『おめでとうございます!あなたは厳正なる抽選の末、資格を得ました!』
河城にとりが作業部屋の機械を使っている時に、そんな一文から始まるメッセージが送られてきた。
内容を要約すると、いつの間にやら送っていたらしい葉書が、何らかの会(内容から察するに宗教系)に選ばれたらしい。うん、知るか。葉書なんて送ってねぇよ。
「まさか幻想郷にもこの手の詐欺が入ってくるとはね」
すぐに迷惑メールのファイルにぶち込んでおいた。
そしてすぐに考えた。今この幻想郷において、機械を扱うような者が他にいたか。真っ先に浮かぶのは守矢だが、こんなみみっちい事をするとは、あんまり思えない。いくら信仰のためとはいえ、倫理を捨てるような奴らではない筈だ。
だがそうなると、候補は殆どいなくなる。機械というものは、今日の幻想郷ではあまり普及していないから。というより、河童も守矢も賢者も機械を普及させようとしていない。仮に人里の人間が機械を使うようになったとしても、幻想郷のプラスにはならないし。
よって、考えられるのは一つ。外の世界からのメッセージを受け取った、という事。
可能性としては低いが、もはやそれしかないだろう。実際に外の世界の機械なんかは流れてきているから、メッセージを受信しても不思議ではない。
「外の世界は大変だ」
電子上の詐欺に思わずそう漏らすと、またしてもメッセージが送られてきた。
———
件名:当会よりのお詫び
担当: より
この度は、我が会からの誤送信により多大な迷惑をおかけしてしまい、誠に申し訳ありませんでした。原因といたしましては、混線した状態の中でメッセージを送信したことで、貴女様へ間違ってメッセージを送信してしまったと見られています。
今後は反省をいかし、二度と同じ過ちは犯さぬように心がけます。改めて、誠に申し訳ありませんでした。すぐにお詫びの品を持ってそちらへ向かいます。
河城にとり 様へ
———
逃げよう。コレは、まずい。
よく解らないが、何者かが此処に来る。そして、多分それは逢っちゃいけない類のものだ。全速力で扉まで駆ける。大丈夫、メッセージは来たばかりだ、まだ間に合うと、必死に自分に言い聞かせる。
ノブに手をかけた瞬間に、ドンドンと扉が叩かれた。
河城にとりが作業部屋の機械を使っている時に、そんな一文から始まるメッセージが送られてきた。
内容を要約すると、いつの間にやら送っていたらしい葉書が、何らかの会(内容から察するに宗教系)に選ばれたらしい。うん、知るか。葉書なんて送ってねぇよ。
「まさか幻想郷にもこの手の詐欺が入ってくるとはね」
すぐに迷惑メールのファイルにぶち込んでおいた。
そしてすぐに考えた。今この幻想郷において、機械を扱うような者が他にいたか。真っ先に浮かぶのは守矢だが、こんなみみっちい事をするとは、あんまり思えない。いくら信仰のためとはいえ、倫理を捨てるような奴らではない筈だ。
だがそうなると、候補は殆どいなくなる。機械というものは、今日の幻想郷ではあまり普及していないから。というより、河童も守矢も賢者も機械を普及させようとしていない。仮に人里の人間が機械を使うようになったとしても、幻想郷のプラスにはならないし。
よって、考えられるのは一つ。外の世界からのメッセージを受け取った、という事。
可能性としては低いが、もはやそれしかないだろう。実際に外の世界の機械なんかは流れてきているから、メッセージを受信しても不思議ではない。
「外の世界は大変だ」
電子上の詐欺に思わずそう漏らすと、またしてもメッセージが送られてきた。
———
件名:当会よりのお詫び
担当: より
この度は、我が会からの誤送信により多大な迷惑をおかけしてしまい、誠に申し訳ありませんでした。原因といたしましては、混線した状態の中でメッセージを送信したことで、貴女様へ間違ってメッセージを送信してしまったと見られています。
今後は反省をいかし、二度と同じ過ちは犯さぬように心がけます。改めて、誠に申し訳ありませんでした。すぐにお詫びの品を持ってそちらへ向かいます。
河城にとり 様へ
———
逃げよう。コレは、まずい。
よく解らないが、何者かが此処に来る。そして、多分それは逢っちゃいけない類のものだ。全速力で扉まで駆ける。大丈夫、メッセージは来たばかりだ、まだ間に合うと、必死に自分に言い聞かせる。
ノブに手をかけた瞬間に、ドンドンと扉が叩かれた。
こっわ…
素敵に不気味でよかったです
メールの受信から矢継ぎ早にこうなるのかよみたいな恐ろしさが瞬間最大風速で襲ってくるのが本当に恐ろしく面白かったです。
菫子ちゃんがこうならなくって本当に良かったみたいな気分。ありがとうございました。