ここに出てくる、早苗の両親と友達は作者オリジナルになります。
1幻の地へ到着と懐かしき場での再会
移動中車内
実家に向かう前にお母さんがいる大学に向かう車中、父と色々な事を話した。
幻想郷の事、そこに住んでいる人の事、料理の技術が上がったことを話し驚かられたけど、一時的とはいえ戻ってきた事を喜んでくれた。今度は私が町を去ってからの様子を聞いた
「そういえば、最近前の湖で通常よりかなり高い波が観測されたそうだ」
「えっ、もしかして湖で津波じゃないよね」
「おいおい、湖で津波は起こらないしそれに被害が出るような波じゃなかったそうだ」
「ふ~ん」
何か落ちたのかな
「それと、母さんの事なんだが」
「お母さんがどうかしたの」
「最近、新しい友人ができて大学に泊まりぱっなしなんだ」
まさか病気にでもなったのかなと思ったけど、何時もどうりでは。
「何時もの事じゃない、特に学会が近づくと」
「そうなんだけどね、今回はかなり力がはいっているようだ」
「何か新発見でもしたのかな」
「さあ、物理学が専門だからよくわかんないよ」
物理学、ずいぶん懐かしいドラマのイントネーションでのセリフだ。
「私の顔見たら喜ぶかな」
「そりゃ、喜ぶだろ。自分の愛娘何だから」
スキマ 紫と塚越移動中
「紫さん、何時になったら出られるんですか?」
「もうちょっと、かかるわよ」(本当はすぐ出られるけど、この時間をもうちょっと楽しみたいし)
さっきと同じ答えが、帰って来た。最近わかったことなのだが、軽度の閉所恐怖症という事が。友達と授業を抜け、戦時中に大本営を移そうとした所への見学へ行ったさいに、中に入り奥へ進むうちに恐怖を感じ友達に幽霊の事を聞いたら出るとの話だが、その場合入る前から感じるはずだ。だとしたら閉所恐怖症の軽度だという結論に至った。
しかし、ここは無限の空間という言葉が合いそうな感じだな、無数の目玉と血で染まったような真赤な周囲、そして歩く音しか聞こえない。去年の暮れに行った暗く、ライトが効かない霧積の第6トンネルを思い出した。早く終わってほしい。
「恐いのね、右手に力入っているわよ」
「あっ」
注意していたつもりだが、恐怖を抑えるために癖で手を強く握ることが有り、今回は左手に集中していたつもりだったが、右手にも力を入れてしまったようだ。急いで手の力を急いで緩めた。
「すいません、痛くなかったですか?」
「大丈夫よ、そのようだと随分と恐かったようね」
逆に心配されてしまった。顔が一気に下がる
「ええまあ、早く出たいです」
本音を漏らしてしまいさらに下がってしまう。
「まあ、しょうがないわね」
紫さんが残念そうな顔で。
「本とだったらすぐ付く距離なんだけど、良いは外に出ることにしましょう」
「すみません」
もうしわけなくなってしまう。もしかしてもう少しの間手を繋いでいたかったのか。
「あの、紫さん」
「どうしたの?」
意を決して
「今度、クィーンアウトレットに行った時また手を繋いでもらってもいいですか」
ちょっと意外そうな顔したがすぐ企んでいるような笑顔になって
「楽しみにしてるわよ」
そう言い出口を開き、スキマを出た。
「着いたわ、忘れ去られし者がたどり着く世界幻想郷よ」
「ここが、・・・・幻想郷」
実家より、山が近く緑の匂いと思われる匂いが鼻を刺激する。
「そして、現実との境の博麗神社の境内よここは」
「神社・・・ああ」
周りを軽く見まわすと、鳥居に狛犬、正面に本殿があった。
「とりあえず、社務所に向かうわよ」
「はい」
本殿の裏手に社務所が有り、玄関の前にはご座や提灯が大量に置かれていた、宴会のための準備なのかな。左側に見える倉庫から巫女さんらしき女性がこっちに籠を持ってきた。何故か脇が開いている。
「ずいぶんと早かったわね」
「ええ、早く霊夢の顔が見たかったからね」
「いつも見ているでしょうが、それで彼が紫のお気に入り?」
「ええ、そうよ」
紫さんに押されて一歩前に
「初めまして塚越琢磨です」
「初めまして博麗霊夢よ、霊夢でかまわないから」
「それじゃあ、僕も琢磨でいいから」
お互い、名前で呼び合うことにした。
「そう、よろしく琢磨君」
「こちらこそ、霊夢さん」
簡単な自己紹介を終え、紫さんの方を見るとクーラーボックスをスキマから取り出してた。
「それじゃあ、アイス食べましょうか」
「ちょうどいい時間ですね」
「早く食べたいわ」
とりあえず、霊夢さんの案内で縁側に移動。先客が既にいて、水を張った桶に足を淹れ夕涼みをしていた。
「魅魔、あんた来ていたんなら少しは手伝いなさいよ」
「めんどくさいからパス」
「あっそ」
そう言い、霊夢さんは器を家の中に持っていった。暑さはそれほどでもないが、ふともう一回周りを見回してみた、何かがない。とりあえず、紫さんの方を向き。
「紫さん、ちょっと聞きたいのですけど」
「どうかしたの?」
なにやら、今から聞こうとする事をわかっているような表情を紫さんはしていた。
「ここ電気は通っているんですか?」
「残念、電気に水道にガスそもそも存在していないから」
わあ~そうですか、サバイバル近い状態だな。
「非日常の世界と向こうで言ったでしょ、大丈夫よ大自然でのキャンプと思えば」
「キャンプと言われても、最近のキャンプ場は電気はありますし売店やコンビニも近くにありますよ」
実際に行ったところがそうであったため。
「あらそう・・・・とりあえず何でも楽しむのが一番」
「・・・・わかりました、とりあえず色々と楽しみます」
「はい、それでよろしい」
こうなれば、楽しむか日曜7時のあの番組よろしく。
「紫、彼があんたのお気に入りかい」
「ええ、そうよ。結構遊びがいがあるのよ」
「ほほ、それはまた。それで名前は」
「塚越琢磨です」
「わたしゃあ、ここの崇り神の魅魔だ」
「え、崇り神ですか」
ついあっけとられた顔になってしまった。
「私の顔に何かついているのかい」
「いえ、崇り神と聞くとなにか恐そうなイメージがあったので」
「それで、今の私はどう見えるかい」
