Coolier - 新生・東方創想話

愛の反対は無関心って割と当たってる

2010/01/14 17:03:33
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!このお話は作品集95『「わかったかしら。つまり私は、貴女より本当はかなり年下なのよ」』 、
作品集96『小さい子ほど意外とムダ知識知ってたりしますよね 』の続編となります。
今回はぷっちんしてない・・・と思います。(作者比)
流石に3回目となれば分かると思われますが、このお話は前作2話を読んでないとまるで意味が分かりません。
ですので新しく読んでみようと思われた方には申し訳ございませんが先にそちらを読んでもらえると嬉しい限りです。

この作品には以下のキャラクターが含まれます
・瀟洒ではない咲夜さん
・色々と酷い巫女ーズ
・もう可哀想な位酷い射命丸
おkな方は下へどうぞ。





************************


咲夜が博麗神社を去った後。
境内の後ろで、何かが2つ蠢いた。
大きさは人ほど。
一つはシルエットからして、ブラウスとスカートにマフラーといった
冬には些か寒そうな格好をしているようだ。
もう一つの方は何かの制服だろうか。
片方よりも短いスカートとブレザー。

マフラーの彼女は表に出ていた霊夢に話しかけた。

「・・・・・・貴女はやっぱり馬鹿に出来ませんね。
流石、腐っても博麗の巫女と言うことですか」

霊夢は答えた。
「アンタに言われたく無いわね。
人が許しもしてないのに、勝手に上がり込んで息を潜めてるなんて」

「ありゃりゃりゃ。これは痛いところを」
影が面白そうに笑う。

「そんなに痛くないクセに。
見なさい、咲夜の奴、今頃妖怪の山で破壊神になってるでしょうに」

霊夢は溜息を付いて影に呼びかけた。


「さっさと出てきなさい。文」

「はいはい」

境内の後ろから出てきたのは烏天狗だった。
見事な漆黒の翼に、手帳とペン、そして特徴的な帽子。

烏天狗は言った。
「そうですね。指摘の通りさほど痛くもありませんよ。
ただ一つ痛いとすれば、今頃椛が首つり狼になっていないかと、
私の仕事場が大惨事になっているだろうという事です」

「全く、こんな所でも強欲なのかしら?
一つになってないわよ」

「あややや。これは失敬」

全く悪びれもしない烏。

その烏は、霊夢にこう言った。

「でも霊夢さん。失礼なのは、貴女ですよ。
ちゃっかり協力するとも言ってないのに前金ふんだくって」

そして霊夢はこう言った。
「あら。そう言うアンタもアンタよ。
どうせ、私がこれ貰う時に承諾したもんだと思って
わざわざうちの神社に来たんでしょう?
月の兎まで使って、咲夜を強制的に此処に来るよう仕向けて」

霊夢が懐から封筒を取り出す。
少し厚い封筒だ。
中には紙が5枚ほど入っているようだ。
そのうちの一枚には大黒様が写っている。

そして、もう1つの影が飛び出した。

こちらは兎の耳が頭に付いている。
いや、霊夢の言葉が正しければ『続いている』と言った方が正しいのか。
例文:彼女の犬耳はそのまま頭へと続いていた。

「・・・うう。やっぱり私、身を潜めるのには向いてないです」

「そりゃあ。貴女は元々能力で姿を隠せますからね」

「今ので確信したけど、そこの兎は2つの波長は操れないみたいね。
仮に出来たとしても、難しい操作を必要とする波長――――
人の視覚などに働きかける時は無理。そうじゃない?鈴仙」

「はい、正解です。参りました」

「まぁまぁともかく」
烏がパンパンと手を打つと、兎と巫女は話をやめた。

「第一段階は無事終了。どうですか?
ここでひとつ」

「あら、良いわね」

烏が酒を出し、巫女が手を叩いて喜ぶ。


つまり全ては仕組まれていたのだ。




************************

~妖怪の山:文々。新聞発行所~

「何ですって!貴女、アレを印刷してどこに何枚届けたって!?
もう一度言ってご覧なさい!!」

「でっ、ですから紅魔館に5枚・・・・・・・・・きゅう」

咲夜はバンバンと机を左手で叩きながら右手で狼天狗を締め上げていた。文字通り。
あらやだいけない。きゅうってなっちゃった。
大丈夫かしら。
咲夜はそんな事を思うがすぐに頭から消し去る。
でも右手は放してやった。
別にその様子が自分の館の使えない部下と被ったからではない。

その狼天狗は詰問されて5分、ようやく咲夜の魔の右手から解放された。
『気絶』と言う名の自由だ。

咲夜が空いた右手の爪を思わず噛む。
どこかの嫉妬姫が見たら、
「あんたもそのネタをパクるのかしら。パルパルパルパル・・・・・・」
と言われ、薬屋さんから見れば
「牛乳飲んでる?飲まないと私みたいになれないわよ」
と言われること間違い無しである。
薬屋、余計なお世話だ。
乳は歳の割には在るからいいもん。

しかし当の咲夜はそんなことは問題ではなかった。
それより、もっと大変なことが起きてしまう事を恐れていた。

(・・・・・・どうしよう。あんなもの、お嬢様ならまだしも、喘息持ちの居候や使えない門番に見られたら・・・・・・・・・)

お嬢様は良いのだ。話したら笑うだろうけどそれだけだ。
妹様もこぁも良い子だから分かってくれる。


しかし喘息魔女と門番は違う。


喘息持ちの方は、それをネタに嫁イビリが日課の姑の如く
色々言われる確率99.9%。
前に美鈴の部屋から咲夜の書いた絵(めーりんだいすき!等が書いてあった)が出てきたときは

