Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

東方で遊戯王14 『9.7次元の境界』

2008/07/31 19:11:16
最終更新
サイズ
62.53KB
ページ数
1

分類タグ


注意:前回の続きです。
   



















  ________21:30 博麗神社敷地内





輝夜 「うふふふふ……ふふははははははは。
    よ~やくあなた達にも黒星がついたわね。いい気味だわ。あははははは」

アリス「うるさいわね、のっけから馬鹿笑いしてんじゃないわよ。
    あんたは審判なんだから、黙って磯野の真似でもしてればいいの」

紫  「あらあら。またカリカリしてるわね。
    頭に血が昇ったままじゃあ、勝てる試合もポロッと落とすわよ。ポロッと」

アリス「……ご忠告痛み入るわ。でもね、わたしは別にカリカリなんかしてないの。
    身体は興奮していても、心は至極冷静だから。
    あなたがこの先どんな小細工をしてこようともね」

紫  「まあ、小細工だなんて。我ながら、ずいぶん信用を失ったものねぇ」

アリス「あなたに対してそんなもの、初めから持ってないわ。
    ただ、今から始まる試合、あなただけには絶対に負けない。
    あなたが何を企んでいようとね。それだけは断言してあげる。
    あなたと違って、わたしは嘘は嫌いなの」

紫  「あなたあなたって、よく同じ言葉ばかりで飽きないわねぇ。
    わたしも嘘は嫌いよ。真夏の花火と同じぐらい嫌い」

パチェ「……あのすきま妖怪、ようやく出てきたか。
    ただでさえ何考えてるかわからない奴なのに、一体どんなデッキを使ってくるのかしら……」

レミ 「あいつは色々と気に入らないわ。
    是非とも金髪の方に白星をあげてもらいたいところだけど……
    さすがにそう簡単にいくとも思えないわね」

咲夜 「まあ、金髪はどちらもですけどね」

妖夢 「……幽々子様、紫様の実力はいかがなものなのでしょうか?」

幽々子「そんなことをきいてどうするの?」

妖夢 「えっ。別に、ただちょっと気になっただけですけど」

幽々子「そう。なら、わたしと同じね」

妖夢 「は? 同じ……といいますと?」

幽々子「わたしも気になるの。紫の実力」

妖夢 「…………幽々子様は、紫様とデュエルされたことは無いのですか?」

幽々子「あるわけないでしょう。あいつがやるのを見るのもこれが初めてよ」

妖夢 「そ、そうだったんですか。
    幽々子様はあの方と付き合いも古いですし、わたしはてっきり……」

幽々子「見知った時間と親睦の深さに関係性は無いわ。相手が紫なら尚更ね」

妖夢 「はあ。まあ、親しき仲にもいろいろあるということですね」

幽々子「でも、問題は相手の方ね。よりによって、相手が紫だなんて。
    可哀想。それはそれは色々と。くすくす……」

萃香 「おおい、そんなところで何してるのよ。まさか、もう終わりかい?」

幽々子「あら、冗談。あと3升はいけますわ」

妖夢 「(まだ飲むのかこの人は……)」

小町 「四季様」

四季 「ん? 何ですか、小町」

小町 「わたしも少しぐらいいただきたいんですけど……お酒」

四季 「なりません。
    この大会が終わったら、すぐにでも仕事に戻らなきゃならないんですから。
    あなたは死神としての自覚があるのですか? 
    三途の水先案内人が酔っ払い運転なんて、笑い話にもなりませんよ」

小町 「ちょっとくらいはなると思うんだけどなぁ」

四季 「なったとしても、面白さの問題じゃありません。まったく、何考えてるのかしら」

小町 「しかし、四季様」

四季 「もう。今度は何です? 
    言っておきますが、ツマミも食べてはいけませんよ。
    そちらを許したら、お酒も飲みたくなるでしょうから」

小町 「そうじゃないんですけど…………何でわたしはダメなのに、四季様は飲んでるんです?」

四季 「それは簡単です。
    飲酒運転は罪ですが、酩酊状態で裁判に参加しても法を犯すことにはならないからです。
    だから、お酒もおいしい。わかりますね?」

小町 「……は、はあ
    (自分こそ閻魔の自覚0じゃん……)」

輝夜 「さて。時間も押してるんでガンガン巻いていくわよ。用意はよくて?」

紫  「さぁ、夢の劇場の始まりね。
    それではあなたの資質、見極めて差し上げましょうか」

アリス「あなたがどんなに意味不明な言動をしてこようと無駄よ。
    わたしのアカデミックなデッキで論破してあげる」

紫  「…………くすくす。楽しいデュエルにしましょう」









 アリス【幾何学的古代機巧芸術】LP8000

                VS

                紫【アルカナティック・リバーサルワールド】LP8000




アリス「わたしの先攻よ! ドロー!」

アリス「巨大ネズミを攻撃表示で召喚するわ!」


《巨大(きょだい)ネズミ/Giant Rat》 †
効果モンスター
星4/地属性/獣族/攻1400/守1450
このカードが戦闘によって墓地へ送られた時、デッキから攻撃力1500以下の
地属性モンスター1体を自分のフィールド上に表側攻撃表示で特殊召喚する事ができる。
その後デッキをシャッフルする。


アリス「これでターンエンドよ」



アリス  LP8000:手札5:ネズミ
紫   LP8000:手札6:無し



鈴仙 「先手は下級モンスターを攻撃表示か。でも、伏せカードは無いのね」

魔理沙「攻める気マンマンってわけか。なんだかあいつ、いつになく猛ってるな」

霊夢 「主人公なのに久々のデュエルシーンなもんだから、気合入ってるのね」

パチェ「力が入るのはいいけどね。
    でも相手の出方がわからないのに先に自分のカードを晒すなんて、少し軽率じゃないかしら?」

レミ 「別にいいんじゃない。時には理屈よりも勢いが勝るのも、デュエルモンスターズよ」

咲夜 「さっきはアカデミックとかなんとか言ってたのに、結局勢いなんですね」

レミ 「(まあ、この場合相手が相手だから、結果どうなるかは未知数ね。だけど……)」

アリス「うるさいギャラリー共ね。地下100階の迷宮も第一歩から。
    何事も、まずは足を踏み入れてみないことには始まらないわ」

紫  「(……威勢はよくても身体が緊張しているわけではない。理想的な心身状態のようね。
    さっきの霊夢たちのデュエルにあてられたのかしら。ふふふ)」

紫  「では……ドローします。
    ときにあなた、占星術はご存知?」

アリス「占星術? そんなの、せいぜい教科書程度の知識しか持ってないわ。
    わたしは占いに興味を惹かれるタイプでも無ければ、神秘主義者でもないから」

紫  「占い、ねぇ。それは嘆かわしい誤解だわ。
    占星術は古代より自然科学に端を発する、れっきとした学問の一つ。
    すなわち占いとは違って、未来を映し出す確たる根拠がある。
    このカードは七曜十二宮から見渡す、世界の構成諸要素を体現した一枚……」

紫  「現れなさい。アルカナフォースI、THE MAGICIAN」


《アルカナフォースI(ワン)-THE MAGICIAN(ザ・マジシャン)/Arcana Force I - The Magician》 †
効果モンスター
星4/光属性/天使族/攻1100/守1100
このカードが召喚・反転召喚・特殊召喚に成功した時、
コイントスを1回行い以下の効果を得る。
●表:魔法カードが発動された時、
そのターンのエンドフェイズ時までこのカードの元々の攻撃力は倍になる。
●裏:魔法カードが発動する度に相手は500ライフポイント回復する。


パチェ「あれは…………アルカナフォース」

霊夢 「何あれ。なんだか見た目が変わってる。 
    なんていうか、いかにも紫が好きそうなデザインのモンスターね」

魔理沙「知らないのかよ。5期最後のパックに収録されたアルカナフォースシリーズだ」

霊夢 「だって、オンラインじゃ未実装なんだもん」

パチェ「アルカナの名の通り、タロットカードの大アルカナをモチーフにされたモンスター群よ。
    共通する効果として召喚時にコイントスを行い、でた方の効果を適用するという特殊な誘発効果を持つ。
    コイントスは表がタロットにおける正位置、裏が逆位置を模しているわけね。
    振り分けられる効果はほとんどの場合、メリットかデメリットになるわ。
    でもメリット効果が強力な分、デメリットを引いた時自分に降りかかる火の粉も痛い。
    かなりギャンブル性の高いデッキだから、まさか大会で使う奴がいるとは思わなかったけど……」

霊夢 「なるほど。リスクは大きいけど、ハマれば強力ってわけね。魔理沙の魔砲みたいね」

魔理沙「ハマればとは失礼だな。わたしの魔砲に弱点なんか無いぜ」

レミ 「それにしても、パチェの解説キャラもだいぶ板についてきたわね」

パチェ「手当が欲しいくらいだわ」

アリス「突然脈絡の無い話題をしてきて何かと思ったら、タロットカードとはね。
    まさか、そのカードで未来を占ってくれるとでもいうの?」

紫  「そのまさか、よ。
    万物の境界を司るわたしにとって、自然界の因果律を導き出すなんて容易いこと。
    タロットをさせてもそこそこのもんよ」

霊夢 「……いつにも増して胡散臭いわね」

紫  「さてさて。それではこのデッキで、あなたの未来を予見してあげましょう。
    魔術師のカードナンバーは1。数字の1は、物事の始まりを表す。
    手始めにこのデュエルがこれからどういう道のりを辿っていくのか、このカードで見定めてみましょうね。
    魔術師が示すは、正位置で創造的な始まり。逆位置で混迷の予兆。
    さあ、あなたの運命は、どの方向に傾いてゆくのかしら……」

アリス「ふん。デュエルをタロットに見立てるなんて、とんだ笑柄ものね。
    わたしはお遊びに付き合う気なんかさらさら無いの。
    何でもいいから、早くしてくれない?」

