(注意:こいしのキャラがぶっとんでるので、苦手な人は注意して下さい)
「星熊勇儀、節分行事の鬼役をお願いできませんか?」
宴会の場に来て何を言い出すのかと思えば、古明地さとりはそんなことを言った。前々から思っていたが、この妖怪、空気を読めない所がある。ただでさえ嫌われ者、というと語弊があるか。控えめに言って地底でも浮いている地霊殿の主が、まあ四六時中やっているから仕方ないとは言え、宴会の中にやってくるもんだから。皆ぴりぴりとはしないまでも様子を伺っているというのに。
その上でこんなことを平気で言ってくるのだから、度胸があるのか、それとも単に失礼なのか。前々から思っていたけど、こいつ正直嫌われてるからって開き直っているだろう。
「ええ、今更少々嫌われたところで問題はありません」
「その物言いがさ、少なくとも、ものを頼みに来たって態度ではないだろう。ま、私は気にしないけどさ」
「頼みに来たのは本心です。ですから、報償は払います。それとも這いつくばってお願いをしなければなりませんか。裸になって土下座すれば満足ですか」
「だからさ。そういう卑屈な物言いがさ」
「慣れてますから」
プライドも何もかも投げ捨ててやがる。バランスが悪いんだよなぁ、こいつ。自分から嫌われよう嫌われようとしてるみたいに振る舞うから、余計に嫌われる。
「慣れてますから」
「分かったから。で、何でいきなり節分なんだい。地底じゃそんなこと言い出す奴なんていなかったろ。人間もいないしそんな風習絶えて久しいのに、何故今更節分なんて」
「ええ。私のペット……お燐と空がですね。時折神社に遊びに行くのですが、その時聞いてきたようで」
「地上に遊びに行く? お前さんのペットは、お前さんよりも社交的じゃないか」
「糞にたかる蠅よりも卑しいもので。地上に着ていく服がありません」
「だー、本心そのままだよ。それ以上のことなんか言っちゃいない。お前が塵以下の何の価値もない奴だなんて言ってない。裏を読むんじゃない、心を読め」
「『鬼に豆をぶつけて退治するんだよー! そしたら鬼は言うんだ。『トリックオアトリート!』甘味と死の遊戯、どちらが良いか選べ。死亡遊戯だよ! 素敵だね!』そう言うもので」
「色々と突っ込みどころはあるが、それ本当にお前のペットが言ったのか? お前の無意識な妹じゃないのか?」
「やめなさい! 妹を淫らな欲望で汚すのは」
「考えてないよ! お前の方が何を考えてるんだよ!?」
「ペットも節分のことを聞いたようですし、妹もそう言うもので」
「なんだ。要は、可愛い妹の為に色々してやりたいと思ったのか」
「色々してやりたいだなんて……なんて面妖な……」
「お前の思考の方が余程面妖だよ! 真面目に聞けよ!」
「まぁ、そうですね。珍しく妹も死亡遊戯をしたがっているようですし」
「死亡遊戯メインなの!?」
「お願い、できますか?」
さとりはそう言って頭を下げた。そういうところがな。いつもそうやっていればいいのに。
「あぁ、構わんさ」
「本当に?」
「あぁ。……というか。そんなに長々と話してもらわなくったってするつもりだったよ。むしろつまらない話のせいで止めとこうかと思ったよ」
「嫌われてるの知ってたから、少しは雰囲気を和やかにしようと思って。逆効果でしたか。それはどーも、気を悪くしてすいませんでしたァ。これでいいですか」
「お前本っ当むかつくな!」
やっぱり止めておいてやろうかと思ったが、一度承諾したものを覆すのも気が悪い。
ふん、節分か。
今の世の中、子供達は「怪しい人についていっちゃいけません」と言われて育つんだと。「悪いことしてると鬼が出る」とかじゃないんだ。そういう空想の存在を何となく恐れる風潮なんて、もう存在しないんだよ。あぁ、下らない。結局私らなんて必要なかったってことさ。でもさ、人間も気付いたんだよ。鬼は自分達なんだって。はは、醜い人間どもが。相喰らい憎しみ合って、滅びるがいいさ。我々は存在悪で、対応する善を立てる役目だった。今や倫理の無菌室の中で、社会的だの、公共性だの、善意の海の中で人間は苦しむのさ。耐性がないからちょっとのことで大騒ぎして、何も知らない子供ばかりが悪意と善意の在処に惑う。はは。苦しむがいいさ。悪を滅ぼしたら、代わりの悪が膿のように出てくる。鬼と人間は表裏一体。そうさ、人間は悪に他ならない。その事実から目をそらすため、悪の役目を、長いこと幻想の隙間から、果たしてやってたっていうのにさ!