「う~ん」
少し、考えてみたがやっぱあのキャラだ。天災を楽しみまくり、戦闘も好きなあの人だ。
「ちょっかいを出すのが大好きなお姉さんですかね」
「まあ、お姉さんというのは当りだな」
「そうですか・・・・」
ちょっかいを出すのが好きな人の場合それをあまり意識していないはず。ということは、かなりいい線に当ったというところか。
「ふう、早くアイス食べたい」
「それじゃあ、食べましょうか」
「そうですね」
「そうだな」
魅魔さん、紫さん、俺、霊夢さんの順に複数の銘柄と個人的にお気に入りのを買ってあるため、それぞれ各人が選んで食べた。荷物である登山リュックは縁側に置きその後宴会準備を手伝った。
お母さんが所属する、夢想現華大学に着いた。夢を現実のものとすることを願ってつけた名前とのことだが、実際にかなりの研究でいままで現実に製品化が難しい物を製品化している話しだ。そのため、新鋭の大学でありながら首都に有る名だたる大学並みの予算を持っている。ただ、お母さん曰く「主流の考えではなく、マイノリティ的な考えを持った人たちが集まっていて、上手く結果が残せたから今の地位ができたのよ。それでも、軌道に乗るまでは大変だった話よ」とのことである。そんな母の研究室に行ったが、カギがかかっていた。
「あれ?」
「気分転換に温泉にでも行ったのか?」
「東風谷助教授なら、近くのキャンプ場で焼き肉していますぜ」
ふと後ろから、声がした。セーラー服で頭には船の碇が真ん中に入った帽子をかぶっている。
「すいません、どちら様で」
「私、東風谷助教授の親友の岡崎夢見教授の助手を務めています上白河ちゆりと言います。もしかして、東風谷助教授のご家族の方ですか」
「ええ、夫の東風谷寿一です」
「娘の東風谷早苗です」
「えっ、娘さんですか!」
ちゆりさんが驚く、私が消えた事を聞いているのかな。
「こりゃ、すぐに案内しますぜ」
すぐに案内された。裏手のキャンプ場は昔来た事が有る。懐かしい昔とそんなに変わっていない。ちゆりさんが先に行って、私達が来た事を伝える。
「東風谷助教授、娘さんが帰ってきましたよ」
「本とにちゆりちゃん」
「ええ、ご主人と一緒に来ています」
「どこにいるの?」
「あそこです」
キャンプ場の入口に着き、母と目が合った。
「早苗」
「ただいま」
がっしりと母に抱きつかれる。
「もう、心配したんだから」
「ごめんなさい」
抱きしめられたのが、軽く緩められた。
「この分だと、ご飯はしっかり食べてるようね」
「ええ、自分で作っているもの」
「へえ~、作っているんだ料理。今度食べさせて」
「わかった」
軽く、ここへ来た理由を説明した。
「なるほどさあ~、思いっきり飲むわよ~」
そう言い、焼き肉をしているコンロに向かう。お父さんとちゆりさんに酒と肉の買出しを頼んで。
「そう言えば、お母さん」
「どうしたの早苗?」
「お母さん、この時期は学会の準備期間じゃなかったけ?」
「ああ、学会は中山君に任せてあるから平気。今は夢見ちゃんに別角度から見た新しい物理学論教えてもらっている最中なの」
「つまり、学生任せで新しい理論教えてもらっているわけ?」
「そうね、もともとお母さんは人前で発表するのは好きな方じゃないのよ。今回はちょうど時間取れた子がいたから彼に任せたの」
「本とは、新しい理論を知りたい方が先だったりして」
「そうかもね、いくら年を重ねたとしても知的好奇心を満たすことはないからね」
確信をついてみたが、あっさりとスルーされた。
「その夢見ちゃんという方は」
「彼女が夢見、本名は」
「岡崎夢見よ、恵理は飲み友達でもあり研究友達でもあるのよ」
「そうなんですか」
「ところで、早苗あなた一体どこに行っていたの」
「そういえば、聞いてなかったわね」
少し考えてから、
「たぶん信じてもらえないかもしれないけど」
「とりあえず、信じるかどうかはその後よ」
お母さんに促されて、
「幻想郷」
二人は目を丸くし、岡崎教授が
「随分と懐かしい場所ね」
「知っているの?」
岡崎教授はどうやら、知っているみたいだ。
「私が、今教えている理論あるでしょ」
「確か魔法は確かに存在するという理論よね」
「そう、それを証明するための人材を求めに行ったの。私の理論を否定した奴を見返すために」
「それで、どうなったの」
「結局、巫女やその他に撃退されて失敗。それでも映像は記録したから問題なかったけど」
「そうなんだ」
巫女というのは、霊夢さんの事かな。
「それで、今は私の考えに賛同してくれる人を探し中なわけ」
「そのうちの、一人が私のお母さんというわけですか」
「そういうこと、・・・・幻想郷か久しぶりに行ってみようかな」
なにやら、昔の事に思いを出しているみたいだ。お母さ曰くり若くて教授の地位にいるとのことだ。すごすぎ。
「お酒と追加の肉買ってきたよ~」
「教授、いちごミルクの追加も買ってきましたよ。」
お父さんとちゆりさんが帰って来た。
「それじゃあ、あらためて」
「「「「「かんぱ~い」」」」」
この後、大学の仮眠室に泊まることになった。畳の仮眠室でベットとは、変わりすぎではないのか。
2宴会は楽しく飲みましょう
博麗神社
酒の肴について聞いたら、少しは作るけどほとんどは紅魔館、白玉楼という所で作って持ってくるという話だ。ご座を神社の前に引いて最中に、
「霊夢、来たわよ」
「ずいぶんと早い到着ね、レミリア。咲夜は後からみたいね」
ふわっと、着陸したその女性は、一言でいえば小さい上で翼が生えている。
「ふふ、あなたのために早く来たんだから」
ふとこちら側に顔を向けた、悪魔という単語が何故か頭に浮かぶ。
「ところで、あなたは誰かしら見たことの無いんだけど」
顔をつっぱらかせ、緊張モードにあえて持っていき。
「塚越琢磨です、紫さんのバイトで外の世界から来ました」
「外来人でしかもあいつのねえ、・・・・ねえあなたうちで働かない、そうね・・・執事として」
なにやら、雇いたいという話になった。いきなりするか普通?
