相手ターンで数えて)3ターンの間フィールド上に残り続ける。
このカードがフィールド上に存在する限り、相手フィールド上モンスターは
攻撃宣言を行う事ができない。
霊夢 LP2900:手札2:護封剣、伏せ1
紫 手札2
アリス LP5500:手札4:グライダー、ザ・ワールド(逆位置)、宝札、伏せ1
魔理沙 手札2
魔理沙「(ちっ、護封剣があったのか……)ドローするぜ」
魔理沙「(ザ・ワールドはこちらのフィールドにあるから、
カイザー・グライダーを自爆特攻させて効果を発動することはできない。
手早くリリースでもなんでもして、この厄介なザ・ワールドを片付けてしまいたいところだが……)」
魔理沙「グライダーとザ・ワールドを守備表示に変更。ターンエンドだ」
霊夢 「よっしゃ、わたしのターン、ドロー!」
紫 「くすくす……そしてこのドローフェイズに、あなたの場のザ・ワールド逆位置の効果が発動するわ。
霊夢。墓地の死のマジック・ボックスを手札に加えなさい」
霊夢 「加えてやるわ。あんまりいらないけどね。
さらに、手札抹殺を発動!」
《手札抹殺(てふだまっさつ)/Card Destruction》 †
通常魔法(制限カード)
お互いの手札を全て捨て、それぞれ自分のデッキから
捨てた枚数分のカードをドローする。
霊夢 「手札のクレイマン、ビッグ・ピース・ゴーレム、マジックボックスを捨てて3枚ドローするわ」
魔理沙「こちらも3枚だな。超融合、抹殺の使途、DNA改造手術を捨てるぜ」
霊夢 「よし、さらに貪欲な壷を発動よ。
墓地のインフェルノ・ウィング、カードガンナー、エアーマン、ライトニング・ゴーレム、
ヘル・ブラットをデッキに戻し、2枚ドロー。続けていくわ。
手札から、2枚目のダーク・コーリング発動!
墓地のクレイマンとバーストレディを除外し、E-HEROヘル・スナイパーを特殊召喚!」
《貪欲(どんよく)な壺(つぼ)/Pot of Avarice》 †
通常魔法
自分の墓地からモンスターカードを5枚選択し、
デッキに加えてシャッフルする。
その後、自分のデッキからカードを2枚ドローする。
《E-HERO(イービルヒーロー) ヘル・スナイパー/Evil Hero Infernal Sniper》 †
融合・効果モンスター
星6/炎属性/悪魔族/攻2000/守2500
「E・HERO クレイマン」+「E・HERO バーストレディ」
このモンスターは「ダーク・フュージョン」による融合召喚でしか特殊召喚できない。
このカードがフィールド上に表側守備表示で存在する場合、
自分のスタンバイフェイズ毎に相手ライフに1000ポイントダメージを与える。
このカードは魔法の効果によっては破壊されない。
アリス「(……新たなE-HEROか。
光の護封剣で護られている上で毎ターン1000ダメージはきついわ)」
霊夢 「(あとはこのカードを紫にトスして……よーし、完璧ね)」
霊夢 「ヘルスナイパーは守備表示よ。モンスターを裏守備でセット、カードを1枚伏せて、ターン終了」
霊夢 LP2900:手札0:邪岩女、裏守備、護封剣、伏せ1
紫 手札2
アリス LP5500:手札4:グライダー、ザ・ワールド(逆位置)、宝札、伏せ1
魔理沙 手札3
アリス「ドローするわ」
アリス「(うーん……どうやらわたしの運はさっきのシングル戦で使い果たしちゃってたみたいね。
わたしの手札にも上級モンスターはいない。光の護封剣を破壊するカードも無い……
魔理沙に任せようにも、今見た限りあの手札じゃ……)」
アリス「(ただライフだけが削られていくのを眺めるのは辛いけど……今は耐えるしかないわね)
モンスターをセットして、ターンエンドよ」
