Coolier - 新生・東方創想話

魔女の日記帳

2017/07/05 01:05:11
最終更新
サイズ
1.63KB
ページ数
1
閲覧数
1459
評価数
8/13
POINT
920
Rate
13.50

分類タグ

 私が借りた本の中に、パチュリーの日記帳が紛れていた。
 偶然混ざってしまったらしい。
 してはいけないと思いつつ、つい盗み読んでしまう私。



 今日もあの人が本を借りに来た。いつもの白黒の洋服に、日本的な名前なのにあまり日本っぽくない色の髪、そして魔法への探求心。
最初は読書の邪魔だなあと思ったのだが、気が付くと、つい彼女が来るのを楽しみにしてしまっている。



 彼女が来る前、大きな音がした。聞くと、うちの美鈴と手合わせをしたらしい。
 極力館に被害が出ないように気を付けたとの事だが、少しやり過ぎたと謝ってくれた。
 正直、もっと強気でもいいのに、そういう姿も悪くないのにな。



 今日もあの人が訪れた。私の隣に座ってもいいかと言われ、分からない部分を教えてあげた。
近くで見ると彼女の髪は艶があって、いい匂いがする。髪をかき上げる仕草に不覚にも胸の鼓動が乱れてしまう。



あの人が時折見せる、包み込むような笑顔を見ていると、私が教えるだけでなく、彼女に手取り足取り教わる側にもなりたいな、とも思ってしまう。
冗談を装いつつ、貴方が私の魔法の師匠だったらいいのに、と本音を言うと、彼女はまだまだだと謙遜した。
これは私だけがしっている彼女の一面だと思う。



 彼女のひたむきな姿勢には感心させられる、どんな学問もそうだが、魔法は難しい、でも彼女は難題に直面しても自分なりに理解しようと努めている。
 あまり根詰めても体に悪いと思うから、という口実にパーティに招待しようかな、ちょっとドキドキしちゃうよ。







「ちょっと、この前私の日記帳持っていったでしょ」
「中身もどうせ読んだんでしょ」
「ええそうよ、恥ずかしいけど、あの日記帳に記した気持ちは本物よ」



パチュリーは赤面して魔理沙から目をそらし……



「だから魔理沙も見習いなさいよね、白蓮さんのこと」



とつぶやいた。
美鈴 「この前、白蓮さんは肉体強化の術も使うと聞いて、お手合わせをお願いしたんです、とてもいい勝負でした」
とらねこ
簡易評価

点数のボタンをクリックしコメントなしで評価します。

コメント



0.220簡易評価
1.100名前が無い程度の能力削除
最初に白蓮かなて思ってしまったからやっぱりてなったけど面白かった笑
2.100名前が無い程度の能力削除
新しい組み合わせに可能性を感じる
3.90奇声を発する程度の能力削除
白蓮か
面白かったです
5.80もなじろう削除
やられた!
だまされるのは好きです
6.80名前が無い程度の能力削除
魔理沙じゃないんだろうなと思いつつ、なるほど白蓮さんでしたか
ありですね
7.80沙門削除
修行僧沙門はニヤリと笑った。
そうか、こんなのもありだ。ぱちゅひじ流行れ。
次のターンでとらねこ氏にクリティカルを放つ。
9.100南条削除
面白かったです
最初はああそういう話か……と思ってたらあれ?ってなって最後ふふってなった
10.70名前が無い程度の能力削除
これはなかなか。
きっちりとまとまっていてクスッとくる作品でした