オリキャラ出します。誰がなんと言おうとね。
(どうかお許しを)
◆ ◆ ◆
「・・・・・久しぶりだな・・・・・・・・・。」
その夜は新月だった。
「彼」は新月の夜ぐらいにしか外を出歩かなかった。
日の光ぐらいなら自らの「力」によって遮ることもできたが、あまりやりたいと
は思わなかった。
(んな事やりゃぁ・・・アイツにおこられるしな・・・。)
そう、「彼」は古き友に会うためにこの場所にやって来た。
人々に崇め、奉られ、時には恐れられる存在・・・・。
自分とおなじ・・・『神』に会いに。
◆ ◆ ◆
「さてと・・・。」
ここ「香霖堂」では様々なものを扱っている。
別段、売っているわけではないが、時々必要とするものを見つけた客が買って行
ったりするのだ。
まあ、何も言わず勝手に本ばかりをとっていくお茶のみ仲間の魔女もいたりする
のだが。
「今日はもう店じまいにするか・・・。」
と、店主 森近 霖之助は呟いていた。
今夜は新月で、月見をする気にはさすがにならない。
この後やることもとくには無いので、このまま風呂にでも入ろうと思っていると
「こんばんは。」
と誰かが入ってきた。
「ああ、いらっしゃい。」
と商品を置いてある部屋へと戻っていくと、
「おや、見ない顔だね。もしかして、新しくこの幻想郷に来たのかい?」
そこに立っていたのは、見たことの無い人物だった。
背は霖之助の胸のあたりまでぐらいあり、肌の上から直接着たような服・・外の
世界では「Tシャツ」と言うらしい・・
を着ていて、さらにその上からもう一枚の服・・コレは「パーカー」と言うらし
い・・を羽織っている。下は袴をとても細くしたようなもの・・ジーンズ・・を
はいている。
髪の毛は肩に少しかかるぐらいまで伸ばしていて、外跳ね気味だ。
そしてとても整った顔立ちをしているので、一見女の子かと見間違えそうになる
が、少し釣り上がった目を見ていると男だと分かった。
それだけでもこの幻想郷では目立つのだが、さらに目を引くのは、その服と髪の
色だった。
上から下、髪の毛も全て「黒」。
夜の闇より直暗い、漆黒と言うのがふさわしい色合いだった。
「ん・・・そうか・・・ここは幻想郷って言うのか・・・。」
と、その客は霖之助の言葉を聞いて何かを呟いた。
「何か探し物ですか?」
と聞くと、ちょっと慣れなれしい言葉遣いで、
「ん、ああ、ちょっとある場所を探しててな。」
「場所?」
この幻想郷はとても広く、全てを覚えているわけではない、判らない場所では無
いだろうかと思いながらも、
「それはどこですか?」
と一応聞いてみる。
するとその客は
「ええと・・・そうだな・・・『神』がいる場所を探してるんだが。」
「『神』?」
確かにこの幻想郷にも神はいるが、一言で言っても様々な神がいるのだ。
「ええと、もう少し具体的に判りませんか?」
と霖之助は尋ねてみると、
「ん~・・・。」
と少しだけ顔を曇らせ、そして、
「・・・・『竜』だ・・・。」
「え?」
と少し間の抜けた声が出てしまった。
「『竜』が住んでる場所ってのはねえかな?」
「まあ、あるにはありますが・・・。」
確かに竜も神ではある。そしてこの幻想郷を作ったのは他でもない、
その竜なのだ。
「ですが、竜神様に会いに行くのなら、止めたほうがいいですよ。」
「何で?」
「竜神様はその姿を現すことはありませんよ。普段は湖の底に眠っています
し、もし現れたとしても人間を相手にするとは思えません。」
「・・・・そうか。」
諦めてくれただろうか、と思っていると、
「じゃあ、まあいるんだな。」
「え・・・ええ、まあ。」
「なら、その湖の場所、教えてくんねえかな。」
と言って来た。
その態度に、少なからず霖之助はうんざりした。
さっき言った事がわかってないのだろうか、ともう少し説得しようかとも思った
が、早く風呂に入りたかったし、行くだけなら勝手だろうと思い、
「分かりました。じゃあ、地図を持ってくるので、少し待っていて下さい。」