紫 「うふふふふふふふ。わたしのターン……」
妖夢 「あの笑い方…………紫様、何かやらかしそうですね」
幽々子「あら、妖夢も紫の事がわかるの? 成長したわね」
妖夢 「成長したと言えるのかはわかりませんが……
でも何だか凄く楽しそうだというのは、なんとなくわかります」
幽々子「まあかくいうわたしも、実のところあいつの事なんて2割もわかってないからね。
でも、けっこう大変なことよ。この2割に近づくのは」
妖夢 「はあ……まあ確かに、そんな気がしなくもないです」
紫 「ドローフェイズにザ・ワールドの効果でダーク・コーリングを手札に加える。
そしてヘルスナイパーの誘発効果発動よ。ヘル・ショット」
アリス「く……1000ダメージは大きいけど、ライフはまだまだわたし達の方が勝ってるわよ。
その効果で削りきるまで、何ターンかかるのかしら?」LP5500→4500
紫 「どうしてわざわざ虚勢を晒したがるのかしらねぇ。
わたしは嘘をつくのは嫌だけど、相手につかれるのも嫌いなのよ。
無理やりにでも、あなた達の真実の姿をさらけ出させてあげる……」
紫 「……場の伏せカードをオープン。
洗脳よ。カイザー・グライダーのコントロールをいただくわ」LP2900→2100
《洗脳(せんのう)-ブレインコントロール/Brain Control》 †
通常魔法(制限カード)
800ライフポイント払う。
相手フィールド上の表側表示モンスター1体を選択する。
発動ターンのエンドフェイズまで、選択したカードのコントロールを得る。
鈴仙 「場にすでに2体もいるのに、さらにモンスターを……」
文 「これは……来ますね」
紫 「場のモンスターの魂を光の柱と変えて……
23番目の究極のアルカナ、光に堕ちし闇の力を降臨させましょう。
おいでなさい、THE DARK RULER」
《アルカナフォースEX(エクストラ)-THE DARK RULER(ザ・ダーク・ルーラー)》 †
効果モンスター
星10/光属性/天使族/攻4000/守4000
このカードは通常召喚できない。
自分フィールド上に存在するモンスター3体を
墓地へ送った場合のみ特殊召喚する事ができる。
このカードが特殊召喚に成功した時、コイントスを1回行い以下の効果を得る。
●表:このカードはバトルフェイズ中2回攻撃する事ができる。
この効果が適用された2回目の戦闘を行った場合、
このカードはバトルフェイズ終了時に守備表示になる。
次の自分のターン終了時までこのカードは表示形式を変更できない。
●裏:このカードが破壊される場合、フィールド上のカードを全て破壊する。
魔理沙「な……ダーク・ルーラーだと!?」
パチェ「攻撃力4000! さらにコイントスで正位置の効果を得られたら……」
アリス「(まずいわ。この伏せカードが迎撃用じゃないってことももうバレてるだろうし……)」
紫 「さあ、命運を握るコイントスといきましょうか。では……」
つ 裏
魔理沙「・・・・・・・・・・・・・・・・・・っはぁ~、危なかったぜ」
レミ 「さすが、相変わらずあのペアは悪運だけは最強ね」
紫 「残~念。まあいいわ。逆位置でも損をしたわけじゃないしね」
紫 「バトルフェイズ。ダーク・ルーラーでザ・ワールドを攻撃。
幻想、第一種永久機関……!!」
アリス「(なんて攻撃力……でもこれでようやく厄介者がいなくなってくれたわね)
ザ・ワールドは破壊よ」
霊夢 「やるわね、紫。表は出して欲しかったけど」
紫 「あらあら、霊夢に褒められちゃったわ。光栄の極みね。
カードを2枚伏せてターン終了よ」
霊夢 LP2100:手札0:ダーク・ルーラー、護封剣、伏せ2
紫 手札1