紫  「くすくす。では、マジシャンの誘発効果発動。審判、コイントスの時間よ」

輝夜 「あなたの長ったらしい能書きの間に、とっくに用意してるわ。いくわよ」


    つ  裏


紫  「あらま」

魔理沙「ちょ、おいおい。ここは当然正位置とかじゃないのかよ」

幽々子「まあ、こういうこともあるわよねぇ」

文  「基本二分の一ですしね。確率的に」

紫  「仕方ないわね。裏になったことで、後者の効果が適用されるわ。
    マジシャンが表側表示でいる限り、魔法カードが発動されるたびに相手のライフは500回復する」

鈴仙 「相手のライフが回復。
    ということは……どうやら人形の方に目がでたみたいですね」

永琳 「人形じゃなくて人形使いでしょ」

鈴仙 「あ、そうだったんですか?」

霊夢 「何やってんのよ紫~。
    あんたのインチキ能力で、無理やり表にしちゃいなさいよ」

魔理沙「霊夢、興奮しすぎだぜ……」

アリス「ふん、お生憎様ね。どうやら予見されたのは、あなたの未来だったようだわ。
    逆位置の魔術師には、詐欺、悪知恵という意味も含まれている。
    まさにあなたのためにあるような啓示ね」

紫  「詐欺だなんて、嫌ねぇ。わたしは誰も騙すつもりなんかないわよ。
    いつの日も、まわりの者達が勝手に騙されていくだけ。今、この瞬間でさえもね」

紫  「伏せカードをセット。ターンを終了しましょう」



アリス  LP8000:手札5:ネズミ
紫   LP8000:手札4:マジシャン(逆位置)、伏せ1



アリス「今に、その減らず口を黙らせてあげるわ。ドロー!」

アリス「巨大ネズミを攻撃表示に変更。手札から、イエローガジェットを召喚よ」


《イエロー・ガジェット/Yellow Gadget》 †
効果モンスター
星4/地属性/機械族/攻1200/守1200
このカードが召喚・特殊召喚に成功した時、
デッキから「グリーン・ガジェット」1体を手札に加える事ができる。


アリス「そしてこの瞬間、イエローガジェットの誘発効果発動。
    デッキからグリーンガジェットを手札に加える」

霊夢 「あれは……アリスのデッキはガジェットなの?」

魔理沙「一応デッキには入ってるみたいだが、あいつの性格的にそれはないな。
    というか、さすがにSS的に除去ガジェはきついぜ」

霊夢 「そ、それもそうね……」

アリス「(あいつの場のリバースカード……かなり臭いけど、
    ガジェットでアドバンテージを確保している今なら……)」

アリス「バトルフェイズよ。巨大ネズミで、マジシャンを攻撃!」

紫  「破壊されますね」LP8000→7700

アリス「(反応無し・・・・・・ブラフだったみたいね。なら、攻めあるのみ!)
   イエガジェでダイレクトアタックよ」

紫   LP7700→6500

アリス「小細工が得意な割には、デュエルは大したことないのね。ターンエンド」



アリス  LP8000:手札6:ネズミ、イエガジェ
紫   LP6500:手札4:伏せ1



紫  「くすくす。わたしのターン……ドロー」

紫  「前提を勘違いしているわね。
    わたしがなぜこのデッキを使っているのか、教えてあげましょうか。
    ありとあらゆる境界と結界を操ることのできるわたしにかかれば、
    コインの表と裏の境界を操作するのも思うがまま。
    永続魔法発動、セカンド・チャンス」


《セカンド・チャンス/Second Coin Toss》 †
永続魔法
このカードがフィールド上に存在する限り、
自分がコイントスを行う効果を1ターンに1度だけ無効にし、
コイントスをやり直す事ができる。


霊夢 「何あれ。また珍しいカードね……」

パチェ「コイントスを一度だけやり直すことができるカードね。
    コインの成否がデュエルに大きく影響するアルカナフォースにとっては、
    これ以上無いサポートカードだわ」

魔理沙「というか、あいつの能力じゃなくてカードの効果じゃないか……」

アリス「(とはいえ、あのカードはまずいわ。
   コイントスをやり直せるのは一度だけとはいえ、表が出る確率はこれで4分の3。
   ここからは高確率を笠に着て、ガンガンコイントスの効果を使ってくるはず……)」

紫  「さらにもう1枚、伏せカードを発動。ラッキー・チャンス」


《ラッキー・チャンス!/Lucky Chance》 †
永続罠
コイントスを1回行う効果モンスターの効果の発動時に
コインの裏表を当てる。
当たった場合、自分のデッキからカードを1枚ドローする。


パチェ「更なるコンボカードか…………手札を強化する気ね」

紫  「そして、次なる運命の標となるのはこのカード。
    アルカナフォースⅢ、THE EMPRESSを召喚」


《アルカナフォースIII(スリー)-THE EMPRESS(ジ・エンプレス)/Arcana Force III - The Empress》 †
効果モンスター
星4/光属性/天使族/攻1300/守1300
このカードが召喚・反転召喚・特殊召喚に成功した時、
コイントスを1回行い以下の効果を得る。
●表:相手がモンスターの通常召喚に成功する度に
手札から「アルカナフォース」と名のついたモンスター1体を
自分フィールド上に特殊召喚する事ができる。
●裏:相手がモンスターの通常召喚に成功する度に
自分は手札のカードを1枚墓地へ送る。


アリス「(くっ……やはり)」

紫  「誘発効果発動。そしてラッキー・チャンスの効果で、まず表裏を選択する。
    わたしが選ぶのは当然、表。コイントスを行いましょう」


    つ  表


紫  「ふふふ、セカンドチャンスを使う必要も無かったようね。
    ラッキーチャンスの効果で、わたしは1枚ドローする。
    大アルカナの3番目、女帝の正位置が示すは繁栄と豊穣。
    このデュエル、わたしの方に流れが傾いてきたというわけね」

アリス「屁理屈は聞き飽きたわ。やるならとっととやったらどうなの」

紫  「そういう挑発的なあなたも、わたしは嫌いじゃないわよ。
    世間一般に見ても、とても魅力的なんじゃないかしら。
    エンプレスでイエローガジェットを攻撃。妖回針」

アリス「く……でも、かすり傷ね」LP8000→7900

紫  「カードを1枚伏せ、ターンエンドよ」



アリス  LP7900:手札6:ネズミ
紫   LP6500:手札3:エンプレス(正位置)、セカンド、ラッキー、伏せ1



アリス「わたしのターンよ。ドロー」

魔理沙「紫の場には正位置のエンプレスと伏せカードが1枚か……攻めにくいな」

パチェ「エンプレスの表の効果は、相手がモンスターを召喚するたびに
    手札からアルカナフォースを特殊召喚する誘発効果。
    下手に場にモンスターを出せば、相手に上級モンスターを呼ばれかねないわね」

アリス「(しかし、奴の手札はわずか3枚……
    ここは一気に攻めて、今のうちにエンプレスを倒しておくほうがいいわ)」

アリス「手札から、グリーン・ガジェットを召喚。
    デッキからレッド・ガジェットを手札に加えるわ」


《グリーン・ガジェット/Green Gadget》 †
効果モンスター
星4/地属性/機械族/攻1400/守 600
このカードが召喚・特殊召喚に成功した時、
デッキから「レッド・ガジェット」1体を手札に加える事ができる。


紫  「くすくす。ならば、チェーンしてエンプレスの誘発効果発動。
    手札から新たなアルカナフォースを特殊召喚。
    来なさい、皇帝。アルカナフォースⅣ-THE EMPEROR」


《アルカナフォースIV(フォー)-THE EMPEROR(ジ・エンペラー)/Arcana Force IV - The Emperor》 †
効果モンスター
星4/光属性/天使族/攻1400/守1400
このカードが召喚・反転召喚・特殊召喚に成功した時、
コイントスを1回行い以下の効果を得る。
●表:自分フィールド上に表側表示で存在する
「アルカナフォース」と名のついたモンスターの攻撃力は500ポイントアップする。
●裏:自分フィールド上に表側表示で存在する
「アルカナフォース」と名のついたモンスターの攻撃力は500ポイントダウンする。


紫  「チェーン処理後にエンペラーの効果でコイントスを行うわ。
    ラッキーチャンスの効果で表を選択。審判」

輝夜 「はいはい。いくわよ
    (しかし、こう何度もだと……だんだんだるくなってくるわねぇ)」


    つ  表


紫  「うふふ、表ね。カードを1枚ドロー。
    そしてエンペラーの正位置の効果により、場のアルカナフォースは全て攻撃力が500アップするわ」

アリス「(攻撃力を底上げしてきたか……でも)」

アリス「なら、わたしはフィールド魔法よ。ガイアパワーを発動!」


《ガイアパワー/Gaia Power》 †
フィールド魔法
全ての地属性モンスターの攻撃力は500ポイントアップし、
守備力は400ポイントダウンする。


魔理沙「よし! これで攻撃力はこっちが上回ったぜ」

パチェ「アルカナフォースはそのほとんどが光属性・天使族。相手にはメリットはつかない。
    悪くない手ね」

アリス「いくわよ。巨大ネズミでエンペラーに攻撃!」

鈴仙 「攻撃力はどちらも1900で互角。
    でも、巨大ネズミには戦闘破壊でのリクルート効果があるわ。
    これなら一方的に破壊できるも同然ね」

紫  「そう何もかも簡単にいったら面白くないじゃない。
    あなたにはわたしから、困難というエンターテイメントを提供しましょう。
    リバースカードオープン、モンスターボックス」


《モンスターBOX(ボックス)/Fairy BOX》 †
永続罠
相手モンスターが攻撃をする度に、コイントスで裏表を当てる。
当たりの場合、攻撃モンスターの攻撃力は0になる。
自分のスタンバイフェイズ毎に500ライフポイントを払う。
払わなければ、このカードを破壊する。


アリス「!?」

妖夢 「またコイントスのカードですか。紫様もお戯れが過ぎますね」

幽々子「あながち遊びってわけでもないわ。
    効果が決まれば強力なことにかわりはないのだからね」

紫  「相手が攻撃を宣言するたび、わたしはコイントスの表裏を当てる。
    じゃあ、ここは裏にしておきましょうか。
    ほら審判、腑抜けた顔をしてないで、とっととしなさい」

