注意：前回の続きです。
＿＿＿＿＿＿＿＿11:00 迷いの竹林
アリス「（…………と、いうわけで、人間の里が見えてきたわけだけど）」
アリス「（よくよく考えれば、あんなとこ行っても、相手なんか誰もいないわよねぇ）」
アリス「（のんびり飛んでる間に誰かと会ったらやりたかったんだけど、そうもならなかったし。
まあ、こんな昼間から人間の里をふらつく物好きな妖怪なんて、いるはずないか……）」
アリス「（やっぱり時間の無駄だったようね。じゃあ今度は湖の方にでも…………って、ん？
あれは……）」
慧音 「また現れたな。性懲りも無く」
アリス「ああ、そういえばあなたがいたわね。物好きな妖怪」
慧音 「だから、満月が無ければ人間だ。
里に何の用があるかは知らないが、ここは通さんぞ」
アリス「魔理沙のせいでわたしまで信用が無くなったみたいね。
別に人間なんかとって食ったりしないのに」
慧音 「あ、ひょっとして、いつもの人形劇をしに行くのか？
あなたの大道芸はよくできているとは思うが、人間達の評判はよくないぞ。
動きがリアルすぎるとかで、人形劇に見えないのだそうだ」
アリス「貴重な意見ありがとう。
でも生憎と、今日は巡業じゃないの。天気は悪くないけどね」
慧音 「誰も天気はきいていないんだが。こんなとこで油を売ってる暇があったら、
家に帰って間接の少ない人形でも作ってればいい」
アリス「そういうわけにもいかないの。
わたし知ってるわよ、あなたも今朝大会会場にいたわね。
あなたみたいなモノラル妖怪が、こんなゲームの大会に参加しているなんて意外だけど」
慧音 「……そういうことか。デュエルの相手を探していたわけだな。
まあ、わたしはそんなに好きで参加してるわけじゃない」
アリス「じゃあ何？ 景品が目的ってこと？」
慧音 「ああ。人間たちのための風邪薬が欲しくてな」
アリス「風邪薬～？ んなもん普通に買えばいいでしょうに」
慧音 「いやまあな。でも、なかなか無いんだよ。塗るタイプの風邪薬は」
アリス「……まあいいわ、デュエルするのに依存はないようだし。
きいておくけど、あなたスペルカードは何枚持ってるの？」
慧音 「二枚だ。そちらは？」
アリス「三枚よ。本当は三枚賭けがしたかったのだけれどね。
まあどうせ期待はしてなかったからいいわ」
慧音 「……言わなくてもいいなら言わんでもよろしい。
どうやら、お前はいつかの月夜の異変からまったく改心してないらしいな。
今後人間に危害を加えるとも限らない。ここで始末してやる」
アリス「そっちこそ、余計な事は言わないことね。変身しても勝てなかったくせに。
都合よく、下は竹林よ。そこで改めて雌雄を決めてあげる」
慧音 「雌雄を決めるのは人の力ではなく歴史だ。
いかなる存在も、終わりなき時代の奔流に流されるのみ。
滔々と紡がれゆく歴史の力、幻想郷の原初から現在を、身をもって学ぶがいい！」
慧音【エーテルサイド・ピラミッド】LP8000
ＶＳ
アリス【表サイバー流マガトロ式】LP8000
アリス「わたしのターン！ ドロ……」
慧音 「ちょっと待て。お前の問答無用で先行をとる汚いやり口は聞いている。
ちゃんと公平にコイントスで決めてもらおうか」
アリス「チッ、仕方ないわね。裏」
慧音 「（よくもまあぬけぬけと舌打ちを……）
……表だな。先行はいただくぞ」
アリス「お好きにどうぞ」
慧音 「では、ドローする。
モンスターを裏守備でセット。ターンエンドだ」
アリス「今度こそわたしのターンね、ドローするわよ」
アリス「わたしもモンスターを裏守備でセット。
さらにカードを１枚伏せて、終了よ」
慧音 LP8000:手札５:裏守備
アリス LP8000:手札４:裏守備、伏せ１
慧音 「（裏守備に伏せ１か……定石だな）」
アリス「さあ、お堅い妖怪だけど、デュエルの腕となるとどうなのかしら？
拝見させてもらうわ」
慧音 「ふん、いいだろう。最近デュエルモンスターズは里でも流行っていてな。
わたしも子供達からいろいろと教えられていたが、今ではわたしが彼らに教えている立場だ。
お前にもデュエルの真髄というものを教授してやろう。ドロー」
慧音 「ウィングド・ライノを攻撃表示で召喚する」
《ウィングド・ライノ/Winged Rhynos》 †
効果モンスター
星４/風属性/獣戦士族/攻1800/守 500
罠カードが発動した時に発動する事ができる。
フィールド上に表側表示で存在するこのカードを持ち主の手札に戻す。
アリス「（へえ……罠カードでの破壊から免れることができるカードか。
伏せカードは使えないわね）」
慧音 「その裏守備に攻撃だ」
アリス「クリッターよ。破壊されるわ」
《クリッター/Sangan》 †
効果モンスター（制限カード）
星３/闇属性/悪魔族/攻1000/守 600
このカードがフィールド上から墓地に送られた時、
自分のデッキから攻撃力１５００以下のモンスター１体を選択し、
お互いに確認して手札に加える。その後デッキをシャッフルする。
アリス「墓地に送られたことで誘発効果発動。
デッキから、サイバー・フェニックスを手札に加えるわよ」
慧音 「む、機械族デッキか。攻撃力にモノをいわすデッキだな。
やはりあなたの相方同様、力任せがお好みのようだ」
アリス「わたしのサイバー流を甘く見ないほうがいいわよ。
一癖にも二癖にも終わらない味があるから、存分に噛み締めていきなさい」
慧音 「よく回る口だ。だが、攻撃力ならわたしのデッキも遅れをとらない。
ターンエンドだ……！」
慧音 LP8000:手札５:ライノ、裏守備
アリス LP8000:手札５:伏せ１
アリス「（ふん、そんなはったりには乗らないわ）
わたしのターンよ、ドロー」
アリス「いかせてもらうわ。サイバー・ドラゴンを特殊召喚！」
《サイバー・ドラゴン/Cyber Dragon》 †
効果モンスター（本当は準制限カード）
星５/光属性/機械族/攻2100/守1600
相手フィールド上にモンスターが存在し、
自分フィールド上にモンスターが存在していない場合、
このカードは手札から特殊召喚する事ができる。
アリス「攻撃表示よ。さらに、シャインエンジェルを召喚するわ」
《シャインエンジェル/Shining Angel》 †
効果モンスター
星４/光属性/天使族/攻1400/守 800
このカードが戦闘によって墓地へ送られた時、デッキから攻撃力１５００以下の
光属性モンスター１体を自分のフィールド上に表側攻撃表示で特殊召喚する事ができる。
その後デッキをシャッフルする。
アリス「バトルフェイズ。まずはサイバー・ドラゴンで、ウィングド・ライノに攻撃。
エヴォリューション・上海・バースト！」
慧音 「あえてその技名には何も言わないでおこう。ライノは破壊される」LP8000→7700
アリス「続いて、シャインで裏守備に攻撃するわ」
慧音 「こっちは素早いモモンガだ」
《素早いモモンガ/Nimble Momonga》 †
効果モンスター
星２/地属性/獣族/攻1000/守 100
このカードが戦闘によって墓地へ送られた時、
自分は１０００ライフポイント回復する。
さらにデッキから「素早いモモンガ」をフィールド上に
裏側守備表示で特殊召喚する事ができる。
その後デッキをシャッフルする。
慧音 「戦闘で破壊され、墓地に送られたことで効果発動。
ライフを１０００回復し、さらに同名カードを２枚裏守備表示で特殊召喚する」LP7700→8700
アリス「（……ライフ回復の効果を持ったリクルーターか。鬱陶しいわね）」
アリス「このままターンエンドよ」
慧音 LP8700:手札５:裏守備２
アリス LP8000:手札４:サイドラ、シャイン、伏せ１