アリス LP4500:手札4:裏守備、宝札、伏せ1
魔理沙 手札3
魔理沙「くっ……ドローだ!」
紫 「ドローフェイズ終了時に場の伏せカードを発動するわ。ダスト・シュート」
《ダスト・シュート/Trap Dustshoot》 †
通常罠(制限カード)
相手の手札が4枚以上ある時に発動する事ができる。
相手の手札を確認してモンスターカード1枚を選択し、
そのカードを持ち主のデッキに戻してシャッフルする。
魔理沙「(……げえぇっ!?)」
文 「ダストシュート……1対1交換ができるカードですか」
パチェ「手札ピーピングの効果もあるわ。戻すカードを自分で選べるのも強いわね」
レミ 「問題はこの勝負が差し迫った終盤で使われたことね。
手札が見れればこれからの相手の動きは容易に予測できる。
このタイミングでの情報アドバンテージはかなり大きいわ」
紫 「ギャラリーが勝手に説明してくれたから、もうわたしから言う事は無いわね。
では、手札を見せてもらいましょうか」
魔理沙「……わ、わかったぜ」
つ アームド・ドラゴンLV10、アームド・ドラゴンLV7、冥王竜ヴァンダルギオン、ボマー・ドラゴン
妖夢 「(じ、事故りまくってる……)」
アリス「あっちゃ~。見られたくないものを……」
魔理沙「ううう。穴があったら入りたいぜ」
幽々子「ならわたしが、上から土をかけてあげるわね」
鈴仙 「な、何あれ……上級ばかりじゃない。
それも召喚条件が特殊なのばかり……可哀想」
永琳 「ふむ。どうやら、ここに来て悪運も使い果たしてしまったようね」
萃香 「ほんとねぇ~。コングラッチュレーション!」
魔理沙「うるさいぜ、酔っ払い」
紫 「くすくす。考えるまでもないわね。ボマードラゴンをデッキに戻しなさい。
ついでにそのままエンド宣言もしてくれると、早く済んでいいわ」
魔理沙「ううう、仕方ないぜ。ターンエンド」
霊夢 LP2100:手札0:ダーク・ルーラー、伏せ1
紫 手札1
アリス LP4500:手札4:裏守備、宝札、伏せ1
魔理沙 手札3
霊夢 「魔理沙。どうやら完璧事故みたいだけど、容赦はしないわ。ドロー!」
霊夢 「墓地のクレイマンとビッグ・ピース・ゴーレムを除外!
地球巨人ガイアプレートを、攻撃表示で特殊召喚!」
《地球巨人(ちきゅうきょじん) ガイア・プレート》 †
効果モンスター
星8/地属性/岩石族/攻2800/守1000
このカードは自分の墓地の岩石族モンスター2体を
ゲームから除外して特殊召喚する事ができる。
このカードと戦闘を行う相手モンスターの攻撃力・守備力を半分にする。
自分のスタンバイフェイズ時に自分の墓地の岩石族モンスター1体を
ゲームから除外する。除外しない場合、このカードを墓地へ送る。
アリス「(!? 攻撃力2800……!)」
霊夢 「往生なさい! ガイア・プレートで裏守備を攻撃!」
魔理沙「っ……アリスのマジシャンズ・ヴァルキリアだぜ。破壊される」
《マジシャンズ・ヴァルキリア/Magician's Valkyria》 †
効果モンスター
星4/光属性/魔法使い族/攻1600/守1800
このカードが表側表示でフィールド上に存在する限り、
相手は他の表側表示の魔法使い族モンスターを攻撃対象に選択できない。
霊夢 「これでモンスターはいないわね!
ダーク・ルーラーで魔理沙にダイレクトアタック! 夢戦、幻想之月!!」
魔理沙「……うわあああああっ!!」LP4500→500
パチェ「攻撃力4000のダイレクトアタック! ついに入ってしまったわね」
文 「ですね。これでは次のターンにでも決まってしまうかも……」
霊夢 「次なんか無いわ。このターンで幕よ!
