Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

時の卵

2007/11/05 19:26:16
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「お別れね……魔理沙」
 博麗霊夢が最後にそういって
 魔理沙の形見である帽子を入れた棺を見つめた


 霧雨魔理沙が死んだ……
 事故だった……いつものように彼女が箒で飛んでいた時に
 その近くで崖が崩れた、それに巻き込まれたのだ……
 遺体も見つからなかった
 
 余りに突然の事だった……
 その報告を聞いた皆が嘘だと思った
 特にアリスやパチュリー、
 フランドール等はその知らせを聞いたときに
 取り乱した

 アリスは
「嘘よ……ふふっ、そんなはずは……」

 パチュリーは
「……そっそんな……嘘よ…嘘でしょ……?
 嘘だ~っ!!!げほっ!ごほ!がはっ!」

 フランドールは
「みんな嘘ついてるんだよね?……魔理沙が居なくなるはずないよね?
 ……だってこの前遊びに来てくれたんだよ?」

 良くも悪くも、この三人は魔理沙とかかわりが強かった
 故に、心に傷を負うまでになってしまった
 アリスは、人に会うのが嫌になり家からあまり出なくなった
 パチュリーは、さらにしゃべらなくなった
 フランは、心を壊される前に自分の心を封印した
 
 霊夢も、心から悲しんだ……
 
 だが、彼女らよりも悲しんだ人が居た
「……魔理沙……」
 葬儀が終わった次の日

 神社に普段余り来ない人物が来ていた
「……珍しいわね……」
 その人物に霊夢が問いかける
「霖之助さん…」
 香霖が神社の前に立っていた
 重たそうな荷物を持って
「ああ、旅に出るのでね……
 お賽銭を入れに来た」
 霊夢は頭にきた
 魔理沙が居なくなったというのに
 この男は、旅に出るという
「……かってに行けばいいわ!
 魔理沙が居なくなったって言うのに!」
 そう言って霊夢は
 香霖の顔を叩いた
「……さっさとどこにでも行けば」
 そういうと霊夢は神社の奥に戻っていった
 霊夢が神社の奥に戻って行ってから
 しばらくしてから香霖がつぶやいた
「……これでいい」
 私も死ぬ覚悟だ……
 そう言って香霖はどこかへ歩き出した




 それからしばらくして、香霖堂に誰も居なくなった
 香霖も自殺したと言う話が流れたが
 信憑性がない上に魔理沙の死が余りにも強烈だったため
 すぐに噂も流れなくなった




 それから一年がたった

「……今日は……魔理沙の一周忌…か」
 アリスは何とか戻ろうとしていた
 霊夢やメディスンなどが励ましてくれたおかげで
 なんとか神社に出歩くぐらいは出来るようになった。
 だが魔理沙が居なくなった事は辛かった
 それを思い出す一周忌は心に痛みを思い出させた
「上海、蓬莱……行こうか」
 そう言って
 魔理沙のお墓に向かった



 お墓には、彼女にかかわった人たちが集まっていた
 そのなかにはパチュリーもいた
「……おひさしぶりね……」
「……ええ」
 言葉は少なかったがそれでもパチュリーは言葉を返してくれた
 彼女も何とか戻ろうとしているのだ

 魔理沙が居なかった頃へ……


 御墓参りが終わると自然と
 パチュリーとアリスは二人でいた

「ヴウル魔砲図書館の主……パチュリー・ノーレッジと 
 人形使いのアリス・マーガトロイト……」
 その時後ろから何者かが話しかけてきた
「だれ!」「何者?」
 アリスとパチュリーが声のしたほうを振り向いた
 そこには頬が削げ落ち、髭が伸びている男が居た
「……すまない…図書館の本を読ませてもらいたい」
 胡散臭い男だがアリスには声に聞き覚えがあった
「……貴方…誰?」
 アリスに問われて、男が今の自分を思い出したかのように答えた
「ああ……すまない、僕は森近霖之助というものだ」
 その答えにアリスは驚いた
「今まで何処に!……まあどうでもいいか
 魔理沙の墓参りに来たんでしょう?」
 確かに魔理沙の墓参りに来たのなら
 おかしくはない、香霖が生きていたら……

