※前作「紅と蒼の風呂事情」の続きです。
相変わらずの駄文ですがそれでもよろしいという方は適当にお読みになってください。
日が変わるか変わらないかの時間帯の紅魔館は昼間に見せる活気を失いつつあった。
灯り一つ確認できない真っ暗な森、地獄の奥底まで繋がっていそうなほど静かな湖に囲まれ、
耳を澄ませば獣の遠吠えでも聞こえてきそうな恐ろしげな雰囲気。
これこそが紅魔館の本来の顔である。
ほとんど従者達は明日の激務に備えて眠りにつき、廊下には夜勤の妖精メイドや門番隊員達の足音がいくらか響いている程度だ。
そのいくらかの中の1つは先ほど門番長と一緒に風呂から上がったばかりの、どこかご機嫌そうなメイド長のものだった。
風呂で門番長、紅美鈴のお茶の誘いがあったのでその約束を果たすために美鈴の部屋に向かっているのだ。
「~♪」
鼻歌交じりに紅魔館の長い廊下を進むその足取りはいつも以上に軽やかだ。まるで初デートに向かう少女のような。
そんな感じで歩いているメイド長、十六夜咲夜の若干20Mほど後方の曲がり角に怪しい影が5つ、顔を覗かせていた。
「いよいよメイド長と美鈴様の密会(?)ね…」
「あんな嬉しそうなメイド長初めて見た…。ヤバ、なんだかワクワクしてきちゃった…」
「カメラ持参しますた」
「私だって隊長とお茶したいのにー…」
「嗚呼、咲夜様…後姿もお美しい…」
名前もないのに再登場をかましてくれた紅魔の従者5人組。(前作参照)
どうやら2人の密会(?)を覗こうと尾行しているらしい。
咲夜ならその存在に簡単に気づくだろうと思いきや、今のところ気づいたような素振りは見せない。
しばらくしてある部屋の前で咲夜の足が止まる。どうやら目的地はこの部屋のようだ。
静かな廊下にノック音が響く。
「来たわよ美鈴。入っていいかしら?」
「あ、はいどうぞー」
ドアの向こう側から聞こえてきた返事を確認すると静かに開いた。ドアを開ける前に軽く深呼吸したところがなんとも乙女らしい。
普段は(妖精メイド達にとっては)鬼のメイド長も年頃の少女なのである。
「ちょうどよかった。今ちょうどお湯が沸いたところなんですよ」
「あら、そう」
「こちらにおかけください」
促されるままに席に着く咲夜。湯あがりのせいか、ほんのり頬が赤い。
美鈴が手際よくカップに茶を注ぐ。
「どうぞ」
咲夜の目の前にお茶と茶菓子が置かれた。咲夜はカップを手にとってまずは香りを楽しむ。
「いい香り…。このお茶どこで手に入れたの?」
「この前買い出しに行った時に偶然見つけたんです。味のほうはどうですか?」
「ん…おいしいわ」
「ああよかったー。でも私よりも咲夜さんが淹れたらもっとおいしくなりますよ」
「そんなことないわよ。私は貴女の淹れたお茶好きよ?」
「そう言っていただけると嬉しいです」
「も、もちろん貴女のことも…ゴニョゴニョ」
「何か言いました?」
「い、いえ…何も」
「?」
顔を赤くしてツイっと明後日の方向を見て誤魔化す咲夜に首をかしげる美鈴。
「あぁっ!何故そこをハッキリ言わない!?」
「じれったい!じれったすぎるわメイド長!」
「だがそれがいい」
「隊長の鈍感さにはいつも救われます」
「メイド長のウブさにはいつも救われます」
「ドア閉められたら覗けなくない?」ということで一旦外に出て窓の外から覗くことにした5人。
普通なら諦めてしまうところから更に突っ込むのが彼女達のいいところでもあり悪いところでもある。
まぁそれ以前に普通だったら尾行やら覗きやらをしようなどという考えは浮かばないのだが。
茶会が始まりはや1時間程度が経過しただろうか。今のところ他愛も無い会話が続いている。
「あまり言いたくは無いのだけど…最近お嬢様の我侭が激しくて…」
「お嬢様が?咲夜さんが言うんだから相当なんでしょうねぇ」
「この前なんて移動が面倒だから博麗神社を紅魔館内に移せなんて言い出して…」
