この作品は『作品集70』の『奇跡戦隊☆フルーツレンジャー』の続編です。
読まなくてもわかるとは思いますが、読んで頂いた方がわかりやすいと思います。
「では、ただいまより第九十二回『フルーツ会議』を始めます」
はい。どうも『クラン』ことフランドール・スカーレットです。
そして、いきなり意味がわからないことを言い出したのが『ミラクル』こと東風谷早苗。
前回、ひょんなことから『奇跡戦隊☆フルーツレンジャー』を結成することになってしまった二人です。
……というか早苗がむりやり私を引っ張りこんだだけだけど。
他に『さとりーぬ』こと古明地さとりがいるが、あの人地底に住んでるからなぁ。
今回出番なし。(えっ!? 嘘っ!?)
……何か聞こえたかしら? 気のせいよね。
活動内容は別に悪の組織とかと戦うわけじゃなくお悩み相談みたいなものだ。
じゃあなんで戦隊なのかって?
……そんなもん早苗に聞いてくれ。
最初こそ無理矢理やらされていたが暇つぶしにはなるし、この前の一件でお姉様からも外出許可が出るようになった。
それになんというか……他人に感謝されるのって結構嬉しい。
まあ、あらすじ的なものはこのくらいにしておいて、私の記憶が正しければそんな会議は一回もやったことないような気がするのだが。
「ちょっと。そんな会議、今日が初めてじゃない?」
「では早速議題に入りたいと思います」
聞けよっ。
「えー、前回の会議で設置することになった依頼BOXにいくつか依頼があったので、今回の任務をどれにするか決めたいと思います」
だから前回なんてねーよ。
「そんなものいつの間に設置したんですか?」
「あっ、阿求さん。こんにちは」
「こんにちは」
そう、私達が勝手に基地としている場所は稗田家のお屋敷の一室だ。
それに対して何も文句を言ってこない当主様も人が良いというか何というか。
「そういえば『悩みキャッチングマシーン』は?」
いつもなら『悩みキャッチングマシーン』とやらでこっちからおしかけて行くのだが、どうしたのだろうか。
「あっ、あれはですね。おしかけ強盗みたいなのでやめにしました」
自覚はあったんだ。
「ぶっちゃけ、向こうの悩みがわからないとこっちも対処が難しいんですよね」
そっちが本音かっ!?
「では、依頼を見てみましょうか。クラン、読んでみてくれますか?」
「はいはい」
箱の中から一枚の紙をとる。
むっ? 意外に入ってるぞ。
「えー、『嫉妬狂いの妖怪が私のことを友達と認めてくれません。私は友達だと思っているのですが、どうにかなりませんか?』だそうよ?」
「それは……今回はなしですね」
「なんで?」
「だってあなた。冒頭でさとりーぬの出番はなしって言ったじゃないですか。地底に行くと出てくる可能性があります。嘘はつきたくないですからね」
あー、そうですか。
すまん、さとりーぬ。私が余計なことを言ったばかりに……。(ちょっとぉ。ホントに今回出番なしなの?)
っていうか地底からわざわざこれ出しに来たの? ご苦労様。
「次は?」
「えー、『私が仕えてる方の食欲が止まりません。どうにかしてください』だって」
「無理ですね」
「早っ!」
即決かよ。
「彼女はいくらでも食べれますよ。アベレージな日本人ですから」
アベレージの意味を調べて来いっ。
それにあれは日本人じゃなくて日本人『だった』でしょう?
「ピンクボールに『食べるな』と言う様なものです」
「ピンクボール?」
何だろうか、それは?
「ええ、全てを丸呑みしてその能力をコピーする、『食べたものの能力をコピーする程度の能力』を持つピンク色の悪魔です。かわいい見た目に騙されてはいけませんよ」
「そ、それは恐ろしわね」
「その通りです。わかってくれて何よりです。それでは次のをお願いします」
「はいはい。えー、『私の神社のお賽銭箱がいつも空です。助けてください』ね」
「……それ、無理ですね」
あー、やっぱり?