「いや、魔理沙の墓参りに来たのではないんだ……」
 その言葉を聞いた瞬間
(パン!)
 アリスは香霖の頬を叩いていた
「……こんな人が…魔理沙が信頼できると言った人なの……」
 軽蔑の目で香霖を見た
 小さい頃から魔理沙を見ていて
 魔理沙が信頼している人物と言った
 男が、一周忌に墓参りもしないなんて
 アリスは怒っていた
「……魔理沙は幸せ者だな…」
 だが叩かれた香霖は笑っていた
 ある意味自分が育ててきたと思う魔理沙が
 皆に好かれているとわかったのだから
「だからお願いしたい!時間が余りない!
 ヴウル魔法図書館なら多分あるはずなんだ」
 香霖が土下座をしてパチュリーに頼み込んだ
「くっ!魔理沙の墓参りよりも大切な事なの!!」
 アリスが香霖に攻撃をしようとした
「まって!」
 だがパチュリーがそれを止める
「……この一年間…貴方は何をしていたのか
 ……そして何をしようとしているのか……
 言いなさい……それによっては」
 パチュリーがスペルカードを取り出す
「……この場で…消し飛ばすわ」
『ロイヤルフレア』
 パチュリーが持っている物の中で
 最高の威力を誇るスペカだった
 
 その問いかけに香霖は答えた
「……まず始めに僕がしようとしている事を
 教えよう……」
 香霖が起き上がる
「……魔理沙を…連れて帰る」
 その一言を聞いた瞬間
 辺りが一面光の渦に巻き込まれた

「……馬鹿にしているの?」
 威嚇のために放たれたロイヤルフレアは
 香霖とアリス、パチュリーの周囲を
 焼け野原にした
「死んだ者が戻ってこない…それが常識
 ……反魂は出来ない……それに時間が経ちすぎている!
 これ以上! 魔理沙の冒涜は「だからこれを手に入れてきた!
 言ったはずだ!時間がない後は場所がわかればいいだけなんだ!」
 パチュリーの言葉を香霖が遮る
 そして、手に入れてきた物を見せた
 それを見た瞬間アリスとパチュリーは
 驚愕した
「……まさか!」
「こんなものが実在するなんて」
 それは余りにも異質であった
 だが、驚いている間はない
「急いでくれ!時間が経てば経つほど戻せる可能性は少なくなる!」
 
 三人は大急ぎでヴウル魔法図書館に向かった









 図書館に着くなり三人は行動を開始し始めた
「小悪魔とパチュリーと僕はここで資料を集める!」
「わかったわ!こあ!急いで」
「はっ!はい」
 小悪魔はいきなりの事で驚いたが
 魔理沙が居た頃のパチュリーに戻られた
 と、仕事を張り切ることにした
「香霖さん!私は?」
 アリスが自分が呼ばれていない事に気がついた
「君しか出来ない仕事がある!
 大急ぎで魔理沙の等身大の人形を作ってくれ」
「必要な事なの?」
「今後にかかわるとても必要なものだ」
 そういうと香霖とパチュリーの前に小悪魔が
 大量の本をもってきた
「はい!資料を持ってきました」
 そしてその中から必要な物を探し出す
 パチュリーがアリスに話しかけた
「私の工房を使って!時間がないから!」
 魔法使いとは本来自分の工房は
 絶対に他人に見せない
 自分の全てであるからである
 だが……
「ゴメンね!でも必ず成功させてから」
 
 もう一度、居なくなった魔理沙を見れるのなら
 そんなものかまわない




「時間がわかったわ!」
 少しずつ必要な事がわかってくる
「そうか、ならばこの場所に行けば」
 アリスも寝ずに人形を作り上げた
「上海!蓬莱!オルレアンや他の人形も
 つれてきて!一気に作り上げるから!」
 
 そして、三日が過ぎた
 三人の身体はボロボロだった
 不眠不休でしかも、ろくにご飯も食べていない
 だが……
「よし!これで……」
「……後はたどり着くだけ…」
 パチュリーと香霖が資料を完全に
 解読して時間、場所、タイミングなども全てそろった
「……出来たわ…アリス・マーガトロイトの渾身の一品……」
 魔理沙を模した完全な人形がそこにあった

 
「今日の夜が…最後のチャンスだ……」
 魔理沙が戻るかどうかの最後のチャンス
 であった、本来ならチャンスなどもありえない
 だが…
「必ず……連れ戻す」
 三人が頷いた

 夜まではしばらくあるため
 三人は仮眠を取り
 そして、しばらくぶりに
 食事を取った
「流石は咲夜ね……美鈴に作らせた料理とは」
 食べやすいように作られた
 料理は三人に活力を与えてくれた

