どんなに和んでる空気でもそれを壊してしまう発言というものがある。しかもその発言によって空気が凍ってしまうことに本人は気づいていない場合がほとんどだと思う。僕がさっきから何を言いたいかというと僕が周りの空気を凍らしてしまったのはしかたのないことだ・・・
この沈黙を一番に破ったのはやはり一番の年長者であり魔界の神である神綺だった。
「あなたアリスちゃんのことを知ってるの!」
興奮しているのかいつもは隠している背中の翼が顕現している。そのまま一気に詰め寄ってきたため僕は腰を抜かしてしまっていた。
そのあと驚きで固まっていた夢子たちの意識が戻って神綺を落ち着かせてくれるまで僕は恐怖で声も出せなかった。
このあと僕の身元調査とアリスについての事情調子が始まった。
結論から言うと僕のことなんかほったらかしでほとんどアリスのことを聞かれた。
「霖之助だったわね、さっきはごめんなさいね。ちょっと取り乱してしまって迷惑をかけたわね。それで話なんだけどみんなの様子からあなたが悪い奴じゃないことはわかったからいつまでもここにいていいわよ。」
「そうかい、それは助かるよ。僕もここを追い出されたらどうしようか心配だったんだ。」
さっきとは打って変わって大人の対応し、その中にをする神綺をみてさすがは魔界の神だと実感させられる。
「それと、話は変わるけどあなたアリスちゃんのことを知ってるの?」
「結論を言うと知っているが、詳しくはただで教えるつもりはないよ。」
神綺は「アリス」のことを聞きたくて仕方ないみたいだ。だから僕はこの話を切り口に魔界の道具や世界について教えてもらうつもりでいる。
「何がお望みなの簡単なことならすぐにでも用意するわ、でもあまり無理な要求だったらどうなるかわかってるわよね。」
「安心してくれちょっとしたお願い事だ。第一逆らったところで僕に勝ち目はないからね。」
「ふふ、それもそうね。それであなたの言うお願い事って何?」
神綺の声色が柔らかくなったことを確認して僕は胸をなでおろした。さっきのこともあり1対1で取引をするのが正直怖かった。本音を言えばサラやルイズが一緒にいてほしいと何度も思った。
「ああ、お願いは、魔界の道具と本を見してほしいのだが。あと出来れば魔界の街を案内してほしい。」
「そんなことでいいの?それくらいだったらこんな取引しなくてもよかったのに。」
「それもありがたいが、ただ情報にも価値があるし僕だけが提供するのが商売人として気に食わなかっただけだよ。それに君がアリスのことを知りたい気持ちが大きい様に僕は魔界の道具や本のことを知りたい気持ちが大きいんだよ。価値観なんて人によってちがうんだから。」
「あなた面白いわね。まあ、これで取引は成立ね、本はこのパンデモニウムの中にある書架にほとんどしまってあるから勝手に見てもかまわないわ。道具だけど書架の隣の部屋の物置にいろいろあったはずよこれも勝手に見たりさわったりしてもいいけど呪いや魔術がかかっているのもあるから気をつけるのよ。それと案内はまた今度でかまわないかしら。」
「ありがとう、いろいろ見させてもらうよ。それじゃあアリスのことだな。」
それから僕はアリスが幻想郷でどう過ごしているかを話した。上海や蓬莱のこと、魔理沙や霊夢とのかかわり、そして人里での人形劇が人気でみんなから慕われていることを。
アリスの話を聞いている間、神綺は遠くに行ってしまったわが子を思う母の表情をしていた。
その顔を見たとき僕の心の中にほんの少しモヤがかかったような気がした。たとえるなら澄んだ湖に1滴だけ不純物が混ざりこんだような、小さいが拭いきれない何かがあった。
「こんな感じかな。それじゃあこれからお世話になるよ、改めてよろしく頼むよ。」
「こちらこそよろしくね。私は大抵はここか高台にいるから何かあったら訪ねて頂戴。」
「それじゃあ失礼するよ。」 「お休みなさいね、霖之助。」
「っ!ああ、お休み。」
僕は自分に割り当てられた部屋に帰ってから考えていた。なぜ神綺の最後の言葉にあんな動揺してしまったのか。
「コンコン」
考えごとをしていたらドアをノックする音が響いてきたので今回の疑問は保留にしておくことにした。
「誰だい?」
「サラだけど入っていいかな。」
サラかこんな遅くに何か用事でも言い忘れたのだろうか。
「かまわないよ」
そういうとサラが部屋に入ってきた
「こんな遅くにどうしたんだい。」
「特に用はないけど・・・強いて言うなら霖之助が心配だったからかな。」
「なにか心配されるようなことをした覚えはないのだが。」
「霖之助が神綺様と話す時間が長かったから何か問い詰められているのかと思ったんだよ。」
僕はそんなサラを安心させるため頭をなでてあげた。
「ちょっと長話になっていただけだよ。それにこれから当分ここに居候になるからね。」
「えっ、霖之助まだ当分ここにいてくれるの。」
「まあ、そういうことだね」
「やったー、じゃあ、一緒にあそぼうよ。」
「仕方ないな。でも今日はもう遅いからまた明日だよ。」
「うん、わかった。心配だから指切りしよ。」
「っ!」
「指切りげんまん嘘ついたらはりせんぼんの~ます指切った。約束だよ。」
そう言ってサラは帰って行った。
「さっきまた何か違和感を感じたな。」
