注意:割と普通にデュエルします。ネタ成分低め。
ルールが分かる方でないときついです。
_______とある日の博麗神社
アリス「?」
アリス「まーた何かやってる」
魔理沙「おお、アリス。ご無沙汰だな」
アリス「昨日会ったばかりよ。くだらない」
魔理沙「まあそう言うなよ。元気なら何よりだぜ」
霊夢 「うーん、ここはやっぱりこれね。フェザーマンとクレイマンを生け贄にして、E・HEROネオスを召喚するわ」
魔理沙「トラップカード発動、落とし穴。ネオスは破壊な」
霊夢 「ああ~、わたしのネオスが……」
アリス「ん~? スペルカード…………じゃあないわよね、どう見ても」
魔理沙「ああ、どう見てもな。これはデュエルモンスターズっていうんだ。カードゲームだよ」
アリス「カードゲームって言われてもねぇ。
カードなんて、タロットぐらいしか知らないし。結局、それもすぐにやめてしまったけれど」
霊夢 「アリスは飽きっぽいわね。集中力が足りない証拠よ」
アリス「あら、わたしは視力はいい方よ」
魔理沙「なんでもいいけどな。
今わたしたちがやってるこれは、デュエルモンスターズっていうカードゲームだ。
カードに描かれた魔物、その名の通り、デュエルモンスターだな。
これをうまいこと使って、相手を倒す。つまりはそういうことだぜ」
霊夢 「で、そのモンスターカードを魔法カードや罠カードを使って支援し、展開を有利に進めていくって感じね。
モンスターをサポートすることで、戦況を有利にも不利にもすることができるわ」
魔理沙「あとやっぱりデッキの構築だな。
モンスター、魔法、罠、それぞれがバランスいい組み合わせでないと、デッキはまわらなくなる。
いくら強力なカードを入れても、それではデュエルには勝てないぜ。
とまあ、ざっと説明したわけだが、話も進まないしこれで理解したってことにしてくれ」
アリス「OKよ。空気ぐらい読むわ」
霊夢 「そういう問題なの……」
アリス「それにしても、奥が深そうね。
避けるばかりのスペルカードルールもマンネリ気味だし、おもしろそうだわ」
霊夢 「あーらら、残念。興味示しちゃったわよ」
魔理沙「そりゃ示すさ。なんたって今幻想郷の一大ムーブメントなんだからな」
アリス「ムーブメント、ねぇ。この紙切れが」
魔理沙「あのチルノですらハマってるんだぜ?
いまいちルールは把握仕切れてないみたいだが」
霊夢 「守備表示と攻撃表示の違いがわからないとか言ってたわね」
アリス「よくわからないけど、いまいちってレベルじゃない気がするわ」
魔理沙「さすがアリス、筋がいいな。お前ならルールもすぐ覚えられるだろ。
まあとりあえず、こいつがルールブックだから読んどけよ」
アリス「ルールブックって…………これって漫画ってやつじゃないの?