 そして……
「……妖怪の山が一番近い条件を満たしている」
「神も居るしね」
 三人は神が居る山に向かった
 真夜中の山を上りきると
 山頂の付近にたどり着いた
「香霖さん……早く」
 アリスが香霖に話しかけた
 香霖雨は頷くと
 彼が一年かけて手に入れてきた
 それを掲げる

「……失われた時間を…」
 掲げた物が宙に浮く
「戻してくれ……」
 三人が心配そうに見守る中
 それが光り輝き始める
 だが
(ぱきん!)
「「「あっ!」」」
 無残にもそれは粉々に砕け散った
 跡形もなく
「……帰りましょう…」
 パチュリーが始めに答えた
 アリスが首を縦にふった
「……ええ…やはり無理だったのね…」
 死んでしまった人を連れ帰すなんて
 無理な話だったのだ
「香霖さんも…」
 がっくりと倒れている香霖にアリスは
 声をかけた
「…魔理沙……」
 小さく話す香霖を二人は止めなかった
「不服か?……僕の命では…答えてくれ……」
 香霖が叫ぶ
「答えてくれ!『時の卵』クロノ・トリガーよ!!」
 
 叫んだ瞬間だった
 突然、辺りが暗くなった
 月が何かに遮られていた
「こっ、これは?」
 香霖の声に誰もこたえなかった…
「アリス?パチュリー?」
 気がつけば香霖は不思議な空間に居た
 そして……

「時が……止まっているのか?」
 だが、そんなことはどうでもいいことだった
 目の前に魔理沙箒に乗って浮かんでいた
 ……事故があったと思われる場所で
 雪崩が起きたと思われる瞬間で時が止まっていた

「魔理沙!」
 思わず叫んだ、だが動くそぶりは見えない
「そうか!ならば…」
 魔理沙が居る位置にアリスが作った人形を
 変わりに本物の魔理沙を抱きかかえた
 人形ではない…暖かさを持った

 次の瞬間、香霖は何かに引き戻される感覚があった
 香霖は魔理沙を強く抱きしめた 
「もう二度と離すか!」
 そうつぶやきながら香霖の意識は途切れていった



 気がつけば月が元に戻っていた
「…なんだったの?」
「…さあ?」
 アリスとパチュリーは、ほんの一瞬だけのことに驚いた
「香霖さんは……!」
 二人が見たのは
「あ~……ここ何処だ?…確か…私は
 崖崩れに巻き込まれそうになっていたはず?」
 死んだはずの魔理沙だった
「「魔理沙!」」
 奇跡は起きたのだ

 パチュリーとアリスが魔理沙に抱きつき
 ことの説明をした
 あれから一年たっていること
 魔理沙が死んだという事
 皆が変わってしまいそうだった事
「そうか……皆ごめん…」
 魔理沙が謝った
「いいよ…今ここに居るだけで…」
「そうね…妹様もこれでよくなるわ」
「ところで香霖は?」
 魔理沙が心配になって聞くと
「あっちで倒れているわ…
 無茶しすぎたのよ……貴方を守ろうとして
 体中が傷だらけになっているけど
 大丈夫……生きているから」
 



 魔理沙が生きていた事はすぐに幻想郷中に広がった
 記憶喪失になっていた
 外の世界に行っていた
 異界に飛ばされていた
 さまざまな諸説が入り乱れた

 アリスも明るくなった
 パチュリーも少しずつ表に出るようになった
 フランドールは再び笑顔をを取り戻した
 霊夢も喜んだ……霊夢が本気で泣いたのは
 これが最初で最後だろう


 香霖が目を覚ましたら
 そこは香霖堂の中だった
 久しぶりに戻ったので一瞬どこかわからなかった
「!?魔理沙」
 起き上がろうとしたら体中が軋んだ
 うめき声を上げたら
 誰かがこちらにやってきた
「香霖!目が覚めたか」
 魔理沙だった…
 一年間、がむしゃらに『時の卵』
 を手に入れるために動き回った
 理由、大切なものをもう一度
 取り返すために
「香霖?おーい」
 魔理沙が香霖の傍に寄ってきた
「魔…理沙?」
「おう、どうやら意識は大丈夫みた…」
 次の瞬間、香霖は魔理沙を抱きしめていた
 思いっきり……
「ちょっ、香霖…」
「魔理沙……」
 大切な者だった…
 失くした筈の者だった…
「……魔理沙…」
 それが目の前に居てくれる
 魔理沙も香霖に抱きしめられたままだった
 しばらくそのままの状態で居た
「なあ…」
 魔理沙が話し始めた
「……実はさ…崖崩れに飲み込まれた瞬間にさ…
 香霖の声が…聞こえたような気がしたんだ」
 魔理沙が香霖を抱きしめ返しながら
 話していく
「もう死ぬのか…って思ったけど、その時にな
『もう二度と離すか』って…」
 そういわれて香霖は
 魔理沙の頭を撫でながら
「そうだ……もう二度と離すか…
 勝手に居なくならないようにな」
 魔理沙も頭を撫でられながら頷いた