「あの神社にお賽銭が入らないのは自然の摂理です。それを捻じ曲げるのはよくないことですね」
うん。自然の摂理なら仕方ないね。
「次っ!」
「うーん、『実験したい薬がたくさんあるの。被験者募集中』よ」
「次っ!」
コメントもなしですか。
「えー、『実験したい茸がたくさんあるんだぜ。被験者募集中だぜ』……」
「……それは面白そうですね」
こっちのは食い付くんかいっ!
「一応、次もお願いします」
「はぁ。『皆が私のことをやれ男だのGだのって言うんです。どうしたらいいですか』だって」
「髪伸ばしてスカートはきゃいいんじゃね?」
おい、キャラ変わってるわよ。
「そういえばGってなに?」
「それはですね……。んー、ガッ○石まっ虫です。そういうことにしておいてください」
「ガッツ○まっ虫?」
そんなのがいるのだろうか。
「そう。……もうないかしら?」
「もう一通あるわ。何々?『私を出せーーーーー!』」
「……」
……いつ出したんだよ。
「さて、依頼者のもとに行きましょうか」
「そうね」
すまん、さとりーぬ。次は出れることを祈る。
次があるか知らないけど……。
「ここですね」
私達は魔法の森にある依頼者『霧雨魔理沙』の家まで来ていた。
「魔理沙さーん、いますかー?」
出てこないなぁ。
「出てこないと扉を爆破しますよー? 早く出てきてくださーい」
「それはやめなさい」
こいつは扉となると爆破させたくなるのか?
「むむむ。にとにさんに頼んでおいたジャ○タウェイを試したかったんですが……」
「ジャスタ○ェイでも何でも駄目なものは駄目」
「じゃあミラクルフルーツで……」
「それも駄目っ!」
「おいおい、うるさいな」
そうこうしていると魔理沙が出てきた。
「こっちは徹夜だってのに。何か用か?」
「用があるのはそっちですよね?」
「ん?」
早……ミラクルは依頼書をみせる。……っていうかいちいち言い直すの面倒だから間違えてもそのまま突っ走ることにするわ。
「おお、早苗にフラン。その尊き命を捧げてくれるのか?」
殺る気満々マンっ!?
「何言ってるんですか。それをするのは魔理沙さん自身ですよ」
「「えっ!?」」
そ、そりゃ私はやりたくないけど。
「私達はその結果を記録するだけです」
「なに~~~~~?」
「自分だけ安全地帯に逃れようとする者には罰が必要です」
「ま、待て。私は依頼者な訳だし……それはないだろう?」
まぁ、確かに自分で実験するんだったら依頼書なんて出す必要はない。
「うーん。そうですねぇ」
嫌な予感がする。
この顔は変なことを考えている顔だ。
私には害が出ないようにしてよね。三百文あげるから。
「……実験したい茸はどれくらいあるんですか?」
「五個くらいかな」
「ふむ。丁度いいですね」
何する気かしら。
「では、お二人とも付いて来てください」
「どこ行くのよ」
「そうだぜ」
「いいから、いいから」
「物凄く嫌な予感がするんだが……」
「奇遇ね。私もよ」
「「なんでここ?」」
「ついでにもう一つの依頼をこなそうと思いまして」
私達がきた場所。それは博麗神社だった。
「霊夢からも依頼があったのか?」
「ええ」
あの依頼は無理じゃないか?
「あら? 魔理沙に早苗に……フランっ!? あんた館から出ていいわけ?」
「ええ。ちゃんとお姉様から許可も出てる」
ちなみに今日の天気は曇り。『奇跡の力』によるものらしい。
「ふーん。で、どうしたの?」
「あっ、はい。これですよ。依頼書です」
「え? もしかしてお賽銭を入れに来たの?」
「違います」
「じゃあ何しに来たのよ?」
「ですから依頼を引き受けにきたのです」
「……それはお賽銭を入れに来たってことじゃないの?」
「違います」
「じゃあなn「ちょっと待った」なによ。魔理沙」
「お前等、無限ループに突入する気か?」
「早く本題に入ってよ」
「そうでした。ですから、魔理沙さんが茸の実験をしたい、霊夢さんがお賽銭が欲しい。これを同時に解決するには……」
まさか……。
「霊夢さんが魔理沙さんの実験に協力し、その代償として魔理沙さんが週に一回でもお賽銭を入れればいいんですよ」
「「!?」」
「……」
なんで二人ともその手があったかみたいな顔してるの?