輝夜 「…………。
   (絶対表を出してやるわ)」


    つ  表


輝夜 「(……ぷぷぷっ! わたしって天才)」

紫  「あら、外れとは。
    でも、わたしの場にはセカンドチャンスがあるからね。審判、もう一度よ」

輝夜 「(そういえばそうだったわ……。でも、これでもう一度表を出せば……)」


    つ  裏


輝夜 「(…………ビキビキ)」

紫  「大当たり♪  
    と、いうことでモンスターボックスの効果が適用されるわ。
    巨大ネズミの攻撃力は0に。返り討ちね」

アリス「く……でも、巨大ネズミの効果が発動するわ。
    デッキから巨大ネズミを攻撃表示で特殊召喚!」LP7900→6000

文  「アド損は防いだけど、ダメージは大きいですね」

魔理沙「ああ。それにこのターンはもう攻撃できないな。
    セカンドチャンスがある限り、攻撃が通る確率は25%。
    失敗すればその度にダメージを受けてしまう」

アリス「(……でも、モンスターボックスの効果が発動するのは、こちらから攻撃した場合のみ。
   さらにスタンバイフェイズ毎に維持コストがかかる。
   ここは守りに徹するべきなんだろうけど……)」

アリス「(あのエンプレスを破壊しておかなければ、次のターンのわたしの戦略が通らない。
    ここはある程度を覚悟してでも……)」

アリス「……巨大ネズミで、エンプレスに攻撃よ!」
 
魔理沙「(セカンドチャンスはこのターンもう使ったから……通る確率は二分の一。いけるか?)」

紫  「ならば、モンスターボックスの効果発動よ。じゃあもう一度、裏」


    つ  表


アリス「(……よし!)」

紫  「あら、仕方ないわね。攻撃は通ってエンプレスは破壊されるわ」LP6500→6400

レミ 「通ったからよかったものの、今のは無謀としかいえないわね」

魔理沙「確かにな。まあ、あいつの事だから何か考えがあってのことだとは思うが……」

アリス「カードを1枚伏せて、ターン終了よ」



アリス  LP6000:手札5:ネズミ、グリガジェ、ガイアパワー、伏せ1
紫   LP6400:手札4:エンペラー(正位置)、セカンド、ラッキー、BOX



パチェ「今のところ状況は五分……。
    でも、風向きは八雲紫の方に向いているのは間違いないわね」

魔理沙「セカンドチャンスは厄介だな。
    どうもあのカードから、流れが持ってかれている感じがするぜ」

幽々子「あら、紫相手に流れを当てはめようとすること自体ナンセンスよ。
    本来不変である自然の摂理も、あいつの前じゃ指先一つで簡単に捻じ曲げられてしまう。
    だから可哀想なのよね、あいつの相手になった奴は」

霊夢 「まあ、関わり合いになりたくないのは普段からだけどね」

紫  「パートナーのくせにひどい言いぐさねぇ。もっとお互い支えあいましょう。ドロー」

紫  「スタンバイフェイズにモンスターボックスの維持コスト500を支払い……
   今の内に使っておこうかしら。
   手札から、魔法カード発動。カップ・オブ・エース」LP6400→5900


《カップ・オブ・エース/Cup of Ace》 †
通常魔法
コイントスを1回行い、表が出た場合は自分のデッキからカードを2枚ドローし、
裏が出た場合は相手はデッキからカードを2枚ドローする。


アリス「(うう……普段なら成功率は50%だけど、今はセカンドチャンスがあるから……)」

紫  「コイントスを行うわ。
    表が出れば、わたしが2枚ドローできる。裏ならあなたがドロー。明解ね。
    わたしも、二回連続裏が出る事を祈ってるわよ」


   つ  裏


   つ  表


紫  「あらあら、惜しいわねぇ。カードを2枚ドローしましょう」

魔理沙「くそ。あいつドローさせる気なんてさらさら無いくせに、よくもいけしゃあしゃあと……」

霊夢 「さすが紫。敵には絶対したくないけど、味方ならこんなに心強いものはないわ。
    相変わらず不本意ではあるけど」

紫  「わたしはさらに、アルカナフォースⅦ-THE CHARIOTを召喚。
    ラッキーチャンスの効果は表を選択し、コイントスを行うわ」


《アルカナフォースVII(セブン)-THE CHARIOT(ザ・チャリオット)/Arcana Force VII - The Chariot》 †
効果モンスター
星4/光属性/天使族/攻1700/守1700
このカードが召喚・反転召喚・特殊召喚に成功した時、
コイントスを1回行い以下の効果を得る。
●表:このカードが戦闘によって相手モンスターを破壊した場合、
そのモンスターを自分フィールド上に特殊召喚する事ができる。
●裏:このカードのコントロールを相手に移す。


    つ  表


紫  「今度は一発ね。カードを1枚ドロー」

紫  「そしてバトルフェイズよ。エンペラーの効果で、チャリオットの攻撃力は2200。
    グリーンガジェットを粉砕なさい」

アリス「……グリガジェは破壊されるわね」LP6000→5700

紫  「ふふふ、正位置のチャリオットの誘発効果発動。
    戦闘で破壊したモンスターをわたしの場に特殊召喚する。
    グリーンガジェットはわたしの僕となるわ。守備表示で特殊召喚。
    カードを1枚伏せて、ターンエンド」



アリス  LP5700:手札5:ネズミ、ガイアパワー、伏せ1
紫   LP5900:手札5:チャリオット(正位置)、エンペラー(正位置)、グリガジェ、セカンド、ラッキー、BOX、伏せ1



魔理沙「手札も場も尽きない。むう……鉄壁の布陣だぜ。
    コンボを重視したアルカナフォースが、あんなに強かったとは」

アリス「らしくないわね、魔理沙。わたしのこと心配してくれるだなんて」

魔理沙「おい、そんなこと言ってる場合じゃないだろ。この状況、どう見たって……」

アリス「魔理沙。あなた、忘れてるでしょ」

魔理沙「忘れてる?」

アリス「このSSの主人公はわたしってことをよ。すなわち、わたしには補正がかかるわ」

霊夢 「ああ、そういえばそうだったわね。ほんとに忘れてたわ」

レミ 「まあ、最近は登場キャラも増えてきたしねぇ。
    ただでさえ話の構築力がないのに、作者の贔屓も及ばなくなって当然だわ」

アリス「……ううう。いいわよ、もう! 
    このドローで思い出させてあげる! ドロー!!」

アリス「…………よっしきたあああああああ! 
    これでわたしが主人公であることが、改めて証明されたわよ!」

魔理沙「今までにない喜びようだな。というか理屈がわからん」

妖夢 「あの人なりのフラストレーションがあったんでしょうね」

紫  「そういや、わたしを主人公としたSSって少ないのよねぇ。いっつも悪役ばかりで。
    まあ仕方ないけど」

幽々子「わたしも多い方だけど、さすがに紫には負けるわぁ」

アリス「何やら話が明後日にいってるから、早目に戻すわよ。
    手札から、レッドガジェットを召喚!」


《レッド・ガジェット/Red Gadget》 †
効果モンスター
星4/地属性/機械族/攻1300/守1500
このカードが召喚・特殊召喚に成功した時、
デッキから「イエロー・ガジェット」1体を手札に加える事ができる。


アリス「誘発効果でデッキから2枚目のイエローガジェットを手札に加えるわ」

鈴仙 「ガジェットの効果でモンスターは尽きないけど……。
    どれだけ召喚してもいかんせん単体じゃ、攻撃力の低い雑魚モンスターでしかないわよ」

アリス「それはどうかしらね。リバースカード発動よ! 血の代償!」


《血(ち)の代償(だいしょう)/Ultimate Offering》 †
永続罠(制限カード)
500ライフポイントを払う事で、モンスター1体を通常召喚する。
この効果は自分のターンのメインフェイズ及び
相手ターンのバトルフェイズのみ発動する事ができる。


霊夢 「血の代償! ということは……」

パチェ「モンスターを大量展開するつもりね。
    ガジェットは召喚するだけでデッキからいくらでもサーチできるから、
    ライフさえ払えば簡単に場を埋め尽くすことができる」

アリス「先に言われるのは癪だけどそういうことよ。
    ライフを払って、今すぐに血の代償の効果を使うわ。
    血の代償は、自分のライフを500削ることで、通常とは別に召喚権を得る」LP5700→5200

紫  「ふふふ。なら、こちらもチェーンしてトラップを発動させましょうか。
    リバースカードオープン、アルカナコール」


《アルカナコール/Arcana Call》 †
通常罠
自分フィールド上に表側表示で存在する「アルカナフォース」と名のついた
モンスター1体を選択して発動する。
墓地に存在する「アルカナフォース」と名のついたモンスター1体をゲームから除外する。
エンドフェイズ時まで、選択したモンスターがコイントスによって得た効果は、
ゲームから除外したモンスターがコイントスによって得る効果と同じ効果になる。


文  「アルカナコール……このタイミングでですって?」

紫  「アルカナコールは、墓地のアルカナフォースを除外することで、
    そのモンスター効果を場のアルカナフォースに上書きするトラップ。
    このカードの効果で、場のチャリオットを選択。
    そして、墓地のTHE EMPRESSを除外するわ。
    これによって、このターンのみチャリオットの効果はエンプレスの効果に上書きされる。
    この意味がおわかりかしら?」

鈴仙 「……チャリオットは正位置だから、適用されるのは
    エンプレスの正位置の効果…………そうか! わかりましたよ、師匠」

永琳 「相手が血の代償を使ったのをみて、このターンさらに通常召喚を行ってくることが読める。
    ならエンプレスの正位置の効果で、その都度自軍のモンスターを手札から特殊召喚できるのよ」

鈴仙 「(わかったって言ったのに……)」

パチェ「それも、大量展開してくることも読めてるから、
    エンプレスの効果でこちらが強力なモンスターを召喚できれば、相手の一斉攻撃も防げる。
    さらに、その抑止力にもなると……やるわね」

レミ 「手拍子で適当に伏せてたように見せて、その実緻密に計算しつくしているわけね。
    己の力を隠すのは強者として当然の行為だけど……
    あの妖怪はどの程度隠しているのか、底の深さを窺わせない。
    つくづく癇に障る奴だわ」

