Coolier - 新生・東方創想話

紅がいるのといないのと ~上海紅茶館は博麗神社なのか?~

2009/05/23 19:31:30
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ある晴天の日の昼間。
完全で瀟洒なメイド長、咲夜が紅魔館の廊下を歩いているとフランドールがキョロキョロと館内を見回しながら駆けてくる。
その様子から察するに何かを探しているようだが。

「妹様、どうかなさいましたか?」
「あ、さくやぁ…めーりんは?」

珍しく元気なさげな声でフランドールが尋ねてきたので、咲夜も若干戸惑い気味で答えた。

「美鈴でしたらいつも通り正門か詰所、もしくは自室にいるかと…」

思いつく限りの美鈴がいそうな場所を全て挙げたつもりだったが

「いなかったよ?」

と、バッサリ切り落とされてしまった。

「…では存じませんわ。私も今朝会ってそれっきりでして…」
「さっきからずっと探してるのに見つからないの…」

そういってフランドールは俯いてしまう。
フランドールの遊び相手は美鈴がすることが多い。
食事やおやつ、身の周りの世話等は咲夜を含む紅魔館屈指の実力を持つメイドで編成されたチームで行うが、
遊び相手となれば話は別である。
いくら精鋭とはいえフランドールとの弾幕ごっこになれば紅魔メイド部隊はティッシュよりも薄っぺらい。
精鋭のメイド達がフランドールの遊びに付き合っていちいち壊されていてはメイド部隊の労働力が不足しかねない。
そこでレミリアは紅魔館最強メンバーの中から親しみやすさ、実力、何より圧倒的頑丈さと回復力を兼ね揃えた美鈴を特別な遊び相手役として
抜擢したのだ。
フランドールと会話したり、絵本を読んであげたり、魔理沙が来ない時には弾幕ごっこに付き合っている。
感情表現豊かで誰とでも分け隔てなく笑顔で接する美鈴をフランドールもずいぶん気に入ったようで自分から正門に出向くことも多かった。
その美鈴がいないとなると手足をバタつかせ、廊下をゴロゴロ転がって駄々をこね始める。
495年間も生きているとは思えない有様ではあるが可愛らしい。

「うわーん!めーりん!めーりん!!出てきてめーりん!!!」

可愛らしい…が、こうなったら手がつけられない。悪魔の妹の癇癪は見た目ほど甘いものではないのだ。
何故こういう時に限ってあの黒白魔法使いは来ないのかと心中で溜め息とともに吐きつつ、泣きながら暴れるフランドールを咲夜と
その他の妖精メイド達が必死に宥める。

「お、落ち着いてください妹様!」
「何をしているの!?早く美鈴を呼んで!」

珍しく大きな声を出す咲夜に駆けつけた門番隊員の1人が答えた。

「じ、実は隊長は休暇をとって博麗神社に行ってまして…」

「「「な、何だってーーー!!?」」」

はい、紅魔館の皆さんのナイスリアクションいただきました。


そんな騒ぎが起こっていることなど知る由もなく、美鈴は博麗神社の縁側でお茶を啜っている最中だった。

「いやぁ~たまには玉露というのも悪くないですねぇ~」
「あの館じゃ紅茶くらいしかなさそうだしねぇ~」

昼過ぎの温い空気の中、美鈴の横に並んでお茶を啜っているのは13代目博麗の巫女、博麗霊夢である。

「…で、アンタが今日来た目的は何?」

そう言ってのほほんとしている美鈴をジト目で見る。
年中春頭の霊夢も紅魔館の妖怪である美鈴を100%信頼している訳ではない。
どうせレミリアか咲夜の差し金だろうと踏んだようだ。

「いぇいぇ、今日は久々の休暇なので少しのんびり過ごそうと思いまして」

主を破った相手のホームグラウンドでのんびり過ごそうとは、霊夢に勝るとも劣らない春頭っぷりだ。

「ふーん…あの館の門番さんに休暇なんてあるのね」
「年に数回あるかないかですよ。取ろうと思えばもっと取れますけど、私結構頑丈ですし必要ないんです」
「ああそれは知ってる」