それも、なんで17巻から……」
魔理沙「細かい事は気にするな。それが一番手っ取り早いんだよ」
霊夢 「ま、大人の事情ってやつね」
アリス「まあいいわ。じゃあちょっと読んでるから。霊夢、お茶」
霊夢 「はいはい」
*
魔理沙「わたしのターンだな、ドロー。ランサー・ドラゴニュートを召喚。
ランサー・ドラゴニュートで裏守備モンスターに攻撃だ」
霊夢 「裏守備はバーストレディよ。破壊ね」
魔理沙「それだけじゃないぜ。
ランサー・ドラゴニュートは守備表示のモンスターを攻撃したとき、
自分の攻撃力が上回っていればその数値だけダメージを与える。
わたしの勝ちだな」
霊夢 「そんなぁ~……また負けちゃった」LP600→0
魔理沙「お前が弱すぎるんだよ。
E・HEROがぶんまわるのはアニメや漫画の中だけだぜ。他のデッキにしたらどうだ?」
霊夢 「そうなんだけどねぇ。でもあの一発逆転の味を知ったらもうやめられなくて」
魔理沙「確かに爆発力はあるけどな。
まあ、お前みたいな鴨葱にはお似合い…………ん?」
アリス「読み終わったわよ。なかなかに興味深い資料だったわ」
霊夢 「素直におもしろかったって言えばいいのに」
魔理沙「ルールの方は飲み込めたのか?」
アリス「ひととおりね。
唯一気になったところといえば、あの主人公の髪型がどういう構造になっているのかってくらいね」
霊夢 「じゃあいいんじゃない。それはルールとは関係ないし」
アリス「そんなわけだから、早速デッキを組んでみたいんだけど」
魔理沙「気が早いな。そこにあるカード使っていいぞ。
それだけあれば大概のものは組めるはずだ」
アリス「うわ、ほんとにたくさんある。これ全部魔理沙のなの?」
魔理沙「ああ。金を出したのは霊夢だが」
霊夢 「出資したのもわたしなら、そのカードもわたしのものよ」
アリス「わたしからしたら、どっちのものでもいいわ。借りるわよ」
魔理沙「ほんとにいきなり作るのか?
初めはストラクチャーデッキって手もあるぞ」
アリス「結構よ。もうゲームの骨子は把握したから。
それに、自分のお気に入りのカードで勝つのが楽しいんでしょ?」
魔理沙「まあ、そこまでわかってるなら言う事はないぜ」
霊夢 「お気に入りのカードなら、わたしもあるわよ。サンダー・ボルト」
魔理沙「言うまでもなく禁止カードだな」
アリス「あ、そうだったの? それ3枚いれようと思ってたのに」
魔理沙「初めの黎明期は性能が壊れたカードが多いからな。
デュエルモンスターには禁止カードと1枚しかいれられない制限カード、2枚までの準制限カードがある。
それも踏まえて組んでくれ。
じゃないと誰も相手をしてくれなくなるうえに、人間性まで疑われる目にあうからな」
アリス「ふむ。それは穏やかじゃないわね。
心得ておくわ…………と、できた」
霊夢 「早いなぁ」
アリス「組む前からだいたいのイメージは組めたたからね。
さあ、さっそくやるわよ」
魔理沙「じゃあ霊夢とやれよ。わたしは監督役するから」
霊夢 「構わないわ。でも、言っとくけど手加減するつもりはないからね」
アリス「こっちのセリフよ。じゃあ、いくわよ」
霊夢 【融合E・HERO】LP8000
VS
アリス 【魔法使い族デッキ】LP8000
アリス「そういや、先攻後攻ってどうやって決めるの?」
霊夢 「原作じゃあいきなり~の先攻とか言っちゃうもんね。
先に言った者勝ちっていう」
魔理沙「まあOCGルールだとじゃんけんかコイントスだな。
じゃあわたしがコイン投げるから、お前ら選べよ」
アリス「じゃあ表」
魔理沙「あらよっと………………お、裏だな。
霊夢、どうする?」
霊夢 「もちろん先攻をもらうわ」
アリス「OKよ」
霊夢 「じゃあわたしのターン、ドロー」
霊夢 「モンスターを裏守備表示でセット、ターンエンドよ」
霊夢 LP8000:手札5:裏守備1