アリス「ふん、構わないわ。血の代償の効果により、手札からイエローガジェットを通常召喚。
    グリーンガジェットを手札に」

紫  「わかっていて突き進んで来るなんて、ずいぶんな自信ねぇ。
    チェーンして、効果を上書きしたチャリオットの誘発効果発動。
    手札から、アルカナフォースⅩⅧ-THE MOONを特殊召喚」


《アルカナフォースXVIII(エイティーン)-THE MOON(ザ・ムーン)/Arcana Force XVIII - The Moon》 †
効果モンスター
星7/光属性/天使族/攻2800/守2800
このカードが召喚・反転召喚・特殊召喚に成功した時、
コイントスを1回行い以下の効果を得る。
●表:自分のスタンバイフェイズ時に自分フィールド上に「ムーントークン」
(天使族・光・星1・攻/守0)を1体特殊召喚する事ができる。
●裏:自分のエンドフェイズ時に1度だけ、自分フィールド上のモンスター1体を
選択し、そのモンスターのコントロールを相手に移す。


妖夢 「(うわ、一瞬で攻撃力2800の最上級モンスターが……
    言わんこっちゃないってところだな)」

紫  「ちなみに守備表示よ。
    ムーンの誘発効果でコイントスを行う。もちろんわたしは表を選択ね」


   つ  表


紫  「1枚ドロー。結果として、わたしがアドバンテージを得る形になっちゃったわねぇ」

アリス「構わないと言ってるでしょう。ライフを払い、さらに血の代償の効果を発動よ! 
   グリーンガジェットを召喚!」LP5200→4700

魔理沙「……!? 
    おい正気かアリス。そんなことしたらまた……」

紫  「くすくす、魅力的なお誘いね。遠慮なくご同乗させてもらおうかしら。
    再びチャリオットの誘発効果発動。
    現れなさい、アルカナフォースⅥ-THE LOVERS」


《アルカナフォースVI(シックス)-THE LOVERS(ザ・ラバーズ)/Arcana Force VI - The Lovers》 †
効果モンスター
星4/光属性/天使族/攻1600/守1600
このカードが召喚・反転召喚・特殊召喚に成功した時、
コイントスを1回行い以下の効果を得る。
●表:「アルカナフォース」と名のついたモンスターを生け贄召喚する場合、
このモンスター1体で2体分の生け贄とする事ができる。
●裏:「アルカナフォース」と名のついたモンスターを生け贄召喚する事はできない。


    つ  裏


    つ  表


紫  「またしてもドローね。くすくす」

霊夢 「でも、これでアリス側もフィールドにモンスターが4体……」

文  「いやはや、とんでもない展開になってきましたね。記事のしがいがあるわ」

魔理沙「お前は他に言う事は無いのか」

妖夢 「でも、アリスさんの場には攻撃力2800のムーンを倒せるモンスターはいませんよ?
    いったいどうするつもりなんでしょう……」

アリス「(……これで相手のフィールドは全て埋まった。
    これ以上チャリオットの効果は使えない!)」

アリス「でも、まだまだこれで終わりじゃないわよ? 
    わたしはもう一度、血の代償の効果を使うわ」

魔理沙「……アドバンス召喚か!」

アリス「ふふっ、正解よ。
   場のイエローガジェットをリリースし、アンティーク・ギアガジェルキメラをアドバンス召喚するわ!」LP4700→4200


《古代の機械合成獣(アンティーク・ギアガジェルキメラ)/Ancient Gear Gadjiltron Chimera》 †
効果モンスター
星6/地属性/機械族/攻2300/守1300
以下のモンスターを生け贄にして生け贄召喚した場合、
このカードはそれぞれの効果を得る。
●グリーン・ガジェット:このカードの攻撃力は300ポイントアップする。
●レッド・ガジェット:相手プレイヤーへの直接攻撃に成功した場合、
相手ライフに500ポイントダメージを与える。
●イエロー・ガジェット:戦闘によって相手モンスターを破壊した場合、
相手ライフに700ポイントダメージを与える。


パチェ「アンティーク・ギアガジェルキメラは特定のモンスターを
    リリースして召喚することで、新たな効果が追加される。
    イエロー・ガジェットをリリースしたことで、戦闘破壊時の誘発効果を得たわね」

アリス「これで終わったと思ったら、ところがどっこいよいせよいせ。
    わたしはさらに場のグリーンガジェットとレッドガジェットをリリースし……」LP4200→3700

小町 「ま、まだモンスターを召喚するっていうのかい!?」

アリス「来なさいわたしの玩具! アンティーク・ギアガジェルドラゴン!!」


《古代の機械巨竜(アンティーク・ギアガジェルドラゴン)/Ancient Gear Gadjiltron Dragon》 †
効果モンスター
星8/地属性/機械族/攻3000/守2000
このカードが攻撃する場合、相手はダメージステップ終了時まで
魔法・罠カードを発動できない。
以下のモンスターを生け贄にして生け贄召喚した場合、
このカードはそれぞれの効果を得る。
●グリーン・ガジェット:このカードが守備表示モンスターを攻撃した時、
このカードの攻撃力が守備表示モンスターの守備力を超えていれば、
その数値だけ相手ライフに戦闘ダメージを与える。
●レッド・ガジェット:相手プレイヤーに戦闘ダメージを与えた時、
相手ライフに400ポイントダメージを与える。
●イエロー・ガジェット:戦闘によって相手モンスターを破壊した場合、
相手ライフに600ポイントダメージを与える。


霊夢 「……こ、攻撃力3000の最上級!?」

妖夢 「いや……それだけじゃない!」

アリス「そう。アンティーク・ギアガジェルドラゴンもガジェルキメラと同様、
    ガジェット達をリリースして召喚することで能力が付加される。
    グリーンガジェットとレッドガジェットをリリースしたことで、
    ガジェルドラゴンは戦闘ダメージを与えた時の誘発効果と、トランプル効果を得たわ」

パチェ「それも、アンティーク系共通の効果で、攻撃時相手は魔法・罠を発動できない。
    強力無比な効果を備えたモンスターの誕生ね」

魔理沙「でも、相手の場にはまだモンスターボックスとセカンドチャンスのコンボがあるぜ。
     あれを崩さなくちゃ攻めようがないだろ」

アリス「ふふん、そこで主人公補正よ。わたしがさっきドローしたカードはコレ♪
    大嵐を発動!」


《大嵐(おおあらし)/Heavy Storm》 †
通常魔法(制限カード)
フィールド上の魔法・罠カードを全て破壊する。


永琳 「なる。彼女の自信の根拠はあれだったわけね」

鈴仙 「にしても、テンション高いですねぇ。そんなに嬉しかったのかしら」

文  「いい顔ですね~。シャッターしちゃいましょう、そうしましょう」

アリス「だいぶお待たせしてしまったわね。ではバトルフェイズよ! 
    まずはガジェルキメラでエンペラーを攻撃するわ」

紫  「破壊、ね」LP5900→5500→4800

魔理沙「よし! エンペラーを倒した事で、アルカナフォースの攻撃力はダウンしたな」

アリス「次に巨大ネズミで、あなたの場のグリーンガジェットを破壊して……そして真打ちの出番よ!」

アリス「ガジェルドラゴン、ムーンを撃破なさい! デヴィリーライトレイ!!」

紫  「あら……」LP4800→4600→4200

アリス「愉快! 痛快! 爽快ね! ターン終了!」



アリス  LP3700:手札2:機械巨竜、機械合成獣、ネズミ
紫   LP4200:手札5:チャリオット(正位置)、ラバーズ(正位置)



文  「まったく、ずいぶん大暴れしてくれましたねぇ」

パチェ「相手モンスターはかなり破壊できたけど、血の代償のコストのおかげで
    ライフはイーブンだし、エンプレスとラッキーチャンスのせいでアドバンテージは稼げてないわね」

霊夢 「だいたいあのセリフだってパクリもいいとこじゃないの。
    流行らせようとでも思ってるのかしら」

咲夜 「でも、強力なモンスターは出せましたよ?」

レミ 「逆に言えば、あの切り札達がやられたらそれまでという事。長く息は続かないわ」

魔理沙「(そうなんだよな……勢いモンスターを召喚したはいいが、実はあまり効いてはいない。
    まあ、あいつもわかってるんだろうから心配はしないでおきたいが)」

魔理沙「(……問題は紫の方だぜ。これだけ場を荒らされたのにケロリとしてる。
    相変わらず何考えてるのかわからないし……不気味だな。
    まあ今さらっちゃ今さらだが)」

紫  「もう、やっとわたしのターン? じゃあドローしますわ」

紫  「……魂の旅路も、いよいよ終着駅にたどり着いたようね。
    このデュエルの結末も、収束し、やがて一つの形へと統合される。
    あなたはその奔流に流されるのみ……。
    手札から、フィールド魔法。光の結界を発動」


《光(ひかり)の結界(けっかい)/Light Barrier》 †
フィールド魔法
自分スタンバイフェイズ時にコイントスを1回行う。
裏が出た場合、このカードの以下の効果は次の自分のスタンバイフェイズ時まで無効となる。
●「アルカナフォース」と名のついたモンスターの召喚・反転召喚・特殊召喚時に
発動する効果は、コイントスを行わずどちらかを選択して適用する。
「アルカナフォース」と名のついたモンスターが戦闘によって相手モンスターを破壊した場合、
自分は破壊したモンスターの元々の攻撃力分のライフポイントを回復する。


アリス「(!? 光の結界……!)」

紫  「この輝かしき神智の光の中では、運命はわたしの思うがまま。
    光の結界がある限り、アルカナフォースの正位置、逆位置はコイントスではなく、
    わたしの意志で選択、決定ができる」