紫、あなたのカード使わせてもらうわ。いいわね?」
紫 「許可するわ」
霊夢 「なら……リバースカードオープン、逆転する運命!」
《逆転(ぎゃくてん)する運命(うんめい)/Reversal of Fate》 †
通常罠
自分フィールド上に表側表示で存在する「アルカナフォース」と名のついた
モンスター1体を選択して発動する。
選択したモンスターがコイントスの裏表によって得た効果は逆になる。
鈴仙 「!? トラップカード!」
霊夢 「場のアルカナフォース一体の表と裏を入れ替える!
ダークルーラーを正位置に変更するわ!」
パチェ「まずいわ! ダーク・ルーラーの正位置の効果は……」
霊夢 「正位置の効果を得たダークルーラーは、このターン2度のバトルができる!
これで終わりよ!」
魔理沙「…………勝負を焦ったな、霊夢!!」
霊夢 「……っ!? 何ですって!?」
魔理沙「この瞬間を待ってたぜ!
チェーンしてカウンタートラップ発動、トラップ・ジャマー!!」
《トラップ・ジャマー/Trap Jammer》 †
カウンター罠
相手がバトルフェイズに罠カードを発動した時に発動する事ができる。
罠カードの発動を無効にし、それを破壊する。
妖夢 「(……トラップジャマー!?)」
魔理沙「このカードで、逆転する運命の発動は無効だ!
そしてお前のコントロールするカードを無効にしたことで、手札誘発の誘発効果が発動するぜ」
霊夢 「(しまっ……!)」
魔理沙「現れろ、冥界を支配する竜王! 冥王竜ヴァンダルギオン!!」
《冥王竜(めいおうりゅう)ヴァンダルギオン/Van'Dalgyon the Dark Dragon Lord》 †
効果モンスター
星8/闇属性/ドラゴン族/攻2800/守2500
相手がコントロールするカードの発動をカウンター罠で無効にした場合、
このカードを手札から特殊召喚する事ができる。
この方法で特殊召喚に成功した時、
無効にしたカードの種類により以下の効果を発動する。
●魔法:相手ライフに1500ポイントダメージを与える。
●罠:相手フィールド上のカード1枚を選択して破壊する。
●効果モンスター:自分の墓地からモンスター1体を選択して
自分フィールド上に特殊召喚する。
鈴仙 「ギオン……。まさかこの土壇場でだしてくるなんて」
魔理沙「まだだ。さらにヴァンダルギオンの誘発効果発動!
このカードはカウンタートラップで相手のカードを無効にして特殊召喚した場合、
無効化したカードの種類によって異なる効果を発揮する。
トラップカードを無効にしたことで、相手フィールドのカードを1枚破壊するぜ。
わたしはダーク・ルーラーを選択。砕け散れ! ダーク・ルーラー!!」
霊夢 「……っ!
でも、逆転する運命は無効にされたから、ダーク・ルーラーは逆位置のままよ。
ダーク・ルーラーの効果発動!
このカードが破壊された時、フィールド上の全てのカードを破壊する!