 奇跡を起こすことが出来たのは
 
 一番悲しみ
 
 一番あきらめが悪かった
 
 この男のせいかもしれない



「時の卵」
 
 これにておしまい





 なになに?それからどうなったかって?



 まあ…霧雨の名が森近に変わった…って所かな?

 おっと、彼らの結婚式に遅れてしまう

 それでは、新郎新婦の昔話はこれで終わりだ
 




そういうと時の卵を作り上げた賢者は
またどこかへ行ってしまった



はい、クロノトリガーです、即興で思いつき
書かせてもらいました、あれはいい作品だ
……続編は余りよくなかったけど
香霖堂に魔界神はまた少しずつ書き始めているんで
しばらくお待ちください、それでは


少し訂正入れました
脇役
コメント



1.名無し妖怪Z削除
題名だけでオチが読めましたwwww
あと霖之助の口調おかしくないですか?
「不服か?……俺の命では…答えてくれ……」
2.名無し妖怪削除
同じく、タイトルでオチが読めてしまいました
…CCはCCで面白いと思いますけどねぇ
3.欠片の屑削除
タイト(ry
それよりも、名作からの熱い展開!いいですね~
蛇足:でも、これのおかげでLIVE○LIVEがあんまり日の目を見なかった訳ですが…
4.イスピン削除
知らないネタですねぇ…
ついていけない自分が悲しいぜ。
5.イスピン削除
知らないネタですねぇ…
ついていけない自分が悲しいぜ。あ、いや話としては面白いんですけどね。
6.名無し妖怪削除
とうとうクロノトリガーも幻想入りしたのか・・・。
しかし、これだともう一つの世界と交差してしまうwww

>>蛇足:でも、これのおかげでLIVE○LIVEがあんまり日の目を見なかった訳ですが…
あるあるwww
ていうか、クロノの開発費が掛かった所為で、
LIVE○LIVEの開発費はケチられたという話もあるという。(´・ω・`)
7.三文字削除
人形の行で、オチが読めちゃいました・・・・・・
でも、トリガーは名作ですよね!
音楽も素晴らしいですし
8.名無し妖怪削除
題名がどこかで見た気はするけど思い出せなくて、作中の等身大の人形でハッと気が付きましたw
オチに気付いても楽しんで読めましたよ
9.名無し妖怪削除
タイトルで(ry
10.名無し妖怪削除
お話堪能しました、元ネタを知っているので感動も一入でした。

ああ、あと「月が何かに遮られていた」で「皆既日食が終わった」っておかしくないですか?
11.名無し妖怪削除
まだ幻想入りするには早いんじゃないかと思った自分はトリガーもライブも両方やりました。
トリガーも好きですがライブも開発費をケチられた割には完成度が高くて好きです。
主に「あの世で俺に詫び続けろッ」とかw
12.orz削除
クロノトリガーは3週目までちゃんとやりこんだのに全く気づかなかった・・・orz
等身大の人形とか全然・・・orz
タイトルの「時の卵」はクロノっぽいな~とは思ったけどそれ以外は・・・orz
俺の中で幻想郷入りしたのかなぁ・・・クロノトリガー・・・orz
13.グランドトライン削除
タイトルでまさかと思いましたが、まさにその通りでした……
ええ、私も「時の引き金」を引いた者でしたから……
これのラストシーン見ると香霖の
「魔理沙、君は幸せ者だよ……こんなにみんなに思われて……」
というセリフが自然と浮かびあがるから困る。

LIVE○LIVEも結構遊んだな……ラスボスはマジで反則だった……
14.時空や空間を翔る程度の能力削除
う~ん・・・
名作・・・グットでした。

クロノトリガーはヤリまくったゲームでしたよ。
15.名前が無い程度の能力削除
クロノ・トリガーは好きですがちょっとそのまま過ぎる気がしました。