鈴仙 「そんな……100%なんて」

魔理沙「でやがったぜ、光の結界。
    できればこうなる前に勝負をつけてほしかったが……」

小町 「これが噂に聞く八雲紫の結界か。一筋縄じゃいきそうにないですね、四季様」

四季 「いやまあ、あの妖怪の能力じゃなくてカードの効果ですけどね」

アリス「でもこの程度の結界じゃあ、わたしの機械達を縛りつけることなんかできないわ」

紫  「違うわね。あなたを縛るのは運命という名の呪縛。
    どれだけ足掻いても、もがいても、苦しんでも……決して逃れることはできない魔性の鉄鎖。
    今から解放させてあげましょうね」

パチェ「さっきから聞いてれば運命、運命って。
    レミィのお株がとられてるじゃないの。いいの?」

レミ 「別に構わないわ。あいつのはタロットの理論の尻馬に乗ってるだけの眉唾だもの。
    説得力なんて皆無よ」

パチェ「(どっちもどっちな気もするけど……)」

アリス「わたしの運命が終わるとでも言うの? 
    なんであんたなんかにそんなことが言えるのかしら」

紫  「なんで? このカードがそう示しているからよ。
    大アルカナのラストナンバー、『世界』を示すカードがね」

アリス「……世界ですって?」

紫  「アルカナフォースⅥ、ラバーズの正位置の効果。
    それはアルカナフォースと名のつくモンスターのアドバンス召喚をするとき、
    1体で2体分のリリースとする事ができる永続効果。
    あなたの終焉の結末を見せてあげましょう。場のラバーズをリリースし……」

紫  「……顕現なさい。アルカナフォースⅩⅩⅠ-THE WORLD」


《アルカナフォースXXI(トゥエンティーワン)-THE WORLD(ザ・ワールド)/Arcana Force XXI - The World》 †
効果モンスター
星8/光属性/天使族/攻3100/守3100
このカードが召喚・反転召喚・特殊召喚に成功した時、
コイントスを1回行い以下の効果を得る。
●表:自分のエンドフェイズ時に自分フィールド上に存在する
モンスター2体を墓地へ送る事で次の相手ターンをスキップする。
●裏:相手のドローフェイズ時に相手の墓地の一番上のカード1枚を相手の手札に加える。


アリス「(……な!? ザ・ワールド!?)」

霊夢 「これが21番目、最後のアルカナフォース……攻撃力3100だなんて」

魔理沙「いや・・・・・・問題は攻撃力よりも、効果の方だ」

紫  「ザ・ワールドの誘発効果発動。
    光の結界の影響下では、わたしが自由に効果を選択できる。
    当然表の効果を選ぶわ」

パチェ「……ザ・ワールドの正位置の効果。
    それは一定時間の間、相手の時を完全に停止させる。
    場のモンスター2体を墓地に送る事で、次の相手ターンをまるまる1ターンスキップさせるのよ。
    凶悪極まりない効果だけど、使うにはコストとなるモンスター2体が必要。でも……」

妖夢 「……そうか! 
    このターンチャリオットでモンスターを破壊したら、そのモンスターは特殊召喚されてコスト分が揃う!」

紫  「聞いての通り、もう説明は不要のようね。ではバトルフェイズに移りましょう」

紫  「ザ・ワールドで、ガジェルドラゴンを攻撃。オーバー・カタストロフ」

アリス「……ッ…………!
    そんな、攻撃力3000のガジェルドラゴンが……」LP3700→3600

紫  「この瞬間、光の結界の効果発動。
    戦闘で破壊したモンスターの元々の攻撃力分、ライフを回復」LP4200→7200

鈴仙 「!? 一気にライフが7000に……!」

紫  「さらに、チャリオットで巨大ネズミを攻撃。頂門紫針よ」

アリス「く……巨大ネズミの効果で、3枚目の巨大ネズミを特殊召喚よ」LP3600→3300

紫  「ふふふ。チャリオットの誘発効果、さらにチェーンして光の結界の効果が発動。
   ライフを回復し、巨大ネズミをわたしのフィールドに特殊召喚」LP7200→8600

霊夢 「一気に8600までライフを戻すなんて……」

紫  「さて、これでわたしの場にはザ・ワールドの他にモンスターが2体。
    ターンを終了しましょう」

紫  「そしてこの瞬間、時が止まる……。
    エンドフェイズにザ・ワールドの起動効果発動。
    場のチャリオットと巨大ネズミを墓地に送ることで、次の相手ターンをスキップする。
    よって次はわたしのドローフェイズからよ。
    時間軸凍結……オーバー・ドライブ!」



アリス  LP3300:手札2:機械合成獣、ネズミ
紫   LP8600:手札4:ザ・ワールド(正位置)、光の結界



アリス「(くっ……相手ターンを丸々スキップするなんて。なんて凶悪な効果なの)」

紫  「では、再びわたしのターン、ドロー」

紫  「わたしの場の光の結界は、スタンバイフェイズ毎に正逆を決め、
    正位置でなければなければ効果を失われる。ではコイントスをしましょうか」


    つ  裏


魔理沙「よし。裏だからこのターン、光の結界の効果は無効だな」

紫  「あら。まあ、いいわ。手札から、ジェルエンデュオを召喚」


《ジェルエンデュオ/Gellenduo》 †
効果モンスター
星4/光属性/天使族/攻1700/守 0
このカードは戦闘によっては破壊されない。
このカードのコントローラーがダメージを受けた時、
フィールド上に表側表示で存在するこのカードを破壊する。
光属性・天使族モンスターを生け贄召喚する場合、
このモンスター1体で2体分の生け贄とする事ができる。


紫  「バトルよ。ザ・ワールドでガジェルキメラを、ジェルエンデュオで巨大ネズミを攻撃」

アリス「……巨大ネズミの効果発動! 
    戦闘で破壊されたことで、デッキから起動兵士デッドリボルバーを特殊召喚!」LP3300→2500→2200


《起動兵士(きどうへいし)デッドリボルバー/Boot-Up Soldier - Dread Dynamo》 †
効果モンスター
星4/地属性/機械族/攻 0/守2000
自分フィールド上に「ガジェット」と名のついたモンスターが表側表示で存在する限り、
このカードの攻撃力は2000ポイントアップする。


パチェ「あれは……場にガジェットがあればパワーアップするカードね」

咲夜 「手札にはまだガジェットが残っているはず。
    なら次のターン攻撃を仕掛けるかもしれませんね」

レミ 「でしょうね。ジェルエンデュオを倒さないと次のターンでモンスターがまた2体並ぶ。
    つまり、またザ・ワールドの効果を使われる可能性がある。
    もう一度時を止められでもしたら……間違いなく瞬殺ね」

紫  「カードを1枚セットして……ターン・エンド」



アリス  LP2200:手札2:デッドリボルバー
紫   LP8600:手札3:ザ・ワールド(正位置)、ジェルエン、光の結界、伏せ1



パチェ「(……この状況、絶体絶命というにはまだ早いかもしれないけど、数歩先が断崖なのは変わりが無い。
    ライフ、アド差はもちろんの事、ザ・ワールドの攻撃を凌ぎつつ効果を使わせないためにも、
    脇のモンスターにこちらから攻撃していかなければならない。
    まさに茨の道ね……)」

アリス「わたしのターン、ドロー!」

アリス「デッドリボルバーを対象に、機械複製術を発動!」


《機械複製術(きかいふくせいじゅつ)/Machine Duplication》 †
通常魔法
自分フィールド上に存在する攻撃力500以下の機械族モンスター1体を選択して発動する。
デッキから同名カードを2枚まで特殊召喚する事ができる。


アリス「このマジックは、わたしの場の攻撃力500以下に機械族を複製するカード。
    デッキより、デッドリボルバーを2体守備表示で特殊召喚よ!」

妖夢 「(……こちらも一気にアドを増やしてきた! 
    やはり諦めるにはまだ早いみたいだな)」

アリス「そしてレッド・ガジェットを召喚! イエロー・ガジェットを手札に加える。
    場にレッドガジェットが存在することで、リボルバー達の攻撃力は2000になるわ。
    デッドリボルバーでジェルエンデュオを攻撃!」

紫  「短絡すぎね、不合格。ミラーフォースを発動」


《聖(せい)なるバリア-ミラーフォース-/Mirror Force》 †
通常罠(制限カード)
相手モンスターの攻撃宣言時に発動する事ができる。
相手フィールド上の攻撃表示モンスターを全て破壊する。


アリス「(く……しまった。レッドガジェットと攻撃表示のリボルバーは破壊……)」

鈴仙 「あそこでミラフォを伏せられたら逃れようがないですね。
    まったく、嫌なタイミングで使ってくるわ。
    なんだかんだいって、あいつもデュエルにおける基本的な技術は熟知している……」

永琳 「そりゃ、そうよ。あのすきま妖怪は下手したら、わたしより年上かもしれないもの。
    その分物事を知っていて当然だわ」

鈴仙 「えっ、年上!? 
    ……そ、そういえば、師匠って今おいくつなんですか?」

永琳 「おいくつって、年齢なんてそんなの、覚えてないわよ。いちいち数えてられないもの」

鈴仙 「は、はあ。そうですよね。
    不老不死の方にとっちゃ歳なんてあってないようなものですし……。
    なんか矛盾してるような感じはしますけど」

魔理沙「……おいおい、なんだかきつそうだな。タッチ交代してやろうか?」

霊夢 「何さりげにむちゃくちゃ言ってんのよ。そんなの許されるわけないでしょ」

アリス「霊夢の言う通りよ。交代だなんて、冗談もいいとこだわ。
    ようやく面白くなってきたとこじゃない」

アリス「手札から、貪欲な壷を発動! 
    墓地のグリーンガジェット2枚、レッドガジェット2枚、イエローガジェット1枚をデッキに戻すわ」


《貪欲(どんよく)な壺(つぼ)/Pot of Avarice》 †
通常魔法
自分の墓地からモンスターカードを5枚選択し、
デッキに加えてシャッフルする。
その後、自分のデッキからカードを2枚ドローする。


