Coolier - 新生・東方創想話

桜の木の下で

2020/10/06 00:12:33
最終更新
サイズ
2.07KB
ページ数
1
閲覧数
1104
評価数
6/7
POINT
590
Rate
15.38

分類タグ



「もう飲めねぇって‼︎」 無理やり酒を飲ませて来る霊夢に向かって言った。やはりこいつは酒癖が悪い。今日はとびきり悪い。これは空気でわかる。完全に私を潰しにきていた。

意識が朦朧としてくる。

「だいじょうぶ〜?」

どうやら私は倒れたらしい。周りを見ると霊夢の家だった。

「やっと起きた」

アリスもお見舞いにきてくれていた。いつものクッキーがテーブルに置かれていた。私はもぞもぞと布団から出て、椅子に座る。

「それより霊夢は?」

「霊夢なら外に行ったはず。申し訳ないからお菓子でも買って渡そうだって」

「そうゆう所はちゃんとしてるんだよな。あいつ」

「私もう帰るね」

「おっけー」

それから15分ぐらい待つと、何か言いたげな顔で霊夢が戻って来た。
私を見るなり

「ごめん‼︎」

と謝ってきた。霊夢の顔は半泣きだった。酒に酔って倒れただけなのにそこまで心配してくれるのは、やはり霊夢の優しさなのだろう。

「全然気にしてないぜ」


---------------------------------------------------------------------------------------

魔理沙はいつもそうだ。私のことを全部わかってる。1番申し訳なさそうな顔してたのは魔理沙なのに。アリスに嘘ついてもらったことも知ってるくせに。本当は、外で泣いていた。魔理沙がお酒で酔って倒れたのは知っていたけど、もう起きないと自分の頭が信じ始めると止まらなかった。
まだ目に涙が残っている。勇気を出して言った一言も、魔理沙の優しさで包まれた。

「散歩にでも行こうか」

正直、意外だった。でも、自然と返事が出た。

「うん!」


---------------------------------------------------------------------------------------

霊夢と二人で歩くのは久しぶりだった。手を繋ぎたいが、そんな空気ではなかった。

「手、繋いでいい?」

エスパーかよ。

「もちろん!」

霊夢の手。暖かい手。優しい手。 できるだけこのままでいたかった。しばらく手を繋いで歩いた。

「魔理沙」

「何?」

「なんか、ごめんね」

「なんだ、そんなことか。 別になんも思ってないぜ。いつもの事だし。」

「私も言いたい事があるんだぜ」

「なに? 魔理沙」

「そんな優しい霊夢が大好きだぜ」

霊夢の顔が赤くなる。

「私だって好きだよ。魔理沙の事」

まだ涙目の霊夢が笑って言った。

「霊夢、目瞑れ」

「うん」
霊夢とキスをした。桜の木の下で。

「じゃあ、帰ろっか」

「そうだな」





終わり
頑張りました。こうしてほしい!などあったら是非。アドバイスも。マジレスもおっけー????
炭酸弱めな強炭酸
簡易評価

点数のボタンをクリックしコメントなしで評価します。

コメント



0.10簡易評価
1.100名前が無い程度の能力削除
良いんじゃね??
2.100終身削除
こういう時にどうしていいか分からなくて探り探りで少しぎこちなくなってしまっているようなやり取りが良かったと思います それでも言いたいことも言わないといけないこともちゃんと言えるのはこの2人だからなんだろうなと思いました
3.100サク_ウマ削除
良いですね。レイマリでした。こういう真直ぐなものを見ると安心感有ります。
4.90Actadust削除
イチャイチャいいですねぇ。もっとこの二人のやり取りが見て見たくなりますね。短編なのがもったいないくらい。
5.100南条削除
面白かったです
直球ストレートでとてもよかったです
アリスもナイスアシストでした
6.90めそふらん削除
レイマリをありがとう