まあいいか、気にしないでおこう。そう自分に整理をつけてベットの中に入って行った。
この沈黙を一番に破ったのはやはり一番の年長者であり魔界の神である神綺だった。
「あなたアリスちゃんのことを知ってるの!」
興奮しているのかいつもは隠している背中の翼が顕現している。そのまま一気に詰め寄ってきたため僕は腰を抜かしてしまっていた。
そのあと驚きで固まっていた夢子たちの意識が戻って神綺を落ち着かせてくれるまで僕は恐怖で声も出せなかった。
このあと僕の身元調査とアリスについての事情調子が始まった。
結論から言うと僕のことなんかほったらかしでほとんどアリスのことを聞かれた。
「霖之助だったわね、さっきはごめんなさいね。ちょっと取り乱してしまって迷惑をかけたわね。それで話なんだけどみんなの様子からあなたが悪い奴じゃないことはわかったからいつまでもここにいていいわよ。」
「そうかい、それは助かるよ。僕もここを追い出されたらどうしようか心配だったんだ。」
さっきとは打って変わって大人の対応し、その中にをする神綺をみてさすがは魔界の神だと実感させられる。
「それと、話は変わるけどあなたアリスちゃんのことを知ってるの?」
「結論を言うと知っているが、詳しくはただで教えるつもりはないよ。」
神綺は「アリス」のことを聞きたくて仕方ないみたいだ。だから僕はこの話を切り口に魔界の道具や世界について教えてもらうつもりでいる。
「何がお望みなの簡単なことならすぐにでも用意するわ、でもあまり無理な要求だったらどうなるかわかってるわよね。」
「安心してくれちょっとしたお願い事だ。第一逆らったところで僕に勝ち目はないからね。」
「ふふ、それもそうね。それであなたの言うお願い事って何?」
神綺の声色が柔らかくなったことを確認して僕は胸をなでおろした。さっきのこともあり1対1で取引をするのが正直怖かった。本音を言えばサラやルイズが一緒にいてほしいと何度も思った。
「ああ、お願いは、魔界の道具と本を見してほしいのだが。あと出来れば魔界の街を案内してほしい。」
「そんなことでいいの?それくらいだったらこんな取引しなくてもよかったのに。」
「それもありがたいが、ただ情報にも価値があるし僕だけが提供するのが商売人として気に食わなかっただけだよ。それに君がアリスのことを知りたい気持ちが大きい様に僕は魔界の道具や本のことを知りたい気持ちが大きいんだよ。価値観なんて人によってちがうんだから。」
「あなた面白いわね。まあ、これで取引は成立ね、本はこのパンデモニウムの中にある書架にほとんどしまってあるから勝手に見てもかまわないわ。道具だけど書架の隣の部屋の物置にいろいろあったはずよこれも勝手に見たりさわったりしてもいいけど呪いや魔術がかかっているのもあるから気をつけるのよ。それと案内はまた今度でかまわないかしら。」
「ありがとう、いろいろ見させてもらうよ。それじゃあアリスのことだな。」
それから僕はアリスが幻想郷でどう過ごしているかを話した。上海や蓬莱のこと、魔理沙や霊夢とのかかわり、そして人里での人形劇が人気でみんなから慕われていることを。
アリスの話を聞いている間、神綺は遠くに行ってしまったわが子を思う母の表情をしていた。
その顔を見たとき僕の心の中にほんの少しモヤがかかったような気がした。たとえるなら澄んだ湖に1滴だけ不純物が混ざりこんだような、小さいが拭いきれない何かがあった。
「こんな感じかな。それじゃあこれからお世話になるよ、改めてよろしく頼むよ。」
「こちらこそよろしくね。私は大抵はここか高台にいるから何かあったら訪ねて頂戴。」
「それじゃあ失礼するよ。」 「お休みなさいね、霖之助。」
「っ!ああ、お休み。」
僕は自分に割り当てられた部屋に帰ってから考えていた。なぜ神綺の最後の言葉にあんな動揺してしまったのか。
「コンコン」
考えごとをしていたらドアをノックする音が響いてきたので今回の疑問は保留にしておくことにした。
「誰だい?」
「サラだけど入っていいかな。」
サラかこんな遅くに何か用事でも言い忘れたのだろうか。
「かまわないよ」
そういうとサラが部屋に入ってきた
「こんな遅くにどうしたんだい。」
「特に用はないけど・・・強いて言うなら霖之助が心配だったからかな。」
「なにか心配されるようなことをした覚えはないのだが。」
「霖之助が神綺様と話す時間が長かったから何か問い詰められているのかと思ったんだよ。」
僕はそんなサラを安心させるため頭をなでてあげた。
「ちょっと長話になっていただけだよ。それにこれから当分ここに居候になるからね。」
「えっ、霖之助まだ当分ここにいてくれるの。」
「まあ、そういうことだね」
「やったー、じゃあ、一緒にあそぼうよ。」
「仕方ないな。でも今日はもう遅いからまた明日だよ。」
「うん、わかった。心配だから指切りしよ。」
「っ!」
「指切りげんまん嘘ついたらはりせんぼんの~ます指切った。約束だよ。」
そう言ってサラは帰って行った。
「さっきまた何か違和感を感じたな。」
まあいいか、気にしないでおこう。そう自分に整理をつけてベットの中に入って行った。
>作品を複数に分ける時は、
>「それぞれで完結している・話の展開上そこで区切りがつく」事を基準にして下さい。
約束ですよ
どうしてこんな変なところで区切るんですか。