Chapter1:黒船
「船長」
「なんだいお嬢ちゃん」
「水を渡れない私が海を渡れるのはどうしてだ?」
「それは…
私が船を沈める船幽霊だからさ」
「冗談はよして
シンカーゴーストなんかが船長をやってるわけがない」
「冗談じゃないさ
この船はある御方に貰った船
これに乗れば流れる水だろうが世界を阻む異界への扉さえ渡れる」
「船長はそんなもの渡ったことがあるのかい?」
「ああ
生死を隔てる川も渡ったことがあるよ
嬢ちゃんには想像もつかないだろう」
「そうね
私には一生渡れない川だわ」
「一生が終われば誰にでも渡れるさ」
「私の一生は終わらない
それが運命よ」
「ははは
悪魔に魂でも売ったのかい?」
「ふふふ
私が魂を買うのよ、安月給でね」
「ほう、嬢ちゃんも人間じゃないのかい」
「私と契約してみるかしら?」
「はっはっは
私にゃ悪魔に売る寿命がないよ」
「中国人は死体を軍隊として使役するみたいよ」
「私ゃ日本人だよ」
「へぇ、奇遇ね
私、これから日本に行くのよ」
「そうかい
でも困ったなぁ
外来種は日本に入れちゃいけないって言われてるんだ」
「何言ってるのよ
魔物の世界なんて弱肉強食じゃない
外国の強敵とやりあえないようじゃこの先やっていけないわよ」
「違うさ
日本には魔物が多すぎるんだよ
それに、一番強い魔物でさえ退治する英雄がいる」
「へぇ、それは面白いわね」
「ま、あんまり暴れないようにな」
「別に暴れるつもりで来たわけじゃないわ」
「さあ、そろそろ日本だ
幸運を祈るよ」
「ふふ、アナタもね
ついでだから幸せな運命をプレゼントしてあげるわ
探し人が見付かりますように」
「あらありがとう、お嬢ちゃん」
「レミリアよ」
「・・・水蜜だ」
「帰りの便はいらないわ」
「この船は一方通行だよ」
「ちょうどよかったわ
それじゃ、また会いましょう」
「ああ、きっとな」
Chapter2:東の国
黒船だー、黒船が来たぞー!
ここに少女が3人
「むむ・・・港の方が騒がしいですね」
「事件かな?」
「黒い船みたいですよ
外国人が乗ってます」
「外国人ですか
外国人は追い払わないと・・・」
「行ってくれば?
取材したいんでしょ?文は」
「はたては行かないのですか?」
「私は文が撮った写真を見てるわ」
「えー・・・
椛はー?」
「私はここからでも見えるので」
「むむむ・・・私も望遠レンズでなんとかなりませんかね」
「いってらっしゃい」
「ぐぬぬ・・・」
Chapter3:速さ
少女が港に降り立つ
少女が乗っていた船は静かに消えて行った
「外国人が乗っていてしかも幽霊船ですか・・・気味が悪いですねぇ」
「聞こえているわよ」
ぎっくり
「あ、あやややや・・・すいませんね、少し取材をお願いしてもいいですか?」
「あなたも異形の者ね」
どっきり
「な、何を言うのですか私は普通の人間ですよ
(人間として生活してるんで少し静かにしてもらえないですかね)ヒソヒソ」
「知ったことではないわ」
ヒュン
吸血鬼の爪が少女の影を切り裂いた
遠くで見る2人
「あ・・・はたてさん、あの外国人も鬼みたいですよ」
「えー、外来種ちゃん?困るわねー
文明が進んでるだかなんだか知らないけど鼻にかけてるところがあるのよね
昔みたいに外国人は全部鬼として扱っていいように戻してくれないかしら」
「まあ、人間は別にいいじゃないですか」
「・・・外国人を神だと崇めた国は強制労働に使われて滅亡しちゃったじゃない」
「日本はたぶん大丈夫ですよ
それより危ないのは私たちの方じゃないですか
異形の者をただ嫌いな人間が増えてきた気がします」
「本物の鬼だって山に隠居しちゃったしねぇ」
「そうですねぇ・・・」
「まあ、当たりはしないんですけどね」
吸血鬼の写った写真を片手にケラケラと笑うのは天狗の少女である
「へえ、面白いじゃない」
吸血鬼がそれを受けて笑う
お・・・鬼だ、鬼が2匹出たぞ、巫女を呼べー!
