タイトルを見てわかるようにこれは続き物です。
前回、前々回のものを見なくてもわかると思いますが、見たほうがわかりやすいと思います。
要するに早苗さんとフランとさとりという珍妙なトリオがいろいろ活躍する話です。
「えっ? 頼みがある?」
いきなりパチュリーに呼び出されたかと思ったら『頼みたいことがある』と言われた。
「そうよ」
「頼みって何?」
「あなた最近、変な遊びをしているらしいわね? 咲夜が人里でも評判になっているって言ってたわ」
そうなのか。確かに、人里の人間の依頼とかもやったことが何度かあるけど、そんなことになっているとは。
「そ・こ・で! 私も依頼してみようかと思ってね」
「うん。何を?」
パチュリーには結構お世話になっているから力になれるならなりたい。
「黒白の泥棒がよく来ることは知っているわよね?」
魔理沙のことかな?
「今まで我慢してきたけどもう限界なの。奪われた本を取り返した上であいつを捕まえてきてくれないかしら?」
「ええー!?」
それって、結構重労働なんじゃ……。
「お願い……」
うう……。そんな目で見られたら……。
「わ、わかった。『奇跡戦隊☆フルーツレンジャー』に任せなさいっ!」
「ふむふむ。またやっかいそうな仕事を引き受けてきましたね」
あの後、稗田のお屋敷に行くと、早苗とさとりがいたのでそのまま依頼の内容を伝えた。
「しょうがないじゃん。パチュリーが私にお願いしてきたの、初めてだもん」
「いいじゃない早苗。面白そうだわ」
「……さとりーぬ。任務中はミラクルと呼んでくださいとあれほど言ったじゃないですか」
そうだったなぁ。
ちなみに『さとりーぬ』とは古明地さとりのことで、私ことフランドール・スカーレットは『クラン』である。
「メンドイ」
「だめですよ! 何事も形から入らないと」
「はいはい」
「まあそれは置いといて、早速魔理沙の家に捕まえに行こうよ」
そう言うと早n……ミラクルは『何言ってんの?』と言わんばかりの目で見てくる。
「な、何よ」
「いいですか? 魔理沙さんはそう簡単には捕まえられませんよ? たとえ今から不意打ちで襲ったとしても成功率はかなり低いでしょう」
ふむふむ。確かにそうかもしれない。
「そこで。作戦を練るのですよ」
「あんたに作戦なんて練れるの?」
「失礼なっ! 私はですね昔、諸葛孔明の生まれ変わりだと言われてた……らいいのになぁ~」
おいいいいいいい!
「何かいい考えとかあるのかしら?」
「そうですね……。泥棒が一番油断する時はいつだと思いますか?」
「うーん」
「へぇ。つまり紅魔館で一仕事終えたところで襲い掛かるという寸法ね」
「さすがですね」
なるほど。確かにうまくいきそうだ。
「うんっ! 今、私の頭の中ではすばらしい作戦が浮かんできていますっ!」
……何か今から心配になってきた。
「ねえ、さとり。あいつ何考えてんの?」
「それは……言わないほうが面白そうだからおしえない」
ははは……。
「今からお二人に頼みたいことがあります」
そう言うと早……ミラクルは紙に何かを書き始めた。
「これを河童のにとりさんに渡してください」
そう言って紙を渡してくる。
「あんたは何すんのよ?」
「私は私でやることがありますから……終わったら紅魔館に来てください」
「へー。そう。色々と不安だけど」
「じゃあクラン。行こうか」
「はいはい」
「どこ?」
とりあえず妖怪の山まできたけど、よく考えてみればにとりとやらの居場所を知らない。会ったこともない。早苗が使う奇怪な道具は全てにとり製の物だが。
ちなみに妖怪の山の神社にはたびたび訪れているので警戒はされない。
「わからない時は……人に聞きましょう」
「そうね」
二人であたりを見渡す。
「誰もいないわね」
「そうね。守矢の神社にでも行く?」
「そうしましょう」
私達が守矢の神社に行こうとした時、
「おや? もしかしてお前さん達、早苗の言ってたフランチェーンとさゆりとかいうやつかい?」
誰だああああああ! フランチェーン? さゆり?