年中魔理沙やフランドールと弾幕ごっこをしてはボロボロになっているにも関わらず門前に立ち続ける美鈴の異常な
頑丈さは霊夢も知っていた。

「門番の仕事もチルノちゃんとかルーミアちゃんが遊びに来てくれて割と楽しいんですよ」
「チルノはウチにもたまに遊びに来るわ。ルーミアは毎晩のようにご飯ねだりに来るし。
まったくやかましくてしょうがないわ」
「かわいいじゃないですか」
「まぁ、あそこまで純粋だとそう思えてくるわね」

タイプは違えど霊夢も美鈴と同じように子供(っぽい妖怪やら妖精)に好かれる性格のようだ。

「ところで何故ウチに来ようと思ったワケ?」
「レミリアお嬢様も頻繁に訪れますから、それに倣っただけです」
「そりゃまた迷惑な話ね」

そうは言っていても別段美鈴を嫌っている訳でもない。
少なくともいざという時に弾幕ごっこで簡単にはねじ伏せられない魔理沙や紫、レミリアよりはやりやすいと思っているようだ。

「ところで今日はフランの世話はいいの?あの子のことだから今頃駄々こねてるんじゃない?」
「妹様は私なんかがいなくても大丈夫ですよ」


場所は戻って紅魔館。

「め"ぇぇぇぇぇぇぇぇり"ぃぃぃぃぃぃぃぃん!!!」

まったく大丈夫じゃありません、本当にありがとうございました。
フランドールの泣き声は紅魔館全体を揺るがすほどの威力だった。既に近くの窓ガラスにはヒビが入っている。
あまりの騒音にレミリアも目を覚まし何事かと不機嫌そうな表情を浮かべていたが、妖精メイドの説明の内容に入っていた自らの妹の名前を
聞くと足早に部屋を出た。

「落ち着いてフラン。美鈴は今日はいないわ」
「…っ!!」

半狂乱に泣いていたフランドールも背中越しに聞こえた姉の一言にビクッと肩を震わせて泣き声を止めた。
流石のカリスマ性である。これこそレミリア・スカーレットの本気だ。ビバ・カリスマ、テラ・カリスマである。
嗚咽の止まらないままフランドールが尋ねる。

「うっく…お姉さま…めーりんは…?どこか遠くにいっちゃったの…?ひっく…」

まるで母親が黙って買い物に行ってしまった時に目覚めた子供だ。
そんなフランドールの背中をレミリアは優しくさすって諭した。

「大丈夫よ。美鈴は最近働き詰めだったから休暇を与えたの。博麗神社に行くと言っていたかしら。すぐに帰ってくるわよ」
「じゃあ私も行く!」
「…残念だけどそれは駄目よ」
「…どーして?私が悪い子だから?」

明るくなったり暗くなったり、その浮き沈みの激しさはフランドールの純粋さ故であろう。

「そんなことないわ。でもねフラン、貴女や私が今から博麗神社に行ったとして、美鈴は十分に休めるかしら?
あの子のことだから私達に気を使って余計に疲れるに決まっているわ」

それは美鈴の能力が「気を使う程度の能力」なのだから仕方ない。

「ぅー…」
「分かって頂戴。それが美鈴の為でもあるのよ」
「うん…わかった。わがまま言ってごめんなさい」
「いいのよ。フランはいい子ね」
「えへへー」

ニッコリと笑ってフランを撫でるとフランドールもくすぐったそうにニッコリと笑った。
主が稀に見せる見た目相応の表情に館中から集まっていた従者達もやっぱり姉妹なんだなぁ、と感心するやら和むやら。
そんな空気の中、咲夜がレミリアに尋ねる。