「外野がうるさいですね・・・」
「あら、こちらの世界も魔物の棲みづらい環境なの?
来て損したかもしれないわ」
「魔物の楽園でもあればいいんですけどね
それか人間と妖怪を平等にする思想を持った権力者が現れるとか」
「両方知ってるわよ
というか、楽園を探してここに来たのだけれど・・・」
「たしかに楽園とはいいますが・・・我ら天狗は上司が強すぎて自由に動けないのですよ」
「それは大儀ね」
「後者はいるんですか?適当言っただけなんですが」
「その人の部下と会ったのよ
ちょうど乗ってきた船の船長さんね」
「えー、その権力者、人間じゃなくないですか?」
「長生きするだけで人間じゃなくなるなんて世知辛い世の中ね」
「ああ、元人間ですか」
「ま、アナタは私を楽園に案内する運命を背負っているわ、案内しなさい」
「めんどくさいので私に勝てたらということにしませんか」
「いいわよ」
「ルールを決めましょう
私が貴方を写真に撮るか、貴方が私に触れる、先にできた方が勝ちでいいですか」
「私もナメられたものね
まあいいわよ」
吸血鬼の目に自信が溢れていたのを見て天狗は少し懐疑的な疑念を抱いた
仁義無きスピード戦争が今始まった
後に人々は語る
何も見えなかった、と
天狗はこう語る
「撮影は一発勝負だったんですよ。一度撮ってしまったらフィルムを巻くのに動きが鈍くなってしまいますから。それでファインダーが降りるまでの時間があるので動きを予測しないといけないのですが、少し先にカメラを構えただけで彼女は動きを変えてしまうのです。完全に動きを読まれてましたね。ですが彼女の手が私に触れるなんてことは有り得ないわけですよ、私の速さにあんな小娘がついてこれるハズがありません。
少女の動きが一瞬止まったんですよ
私はすかさず写真を撮っていました
私は少女を写真に収めて勝利を確信、動きを止めていました
ですがファインダーが降りて被写体が写真となる前に、少女の手は私に触れていたのです
私の油断でした
カメラの速さが私たちについてこれなかったというのですから」
「それで、負けたって言うの?」
「それが・・・
後に写真を見ると何も写っていなかったんですよ
撮れたと思っていたのに私の完敗でしたあはは」
「吸血鬼だから写真に写らないのよね」
「先に言ってくださいよ」
「貴方は負ける運命にあったのよ」
「なんかずるいです・・・」
「じゃあ楽園まで行ってらっしゃい、文」
「うう・・・
自分から出て行った手前、帰ると鬼いさんたちに殺されそうで・・・」
「私たちは関係ないわ」
「貴方達の居場所を喋ってもいいんですよ?」
「あ、待ってそれだめ」
「一緒に行きましょう
さもなくばいろいろリークします」
「わ、わかったわよ・・・」
「私たちが魔物だってバレてしまいましたからここにはいられませんしね」
「あ、いたんだ椛」
Chapter4:楽園
「楽園はちょうどあっちの方角です
妖気が充満してるので見ればわかりますよ」
空の上で天狗が喋る
「意外と近いのね」
「人間には山々で隔てられているし、誰も近付きませんよ
来るのは私たちみたいな魔物か、妖怪退治のプロくらいです」
「ふぅん」
「あれ、行き過ぎちゃいました?