「そ、それはまたぶっ飛んだ話ですね…それでどうしたんですか?」
「まぁお嬢様の言うことだから無視はできないし…一応霊夢に掛け合ってみたんだけど…」
「なんて言われました?」
「ゼロ距離で夢想封印食らったわ」
「もう言葉ですらないですね…」
普段完璧な咲夜にも不満やストレスは存在する。咲夜にとって紅魔館内で最も近い立場にある美鈴はいい相談相手でもある。
愚痴ってはいるが、いい感じに解れてきたのか2人とも穏やかに笑っている。
「なかなかいい雰囲気ね…このまま泊まれるかが勝負よメイド長!」
「ここからが本番…最後まで気は抜けないわね」
「夢想封印でぶっ飛ぶメイド長…超萌ゑる」
「私は隊長のこと信じてますから…」
「咲夜様…やはり私じゃ駄目なのですか…?」
春先とはいえ湯あがりに夜風は冷えるだろう。しかし彼女らは覗きをやめない。それが生きる道なのだから。
夜勤で忙しいメイド達の為にもそこまでする根性を仕事に向けてほしいのだが、彼女らにあるのはもはや野次馬根性のみであった。
というか、ここまできたら野次馬というより出歯亀だ。
「ところで美鈴、今更なんだけど…」
「はい?」
「どうしてそこのカーテンは開けっぱなしなの?」
「「「「「!?」」」」」
咲夜は5人が覗いている窓を指差して言った。
「あ、すみません。忘れてました」
そう。今まで5人が深夜にも関わらず窓の外から覗くことができていたのは、美鈴のカーテンの閉め忘れのおかげだったのだ。
焦る5人だったがどうしようもない。
「しっかりしなさい。まぁ覗く者なんていないでしょうけど…」
そう言った咲夜の窓に向けた目が一瞬ギラリと光ったのを美鈴と5人組は気づかなかった。
「あはは 幻想郷で覗きの趣味があるような人は紫さんくらいですよ。あ、人じゃないですね」
美鈴さん、ここに5名ほど新手がいます。人じゃないけど。
笑いながら美鈴がカーテンをシャッと閉めたことにより、5人の視界は完全に途絶えた。
「ああああああ!畜生!せっかくスルーされてたのにっ!」
「うっおー!くっあー!ざけんなぁーっ!」
「私のカメラを…無力化しただと…!?」
「ちょっ!落ち着いてくださいよ!」
「そ、そうです!聞こえないじゃないですか!」
ギャーギャー騒ぐ前半の3人のせいで室内からの声も聞こえない。
騒ぐ側にしても止める側にしても、お前ら覗き魔のクセに騒ぎすぎだろ…と思ったが黙っておこう。
数分後…
「ったく…だいぶ聞きそびれちゃったじゃない」
「まったくもう誰のせいよ」
「お前ら自重汁」
「騒いでたのはアンタらでしょうが!」
「シッ!お静かに!」
ようやく落ち着きを取り戻し、耳を澄ませる5人。
美鈴の部屋の中から聞こえてきたのは…
「ちょっ…駄目よ美鈴…ソコは…」
!?
「えー、いいじゃないですかぁ。それともこっちのほうがいいですか?」
「アッ…そんなトコ弄ったら…」
…え?
「大丈夫ですよ。最初はゆっくり動かしますから…ね?」
「で、でもぉ…」
こ、これは…一体…
「じゃあ抜いちゃいますよ」
「ダ、ダメ…今ソレ抜いたら…壊れちゃう…壊れちゃうからぁ…」
閉められたカーテンの向こう側から聞こえたのは美鈴と咲夜の如何わしいとも取れる、というか既にアウトな感じの内容の会話だった。
「え…ええええええええええええええええええええええ!?」
「ま…ままっ…まさかこれは…!ヤっちゃったのか!?夜のバットでホームランなのかーッ!?」
「ハァハァ…!くっ…ウッ!ふぅ…」
「た…たいちょ…う」
「咲…夜さ…ま…」
これには皆、吹っ飛ぶほど驚かざるを得なかった。まさか3番目の人が期待していた通りの超展開が起きてしまったのか。
作者も放送コードにひっかからないか心配し始めた頃、さすがの出歯亀5人集(3番目の人は除く)の心の中でもいろんな物が崩れそうになっていた。
しかし次の瞬間
ガシャーン!!