妖夢 「ガジェットを戻して貪欲はおいしいですね。デッキに十分複数いれられるし」

幽々子「そうねぇ。でもそれはそうと、このおつまみはおいしくないんだけど」

妖夢 「あれ? 幽々子様、ビーフジャーキーお嫌いでしたっけ」

幽々子「嫌いよこんなもの。わたしが好きなのは、クジラの干物。
    言うならホエールジャーキーね。忘れたの?」

妖夢 「……ああ、そういえばそうでしたね。
    (そんなもの、食べさせたことあったかな……う~ん)」

文  「牛の干物は顎が疲れますねぇ。うまうま」

霊夢 「……あんたらさっきからクチャクチャうるさいのよっ」

アリス「ええい、うるさいわ。2枚ドロー!」

アリス「(…………よし、これなら!)
    手札から、光の護封剣を発動するわ」


《光(ひかり)の護封剣(ごふうけん)/Swords of Revealing Light》 †
通常魔法(制限カード)
相手フィールド上に存在する全てのモンスターを表側表示にする。
このカードは発動後(相手ターンで数えて)3ターンの間フィールド上に残り続ける。
このカードがフィールド上に存在する限り、相手フィールド上モンスターは
攻撃宣言を行う事ができない。


紫  「(まだまだ諦念の色は見えない、か…………うふふふふふ)」

文  「護封剣があったんですね。これで相手の攻撃を防げる」

パチェ「でも、一時凌ぎであることに変わりは無いわ。
    光の護封剣のターンカウントが進むのは相手ターン。
    ザ・ワールドの効果を使われれば、あっという間に時が進められてしまう」

アリス「さらにカードを1枚伏せて、ターンを終了するわ」



アリス  LP2200:手札1:デッドリボルバー2、護封剣、伏せ1
紫   LP8600:手札3:ザ・ワールド(正位置)、ジェルエン、光の結界



紫  「ドロー。スタンバイフェイズに、光の結界の正逆を決めなおすわ」


    つ  表


紫  「正位置。よって次のわたしのターンまで光の結界の効果が適応される。
    そして、アギドを召喚」


《アギド/Agido》 †
効果モンスター
星4/地属性/天使族/攻1500/守1300
このカードが戦闘によって破壊され墓地に送られた時、
サイコロを1回振る。
自分の墓地から、サイコロの出た目と同じレベルの
天使族モンスター1体を特殊召喚する事ができる。
(6の目が出た場合は、レベル6以上のモンスターを含む)


アリス「モンスターを並べるのが狙いなら……させないわ!
    トラップ発動、奈落の落とし穴!」


《奈落(ならく)の落(お)とし穴(あな)/Bottomless Trap Hole》 †
通常罠
相手が攻撃力1500以上のモンスターを召喚・反転召喚・特殊召喚した時、
そのモンスターを破壊しゲームから除外する。


アリス「アギドは除外してもらうわよ」

鈴仙 「ふう……なんとか伏せカードが噛みあった感じですね」

永琳 「きっと読んでたんでしょう。
    ザ・ワールドの効果発動を狙うために、モンスターを並べた瞬間を狙った。
    そんなとこかしら」

紫  「なら、ジェルエンデュオとザ・ワールドは守備表示にしておきましょう。ターンエンド」



アリス  LP2200:手札1:デッドリボルバー2、護封剣
紫   LP8600:手札3:ザ・ワールド(正位置)、ジェルエン、光の結界



アリス「(あいつの場に伏せカードはもう無い。このターンであれを引ければ……)
    ドローするわ……!」

アリス「(…………さすが、本当に来てくれるとはね。ますます補正に磨きがかかるわ)」

アリス「いくわよ。わたしは、場のデッドリボルバー2体をリリースし……」

にとり「な……ここで2体リリースだって!?」

アリス「来なさいわたしの機械人形! アンティーク・ギア・ゴーレム!!」


《古代の機械巨人(アンティーク・ギアゴーレム)/Ancient Gear Golem》 †
効果モンスター
星8/地属性/機械族/攻3000/守3000
このカードは特殊召喚できない。
このカードが守備表示モンスターを攻撃した時、
このカードの攻撃力が守備表示モンスターの守備力を超えていれば、
その数値だけ相手ライフに戦闘ダメージを与える。
このカードが攻撃する場合、
相手はダメージステップ終了時まで魔法・罠カードを発動できない。


紫  「(……へえ)」

霊夢 「……人形ってレベルじゃねーわよ!」

魔理沙「まあ実際違うしな」

パチェ「ふむ、ここで来たか。古代の機械のエースカード」

アリス「バトルフェイズよ。アンティーク・ギアゴーレムは貫通能力を持っているわ。
    ジェルエンデュオを攻撃! ソルジャーオブクロス!!」

紫  「ジェルエンデュオは戦闘破壊耐性があるけど、ダメージを受けたので破壊されます」LP8600→5600

魔理沙「ジェルエンデュオの守備力は0。ダイレクトアタック相当のダメージか。
    ようやくいいのが入ったな」

パチェ「とはいえ、攻撃力はザ・ワールドの方が上。
    あと3ターンの間にあれをなんとかするか、光の護封剣を破壊されたら
    ギアゴーレムもやられてしまう。相変わらずの瀬戸際には間違いないわ」

アリス「主人公は崖っぷちであるほど強くなるのよ。ターンエンド」



アリス  LP2200:手札1:古代の機械巨人、護封剣
紫   LP5600:手札3:ザ・ワールド(正位置)、光の結界



紫  「わたしのターンね。ドロー……」

紫  「(…………このカードは)」

アリス「…………?」

霊夢 「あれ? 紫が考えるなんて、珍しいわね」

紫  「あら、わたしだって思考する妖怪よ。光の結界の効果でコイントスをするわ」


   つ  裏


紫  「裏か、まあいいでしょう。本番はこっち。
    手札から、2枚目のカップ・オブ・エースを発動」

パチェ「またドロー強化カードか。
    でも、今度はセカンドチャンスは無いから、成功率は二分の一ね」

アリス「ふん、傲慢ね。ここで裏が出たら、今までのアドバンテージが台無しよ」

紫  「傲慢だなんて。これは余裕といってほしいものだわ。
    審判、今度は気合入れて頼むわよ」

輝夜 「(……これで裏を出さなければ負けだわ。なんていうか、精神的に。
    これはもう、わたし自身の問題よ!)」

輝夜 「(…………おらぁっ!)」


   つ  裏


輝夜 「(うはwwwwキタコレwwwwwざまぁwwww)」

永琳 「ひ、姫様。審判がガッツポーズはいかがなものかと……」

輝夜 「え? ああ、そうね。失敬したわ。ぷぷぷぷぷ……」

アリス「裏目ね。遠慮なくドローさせてもらうわ」

紫  「ふふ、まあこういうこともあるわね。では次なる手を。
    手札から、雲魔物タービュランスを召喚」


《雲魔物(クラウディアン)-タービュランス/Cloudian - Turbulence》 †
効果モンスター
星4/水属性/天使族/攻 800/守 0
このカードは戦闘によっては破壊されない。
このカードが表側守備表示でフィールド上に存在する場合、このカードを破壊する。
このカードの召喚に成功した時、フィールド上に存在する「雲魔物」と名のついた
モンスターの数だけこのカードにフォッグカウンターを置く。
このカードに乗っているフォッグカウンターを1つ取り除く事で、
デッキまたは墓地から「雲魔物-スモークボール」1体を特殊召喚する。


妖夢 「(!? あのカードは!)」

魔理沙「リリース要員か……まずいぜ」

紫  「タービュランスの誘発効果発動。このカードにフォッグカウンターを一つ乗せる。
    そしてこのカウンターを取り除いて起動効果発動。
    デッキから雲魔物スモークボールを特殊召喚。ターンを終了しましょう」


《雲魔物(クラウディアン)-スモークボール/Cloudian - Smoke Ball》 †
通常モンスター
星1/水属性/天使族/攻 200/守 600
小さな小さな雲魔物の子供雲。ひとりぼっちが大嫌いで、
仲間たちとそよ風に乗ってゆらゆらと散歩をするのが大好き。


紫  「これでまた2体モンスターが揃ったわね。
    エンドフェイズに場の雲魔物2体を墓地に送り、ザ・ワールドの起動効果発動。
    凍結せよ、オーバー・ドライブ……!」

霊夢 「ま、またアリスのターンが……」

文  「光の護封剣が無かったら即死でしたね。
    これもあの人形使いさんの悪運の強さかしら」

パチェ「でも守ってくれていた光の柱も、このターンで消える。
    悪運だけでいつまでもしがみついていられるものではないわ」

紫  「またわたしのターンね、くすくす。ドロー」

紫  「カードを1枚伏せて、ターンを終了するわ。
   そしてこの瞬間、光の護封剣は消え去る……」
 


アリス  LP2200:手札3:古代の機械巨人
紫   LP5600:手札2:ザ・ワールド(正位置)、光の結界、伏せ1



レミ 「…………」

パチェ「……? レミィ、どうかした?」

レミ 「パチェは感じなかった? さっきの違和感……」

パチェ「違和感? 何のこと?」

レミ 「カップ・オブ・エースよ。あのカードは、成功する確率二分の一のギャンブルカード。
    セカンド・チャンスが無ければ、普通は自分が劣勢の時に一か八かで使うものよ。
    今みたいな有利な状況であのカードを使うなんて……」

パチェ「…………うーん、そうかしら。
    光の護封剣を破壊するカードさえ引ければ、ギアゴーレムを倒せるわけだし。
    勝負を急いで使ったとしても不思議じゃないと思うけど……
    あいつの考えてることはわからないけどね」

レミ 「(……パチェの言う事も一理あるけど。
    わたしにはどうも、相手にわざと塩を送ったように見えるのよね……)」

魔理沙「光の護封剣は消えたが、手札は増えた。
    もういいかげん逆転してくれても構わないぜ。少しはわたしを安心させてくれ」

アリス「あら、あなたもつくづくわからない人ね。
    わたしの心配なんて、するだけ無駄よ。ドロー」

アリス「ギアゴーレムにカードにこれを装備させるわ。アンティーク・ギアタンク」


《古代の機械戦車(アンティーク・ギアタンク)/Ancient Gear Tank》 †
装備魔法
「アンティーク・ギア」と名のついたモンスターにのみ装備可能。
装備モンスターの攻撃力は600ポイントアップする。
このカードが破壊され墓地へ送られた時、
相手ライフに600ポイントダメージを与える。