私達の怒りは、卑怯卑劣な人間に向けられたもの。だが、その原初は、私達が必要のないものだと思い知らされた、その現実に打ちのめされたことだった。
必要のない存在。必要のない生。だが我らは生きている。
身体はまだ動く。向かうべきところは最早、無い。八つ当たりのように酒をくらってぐずぐずと抜かしている他には。
幻想郷には感謝している。怨霊を抑える役目を得、やがてその役目も地霊殿の連中に任せたけれど、その頃にはもう町が出来上がっていて、それぞれの生活があった。
今、我々はひどく人間的だ。超人的な力であるとか、術であるとかは、最早必要のないことのように思える。
だが、我々の中には、未だ残る矜持がある。人に恐れられ時には神格化された、人と寄り添っていたという矜持。
鬼であったという自我が疼く。
ふん、節分か。今更、意味のないことさ。
「ぎゃおー! 食べちゃうぞー」
地霊殿。中庭。人型をしてるのは燐と空くらいで、あとは獣、獣、獣。獣が鬼を怖がるか。プラスチック製のお面を被った私の姿は、ひどく滑稽に思えた。獣達の目はひどく冷淡に見える。とりあえず五重塔は用意されていないようで、私は安心した。
「ひい! こ、怖いよお燐。私達食べられちゃうの?」
「大丈夫だから。あれ勇儀だから。全然怖がることなんてないんだから……はっ!」
かと思えば、そうでもないらしい。八咫烏の力を得たという妖怪烏、空はびくびくと私のお面を指さして震えている。私が両手を上げたまま鬼らしく、乱暴で威圧感を与えるように大股でのしのしと歩み寄ると、空は燐に抱きつき、燐は私を指さして言った。
「おくう、あれは悪よ! あれは全部食べちゃう鬼という生き物なのよ! でも大丈夫、あたいがおくうのこと守るから!」
「うわーん、お燐助けて-!」
何やら楽しんでいるらしい燐を無視して、空に顔を近付けてメンチを切る。瞳同士の距離は三寸もない。ひいいい、と震えている空の目が涙ぐんでいる。
「ぅおおおぉぉぉぉぉぉ……」
「ひ、ひぃいいいいいい……」
「うぐおぉおおおおおおお――――ッ!」
「うわ――――ッ!」
空が泣きながら逃げていく。あっはっは、と笑いながら見送った。なんだ、愉快愉快。こんな風だったなあ。あの頃は血の匂いは避けられなかったけど、今の平和ボケした世の中、あんな風に怖がってくれる奴がいるだけで有り難い。
「おくう、アレを使う時だよ!」
お燐が危うい何かを引っ張り出している。鬼の勘だ。アレは、ヤバい。
ちょっと待て。
「おい、アレって何だ……」
その時。耳元で衝撃波が響いて、飛来した物体は彼方へと飛び去っていった。
面を触ってみる。
角の部分に穴が空いて、焼け焦げてしゅうしゅうと音を立てている。
「ちっ、ちっ、ち……あんたの相手は、私だ」
振り替えると、そこにいる何故か黄色いジャージ姿の古明地こいし。その指の間には豆が握られていて、さっき飛来した礫もそれであるらしかった。……当たったら豆とか関係なしに死ぬと思うんですけど。
「……あのさ、服装とか色々言うことあるけど。とりあえず、死亡遊戯はブルース・リーで、ジャージ着てるのはジャッキー・チェンだからな」
「問、答、無用ッッ」
音速を超える豆の弾が飛んでくる。弾幕で鍛えた私もこれには敵わない。
「止めさせろ! おい、さとり!」
「こいしったら、こんなにわんぱくで元気に育って」