と、彼女達の心の中からではなく部屋の中から何かが崩れる音がしてかろうじて5人は我に返った。
「ほら壊れちゃったじゃない」
次に聞こえてきたのはいつも通りの咲夜の声だった。
「「「「「 !?!?!? 」」」」」
何がなんだか分からない5人。さらに続く室内の2人の会話。
「でもコレ結構面白いですね。この前魔理沙さんにいただいたんですけど。『私には向かないゲームだから』って」
「ええ、想像以上に面白かったわ。何ていうゲームなのコレ?」
「ジェ●ガという現界のゲームらしいですよ。私もやったのは今日が初めてなんですけど」
ちなみにこのゲーム、1人でやっても面白い。
勘違いしても仕方ないような咲夜の声を聞いていた5人集はもう燃え尽きる寸前だ。
「ゼェゼェ…さ、さすがに驚いたわ…ただのジェ●ガか…」
「て…てっきりトチ狂って一夜で一気に済ませちゃったのかと…ジェ●ガなら安心ね…ゲホッ」
「録音機持ってくればよかった…」
「隊長…私は信じてましたよ…今度私とジェ●ガしましょうね…」
「…」(失神)
勝手に息絶え絶えになっている5人。というかアンタらはジェ●ガ知ってるのか。
「明日も早いですし、そろそろお開きにしましょうか」
「ええそうね」
「こんなに話したの久しぶりでしたからとっても楽しかったです」
「私もよ。それと…あの…その、美鈴」
「何ですか?」
「また…また来てもいい?」
「ええ勿論。私でよければいつでもお付き合いしますよ」
「…ありがと」
「あ、片付けは私がやっておきますので」
「そう。じゃ、おやすみなさい。また明日ね」
「おやすみなさーい」
こうして2人の密会(?)は幕を閉じた。大した進展もなかったが、咲夜も満足そうだったからよかったというものだ。
その後、完全に戦闘不能状態となった5人は失神した仲間を担いでヨロヨロとした足取りで詰所へ帰っていった。
それでもなお「お泊りにはならなかったか…」などと吐いていたが。
5人がメイド長に突然呼び出されたのは翌朝のことであったそうな。
相変わらずの駄文ですがそれでもよろしいという方は適当にお読みになってください。
日が変わるか変わらないかの時間帯の紅魔館は昼間に見せる活気を失いつつあった。
灯り一つ確認できない真っ暗な森、地獄の奥底まで繋がっていそうなほど静かな湖に囲まれ、
耳を澄ませば獣の遠吠えでも聞こえてきそうな恐ろしげな雰囲気。
これこそが紅魔館の本来の顔である。
ほとんど従者達は明日の激務に備えて眠りにつき、廊下には夜勤の妖精メイドや門番隊員達の足音がいくらか響いている程度だ。
そのいくらかの中の1つは先ほど門番長と一緒に風呂から上がったばかりの、どこかご機嫌そうなメイド長のものだった。
風呂で門番長、紅美鈴のお茶の誘いがあったのでその約束を果たすために美鈴の部屋に向かっているのだ。
「~♪」
鼻歌交じりに紅魔館の長い廊下を進むその足取りはいつも以上に軽やかだ。まるで初デートに向かう少女のような。
そんな感じで歩いているメイド長、十六夜咲夜の若干20Mほど後方の曲がり角に怪しい影が5つ、顔を覗かせていた。
「いよいよメイド長と美鈴様の密会(?)ね…」
「あんな嬉しそうなメイド長初めて見た…。ヤバ、なんだかワクワクしてきちゃった…」
「カメラ持参しますた」
「私だって隊長とお茶したいのにー…」
「嗚呼、咲夜様…後姿もお美しい…」
名前もないのに再登場をかましてくれた紅魔の従者5人組。(前作参照)
どうやら2人の密会(?)を覗こうと尾行しているらしい。
咲夜ならその存在に簡単に気づくだろうと思いきや、今のところ気づいたような素振りは見せない。
しばらくしてある部屋の前で咲夜の足が止まる。どうやら目的地はこの部屋のようだ。
静かな廊下にノック音が響く。
「来たわよ美鈴。入っていいかしら?」
「あ、はいどうぞー」
ドアの向こう側から聞こえてきた返事を確認すると静かに開いた。ドアを開ける前に軽く深呼吸したところがなんとも乙女らしい。
普段は(妖精メイド達にとっては)鬼のメイド長も年頃の少女なのである。
「ちょうどよかった。今ちょうどお湯が沸いたところなんですよ」
「あら、そう」
「こちらにおかけください」
促されるままに席に着く咲夜。湯あがりのせいか、ほんのり頬が赤い。
美鈴が手際よくカップに茶を注ぐ。
「どうぞ」