と地図をとりに行こうとする。
「ああ、ありがとな。」
と客も短く礼を返してくる。
「この地図です。値段はこのくらいで。」
「ん、分かった。」
地図をとり、早速向かうつもりなのだろうか、店を出ようとする。
その客に
「あの、」
と声をかける。
「ん?」
「何をしにそこへいくんですか?」
本来ならこういうことは聞かないのだが、竜神様に会いに行くと言うのだ。
何か訳があるのだろうと思い聞いてみたのだが、答えてくれるだろうか。
すると、
「・・・・ちょっと挨拶にな。」
「えっ。」
何を言っているのかとさらに聞こうとしたその瞬間。
「っ!!」
店から出る際に外に吊るしてあった提灯に照らされたその陰の形。
それをみて、霖之助は息を呑んだ。
人の姿をした物の背中から、翼のようなものが生えている陰。
いや、それだけではない。たかが提灯の明かりに照らされただけのはずなのに、
その陰は、空恐ろしいほどに濃かった。まるで、その客の存在すらも黒だと
言わんばかりに。
そして、霖之助自身が魔法を使うわけではないが、自分の中に流れる妖怪の血が
感じ取った、莫大な魔力。
「あ・・・あなたは一体・・・・・。」
客は、
「俺か?」
こう答えた。
「俺は・・・」
「俺は、ただの人間だよ。」
つづく
(どうかお許しを)
◆ ◆ ◆
「・・・・・久しぶりだな・・・・・・・・・。」
その夜は新月だった。
「彼」は新月の夜ぐらいにしか外を出歩かなかった。
日の光ぐらいなら自らの「力」によって遮ることもできたが、あまりやりたいと
は思わなかった。
(んな事やりゃぁ・・・アイツにおこられるしな・・・。)
そう、「彼」は古き友に会うためにこの場所にやって来た。
人々に崇め、奉られ、時には恐れられる存在・・・・。
自分とおなじ・・・『神』に会いに。
◆ ◆ ◆
「さてと・・・。」
ここ「香霖堂」では様々なものを扱っている。
別段、売っているわけではないが、時々必要とするものを見つけた客が買って行
ったりするのだ。
まあ、何も言わず勝手に本ばかりをとっていくお茶のみ仲間の魔女もいたりする
のだが。
「今日はもう店じまいにするか・・・。」
と、店主 森近 霖之助は呟いていた。
今夜は新月で、月見をする気にはさすがにならない。
この後やることもとくには無いので、このまま風呂にでも入ろうと思っていると
「こんばんは。」
と誰かが入ってきた。
「ああ、いらっしゃい。」
と商品を置いてある部屋へと戻っていくと、
「おや、見ない顔だね。もしかして、新しくこの幻想郷に来たのかい?」
そこに立っていたのは、見たことの無い人物だった。
背は霖之助の胸のあたりまでぐらいあり、肌の上から直接着たような服・・外の
世界では「Tシャツ」と言うらしい・・
を着ていて、さらにその上からもう一枚の服・・コレは「パーカー」と言うらし
い・・を羽織っている。下は袴をとても細くしたようなもの・・ジーンズ・・を
はいている。
髪の毛は肩に少しかかるぐらいまで伸ばしていて、外跳ね気味だ。
そしてとても整った顔立ちをしているので、一見女の子かと見間違えそうになる
が、少し釣り上がった目を見ていると男だと分かった。
それだけでもこの幻想郷では目立つのだが、さらに目を引くのは、その服と髪の
色だった。
上から下、髪の毛も全て「黒」。
夜の闇より直暗い、漆黒と言うのがふさわしい色合いだった。
「ん・・・そうか・・・ここは幻想郷って言うのか・・・。」
と、その客は霖之助の言葉を聞いて何かを呟いた。
「何か探し物ですか?」
と聞くと、ちょっと慣れなれしい言葉遣いで、
「ん、ああ、ちょっとある場所を探しててな。」
「場所?」
この幻想郷はとても広く、全てを覚えているわけではない、判らない場所では無
いだろうかと思いながらも、
「それはどこですか?」
と一応聞いてみる。
するとその客は
「ええと・・・そうだな・・・『神』がいる場所を探してるんだが。」
「『神』?」