「残念ですが、執事は向いていないと思うので辞退させてもらいます」
「あら、そう」
残念そうな表情に見えているが、なにやら企んでそうな笑顔で恐すぎだ。
「それに彼は勉強中の身よ、私のお気に入りでもあるし。もし何かしようとしたら」
物騒な発言とともに、後ろから紫さんが現れた。
「紫さん、あの人何者なんですか?」
「彼女、吸血鬼なのしかも運命を操り見れるという能力持ち」
血の気が引く紫さんの後行き。吸血鬼、しかも運命までも操れるなんて、どうすれば良いんだ・・・・(騒動に巻き込まれた場合)
「大丈夫、いざとなったら私が何とかするから」
「うう、ありがとうございます」
紫さんの背中に思わず抱きついてしまう。
「やーね、冗談なのに」
「彼には冗談が中々通じないのよ、だから私のお気に入りなの」
空気が冷たくなる、静かな争いが発生している。その中霊夢さんがこちらに来て、
「琢磨君、いま驚いていると後の方ももっと驚きつかれるようになるわ、とりあえず普通の人と接しているようにすればいいから」
「はあ、それであの人が言った、外来人というのはどいうことですか」
「外来人というのは、あなたが元いた世界から偶然来てしまった人達の事よ」
アドバイスと外来人についての説明をしてくれた。ボランティア等で行く障害を持っている人たちと同じに考えればいいのかな?それよりもむしろ目上の人が多いから、老の方で接すればいいのかな。それだと苦手だな、経験少ないしそれでもしっかりしている人が居るからそれが救いかな。
「お嬢様、お持ちしました」
今度はメイド服の女性が、両手に袋を持ってやってきた。さらに後ろから、
「咲夜さ~ん、これは何かの罰ゲームですか~」
泣きがから、中華風の服を着た女性が下りてきた。彼女の両手と背中には袋とリュックで明らかに容量を越している感じの具合だ。
「メーリン、あなたが仕事サボっている自己責任よ」
「そんな、殺生な~」
「手伝いましょうか?」
哀れんでというわけでもなく、ただ男として手伝う事を申し出た。逃げるという意味もあるが。
「すみません、両手のを持って頂けませんか?」
「はい」
メーリンという人から渡された、袋は異様に重かく、
「ぐっ」
踏ん張る必要があった。
「大丈夫ですか?無理でしたら返してもらってもいいのですが」
「負けるか~」
メイドの人がその様子を見て
「霊夢、台所借りるわよ」
「いいわ、場所はわかっているよね?」
「ええ、それじゃあ借りるわ」
メイドの人がこちらを向き
「あなた、大丈夫?」
「なんとか」
つらいがまだ行けるかな、
「それじゃあ、行きましょうか」
知って何たるかのごとく勝手口から入り、土間型なので荷物を居間側に置いた。
「きつかった」
「大丈夫ですか?」
メーリンという人が荷物を下ろし、僕に様子聞いてくる。
「なんとか」
そうは言いつつも、手にかなり食いこんでいたかった、その痛さを和らげるため手をぶらぶらさせた。
「申し訳ありません、不甲斐ない門番のために手伝ってもらいまして」
「いえ、困っている人は助けるというのが、癖なので」
「そうなんですか。そいうば、お名前は?私、紅魔館のメイド長をしております十六夜咲夜です」
「私、紅魔館で門番をしています、紅美鈴です」
「紫さんのバイトできました、塚越琢磨です」
各々が自己紹介をした。
「さて、作りますかな」
「何か手伝えることは有りませんか?」
外の方はあらかた準備は終わっているから、聞いてみることにした。
「そうね、こっちは特に何もないから、気持ちだけ受け取っておくわ」
「わかりました」
とりあえずまたメーリンさんと外に出た、どうやらメーリンさんの方は荷物がまだあるらしく、空へと飛んで行った、暇になってしまったので縁側に向かう。この家の見える範囲で考えれば、とOろに出てくる家と似ている。洋風の部屋は抜きして。忘れ去られたものが来る世界そのとおりかも。とっ、玄関手前で目の前にまた翼を生やした女の子が下りてきた。
「どーもー、こんにちは、清く正しい文々丸新聞です」
「どうも、こんにちは、何か用ですか新聞屋さん」
新聞屋と聞いた瞬間から声音を低めにして、怪訝そうに答えた。
「そんな顔しないでくださいよ、あっ私射命丸文です以後お見知りおきを」
「はあ、外来人で紫さんのバイトで来ました塚越琢磨です」
声音はそのままで挨拶をした。そういえば、ゲームの敵キャラにうざい新聞屋が居たのを思い出した。
「それでは、今回来た目的は」
「バイト」
「どのぐらい滞在します」
「お盆が終わるまで」
こちらの事などをかまいもせず20分くらいだろうか質問が続いた。最後の辺はぶっきらぼうに答えてまた関係ないような質問も含まれていたような気がするが。
「ありがとうございました。さっそく作りに戻りますね、それでは」
ジュッワ、某ヒーローが帰る時の掛け声で飛んで行った。皮肉の一つか二つを言う暇もなく。
「はあ、疲れた」
「お疲れさん」
後ろから声をかけられた、白黒の服で魔法使い風な服を着た女の子が立っていた。
「霊夢から聞いたぜ、あんたが紫の付き人できた外来人なんだって」
「ありがとう、所で君は?僕は付き人できた塚越琢磨」
「霧雨魔理沙、普通の魔法使いだぜ」
やっぱり魔法使いか、けど普通のって?