ターン終了よ!」
霊夢 LP2100:手札0:無し
紫 手札1
アリス LP 500:手札4:無し
魔理沙 手札2
アリス「わたしのターン、ドロー!」
アリス「(……相手の場はがら空き。攻撃するなら今なんだけど…………。
召喚できる下級モンスターが無いなんて……)」
アリス「(いや、でもあったとしても…………紫の残り1枚の手札、あれはダーク・コーリング。
だったら、次のターンは間違いなくあのカードが出てくる。
下手にモンスターを出したら、逆にこちらが瞬殺される。
総攻撃力2100以上のモンスター達を召喚できればこのターンで倒せるけど、
今のわたしの手札ではそれもできない…………口惜しいわ)」
アリス「(でも、まだ手はないわけじゃない。
この手札の貪欲な壷を使えば、打開のカードを引けるかもしれない。
けど…………今回のわたしの勢いでは、うまくいくかどうか……)」
アリス「…………」
魔理沙「どうした、アリス。急に固まったりして……」
アリス「魔理沙。ここはあなたを信じるわ」
魔理沙「……?」
アリス「次の相手ターン、あいつらの攻撃は絶対に防いでみせる。
だからなんとしてでも、その次のあなたのターンで決めなさい」
魔理沙「本気で言ってるのか。
仮に次の奴らのターンを凌いだとして、わたしの手札はこの通り見るも無残な状況だ。
逆転なんて、どうやって……」
アリス「二度も言わせないで。わたしはあなたを信じる。
だからあなたも自分を、自分とデッキの繋がりを信じなさい。
心に曇りが無ければ、必ずデッキは答えてくれるはずよ。だから……」
魔理沙「(アリス……)」
魔理沙「…………やれやれ。わたしもとんでもない奴とパートナーになったもんだぜ。
まさかこんな向こう見ずな奴だったとはな」
アリス「うふふ。後悔してる?」
魔理沙「まさか。正解だったよ、お前を選んでな」
アリス「いい答えだわ。わたしはカードを3枚伏せて、ターンエンドよ」
霊夢 LP2100:手札0:無し
紫 手札1
アリス LP 500:手札2:伏せ3
魔理沙 手札2
紫 「(…………うふふふ。どうやら腹をくくったようね)」
紫 「(二人共もう気づいている。自分達の能力、力量……
そして力を合わせ、結束する事で発揮される未知なる可能性を)」
紫 「(楽しみだわ……。〝次に〟闘う時がね)」
紫 「ドローするわ」
霊夢 「待って、紫」
紫 「何かしら」
霊夢 「エクストラデッキにわたしのあのカードも入ってるでしょ?
最後は、わたしにやらせてくれない?」
紫 「あら。それはまた、どうして?」
霊夢 「このデュエルもこのターンで終わる。あいつらとの決着は、わたしの手でつけたいの。
どうせ手札もそれしかないんだし、やる事は変わらないはずよ。
……駄目かしら?」
紫 「くすくす。駄目だなんて……そんなわけないでしょ。
だって、他でもない霊夢の頼みなんだもの」
霊夢 「ありがとう、紫。素直に礼を言っておくわ。
その言い方がちょっと気持ち悪いけど」
輝夜 「ちょっとちょっと。このわたしを差し置いて、自分達で話を進めてんじゃないわよ。
運営委員長の許可なしに、そんな勝手な事が許されると思ってるの?」
妹紅 「えー? いいじゃん、それくらい」
輝夜 「焼き鳥は黙ってなさい」
萃香 「引きこもりの上にKYって、人間的に失格よねぇ」
幽々子「さて、妖夢。ここで問題よ。
あいつみたいな人間を何ていうのか、漢字8文字で答えてみなさい」
妖夢 「……わかった、反社会的人格障害ですね!」
幽々子「正解~♪ 景品はもちろん、このレバーよ~」
妖夢 「ゆ、幽々子様。わたしレバーは苦手で…………ひえぇぇぇ」
輝夜 「(…………ビキビキ)」
永琳 「まあまあ、姫様。肝でも食べて落ち着いてください」
輝夜 「レバーにそんな効能があるなんて聞いたこと無いわ。
ああもう、いいわよ。何でもいいからとっとと終わらせてよね」
紫 「その点なら心配いらないわ。ねぇ、霊夢?」
霊夢 「ええ。このターンで決着をつけるわ!