咲夜の目の前にお茶と茶菓子が置かれた。咲夜はカップを手にとってまずは香りを楽しむ。
「いい香り…。このお茶どこで手に入れたの?」
「この前買い出しに行った時に偶然見つけたんです。味のほうはどうですか?」
「ん…おいしいわ」
「ああよかったー。でも私よりも咲夜さんが淹れたらもっとおいしくなりますよ」
「そんなことないわよ。私は貴女の淹れたお茶好きよ?」
「そう言っていただけると嬉しいです」
「も、もちろん貴女のことも…ゴニョゴニョ」
「何か言いました?」
「い、いえ…何も」
「?」
顔を赤くしてツイっと明後日の方向を見て誤魔化す咲夜に首をかしげる美鈴。
「あぁっ!何故そこをハッキリ言わない!?」
「じれったい!じれったすぎるわメイド長!」
「だがそれがいい」
「隊長の鈍感さにはいつも救われます」
「メイド長のウブさにはいつも救われます」
「ドア閉められたら覗けなくない?」ということで一旦外に出て窓の外から覗くことにした5人。
普通なら諦めてしまうところから更に突っ込むのが彼女達のいいところでもあり悪いところでもある。
まぁそれ以前に普通だったら尾行やら覗きやらをしようなどという考えは浮かばないのだが。
茶会が始まりはや1時間程度が経過しただろうか。今のところ他愛も無い会話が続いている。
「あまり言いたくは無いのだけど…最近お嬢様の我侭が激しくて…」
「お嬢様が?咲夜さんが言うんだから相当なんでしょうねぇ」
「この前なんて移動が面倒だから博麗神社を紅魔館内に移せなんて言い出して…」
「そ、それはまたぶっ飛んだ話ですね…それでどうしたんですか?」
「まぁお嬢様の言うことだから無視はできないし…一応霊夢に掛け合ってみたんだけど…」
「なんて言われました?」
「ゼロ距離で夢想封印食らったわ」
「もう言葉ですらないですね…」
普段完璧な咲夜にも不満やストレスは存在する。咲夜にとって紅魔館内で最も近い立場にある美鈴はいい相談相手でもある。
愚痴ってはいるが、いい感じに解れてきたのか2人とも穏やかに笑っている。
「なかなかいい雰囲気ね…このまま泊まれるかが勝負よメイド長!」
「ここからが本番…最後まで気は抜けないわね」
「夢想封印でぶっ飛ぶメイド長…超萌ゑる」
「私は隊長のこと信じてますから…」
「咲夜様…やはり私じゃ駄目なのですか…?」
春先とはいえ湯あがりに夜風は冷えるだろう。しかし彼女らは覗きをやめない。それが生きる道なのだから。
夜勤で忙しいメイド達の為にもそこまでする根性を仕事に向けてほしいのだが、彼女らにあるのはもはや野次馬根性のみであった。
というか、ここまできたら野次馬というより出歯亀だ。
「ところで美鈴、今更なんだけど…」
「はい?」
「どうしてそこのカーテンは開けっぱなしなの?」
「「「「「!?」」」」」
咲夜は5人が覗いている窓を指差して言った。
「あ、すみません。忘れてました」
そう。今まで5人が深夜にも関わらず窓の外から覗くことができていたのは、美鈴のカーテンの閉め忘れのおかげだったのだ。
焦る5人だったがどうしようもない。
「しっかりしなさい。まぁ覗く者なんていないでしょうけど…」
そう言った咲夜の窓に向けた目が一瞬ギラリと光ったのを美鈴と5人組は気づかなかった。
「あはは 幻想郷で覗きの趣味があるような人は紫さんくらいですよ。あ、人じゃないですね」
美鈴さん、ここに5名ほど新手がいます。人じゃないけど。
笑いながら美鈴がカーテンをシャッと閉めたことにより、5人の視界は完全に途絶えた。
「ああああああ!畜生!せっかくスルーされてたのにっ!」
「うっおー!くっあー!ざけんなぁーっ!」
「私のカメラを…無力化しただと…!?」
「ちょっ!落ち着いてくださいよ!」
「そ、そうです!聞こえないじゃないですか!」
ギャーギャー騒ぐ前半の3人のせいで室内からの声も聞こえない。
騒ぐ側にしても止める側にしても、お前ら覗き魔のクセに騒ぎすぎだろ…と思ったが黙っておこう。
数分後…
「ったく…だいぶ聞きそびれちゃったじゃない」
「まったくもう誰のせいよ」
「お前ら自重汁」
「騒いでたのはアンタらでしょうが!」
「シッ!お静かに!」
ようやく落ち着きを取り戻し、耳を澄ませる5人。
美鈴の部屋の中から聞こえてきたのは…
「ちょっ…駄目よ美鈴…ソコは…」
!?