「あのさあ、変なこと聞けど普通のって?」
「ああ、普通のというのは直接血筋で魔法使いになったわけではなく、修行をしてなった魔法使いなんだ、それと私の事は魔理沙でかまわないぜ」
「じゃあ、僕も琢磨で構わないから魔理沙」
「よろしくだぜ、琢磨」
何故か、握手をした。まあ、まんざらでもないが。
「そういえば、準備の方はどうなっている?」
「とりあえず、手伝いは必要ないみたいだぜ」
終わったか。縁側にでて自分の荷物を見たら、魅魔さんがいじっていた。
「・・・魅魔さん、なんで僕の荷物をいじっているのですか」
「いや、面白いものでもないかなと思って」
「それでありましたか魅魔様」
「それが何も、本は数冊あったけどよくわからん」
そういい、ブックカバーをしてある本を出す。今回持参したのは、レポート用の本とSFもの。
「それと、使い方の良く分からないものが2つ」
本を引っ込め、携帯ゲーム機とウォークマンを取り出す。
「なあ、琢磨使い方教えてくれいないか」
「ああ、私も知りたいぜ」
女性二人の期待されたまなざしをうけしぶしぶ説明することにした。とりあえずこの機械が行える役割を説明し、使い方を教えた。最後に、電池が切れたら使えなくなることも。
「ほう、そいうものなのか」
「電池が終わったら使えない、なんだかめんどうだぜ」
そう言いつつも、二つの機械をいじっている。ふと魔理沙が、ウォークマンで聞いて曲に反応した。
「これは、・・・・いいぜ!」
「どの曲?」
ウォークマンを操作し、聞いている曲を見た。あ、懐かしい曲を探してきた時に入れた、とある小さい車のWGP編OP曲だ。魅魔さんはというと、シンプルシリーズの縦シューティングをやっていた。声をかけがたい雰囲気であるため、荷物の片づけ使ってもよいと言われた部屋に入れて、そしてレポート用の本を縁側で一緒に読むことにした。読むペースは遅い。
ちょっと辺りが暗くなってきた一緒に縁側で遊んでいた魅魔さんと魔理沙はすでに会場入りしている時間的に宴会の開始のころ合いだろう。ちょうど紫さんがスキマを開いて現れた、後ろ男の人を伴って。
「お疲れ様です、紫さんそちらのお方は?」
「お疲れ様、こちらの方はここの神主よ」
「初めまして、紫さんのバイトで来ました塚越琢磨です」
「初めまして、私はここの神主をしている大田です。ふむ、君も同じだな」
「えっ」
どいうことだ、同じって。
「君自身と君の中の君に言っておいてください、この世界を存分に楽しむことを」
「はあ、」
理解が追いつかない、君の中の君とは誰の事を言っているんだ。僕は多重人格者じゃないはず。
「ところで、君はビールは好きかね」
「ビールはそれなりに」
この後、神主からビールに関するうんちくを色々と聞かさせてもらい、宴会本番では神主お勧めのビールを色々と飲ませてもらった。しかも咲夜さんとは別のメイドさん給仕も付き、料理もおいしく最高だったが、途中から一緒に鬼な方と飲むこととなりそれなりの緊張感で飲んでいたが。一本角のお姉さんの一言により
「湿気た飲み方だな」
「だいたいこれぐらいですけど」
「それと、楽しんでいないようだね」
幼女な鬼により楽しく飲めと言われ、
「それもそうだな、今夜はここに泊まるんだし」
酔いに身をまかしてしまおうとリミッター解除。神主のうんちくから出た飲み方を実践して、かなり飲んでしまい酔いつぶされた。
翌日、気づいたら荷物を置かせてもらった部屋にいてついでに朝になっていた腕時計を見ると8時を指している。部屋の関係なのか、隣に魔理沙と魅魔さんが寝ていた。なんでだ、酔いつぶれていたから襲わないだろうとふまれたのか。
「トイレは、外だったよな」
とりあえずトイレに行くことにした、廊下に出てその奥にトイレは有った。形式は実家にもあるくみ取り式で、換気扇はないから匂いが鼻に着く、エキゾール(消臭剤)でもあれば流したい。用を済ませ朝の空気を肺いっぱいに吸い込んで、さっきの匂いから解放される。
「んっ、はあ~」
その時声をかけられた。
「あら、随分と早いお目覚めね」
「おはようございます、霊夢さん。・・・よく元気ですね」
「宴会慣れしてるからよ」
「はは、そうですか」
さも当然という感じで言われた。確かに、ゼミ等の宴会でも帰る時間早いからな~、そんでもって飲む量も少ない。
「朝食はどうする?」
「もらいます」
居間に移動し、ごはんに味噌汁と漬け物という純和風な内容だった。そういえば、大学1年のころ妙にたまに飲む味噌汁に感動していたような。とりあえず味噌汁を一口、実家や何時も買う即席味噌汁の雰囲気が違う。なにか、独特さが口の中に広がる。
「霊夢さん、これもしかして麦味噌ですか?」
「そうよ、もしかして麦味噌はにがて」
「苦手というわけではないのですか、麦味噌は飲む機会が少ないので」
「あら、そうなの」
「ええ、まあ」
朝食を済ませ、この後の予定を聞いた。とりあえず、宴会の片づけの手伝いが終わったら、この家の掃除を手伝ってほしいとのことだ。それが終わったら、紫さんに今夜泊まる所へ案内される。
「とりあえず、がんばってね」
「わかりました」
とりあえずは宴会の片づけの手伝い、咲夜さんともう二人のメイドの方とともに。
1幻の地へ到着と懐かしき場での再会
移動中車内
実家に向かう前にお母さんがいる大学に向かう車中、父と色々な事を話した。
幻想郷の事、そこに住んでいる人の事、料理の技術が上がったことを話し驚かられたけど、一時的とはいえ戻ってきた事を喜んでくれた。今度は私が町を去ってからの様子を聞いた
「そういえば、最近前の湖で通常よりかなり高い波が観測されたそうだ」
「えっ、もしかして湖で津波じゃないよね」