アリス LP8000:手札6:無し
アリス「ん? 裏守備表示?」
魔理沙「ああそうか。原作では普通に守備表示でも出すけど、OCGじゃ守備モンスターは裏で出すんだ。
だから、表にするまでそのカードが何かはわからない」
アリス「ふむ、まあいいわ。読み要素が無ければおもしろくないし。
じゃあわたしのターンね、ドロー」
アリス「このカードよ。ヂェミナイ・エルフを攻撃表示で召喚」
《ヂェミナイ・エルフ/Gemini Elf》 †
通常モンスター
星4/地属性/魔法使い族/攻1900/守 900
交互に攻撃を仕掛けてくる、エルフの双子姉妹。
魔理沙「おお、ヂェミナイエルフか。
てことは、アリスは魔法使いデッキかな?」
アリス「そうよ。だって、主人公も使ってたじゃないの。弱いはずがないわ」
魔理沙「いやまあ、デッキを決める理由なんて人それぞれだから、何を言うわけでもないんだが……。
やっぱりそういう理由なんだな」
アリス「ざっとカードを見た限りだと、このカードの攻撃力を上回る守備力を持つカードはそうそういないってことはわかってるわ。
バトルフェイズに移行。ヂェミナイエルフで、裏守備モンスターに攻撃よ」
霊夢 「残念ね。裏守備はクレイマンよ」
《E・HERO(エレメンタルヒーロー) クレイマン/Elemental Hero Clayman》 †
通常モンスター
星4/地属性/戦士族/攻 800/守2000
粘土でできた頑丈な体を持つE・HERO。
体をはって、仲間のE・HEROを守り抜く。
アリス「守備力2000か。ちょっと計算外だったわね」LP8000→7900
魔理沙「E・HEROデッキで裏守備がでてきたら、クレイマンの可能性は割と高いぜ。
まあその辺も、これからやりながら覚えていくだろう」
アリス「(次の霊夢のターンで、クレイマンをリリースして上級モンスターを出されたら危ないわね。
じゃあ、ここは……)」
アリス「メインフェイズ2で、光の護封剣を発動」
《光の護封剣/Swords of Revealing Light》 †
通常魔法(制限カード)
相手フィールド上に存在する全てのモンスターを表側表示にする。
このカードは発動後(相手ターンで数えて)3ターンの間フィールド上に残り続ける。
このカードがフィールド上に存在する限り、相手フィールド上モンスターは
攻撃宣言を行う事ができない。
魔理沙「へぇ、護封剣か。
なかなかどうして、ゲームの骨子を掴んだっていうのも、あながち大言じゃないらしいな」
アリス「これで霊夢、あなたは3ターンの間攻撃ができなくなるわ。
たとえ、いくら強力なモンスターをだしてきてもね。ターンエンドよ」
霊夢 LP8000:手札5:クレイマン
アリス LP7900:手札4:ヂェミ、護封剣
霊夢 「わたしのターン、ドロー」
霊夢 「ご高説の後に悪いけど、護封剣は取り除かせてもらうわよ。
手札から、サイクロンを発動」
《サイクロン/Mystical Space Typhoon》 †
速攻魔法(制限カード)
フィールド上の魔法または罠カード1枚を破壊する。
アリス「あらら」
魔理沙「そういうカードもあるのさ。
だから護封剣1枚出したところで、安心はできないんだよ」
アリス「うーん、奥が深いわ」
霊夢 「デュエルの奥深さを知るのはこれからよ。手札から、融合を発動!」
《融合/Polymerization》 †
通常魔法
手札またはフィールド上から、融合モンスターカードによって決められた
モンスターを墓地へ送り、その融合モンスター1体を融合デッキから特殊召喚する。
魔理沙「お、きたな。融合が」
アリス「あ、それ漫画にもあったわ。
異なるモンスター同士を合成して、新しいしもべを作り出す。アルケミーサイクルね。
なかなか興味深いわ」
霊夢 「新しいだけじゃないわよ。