「えー、いいじゃないですかぁ。それともこっちのほうがいいですか?」
「アッ…そんなトコ弄ったら…」
…え?
「大丈夫ですよ。最初はゆっくり動かしますから…ね?」
「で、でもぉ…」
こ、これは…一体…
「じゃあ抜いちゃいますよ」
「ダ、ダメ…今ソレ抜いたら…壊れちゃう…壊れちゃうからぁ…」
閉められたカーテンの向こう側から聞こえたのは美鈴と咲夜の如何わしいとも取れる、というか既にアウトな感じの内容の会話だった。
「え…ええええええええええええええええええええええ!?」
「ま…ままっ…まさかこれは…!ヤっちゃったのか!?夜のバットでホームランなのかーッ!?」
「ハァハァ…!くっ…ウッ!ふぅ…」
「た…たいちょ…う」
「咲…夜さ…ま…」
これには皆、吹っ飛ぶほど驚かざるを得なかった。まさか3番目の人が期待していた通りの超展開が起きてしまったのか。
作者も放送コードにひっかからないか心配し始めた頃、さすがの出歯亀5人集(3番目の人は除く)の心の中でもいろんな物が崩れそうになっていた。
しかし次の瞬間
ガシャーン!!
と、彼女達の心の中からではなく部屋の中から何かが崩れる音がしてかろうじて5人は我に返った。
「ほら壊れちゃったじゃない」
次に聞こえてきたのはいつも通りの咲夜の声だった。
「「「「「 !?!?!? 」」」」」
何がなんだか分からない5人。さらに続く室内の2人の会話。
「でもコレ結構面白いですね。この前魔理沙さんにいただいたんですけど。『私には向かないゲームだから』って」
「ええ、想像以上に面白かったわ。何ていうゲームなのコレ?」
「ジェ●ガという現界のゲームらしいですよ。私もやったのは今日が初めてなんですけど」
ちなみにこのゲーム、1人でやっても面白い。
勘違いしても仕方ないような咲夜の声を聞いていた5人集はもう燃え尽きる寸前だ。
「ゼェゼェ…さ、さすがに驚いたわ…ただのジェ●ガか…」
「て…てっきりトチ狂って一夜で一気に済ませちゃったのかと…ジェ●ガなら安心ね…ゲホッ」
「録音機持ってくればよかった…」
「隊長…私は信じてましたよ…今度私とジェ●ガしましょうね…」
「…」(失神)
勝手に息絶え絶えになっている5人。というかアンタらはジェ●ガ知ってるのか。
「明日も早いですし、そろそろお開きにしましょうか」
「ええそうね」
「こんなに話したの久しぶりでしたからとっても楽しかったです」
「私もよ。それと…あの…その、美鈴」
「何ですか?」
「また…また来てもいい?」
「ええ勿論。私でよければいつでもお付き合いしますよ」
「…ありがと」
「あ、片付けは私がやっておきますので」
「そう。じゃ、おやすみなさい。また明日ね」
「おやすみなさーい」
こうして2人の密会(?)は幕を閉じた。大した進展もなかったが、咲夜も満足そうだったからよかったというものだ。
その後、完全に戦闘不能状態となった5人は失神した仲間を担いでヨロヨロとした足取りで詰所へ帰っていった。
それでもなお「お泊りにはならなかったか…」などと吐いていたが。
5人がメイド長に突然呼び出されたのは翌朝のことであったそうな。
可愛らしいですねぇ…。
五人組も尾行したり窓から様子を伺ったり、聞こえてくる途切れ途切れの会話に
色々な反応をしたりとか面白かったですよ。
そして三番目自重しるwww
あと三人目、お前に俺の魂預けたぜ
メイド&門番隊5人(特に3人目)の自重しないやり取りがかなり良いですw
もし続編があるのなら是非とも5人に出番をw
三人目の妖精…無茶しやがって…!
妖精同士のやり取りなど話の随所で楽しませて頂きました!
期待してよかった!
これ明らかに五人組が主人公だよね。
期待してよかった!
これ明らかに五人組が主人公だよね。妄想が進むいいSSでした。めーさく万歳!