「おいおい、湖で津波は起こらないしそれに被害が出るような波じゃなかったそうだ」
「ふ~ん」
何か落ちたのかな
「それと、母さんの事なんだが」
「お母さんがどうかしたの」
「最近、新しい友人ができて大学に泊まりぱっなしなんだ」
まさか病気にでもなったのかなと思ったけど、何時もどうりでは。
「何時もの事じゃない、特に学会が近づくと」
「そうなんだけどね、今回はかなり力がはいっているようだ」
「何か新発見でもしたのかな」
「さあ、物理学が専門だからよくわかんないよ」
物理学、ずいぶん懐かしいドラマのイントネーションでのセリフだ。
「私の顔見たら喜ぶかな」
「そりゃ、喜ぶだろ。自分の愛娘何だから」
スキマ 紫と塚越移動中
「紫さん、何時になったら出られるんですか?」
「もうちょっと、かかるわよ」(本当はすぐ出られるけど、この時間をもうちょっと楽しみたいし)
さっきと同じ答えが、帰って来た。最近わかったことなのだが、軽度の閉所恐怖症という事が。友達と授業を抜け、戦時中に大本営を移そうとした所への見学へ行ったさいに、中に入り奥へ進むうちに恐怖を感じ友達に幽霊の事を聞いたら出るとの話だが、その場合入る前から感じるはずだ。だとしたら閉所恐怖症の軽度だという結論に至った。
しかし、ここは無限の空間という言葉が合いそうな感じだな、無数の目玉と血で染まったような真赤な周囲、そして歩く音しか聞こえない。去年の暮れに行った暗く、ライトが効かない霧積の第6トンネルを思い出した。早く終わってほしい。
「恐いのね、右手に力入っているわよ」
「あっ」
注意していたつもりだが、恐怖を抑えるために癖で手を強く握ることが有り、今回は左手に集中していたつもりだったが、右手にも力を入れてしまったようだ。急いで手の力を急いで緩めた。
「すいません、痛くなかったですか?」
「大丈夫よ、そのようだと随分と恐かったようね」
逆に心配されてしまった。顔が一気に下がる
「ええまあ、早く出たいです」
本音を漏らしてしまいさらに下がってしまう。
「まあ、しょうがないわね」
紫さんが残念そうな顔で。
「本とだったらすぐ付く距離なんだけど、良いは外に出ることにしましょう」
「すみません」
もうしわけなくなってしまう。もしかしてもう少しの間手を繋いでいたかったのか。
「あの、紫さん」
「どうしたの?」
意を決して
「今度、クィーンアウトレットに行った時また手を繋いでもらってもいいですか」
ちょっと意外そうな顔したがすぐ企んでいるような笑顔になって
「楽しみにしてるわよ」
そう言い出口を開き、スキマを出た。
「着いたわ、忘れ去られし者がたどり着く世界幻想郷よ」
「ここが、・・・・幻想郷」
実家より、山が近く緑の匂いと思われる匂いが鼻を刺激する。
「そして、現実との境の博麗神社の境内よここは」
「神社・・・ああ」
周りを軽く見まわすと、鳥居に狛犬、正面に本殿があった。
「とりあえず、社務所に向かうわよ」
「はい」
本殿の裏手に社務所が有り、玄関の前にはご座や提灯が大量に置かれていた、宴会のための準備なのかな。左側に見える倉庫から巫女さんらしき女性がこっちに籠を持ってきた。何故か脇が開いている。
「ずいぶんと早かったわね」
「ええ、早く霊夢の顔が見たかったからね」
「いつも見ているでしょうが、それで彼が紫のお気に入り?」
「ええ、そうよ」
紫さんに押されて一歩前に
「初めまして塚越琢磨です」
「初めまして博麗霊夢よ、霊夢でかまわないから」
「それじゃあ、僕も琢磨でいいから」
お互い、名前で呼び合うことにした。
「そう、よろしく琢磨君」
「こちらこそ、霊夢さん」
簡単な自己紹介を終え、紫さんの方を見るとクーラーボックスをスキマから取り出してた。
「それじゃあ、アイス食べましょうか」
「ちょうどいい時間ですね」
「早く食べたいわ」
とりあえず、霊夢さんの案内で縁側に移動。先客が既にいて、水を張った桶に足を淹れ夕涼みをしていた。
「魅魔、あんた来ていたんなら少しは手伝いなさいよ」
「めんどくさいからパス」
「あっそ」
そう言い、霊夢さんは器を家の中に持っていった。暑さはそれほどでもないが、ふともう一回周りを見回してみた、何かがない。とりあえず、紫さんの方を向き。
「紫さん、ちょっと聞きたいのですけど」
「どうかしたの?」
なにやら、今から聞こうとする事をわかっているような表情を紫さんはしていた。
「ここ電気は通っているんですか?」
「残念、電気に水道にガスそもそも存在していないから」
わあ~そうですか、サバイバル近い状態だな。
「非日常の世界と向こうで言ったでしょ、大丈夫よ大自然でのキャンプと思えば」
「キャンプと言われても、最近のキャンプ場は電気はありますし売店やコンビニも近くにありますよ」
実際に行ったところがそうであったため。
「あらそう・・・・とりあえず何でも楽しむのが一番」
「・・・・わかりました、とりあえず色々と楽しみます」
「はい、それでよろしい」
こうなれば、楽しむか日曜7時のあの番組よろしく。
「紫、彼があんたのお気に入りかい」
「ええ、そうよ。結構遊びがいがあるのよ」
「ほほ、それはまた。それで名前は」
「塚越琢磨です」
「わたしゃあ、ここの崇り神の魅魔だ」
「え、崇り神ですか」
ついあっけとられた顔になってしまった。
「私の顔に何かついているのかい」
「いえ、崇り神と聞くとなにか恐そうなイメージがあったので」
「それで、今の私はどう見えるかい」
「う~ん」
少し、考えてみたがやっぱあのキャラだ。天災を楽しみまくり、戦闘も好きなあの人だ。
「ちょっかいを出すのが大好きなお姉さんですかね」
「まあ、お姉さんというのは当りだな」
「そうですか・・・・」