なんでそう、なるの?
「私はフランドール・スカーレット! 断じてフランチェーンでもフライアウェーでもないっ!」
「フランケンだかフランチェスカだか知らないけどねぇ。まっ、ツッコミの激しい吸血鬼って聞いてたから間違いなさそうだねぃ」
……フランケンって最早別のもんだよ。
「……さゆりっていうのもいいかもね」
え゛っ!? 何言ってんのこいつ。
「それより、早苗から聞いてるってどういうこと?」
「ん? 連絡が入ったんだよ。お前さん達がうちに来るってね。どうせ迷ってるだろうから迎えに来たってわけさ」
「じゃあ、さっさと案内しなさいよ」
「あいよっ! じゃあこれに乗って」
そう言うと、この河童らしき妖怪は変な箱に乗り込んだ。
「ちなみに私は河城にとりってもんさ。これは車っていう外の世界の乗り物さね」
「へぇ~」
「守矢の神社にあったのを改造したんだよ。乗り心地、スピード、持久力、防音、運転精度、どれも格段に上げたのさ。動力をガソリンから霊力にすることでそれも可能になったわけさね」
「ほうほう」
「ほいじゃ、出発しんこ~、茄子のお新香ってね」
にとりが一気に足元を踏み込んだ。
「「っ!?」」
その瞬間、体が強烈な力で後ろに引っ張られた。
「ち、ちょっとこれ大丈夫なの?」
「大丈夫さ。これはそういうもんなんだよ」
まじかよ。
でもちゃんと木とかは避けてるし大丈夫そうではある。
「ひゃっはー。もうちょっとで音速超えだぁ! 私は風になる! ならいでかー! 天狗の起こす風なんてめじゃないわい!」
い゛い゛!?
「これはやばそうな雰囲気ね。私ちょっと用事ができたわ」
そう言って降りようとするさとり。
「ま、待って。今そんなことしたらあんた助からないよ? 馬鹿なの? 死ぬの?」
「このままでも死にそうなんだけど」
た、確かに……。
「あひゃひゃひゃひゃ」
「「!?」」
目の前に大きな岩が……ダメだ。ぶつかる!
「岩には大砲ぶっぱなし~♪ ポチッとな♪」
衝撃音とともに岩は砕け散る。
ははは……。死ぬかと思った。
そりゃ、そう簡単に死なないけど。
「あれ? スピード落ちてきてない?」
「そりゃそうさね。もう着くもん」
やっと終わりか。短い時間だったけど長かった。
お姉様……フランはまた一つ強くなりました。
「ここだよ」
目の前にあるのは『にとり工房』と看板が掲げられた倉庫みたいなところであった。
「へぇ~」
「あんた、ここに住んでるの?」
「そんなわけないさ。住んでいるとこは別さ。こんなきったないボロ倉庫に住めるわけないでしょ」
まっ、普通はそうだよね。……でもこいつは普通じゃなさそうだからそれもありかと思ってしまった。
「まあ、たまに気が付いたらここで寝てることはあるねぃ」
やっぱ、こいつ異常だ。私が言うのもなんだけど、こいつ異常だ。
出会ってすぐなのに異常だってわかるのはどうよ?
「そんなに変な人じゃないと思うけど?」
「そう……そうだといいね」
「お前さん達、早く入ってこないかい」
何時の間にかにとりは倉庫の中に入ってしまってる。
「言っておくけどその辺の物に触らないほうがいいよ。爆発するかもしれないしねぃ」
そんな物、転がしとくなよ。
「これだろ? お前さん達が取りに来たのは」
にとりが何かを手渡してきた。
「何これ?」
「趣味わるいわね」
早苗がいつも髪につけているなんか蛙的なものだった。
「これを髪につけろってか? なんでそんなことしなくちゃいけないのよっ!」
「ん~? さあねぃ。私にもあの人間の考えてることはわからないんでね」
きっと誰にもわからないだろう。
「私にはわかるわよ?」
へーへー、そうでやしたね。
「ただ、それには無線機能がついていてねぃ。私の自信作でもあるのだよ」
「「むせんきのう?」」
「離れた場所でも話せるってやつで、テレパシーとはちと違うが、似たようなもんさね」
「「ほー」」
……でもこれを髪につけるのは抵抗があるなぁ。
「いいじゃない。結構かわいいし」
「あんた、さっき趣味わるいとか言ってなかった?」
「……そうだったけ?」
幻想郷はボケだらけですか?