大体、その方法でお金を手に入れてもお賽銭っていうのか?
「二人とも目を覚ましてっ!」
「ああ。目が覚めたぜ」
「ええ。なんでそんなことに気がつかなかったのかしら」
駄目だ。こいつら駄目だ。ダメダメだ。
「では、どの茸にしますか?」
「このピンクのやつにしようぜ」
「私はこの赤いやつのほうがいいんだけど」
「そうですか? 黄色のやつなんて面白そうですけど」
もう知らないわ。
「じゃあ目をつぶって選べばいいんじゃない?」
「「「そうかっ!」」」
ははは……。
「ほれ。よく焼けてるぞ」
結局ピンク色の茸を食べることになり、それを焼いて食べるらしい。
「むっ。いざとなるとなかなか勇気がいるわね」
「霊夢さん、がぶっと一口でいっちゃてください」
逝っちゃうの間違いじゃない?
って、ああ。本当に食べおった。
「どうだ?」
「? なにもおかしなところはないわ」
「では次にいってみましょう」
大丈夫のようだ。
……ん?
「でもさ、私。茸よりあなたたちをたべたいわ。もちろん性的に」
「「「はっ?」」」
やばい。この目はやばい。
「うわっ、ちょっ。霊夢やめろ」
あー、魔理沙が捕まった。
「魔理沙さんあなたのことは忘れません」
「させるかぁぁぁ」
逃げ出そうとしたミラクルの足を掴む魔理沙。
これは……、逃げよう。
「私を見捨てる気ですか?」
「へぶっ」
ぎゃあああ。私も捕まったぁぁ。
「うふふふふふふふ」
「ちょっ、魔理沙さん。離してくださいよ。ビーフジャーキーあげますから」
「いやああああああ」
「魔理沙でも早苗でもいいから離してよぉ」
「クラン。任務中はミラクルと呼びなさいとあれほど言ったでしょ」
そんなこと言ってる場合かっ!
「三人ともおいしそうねぇ」
やばい。本当にやばい。
「くっ。こうなったら……喰らえっ! ジャ○タウェイ!」
は?
目の前が眩い光で包まれたかと思ったら、私はミラクルに抱えられて上空にいた。
下では爆発が起き、神社が半壊している。
「あ、危なかったぁ」
「ねえ、助けてくれたのは礼を言うけど。魔理沙は?」
「……あっ」
おいぃぃぃ。
「まっ。私達が助かっただけでもよしとしますか」
「そうね」
残念だけど魔理沙には尊い犠牲になってもらおう。
下から途轍もない悲鳴が聞こえてきた。
……すまない。これも運命さ。
「さてと、一応魔理沙さんの茸がありますからこれも実験しましょうか」
「私達が食べるの?」
「そんなわけないですよ」
ってことは、また依頼者で試すつもりか。
「何だか永琳さんの気持ちがわかるような気がします」
「そうね」
とりあえず私も楽しむことにした。
「なんで地底? ここには来ないって言ってなかった?」
「来ないと見せかけて来る。そうすれば向こうも油断しているでしょう」
「そうかなぁ」
っていうか私は依頼者がどんなのか知らないんだけど。
変なのじゃないといいけど。
「依頼者ってどんなの?」
「私もよくしらないのですが、黒谷ヤマメさんという方ですよ」
「ふーん。なんかの妖怪?」
「『土蜘蛛』ですって」
よく知らないや。
会えばわかるだろう。
「あっ、あそこに誰かいますよ。聞いてみましょう」
指した指のさきには桶があった。
ん? 桶?
「あれ、なに?」
「妖怪『おけかたつむり』ですかね」
「絶対に違うと思う」
「とりあえず話しかけてみますね」
まあ、弱そうだし警戒することもないか。
「あの、ちょっと聞きたいことがあるんですけど」
「……なに?」
おお。顔が出てきた。
まさか本当に妖怪『おけかたつむり』か?