慧音 「わたしのターンだ。ドロー」
慧音 「こちらもいかせてもらおう。
場の裏守備のモモンガ一体をリリース、暗黒のマンティコアを召喚する」
《暗黒のマンティコア/Manticore of Darkness》 †
効果モンスター（準制限カード）
星６/炎属性/獣戦士族/攻2300/守1000
このカードが墓地に送られたターンのエンドフェイズ時に発動する事ができる。
獣族・獣戦士族・鳥獣族のいずれかのモンスターカード１枚を
手札または自分フィールド上から墓地に送る事で、
墓地に存在するこのカードを特殊召喚する。
アリス「（マンティコア…………神話上の生物。再生能力を持つモンスターね）」
慧音 「獣の咆哮は電気をも切り裂く。
マンティコアでサイドラに攻撃だ。産霊、ファーストピラミッド！」
アリス「（ちょっともったいないけど……ここは様子見で使ってみようかしら）」
アリス「通さないわ。リバースカードオープン、ミラフォよ。マンティコアを破壊」
《聖なるバリア－ミラーフォース－/Mirror Force》 †
通常罠（制限カード）
相手モンスターの攻撃宣言時に発動する事ができる。
相手フィールド上の攻撃表示モンスターを全て破壊する。
慧音 「サイドラを守ったか。
だが、エンドフェイズでマンティコアの効果を発動させてもらう。
手札の巨大ネズミを墓地に送ることで、墓地からマンティコアを特殊召喚する。
ターンエンドだ」
慧音 LP8700:手札４:マンティコア、裏守備
アリス LP8000:手札４:サイドラ、シャイン
アリス「（やっぱり蘇生させてきたか。
あの娘の手札はまだ４枚もある。これはなかなか厄介ね……）」
アリス「ドローするわ」
アリス「サイドラとシャインエンジェルを守備表示に変更。
カードを１枚伏せてターンエンドよ」
慧音 LP8700:手札４:マンティコア、裏守備
アリス LP8000:手札４:サイドラ、シャイン、伏せ１
慧音 「わたしのターンだ。ドロー」
慧音 「カードを１枚伏せ、バトルフェイズだ。マンティコア、サイドラを粉砕しろ！」
アリス「そうはいかないわ。トラップ発動。アタック・リフレクター・ユニット！」
アリス「場のサイバー・ドラゴンを生け贄に捧げることで、
デッキからサイバー・バリア・ドラゴンを攻撃表示で特殊召喚するわ。
おいで！ サイバー・バリア・ドラゴン！」
《アタック・リフレクター・ユニット/Attack Reflector Unit》 †
通常罠
自分フィールド上の「サイバー・ドラゴン」１体を生け贄に捧げて発動する。
自分の手札・デッキから「サイバー・バリア・ドラゴン」１体を特殊召喚する。
《サイバー・バリア・ドラゴン/Cyber Barrier Dragon》 †
効果モンスター
星６/光属性/機械族/攻 800/守2800
このカードは通常召喚できない。
このカードは「アタック・リフレクター・ユニット」の
効果でのみ特殊召喚する事ができる。
このカードが攻撃表示の場合、１ターンに１度だけ
相手モンスター１体の攻撃を無効にする。
慧音 「ほう、なかなかのカードだ。
これならばマンティコアで攻撃しても意味がないな。ターンエンド」
慧音 LP8700:手札４:マンティコア、裏守備、伏せ１
アリス LP8000:手札４:サイバーバリア、シャイン
アリス「（癪だけど、今はサイバー・バリアで耐えるしかないわね。
たまには、わたしも防御が得意だってところを見せておかなくちゃ……）
ドローするわよ」
アリス「サイバー・バリアを守備表示に変更。カードを１枚伏せてターンエンドよ」
慧音 「わたしのターン、ドロー」
慧音 「息巻いたわりには、防戦一方のようだな。
わたしの神獣デッキの前でどこまで耐えられるか、見せてもらうぞ。
手札から、おろかな埋葬を発動」
《おろかな埋葬/Foolish Burial》 †
通常魔法
自分のデッキからモンスター１体を選択して墓地へ送る。
その後デッキをシャッフルする。
慧音 「デッキから、森の番人グリーン・バブーンを墓地に送る。
そして、裏守備のモモンガを反転召喚」
慧音 「バトルフェイズだ。モモンガでシャインエンジェルに攻撃」
アリス「攻撃力はシャインのほうが上。モモンガは自滅ね」
慧音 「だが、もちろんこちらの想定の内だ。
モモンガが墓地に送られたことで、ライフが１０００回復。
そして、墓地にあるグリーン・バブーンの効果が発動する」
LP8700→8300→9300
《森の番人グリーン・バブーン/Green Baboon, Defender of the Forest》 †
効果モンスター（制限カード）
星７/地属性/獣族/攻2600/守1800
自分フィールド上に存在する獣族モンスターが破壊され
墓地へ送られた時、１０００ライフポイントを払う事で
手札または墓地からこのカードを特殊召喚する事ができる。
慧音 「このカードが手札か墓地にある時にフィールドの獣族モンスターが破壊された場合、
１０００ライフを払ってフィールドに特殊召喚することができる。
森の番人グリーン・バブーンを、攻撃表示で特殊召喚する」LP9300→8300
アリス「（攻撃力２６００の最上級モンスター…………それをいとも簡単に特殊召喚するなんて。
どうやら、この娘は今までの相手と一緒に考えてはいけないかもしれないわ）」
慧音 「バトルフェイズはまだ終わっていない。マンティコアでシャインエンジェルに攻撃！」
アリス「シャインエンジェルは破壊。墓地に送られたことで誘発効果発動。
デッキから、２枚目のシャインエンジェルを攻撃表示で特殊召喚するわ」
慧音 「バブーンの攻撃がまだ残っている。
バブーンでシャインエンジェルを攻撃。将門クライシス！」
アリス「くっ……シャインエンジェルの効果発動！
プロト・サイバー・ドラゴンを特殊召喚よ」LP8000→6800
《プロト・サイバー・ドラゴン/Proto－Cyber Dragon》 †
効果モンスター
星３/光属性/機械族/攻1100/守 600
このカードはフィールド上に表側表示で存在する限り、
カード名を「サイバー・ドラゴン」として扱う。
慧音 「（プロトサイバー……生かしておくと面倒なことになりそうだが）」
慧音 「メインフェイズ２で、モンスターを裏守備でセット。ターンエンドだ」
慧音 LP8300:手札３:バブーン、マンティコア、裏守備、伏せ１
アリス LP6800:手札４:サイバーバリア、プロト、伏せ１
アリス「土臭い獣ばかりで、品が無いわね。
そろそろ、本当の近代科学の力を披露してあげようかしら」
慧音 「お前は忘れている。その科学を生み出したのも、歴史の結果だということを。
原初の創造力こそが、今有る全ての事象の源泉。
それを今一度思い知り、そしてひれ伏すがいい」
アリス「だからあなたは頭が固いっていうのよ。
古きものは、越えられるために存在するの。常に台頭する先鋭的な強者によってね。
真の強さとは、常に新しさを追い求める先にこそあるのものなのよ。ドロー！」
アリス「（バブーンの特殊召喚にはライフポイントが必要……。
守りはサイバーバリアに任せるとして、早くあのライフを削りにいきましょうか）」
アリス「手札から、融合呪印生物光を召喚するわ」
《融合呪印生物－光/The Light - Hex-Sealed Fusion》 †
効果モンスター
星３/光属性/岩石族/攻1000/守1600
このカードを融合素材モンスター１体の代わりにする事ができる。
その際、他の融合素材モンスターは正規のものでなければならない。
フィールド上のこのカードを含む融合素材モンスターを生け贄に捧げる事で、