鈴仙 「攻撃力が3600……! これでザ・ワールドも倒せますね」

永琳 「それも貫通能力付き。さすがにこれを倒すのは容易ではないわね」

アリス「さらに手札から、アンティーク・ギアナイトを召喚するわ」


《古代の機械騎士(アンティーク・ギアナイト)/Ancient Gear Knight》 †
デュアルモンスター
星4/地属性/機械族/攻1800/守 500
このカードは墓地またはフィールド上に表側表示で存在する場合、
通常モンスターとして扱う。
フィールド上に表側表示で存在するこのカードを通常召喚扱いとして再度召喚する事で、
このカードは効果モンスター扱いとなり以下の効果を得る。
●このカードが攻撃する場合、
相手はダメージステップ終了時まで魔法・罠カードを発動できない。


アリス「これでバトルよ。ギアゴーレムでザ・ワールドを攻撃! ソルジャーオブクロス!!」

紫  「……ザ・ワールドは破壊ね」LP5600→5100

アリス「でもまだ攻撃は残ってるわ。ギアナイトでダイレクトアタック!」

紫   LP5100→3300

魔理沙「よし! ザ・ワールドを倒したぜ!」

アリス「ようやく、あなたの占いがインチキだったと証明されそうね。
    カードを1枚伏せて、ターンエンドよ」



アリス  LP2200:手札1:機械巨人、機械騎士、機械戦車、伏せ1
紫   LP3300:手札2:光の結界、伏せ1



紫  「あらぁ、インチキだなんて。学の無さが疑われるわよ。
   わたしはまだ最後のカードを切ってないというのに」

霊夢 「最後? タロットカードって0から21までじゃないの?」

パチェ「いや、あいつはたぶんあのカードの事を言っているのよ。
    遊戯王に限り存在する、23番目の大アルカナの事をね。
    でも、モンスターは場に0にこの状況であのカードをどうやって……」

レミ 「できないことはないわ。おそらくあの伏せカード……」

紫  「まずはスタンバイフェイズに光の結界の効果発動。コイントスをするわ」


    つ  裏


アリス「どうやらあなたの命運もこれまでのようね。
    わたしの勝ちよ。いい加減、茶番は幕にしたらどうなの」

紫  「くすくす……リバースカードオープン、奇跡の光臨」


《奇跡(きせき)の光臨(こうりん)/Miraculous Descent》 †
永続罠
除外されている自分の天使族モンスター1体を選択し特殊召喚する。
このカードがフィールド上から離れた時、そのモンスターを破壊する。
そのモンスターが破壊された時このカードを破壊する。


紫  「このカードの効果で、除外されている天使族を特殊召喚するわ。
    アルカナフォースⅢ、エンプレスを特殊召喚」

妖夢 「エンプレス? 
    今さらそんなモンスターを召喚してどうしようというのでしょう。リリース要員ですか?」

パチェ「…………いや、これは。まさか……!」

紫  「エンプレスの誘発効果にチェーンして、速攻魔法発動。地獄の暴走召喚」


《地獄(じごく)の暴走召喚(ぼうそうしょうかん)/Inferno Reckless Summon》 †
速攻魔法
相手フィールド上に表側表示モンスターが存在し、自分フィールド上に
攻撃力1500以下のモンスター1体の特殊召喚に成功した時に発動する事ができる。
その特殊召喚したモンスターと同名カードを自分の手札・デッキ・墓地から
全て攻撃表示で特殊召喚する。
相手は相手フィールド上のモンスター1体を選択し、そのモンスターと
同名カードを相手自身の手札・デッキ・墓地から全て特殊召喚する。


霊夢 「ぼ、暴走召喚!?」

魔理沙「なんて奴だ。ここであのカードを発動させるなんて」

紫  「地獄の暴走召喚は、特殊召喚に成功したモンスターと同名のカードを可能な限り特殊召喚する。
    わたしはデッキから、さらに2体のエンプレスを特殊召喚」

アリス「(ギアゴーレムは特殊召喚ができないモンスター。なら……)」

アリス「わたしはギアナイトを2体、デッキから特殊召喚するわ。攻撃表示よ」

紫  「一応、3体のエンプレスのコイントスもしておかないとね。もう意味はないのだけれど」


   つ  表  裏  裏


妖夢 「意味は無い……やはり狙いは生け贄でしょうか?」

幽々子「紫もずいぶんと楽しそうね。わたしも嬉しいやら鬱陶しいやらで忙しいわ」

紫  「さて。わたしの場には来たるべき破壊の座となりし、真鍮の柱が三つ揃った。
    タロットの示す最後の予言は、運命の完結ではなく、世界の終焉。
    場のエンプレス3体を墓地に送り……」

紫  「降臨なさい。THE LIGHT RULER」


《アルカナフォースEX(エクストラ)-THE LIGHT RULER(ザ・ライト・ルーラー)/Arcana Force Extra - The Light Ruler》 †
効果モンスター
星10/光属性/天使族/攻4000/守4000
このカードは通常召喚できない。
自分フィールド上に存在するモンスター3体を
墓地へ送った場合のみ特殊召喚する事ができる。
このカードが特殊召喚に成功した時、コイントスを1回行い以下の効果を得る。
●表:相手モンスターを戦闘によって破壊し墓地に送った時、
自分の墓地からカード1枚を手札に加える事ができる。
●裏:このカードを対象にする効果モンスターの効果・魔法・罠カードの
発動を無効にし破壊する。
この効果でカードの発動を無効にする度に、
このカードの攻撃力は1000ポイントダウンする。


鈴仙 「……あれが正真正銘、最後のアルカナフォース」

霊夢 「攻撃力…………4000ですって!?」

永琳 「アルカナフォースには珍しく、表裏どちらもデメリットの無いカードね。
   まあモンスター3体をコストにするんだから、それくらい強くてもいいかもしれないけど」

魔理沙「まさかほんとにエクストラが出るとは思わなかったぜ。
    攻撃力4000なんて、今のアリスに倒せるのか……」

紫  「ライトルーラーの誘発効果発動。コイントスで効果が決定するわ。審判」

輝夜 「(それにしても、お腹減ってきたわね……)
    はいはい。じゃあ、いくわよ」


    つ  裏


紫  「逆位置の効果を得るわ。では、バトルフェイズにいきましょうか……」

パチェ「アリスのライフは2200……。
    攻撃力1800のギアナイトに攻撃されたら……終わりね」

レミ 「……いや、あいつはあの程度では終わらないわ。
    悪あがきが大好きな奴だしね。ふふふ」

紫  「ライト・ルーラーで、アンティーク・ギアナイトを攻撃。
    滅しなさい。ジ・エンド・オブ・レイ……!!」

アリス「……そうはいかないわ! トラップ発動、強制脱出装置!」


《強制脱出装置(きょうせいだっしゅつそうち)/Compulsory Evacuation Device》 †
通常罠
フィールド上のモンスター1体を持ち主の手札に戻す。


アリス「これで、ライトルーラーを手札に戻す!」

鈴仙 「強制脱出装置! これでライトルーラーをバウンスすれば……」

紫  「……この瞬間、ライト・ルーラーの誘発効果発動。
    攻撃力を1000ダウンすることで、このカードを対象にするカードを無効にする。
    攻撃は続行よ」

アリス「きゃああっ……!!」LP2200→400

紫  「(…………ふふっ、まあこのぐらいで十分かしら。悪くないデュエルだったわ)」

紫  「(最後にもう一回だけ……このカードで測るとしましょう)」

紫  「これにてターン、終了……」



アリス  LP 400:手札1:機械巨人、機械騎士2、機械戦車
紫   LP3300:手札1:ライトルーラー、光の結界、奇跡の光臨



魔理沙「ライフは大幅に削られたが……生き残ったぜ!」

パチェ「そうね。
    ライトルーラーの攻撃力は3000に下がっているからギアゴーレムで破壊できる。
    伏せカードも無いし……このターンの総攻撃でアリスの勝ちね」

霊夢 「ちょっと紫~。駄目じゃないのよ~」

アリス「ラストターンよ! ドロー!」

アリス「アンティーク・ギアゴーレムで、ライトルーラーを攻撃! ソルジャーオブクロス!!」

紫  「う……」LP3300→2700

鈴仙 「通った! 決まりですね!」

アリス「よし! ギアナイト2体でダイレクトアタック! これで終わりよ!」

紫  「1体は通すけど、2体目は駄目よ。
    手札から、アルカナフォースⅩⅣ-TEMPERANCEを捨てるわ」


《アルカナフォースXIV(フォーティーン)-TEMPERANCE(テンパランス)/Arcana Force XIV - Temperance》 †
効果モンスター
星6/光属性/天使族/攻2400/守2400
手札からこのカードを捨てる事で、自分が受ける戦闘ダメージを1度だけ0にする。
このカードが召喚・反転召喚・特殊召喚に成功した時、
コイントスを1回行い以下の効果を得る。
●表:自分が受ける戦闘ダメージは半分になる。
●裏:相手が受ける戦闘ダメージは半分になる。


紫  「テンパランスの効果で、ギアナイト一体の攻撃のダメージを一度だけ無効にする。
    あなたのフィールドに攻撃できるモンスターはもういない。
    このターンで終わらせられなくて残念だったわね」LP2700→900

パチェ「まさかあの攻撃で生き残るなんて。しぶといわ」

レミ 「自業自得かもね。
    手札のガジェットを召喚していれば決められていたのに、それをしなかったのはあいつのミスよ」

魔理沙「できればこのターンで倒して欲しかったんだけどな……。
    正直あいつは追い詰めても追い詰められた顔をしないから、
    決められる所で決めて欲しかったが……」

アリス「ならそのお願い、叶えてあげましょうか?」

魔理沙「え? お前……」

鈴仙 「叶えるって、もう戦闘していないモンスターはいないわよ? 
    いったいどうやって……」

アリス「いないならまた呼び出せばいいだけの話よ。このカードでね!」

アリス「……手札から、速攻魔法発動! 超・融・合!!」


《超融合(ちょうゆうごう)/Super Polymerization》 †
速攻魔法
手札を1枚捨てる。自分または相手フィールド上から融合モンスターカードに
よって決められたモンスターを墓地へ送り、
その融合モンスター1体を融合デッキから特殊召喚する。
このカードの発動に対して、魔法・罠・効果モンスターの効果を発動する事はできない。
(この特殊召喚は融合召喚扱いとする)


