「ねぇ、早苗ちゃんって神社の巫女さんなの?」
そんな質問も、言われなくなった。
「ねぇ、神様って本当にいるの?」
そんな疑問も、意味が無くなった。
「ねぇ、早苗ちゃんはどうして巫女をしているの?」
私は・・・、神奈子様と諏訪子様の為に・・・。
「ねぇ、早苗ちゃんって一体何者なの?」
私は・・・、何?
私はどうして巫女なの・・・?
私はどうしてここに居るの・・・?
私はどうして、普通の女の子じゃないの・・・?
私は一体何者なの・・・?
私は・・・。
「妖怪退治ったって、そう甘いもんじゃないわよ」
そんな事くらい分かっている。
けど、私にはできるはず。
「本当に大丈夫かい? 早苗」
大丈夫。
私には、神奈子様と諏訪子様がついているから。
私にはできる。
そう思っていた。
けど、現実はそんなに甘くは無かった。
当たり前のようにできると信じていた自分。
そんな幻想を、打ち砕かれた気分だった。
結局、麓の巫女には遠く及ばないのだろうか。
「だから言ったでしょう? 甘くは無いって」
何を、何を今更・・・。
私は・・・、そんな言葉は聞きたくない!
積み上げてきた自身を、こうも簡単に崩される気分!
貴女は・・・、味わった事があるの!?
私は一体何?
神奈子様と諏訪子様が見ていてくれているというのに、何一つできやしない。
私は今まで、自分の正しいと思った事。
その道を突き進んできたはず。
そんな自分に、うんざりした。
外の世界では、自分は特別な存在だと。
自分自身が、世界の理から外れた非常識な存在だと。
そう思っていた、そう信じていた。
そんな自身、今では何の役にも立たない。
この世界では、常識に囚われてはいけないと思った。
でも、「自分が非常識」という常識を、自分の中で壊す事ができなかった。
甘かった。
私はもう、守矢の巫女としての資格は無いのだろうか。
「そんな事は無い。早苗は私たちにとって特別な存在だよ」
・・・え?
「そうそう。それ以上に、大切な存在でもあるんだよ」
・・・そんな。
・・・そうだ、いつもそうだった。
二人はいつも私に言ってくれた。
私がどんな失敗をしようとも、どんなに挫けそうになっても。
二人はいつも言葉をかけてくれた。
「早苗、貴女はいつも少しでしゃばり過ぎる」
そういえば、昔こんな事を言われたっけ。
「でもね、自信を持ってて手を抜くのと、とにかく全力でやるのと、どちらが正しいか明白だろう?」
「何事にも失敗を恐れないで取り組むのは、決して悪い事じゃないよ。その上での失敗なら、名誉の傷痕じゃないかな」
そうだ・・・、今の私はそれを忘れていたのかもしれない。
失敗を恐れるようになった上に、自身を持ちすぎていた・・・。
ハハ・・・、最悪じゃない。
神奈子様と諏訪子様が仰った事、何一つ守れてないじゃない。
「何、早苗が頑張ってくれるから、私達だって楽できるんじゃないか」
私・・・、頑張れてますか?
「早苗と一緒にいるから、今日も頑張ろうって思えるんだよ」
私・・・、お役に立ててますか?
私が居て、迷惑してませんか・・・?
「早苗、自分が必要無いだなんて・・・。今度そんな事言ったら承知しないよ!」
あぁ・・・、そんな事も言われたなぁ。
もう二度と、そんな事思わないって誓ったはずなのに。
「妖怪退治も良いけど、アンタはちゃんと自分のやるべき事もやらなきゃ駄目よ?」
そう・・・、私のやるべき事。
「折角良くしてくれる神様が居るんだから。しっかり孝行しなさいよ?」
私がここにきた理由、私がここまで付いて来た理由。
「まぁでも、偶には息抜きに良いんじゃない? 私だって退屈してるだろうし」
私が居るべき世界。
私が守るべき世界、守るべき人々。
私にはまだ、やるべき事がある。
こんな所で立ち止まるわけにはいかない。
自分の中の幻想を壊して、自分の目の前の現実に立ち向かうために!
私はここ幻想郷で、今日も明日も・・・。
ただひたすらに、がむしゃらに、全力でぶつかっていく!