E・HEROは、融合することで真価を発揮するの。
手札のスパークマンと場のクレイマンを融合し、E・HEROサンダージャイアントを攻撃表示で特殊召喚!」
《E・HERO(エレメンタルヒーロー) サンダー・ジャイアント/Elemental Hero Thunder Giant》 †
融合・効果モンスター
星6/光属性/戦士族/攻2400/守1500
「E・HERO スパークマン」+「E・HERO クレイマン」
このモンスターは融合召喚でしか特殊召喚できない。
自分の手札を1枚捨てる事で、フィールド上に表側表示で存在する
元々の攻撃力がこのカードの攻撃力よりも低いモンスター1体を選択して破壊する。
この効果は1ターンに1度だけ自分のメインフェイズに使用する事ができる。
アリス「わぁ、かっこい…………くはないわね。間違っても」
魔理沙「そういうなよ。E・HEROは低年齢層向けのデザインなんだ。
まあこんなデザインをありがたがる子供もそういるとも思えないが」
霊夢 「見た目なんてどうだっていいのよ。サンダージャイアントの起動効果発動。
このカードは1ターンに一度だけ手札を1枚捨てることで、このカード未満の攻撃力をもつモンスター1体を破壊できる。
手札のエッジマンを捨てて、ジェミナイエルフを破壊するわ」
アリス「ジェミナイエルフが……」
霊夢 「さらに、手札からバーストレディを召喚よ」
《E・HERO(エレメンタルヒーロー) バーストレディ/Elemental Hero Burstinatrix》 †
通常モンスター
星3/炎属性/戦士族/攻1200/守 800
炎を操るE・HEROの紅一点。
紅蓮の炎、バーストファイヤーが悪を焼き尽くす。
霊夢 「あんたのフィールドはがら空きね。2体でダイレクトアタックよ」
アリス「くっ……効いたわね」LP7900→4300
霊夢 「ふっふ、こんなものかしら。ターンエンドよ」
霊夢 LP8000:手札2:サンダージャイアント、バーストレディ
アリス LP4300:手札4:無し
アリス「わたしのターン、ドロー」
アリス「(……このカードは、使えそうね)」
魔理沙「お、いいカードを引いたな」
アリス「あら、魔理沙もそう思う? やっぱりわたしは才能あるのかもね。
ここでこのカードを引くんだもの」
霊夢 「ちょっとちょっと。第三者が助言は無しよ」
魔理沙「ああ、すまん。ちょっと攻撃表示と守備表示の違いについてだな……」
アリス「そのネタはもういいのよ。熟練の黒魔術師を召喚するわ」
《熟練の黒魔術師/Skilled Dark Magician》 †
効果モンスター
星4/闇属性/魔法使い族/攻1900/守1700
自分または相手が魔法を発動する度に、
このカードに魔力カウンターを1個乗せる(最大3個まで)。
魔力カウンターが3個乗っている状態のこのカードを生け贄に捧げる事で、
自分の手札・デッキ・墓地から「ブラック・マジシャン」を1体特殊召喚する。
アリス「黒魔術師でバーストレディに攻撃よ」
霊夢 「くっ、バーストレディは破壊されるわ」LP8000→7300
アリス「カードを3枚伏せて、ターン終了」
霊夢 LP7300:手札2:サンダージャイアント
アリス LP4300:手札1:黒魔術師、伏せ3
霊夢 「ドローするわよ」
霊夢 「(サンダージャイアントの方が攻撃力は上だけど、アリスの場には伏せカードが3枚。
さすがに1枚ぐらいは迎撃用のトラップがありそうね……)」
霊夢 「(ここはとりあえず……)」
霊夢 「サンダージャイアントの起動効果発動。手札のヒーローシグナルを墓地に捨てて……」
アリス「ストップよ。この瞬間、速攻魔法発動。我が身を盾に!」
《我が身を盾に/My Body as a Shield》 †
速攻魔法
相手が「フィールド上のモンスターを破壊する効果」を持つカードを発動した時、