いっそ私もボケになっちゃおーかなー。
「取り合えず渡す物は渡したんで、後は見学するなり帰るなり好きにしなせぇ。私は研究に戻るんで」
おっと、そうそう紙を渡さなきゃ。
「これをあんたに渡せって」
「ん?」
紙をじっと見るにとり。ふと、苦笑いおった。
「随分と物騒な物を頼んでくるねぇ。まっ、面白そーだから引き受けるけど」
あいつ……何頼んだんだ?
「一週間くらいでできるよ。早苗にはそう伝えておきなされ」
そう言ってにとりは奥に向かっていった。
「そういえば、この蛙のやつ。いくつかあまるけどどうするんだろ?」
「そうね。早苗はもともとつけてるし」
「一応持って行こうか」
「そうね」
紅魔館に帰ってきた私達は図書館まで連れてこられた。そこにはもうすでに早苗は来ていて、もう一人なんか見たことある妖怪もいた。
「クラン……たとえ口に出さなくても任務中はミラクルとよびなさい」
めんどくさいなぁ。だいたい二話で間違えても直さないって宣言しちゃったもん。その後も直しちゃってたけど……もうやめ。
「早n……ミラクル。その妖怪は?」
「そうそう。なんでここに妖怪『そーなのかー』がいるわけ?」
ミラクルの目が光った!
これは、ダメなパターンだ。
「今回の作戦でどうしても必要な人材だったのです。あの怪盗『MARISA』は生半可な作戦じゃ捕らえられません。完璧な計画を立てなくては……。そしてその計画に必要不可欠な人材こそ、このルーミアさんなのですっ!」
「「へぇ~、そーなのかー」」
「あっ、それ私のセリフ」
じゃかましいっ! こちとらもうツッコミの限界なんですぅ。これ以上ボケが増えてたまるか!
「ちなみにビーフジャーキー300gで協力してくれると言ってくれました」
それってどうよ?
「……これ大丈夫なのかしら?」
それまで黙っていたパチュリーが話しに入ってきた。
「大丈夫ですよ、パチュリーさん。要するに魔理沙さんから本を取り戻した上で、彼女と仲良くなりたいってことですね?」
「!? い、いや。別に仲良くなりたいとかそうゆうことじゃ……」
「『魔理沙と仲良くなりた~い。一緒に本を読んで魔法の研究とかしたいな~』ですって。なんかもっといろいろなこと考えてたようだけど、言葉にするのが難しいっていうか危ない気がするからやめておくわ」
「ふぇっ!?」
残念、パチュリー。さとりーぬの前では全て筒抜けなのよ。
「ま、まぁ。確かに、そう思ってなくもないけど」
「じゃあ、魔理沙さんに本を貸すこと自体は別段怒るようなことじゃないんですね?」
「ええ。きちんと返却してさえしてくれればね」
ふーん。
「ふむふむ。まあそれはこの件を解決してからにしておいて、まずはどう捕獲するか、ですね」
「そうね……ってあんたなんか作戦があるみたいなこと言ってなかったっけ?」
「……え?」
おーい。この人の血を吸ってもいいですかー?