この辺のはずなのに全然見えてきませんが・・・」
「お困りかしら?」
目の前の空間が裂けて金髪の少女が現れる
「あ、紫さん
・・・お久しぶりです」
「楽園に帰りたいのですか?」
「いえ、私は別にいいのですがこの小娘が楽園に案内しろとうるさくて・・・」
「残念だけど、楽園は結界で閉ざしてしまったのよ」
「あやややや、もう行けないのですか?」
「そんなことはないわ
あの桃の木の脇を調べなさい
楽園の入り口があるわ
山もだいぶ変わっているわよ」
「へえへえ、ありがとうございやす」
「桃の木ってこれのことですかね?」
「脇に小さな穴があるよ」
「ホントですね、これが入り口ですか・・・ずいぶん狭くなってしまったものです」
「気軽に出入りできなくなっちゃったね」
「山も変わったっていうからねぇ・・・戻ってみようか、はたて、椛」
「そうですね」
「また山で暮らそうよ」
「では決まりですね
吸血鬼さん、お先にどうぞ」
「道案内ご苦労様」
「どういたしまして」
楽園の扉が開いた
その後、山についた天狗少女たちが山から鬼が消えていて喜んだり、吸血鬼少女が異変を起こしたり、船長が楽園の地下に到着して件の鬼と酒を呑んだりするのだが、それはまた別のお話である
世界はこの後、急速に科学を発達させていく
段々と、魔物が棲みづらい世の中が形成されていった
「船長」
「なんだいお嬢ちゃん」
「水を渡れない私が海を渡れるのはどうしてだ?」
「それは…
私が船を沈める船幽霊だからさ」
「冗談はよして
シンカーゴーストなんかが船長をやってるわけがない」
「冗談じゃないさ
この船はある御方に貰った船
これに乗れば流れる水だろうが世界を阻む異界への扉さえ渡れる」
「船長はそんなもの渡ったことがあるのかい?」
「ああ
生死を隔てる川も渡ったことがあるよ
嬢ちゃんには想像もつかないだろう」
「そうね
私には一生渡れない川だわ」
「一生が終われば誰にでも渡れるさ」
「私の一生は終わらない
それが運命よ」
「ははは
悪魔に魂でも売ったのかい?」
「ふふふ
私が魂を買うのよ、安月給でね」
「ほう、嬢ちゃんも人間じゃないのかい」
「私と契約してみるかしら?」
「はっはっは
私にゃ悪魔に売る寿命がないよ」
「中国人は死体を軍隊として使役するみたいよ」
「私ゃ日本人だよ」
「へぇ、奇遇ね
私、これから日本に行くのよ」
「そうかい
でも困ったなぁ
外来種は日本に入れちゃいけないって言われてるんだ」
「何言ってるのよ
魔物の世界なんて弱肉強食じゃない
外国の強敵とやりあえないようじゃこの先やっていけないわよ」
「違うさ
日本には魔物が多すぎるんだよ
それに、一番強い魔物でさえ退治する英雄がいる」
「へぇ、それは面白いわね」
「ま、あんまり暴れないようにな」
「別に暴れるつもりで来たわけじゃないわ」
「さあ、そろそろ日本だ
幸運を祈るよ」
「ふふ、アナタもね
ついでだから幸せな運命をプレゼントしてあげるわ
探し人が見付かりますように」
「あらありがとう、お嬢ちゃん」
「レミリアよ」
「・・・水蜜だ」
「帰りの便はいらないわ」
「この船は一方通行だよ」
「ちょうどよかったわ
それじゃ、また会いましょう」
「ああ、きっとな」
Chapter2:東の国
黒船だー、黒船が来たぞー!
ここに少女が3人
「むむ・・・港の方が騒がしいですね」
「事件かな?」
「黒い船みたいですよ
外国人が乗ってます」
「外国人ですか
外国人は追い払わないと・・・」
「行ってくれば?
取材したいんでしょ?文は」
「はたては行かないのですか?」
「私は文が撮った写真を見てるわ」
「えー・・・
椛はー?」
「私はここからでも見えるので」
「むむむ・・・私も望遠レンズでなんとかなりませんかね」
「いってらっしゃい」
「ぐぬぬ・・・」
Chapter3:速さ
少女が港に降り立つ
少女が乗っていた船は静かに消えて行った
「外国人が乗っていてしかも幽霊船ですか・・・気味が悪いですねぇ」
「聞こえているわよ」
ぎっくり
「あ、あやややや・・・すいませんね、少し取材をお願いしてもいいですか?」
「あなたも異形の者ね」
どっきり
「な、何を言うのですか私は普通の人間ですよ
(人間として生活してるんで少し静かにしてもらえないですかね)ヒソヒソ」
「知ったことではないわ」
ヒュン
吸血鬼の爪が少女の影を切り裂いた
遠くで見る2人
「あ・・・はたてさん、あの外国人も鬼みたいですよ」
「えー、外来種ちゃん?困るわねー
文明が進んでるだかなんだか知らないけど鼻にかけてるところがあるのよね
昔みたいに外国人は全部鬼として扱っていいように戻してくれないかしら」
「まあ、人間は別にいいじゃないですか」
「・・・外国人を神だと崇めた国は強制労働に使われて滅亡しちゃったじゃない」
「日本はたぶん大丈夫ですよ
それより危ないのは私たちの方じゃないですか
異形の者をただ嫌いな人間が増えてきた気がします」
「本物の鬼だって山に隠居しちゃったしねぇ」
「そうですねぇ・・・」
「まあ、当たりはしないんですけどね」
吸血鬼の写った写真を片手にケラケラと笑うのは天狗の少女である
「へえ、面白いじゃない」
吸血鬼がそれを受けて笑う
お・・・鬼だ、鬼が2匹出たぞ、巫女を呼べー!