光属性の融合モンスター１体を特殊召喚する。
アリス「優先権を行使して起動効果を発動よ。
プロト・サイバー・ドラゴンは場に出ているとき、サイバー・ドラゴンとして扱うことができるわ。
融合呪印生物光と、プロトサイバーを生け贄に捧げ……
現れなさい！ サイバー・ツイン・ドラゴン！」
《サイバー・ツイン・ドラゴン/Cyber Twin Dragon》 †
融合・効果モンスター
星８/光属性/機械族/攻2800/守2100
「サイバー・ドラゴン」＋「サイバー・ドラゴン」
このモンスターの融合召喚は上記のカードでしか行えない。
このカードは一度のバトルフェイズ中に２回攻撃することができる。
慧音 「（……！ こいつは……）」
アリス「このカードは、二回攻撃が可能なモンスター。
サイバー・ツイン・ドラゴンで、バブーンとマンティコアに攻撃！
エヴォリューション・上海・ツイン・バースト！」
慧音 「（くっ……嫌な予感が的中してしまったか）」LP8300→8100→7600
アリス「あなたのデッキに、この子を倒せるモンスターがいるかしら？
カードを２枚伏せて、ターンエンド」
慧音 LP7600:手札３:裏守備、伏せ１
アリス LP6800:手札２:サイバーツイン、サイバーバリア、伏せ３
慧音 「……ドローする。貪欲な壷を発動。
墓地のライノ、マンティコア、モモンガ３枚をデッキに戻して、さらに２枚ドロー」
《貪欲(どんよく)な壺/Pot of Avarice》 †
通常魔法
自分の墓地からモンスターカードを５枚選択し、
デッキに加えてシャッフルする。
その後、自分のデッキからカードを２枚ドローする。」
慧音 「（……ふん、ようやく来たな。次のターンで神の鉄槌を下してやる）」
慧音 「そして場の裏守備を反転召喚。これはデス・コアラだ」
《デス・コアラ/Des Koala》 †
効果モンスター
星３/闇属性/獣族/攻1100/守1800
リバース：相手の手札１枚につき４００ポイントダメージを相手に与える。
アリス「コアラですって？
……あら、ほんとだ。コアラね」
慧音 「なぜ二回言う……。
リバース効果発動。お前の手札は２枚。よって８００のダメージだな」
アリス「く……コアラのくせに。コアラのくせに！」LP6800→6000
慧音 「……あなたはなにかコアラに対してトラウマでももっているのか？」
アリス「たいしたことじゃないわ。昔、コアラのマーチを喉に詰まらせて……」
慧音 「……ああもういいや。訊いて悪かった。
カードを１枚伏せて、ターンエンド」
慧音 LP7600:手札４:コアラ、伏せ２
アリス LP6000:手札２:サイバーツイン、サイバーバリア、伏せ３
アリス「わたしのターン、ドローよ」
アリス「伏せカードごときに臆するわたしじゃないわ。
サイバー・バリア・ドラゴンを攻撃表示に変更。
さらに手札から、サイバー・フェニックスを攻撃表示で召喚するわ」
《サイバー・フェニックス/Cyber Phoenix》 †
効果モンスター
星４/炎属性/機械族/攻1200/守1600
このカードが自分フィールド上に表側攻撃表示で存在する限り、
自分フィールド上に存在する機械族モンスター１体を対象とする
魔法・罠カードの効果を無効にする。
フィールド上に表側表示で存在するこのカードが
戦闘によって破壊され墓地へ送られた時、
自分のデッキからカードを１枚ドローする事ができる。
アリス「いくわよ。まずはサイバー・フェニックスでデス・コアラを攻撃」
慧音 「（ち……わざわざ攻撃表示にまでしたのに、伏せカードのブラフが通じないとは。
読み切っているのか、それともただのごり押しか……）」
慧音 「（だが、いずれにせよ、わたしの次のターンさえくれば……）」
慧音 「コアラは破壊される。
だが、獣族が破壊され墓地に送られたことで、墓地のグリーンバブーンの効果が発動する」7600→7500
慧音 「墓地よりグリーンバブーンが蘇る。守備表示で特殊召喚だ」7500→6500
アリス「まだこれからよ。サイバー・ツイン・ドラゴンでバブーンを攻撃！
伏せカードの発動はないわね？」
慧音 「……ああ」
アリス「なら破壊ね。これであなたの場にモンスターはいない。
サイバーツインと、サイバーバリアでダイレクトアタックよ！」
慧音 「う……きついな」6500→3700→2900
アリス「ふふん、通ったわね。ターンエンドよ」
慧音 「エンドを宣言したな。
ならばお前のエンドフェイズに、今こそこのリバースカードを発動させてもらう」
慧音 「発動せよ……！ 光のピラミッド！！」
《光のピラミッド/Pyramid of Light》 †
永続罠
自分フィールド上に表側表示で存在するこのカードがフィールド上から離れた場合、
自分フィールド上に存在する「アンドロ・スフィンクス」、
「スフィンクス・テーレイア」を破壊しゲームから除外する。
慧音 LP2900:手札４:光のピラミッド、伏せ１
アリス LP6000:手札２:サイバーツイン、サイバーバリア、サイフェニ、伏せ３
アリス「（光のピラミッド……？
妙に異彩を放って……。なに、あのカードは？）」
慧音 「わたしのターン、ドローする」
慧音 「条件は整った。今こそ古より裁きの神獣を召喚しよう」
慧音 「ライフを５００づつ払い……現れるがいい！
アンドロ・スフィンクス、そしてスフィンクス・テーレイア！」LP2900→2400→1900
《アンドロ・スフィンクス/Andro Sphinx》 †
効果モンスター
星１０/光属性/獣族/攻3000/守2500
フィールド上に「光のピラミッド」が存在する場合、
５００ライフポイントを払う事でこのカードを手札から特殊召喚する事ができる。
このカードは召喚・特殊召喚したターンに攻撃をする事ができない。
このカードは墓地からの特殊召喚はできない。
このカードが守備表示モンスターを戦闘によって破壊した場合、
破壊したモンスターの攻撃力の半分のダメージを相手ライフに与える。
《スフィンクス・テーレイア/Sphinx Teleia》 †
効果モンスター
星１０/光属性/獣族/攻2500/守3000
フィールド上に「光のピラミッド」が存在する場合、
５００ライフポイントを払う事でこのカードを手札から特殊召喚する事ができる。
このカードは召喚・特殊召喚したターンに攻撃をする事ができない。
このカードは墓地からの特殊召喚はできない。
このカードが戦闘によって守備表示モンスターを破壊した場合、
破壊したモンスターの守備力の半分のダメージを相手ライフに与える。
アリス「（……！？ 一気のレベル１０のモンスターが二体！？）」
アリス「（……なるほど。これまでの展開は、このための布石だったのね。
いきなりこれほどのモンスターがでてくるなんて。それも複数……）」
慧音 「アンドロ・スフィンクスは攻撃表示。テーレイアは守備表示だ。
このモンスター達は召喚ターンには攻撃できない。
だが、次のわたしのターンでお前のしもべを一掃してやる」
慧音 「最後にカードを１枚伏せて、ターンエンドだ」
慧音 LP1900:手札２:アンドロスフィンクス、テーレイア、光のピラミッド、伏せ２
アリス LP6000:手札２:サイバーツイン、サイバーバリア、サイフェニ、伏せ３
アリス「……ドローするわ」
アリス「（アンドロ・スフィンクスの攻撃力、テーレイアの守備力ともに３０００。
サイバーツインでも太刀打ちできないわ……）」
アリス「（光のピラミッドを破壊すれば、スフィンクス達も倒すことができるけど……
そうすると、〝あのモンスター〟が降臨してしまう。