それが、今の私の現実となるのなら・・・。
そんな質問も、言われなくなった。
「ねぇ、神様って本当にいるの?」
そんな疑問も、意味が無くなった。
「ねぇ、早苗ちゃんはどうして巫女をしているの?」
私は・・・、神奈子様と諏訪子様の為に・・・。
「ねぇ、早苗ちゃんって一体何者なの?」
私は・・・、何?
私はどうして巫女なの・・・?
私はどうしてここに居るの・・・?
私はどうして、普通の女の子じゃないの・・・?
私は一体何者なの・・・?
私は・・・。
「妖怪退治ったって、そう甘いもんじゃないわよ」
そんな事くらい分かっている。
けど、私にはできるはず。
「本当に大丈夫かい? 早苗」
大丈夫。
私には、神奈子様と諏訪子様がついているから。
私にはできる。
そう思っていた。
けど、現実はそんなに甘くは無かった。
当たり前のようにできると信じていた自分。
そんな幻想を、打ち砕かれた気分だった。
結局、麓の巫女には遠く及ばないのだろうか。
「だから言ったでしょう? 甘くは無いって」
何を、何を今更・・・。
私は・・・、そんな言葉は聞きたくない!
積み上げてきた自身を、こうも簡単に崩される気分!
貴女は・・・、味わった事があるの!?
私は一体何?
神奈子様と諏訪子様が見ていてくれているというのに、何一つできやしない。
私は今まで、自分の正しいと思った事。
その道を突き進んできたはず。
そんな自分に、うんざりした。
外の世界では、自分は特別な存在だと。
自分自身が、世界の理から外れた非常識な存在だと。
そう思っていた、そう信じていた。
そんな自身、今では何の役にも立たない。
この世界では、常識に囚われてはいけないと思った。
でも、「自分が非常識」という常識を、自分の中で壊す事ができなかった。
甘かった。
私はもう、守矢の巫女としての資格は無いのだろうか。
「そんな事は無い。早苗は私たちにとって特別な存在だよ」
・・・え?
「そうそう。それ以上に、大切な存在でもあるんだよ」
・・・そんな。
・・・そうだ、いつもそうだった。
二人はいつも私に言ってくれた。
私がどんな失敗をしようとも、どんなに挫けそうになっても。
二人はいつも言葉をかけてくれた。
「早苗、貴女はいつも少しでしゃばり過ぎる」
そういえば、昔こんな事を言われたっけ。
「でもね、自信を持ってて手を抜くのと、とにかく全力でやるのと、どちらが正しいか明白だろう?」
「何事にも失敗を恐れないで取り組むのは、決して悪い事じゃないよ。その上での失敗なら、名誉の傷痕じゃないかな」
そうだ・・・、今の私はそれを忘れていたのかもしれない。
失敗を恐れるようになった上に、自身を持ちすぎていた・・・。
ハハ・・・、最悪じゃない。
神奈子様と諏訪子様が仰った事、何一つ守れてないじゃない。
「何、早苗が頑張ってくれるから、私達だって楽できるんじゃないか」
私・・・、頑張れてますか?
「早苗と一緒にいるから、今日も頑張ろうって思えるんだよ」
私・・・、お役に立ててますか?
私が居て、迷惑してませんか・・・?
「早苗、自分が必要無いだなんて・・・。今度そんな事言ったら承知しないよ!」
あぁ・・・、そんな事も言われたなぁ。
もう二度と、そんな事思わないって誓ったはずなのに。
「妖怪退治も良いけど、アンタはちゃんと自分のやるべき事もやらなきゃ駄目よ?」
そう・・・、私のやるべき事。
「折角良くしてくれる神様が居るんだから。しっかり孝行しなさいよ?」
私がここにきた理由、私がここまで付いて来た理由。
「まぁでも、偶には息抜きに良いんじゃない? 私だって退屈してるだろうし」
私が居るべき世界。
私が守るべき世界、守るべき人々。
私にはまだ、やるべき事がある。
こんな所で立ち止まるわけにはいかない。
自分の中の幻想を壊して、自分の目の前の現実に立ち向かうために!
私はここ幻想郷で、今日も明日も・・・。
ただひたすらに、がむしゃらに、全力でぶつかっていく!
それが、今の私の現実となるのなら・・・。
それにしても非常識が常識だったという表現は気に入りました