「ねえ、早苗。私のおやつ見なかった?」
「え? 諏訪子様のおやつですか?」
「そう」
「知りませんね」
「クッキーなんだけど」
「クッキー? 活きの良いクッキーですか?」
「活きの良いクッキーって何? グッピーってなんて言ったら滑るよ多分」
「八方塞がりかですか」
「私が八方美人なんて言ったら怒るよ私が」
「まだ、何も言っていません」
「ねえ、早苗」
「なんでしょう?」
「私のおやつ見なかった? クッキーなんだけど。星の形をしてたんだけど」
「……星? ウメボシみたいに惑星形したやつですか?」
「残念ながら、ウメボシは梅に干すって書く」
「ははは、クッキーの形が星型だって言うのは分かっていましたよ。ちょっと、とぼけただけですよ」
「あれ? おかしいね。おやつのこと知らないんじゃなかったの?」
「……それはその」
「その?」
「仕方有りませんね」
「何が仕方ないって言うの?」
「実は、諏訪子様のおやつのことを私は捜査していたのですよ」
「捜査? いったい、どういうこと?」
「以前から神奈子様がおやつ密造に関わっているのではないかと捜査していました」
「密造?」
「はい、創作料理。この場合は創作おやつっていうのでしょうか? それに、神奈子様が関わって居るようなんです」
「確かに、クッキー焼いたのは神奈子だった。私が頼んだんだもの。オセロに負けた方がおやつ作るって」
「そうでしょう。しかし、おかしいと思いませんか? 神奈子様がクッキーですよ。星型なんて、それだけの造形技術があるとは思えません」
「言われてみればそうだね。神奈子は胸だけじゃなくて色々と大雑把だ」
「そういうことです。神奈子様ならそんなことはしないはずです。形にこだわっていたらベーキングパウダーと重曹を取り違えてしまうでしょう」
「そうだね。蛇型と言って整形に失敗したクッキー焼き上げるだろうね」
「そういうことですよ」
「なるほど。と、言うことは?」
「犯人は神奈子様です」
「……神奈子の自作自演だったということ?」
「はい」
「へぇ、早苗の服についてるクッキーのかけらクズ。それも、神奈子がやったんだ」
「……だ、ダイイングメッセージですよ」
「あ、それダイイングメッセージなんだ」
「正式には、dying messageです」
「型式は?」
「dying message型。いえ、ゐ号2型dying message式です」
「……ああ。おやつ。何処行ったんだろうね? ねえ、早苗」
「え? 諏訪子様のおやつですか?」
「そう」
「知りませんね」
「クッキーなんだけど」
「クッキー? 活きの良いクッキーですか?」
「活きの良いクッキーって何? グッピーってなんて言ったら滑るよ多分」
「八方塞がりかですか」
「私が八方美人なんて言ったら怒るよ私が」
「まだ、何も言っていません」
「ねえ、早苗」
「なんでしょう?」
「私のおやつ見なかった? クッキーなんだけど。星の形をしてたんだけど」
「……星? ウメボシみたいに惑星形したやつですか?」
「残念ながら、ウメボシは梅に干すって書く」
「ははは、クッキーの形が星型だって言うのは分かっていましたよ。ちょっと、とぼけただけですよ」
「あれ? おかしいね。おやつのこと知らないんじゃなかったの?」
「……それはその」
「その?」
「仕方有りませんね」
「何が仕方ないって言うの?」
「実は、諏訪子様のおやつのことを私は捜査していたのですよ」
「捜査? いったい、どういうこと?」
「以前から神奈子様がおやつ密造に関わっているのではないかと捜査していました」
「密造?」
「はい、創作料理。この場合は創作おやつっていうのでしょうか? それに、神奈子様が関わって居るようなんです」
「確かに、クッキー焼いたのは神奈子だった。私が頼んだんだもの。オセロに負けた方がおやつ作るって」
「そうでしょう。しかし、おかしいと思いませんか? 神奈子様がクッキーですよ。星型なんて、それだけの造形技術があるとは思えません」
「言われてみればそうだね。神奈子は胸だけじゃなくて色々と大雑把だ」
「そういうことです。神奈子様ならそんなことはしないはずです。形にこだわっていたらベーキングパウダーと重曹を取り違えてしまうでしょう」
「そうだね。蛇型と言って整形に失敗したクッキー焼き上げるだろうね」
「そういうことですよ」
「なるほど。と、言うことは?」
「犯人は神奈子様です」
「……神奈子の自作自演だったということ?」
「はい」
「へぇ、早苗の服についてるクッキーのかけらクズ。それも、神奈子がやったんだ」
「……だ、ダイイングメッセージですよ」
「あ、それダイイングメッセージなんだ」
「正式には、dying messageです」
「型式は?」
「dying message型。いえ、ゐ号2型dying message式です」
「……ああ。おやつ。何処行ったんだろうね? ねえ、早苗」
クッキーの形を指摘されてちょっと落ち込む神奈子様かわいい
気軽に読めてクスッとする、そんな作品だと思います。
いい小説!
早苗さん…お前…