いくわよ、アリス! 魔理沙!」
霊夢 「まずはこれよ。サイクロンを発動! 真ん中の伏せカードを破壊!」
《サイクロン/Mystical Space Typhoon》 †
速攻魔法(制限カード)
フィールド上の魔法または罠カード1枚を破壊する。
アリス「く……チェーンして対象とされた伏せカードを発動! 終焉の焔よ」
《終焉(しゅうえん)の焔(ほのお)/Fires of Doomsday》 †
速攻魔法
このカードを発動する場合、
自分は発動ターン内に召喚・反転召喚・特殊召喚できない。
自分のフィールド上に「黒焔トークン」
(悪魔族・闇・星1・攻/守0)を2体守備表示で特殊召喚する。
(このトークンは闇属性モンスター以外の生け贄召喚のための生け贄にはできない)
アリス「効果により、黒焔トークンを2体特殊召喚するわ」
鈴仙 「これで場にモンスターが…………ダイレクトアタックの危険も無くなりましたね」
霊夢 「生憎ね、アリス。そんなトークンでこのターンを凌げると思ったの?」
アリス「(くっ…………やっぱり、来るわね)」
霊夢 「手札から、ダーク・コーリングを発動!
墓地のマリシャス・エッジとガイア・プレートを除外し……」
霊夢 「来たれ! 最凶のイービル・ヒーローよ!」
霊夢 「E-HERO……ダーク・ガイア!!」
《E-HERO(イービルヒーロー) ダーク・ガイア/Evil Hero Dark Gaia》 †
融合・効果モンスター
星8/地属性/悪魔族/攻 ?/守 0
悪魔族モンスター+岩石族モンスター
このモンスターは「ダーク・フュージョン」による融合召喚でしか特殊召喚できない。
このカードの元々の攻撃力は、融合素材に使用したモンスターの攻撃力の合計の数値となる。
このカードの攻撃宣言時、相手フィールド上に存在する守備表示モンスター全てを
表側攻撃表示にする事ができる。(この時、リバース効果モンスターの効果は発動しない。)
アリス「…………現れてしまったわね、ダークガイア」
魔理沙「あのカードのステータスは、素材にしたモンスターの攻撃力の合計で値が決定する。
素材はどちらもハイクラスのアタッカーだ。こうなると、ダーク・ガイアの攻撃力は……」
E-HEROダーク・ガイア 攻撃力5400
鈴仙 「5400……!?」
妖夢 「これは…………決まるか!?」
霊夢 「これでわたし達の勝ちよ。
ダーク・ガイアは攻撃するとき、相手の守備モンスターを全て強制的に攻撃表示にする。
トークン達の攻撃力は0。今度こそ、勝負あったわね」
霊夢 「バトルフェイズに入るわ。わたしは、ダーク・ガイアで黒焔トークンを攻撃!
そしてこの瞬間誘発効果発動! 攻撃表示に強制変更よ!」
霊夢 「往生しなさい! 陰・陽・鬼・神・玉!!」
アリス「…………リバースカードオープン! クリボーを呼ぶ笛!」
《クリボーを呼(よ)ぶ笛(ふえ)/The Flute of Summoning Kuriboh》 †
速攻魔法
自分のデッキから「クリボー」または「ハネクリボー」1体を、
手札に加えるか自分フィールド上に特殊召喚する。
霊夢 「(……!! クリボーですって!?)」
アリス「このカードの効果で、デッキからクリボーを手札に加えるわ。
そしてダメージ計算時に、クリボーの誘発即時効果発動!