なんとかして一体づつ倒したいところね。
今ある伏せカードでなんとかなればいいけど……）」
アリス「わたしは、場のモンスターを全て守備表示に変更。ターンエンドよ」
慧音 「（……さすがに軽々には動いてこないようだな。
狙いは伏せカードでの迎撃か）」
慧音 「ドロー。では、予告通り一掃させてもらおうか。
テーレイアを攻撃表示に変更する」
慧音 「バトルフェイズだ、神罰をくらうがいい！
アンドロ・スフィンクスでサイバー・バリア・ドラゴンに攻撃！
旧秘境史、オールドヒストリー！」
アリス「……リバースカードオープンよ！ 万能地雷グレイモヤ！」
《万能地雷(ばんのうじらい)グレイモヤ/Widespread Ruin》 †
通常罠
相手が攻撃を宣言した時に発動する事ができる。
相手攻撃表示モンスターの中から一番攻撃力が高いモンスター１体を破壊する。
アリス「アンドロ・スフィンクスを破壊するわ！」
慧音 「そんなものが効くか！
チェーンして伏せカードオープン、王宮のお触れ！」
《王宮のお触れ/Royal Decree》 †
永続罠（準制限カード）
このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、
このカード以外の罠カードの効果を無効にする。
アリス「（……お触れ！？ じゃあこっちも使うしかないわ！）
さらにチェーンして、リバースカードオープン！
炸裂装甲よ！ アンドロ・スフィンクスを破壊！」
《炸裂装甲(リアクティブアーマー)/Sakuretsu Armor》 †
通常罠
相手モンスターの攻撃宣言時に発動する事ができる。
その攻撃モンスター１体を破壊する。
慧音 「効かないと言っているだろう！
チェーン４で伏せカード発動、神秘の中華なべ！」
《神秘の中華なべ/Mystik Wok》 †
速攻魔法
自分フィールド上のモンスター１体を生け贄に捧げる。
生け贄に捧げたモンスターの攻撃力か守備力を選択し、
その数値だけ自分のライフポイントを回復する。
アリス「（くっ……さらに一手先を……）」
慧音 「さすがにもうチェーンはないようだな。
神秘の中華なべの効果で、アンドロ・スフィンクスを生け贄に捧げる。
わたしが選択するのは攻撃力。
よって、ライフが３０００ポイント回復する」LP1900→4900
アリス「対象を失ったことで、炸裂装甲は不発。
さらに王宮のお触れの効果で、グレイモヤも無効になるわけね」
慧音 「その通りだ。そしてアンドロ・スフィンクスは失ったが、まだテーレイアは攻撃できる」
慧音 「スフィンクス・テーレイアで、サイバー・ツイン・ドラゴンに攻撃！
新幻想史……ネクストヒストリー！」
アリス「っ……ツインは破壊されるわね」
慧音 「この瞬間、テーレイアの誘発効果発動。
このカードが守備表示モンスターを攻撃したとき、破壊したモンスターの
守備力の半分のダメージを与える」
アリス「う～ん、まずいわね」LP6000→5050
慧音 「さらに、メインフェイズ２に移行。
ライフを５００払って、２枚目のアンドロ・スフィンクスを攻撃表示で特殊召喚する。
ターンエンドだ」4900→4400
慧音 LP4400:手札２:アンドロスフィンクス、テーレイア、光のピラミッド、お触れ
アリス LP5050:手札３:サイバーバリア、サイフェニ、伏せ１
アリス「（一体倒しても、次から次へと現れてくる。
フィールドにあの２体を維持し続けて、切り札を召喚するつもりね。
しかもお触れが張られたことで、光のピラミッドを破壊してもスフィンクス達は倒せなくなった……）」
アリス「（なんとかライフこそ守ってるけど･･････このままじゃやられるのは時間の問題だわ）」
アリス「わたしのターン、ドロー！」
アリス「（く……駄目か。何もできない……）
……ターンエンドよ」
慧音 「手札はあっても何もできないようだな。さっきまでの威勢はどうしたものやら」
アリス「うるさいわね、そういうときもあるのよ。文句は言わせないわ」
慧音 「（強気な奴だな……）
言わないよ。ドローして、バトルフェイズだ。
アンドロ・スフィンクスでサイバー・バリア・ドラゴンに攻撃。
破壊したことで誘発効果により、攻撃力の半分のダメージを与える」
アリス「……サイバー・バリアがやられたか」LP5050→4650
慧音 「続いてスフィンクス・テーレイアで、サイバー・フェニックスに攻撃だ」
アリス「破壊。でもサイバー・フェニックスが墓地に送られたことで、カードを１枚ドローするわ」LP4650→3850
アリス「（…………よし。ようやくこのキーカードがきたわね）」
慧音 「ライフも逆転したな。わたしはターンを終了する」
慧音 LP4400:手札２:アンドロスフィンクス、テーレイア、光のピラミッド、お触れ
アリス LP3850:手札４:伏せ１
アリス「わたしのターン、ドロー！
……よし、きたわね」
アリス「そろそろそいつらの顔も見飽きたわ。このターンでまとめて消し去ってあげる」
慧音 「まとめてだと？ わたしの神獣たちを一斉に葬るというのか。
大言壮語も甚だしいな」
アリス「大言？ それはどうかしら。
わたしもあなたと同じよ。嘘をつくのは嫌いなの」
アリス「まずはこれよ。手札から、サイクロンを発動。王宮のお触れを破壊する」
《サイクロン/Mystical Space Typhoon》 †
速攻魔法（制限カード）
フィールド上の魔法または罠カード１枚を破壊する。
アリス「これでトラップが使えるわ。
リバースカードオープン、リビングデッドの呼び声！」
《リビングデッドの呼び声/Call of the Haunted》 †
永続罠（本当は禁止カード）
自分の墓地からモンスター１体を選択し、攻撃表示で特殊召喚する。
このカードがフィールド上に存在しなくなった時、そのモンスターを破壊する。
そのモンスターが破壊された時このカードを破壊する。
アリス「墓地から、プロト・サイバー・ドラゴンを特殊召喚よ！」
慧音 「（サイバー・ドラゴンではなく、プロトの方だと？
ということは……まさか！）」
アリス「気がついたみたいね。
プロトの特殊召喚にチェーンして、手札から速攻魔法を発動するわ。地獄の暴走召喚！」
《地獄の暴走召喚/Inferno Reckless Summon》 †
速攻魔法
相手フィールド上に表側表示モンスターが存在し、自分フィールド上に
攻撃力１５００以下のモンスター１体の特殊召喚に成功した時に発動する事ができる。
その特殊召喚したモンスターと同名カードを自分の手札・デッキ・墓地から
全て攻撃表示で特殊召喚する。
相手は相手フィールド上のモンスター１体を選択し、そのモンスターと
同名カードを相手自身の手札・デッキ・墓地から全て特殊召喚する。
慧音 「これは……外法召喚か！」
アリス「そうともいうわね。
このカードは、モンスターの特殊召喚に成功したとき、
そのカードと同名のカードをどこからでも全て特殊召喚することができる。
プロト・サイバー・ドラゴンは場に存在するとき、カード名をサイバー・ドラゴンとして扱うから、
わたしはデッキ・墓地・手札からサイバー・ドラゴンを特殊召喚することができるわ。
よって、３体のサイバー・ドラゴンを特殊召喚！」
慧音 「……愚かな真似を。
地獄の暴走召喚の効果は、わたしのフィールドにも効果が及ぶ。
わたしのデッキには、スフィンクスたちはそれぞれ３枚積んである。
地獄の暴走召喚の効果で、スフィンクス・テーレイアをさらに２体、守備表示で特殊召喚する！」
慧音 「これでお前の場にはプロトサイバーとサイバー・ドラゴンが３体。