「冗談ですよ。考えはありますよ」
「なんで『えっ? そんなこと言ったっけ?』みたいな反応したのよ。意味がわからないわ」
「いいんですよ。意味なんてないんですから」
……。
「はいっ。各自指令所を確認してください。その通りにうまくやればあの怪盗『MARISA』は必ず捕まえられます。にとりさんの準備が整うのは?」
「一週間くらいって言っていたわ」
「じゃあ一週間後にここに集合してください。その日から怪盗『MARISA』が来るまでここに泊まらせてもらいます。各自指令書を熟読するように。あっ、ちなみに全てのスペルを解禁します。以上っ! 解散っ!」
「「「了解っ!」」」
一週間と三日経った。
「来ませんね」
「そうね」
三日間、紅魔館には人っ子一人現れなかった。
「うーむ……」
「警戒されてるんじゃない?」
「そうかもしれません。ですが、泥棒というものは困難な状況ほど燃えるものですよ。ましてやそれがあの怪盗『MARISA』なら」
た、確かにそうかも……。
「わあああああああああっ!」
「「「「「!?」」」」」
美鈴の悲鳴と爆音が聞こえてきた。
その音と声を聞き、私、ミラクル、さとりーぬ、パチュリー、小悪魔は顔を見合わせる。……ルーミアはビーフジャーキーを食べながら毛玉で遊んでいるが。
っていうかルーミアがちゃんと来たのが驚きだ。
そんなにビーフジャーキー、気に入ったか?
「皆さん。それぞれの持ち場についてください。健闘を祈ります」
各自散っていく。
私の持ち場は紅魔館と魔理沙の家の間にある森の中だ。
途中、魔理沙とすれ違ったが、私達は皆光学迷彩とやらを着ているのでバレなかったみたいだ。
心臓がドクドクと脈を打つ。
まだか…。
まだか……。
「はあー、今日も大漁だな。あっはっはっは」
来たっ!
「禁忌『クランベリートラップ』!」
「!?」
私が放った弾幕が魔理沙に向かっていく。
「フランっ!? 何でそんなとこにいるんだ?」
「こっちにも色々あるのよっ!」
「そうかい」
魔理沙が八卦炉を構える。
え? いきなり?
「恋符『マスタースパーク』!」
まじに撃ってきたよ。
はっ、魔理沙は?
「悪いな。今日は遊んでる暇はないんだ」
そう言って魔理沙は飛んでいった。
「はぁ。えー、こちらクラン。ただいま魔理沙がそちらに向かっていった。どーぞ」
この無線とやらでのやり取りは練習済みだ。
『りょーかい。引き続き任務にあったってください』
「はいよっと」
私はまず魔理沙を見たら何でもいいからスペルをぶっ放せばよかったらしい。
その後、魔理沙を追う。
そして、次に目標地点に潜んでいることだ。
「じゃっ、行きますか」
再び魔理沙を視界に捕らえ時、魔理沙はパチュリーと向かい合っていた。
「なんだ? 図書館にいないと思ったらこんなとこに居たのか。喘息ひどくなってポックリ逝っちゃうぞ?」
「ふんっ! 今日こそは本を返してもらうわよっ!」
むむむ。私も一緒にやりたいなぁ。
『魔理沙はマスタースパークを放って逃げていくつもりよ。気をつけなさい』
どうやらさとりーぬはどこかで見ているらしい。戦闘はあまり得意じゃないみたいなこと言ってたから今回は補助にまわるらしい。
「いくぜっ!」
「そうはいかないわっ!」
『パチュリー、左に避けて』
「恋符『マスタースパーク』っ!」
「くっ」
魔理沙が放ったのをさとりの言うとおりに避ける。
『今よっ!』
「水符『ベリーインレイク』っ!」
「!?」
おおっ! 魔理沙の移動方向に重なり、避けづらそうだ。
「ふんっ。このくらいで私がどうにかなると思ってるのか?」
避けた。さすが魔理沙だ。
「ええ。思ってますよ」
「なにっ?」
不意にパチュリーの後ろから早n……ミラクルがあらわれた。
「開海『海の割れる日』」
ミラクルのスペルは弾幕を放つだけではなくパチュリーの放った水の弾幕も切り開いてそれはもう大層に避けずらそうなものになってしまった。
『だめよ。これでもまだ避けてくるわ』
え? まじ?