「しかしお嬢様。お嬢様も今日は神社にお出かけになる予定だったのでは?」
「いいのよ。今日は止めよ止め。私はもう一度寝るから後は勝手にやっておいて頂戴」
「かしこまりました」

満足のいくカリスマっぷりを発揮できたのか、ひらひらと手を振って去っていくレミリア。

「メイド長、本当によろしかったのですか?」

主を見送った咲夜に1人(1匹?)の妖精メイドが近づいてきた。

「何がよ?」
「本当は美鈴様に会いに博麗神社行きたかったんでしょう?」
「なっ…!」

一瞬で顔がボフっと赤く染まった咲夜の後ろで他の妖精メイド達がニヤニヤしているのが見える。

「あはは さくやのお顔真っ赤だー」
「い、妹様、からかわないでください!」

その場に残っていたフランドールに指摘され更に赤くなる顔。

「で、どうなんですか?」
「い、いいからさっさと持ち場に戻りなさーい!!」
「ごめんなさーい!!」

追撃に耐えられなくなった咲夜にたくさんのナイフを投げられバラバラに散って逃げていく部下達。

「ハァ…」

まさか部下達にまで自分の気持ちが悟られていようとは…と、深い溜め息をついた咲夜。

「私にまで黙って行くことないじゃない…。早く帰ってきなさいよねまったく…」
「?」

そう言って掃除に戻った時にはいつもの完璧で瀟洒なメイドの面構えに戻っていた。
何故咲夜が赤い顔をしたり溜め息をついたりしているのかイマイチ理解できなかったフランドールもその後おとなしく地下に戻っていき、
紅魔館に一応の静寂が戻ったそうな。


「このお饅頭どこで手に入れたんでふか?すごくおいひぃでひゅ ムシャムシャ」

はむはむとお茶請けに出された饅頭を頬張りながら尋ねる美鈴。頬についた食べかすが気になる。

「ああそれね。香霖堂よ。私も最近ハマってて昨日も置いてあったの全部パク…いただいてきたの」

どうやらまた例の店からパクってきたらしい。

「へぇ。お土産に1箱いただけませんか?」
「丁重にお断りするわ」
「そんな硬いこと言わずに~」
「ええいくっつくな!」
「むぎゅ…」

剥き出されている肩にすがり付いてくる美鈴の顔を霊夢が反対側の手で押し返すと、頬がつぶれて非常に間抜けな顔が出来上がった。

「ったく…ん?」

見事に美鈴を退けた霊夢だったが何か感じ取ったのかピクっと眉を動かした。

「今日も来たわね」
「へ?」

突然空を見上げて呟いた霊夢に首をかしげる美鈴。
とりあえず霊夢の視線を辿ってみる。

「ア、アレは…」

目に飛び込んできたのは美鈴にとっても霊夢にとっても見慣れた光景だった。
空の彼方から迫る黒い流星。それは一気にこちらに近づいてきたかと思えば急降下し、地面すれすれを滑走し霊夢達の目の前に着陸した。

「よう霊夢。また来たぜ…って何だ、随分珍しい顔もいるじゃないか」

黒い流星の正体はだいぶ前の文章で挙げた霊夢にとってやりにくい相手その1、霧雨魔理沙その人だった。

「門番はどうした?とうとうクビになったか?」
「ち、違いますよぅ。今日は休暇をいただいたんです」

そもそも優秀な妖怪である美鈴がクビになるような原因は魔理沙がやらなくてもいい紅魔館正門正面突破を毎日かましていることくらいなのだが。

「休暇ぁ?あの労働基準法ガン無視の館が休暇をくれたのか?」
「労働基準法って何ですか?」
「ん?いや…何だろうな。私にも分からん」
「何よそれ」
「そんなことより霊夢、お茶くれお茶」
「イヤよめんどくさい。自分で淹れればいいじゃない」
「今日はそういう気分じゃないんでね」
「どういう気分よ」
「というわけでお願いするぜ」
「イ・ヤ」
「ケチ巫女霊夢」
「殴るわよ?顔を中心に」