しかし、わたしの場にはアンドロ・スフィンクスとスフィンクス・テーレイアが３体だ。
どうやらお前の足掻きは、わたしの布陣をより強力にしただけだったようだな」
アリス「ふふっ、焦らないの。この状況は、まだ過程に過ぎないわ。
でもこのカードで、１つの結果へと一気に収束する。さっきわたしが言った通りの結果にね」
アリス「手札から……リミッター解除を発動！」
《リミッター解除/Limiter Removal》 †
速攻魔法（制限カード）
このカード発動時に自分フィールド上に存在する
全ての表側表示機械族モンスターの攻撃力を倍にする。
エンドフェイズ時この効果を受けたモンスターカードを破壊する。
アリス「わたしのフィールドの、全ての機械族の攻撃力は倍をなる！
サイバー・ドラゴン達は攻撃力が４２００になるわ」
慧音 「（そうきたか……！ だが、いきなり４２００が３体とは……）」
アリス「バトルよ。サイバー・ドラゴン達で、攻撃表示のアンドロ・スフィンクスと、テーレイア。
そして一体守備表示にアンドロに攻撃！
エヴォリューション・上海・バースト、三連弾！」
慧音 「く……三体は破壊される。だが、まだテーレイアは一体残っているぞ」LP4400→3200→1500
アリス「わかっているわ。
メインフェイズ２で、手札からフォトン・ジェネレイター・ユニットを発動！
場のサイバー・ドラゴン２体を生け贄に捧げ、サイバー・レーザー・ドラゴンを攻撃表示で特殊召喚！」
《フォトン・ジェネレーター・ユニット/Photon Generator Unit》 †
速攻魔法
自分フィールド上の「サイバー・ドラゴン」２体を生け贄に捧げて発動する。
自分の手札・デッキ・墓地から「サイバー・レーザー・ドラゴン」１体を特殊召喚する。
《サイバー・レーザー・ドラゴン/Cyber Laser Dragon》 †
効果モンスター
星７/光属性/機械族/攻2400/守1800
このカードは通常召喚できない。
このカードは「フォトン・ジェネレーター・ユニット」の
効果でのみ特殊召喚する事ができる。
このカードの攻撃力以上の攻撃力か守備力を持つ
モンスター１体を破壊する事ができる。
この効果は１ターンに１度しか使えない。
アリス「優先権を行使し、サイバー・レーザー・ドラゴンの起動効果発動。
このカードの攻撃力以上の攻撃力か守備力を持つモンスター１体を破壊する。
残ったスフィンクス・テーレイアを破壊するわ。
フォトン・上海ターミネーション！」
慧音 「くぅっ、なんてムチャクチャな……
（主にに技名がだが……）」
アリス「わたしのターンは終わってないわよ。まだ通常召喚する権利が残されている。
手札から、サイバー・ヴァリーを召喚」
《サイバー・ヴァリー/Cyber Valley》 †
効果モンスター
星１/光属性/機械族/攻 0/守 0
次の効果から１つを選択して発動する事ができる。
●このカードが相手モンスターの攻撃対象になった時、
このカードをゲームから除外する事で自分はデッキからカードを１枚ドローし、
そのバトルフェイズを終了する。
●このカードと自分フィールド上に表側表示で存在するモンスター１体を
選択しゲームから除外する。
自分のデッキからカードを２枚ドローする。
●このカードと自分の手札１枚を選択してゲームから除外する。
自分の墓地のカード１枚をデッキの一番上に置く。
アリス「そしてヴァリーの二つ目の起動効果を発動。
場のプロト・サイバー・ドラゴンとこのカードを除外し、カードを２枚ドローするわ」
アリス「これでターンエンドよ。
残ったサイバー・ドラゴンは、リミッター解除の効果で破壊されるわ」
慧音 LP1500:手札２:光のピラミッド
アリス LP3850:手札３:サイバーレーザー、リビデ
慧音 「（サイバー・レーザー、そしてサイバー・ヴァリーのコストに使うことで、
リミッター解除で破壊させるリスクを消すとは……できるな）」
慧音 「（ううむ……ライフも少ないし、まずいな。
このままでは薬を自腹で買わなければならなくなるぞ……）」
慧音 「わたしのターン、ドロー」
慧音 「モンスターを裏守備でセット、ターンエンドだ」
慧音 LP1500:手札２:裏守備、光のピラミッド
アリス LP3850:手札３:サイバーレーザー、リビデ
アリス「ドローするわ」
アリス「デュエルも佳境よ。いいかげん終わりにしたいものね。
サイバー・レーザー・ドラゴンで、裏守備に攻撃。
博愛のオルレアン・レーザーショット！」
慧音 「素早いモモンガだ。破壊され墓地に送られたことで、ライフが回復。
さらにデッキから同名カードを２枚裏守備でセットする」LP1500→2500
アリス「（またなの……。
せっかくライフを削って、バブーンとスフィンクスの召喚コストを払えなくしたのに……）」
アリス「モンスターをセットして、ターンエンドよ」
慧音 LP2500:手札２:裏守備２、光のピラミッド
アリス LP3850:手札３:サイバーレーザー、裏守備、リビデ
慧音 「（流れが変わった気がする……この辺りでなんとかしたいが）」
慧音 「ドローするぞ」
慧音 「（……よし。まずまずだな）
裏守備のモモンガ２体を攻撃表示に変更。そして、手札から洗脳を発動する」
《洗脳－ブレインコントロール/Brain Control》 †
通常魔法（制限カード）
８００ライフポイント払う。
相手フィールド上の表側表示モンスター１体を選択する。
発動ターンのエンドフェイズまで、選択したカードのコントロールを得る。
慧音 「サイバー・レーザー・ドラゴンをいただく。
サイバー・レーザー・ドラゴンで、裏守備に攻撃！」LP2500→1700
アリス「やってくれるわね。これはデコイチよ。リバース効果で１枚ドローするわ」
《魔装機関車 デコイチ/Dekoichi the Battlechanted Locomotive》 †
効果モンスター
星４/闇属性/機械族/攻1400/守1000
リバース：カードを１枚ドローする。
自分フィールド上に「魔貨物車両 ボコイチ」が表側表示で存在する場合、
さらにその枚数分カードをドローする。
慧音 「だがもうフィールドにモンスターはいない。
素早いモモンガ２体でダイレクトアタックだ」
アリス「くっ……でもサイバー・レーザーはターン終了時に返してもらうわよ」LP3850→2850→1850
慧音 「そうはいかない。メインフェイズ２に移行。
素早いモモンガとサイバー・レーザー・ドラゴンを生け贄に捧げ……
現れろ、百獣王ベヒーモス！」
《百獣王(アニマル・キング) ベヒーモス/Behemoth the King of All Animals》 †
効果モンスター
星７/地属性/獣族/攻2700/守1500
このカードは生け贄１体で通常召喚する事ができる。
その場合、このカードの元々の攻撃力は２０００になる。
生け贄召喚に成功した時、生け贄に捧げた数だけ
自分の墓地の獣族モンスターを持ち主の手札に戻す事ができる。
アリス「ベヒーモス……魔獣の王ですって？
なるほど、それがあなたのペットってわけね」
慧音 「違う。誘発効果発動。モンスター２体を生け贄にして召喚したことで、
墓地から獣族モンスターを手札に２枚加えることができる。
わたしはアンドロ・スフィンクスとスフィンクス・テーレイアを手札に加える」
慧音 「そしてライフを５００づつ払い、２体のスフィンクスを守備表示で特殊召喚。
再び現れろ、アンドロ・スフィンクス！ スフィンクス・テーレイア！」LP1700→1200→700
アリス「（また、スフィンクスが……なんてコンボなの。
リリースしたディスアドバンテージを回避したうえに、一瞬で最上級モンスターを展開するなんて。