このカードを捨て、戦闘ダメージを一度だけ0にする!」
《クリボー/Kuriboh》 †
効果モンスター
星1/闇属性/悪魔族/攻 300/守 200
相手ターンの戦闘ダメージ計算時、このカードを手札から捨てて発動する。
その戦闘によって発生するコントローラーへの戦闘ダメージは0になる。
パチェ「まさかクリボーだなんて……どうしてあんなカードを入れてたのかしら」
アリス「わたしは武藤遊戯をリスペクトしているもの。これぐらい当然よ」
霊夢 「さすがね、アリス。なんだかんだいって、あなたもデュエリストとして尊敬に値するわ。
わたしはこれでターンエンドよ」
霊夢 LP2100:手札0:ダークガイア
紫 手札0
アリス LP 500:手札1:黒焔トークン、伏せ1
魔理沙 手札2
鈴仙 「……ふぅ、まったくひやひやするわね。なんとか攻撃は防いだ。
けど……」
文 「次の魔理沙さんの手札があの状況じゃあねぇ。
次のドローカード1枚だけで、あのダーク・ガイアを倒せるとは思えません」
レミ 「同感ね。だけど、それはあくまで普通の状態ならの話よ。
ここまで差し迫った勝負になると、もはや通常の次元とは別の空間と言っても過言ではない。
すでに水位は、溢れるぎりぎりのところまで上昇している。
となると、最後まで何が起こるかわかったもんじゃないわ」
魔理沙「…………わたしのターンだな。ドローするぜ」
魔理沙「(………………ダメか。
やはりわたし一人の力では、あと少しのところで届かなかったようだな。
魔理沙「(だが……)」
パチェ「(……さっきの魔理沙の手札。
そして今までの流れからして、魔理沙がここで逆転の手を打つ余裕があるとは思えない……)」
パチェ「(でも、あの自信に満ちた顔は何?
あのドローカードが逆転の一手じゃないのは確かなのに……)」
霊夢 「どうなの、魔理沙。その1枚のカードで、ダークガイアを倒せる?」
魔理沙「もちろんだぜ、と言いたいところだが……。
そう都合よくいかないのが、デュエルの残酷なところだな。
今のわたしの力では、あと一歩及ばなかったらしい。
だが……」
霊夢 「……だが?」
魔理沙「お前達にとって誤算だったのは、これがタッグデュエルだってことだ。
わたしの運が及ばないのなら、パートナーの運も借りればいい!」
アリス「(その通りよ、魔理沙。
一人の力では無理でも、二人の力を合わせれば……!)」
魔理沙「伏せカードを発動! 貪欲な壷だ!!」
藍 「(……! パートナーのカードを!?)」
魔理沙「墓地のデコイドラゴン、ミラージュドラゴン、サイバネティックマジシャン、カイザー・グライダー、
ファイブ・ゴッド・ドラゴンをデッキに戻す!
そしてドローだ!!」
魔理沙「…………引いたぜ!
わたしは手札のアームド・ドラゴンLV7、アームド・ドラゴンLV10、
ファントム・ドラゴンを墓地に送り……」
鈴仙 「!? ……なんで急に手札を捨てるの??」
パチェ「そうか! 魔理沙の狙いは……」
魔理沙「特殊召喚! モンタージュ・ドラゴン!!」
《モンタージュ・ドラゴン》 †
効果モンスター
星8/地属性/ドラゴン族/攻 ?/守 0
このカードは通常召喚できない。
手札のモンスターカードを3枚墓地へ送った場合のみ特殊召喚する事ができる。
このカードの攻撃力は、このカードの特殊召喚時に墓地へ送ったモンスターの
レベルの合計×300になる。
霊夢 「な、何!? あのドラゴンは……」
紫 「モンタージュ・ドラゴンは、コストにしたモンスターのレベルの合計で攻撃力が決定するわ。
今墓地に送ったモンスター達のレベルは全部で25。
すなわち、その攻撃力は……」
モンタージュ・ドラゴン 攻撃力7500
紫 「……と、こうなるわけね。くすくすくす」
霊夢 「笑ってる場合じゃないってのよ!