ちょっかいを出すのが好きな人の場合それをあまり意識していないはず。ということは、かなりいい線に当ったというところか。
「ふう、早くアイス食べたい」
「それじゃあ、食べましょうか」
「そうですね」
「そうだな」
魅魔さん、紫さん、俺、霊夢さんの順に複数の銘柄と個人的にお気に入りのを買ってあるため、それぞれ各人が選んで食べた。荷物である登山リュックは縁側に置きその後宴会準備を手伝った。
お母さんが所属する、夢想現華大学に着いた。夢を現実のものとすることを願ってつけた名前とのことだが、実際にかなりの研究でいままで現実に製品化が難しい物を製品化している話しだ。そのため、新鋭の大学でありながら首都に有る名だたる大学並みの予算を持っている。ただ、お母さん曰く「主流の考えではなく、マイノリティ的な考えを持った人たちが集まっていて、上手く結果が残せたから今の地位ができたのよ。それでも、軌道に乗るまでは大変だった話よ」とのことである。そんな母の研究室に行ったが、カギがかかっていた。
「あれ?」
「気分転換に温泉にでも行ったのか?」
「東風谷助教授なら、近くのキャンプ場で焼き肉していますぜ」
ふと後ろから、声がした。セーラー服で頭には船の碇が真ん中に入った帽子をかぶっている。
「すいません、どちら様で」
「私、東風谷助教授の親友の岡崎夢見教授の助手を務めています上白河ちゆりと言います。もしかして、東風谷助教授のご家族の方ですか」
「ええ、夫の東風谷寿一です」
「娘の東風谷早苗です」
「えっ、娘さんですか!」
ちゆりさんが驚く、私が消えた事を聞いているのかな。
「こりゃ、すぐに案内しますぜ」
すぐに案内された。裏手のキャンプ場は昔来た事が有る。懐かしい昔とそんなに変わっていない。ちゆりさんが先に行って、私達が来た事を伝える。
「東風谷助教授、娘さんが帰ってきましたよ」
「本とにちゆりちゃん」
「ええ、ご主人と一緒に来ています」
「どこにいるの?」
「あそこです」
キャンプ場の入口に着き、母と目が合った。
「早苗」
「ただいま」
がっしりと母に抱きつかれる。
「もう、心配したんだから」
「ごめんなさい」
抱きしめられたのが、軽く緩められた。
「この分だと、ご飯はしっかり食べてるようね」
「ええ、自分で作っているもの」
「へえ~、作っているんだ料理。今度食べさせて」
「わかった」
軽く、ここへ来た理由を説明した。
「なるほどさあ~、思いっきり飲むわよ~」
そう言い、焼き肉をしているコンロに向かう。お父さんとちゆりさんに酒と肉の買出しを頼んで。
「そう言えば、お母さん」
「どうしたの早苗?」
「お母さん、この時期は学会の準備期間じゃなかったけ?」
「ああ、学会は中山君に任せてあるから平気。今は夢見ちゃんに別角度から見た新しい物理学論教えてもらっている最中なの」
「つまり、学生任せで新しい理論教えてもらっているわけ?」
「そうね、もともとお母さんは人前で発表するのは好きな方じゃないのよ。今回はちょうど時間取れた子がいたから彼に任せたの」
「本とは、新しい理論を知りたい方が先だったりして」
「そうかもね、いくら年を重ねたとしても知的好奇心を満たすことはないからね」
確信をついてみたが、あっさりとスルーされた。
「その夢見ちゃんという方は」
「彼女が夢見、本名は」
「岡崎夢見よ、恵理は飲み友達でもあり研究友達でもあるのよ」
「そうなんですか」
「ところで、早苗あなた一体どこに行っていたの」
「そういえば、聞いてなかったわね」
少し考えてから、
「たぶん信じてもらえないかもしれないけど」
「とりあえず、信じるかどうかはその後よ」
お母さんに促されて、
「幻想郷」
二人は目を丸くし、岡崎教授が
「随分と懐かしい場所ね」
「知っているの?」
岡崎教授はどうやら、知っているみたいだ。
「私が、今教えている理論あるでしょ」
「確か魔法は確かに存在するという理論よね」
「そう、それを証明するための人材を求めに行ったの。私の理論を否定した奴を見返すために」
「それで、どうなったの」
「結局、巫女やその他に撃退されて失敗。それでも映像は記録したから問題なかったけど」
「そうなんだ」
巫女というのは、霊夢さんの事かな。
「それで、今は私の考えに賛同してくれる人を探し中なわけ」
「そのうちの、一人が私のお母さんというわけですか」
「そういうこと、・・・・幻想郷か久しぶりに行ってみようかな」
なにやら、昔の事に思いを出しているみたいだ。お母さ曰くり若くて教授の地位にいるとのことだ。すごすぎ。
「お酒と追加の肉買ってきたよ~」
「教授、いちごミルクの追加も買ってきましたよ。」
お父さんとちゆりさんが帰って来た。
「それじゃあ、あらためて」
「「「「「かんぱ~い」」」」」
この後、大学の仮眠室に泊まることになった。畳の仮眠室でベットとは、変わりすぎではないのか。
2宴会は楽しく飲みましょう
博麗神社
酒の肴について聞いたら、少しは作るけどほとんどは紅魔館、白玉楼という所で作って持ってくるという話だ。ご座を神社の前に引いて最中に、
「霊夢、来たわよ」
「ずいぶんと早い到着ね、レミリア。咲夜は後からみたいね」
ふわっと、着陸したその女性は、一言でいえば小さい上で翼が生えている。
「ふふ、あなたのために早く来たんだから」
ふとこちら側に顔を向けた、悪魔という単語が何故か頭に浮かぶ。
「ところで、あなたは誰かしら見たことの無いんだけど」
顔をつっぱらかせ、緊張モードにあえて持っていき。
「塚越琢磨です、紫さんのバイトで外の世界から来ました」
「外来人でしかもあいつのねえ、・・・・ねえあなたうちで働かない、そうね・・・執事として」
なにやら、雇いたいという話になった。いきなりするか普通?
