「...ねえお姉様。いつまで耐えるつもり?」
「......」
光も届かない薄暗い地下。そこには似合わない可愛らしい声が響く。その可愛らしい声を聞いて俯くお姉様と呼ばれた少女。普段は綺麗な青みがかった髪は汚れ手入れもしてないせいでぼさぼさになっている。普段はピンっと立派にたっている彼女の象徴である羽はしなだれ床についていた。そして極めつけは手首を縛っている銀の鎖だ。吸血鬼である彼女にとって銀は毒のようなものだ。そして可愛らしい声で蒼髪の少女をお姉様と呼んだ金髪の少女は腕を組んで動けない姉を見下ろしている。その顔に浮かぶのは優しさと狂喜の混じった笑み。妹はしばらくなにも言わない姉を眺めていたがすぐにまた声を紡ぐ。
「ねえお姉様。レミリアお姉様ってばなにかいってくれないかしら?」
「......フ...フラン...どうしてこんなことをするの...?」
お姉様...レミリアは妹...フランの再びの問いにか細い声で答えた。レミリアはだいぶ衰弱していた。それもそのはず、この地下の牢屋に閉じ込められてからもう数週間はたつだろう。その間銀の鎖にずっと力を奪われ続け今はもう声を出すことが精一杯だった。レミリアの弱々しい問いを聞いたフランは狂喜を消し優しい笑みだけを浮かべながらレミリアに手を伸ばす。レミリアは一瞬ビクッとしたがすぐにフランに抱き締められてしまった。そしてフランは震えるレミリアを優しく抱きとめると耳元でそっとささやく。
「お姉様を私のものに...ううん私のものだけにしたいから。」
その妹の言葉を聞いたレミリアは再び俯く。レミリアは意味がわからなかった。『姉として妹である自分を一番に見て欲しい。』そうとらえることもできるがもしそうなのだとしたらこんな風に鎖で繋ぎ牢屋に入れることはないはずだからやっぱり違うのだろう。ということはこの言葉の意味は...ふと考え込んでいたレミリアが我にかえるともうフランは離れじっとレミリアのことをみていた。レミリアは自分を見つめ続けるフランの紅い目に耐えきれず思わず目をそらしてしまう。フランはそんな姉の様子に「ふふっ」と笑うと優しく問いかけた。
「お姉様は私の言葉の意味がわかる?」
少し体を震わせたレミリアは朦朧とした頭で考える。最初は家族として...だと思ったがそれはおかしいとさっきも考えた。ならば...
「......フランは...私と恋人同士に...なりたいって...そういう...こと...?」
レミリアは違っていて欲しいという微かな希望にすがるが...フランはレミリアのその言葉に再び狂喜を混ぜた満面の笑みであっさりとレミリアの希望を打ち砕く。
「そう。そういうことよ。」
フランの嬉しそうな答えを聞いたレミリアは予想はしていたとはいえ思わずうなだれ、
「そう...」
とだけ呟く。フランは最初より明らかにレミリアが弱ってきているのに気づいた。その事に気づいたフランはさらに笑みを浮かべてレミリアの予想を裏切るようなことをいった。
「確かに私はお姉様と恋人同士になりたい。でも少し違うの。あのね恋人になったとしても私のことだけを見てくれないと嫌なの。咲夜とか美鈴とかその他霊夢とでさえ話すのは禁止。お姉様は私とだけずっと一緒にいればいいの。」
そこでフランは言葉を切り驚愕したように目を見開くレミリアの様子を楽しそうに観察する。そしてしばらくすると飽きたのか観察をやめ続きを紡ぐ。
「それでね私とお姉様が付き合ったらお姉様は私と寝るのよ。お風呂もトイレも一緒。勿論食事も食べさせてあげるし、お出掛けの時も館のなかでもずっとお姉様について回るわ。お姉様が誰かとお話ししたりしないようにね...。どう?私と付き合ってくれますか?お姉様...」
フランはレミリアの手を握りながらそう伝えた。レミリアは少し迷ったようだったが、
「......ごめんなさいフラン..私はあなたとは付き合えないわ...」
とそういった。その言葉を聞いたフランの顔が歪み握る手に力を込める。レミリアは痛みに顔をしかめる。
「どうして...なんで⁉なんでお姉様と結ばれてはいけないの⁉」
不意にフランがそう叫ぶ。と同時に
「きゃっ‼」
レミリアを突き飛ばす。狭い牢屋のなか鎖で行動を縛られているレミリアは簡単に突き飛ばされ冷たい石壁に頭をぶつけた。
「......うう...」
普通なら少し痛い程度の怪我だったが弱っているレミリアには大打撃だった。頭から血を流しレミリアはその場に崩れ落ちる。
「お姉様‼」
フランは顔を真っ青にしてレミリアにかけより抱き上げた。そしてそのまま手当てしようとしたが...ふとフランは考える。この怪我をして弱っているレミリアは使いようによってはいうことを聞かせることができるんじゃないかと。そう考えたフランは弱々しく呼吸を繰り返してるレミリアに再び問う