「むっきゅっきゅ。分かったわ。誰にも言わないから本の整理をお願い」

等と言われ、馬鹿野郎本気で戦えばお前の命なんざ花を摘み取る様に簡単にぴちゅーん出来るんだぞと思いながら図書館の本を整理した。
今思い出しても腹が立つ。

図書館に人を喰う本が何冊在った?
3冊ですけど。
こぁが噛まれた回数は?
10回ですけど。
じゃあ貴女が噛まれた回数は?
・・・・・・12回ですけど?
そ、じゃあ貴女こういう事に関してはこぁより『使えない』のね。
・・・・・・(死ぬ前に絶対こいつの墓標にナイフを刺してやる、ついでに本体にも)

「・・・・・・ちっ」
いけない。口が悪くなっちゃった。
平常心、平常心・・・・・・

その途端咲夜の脳裏にある映像が流れた。

『咲夜さん、今日も一緒に寝ます?』
(もの凄いニマニマ顔で。CVめーりん)


「・・・・・・あいつもいつか殺す。ツンデレだ?
そんなもんじゃない。
あいつには7歳(紅魔館の面々には12歳と言った)の誕生日(紅魔館に来た日)以来デレた覚えは無い!」

「むしろその様子じゃヤンデレかサシデレですよ」
ぺたぺたぺた。
「・・・・・・・・・誰かしら。私は見知らぬ人に腋を触られる覚えは無いのだけど」
スッ
「失礼ですねぇ。私も見知らぬ人にナイフを抜かれる覚えは在りません」

「・・・・・・」

「・・・・・・・・・・・・」

「・・・分かったわよ。見知らぬ人じゃないものね、早苗」

「そう言うことです」

突然咲夜に声をかけあまつさえ腋をぺたぺた触っていたのは早苗だった。
いつもの巫女服にコートを着ていたので咲夜が分からないはずだ。
しかし、早苗が声をかけるまで早苗の存在に気づかなかった
咲夜はそろそろヤバいのかもしれない。
「で、アンタはどちらへ?」

「私はちょっとお買い物に。ところで咲夜さん。貴女今困ってませんか?」

「ええ。ちょっと困ってるわ。貴女が存在していたことに」

「大丈夫ですよ、あいつもいつか・・・しか聞いてませんから。
で、貴女に朗報です。
真っ黒い女の子烏さんは、今は誰にも手が出せない場所に居ます。
私にも貴女にも手が出せません。
出せるとすれば、永遠亭の方々位ですね。
でも、先に紅魔館に帰った方が良いですよ。
――――――――手遅れにならないうちに」

「うん、ありがと。で、私からも一つ。
――――――――あんたホントは聞いてたんじゃ無いの?」

「違いますよ。人間の方がこんな山に来るのはだいたい
うちの神社目当てか文さん目当てですから」

「そう言うこと。なら私は行き先変更。
あのブン屋の土手っ腹にナイフ、が終着だったけど先に経由で紅魔館ね。
貴女もなにか仕返しとかしたいなら今のうちよ」

「いえ、流石にそれは・・・・・・。それでは」

「ええ、ありがとう。情報提供、感謝するわ」
そう言って咲夜は去っていった。

・・・・・・・・・・・・

・・・・・・

・・・

「よし、行きましたね。

――――――――よくも神社から特別なおさつ持って行ったわね。
あれは使うと少しにしかならないけどその手のマニアには倍以上で売れるのよ!
あんたもお金の大切さ、知りなさい!
発行所がいくらで再建出来るとかはもうこの際関係ない、釣り合いがとれるかとかもしらない!!
食らえ、秘術『グレイソーマタージ』!奇跡『白昼の客星』っ!」

ちゅどーん、



ごしゃあぁああああああ。



豪快な音を立てて文々。新聞発行所が倒壊した。


「・・・・・・えっ!?私、小型爆薬とかは仕掛けてないような・・・・・・」
言いながら咲夜は思った。

なぜ早苗はあんなにも烏の行方に詳しかったのだろう、と。
どうもこんにちは。
これも3回目となりました。
そろそろ僕のノンストップ小説に付いて来られない方がいらっしゃるのでは無いでしょうか。
付いてきてるよ!と言う方。
ありがとうございます。
あなたも立派な狐今的解釈法を会得しております。

あと、今度からこのシリーズは
「咲夜さん××歳」
のタグからとって
「さくとし」シリーズといたします。
前書き長くなっちゃうので。
あと個人的に早苗さんはボディタッチとか平気でしそうです。
さらにこの話で早苗さんはオタクになる予定でした。だから腋たっち。
危なかったね、早苗さん!

次回予告:
紅魔館に辿り着いた咲夜を待つ「運命」とは・・・・・・?

追記:初めのページにok!と書いてありましたので載せました。
管理人名が違いますが狐今=白6割位です。
狐今
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コメント



0.440簡易評価
4.80名前が無い程度の能力削除
読みにくさが
上がったような?
9.無評価狐今削除
上がりましたね。
前回、前々回のようにぷっちんじゃなくすると改行が少なくなり字数が自然と増えましたからw
個人的にはテンポ最優先!なのですが、学校が始まるとあまり投稿できないので綺麗な終わり方を重視で。
お口直しとして(実際僕もちょっと長くてつかれました、)ほのぼの紅魔館(めーりん中心)を執筆中です。
できたら投稿しますのでその時にはよろしくおねg(#スキマに飲み込まれました#
10.70名前が無い程度の能力削除
正直、前作と今作と続きを一つの話としてまとめて欲しいかな。
15.80ずわいがに削除
こ、これは罠だ! 逃げろ咲夜ー!
さささ、早苗さーん!?;;