この娘、本当に強い……）」
慧音 「次のターンで終わりのようだな。カードを１枚伏せて、ターンエンドだ」
慧音 LP 700:手札０:ベヒーモス、アンドロ、テーレイア、モモンガ、光のピラミッド、伏せ１
アリス LP1850:手札４:リビデ
アリス「（くっ。一転して、これほど圧倒的な状況になるなんて……
でも、相手のライフは７００しかない。これは逆にチャンスでもあるわ）」
アリス「（モンスターを召喚して、モモンガに攻撃すればわたしの勝ちだけど……
あの伏せカードはさすがに怪しいわね。
おそらくモモンガを守るカードだろうけど、ブラフの可能性も十分ある。
ここは攻撃あるのみよ！）」
アリス「わたしのターン、ドロー！」
アリス「よし、貪欲な壷を発動よ。
墓地のサイバー・フェニックスとデコイチ、
サイバー・ドラゴン３体をデッキに戻し、カードを２枚ドロー！
そしてカードガンナーを召喚！」
《カードガンナー/Card Trooper》 †
効果モンスター（制限カード）
星３/地属性/機械族/攻 400/守 400
自分のデッキのカードを上から３枚まで墓地へ送る事ができる。
墓地へ送ったカード１枚につき、このカードの攻撃力は
エンドフェイズ時まで５００ポイントアップする。
この効果は１ターンに１度しか使用できない。
自分フィールド上に存在するこのカードが破壊され墓地へ送られた時、
自分のデッキからカードを１枚ドローする。
アリス「優先権を行使、起動効果発動よ！
デッキから３枚カードを墓地に送り、攻撃力１５００アップ！」
慧音 「攻撃力……１９００か」
アリス「この攻撃が通れば、わたしの勝利よ！ モモンガに攻撃！」
慧音 「確かにこの伏せはトラップではない、が、残念だったな。
リバースカードオープン、神秘の中華なべだ」
アリス「（く……２枚目か。なるほどね）」
慧音 「ベヒーモスをリリースして、攻撃力を選択。ライフを回復する」LP700→3400
アリス「でも、モモンガは破壊されるわよ」
慧音 「わかっているとも。モモンガの効果でライフがさらに回復する」LP3400→2500→3500
慧音 「さらに、獣族が破壊されたことで墓地のバブーンの誘発効果発動。
１０００ライフを払い、バブーンを再び攻撃表示で特殊召喚だ」LP3500→2500
アリス「（くっ、そういえばバブーンがいたんだったわ。ボードアドバンテージをとれない。
まるで隙が無い……。こうなったら、この札を切るしかないみたいね）」
アリス「まだまだ終わらないわ。メインフェイズ２で、手札から未来融合を発動よ！」
《未来融合－フューチャー・フュージョン/Future Fusion》 †
永続魔法（制限カード）
自分のデッキから融合モンスターカードによって決められたモンスターを
墓地へ送り、融合デッキから融合モンスター１体を選択する。
発動後２回目の自分のスタンバイフェイズ時に選択した融合モンスターを
自分フィールド上に特殊召喚する（この特殊召喚は融合召喚扱いとする）。
このカードがフィールド上に存在しなくなった時、そのモンスターを破壊する。
そのモンスターが破壊された時このカードを破壊する。
アリス「デッキからサイバー・ドラゴン３体を墓地に送り、サイバー・エンド・ドラゴンを選択するわ！」
慧音 「サイバー・ドラゴンの融合モンスターか。
だが、特殊召喚されるのは４ターン後。それまで凌ぎきれるとは思えないが？」
アリス「心配ご無用よ。手札から、光の護封剣を発動」
《光の護封剣/Swords of Revealing Light》 †
通常魔法（制限カード）
相手フィールド上に存在する全てのモンスターを表側表示にする。
このカードは発動後(相手ターンで数えて)３ターンの間フィールド上に残り続ける。
このカードがフィールド上に存在する限り、相手フィールド上モンスターは
攻撃宣言を行う事ができない。
アリス「（これでしばらくは大丈夫なはず……）
カードを１枚伏せて、ターンエンド」
慧音 LP2500:手札０:アンドロ、テーレイア、バブーン、光のピラミッド
アリス LP1850:手札２:ガンナー、護封剣、未来融合、リビデ、伏せ１
慧音 「護封剣を引いていたとは。姑息な真似を……」
アリス「あら、これぐらい。淑女の嗜みよ」
慧音 「……意味がわからん。ドロー。このターンは何もせず、ターンエンドだ」
アリス「わたしのターン、ドロー」
アリス「カードガンナーを守備表示に変更。ターン終了」
慧音 LP2500:手札１:アンドロ、テーレイア、バブーン、光のピラミッド
アリス LP1850:手札３:ガンナー、護封剣、未来融合、リビデ、伏せ１
慧音 「わたしのターンだな。ドローする」
慧音 「（……む、駄目か。大嵐あたりを引ければよかったんだが。
このままでは未来融合の効果でサイバーエンドが……）」
慧音 「アンドロ・スフィンクスを攻撃表示に変更。カードを１枚伏せて、ターンエンドだ」
慧音 LP2500:手札１:アンドロ、テーレイア、バブーン、光のピラミッド、伏せ１
アリス LP1850:手札３:ガンナー、護封剣、未来融合、リビデ、伏せ１
アリス「（……よし、ようやくこちらから攻めることができそうね）
ドローするわ……！」
アリス「未来融合発動から、２回目のスタンバイフェイズよ。
わたしの場に、指定したモンスターが特殊召喚されるわ」
アリス「来なさい！ 最強の機械竜、サイバー・エンド・ドラゴン！！」
《サイバー・エンド・ドラゴン/Cyber End Dragon》 †
融合・効果モンスター
星１０/光属性/機械族/攻4000/守2800
「サイバー・ドラゴン」＋「サイバー・ドラゴン」＋「サイバー・ドラゴン」
このカードの融合召喚は上記のカードでしか行えない。
守備表示モンスターを攻撃した時、
このカードの攻撃力がそのモンスターの守備力を越えていれば、
その数値だけ相手に戦闘ダメージを与える。
慧音 「（く、攻撃力４０００……なんという威圧感だ）」
アリス「バトルフェイズよ。やっぱり攻撃力には攻撃力よね。
弾幕はパワーって気持ちも、今ならわかる気がするわ」
慧音 「ふむ。まあ、これはカードゲームだが」
アリス「さっきからいちいち小言がうるさいわ。
サイバー・エンド・ドラゴンで、アンドロ・スフィンクスに攻撃！
エターナル・蓬莱・バースト！！」
慧音 「伏せカードを発動する！ 速攻魔法、月の書！」
《月の書/Book of Moon》 †
速攻魔法（制限カード）
表側表示でフィールド上に存在するモンスター１体を裏側守備表示にする。
慧音 「サイバー・エンド・ドラゴンを裏守備に変更する。攻撃は通らない」
アリス「……まだ粘るつもりのようね。ターンエンドよ」
慧音 LP2500:手札１:アンドロ、テーレイア、バブーン、光のピラミッド
アリス LP1850:手札４:裏守備、サイフェニ、護封剣、未来融合、リビデ、伏せ１
慧音 「（なんとか凌いだが、さすがにあのモンスターの攻撃を捌くのは厳しい。
護封剣の効果が消えてない以上、ここは耐え凌ぐしかないな）」
慧音 「わたしのターン、ドローする」
慧音 「このままターンエンドだ」
アリス「わたしのターンね、ドロー！」
アリス「裏守備のサイバー・エンドを攻撃表示に変更するわ。
今度こそいくわよ。サイバー・エンド・ドラゴンで、アンドロ・スフィンクスに攻撃！
くらいなさい！ 破滅のエターナル・蓬莱・バースト！！」
慧音 「くっ……アンドロ・スフィンクスが」LP2500→1500
アリス「ようやく一角を崩すことができたわね。
カードを１枚伏せて、ターンエンド」