「残念ですが、執事は向いていないと思うので辞退させてもらいます」
「あら、そう」
残念そうな表情に見えているが、なにやら企んでそうな笑顔で恐すぎだ。
「それに彼は勉強中の身よ、私のお気に入りでもあるし。もし何かしようとしたら」
物騒な発言とともに、後ろから紫さんが現れた。
「紫さん、あの人何者なんですか?」
「彼女、吸血鬼なのしかも運命を操り見れるという能力持ち」
血の気が引く紫さんの後行き。吸血鬼、しかも運命までも操れるなんて、どうすれば良いんだ・・・・(騒動に巻き込まれた場合)
「大丈夫、いざとなったら私が何とかするから」
「うう、ありがとうございます」
紫さんの背中に思わず抱きついてしまう。
「やーね、冗談なのに」
「彼には冗談が中々通じないのよ、だから私のお気に入りなの」
空気が冷たくなる、静かな争いが発生している。その中霊夢さんがこちらに来て、
「琢磨君、いま驚いていると後の方ももっと驚きつかれるようになるわ、とりあえず普通の人と接しているようにすればいいから」
「はあ、それであの人が言った、外来人というのはどいうことですか」
「外来人というのは、あなたが元いた世界から偶然来てしまった人達の事よ」
アドバイスと外来人についての説明をしてくれた。ボランティア等で行く障害を持っている人たちと同じに考えればいいのかな?それよりもむしろ目上の人が多いから、老の方で接すればいいのかな。それだと苦手だな、経験少ないしそれでもしっかりしている人が居るからそれが救いかな。
「お嬢様、お持ちしました」
今度はメイド服の女性が、両手に袋を持ってやってきた。さらに後ろから、
「咲夜さ~ん、これは何かの罰ゲームですか~」
泣きがから、中華風の服を着た女性が下りてきた。彼女の両手と背中には袋とリュックで明らかに容量を越している感じの具合だ。
「メーリン、あなたが仕事サボっている自己責任よ」
「そんな、殺生な~」
「手伝いましょうか?」
哀れんでというわけでもなく、ただ男として手伝う事を申し出た。逃げるという意味もあるが。
「すみません、両手のを持って頂けませんか?」
「はい」
メーリンという人から渡された、袋は異様に重かく、
「ぐっ」
踏ん張る必要があった。
「大丈夫ですか?無理でしたら返してもらってもいいのですが」
「負けるか~」
メイドの人がその様子を見て
「霊夢、台所借りるわよ」
「いいわ、場所はわかっているよね?」
「ええ、それじゃあ借りるわ」
メイドの人がこちらを向き
「あなた、大丈夫?」
「なんとか」
つらいがまだ行けるかな、
「それじゃあ、行きましょうか」
知って何たるかのごとく勝手口から入り、土間型なので荷物を居間側に置いた。
「きつかった」
「大丈夫ですか?」
メーリンという人が荷物を下ろし、僕に様子聞いてくる。
「なんとか」
そうは言いつつも、手にかなり食いこんでいたかった、その痛さを和らげるため手をぶらぶらさせた。
「申し訳ありません、不甲斐ない門番のために手伝ってもらいまして」
「いえ、困っている人は助けるというのが、癖なので」
「そうなんですか。そいうば、お名前は?私、紅魔館のメイド長をしております十六夜咲夜です」
「私、紅魔館で門番をしています、紅美鈴です」
「紫さんのバイトできました、塚越琢磨です」
各々が自己紹介をした。
「さて、作りますかな」
「何か手伝えることは有りませんか?」
外の方はあらかた準備は終わっているから、聞いてみることにした。
「そうね、こっちは特に何もないから、気持ちだけ受け取っておくわ」
「わかりました」
とりあえずまたメーリンさんと外に出た、どうやらメーリンさんの方は荷物がまだあるらしく、空へと飛んで行った、暇になってしまったので縁側に向かう。この家の見える範囲で考えれば、とOろに出てくる家と似ている。洋風の部屋は抜きして。忘れ去られたものが来る世界そのとおりかも。とっ、玄関手前で目の前にまた翼を生やした女の子が下りてきた。
「どーもー、こんにちは、清く正しい文々丸新聞です」
「どうも、こんにちは、何か用ですか新聞屋さん」
新聞屋と聞いた瞬間から声音を低めにして、怪訝そうに答えた。
「そんな顔しないでくださいよ、あっ私射命丸文です以後お見知りおきを」
「はあ、外来人で紫さんのバイトで来ました塚越琢磨です」
声音はそのままで挨拶をした。そういえば、ゲームの敵キャラにうざい新聞屋が居たのを思い出した。
「それでは、今回来た目的は」
「バイト」
「どのぐらい滞在します」
「お盆が終わるまで」
こちらの事などをかまいもせず20分くらいだろうか質問が続いた。最後の辺はぶっきらぼうに答えてまた関係ないような質問も含まれていたような気がするが。
「ありがとうございました。さっそく作りに戻りますね、それでは」
ジュッワ、某ヒーローが帰る時の掛け声で飛んで行った。皮肉の一つか二つを言う暇もなく。
「はあ、疲れた」
「お疲れさん」
後ろから声をかけられた、白黒の服で魔法使い風な服を着た女の子が立っていた。
「霊夢から聞いたぜ、あんたが紫の付き人できた外来人なんだって」
「ありがとう、所で君は?僕は付き人できた塚越琢磨」
「霧雨魔理沙、普通の魔法使いだぜ」
やっぱり魔法使いか、けど普通のって?