うぉい! ハンカチで涙を拭いている姉は最早役に立ちそうもない。第二弾、三弾と飛来する礫を躱しながら、こいしに呼びかける。
「おいこいし! お前拳法家なら拳で勝負しろ!」
「愚かな。この私に拳で勝負を挑むか」
よしよし、乗ってきた。力なら負けはしない。ゆらりと両腕を前に突き出すこいしは妙に拳法家ライクだけど、まさか本当に力があるというわけじゃ――
「うわ!」
音もなく突き出された拳を一瞬の判断で躱す。その拳速、目で追うことも敵わなかった。思えばさっきから礫を高速で投げていたが、それも常人には出来ることではない。
「ふっ――うちのこいしを甘く見たわね」
「何?」
「そう。こいしは最早無想の境地に至っている! かつて達人は言った――『考えるな、感じろ』何も想わず、ただ受け止め打つ。功夫のキレは軽妙巧緻、力は百万力。私の妹に勝てる者はいないわ。こいし、今やあなたこそが、世界最強の妹――うっ」
ぺし、と音を立てて、私が放った豆がさとりの額に当たる。
「能書きがうるさいよ。要は何か分からないけど強くなったってことだろう」
こいしに向き直る。こいしは構えたまま、私を待っている。
「待たせたね。さて、こいし、やろうか――」
「――来い。怪力乱神を、持つ者よ」
風が一陣吹き、戦いの始まりを告げる――
「よーし、準備は完了!おくう、チャージ始めて!」
そのとき。先ほど燐が持ち出した何かから、凄まじいマシンノイズ。あまりに巨大な砲身と巨大な発電機に、空が繋がれている。
「ちょ、何それ!」
「いやいや、ちょっとお手伝いをね!」
電流が疾り、轟音と共に高速に射出された弾が――こいしの額に命中する。倒れ伏すこいし。
「……いや、何だよそれ」
「河童の技術と山の神社のアイデアを融合した超高電磁射出砲……レールガンさ!」
「…………」
「ちなみに弾は豆だから安全なのさ」
僅かな沈黙が流れた。むくりとこいしが起き上がる。
「この程度で、私が敗れると思うてか!」
「……おくう、第二弾発射用意!」
「ちょっと、だから、何なんだよぉ!」
こいしがどこで習ったか拳法もどきのようなもので襲いかかると、後ろからは援護射撃が飛んでくる。
「ちょ、ちょッ……」
「さあ、我が拳にて新たな世界の目覚めを迎えるが良い!」
「おくう-、エネルギー足りないよー」
「いい加減にしろ、お前らぁ!」
怒気を孕ませて一喝。皆、獣達さえ空気の変化を感じ取り、一瞬の内に静まり返った。
「……おいさとり。これが、お前の言う節分の行事なのか?」
「…………」
「お前が頼みに来たんだぞ。確かにお前は死亡遊戯がどうとか言ってたけどさ」
「……では、どういうのが良かったのです?」
「普通は、豆を投げて退治した、とかそんな分かりやすいのがいいんだろ。こっちだってそのつもりで来てるのに、なんだこの乱痴気騒ぎは」
「クッ。そんな、豆投げてきゃっきゃうふふって、そんなのがしたいって。クッ、フフッ、可愛いッ」
「おいッ!」
本気で頭が痛い。怒りで頭がぴりぴりしている。面を剥ぎ取って地面に投げた。
「……もういい。お前らは、鬼の誇りを馬鹿にした」
「ふん。何かと思えば、下らぬ」
「お前は黙ってろよ」
「ごめんなさいね、こいしったら私以上に空気が読めないから」
「そもそも空気とは何だ? そんなもの分かるようならば、私が私たる所以もなかろう。下らぬ」
ざり、と音を立ててこいしの眼前に立つ。こいしも相対するように、余裕たっぷりににやりと頬を釣り上げて私を見上げた。