確かにこの幻想郷にも神はいるが、一言で言っても様々な神がいるのだ。
「ええと、もう少し具体的に判りませんか?」
と霖之助は尋ねてみると、
「ん~・・・。」
と少しだけ顔を曇らせ、そして、
「・・・・『竜』だ・・・。」
「え?」
と少し間の抜けた声が出てしまった。
「『竜』が住んでる場所ってのはねえかな?」
「まあ、あるにはありますが・・・。」
確かに竜も神ではある。そしてこの幻想郷を作ったのは他でもない、
その竜なのだ。
「ですが、竜神様に会いに行くのなら、止めたほうがいいですよ。」
「何で?」
「竜神様はその姿を現すことはありませんよ。普段は湖の底に眠っています
し、もし現れたとしても人間を相手にするとは思えません。」
「・・・・そうか。」
諦めてくれただろうか、と思っていると、
「じゃあ、まあいるんだな。」
「え・・・ええ、まあ。」
「なら、その湖の場所、教えてくんねえかな。」
と言って来た。
その態度に、少なからず霖之助はうんざりした。
さっき言った事がわかってないのだろうか、ともう少し説得しようかとも思った
が、早く風呂に入りたかったし、行くだけなら勝手だろうと思い、
「分かりました。じゃあ、地図を持ってくるので、少し待っていて下さい。」
と地図をとりに行こうとする。
「ああ、ありがとな。」
と客も短く礼を返してくる。
「この地図です。値段はこのくらいで。」
「ん、分かった。」
地図をとり、早速向かうつもりなのだろうか、店を出ようとする。
その客に
「あの、」
と声をかける。
「ん?」
「何をしにそこへいくんですか?」
本来ならこういうことは聞かないのだが、竜神様に会いに行くと言うのだ。
何か訳があるのだろうと思い聞いてみたのだが、答えてくれるだろうか。
すると、
「・・・・ちょっと挨拶にな。」
「えっ。」
何を言っているのかとさらに聞こうとしたその瞬間。
「っ!!」
店から出る際に外に吊るしてあった提灯に照らされたその陰の形。
それをみて、霖之助は息を呑んだ。
人の姿をした物の背中から、翼のようなものが生えている陰。
いや、それだけではない。たかが提灯の明かりに照らされただけのはずなのに、
その陰は、空恐ろしいほどに濃かった。まるで、その客の存在すらも黒だと
言わんばかりに。
そして、霖之助自身が魔法を使うわけではないが、自分の中に流れる妖怪の血が
感じ取った、莫大な魔力。
「あ・・・あなたは一体・・・・・。」
客は、
「俺か?」
こう答えた。
「俺は・・・」
「俺は、ただの人間だよ。」
つづく
それとも心が読めるんですか?
横柄なキャラでもったいぶらせるより、読者へどういうキャラクターなのか、理解させてからの方が良いかと。
もしかしたら、指摘される方もいるかも知れませんが、「・・・」より、「……」を使うことをお勧めします。
導入部としてこの文量、設定不足で投稿されたと思いますが、残念ながら失敗かも知れないです。
好きな物語を書くのは楽しい。その上で、読まれる方にどう楽しく読んでもらえるのか、少し形を考えてみてはどうでしょう。
特別誰かを指しているわけではなく抽象的な概念(例えば月など)を基につくってるから、
誰にでも当てはまる部分が出てくる(特にイメージが強く重なる人物もいるけど)。
このキャラの場合は黒を基調としている辺から死やカルマなど暗い要素が強い気がするね。
まあ、あまり深く考えない方が良いよ。
かもねぇ・・・
もっと小説を書いて、数をこなして、慣れましょう。
小説を書く時のルールやコツなどを教えてくれるサイトも沢山あるので、まずそちらを見てみたらどうでしょうか?
ただ、現状ではつまらないと言わざるを得ないです。オリキャラとかそういったものは全く関係がなく。
いや、まあもう良いじゃない。
悶絶する作者の姿が!
ただ、そのキャラの設定を全然作ってないことを公言した上で続かせるというのがちょっといただけないと。
内容に関しては点数をつけるに留めておきます。
待っている人がいるのは忘れるな!