「「うそ……」」
「へっ。このくらいなんてことないぜ」
呆然としている早苗とパチュリーに得意げな顔を見せる魔理沙。
私の出番か?
「まだまだ、甘いぜっ!」
「ふふふふふ。甘いのはそっちですよ。甘み120%OFFですっ!」
……こんな時にまでボケはいらんのじゃー!
それって、辛いってこと? 苦いってこと? ちょっと気になるかも……って違う、違う。
「何? どういうことだ?」
「私があなたや霊夢さんに負けてから何もしていなかったとお思いですか?」
「うぃ!?」
「それっ!」
早苗の放った弾幕が閉じた。割れていた海が元に戻るみたいに。
あーあ。おわっちゃったよ。
『まだよ。魔理沙はミラクル達の下にいるわ』
へっ? あれを避けたの?
『多少崩れかけましたが……魔理沙さん、アディオ~スです』
ちょっと遠くで爆発音。
にとり特製『ちょっとおちゃめなバスーカ砲』略して『ちょいバズ』を放ったのだろう。
まっ、魔理沙なら生きてるよね?
つーか、それ必要あったか?
『今です。ルーミアさん、クラン、さとりーぬ、最終段階です』
「はいはい」
『了解』
『そーなのかー』
ここからは共同作業だ。まずルーミアが魔理沙の視界を奪い、私とさとりで網を大量に投げ込む。……ここまでするか?
「はいよっと」
黒い球体に向かって網を投げ込む。私これくらいしかしてないなぁ。
……っていうかこれルーミアごと捕まえることになるんじゃ。
「わー、ひどいのだー」
はは……。やっぱりね。
「はいっ。ということでこの本はパチュリーさんに返してもらいますね」
「くそー」
あの後、魔理沙も観念したのか神妙にお縄についた。
「私としては、今までのも返して欲しいのだけど」
「それとこれとは別だぜ」
「……そう」
パチュリーはちょっとがっかりしているようだ。
「魔理沙さん! あなたは人のものを盗んで楽しいのですか?」
「別に盗んでるつもりはないぜ。借りているだけだ」
「じゃあ、いつ返すんですか?」
「私が死んだらだぜ」
うーん。魔理沙はいつもこう言ってるよなぁ。
「はぁ。いいですか? 返すという行為は借りた本人が相手に直接手渡しで返してこそ成り立つものじゃないんですか? そうすることによって貸す側と借りる側に信頼関係が生まれるんじゃないですか?」
「……」
「パチュリーさんだって魔理沙さんとそういう関係になりたいと思っているんですよっ!」
「で、でもさ。私が生きている時間はパチュリー達にとってはほんの一瞬に過ぎないだろ? だったら……」
「魔理沙さんっ! もし、もしですよ? 魔理沙さんが仲良くなりたいと思っている人に大切なものを貸したとします。しかし、その人はそれをあなたに返す前に死んでしまった。……その時、あなたが返ってきたその大切なものを見たらどう思いますか?」
「そ、それは……。そんな例え話、想像したくもないぜ」
「そうですよね? 私だってそうです。あなたはその想像もしたくないような思いをパチュリーさんにさせる気だったんですか?」
「……」
「それともそこまで考えて、パチュリーさんにそんな思いをさせるためにそんなことを言っているんですか!?」
「……が…う」
「聞こえませんよ?」
「違うっ! そうじゃない。私は、私は凄く貴重な本に囲まれてるパチュリーが羨ましかっただけ……」
「魔理沙……言ってくれれば欲しい本は貸すわよ」
「パチュリー……。今までお前のことも考えずに勝手にやってた私に本を貸してくれるっていうのか?」
「ええ。ちゃんと返してくれるならね」
「ありがとう。ううぅぅう……。ごめんなさい……」
魔理沙が泣き止むまでパチュリーは彼女をだきしめていた。
でも今までもそれなりに成果は上げてるんだよね。
何もやってないように見えて実は不思議に。
この緩いのりが何故か癖になる。次ぎも読みたいぜえ。
何を分かりきった事をwwwww