わたし達のライフは、2100だから……」
魔理沙「そういうことだぜ。この攻撃で終わりだ!」
魔理沙「モンタージュ・ドラゴン、ダークガイアを蹴散らせ! エキセントリックアステロイド!!」
霊夢 「くっ…………きゃあああああああああっ!!」LP2100→0
*
輝夜 「あ~あ、勝っちゃった。はい勝者、マリアリ」
アリス「もっと勝者をたたえなさいよ」
魔理沙「もうほっとけよそんな奴。とりあえずガッチャ! だぜ」
霊夢 「……あーあ、負けちゃったわね。なんだかんだいって、あんたたちやっぱり強いわよ」
紫 「くすくす。そうね、楽しいデュエルだったわ」
アリス「あんたはずっと笑ってばっかだったじゃない」
魔理沙「お前達も骨があったぜ。わたしたちが勝てたのは、ほんの紙一重の差さ」
霊夢 「ううん。紙1枚の差でも、小なりであることに変わりは無いわ。
アリス、魔理沙。このわたしを倒したんだから、絶対優勝しないと承知しないからね」
魔理沙「ああ。後は任せろ。お前の分も、必ずこの大会を制してやるぜ」
アリス「そうね。あなたの気持ち、確かに受け取ったわ」
紫 「ふふふ、わたしからも是非にお願いするわ。これからもがんばってね」
魔理沙「お前の気持ちはいらないぜ」
妖夢 「まさか……紫様が負けるなんて」
幽々子「そりゃカードゲームだもの。紫だって負ける時は負けるわよ。わたしは負けないけどね」
妖夢 「あ、でもそういえばさっき、紫様は勝っても負けてもいいみたいな事を仰ってましたよね?
じゃあこれも予定調和ってことですか?」
幽々子「ストップよ、妖夢。それ以上はネタバレになるわ」
妖夢 「(ネ、ネタバレって。そんなストレートな……)」
輝夜 「まあ、何はともあれ…………ベスト4進出決定ね。主催者として称えてあげるわ。
個人的には何もしてあげないけどね」
アリス「別にいいわよそれで」
パチェ「どうやら、勝ち残ったのはあなた達のようね」
魔理沙「悪いな、お先に失礼させてもらうぜ」
レミ 「まあ、残るのはわかっていたわ。
本当は待つのも待たせるのも好きじゃないけれど……わたし達と当たるまで、
しっかりと牙を磨いておきなさい」
鈴仙 「これでようやく二戦が終了……あと半分ですね」
永琳 「そうね。やはり長丁場は避けられないみたい。それに……」
鈴仙 「? どうかしたんですか、師匠」
永琳 「いや、なんだか雲が出てきたと思ってね。雨が降らなければいいのだけれど」
鈴仙 「ああ、確かに。さっきまで月が出ていたのに、いつのまに……
って、別に雨が降ったら神社の中ですればいいだけでは?」
永琳 「駄目よ、そんなの。姫様が許さないわ。
だってそれをいうなら、何でカードゲームなのに屋外でやってるのかって話になるでしょう」
鈴仙 「はあ。まあわたしは初めからそう思ってましたけど」
萃香 「おお。終わったかい? どうよ、あんたらも焼き鳥でも」
魔理沙「レバーは遠慮するぜ。そんなに血の気は多くないからな」
アリス「というか、すっかりギャラリー席は酒盛り状態ね。こんな収拾つかないままでいいのかしら」
霊夢 「はぁ。わたしの家なのに……いつも散らかすだけ散らかしてみんないなくなるんだから。
でもまあ、仕方ないわね。とりあえず一本ちょうだい」
妹紅 「もう無いっての」
・・・・・・To be continued
燃える展開に毎回楽しませて貰ってます。続編をゆっくり待ってます。
今回も熱い闘いを堪能させていただきました。
次回を楽しみに待ってます。
しかし高攻撃力のモンタージュがダークガイアを倒すのは激しく燃えました。
パワーがインフレし過ぎてて何が何だか分からないぐらいです。
この爆発力がドラゴン族の怖いところですね。
それでは次回の投下をお待ちしています。
- 抹殺の「使途」