「ねえお姉様は私と付き合ってくれる?」
レミリアは微かに首を横にふる。予想をしていたフランは苛立ちを押さえ自分の手をレミリアの傷口に伸ばす。そして
「い...ぎゃああああ‼」
レミリアの傷口に手首を突っ込みそのまま傷口をかき混ぜる。レミリアは耐えがたい痛みに絶叫をあげる。フランは顔に狂気の笑みを浮かべ、手を止める。そしてまた同じ質問をする。
「ねえお姉様は私と付き合ってくれる?」
レミリアは泣き叫びながらも首を横にふる。
「そう。」
とフランは一言だけ呟くとレミリアの傷口から手を抜き息をあらげながら痙攣するレミリアを優しく抱き止める。そして
「それならお仕置きがいるね...」
と呟くとレミリアのお腹にてを伸ばす。元々勘のいいレミリアは何をされるのかわかったのか体を震わせた。フランはそんなレミリアを眺めながらお腹に自分の手を突き刺す。
「...ッッッッッ」
レミリアが声にならない悲鳴をあげると共にお腹から血が吹き出す。レミリアはしばらくするとぐったりとなった。フランはまたレミリアに同じ質問をするがもうレミリアはぐったりとしたまま声を出すことがなかった。フランは何度も何度も問いかけるがレミリアはうっすらと涙を浮かべた目を見開いたまま声をだすことも動くこともなかった。フランはしばらく問いかけていたが突然諦めたように問いかけるのをやめた。そして
「お姉様...なにも言わないってことは私の愛を受け入れてくれたってことね...?嬉しいわ...」
そう勝手に納得すると可愛い顔にぱあっと花が咲くような笑みを浮かべレミリアに抱きつく。
「これからはずーっと一緒よお姉様。もう一人にしないでね...」
そう言いながらさらに強くレミリアを抱き締める。フランにはレミリアが嬉しそうな顔をしてるように見えた。
「お姉様♪相変わらず可愛いね。」
そうフランはそばに寝かせたレミリアに囁く。曇った紅い目を見開いているレミリアは返事をしない。それでもフランは満足だった。
実の妹と恋人同士になってしまったレミリアは果たして幸せだったのか不幸だったのか今はもう聞くすべも確かめるすべもない。
「大好きよ。愛してるわお姉様...」
今日も妹は隣に寝かせた動かない姉に囁いていた。
これから何年も何百年もこのレミリアに愛を囁く日常は続いていくだろう。
フランの狂ったようなそれでいて純粋な愛がおさまることはないのだから。
「......」
光も届かない薄暗い地下。そこには似合わない可愛らしい声が響く。その可愛らしい声を聞いて俯くお姉様と呼ばれた少女。普段は綺麗な青みがかった髪は汚れ手入れもしてないせいでぼさぼさになっている。普段はピンっと立派にたっている彼女の象徴である羽はしなだれ床についていた。そして極めつけは手首を縛っている銀の鎖だ。吸血鬼である彼女にとって銀は毒のようなものだ。そして可愛らしい声で蒼髪の少女をお姉様と呼んだ金髪の少女は腕を組んで動けない姉を見下ろしている。その顔に浮かぶのは優しさと狂喜の混じった笑み。妹はしばらくなにも言わない姉を眺めていたがすぐにまた声を紡ぐ。
「ねえお姉様。レミリアお姉様ってばなにかいってくれないかしら?」
「......フ...フラン...どうしてこんなことをするの...?」
お姉様...レミリアは妹...フランの再びの問いにか細い声で答えた。レミリアはだいぶ衰弱していた。それもそのはず、この地下の牢屋に閉じ込められてからもう数週間はたつだろう。その間銀の鎖にずっと力を奪われ続け今はもう声を出すことが精一杯だった。レミリアの弱々しい問いを聞いたフランは狂喜を消し優しい笑みだけを浮かべながらレミリアに手を伸ばす。レミリアは一瞬ビクッとしたがすぐにフランに抱き締められてしまった。そしてフランは震えるレミリアを優しく抱きとめると耳元でそっとささやく。
「お姉様を私のものに...ううん私のものだけにしたいから。」
その妹の言葉を聞いたレミリアは再び俯く。レミリアは意味がわからなかった。『姉として妹である自分を一番に見て欲しい。』そうとらえることもできるがもしそうなのだとしたらこんな風に鎖で繋ぎ牢屋に入れることはないはずだからやっぱり違うのだろう。ということはこの言葉の意味は...ふと考え込んでいたレミリアが我にかえるともうフランは離れじっとレミリアのことをみていた。レミリアは自分を見つめ続けるフランの紅い目に耐えきれず思わず目をそらしてしまう。フランはそんな姉の様子に「ふふっ」と笑うと優しく問いかけた。
「お姉様は私の言葉の意味がわかる?」
少し体を震わせたレミリアは朦朧とした頭で考える。最初は家族として...だと思ったがそれはおかしいとさっきも考えた。ならば...