1500ライフポイントを払う事でその発動を無効にし破壊する。
アリス「これにより、サンダージャイアントの効果は無効となり、
サンダージャイアント自身も破壊されるわ。お生憎ね」LP4300→2800
霊夢 「しかも手札コストは戻ってこない、か。厄介なことしてくれるじゃないの」
アリス「まだよ。魔法カードが発動されたことで、熟練の黒魔術師に魔力カウンターが一つ乗るわ」
霊夢 「(黒魔術師の永続効果か。カウンターが3つになればブラックマジシャンを呼ばれてしまう……)」
霊夢 「(でも……ふふふ。このターンで倒せれば関係ないわ)
霊夢 「手札から、ワイルドマンを召喚よ!」
《E・HERO(エレメンタルヒーロー) ワイルドマン/Elemental Hero Wildheart》 †
効果モンスター
星4/地属性/戦士族/攻1500/守1600
このカードは罠の効果を受けない。
魔理沙「トラップの効果を受けないモンスターか。伏せカードを警戒してきたな」
アリス「でも、攻撃力はまだ黒魔術師の方が上ね」
霊夢 「ヒーローにはヒーローに相応しい舞台があるのよ。
フィールド魔法、スカイスクレイパーを発動!」
《摩天楼 -スカイスクレイパー-/Skyscraper》 †
フィールド魔法
「E・HERO」と名のつくモンスターが攻撃する時、
攻撃モンスターの攻撃力が攻撃対象モンスターの攻撃力よりも低い場合、
攻撃モンスターの攻撃力はダメージ計算時のみ1000ポイントアップする。
アリス「フィールド魔法……でも魔法カードが発動されたことで、黒魔術師にまた一つカウンターが乗るわ」
霊夢 「そんなの関係ないわ。スカイスクレイパーの効果で、ワイルドマンの攻撃力は2500になる。
ワイルドマンで、黒魔術師に攻撃!」
アリス「甘いわね、速攻魔法発動! 収縮よ」
霊夢 「(……収縮!?)」
《収縮/Shrink》 †
速攻魔法
フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体を選択する。
そのモンスターの元々の攻撃力はエンドフェイズまで半分になる。
アリス「これにより、元の攻撃力は750となり、その後でスカイスクレイパーの分1000上がる。
よってワイルドマンの攻撃力は1750。返り討ちね」
霊夢 「(ミスったなぁ。黒魔術師にカウンターを乗せようとしてるのなら、
あの伏せカードは罠じゃなくて速攻魔法だと読めたはずなのに……)」LP7300→7150
アリス「さらに黒魔術師にカウンターが乗るわよ。これで3つね」
霊夢 「……ターンエンドよ」
アリス「うふふ、そうするしかないわよね。
じゃあエンドフェイズに、リバースカードオープン。終焉の焔よ」
《終焉(しゅうえん)の焔(ほのお)/Fires of Doomsday》 †
速攻魔法
このカードを発動する場合、
自分は発動ターン内に召喚・反転召喚・特殊召喚できない。
自分のフィールド上に「黒焔トークン」
(悪魔族・闇・星1・攻/守0)を2体守備表示で特殊召喚する。
(このトークンは闇属性モンスター以外の生け贄召喚のための生け贄にはできない)
アリス「このカードの効果により、わたしのフィールドに黒焔トークンを2体召喚するわ」
魔理沙「生け贄召喚の為のトークンか。
相手ターンで使うことで、発動ターンにモンスターが召喚できない制約を無視することができる。
よく気づいたな。たいしたもんだぜ」
アリス「伊達に頭脳プレイで生きてきたわけじゃないわ。
弾幕はブレイン、ならデュエルはハイブレインよ」
霊夢 「いいからとっととやりなさいよ」
霊夢 LP7150:手札0:レイパー
アリス LP2800:手札1:黒魔術師(カウンター3)、黒焔トークン2
アリス「(霊夢のフィールドにモンスターはいない……ここは攻め時ね)