まるで子供のような会話だ。
いつ弾幕ごっこが始まってもおかしくないような雰囲気だが

「あの、なんなら私が淹れましょうか?」

という美鈴の一言によってそれは中和された。彼女ならではの気を使ったファインプレーである。

「ほぅ…お前に私の満足いくお茶が淹れられるのか?」
「うーん…それは分かりませんけど」
「まぁお前のステージBGMの曲名からして淹れられそうな気もするな」
「ステージBGMって何ですか?」
「ん?いや…何だろうな。私にも分からん」
「アンタさっきから変よ?」
「まぁそれはもういいだろ。よし美鈴。早速淹れてみてくれ」
「はいただいま。というわけで霊夢さん、茶葉ときゅうす借りますね」
「ええどうぞ」

1分後。3つの湯のみを乗せたお盆を持って台所から美鈴が持って戻ってきた。

「ただいま入りました」
「お、サンキュ」
「あら、私の分まで悪いわね」
「いえいえ。お邪魔させていただいているお礼ですから」
「じゃ、早速いただくぜ」

熱いお茶をゆっくり口に含んで飲み込む。
口の中にふんわりと広がる茶葉の香り。濃過ぎず薄過ぎず、苦味はなく寧ろ甘さの感じられる味。

「「…」」
「あ、あの…どうですか?」

黙り込む2人に恐る恐る声をかける。

「こいつは想像以上に…」
「おいしいわね」
「え?本当ですか?お2人に言われると何だか嬉しいです」

茶において舌の肥えた2人を唸らせるほどだから美鈴の腕は相当なのだろう。
2人の返答にホッとしたように元の位置に腰を掛け、自分の分のお茶を啜る。

「お前にもこんな美味い茶が淹れられるんだな。なんか意外だぜ。てっきり門番と武術くらいしか能が無いのかと…」
「うぅ…酷いですよぅ…」
「ははは。冗談だよ冗談」
「でも本当においしいわ。咲夜にも負けてないんじゃないかしら」
「一応咲夜さんにお茶の淹れ方教えたのは私なんですよ」
「ほぅ…道理で味がウリ二つだ」
「まぁ今では咲夜さんのほうが断然上手なんですけどね。咲夜さんのお茶、教え始めたばかりの頃は妹様が咳き込んでしまうほど濃かったんですよ」
「あの完璧な咲夜が?そりゃまた意外な話ね」
「砂糖と間違えて塩入れちゃったりして、失敗する度にションボリして…」
「それはいくらなんでも酷いな。どんなドジっ子だよ」


「…ックシュン!」
「メイド長、風邪ですか?」
「…いえ、大丈夫よ。誰かが噂でもしてるんでしょう」


「それでも咲夜さんはいつも一生懸命でしたから私も本気で接することが出来たんです」
「へぇあの咲夜がねー」
「フーン…それで現在に至る…か。まさに立場逆転ってところか」
「うぐ…どうせ怒られてばかりですよぅ…」

カラカラと笑う魔理沙に肩を窄めて饅頭を頬張る美鈴。

そのままのほほんとした時が流れた。
魔理沙が美鈴にちょっかい出したり、くだらない世間話をしたりと。
霊夢と魔理沙が美鈴を加えたいつもと違う雰囲気にも慣れ始めたその時、強い風が神社を駆け抜けた。