「......フランは...私と恋人同士に...なりたいって...そういう...こと...?」
レミリアは違っていて欲しいという微かな希望にすがるが...フランはレミリアのその言葉に再び狂喜を混ぜた満面の笑みであっさりとレミリアの希望を打ち砕く。
「そう。そういうことよ。」
フランの嬉しそうな答えを聞いたレミリアは予想はしていたとはいえ思わずうなだれ、
「そう...」
とだけ呟く。フランは最初より明らかにレミリアが弱ってきているのに気づいた。その事に気づいたフランはさらに笑みを浮かべてレミリアの予想を裏切るようなことをいった。
「確かに私はお姉様と恋人同士になりたい。でも少し違うの。あのね恋人になったとしても私のことだけを見てくれないと嫌なの。咲夜とか美鈴とかその他霊夢とでさえ話すのは禁止。お姉様は私とだけずっと一緒にいればいいの。」
そこでフランは言葉を切り驚愕したように目を見開くレミリアの様子を楽しそうに観察する。そしてしばらくすると飽きたのか観察をやめ続きを紡ぐ。
「それでね私とお姉様が付き合ったらお姉様は私と寝るのよ。お風呂もトイレも一緒。勿論食事も食べさせてあげるし、お出掛けの時も館のなかでもずっとお姉様について回るわ。お姉様が誰かとお話ししたりしないようにね...。どう?私と付き合ってくれますか?お姉様...」
フランはレミリアの手を握りながらそう伝えた。レミリアは少し迷ったようだったが、
「......ごめんなさいフラン..私はあなたとは付き合えないわ...」
とそういった。その言葉を聞いたフランの顔が歪み握る手に力を込める。レミリアは痛みに顔をしかめる。
「どうして...なんで⁉なんでお姉様と結ばれてはいけないの⁉」
不意にフランがそう叫ぶ。と同時に
「きゃっ‼」
レミリアを突き飛ばす。狭い牢屋のなか鎖で行動を縛られているレミリアは簡単に突き飛ばされ冷たい石壁に頭をぶつけた。
「......うう...」
普通なら少し痛い程度の怪我だったが弱っているレミリアには大打撃だった。頭から血を流しレミリアはその場に崩れ落ちる。
「お姉様‼」
フランは顔を真っ青にしてレミリアにかけより抱き上げた。そしてそのまま手当てしようとしたが...ふとフランは考える。この怪我をして弱っているレミリアは使いようによってはいうことを聞かせることができるんじゃないかと。そう考えたフランは弱々しく呼吸を繰り返してるレミリアに再び問う
「ねえお姉様は私と付き合ってくれる?」
レミリアは微かに首を横にふる。予想をしていたフランは苛立ちを押さえ自分の手をレミリアの傷口に伸ばす。そして
「い...ぎゃああああ‼」
レミリアの傷口に手首を突っ込みそのまま傷口をかき混ぜる。レミリアは耐えがたい痛みに絶叫をあげる。フランは顔に狂気の笑みを浮かべ、手を止める。そしてまた同じ質問をする。
「ねえお姉様は私と付き合ってくれる?」
レミリアは泣き叫びながらも首を横にふる。
「そう。」
とフランは一言だけ呟くとレミリアの傷口から手を抜き息をあらげながら痙攣するレミリアを優しく抱き止める。そして
「それならお仕置きがいるね...」
と呟くとレミリアのお腹にてを伸ばす。元々勘のいいレミリアは何をされるのかわかったのか体を震わせた。フランはそんなレミリアを眺めながらお腹に自分の手を突き刺す。
「...ッッッッッ」
レミリアが声にならない悲鳴をあげると共にお腹から血が吹き出す。レミリアはしばらくするとぐったりとなった。フランはまたレミリアに同じ質問をするがもうレミリアはぐったりとしたまま声を出すことがなかった。フランは何度も何度も問いかけるがレミリアはうっすらと涙を浮かべた目を見開いたまま声をだすことも動くこともなかった。フランはしばらく問いかけていたが突然諦めたように問いかけるのをやめた。そして
「お姉様...なにも言わないってことは私の愛を受け入れてくれたってことね...?嬉しいわ...」
そう勝手に納得すると可愛い顔にぱあっと花が咲くような笑みを浮かべレミリアに抱きつく。
「これからはずーっと一緒よお姉様。もう一人にしないでね...」
そう言いながらさらに強くレミリアを抱き締める。フランにはレミリアが嬉しそうな顔をしてるように見えた。
「お姉様♪相変わらず可愛いね。」
そうフランはそばに寝かせたレミリアに囁く。曇った紅い目を見開いているレミリアは返事をしない。それでもフランは満足だった。
実の妹と恋人同士になってしまったレミリアは果たして幸せだったのか不幸だったのか今はもう聞くすべも確かめるすべもない。
「大好きよ。愛してるわお姉様...」
今日も妹は隣に寝かせた動かない姉に囁いていた。
これから何年も何百年もこのレミリアに愛を囁く日常は続いていくだろう。
フランの狂ったようなそれでいて純粋な愛がおさまることはないのだから。
これも純愛なんでしょうか