わたしのターン、ドロー」
アリス「メインフェイズに入るわ。熟練の黒魔術師の起動効果発動。
カウンターが3つ貯まったこのカードをリリースすることで、デッキからブラックマジシャンを特殊召喚できる。
出でよ、ブラックマジシャン!」
《ブラック・マジシャン/Dark Magician》 †
通常モンスター
星7/闇属性/魔法使い族/攻2500/守2100
魔法使いとしては、攻撃力・守備力ともに最高クラス。
魔理沙「来たな、ブラマジ。こいつはなかなか強いぜ」
アリス「これだけじゃないわ。
場の黒焔トークン2体を生け贄に、手札から混沌の黒魔術師を召喚する!」
《混沌の黒魔術師/Dark Magician of Chaos》 †
効果モンスター(制限カード)
星8/闇属性/魔法使い族/攻2800/守2600
このカードが召喚・特殊召喚に成功した時、
自分の墓地から魔法カード1枚を選択して手札に加える事ができる。
このカードが戦闘によって破壊したモンスターは墓地へは行かず
ゲームから除外される。
このカードはフィールド上から離れた場合、ゲームから除外される。
霊夢 「ブラックマジシャンが進化した最上級モンスター。そんな強力なカードまでいれてたのね」
アリス「混沌の黒魔術師の効果発動。墓地から終焉の焔を手札に加えるわ。
そしてバトルフェイズに移行。2体で霊夢にダイレクトアタックよ!」
霊夢 LP7150→4350→1850
アリス「うふふ、もう勝ったも同然ね。ターンエンド」
霊夢 LP1850:手札0:スカイスクレイパー
アリス LP2800:手札2:ブラマジ、混沌
魔理沙「勝ったも同然、か。そいつはどうかな」
アリス「何よ。わたしの状況が把握できる程度の能力にケチつける気?」
魔理沙「お前そんな能力じゃないだろ」
霊夢 「魔理沙の言う通り。デッキにカードがある限り、勝負はわからない。
それがデュエルよ」
魔理沙「特に霊夢の場合、ピンチになると補正がかかるからな」
アリス「あ、それ原作でもよくあったわ。主人公補正ってやつね」
魔理沙「よく知ってるな。でも大きな声で言っちゃ駄目だぞ」
霊夢 「そろそろひかせてもらうわよ。ドロー!」
霊夢 「……よし、来たわ!
このカードよ。ミラクルフュージョンを発動!」
《ミラクル・フュージョン/Miracle Fusion》 †
通常魔法
自分のフィールド上または墓地から、融合モンスターカードによって
決められたモンスターをゲームから除外し、「E・HERO」という
名のついた融合モンスター1体を融合デッキから特殊召喚する。
(この特殊召喚は融合召喚扱いとする)
アリス「ん~? どういうカードかしら」
魔理沙「墓地のカードを素材にできる、特殊な融合カードだ。
お前もそんな年寄りみたいな顔してられなくなるぜ」
アリス「フン、言ってる意味がわからないわ。
それに、ここからどうやって逆転なんて……」
霊夢 「墓地のワイルドマンとエッジマンを除外し、来なさい!
ワイルドジャギーマン!!」
《E・HERO(エレメンタルヒーロー) ワイルドジャギーマン/Elemental Hero Wildedge》 †
融合・効果モンスター
星8/地属性/戦士族/攻2600/守2300
「E・HERO ワイルドマン」+「E・HERO エッジマン」
このモンスターは融合召喚でしか特殊召喚できない。
相手フィールド上の全てのモンスターに1回ずつ攻撃をする事ができる。
アリス「って……いきなり攻撃力2600ですって!?」
魔理沙「ミラクルフュージョンはE・HEROデッキの切り札だからな。
どんな状況でも、あれ1枚で形勢が逆転する可能性があるぜ」
霊夢 「バトルフェイズよ。
ワイルドジャギーマンは、相手のフィールドのモンスター全てに攻撃ができる。
ワイルドジャギーマンでブラマジと混沌の黒魔術師に攻撃!