「あっ帽子が…」

美鈴の帽子が突風に煽られ、くるくると回転しながら縁側の向かいの茂みの方に飛んでいってしまった。

「うわわわ待って待ってーっ!」

美鈴がその後を追い、木々のざわめきの中に飛び込んでいった。

「ありゃりゃ。相変わらずそそっかしいやつだなぁ。私の帽子の方が明らかに飛びやすいのに」

頭上に乗っかったままの黒い帽子をポフっと叩いて得意げに笑ってみせる。
しかしその笑顔はすぐに消えた。

「…ところで霊夢よ」

突然珍しく真剣な表情になった魔理沙。

「何?」
「何で私には饅頭が出てこないんだ?美鈴にはさっきから結構出してるよな?」
「日頃の行いが悪いからじゃない?」

何だそんなことか、と溜め息。

「お茶だって美鈴には淹れてるのに私には淹れてくれなかったし…」
「なんとなくよ」
「さ、さては霊夢…」

今度は驚愕の表情を浮かべる魔理沙。表情が豊かで結構。

「何よその顔は」
「お前…美鈴が好きなんだな!?」
「…は?」

魔理沙は勢いよく立ち上がって霊夢を指差し叫んだ。
いきなり何言ってんのコイツ、と言わんばかりの表情を浮かべる霊夢。

「だっておかしいじゃないか!私は今まで一度もお前にお茶請け出されたことないんだ!
いいや私だけじゃない!紫にだってレミリアにだって…他のやつにお前が自分からお茶請けを出しているところを私は見たことがないぞ!」
「そうだったかしら」

博麗神社の賽銭箱はほとんど空に近い。
家計的に苦しいのは当たり前なので霊夢が好き好んで他人にお茶請け程度でも貴重な食料を与えるはずもない。
だから今まで茶以外何も出されなくても文句は言わなかった。しかし今回は勝手が違う。

「なのに美鈴への待遇はどうだ!?これを無意識とは言わせないぜ!!」
「………。」
「あーっ!図星なんだな!?うわーん!霊夢の浮気者ーっ!胸フェチ巫女ーっ!!」

勝手にまくし立てるだけまくし立てて魔理沙はすごい速度で飛び去って行った。
一人その場に残された霊夢。
魔理沙の飛んでいった方向を見上げるその表情はいつもの気だるそうな無表情だ。

「私があの門番を?まさか」

今まで美鈴と長時間話したことは今回が初めてと言ってもいいくらいほとんどなかった。
たまにレミリアに紅魔館に招かれたりしてもちょっと挨拶を交わす程度だ。
さっさと魔理沙の妄言を消し去ろうと首を振る。
しかし1度意識したことは忘れようとすればするほど脳内で色濃くなっていく。
頭の中に映し出される美鈴の姿。
整った顔立ち。スラっと伸びる長身。美しく紅い長髪。そして彼女が自分に見せる屈託の無い笑顔。
じんわりと耳の辺りが熱くなるのを感じた。
それは他人の姿形を勝手に想像する自分への恥じらいやら照れの類か、それとも…

「霊夢さーん!見つかりましたー!」

自分を呼ぶ声にはっと我に返って声のした方向に焦点を合わせると美鈴が笑顔で手を振りながらこちらに向かって駆けて来ていた。
服や髪に葉っぱが何枚かついている。子供のようなその笑顔には何とも言えない愛おしさを抱かせるものがあり、霊夢の無表情を自然に緩ませた。

「いやぁ、すぐ見つかって良かったですよぉ」

たははと恥ずかしそうに笑う美鈴の笑顔を見て

「まぁ…無し、ではないわね」

小さく呟いた。その頬は確認しにくい程度に赤く染まっている。

「? どうかしたんですか?」
「なんでもないわよ」
「?」
「それよりお饅頭、1箱あげるわ。欲しかったんでしょう?」
「え、いいんですか?」
「ええ」
「ありがとうございます!」