「あのさあ、変なこと聞けど普通のって?」
「ああ、普通のというのは直接血筋で魔法使いになったわけではなく、修行をしてなった魔法使いなんだ、それと私の事は魔理沙でかまわないぜ」
「じゃあ、僕も琢磨で構わないから魔理沙」
「よろしくだぜ、琢磨」
何故か、握手をした。まあ、まんざらでもないが。
「そういえば、準備の方はどうなっている?」
「とりあえず、手伝いは必要ないみたいだぜ」
終わったか。縁側にでて自分の荷物を見たら、魅魔さんがいじっていた。
「・・・魅魔さん、なんで僕の荷物をいじっているのですか」
「いや、面白いものでもないかなと思って」
「それでありましたか魅魔様」
「それが何も、本は数冊あったけどよくわからん」
そういい、ブックカバーをしてある本を出す。今回持参したのは、レポート用の本とSFもの。
「それと、使い方の良く分からないものが2つ」
本を引っ込め、携帯ゲーム機とウォークマンを取り出す。
「なあ、琢磨使い方教えてくれいないか」
「ああ、私も知りたいぜ」
女性二人の期待されたまなざしをうけしぶしぶ説明することにした。とりあえずこの機械が行える役割を説明し、使い方を教えた。最後に、電池が切れたら使えなくなることも。
「ほう、そいうものなのか」
「電池が終わったら使えない、なんだかめんどうだぜ」
そう言いつつも、二つの機械をいじっている。ふと魔理沙が、ウォークマンで聞いて曲に反応した。
「これは、・・・・いいぜ!」
「どの曲?」
ウォークマンを操作し、聞いている曲を見た。あ、懐かしい曲を探してきた時に入れた、とある小さい車のWGP編OP曲だ。魅魔さんはというと、シンプルシリーズの縦シューティングをやっていた。声をかけがたい雰囲気であるため、荷物の片づけ使ってもよいと言われた部屋に入れて、そしてレポート用の本を縁側で一緒に読むことにした。読むペースは遅い。
ちょっと辺りが暗くなってきた一緒に縁側で遊んでいた魅魔さんと魔理沙はすでに会場入りしている時間的に宴会の開始のころ合いだろう。ちょうど紫さんがスキマを開いて現れた、後ろ男の人を伴って。
「お疲れ様です、紫さんそちらのお方は?」
「お疲れ様、こちらの方はここの神主よ」
「初めまして、紫さんのバイトで来ました塚越琢磨です」
「初めまして、私はここの神主をしている大田です。ふむ、君も同じだな」
「えっ」
どいうことだ、同じって。
「君自身と君の中の君に言っておいてください、この世界を存分に楽しむことを」
「はあ、」
理解が追いつかない、君の中の君とは誰の事を言っているんだ。僕は多重人格者じゃないはず。
「ところで、君はビールは好きかね」
「ビールはそれなりに」
この後、神主からビールに関するうんちくを色々と聞かさせてもらい、宴会本番では神主お勧めのビールを色々と飲ませてもらった。しかも咲夜さんとは別のメイドさん給仕も付き、料理もおいしく最高だったが、途中から一緒に鬼な方と飲むこととなりそれなりの緊張感で飲んでいたが。一本角のお姉さんの一言により
「湿気た飲み方だな」
「だいたいこれぐらいですけど」
「それと、楽しんでいないようだね」
幼女な鬼により楽しく飲めと言われ、
「それもそうだな、今夜はここに泊まるんだし」
酔いに身をまかしてしまおうとリミッター解除。神主のうんちくから出た飲み方を実践して、かなり飲んでしまい酔いつぶされた。
翌日、気づいたら荷物を置かせてもらった部屋にいてついでに朝になっていた腕時計を見ると8時を指している。部屋の関係なのか、隣に魔理沙と魅魔さんが寝ていた。なんでだ、酔いつぶれていたから襲わないだろうとふまれたのか。
「トイレは、外だったよな」
とりあえずトイレに行くことにした、廊下に出てその奥にトイレは有った。形式は実家にもあるくみ取り式で、換気扇はないから匂いが鼻に着く、エキゾール(消臭剤)でもあれば流したい。用を済ませ朝の空気を肺いっぱいに吸い込んで、さっきの匂いから解放される。
「んっ、はあ~」
その時声をかけられた。
「あら、随分と早いお目覚めね」
「おはようございます、霊夢さん。・・・よく元気ですね」
「宴会慣れしてるからよ」
「はは、そうですか」
さも当然という感じで言われた。確かに、ゼミ等の宴会でも帰る時間早いからな~、そんでもって飲む量も少ない。
「朝食はどうする?」
「もらいます」
居間に移動し、ごはんに味噌汁と漬け物という純和風な内容だった。そういえば、大学1年のころ妙にたまに飲む味噌汁に感動していたような。とりあえず味噌汁を一口、実家や何時も買う即席味噌汁の雰囲気が違う。なにか、独特さが口の中に広がる。
「霊夢さん、これもしかして麦味噌ですか?」
「そうよ、もしかして麦味噌はにがて」
「苦手というわけではないのですか、麦味噌は飲む機会が少ないので」
「あら、そうなの」
「ええ、まあ」
朝食を済ませ、この後の予定を聞いた。とりあえず、宴会の片づけの手伝いが終わったら、この家の掃除を手伝ってほしいとのことだ。それが終わったら、紫さんに今夜泊まる所へ案内される。
「とりあえず、がんばってね」
「わかりました」
とりあえずは宴会の片づけの手伝い、咲夜さんともう二人のメイドの方とともに。
夢美、の間違いではないかと
書き上げた後、一度じっくり見直してから、
投稿されるようにした方がいいかもしれません
誤字や脱字、
同じ単語の、無用な繰り返し部分など(実際の会話では、
そうした繰り返しはよくあることですが、
文章として読む場合はあまりよろしくないかと)
が多いように見受けられますので…
あと、数字とタイトル部分、空白を少し空けたほうが読みやすいと思います
>1幻の地へ到着と懐かしき場での再会
→ 1 幻の地へ到着と懐かしき場での再会
という感じで