インフィニティ・エッジ・スライサー!!」
アリス「わたしの魔法使いたちが…………ぜんめつめつ……」LP2800→2700→1900
魔理沙「なんでそのセリフ知ってんだよ。17巻からしか読んでないのに」
霊夢 「いや~、やっぱりE・HEROは最高ね。
場も心もすっきりしたわ。ターンエンドよ」
霊夢 LP1850:手札0:ジャギーマン、スカイスクレイパー
アリス LP1900:手札2:無し
アリス「く……わたしのターン」
魔理沙「(アリスの手札は、このままでは使えない魔法カードと、さっき混沌の効果で拾った終焉の焔。
前のターンで終焉を伏せていれば、さっきと同様に霊夢のエンドフェイズに発動してリリース要因にすることができた。
それをしなかったのはアリスのミスだったな)」
魔理沙「(次の霊夢のターン、終焉の焔を発動してトークンを壁にしても、ジャギーマンの全体攻撃で一掃される。
リリース分を残すことはできない。
それどころか、霊夢が攻撃力1900以上のモンスターを引けば、そこで終わってしまう)」
魔理沙「(つまり結局、アリスの命運はこのドローにかかってるわけだ。
果たしてキーカードを引き当てることができるかどうか……)」
アリス「ふん、大丈夫よ」
魔理沙「お?」
アリス「だって、このSSの主人公は一応わたしらしいもの。
だったら、わたしにもあるはずでしょ、主人公補正ってやつが」
魔理沙「言ってくれるな。なんちゅう理屈だ」
霊夢 「えっ。主人公ってわたしじゃないの?」
アリス「あんたは原作だけで十分よ。
つまり、あんたのさっきのドローは主人公補正なんかじゃなくて……」
魔理沙「ただの死亡フラグ、ってことだな」
霊夢 「ええ!? なによそれ……」
アリス「そういうこと。いくわよ、ドロー!」
魔理沙「(…………)」
魔理沙「(……引いたか。やっぱりな)」
アリス「来てくれたみたいね。わたしが引いたカードはこれよ!
思い出のブランコを発動!」
《思い出のブランコ/Swing of Memories》 †
通常魔法
自分の墓地に存在する通常モンスター1体を自分フィールド上に特殊召喚する。
この効果で特殊召喚されたモンスターはこのターンのエンドフェイズ時に破壊される。
霊夢 「モンスター蘇生カード!?
でもたとえブラックマジシャンを呼び戻しても、攻撃力は及ばないんじゃ……」
アリス「そう。だからこれを使わせてもらうわ。魔法カード、騎士の称号!」
《騎士の称号/Knight's Title》 †
通常魔法
自分フィールド上に表側表示で存在する「ブラック・マジシャン」1体を生け贄に捧げて発動する。
自分の手札、デッキ、墓地から「ブラック・マジシャンズ・ナイト」1体を特殊召喚する。
霊夢 「な、そんなカードが……」
アリス「このカードの効果で場のブラックマジシャンを生け贄に捧げ……
来なさい、ブラック・マジシャンズ・ナイト!!」
《ブラック・マジシャンズ・ナイト/Dark Magician Knight》 †
効果モンスター
星7/闇属性/戦士族/攻2500/守2100
このカードは通常召喚できない。
このカードは「騎士の称号」の効果でのみ特殊召喚する事ができる。
このカードの特殊召喚に成功した場合、
フィールド上のカードを1枚選択して破壊する。
アリス「ステータスこそブラックマジシャンと変わらないけど、
このカードは召喚されたとき、フィールドのカードを破壊する能力を持っているわ。
ワイルドジャギーマンを破壊!」
霊夢 「そんなぁ、ジャギーマンが……」
アリス「いくわよ。バトルフェイズ!