「外野がうるさいですね・・・」
「あら、こちらの世界も魔物の棲みづらい環境なの?
来て損したかもしれないわ」
「魔物の楽園でもあればいいんですけどね
それか人間と妖怪を平等にする思想を持った権力者が現れるとか」
「両方知ってるわよ
というか、楽園を探してここに来たのだけれど・・・」
「たしかに楽園とはいいますが・・・我ら天狗は上司が強すぎて自由に動けないのですよ」
「それは大儀ね」
「後者はいるんですか?適当言っただけなんですが」
「その人の部下と会ったのよ
ちょうど乗ってきた船の船長さんね」
「えー、その権力者、人間じゃなくないですか?」
「長生きするだけで人間じゃなくなるなんて世知辛い世の中ね」
「ああ、元人間ですか」
「ま、アナタは私を楽園に案内する運命を背負っているわ、案内しなさい」
「めんどくさいので私に勝てたらということにしませんか」
「いいわよ」
「ルールを決めましょう
私が貴方を写真に撮るか、貴方が私に触れる、先にできた方が勝ちでいいですか」
「私もナメられたものね
まあいいわよ」
吸血鬼の目に自信が溢れていたのを見て天狗は少し懐疑的な疑念を抱いた
仁義無きスピード戦争が今始まった
後に人々は語る
何も見えなかった、と
天狗はこう語る
「撮影は一発勝負だったんですよ。一度撮ってしまったらフィルムを巻くのに動きが鈍くなってしまいますから。それでファインダーが降りるまでの時間があるので動きを予測しないといけないのですが、少し先にカメラを構えただけで彼女は動きを変えてしまうのです。完全に動きを読まれてましたね。ですが彼女の手が私に触れるなんてことは有り得ないわけですよ、私の速さにあんな小娘がついてこれるハズがありません。
少女の動きが一瞬止まったんですよ
私はすかさず写真を撮っていました
私は少女を写真に収めて勝利を確信、動きを止めていました
ですがファインダーが降りて被写体が写真となる前に、少女の手は私に触れていたのです
私の油断でした
カメラの速さが私たちについてこれなかったというのですから」
「それで、負けたって言うの?」
「それが・・・
後に写真を見ると何も写っていなかったんですよ
撮れたと思っていたのに私の完敗でしたあはは」
「吸血鬼だから写真に写らないのよね」
「先に言ってくださいよ」
「貴方は負ける運命にあったのよ」
「なんかずるいです・・・」
「じゃあ楽園まで行ってらっしゃい、文」
「うう・・・
自分から出て行った手前、帰ると鬼いさんたちに殺されそうで・・・」
「私たちは関係ないわ」
「貴方達の居場所を喋ってもいいんですよ?」
「あ、待ってそれだめ」
「一緒に行きましょう
さもなくばいろいろリークします」
「わ、わかったわよ・・・」
「私たちが魔物だってバレてしまいましたからここにはいられませんしね」
「あ、いたんだ椛」
Chapter4:楽園
「楽園はちょうどあっちの方角です
妖気が充満してるので見ればわかりますよ」
空の上で天狗が喋る
「意外と近いのね」
「人間には山々で隔てられているし、誰も近付きませんよ
来るのは私たちみたいな魔物か、妖怪退治のプロくらいです」
「ふぅん」
「あれ、行き過ぎちゃいました?
この辺のはずなのに全然見えてきませんが・・・」
「お困りかしら?」
目の前の空間が裂けて金髪の少女が現れる
「あ、紫さん
・・・お久しぶりです」
「楽園に帰りたいのですか?」
「いえ、私は別にいいのですがこの小娘が楽園に案内しろとうるさくて・・・」
「残念だけど、楽園は結界で閉ざしてしまったのよ」
「あやややや、もう行けないのですか?」
「そんなことはないわ
あの桃の木の脇を調べなさい
楽園の入り口があるわ
山もだいぶ変わっているわよ」
「へえへえ、ありがとうございやす」
「桃の木ってこれのことですかね?」
「脇に小さな穴があるよ」
「ホントですね、これが入り口ですか・・・ずいぶん狭くなってしまったものです」
「気軽に出入りできなくなっちゃったね」
「山も変わったっていうからねぇ・・・戻ってみようか、はたて、椛」
「そうですね」
「また山で暮らそうよ」
「では決まりですね
吸血鬼さん、お先にどうぞ」
「道案内ご苦労様」
「どういたしまして」
楽園の扉が開いた
その後、山についた天狗少女たちが山から鬼が消えていて喜んだり、吸血鬼少女が異変を起こしたり、船長が楽園の地下に到着して件の鬼と酒を呑んだりするのだが、それはまた別のお話である
世界はこの後、急速に科学を発達させていく
段々と、魔物が棲みづらい世の中が形成されていった
公式設定では村紗は霊夢達が地霊殿の異変を解決するまで地底に封印されていました。
作者はそのことを全く知らなかったのでしょうか?