慧音 LP1500:手札２:テーレイア、バブーン、光のピラミッド
アリス LP1850:手札４:サイバーエンド、サイフェニ、護封剣、未来融合、リビデ、伏せ２
慧音 「（ライフも手札も、場さえも向こうが優勢になってしまったか……）」
慧音 「（だが、まだだ。あと一度くらいは、こちらに流れが来るはず。
このドローに賭ける！）」
アリス「あ～あ、なんかお腹減ってきたわねぇ。お昼ごはん食べたくなってきちゃった。
早くサレンダーしてくれると助かるんだけど」
慧音 「（ビキビキ……）わたしのターン、ドロー！」
慧音 「（…………きたようだな。これで決着をつけてやる）」
慧音 「いくぞ。場のテーレイアとバブーンを生け贄に捧げ、
二枚目の百獣王ベヒーモスを攻撃表示で召喚する！」
アリス「またスフィンクス達を墓地から回収するつもりね。芸の無い」
慧音 「そんなもの無くても構わないさ。ベヒーモスの効果発動。
２体を生け贄に捧げたことで、墓地からアンドロとテーレイアを手札に加える」
慧音 「そして、５００ずつライフを支払い、この２体を特殊召喚！
三度現れろ、アンドロ・スフィンクス、スフィンクス・テーレイア！」LP1500→1000→500
アリス「……本当にしつこいモンスター達ね。倒しても倒しても蘇ってくる」
アリス「でも、攻撃力ではわたしのサイバーエンドの敵じゃないわ。
２枚とも攻撃表示で大丈夫かしら？ ライフも心もとなくなったみたいだけど？」
慧音 「ならば、また回復させてもらおう。
手札から、３枚目の神秘の中華なべを発動。
ベヒーモスを生け贄にして、攻撃力を選択する。
これで２７００ポイントの回復だ」LP500→3200
アリス「……３枚目を持っていたのね。でも、また状況が戻っただけよ」
慧音 「このカードを見れば、いやでも自分の心配をしたくなることだろう。
手札から、大嵐を発動！」
《大嵐/Heavy Storm》 †
通常魔法（制限カード）
フィールド上の魔法・罠カードを全て破壊する。
アリス「（大嵐！ 光の護封剣が……）」
アリス「でも、チェーンしてリバースカード発動よ。
突進！ そして転生の予言！」
《突進(とっしん)/Rush Recklessly》 †
速攻魔法
表側表示モンスター１体の攻撃力を、
ターン終了時まで７００ポイントアップする。
《転生の予言/The Transmigration Prophecy》 †
通常罠（制限カード）
墓地に存在するカードを２枚選択し、
持ち主のデッキに加えてシャッフルする。
アリス「突進の効果で、サイバーエンドの攻撃力をさらに７００アップ。
そして転生の予言の効果で、墓地のサイバー・ドラゴン２枚をデッキに戻すわ」
慧音 「今さらそんなトラップに意味は無い。
光の護封剣は破壊された。これでこちらも攻撃ができる」
アリス「へえ。わたしのサイバー・エンド・ドラゴンはあなたの月の書の効果で一度裏守備になっている。
未来融合が破壊されても墓地に置かれることはないわ」
慧音 「そんなことはわかっている。そっちこそ忘れてはいるのではないか？
大嵐の効果で、わたしの場の光のピラミッドも破壊されたということを」
アリス「……なんですって？」
慧音 「もう一度テキストを見てみるといい。光のピラミッドが破壊された時、
わたしの場のアンドロ・スフィンクスとスフィンクス・テーレイアは破壊される」
《光のピラミッド/Pyramid of Light》 †
永続罠
自分フィールド上に表側表示で存在するこのカードがフィールド上から離れた場合、
自分フィールド上に存在する「アンドロ・スフィンクス」、
「スフィンクス・テーレイア」を破壊しゲームから除外する。
アリス「（……そうだったわ。
このスフィンクス達が２体同時に破壊された時、新たなモンスターが召喚される。
光のピラミッドを自分から破壊したのは、その条件を満たすトリガー）」
慧音 「アンドロ・スフィンクスとスフィンクス・テーレイアが同時に破壊された時、５００ライフを払うことで、
手札・デッキから最強の神獣を特殊召喚することができる……」LP3200→2700
慧音 「括目するがいい。これぞ最強のしもべにして、神に仕えし獣の長！
降臨せよ！ スフィンクス・アンドロジュネス！！」
《スフィンクス・アンドロジュネス/Theinen the Great Sphinx》 †
効果モンスター
星１０/光属性/獣族/攻3500/守3000
このカードは通常召喚できない。
自分フィールド上の「アンドロ・スフィンクス」と「スフィンクス・テーレイア」が
同時に破壊された時、５００ライフポイントを払う事でのみ
手札またはデッキから特殊召喚する事ができる。
このカードが特殊召喚に成功した時、５００ライフポイントを払う事で、
エンドフェイズ終了時までこのカードの攻撃力は３０００ポイントアップする。
アリス「（っ！ アンドロジュネス…………ついに召喚させてしまったか）」
慧音 「このカードが特殊召喚した時、ライフをさらに５００支払う事で、
このターンのみ攻撃力が３０００ポイントアップする！
よって、アンドロジュネスの攻撃力は……」LP2700→2200
スフィンクス・アンドロジュネス 攻撃力6500
アリス「……６５００ですって！？」
慧音 「スフィンクス・アンドロジュネスよ！
その英知をもって、歴史に弓引くモンスターを葬り去れ！
サイバー・エンド・ドラゴンに攻撃！ 無・何・有・浄・化！！」
アリス「……きゃああああっ！！」LP1850→50
慧音 「突進を使ったおかげで、首の皮一枚残ったようだな。
次のターンで今度こそ、その残った薄皮を断ち切ってやろう。
伏せカードをセットし、ターンを終了。
エンドフェイズに、ジュネスの攻撃力は元に戻る」
慧音 LP2200:手札０:アンドロジュネス、伏せ１
アリス LP 50:手札４:ガンナー
アリス「……まさかね。わたしのサイバー・エンドが攻撃力で負けるなんて思わなかったわ」
アリス「ここまで来たら、もう野暮なことはしない。わたしなりの敬意を表しましょう。
そのモンスターは、戦闘で倒す」
慧音 「攻撃力でジュネスを上回るというのか？
元に戻ったとはいえ、アンドロジュネスの攻撃力は３５００。
並のモンスターでは相手にならない」
アリス「すでに逆転の材料は手札に揃っているわ。残すは１枚。
となれば、後はそれを引くだけよ」
アリス「サイバー流の真の強さは、攻撃力でも、爆発力でも無い。
ここぞというときのチート的ディスティニードローにあるのよ！ ドロー！！」
アリス「…………ふっ、さすが主人公ね。引いたわよ。
今度こそサイバーエンドで倒してあげる」
慧音 「サイバーエンドだと！？ 未来融合も無しに３体融合をするというのか」
アリス「……わたしは、２枚目のプロト・サイバー・ドラゴンを攻撃表示で召喚！」
アリス「そして、手札から二重召喚を発動よ！」
《二重召喚(デュアルサモン)/Double Summon》 †
通常魔法
このターン中もう一度だけ通常召喚を行う事ができる。
アリス「これにより、わたしはもう一回通常召喚をすることができる。
わたしは手札から、アーマード・サイバーンを攻撃表示で召喚するわ」
《アーマード・サイバーン/Armored Cybern》 †
ユニオンモンスター
星４/風属性/機械族/攻 0/守2000
１ターンに１度だけ自分のメインフェイズに装備カード扱いとして
自分フィールド上の「サイバー・ドラゴン」及び
「サイバー・ドラゴン」を融合素材とする融合モンスターに装備、
または装備を解除して表側攻撃表示で特殊召喚する事ができる。
この効果で装備カード扱いになっている場合のみ、
