Coolier - 新生・東方創想話

悪竜と魔神 伝説の戦い

2016/01/16 16:53:23
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「……はっはっは!! 私の名前はミスティア! 夜雀だ! だが、それは世を忍ぶ仮の姿。本当は悪竜ミスティアマトーだ!」


 今、ミスティアは屋台で使う鰻を屋台の炭火で焼いているところだよ。


「鰻め! いや、レヴァイアサン! この私の超備超炭炎流波で焼き尽くしてくれるわ!」

 ミスティアは炭火に息を吹きかけてその火力をあげたんだよ。炭火だからすごいね。

「我、超備超炭炎流波は無敵艦隊に匹敵するほどの威力だ」

 何を指して無敵艦隊なのかは誰にも分からないんだ。でもね、なんだか強そうだから言ってるんだ。

「全身を焼き尽くしてくれる!」

 両面がしっかり焼けるようにちゃんと調理しておるんよ。お仕事だもの。

「参ったか! レヴァイアサン! 降伏するなら命までは取らない! しかし、我、僕になってもらうがな」

 焼かれた鰻は何も言わないけれど、ミスティアの脳内ではレヴァイアサンさんは降伏し僕になることを誓ったらしいんだ。

「では、血の盟約を結んでもらおうか」

 そういうと、鰻のタレ壷に焼いた鰻を突っ込んだよ。なんかかっこいいポーズ決めながらね。うん。 

 これで、いったんこの鰻の調理は終了だね。なるべく冷めないようにしながら保管して売るときに温めて出すんだよ。

「む、殺気! 新たなる敵か?」

 次の鰻を焼こうと新しい鰻を取るために顔を上げたら屋台のカウンター越しに慧音先生が来店されておったとです。

「……あ……あ。慧音さん、いらっしゃいませ」

 ミスティアはさっきまでの1人遊びを見られたんじゃないかと思考停止したと。でも、頑張って営業スマイルさん。

「いや、まあまだ開店時間前だ。楽しそうだな。そのまま続けたらどうだ?」

 日頃からミスティアの屋台をひいきにしてくれてる。郷の慧音先生は今日は非番だったので屋台で一杯やろうかと早めだったけど屋台にきたんだ。

「何をですか?」

「その、斬新な調理方法」

 かっこいいポーズの真似しながら慧音先生はそういうよ。うん。  

「何処から見てました?」

 おそるおそる、たずねてみることにしたよ。僕くだりのところだったまだ何とか立ち直れそうな気がするからね。

「……はっはっは!! から」

 淡々と話す慧音先生の心の奥底はまったく読めない。

「……全部見られてた」

 ミスティアは赤面しながらなんだか分からないけど涙が出てきた。

「そのなんだ。誰にも言わないからな。元気を出しなさい」

 ミスティアの心のなかでは、これは涙ではない!心の汗だ!だとミスティアマトーが叫んでそれが断末魔となった。こうして、悪竜ミスティアマトーは退治されたんだ。

 なお、ミスティアマトーが世を忍ぶ仮の姿、ミスティアに戻って調理を再開するのに30分かかったんだよ。

帰宅後の慧音先生(ほろ酔い)
「……ふふふハハハ!! 私の名前は慧音! 先生だ! だが、それは世を忍ぶ仮の姿。本当はケイネスティーチャ!」
「…・・・え? 慧音なにやって」
「・・・・・・妹紅、話をしよう」

戸隠
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コメント



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2.100名前が無い程度の能力削除
これは酷い
だがこれで良い!
5.100名前が無い程度の能力削除
すごいインパクトだ!
6.80名前が無い程度の能力削除
これはかわいい
7.100名前が無い程度の能力削除
ミスティアマトー!!
8.90奇声を発する程度の能力削除
勢い好き
10.90名前が無い程度の能力削除
女将!パンクだね!
12.無評価名前が無い程度の能力削除
これは酷い
勿論つまらないという意味で酷い
13.無評価名前が無い程度の能力削除
これは酷い
勿論つまらないという意味で酷い
14.100名前が無い程度の能力削除
斬新な切り口で面白かったです。ここにこれを投稿しようとした度胸は私には真似できません。
16.100名前が無い程度の能力削除
「」内の台詞とト書きが、どっちもミスティアの一人掛合いのように見えてとても可愛らしい。
レヴァイアサンとの死闘中も、なるべく冷めないようにと女将ならではの心遣いがまた、とてもいじらしいのです。
いじらしいのに、……でも、ミスティアマトー!
19.80名前が無い程度の能力削除
かわいい
かわいい
25.80名前が無い程度の能力削除
面白い。
30.80名前が無い程度の能力削除
レヴァイアサン
31.100名前が無い程度の能力削除
なるほどこれは
33.100名前が無い程度の能力削除
やっべぇ!