パチェ「な!? 超融合ですって!」

妖夢 「まさかここでこれが来るとは……」

魔理沙「って、アッー! それわたしのデッキのやつじゃないか。
    いつの間に……」

アリス「なんかさっきあなたも使ってて楽しそうだっから、
    さっきパワーボンドと交換して入れてみたの」

魔理沙「お前もっと緊張感もってデッキ組めよっ」

アリス「緊張感とデュエルを楽しむ心は切って切り離せるのよ。
    じゃあそろそろいかせてもらうわ! 場のアンティーク・ギア3体を超融合!!」

アリス「究極の古代兵器を見せてあげるわ! 
    出でよ、アンティーク・ギア・アルティメット・ゴーレム!!」


《古代の機械究極巨人(アンティーク・ギア・アルティメット・ゴーレム)》 †
融合・効果モンスター
星10/地属性/機械族/攻4400/守3400
「古代の機械巨人」+「アンティーク・ギア」と名のついたモンスター×2
このモンスターは融合召喚でしか特殊召喚できない。
このカードが守備表示モンスターを攻撃した時、その守備力を攻撃力が超えていれば、
その数値だけ相手ライフに戦闘ダメージを与える。
このカードが攻撃する場合、相手はダメージステップ終了時まで
魔法・罠カードを発動できない。
このカードが破壊された場合、自分の墓地から「古代の機械巨人」1体を
召喚条件を無視して特殊召喚する事ができる。


紫  「(…………ふふふふふ。まさか、これほどとは)」

霊夢 「攻撃力…………4400~!?」

アリス「アルティメット・ゴーレムで紫にダイレクトアタック! ドールオブラウンドテーブル!!」

紫   LP900→0



    *



輝夜 「よっしゃあああああ!! 勝者、七色!」

永琳 「ひ、姫様。喜びすぎかと……」

アリス「幕ね。やっぱりわたしに占いは肌じゃないわ」

魔理沙「ガッチャだぜ、アリス。でも超融合は返せな」

パチェ「まったく、派手好きなのね。わざわざ3体融合で決めるなんて」

レミ 「馬鹿の行動は簡単に予測できるが、大馬鹿の行動は予測できない。
    昔の人がそういっていたわ。昔といっても、生まれたのはわたしの方が先だけど」

紫  「ごめんなさいねぇ、霊夢。わたし負けちゃったかも」

霊夢 「かもじゃなくて、実際負けてるのよ。
    でもまあいいわ、まだタッグデュエルが残ってる。
    チームのトーナメント敗退が決まったわけじゃないし。
    それにおかげで、もう一度あいつらとデュエルできるわけだしね」

幽々子「ああ、紫。お疲れ様。飲む?」

紫  「あら、もちろん飲むわ」

霊夢 「まだ飲むなっつってんでしょうが……」

小町 「四季様~。
    いい加減わたしにも……仕事に支障が無い程度に控えますので」

四季 「仕事はこなせてもデュエルができなくなれば駄目です。一応小町はわたしのパートナーなのですから」

小町 「……四季様はもうだいぶ飲んでるようですが、そっちこそ大丈夫なんですか?
    もう顔が真っ赤じゃないですか」

四季 「無論、問題ありませんよ。魔法カードと罠カードの判別ぐらいはできます」

小町 「(駄目そうだ……)」

パチェ「これでお互い一勝一敗。プレーオフのタッグデュエルで勝敗を決めるわけか。
    これは総力戦になるわね」

レミ 「まったく、そんなのどうだっていいわ。わたしは早くデュエルしたくてうずうずしているの。
    今日はまだ血を見てないからね……」

パチェ「(デュエルで流血させるつもりかしら……)
    ともかく。そういえば、レミィは今日まだデュエルしてないんだったわね。わたしもだけど」

レミ 「パチェが倒れるからよ。まあおかげで詰め碁の実力は上がったけど」

霊夢 「いいわね、紫。一度終わったからって、まだ気を抜かないでよ。
    あんたが負けた以上次のタッグデュエルで、ベスト4に進めるかどうかが決まるんだから。
    まあ、あんたの場合気を抜くなと言っても、初めから入ってるのかも怪しいものだけど」

紫  「たぶん大丈夫よ。脊椎動物だし」

魔理沙「だとさ。お前もまだ緊張の糸切らすなよ。
    本気の霊夢と紫……この結界組はある意味最強のコンビだからな。
    一筋縄にはいくわけがないぜ」

アリス「あら、魔理沙がそんな弱気を見せるなんて、意外ね。
    最強のコンビなんて、もうとっくに殿堂入りされていたかと思ってたわ。
    もちろん、わたしたちの連名でね」





















                                             ・・・・・・To be continued
第十四話です。前回コメント下さった方々、改めてありがとうございましたm(_ _)m

アリス→古代の機械、紫→アルカナフォースです。
ゆかりんといえば次元デッキというイメージがありますが、それだと少々味気ないので、こちらのアルカナフォースにしました。
能力の胡散臭さ、一風変わったカードデザインと、実にゆかりんが好みそうなデッキだと思うのですが、いかがでしょうか?

今回はアルティメットゴーレムを出したいがために、最後ちょっと変な構成になってしまいました。それにしても、このSSでの超融合の使用率は異常。


<以下コメントへの返信>
>>1ご指摘ありがとうございました~。
ひどい勘違いをしてました・・・・・・やっぱり使ったことないカードを起用するもんじゃないですねorz
普段はまず実際にデッキを組んで回してからその後で物語を考えるのですが、今回に限ってはLODTのカードが総じてオンラインで未実装だったので、いろいろと勘違いが起きてしまいました。申し訳ありません。
本編に影響ない程度に修正しました~。

>>2>>3
ご指摘ありがとうございます。1ターンに1回だということを、完全に失念してました(ノ∀`)
なんとか修正できました~。

>>5>>7>>9
ご指摘どうもです。修正しました~。
勢い←こちらはこのままで大丈夫です。

>>6
なるほど~。天魔神はカリスマでてますねw
それにしても、やっぱり人によって結構イメージ違うものなんだなぁと今更。
クラミ痔あ
コメント



1.名前が無い程度の能力削除
とりあえず、ミスを指摘させてもらうと、

先攻2ターン目にアリスが「巨大ネズミを攻撃表示に変更」と言ってますが、最初から攻撃表示にしています。
あと、ダーク・ヴァルキリア召喚時に魔理沙が「再召喚で魔法・罠破壊効果を得られるモンスター」と発言していますけど、ダーク・ヴァルキリアの効果で破壊できるのはモンスターです。

以上、楽しいデュエルでした。続きを心待ちにしています。
2.名前が無い程度の能力削除
アルカナフォースは効果が面倒なのでよくここまでの流れが作れたと驚きました。
正直このテーマデッキは使わないだろうと思っていたのに。
しかし超融合はロマンだからしょうがないと力いっぱい叫びたい気分ですね。

一つ気になったのがエンプレスで特殊召喚されたエンペラーとモンスターBOXのコイントス。
両方とも効果をセカンドチャンスでやり直していますが同一ターン内なので、
1ターンに1度だけ無効にしコイントスをやり直す事ができる、と矛盾していました。
確かこれは出来なかったと思いますのでご確認ください。
3.名前が無い程度の能力削除
主人公がいるせいで最初から勝敗が分かってるのがなぁ……
まぁそれは原作の遊戯王も同じだから仕方ないか
4.名前が無い程度の能力削除
↑のかたも仰られていますが、セカンドチャンスのやり直しは1ターンに一度だけなので表記的におかしな部分が多々ありますね
5.名前が無い程度の能力削除
紫  「カードを2枚伏せて、ターンを終了するわ。
   そしてこの瞬間、光の護封剣は消え去る・・・・・・」と言ってますが
アリス  LP2200:手札3:古代の機械巨人
紫   LP5600:手札2:ザ・ワールド(正位置)、光の結界、伏せ1←紫の伏せカードが1枚になってます。

次回のタッグデュエルで誰がどんなデッキを使うのか?楽しみに待ってます。
6.名前が無い程度の能力削除
紫のデッキに一番しっくりくる自分の中にあったイメージは、「天魔神」だったりしたんですが。
や、こう・・・光と闇の境界を操る・・・ってイメージで・・・・・・!!
アルカナとは。胡散臭さが際立っちゃいましたねw
しかし、ダークルーラーとライトルーラー、闇と光(ホントはどっちも光だけど)の二大巨頭を供えたアルカナデッキもらしいといえばらしいかな、と思ってしまったり。

や、今回も楽しませて頂きました。
次回作にも期待しておりますよっ。
7.名前が無い程度の能力削除
真理沙が「勢いモンスター」と言ってるところがありますが、「勢いでモンスター」の間違いですか?
あと、レッド・ガジェットを召喚した後に『機械複製技術』をデッドリボルバーを対象に使ってますけど、レッド・ガジェットを召喚した時点で攻撃力2000になってますから発動できないですよ。
8.名前が無い程度の能力削除
うわーやべーこの人の作品読んでたら東方遊戯王書きたくなってきた。
なんかオリカードとか出しちゃいそうだから自重するけど。
9.名前が無い程度の能力削除
アリス  LP7900:手札6:ネズミ
紫   LP6500:手札3:エンプレス(正位置)、セカンド、ラッキー、伏せ1
なのに、次のターンで
>魔理沙「紫の場には正位置のエンプレスと伏せカードが2枚か・・・・・・攻めにくいな」
>アリス「(しかし、奴の手札はわずか2枚・・・・・・ここは一気に攻めて、今のうちにエンプレスを倒しておくほうがいいわ)」
と言って(思って)います。
10.狂信者ギリメカラ削除
アルカナフォースですか、カードを買わなくなって久しいだけに随分デュエルも変わったな~と実感したり。
次の作品も楽しみに読ませていただきます。