装備モンスターの攻撃力を１０００ポイントダウンさせる事で、
表側表示で存在するモンスター１体を破壊する。
この効果は１ターンに１度しか使用できない。
(１体のモンスターが装備できるユニオンは１枚まで。
装備モンスターが破壊される場合は、代わりにこのカードを破壊する。)
慧音 「（サイバー・ドラゴン専用のユニオンモンスターか。ということは……）」
アリス「プロト・サイバー・ドラゴンはフィールドに出ているときは名前をサイバー・ドラゴンとして扱う。
従って、アーマード・サイバーンを装備することができるわ。
プロトサイバーに装備！」
アリス「そして、装備カードとなったサイバーンの効果発動！
装備しているプロトサイバーの攻撃力を１０００さげることで、アンドロジュネスを破壊する！」
慧音 「ふん、なんだかんだいって結局は除去か。見え透いている」
慧音 「リバースカードオープン！ 我が身を盾に！」
《我が身を盾に/My Body as a Shield》 †
速攻魔法
相手が「フィールド上のモンスターを破壊する効果」を持つカードを発動した時、
１５００ライフポイントを払う事でその発動を無効にし破壊する。
慧音 「その効果を無効にして、サイバーンを破壊する。万策尽きたな」
LP2200→700
アリス「ふふっ……やっぱり我が身だったわね。読めていたわ」
慧音 「……なんだと？」
アリス「言ったでしょ、サイバーエンドで決めてあげると。
わたしの狙いはジュネスを破壊することじゃなくて、
プロトサイバーの攻撃力を下げることにあったのよ」
慧音 「（プロトサイバーの攻撃力は１０００下がって１００…………ということは、まさか！）」
アリス「さすがに気づいたようね。手札から、機械複製術を発動！」
《機械複製術/Machine Duplication》 †
通常魔法
自分フィールド上に存在する攻撃力５００以下の機械族モンスター１体を選択して発動する。
デッキから同名カードを２枚まで特殊召喚する事ができる。
アリス「攻撃力を下げたことで、プロトサイバーはこのカードの条件を満たした
ことになるわ。そして何度も言うようだけど、プロト・サイバー・ドラゴンは、
名前をサイバー・ドラゴンとして扱う」
アリス「よって、デッキから２体のサイバー・ドラゴンを特殊召喚するわ！」
慧音 「（……っ！
さっきサイバー・ドラゴンをデッキに戻したのは、このためだったのか……）」
アリス「……今、場に３体のサイバー・ドラゴンが揃った。これで最後よ。
手札から、パワー・ボンドを発動！！」
《パワー・ボンド/Power Bond》 †
通常魔法
手札またはフィールド上から、
融合モンスターカードによって決められたモンスターを墓地へ送り、
機械族の融合モンスター１体を融合デッキから特殊召喚する。
このカードによって特殊召喚したモンスターは、
元々の攻撃力分だけ攻撃力がアップする。
発動ターンのエンドフェイズ時、このカードを発動したプレイヤーは
特殊召喚したモンスターの元々の攻撃力分のダメージを受ける。
（この特殊召喚は融合召喚扱いとする）
アリス「このカードは機械族専用の融合カード。
場の３体のサイバー・ドラゴンを融合し、再びサイバー・エンド・ドラゴンを特殊召喚するわ！！」
慧音 「（ま、またサイバーエンドが……くっ）」
アリス「それだけじゃない。パワー・ボンドの効果で、攻撃力は二倍になる！
よってサイバー・エンド・ドラゴンの攻撃力は……」
サイバー・エンド・ドラゴン 攻撃力8000
慧音 「ううっ……こんなことが……」
アリス「今度こそ終わりよ！
サイバー・エンド・ドラゴンで、スフィンクス・アンドロジュネスを攻撃！」
アリス「神の獣を打ち砕け！ エターナル・蓬莱・ヴァースタァー！！」
慧音 LP700→0
＊
アリス「さ、最後の最後で噛んでしまったわ……」
慧音 「少し調子に乗りすぎたようだな」
アリス「うう、不覚……。でもなんにせよ、文句なしにわたしの勝ちね。
スペルカードはもらうわよ」
慧音 「ああ。あんなデュエルを見せられては、潔くならざるを得ない。
持っていくがいい」
アリス「いいデュエルは、わたし一人では完成しない。
お互いが死力を尽くすことで、初めて成立するの。
半分はあなたのおかげでもあるのよ」
慧音 「……そうかもしれないな。わたしも、年甲斐も無く興奮してしまったようだ」
アリス「あんた何歳よ」
慧音 「細かいことは気にしない。口数は少ない方が、人間損は少ないものだ」
アリス「人間じゃないけどね。というか、だからあんた何歳なの？」
慧音 「そういえば、アンティルールだったな。好きなのを持っていくがいい」
アリス「……そう言われても、わたしのデッキに入りそうなのは無かったのよねぇ。
じゃあレアカードってわけじゃないけど、神秘の中華なべをもらっておくわ」
慧音 「まあそうだろうな。わたしのデッキのモンスターは、ほとんど獣族だから」
アリス「それより、あなたのデッキにエクストラデッキが無かったのが助かったわ。
おかげでキメラッテック・フォートレス・ドラゴンが来ないってのがわかってたから、
安心して攻められたもの」
慧音 「コンセプトに反するしな。そんなものいれないよ。
そういえば、お前のデッキには入ってなかったのか？
あれが出てきたら危なかった所もあったような気がしたが」
アリス「ああ、まあ個人的にあのカードは気に食わないし……なによりオンラインじゃ未実装なのよ」
慧音 「……なるほど。早く実装されるといいな。たぶんあと一年は先だろうけど」
アリス「さて、これでスペルカードは５枚。
あとは何でもいいから一勝すれば、決勝進出ね」
慧音 「もうそんなに持ってたのか。どうりで手ごわいわけだ。
わたしはスペルカードは失ったから、これで敗退だな」
アリス「なんだかちょっと悪い事したわね。薬、欲しかったんでしょう？」
慧音 「負けは負けだ、構わないさ。粉薬が飲めない人間の子供のために、
塗るタイプの薬があればいいなと思っただけだからな。
まあ、その子には我慢して飲んでもらうよ」
アリス「世話を焼かせるわね、その人間も。
じゃあ、そろそろわたしはこれで失礼するわ。
また機会があったらやりましょう」
慧音 「ああ。健闘を祈る」
＊
アリス「（デュエルを通して芽生える友情もあるのね……。
まさか、あの慧音とあんなに打ち解けられるなんて）」
アリス「（いい経験をしたわ。あとは波に乗って、さくっと一勝して決勝にいきたいかな。
誰でもいいから、デュエリストが転がっていないかしら……）」
アリス「（…………）」
アリス「（…………お？）」
？？？「…………」
アリス「何、あなた……」
アリス「ふぅん、わたしとやろうっていうの？ いい度胸ね」
？？？「…………」
アリス「それは……。
へえ、なるほど。あなたもスペルカード５枚持っているのね。
いいわ、じゃあ勝負しましょう」
アリス「あなたに対して友情も何もあったもんじゃないけど、そっちがその気なら相手してあげるわ。
かかってきなさい！」
・・・・・・To be continued
ただしその場でチェーンしない限り、表にする効果は発動します。
アリスはサイバー流もマスターしてたのか…ｗ
次はどんなキャラとデッキが出るのか楽しみですｗ
すごく燃える展開でした！！自分もデュエリストなのでとても楽しめました。
続編も期待してまっています！
今回も楽しめたので、次回以降も楽しみにしています。
言い切るなｗ
デュエルの進行がとても上手だと思いました。続編、楽しみに待たせて頂きます。
一気のレベル１０＞一気にレベル10
一体守備表示にアンドロに＞守備表示のアンドロに