この妖怪は本当に嬉しそうに笑う。彼女が喜ぶとこちらまで嬉しくなってくる。
霊夢は心中で納得した。
ああそうか。自分はこの笑顔が見たかったんだ、と。

「…ところで魔理沙さんは?」
「急用を思い出したそうよ」
「そうだったんですか」

あっさり納得して帽子をキュっとかぶり直す美鈴。


そろそろ日も傾き始めた。

日が沈む頃には美鈴もあの紅い館に帰ってしまうだろう。

また神社に来てくれるだろうか。

それは何時頃になるだろうか。

そんなことは茶でも飲みながら聞けばいい。

「ねぇ…美鈴」

「はい、何でしょう霊夢さん」

「お茶、また淹れてくれないかしら」
どもども。3作目です。
自分は優柔不断なので話の展開をいくつか思いつくと、どういう方向に進ませようか迷ってしまいがちです。
その結果、自分でも全く予期せぬ壁に当たったり、オチが当初の予定と全く違ったりして最終的にタイトルや分類を変えたりしています。
あれ?おかしいな。最初はめーさく(さくめー)を散りばめたメイフラ(美鈴×フランドール)の予定だったんですけどね…。
何も考えていないだけですね。仕方ないね。
前作までは読んだ方に妄想を膨らませるようなものを、とイメージしていたんですが今回はあっさり(?)した感じにしました。

分類にあるマイナージャンルメーカーズについて
マイナージャンルメーカーズとは…
自分の好きな知名度の低い、もしくは支持人口の少ないCPで作品を作ったり評価したりすることで、そのCPに少しでも興味を持ってもらえれば幸いだなー、
という組織である。勿論そのCPの普及促進に繋がればこれ以上の喜びはない。
つまりマイナーなジャンルが好きな人や興味のある方は常にこの組織の一員である資格を持つ。

…っていうのがあったらいいなと思っただけです。自分は意外な組み合わせの人物同士が会話してるのを見ると何だか楽しい気分になります。
ネーミングセンスがアレなのは内緒の方向で。
ところで勝手にマイナーと判断しちゃったけど霊夢×美鈴ってマイナーですかね?マイナーでいいんですかね?

※すいません。修正しようとしたら間違えて削除しちゃいました…
最初にコメントしてくれた方、申し訳ありませんでした…
ATM
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コメント



0.4800簡易評価
1.90名前が無い程度の能力削除
めーりん大人気w
レイメイは比較的マイナーかと
8.90名前が無い程度の能力削除
こんなもん俺は認めんぞ!
0点だ!続編希望!
10.100薬漬削除
Point Only
14.70桶屋削除
マイナーカプは大好きです。この組み合わせも好きですな~♪
ただ、個人的にはちょいと違和感があったりなのでした。
他にもマイナーカプ書いてくれると期待してみたり。
15.90名前が無い程度の能力削除
なんというマイナーメイカーww
いいじゃないか、春頭コンビww
美鈴ステージのBGMは東方では1番好きな俺が通りますよ、と
24.100漆野志乃削除
なんというマイカプWW
『気を使う程度の能力』
誰が上手いことを言えとWW
27.90名前が無い程度の能力削除
この組み合わせはそそわでしか見たことありませんがどれも素晴らしい作品で密かに好きだったりします。
のほほんとしてていいですよね。
38.100名前が無い程度の能力削除
もう美鈴単体が好き過ぎてしょうがないです。
モテモテなのにウハウハしない美鈴最高!
50.100奇声を発する程度の能力削除
良い!!凄く良いです!!!!
51.100名前が無い程度の能力削除
美鈴の最萌は今だ健在ww
腋巫女がデレる程度の能力ですね、わかりますww
56.100名前が無い程度の能力削除
アリです )b
※38 同じく
58.100名前が無い程度の能力削除
美鈴を巡って霊夢vs咲夜vsフランで幻想郷滅亡寸前のバトル勃発ですね
59.70名前が無い程度の能力削除
最後のは「僕のために毎朝味噌汁を作ってくれませんか?」的なプロポーズですね、わかります
60.100名前が無い程度の能力削除
マイナーもいいとこだが……許せる!!
67.90名前が無い程度の能力削除
妹様の第一声でいきなり撃墜されました
69.100名前が無い程度の能力削除
上海紅茶館が好きだー
美鈴も好きだー
77.100名前が無い程度の能力削除
\アリだー!/
90.100名前が無い程度の能力削除
ok.
112.100名前が無い程度の能力削除
良いと思います(キリ
122.100シャイニングローズ削除
めーれい熱いぜえー!