マジシャンズナイトで霊夢にダイレクトアタック! ラーヴァクロムレク!!」
霊夢 「それはパチュリーのスペカ…………きゃああああああ!!」LP1850→0
魔理沙「そこまで! だぜっ」
アリス「霊夢のライフポイントは今の攻撃で0ね。
わたしの勝ちってことでいいんでしょ?」
魔理沙「まったくもって相違ないぜ」
霊夢 「う~ん、まさか今日遊戯王を知った人に負けるなんて。
あんた、ほんとに初めてだったの?」
アリス「あら、信用できない? まあ、無理ないわね。
今日始めた初心者に敗北したという現実。
直視するのは辛いと思うけど、これからも精進しなさい。いつでも相手してあげるわ」
霊夢 「なんだか言われすぎな気がするんだけど」
魔理沙「まあまあ。これも勝者の特権だよ」
アリス「そうそう。勝者ほど非人道的な人間もいないものよ。わたしは妖怪だけど」
霊夢 「まあいいわ。デュエルは非情。楽しいけどね」
魔理沙「これからますますおもしろくなってきそうだな。近々大会もあることだし」
アリス「えっ、大会なんてあるの?」
魔理沙「ああ。第一回チキチキデュエルモンスターズチャンピョンシップ、イン幻想kyo。
主催は永遠亭の奴らだったかな」
アリス「引きこもりの考えそうなことね。
でも、おもしろそうじゃない。デュエリストの血が騒ぐわ」
魔理沙「優勝者にはレアカードと…………あと何だっけな?」
霊夢 「確か、永琳にどんな薬でも好きなだけ作らせる権利よ。
天才らしいから注文すればどんなものでも作ってくれるらしいわ」
魔理沙「ああ、そうだったな。わたしは肩こりと腰痛が一辺にとれる薬でも頼もうかと思ってるが」
アリス「薬かぁ。髪の痛んだ人形に効くやつなんていいかもね。これは負けられないわ」
霊夢 「でもまだ二週間後の話だけどね。
先んじて、明後日練習試合をすることになってるわ」
アリス「練習試合…………ひょっとして、例の紅魔館の人達?
わたしあそこ行くと目がチカチカして嫌なんだけど。建物全部が赤くて」
魔理沙「お、よくわかったな。
まあ、あそこはリビングは充実してるから、慣れれば居心地は悪くないぞ。
もっともわたしはまだ慣れてないが」
霊夢 「それに、あそこの紅茶はおいしいのよね。
ちょっと赤くて血なまぐさい感じはするけど」
魔理沙「じゃあそういうわけだから、お前もじっくりデッキを調整するといい。
来るんだろ?」
アリス「ええ、おじゃまさせてもらうわ。
だって、なんだかとても楽しくなりそうな予感がするんだもの」
・・・・・・To be continued
秘封倶楽部が幻想郷キャラでデュエルしてる作品でも作ってくれません?
光の護封剣は発動したらその場で墓地に行くため、発動でチェーンされないかぎり3ターン続きます。他にもルールを理解してなさすぎるまちがいがたくさんある。
東方らしさもない。
遊戯王OCGネタでクロスを書こうとすると、デュエルの部分だけで結構な字数が稼げる上にキャラのやり取りらしきものまで加えられるので、遊戯王ネタ一辺倒になり、クロスのメインとなるネタが活かせない場合が多くなるようです。
続きを書かれるのであれば、この辺りに注意したうえで、あくまでも「東方らしさ」を失っていない作品が完成することを期待しています。
一見、他の方が言っておられるようにただ東方キャラがデュエルしてるだけなんですが、
口調などはしっかりと東方ですし、デッキの選択や会話の内容なども
しっかりと「東方らしさ」が出てたと思います。
カードの絵柄に突っ込みいれたりとか、実に彼女ららしいw
ただこれは注意書きにもありましたが遊戯王をちゃんとわかってないと理解できないでしょうね。
ニコニコ動画やアニメなどの生半可な知識だけですと、逆に面白みが伝わらないと思います。
私としてはかなり楽しめた内容だったので、次回も期待しております。
↓から三番目さんへ
コメにコメするのはご法度なんですが、間違っておられるので指摘を。
先攻でもドローできます。光の護封剣は作中の説明にあるとおり場に残り続けます。
サイクロン等で破壊された時点で効果が切れます。
俺は気に入りました
と言ってしまえばそれまでですが、そういうのも良いと私は思います
それぞれのキャラがどんなデッキ、戦略を使うのか見てて非常に面白いです
他の方が言うように東方らしくないとは思いませんし
あと、すでに指摘されていますが
本文中のルールに対して意見する時はまず確認してからするべきだと思います
注意書きもあるのだから気に入らないなら読まなければいいだけのはなしですし・・・
これもすでに言われていますがルールの指摘はよく勉強してからにしたほうがいいですよ。
これからも頑張ってください