「黒谷ヤマメという方を探しているんですけど、何処に居るか知りません?」
「……ヤマメならそのうちここに来るよ」
「そうですか」
話おわると妖怪『おけかたつむり』はあさっての方向を向いてしまった。
「あなたは妖怪『おけかたつむり』?」
「……ちがうよ。『釣瓶落とし』だよ。っていうかそんなのいるわけねーだろ、チビ」
あれ?
今なんか辛辣な言葉が聞こえてきたような……。気のせいよね、うん。
「中はどうなってるの?」
「……」
無視かい。
「クラン。中は一頭身に決まってます」
「一頭身?」
「そう。顔から直接手や足が生えてるんです。きっと」
そーなのかー。
「……そんなわけねーだろ。バカじゃねーの」
気のせいじゃなかったああああ。
何こいつ。かわいい顔して言うことは激辛アッチッチですか?
「……ヤマメ、来たよ」
よかった。このままこの娘といたら『ギュッとしてドカーン』だよ。
「やっほー、キスメ。ん? この人達だれ?」
「……知らない」
「私達はあなたの依頼を受けてここに来たのです」
「ああ、あれね。わざわざこんなところまでありがとう」
「いえいえ」
この人はまともそうだなぁ。
「では、早速この『嫉妬狂いの妖怪』のところに案内してください。詳細は移動しながら聞きます」
「ええ」
全員で飛び立つ。
……桶が付いて来てるよ、桶が。
「あんた、なんで付いて来てるの?」
「……私もパルスィと友達になりたいから」
ほぉ。
「……少し考えればわかるだろ。カスが」
プチッ。
あれー? 今何か聞こえたかなー。
もう我慢できないわ。
「この妖怪『おけかたつむり』があああ! 冥土の土産にクランベリーを好きなだけ喰らいやがれえええ!」
「……ひっ」
そんな泣きそうな顔してもダーメ。
「ちょっと! キスメさんが怯えてますよ。何ですか、そのねじねじを無理矢理とかれて怒った中尾○みたいな顔は? ツッコミが理性を失ってはだめですよ」
むむむ。
「ごめんねえ。この娘は口が悪いから。でもいい娘なんだよ」
嘘だぁ~。
「……」
「仲直りの握手しましょうね」
なんか納得できないが、まあいい。
「……やっぱりお前チビだね」
「あんたの方がチビだろがああああ!」
こいつはどうにかならんのか?
「ふふ。気に入られたみたいね」
「よかったですね、クラン」
むぎぎぎぎぎぎぎ。
「それはいいとして、依頼の内容を」
「あっそうそう。これから行く場所には水橋パルスィっていう妖怪がいるんだけど、なかなか心を開いてくれないんですよ」
「ふむふむ」
「いつも一人で寂しそうにしているからなんとかしてあげたくて」
「ふーむ……」
おいおい。本当にこれを茸でどうにかしようと考えてるんじゃないだろうね。
「あっ、見えてきた。あの橋にいるはずよ」
頼むからまともな奴であってくれよ。
「おーい。パルスィ」
「また来たのね」
「いいじゃない。友達でしょ?」
「誰と誰が友達なのかしら?」
うひゃー。明らかに敵視されてるよ。
「で、こいつら何?」
「あー、この人達は」
「どうも始めまして。私達は『奇跡戦隊☆フルーツレンジャー』といいます。今回はあなたの性格改変のためにここまで来た次第であります」
「……フルーツだかスイーツだかしらないけど、余計なお世話よ」
「大丈夫です。私達にお任せください」
「いやっ、だから」
「『奇跡の力』はありとあらゆるニーズに応えられるんです」
「この娘は人の話が聞けないのかしら?」
基本的には聞かないよね。
「でもまさか、こんなところで『くノ一』に会えるとは思いませんでしたよ」
「違うし」
「ええっ!? じゃあ何ですか? 大工さん?」
「違う!」
「じゃあ……大串さんですか? こんなに美人になっちゃてぇ。何? あの金魚まだ大きくなってんですか?」
「違うっ! 私は大串じゃないわよ」
アホな会話をしているこいつらは置いといて、
「この人があなたが話していた水橋パシリ?」
「いやっ、パシリじゃなくてパルスィ」
「……やっぱりバカだ」
わざとだよ、わ・ざ・と。
「ちょっとヤマメ。こいつら本当に何なの?」
「あはははは。この人達おもしろ~い」
あれ? さっきまでこんなキャラだったけ?