若しくは設定を把握していながら、たいして気にも留めなかったのですか?
いずれにせよ重大な問題だと思いますよ、私は。
例えば東方キャラが現代で学園生活を送っているような話を投稿する場合、通常は冒頭に注意書きを載せます。
原作からかけ離れた世界を描くならば、そのように少しフォローすべきじゃなかったでしょうか。
まあ、その話題は一旦横に置きます。
内容に関してですが、ハッキリ言って物足りなかったです。
状況が淡々と綴られていると言いますか、何かの台本を読んだかのような印象でした。
台詞ばかりで、誰がどこで何をしているのかサッパリ解りませんでした。
いや、船でレミリアと村紗が話しているってのは把握できるんですけど、それ以外の情報がほとんど無い。
例えばもし村紗が地上に出れたのなら、大事な聖を救出する為にもっと躍起になっているはずです。
なにを呑気に船旅してるんですか。彼女はどこの世界の村紗水蜜ですか。
行動原理や目的が不明なのは船長だけじゃありません。
お嬢様にせよ、天狗達にせよ、どうしてそう考えそう行動するのか理解不能の連続でした。
それにタグに明治ってあるけど、せいぜい黒船って単語が出てくるだけじゃないですか……。
少しも当時の世界観を描いていませんし、これはむしろ完全に作者が創作した別の世界だと思います。
少なくとも私はそう感じました。
例えば冒頭の会話で「中国」という呼称が出てきますが、中華人民共和国が成立したのは第二次世界大戦後――今から60年程前の昭和の時代です。
その前の中華民国にしても1912年ですから明治が終わり大正の世が始まるといったところです。
どう贔屓目に見ても黒船に乗っている人物がその国の人を指して「中国人」と呼ぶのはおかしいです。
断わっておきますが私は歴史マニアでも無いですし、これは重箱の隅をつつくようなアラ探しでもありません。
たぶん多くの方が読んで疑問に感じるであろう点を指摘しているだけです。
ここからは私の個人的な感想です。
ことほど左様に、初っ端から時代物としては非常に嘘くさい世界でテンションダウン。
登場する東方キャラもイメージとかけ離れていてさらにテンションダウン。
肝心の物語もちっとも面白くない。
その上、話が急ピッチで進み過ぎて、おいてけぼりを喰らいました。
しかも最後が投げっぱなしの尻切れトンボ。
なんだこりゃって感じでした。
これを作品名で検索して一度ご覧になってください。
>>「東方自信作」
何か思い当たる節があると思います。
話を戻します。
原作設定云々はそんなに厳密に考えない性分ですが、本作はあまりにも目に余ったので指摘させて頂きました。
むしろ納得のいくような面白い解釈であるならば、オリジナル設定だろうと別の作品とのクロスオーバーだろうと歓迎です。
身も蓋も無い事を言いますと、読み手に有無を言わせない圧倒的に面白い内容であるならばそんなの気にしません。
しかし、残念ながら本作はそうではありませんでした。
これはあくまで個人的な主張ですけどね。
批判的な意見を色々と述べましたが、別に憎悪とか呪いを込めた訳じゃないので軽く流して下さいw
技術を磨いていくその糧として、「そーいえばそんなコメントもあったなぁ」と頭の隅っこの方にでもいれて頂けたら幸いです。
上達すれば作品に共感してくれる読者が増えると思いますので頑張って下さい。
最後に、初投稿お疲れさまでした。
次回作に期待します。
よっぽど文章の上手い人じゃなきゃ一生懸命書いてもらっても読まないし
それよりストーリーが無いのがこの評価に繋がってる筈、
小粋な会話はかけてると思うので、次作では気をつけて~