「……あなた達何しに来たのよ」
「そうそう。あなたが素直にヤマメさんたちと友達になればいいんですよ」
「はぁ。わざわざそんなことのためにここに来たの? だったら無駄足ね。私にはそんなもの必要ないし。だいたい嫉妬の妖怪に友達なんていたら変でしょ?」
「そんなことはないですよ」
「私がそう思ってるんだからそれでいいの」
「むむむむ」
うわー。なんでこの人と友達になりたいなんて思ったんだろう?
無理じゃない?
「パルスィは引っ込み思案なのよ」
いやっ、それは違うと思う。
「……恥ずかしがりやなの」
こいつもこいつだがあんた達もあんた達だよ。
「あなた達のそのお気楽思考、妬ましいわね」
うん。私もそう思う。
「では、どうしても駄目なんですか?」
「しつこいわよ」
「そうですか……。ヤマメさんクラン、このペルシャ人を押さえていてください」
ペルシャ人?
なんで?
「ちょっとなにすんのよ」
私とヤマメでパルスィを押さえつけ、早苗とキスメで茸を焼いている。
「なにっ!? その見るからに怪しい茸は? まさか……」
「そうです。あなたが食べるんですよ」
「わわわわわわ。や、やめなさい」
「ふふふふ。いざっ、茸ランドへ!」
「わーーー」
早……ミラクルがパルスィの口に茸をつっこんだ。
「むぐぐっぐ」
「「「「……」」」」
おいおい。苦しんでるぞ。
「だ、大丈夫?」
心配してかけよるとパルスィは立ち上がった。なんともない……のか?
「うん、大丈夫だよ」
「「「!?」」」
「おお!」
な、なんだこれ?
なんかパルスィ雰囲気だ変わった?
全体的に幼く見えるような気が……。
「私は今までなにをしていたんだろう? 世の中はこんなにも嫉妬心に溢れているというのに……」
「パ、パルスィ?」
「ヤマメ、キスメ。今までごめんなさい。こんな私でも友達と言ってくれるかなぁ?」
「うん、パルスィは友達よ」
「……友達」
「よかった。……でも私には使命があるんだ。この世にはびこる嫉妬心をなくすという使命がっ!」
なんだこいつ?
「なんでこんなんになったの?」
「さっきの茸の効果でしょうか」
だろうね。
「じゃあ行ってくるね。この地底、地上全ての嫉妬心を滅ぼすためにっ!」
「あっ、待ってよ」
「……」
三人とも行ってしまった。
「ふぅ」
なにやり遂げた顔してるんだ、あんたは。
「まっ、そのうち治るでしょう」
「うん。そうだね」
もういいや。どうなろうと知らないわ。
「でもさ、これは依頼をこなしたことになるのかな?」
「ええ。本当に友達になりたいなら自分達でなんとかすべきです。私達はきっかけを与えに来たにすぎません」
おお。なんか初めてこの人がまともなことを言った気がする。
きっかけか……思えば私とお姉様もこの活動がきっかけで仲直りしたんだよね。
まさか、それも早苗のおかげ?
「ああっ! 私のプリンを隠しておくの忘れてたあああ! 絶対にあの二人に食べられてるぅ」
……そんなわけないか。
「ところでまだ茸があるんですが……。あの三人に食べさせるつもりが何処に行ってしまったので、私達で処理しますか」
「まじ?」
翌日、目が覚めたら私と早苗は紅魔館の一室にあるベッドに寝かされていた。
なにがあったかは覚えてないが、とてつもなく恥ずかしいことをしたような気がする……。
うう、この寝ているバカをどうしてくれようか。
大串さんで笑った。こういうネタ好きだわw
このシリーズ大好きだ。もっと続けてくれい!
以外に→意外に
結局地下に行くのなら、さとりーぬも出してほしかったです。
と思いましたけど、代わりにキスメが面白かったから別にいいかw