緊張した空気が場を支配する。
……沈黙を破ったのは、ぺちぺちと場にそぐわない音だった。
ぺち。ぺち。
衝撃の殆どない、礫の飛来。だけど種族の所以で、私の肌には劇薬を塗りつけられるような痛みが走った。
「や、やめろ。お燐に、さとり様に、こいし様に……ひどいこと、するなぁ!」
ぐずぐず泣きながら空が、レールガンの弾倉から豆をつまみ上げてばらばらと投げつけてくる。ぢり、ぢりり。昂ぶった血と共に、蘇る記憶。両親が死に、泣きじゃくる子供。
私が殺した両親の子供。私の仲間達が喰らった両親の子供。
どうして。どうして殺したの。
鬼だからさ。鬼は人を喰う。そして、いつか退治されるのさ。
どうして。
人が、人を襲う生き物だからさ。人が人を襲うという事実を遠ざけるため、鬼が生まれた。人が人を襲えば、あいつは人じゃない、鬼だと。人を喰らう鬼だと。人を殺し物を奪う者は鬼、人を犯す者は鬼。
くひゃひゃひゃひゃ!
そうさ。その人間のお為ごかしの為に、お前は喰われるのさ。
「――ふ」
「あ、中二的思い出し笑い」
さとりがまた軽口を叩く。心を読まれている。何を考えているかも。
「満足した! やはりここは幻想郷だ。ちょっくらふざけられた程度で、誇りがなんだと抜かしていれば、その方が馬鹿にしているよな。おい、空!」
ぱらぱらと投げつけ続けていた空が、びくりと身体を震わせて止まる。
「豆を投げた、お前の度胸に免じて許してやる! そら、もっと投げてみなよ。このくらいじゃ鬼は負けたりしないぞ」
「何よ、楽しんじゃってるじゃない」
「そうさ、鬼は退治されるものだからな。こういう戯れが楽しいのさ」
罪は罪、存在そのものに染みついた原罪。
だが、その原罪の故に今がある。原罪を持って現在と成す。
鬼は鬼、人を襲うもの。それを示すのは、今やこうした節分に代表される行事や、各地に残る伝説でしかない。
それを思えば、こいつらの悪ふざけだって許してやれる気分になる。また豆がぺしぺしと飛んでくる。燐が豆を投げるようにしたことで、空もまた豆を投げつけているのだった。地面に投げつけた面を拾った。
「ぐお――――!」
「うわ――――!」
空が喚く。喚きながら投げつけてくる。苦しみながら暴れる演技をする。あぁ、くっだらない。でも、そんなことが無性に楽しかった。思えばさっきのことだって、もっと楽しめば良かったのかもしれない。ふん、とこいしが一人、つまらなそうだった。
「おい! 鬼」
「何よ、こいし」
「甘味は持ってきたか?」
いや……だからさ。
「それ、ハロウィンだし。そもそも、あんたが用意する側でしょ?」
こいしは打ちのめされたようだった。
夜は地霊殿で宴会になった。お酒となれば遠慮はしないのが勇儀姉さんの流儀だから、ずかずかと上がり込んで遠慮なく飲んだ。いつもじゃ消費しないほど飲んで、何度か空と燐が買い足しに出て行っていた。
「それにしても、勇儀。お疲れ様でした」
「お? なんだよ、何も出ないぞ」
「えぇ。充分にしてもらいましたから」
燐も空も、こいしも酔っ払って寝こけている。
「つまらないことしちまったよ。忘れてくれると助かる」
「いいえぇ。私の預かり知らぬ事とは言え、気にしていませんよ。とりあえず燐には、またお仕置きをしておかないと」
可哀想に。あの子らはあの子らなりに楽しもうとしただけだろうに。まぁ、ぶち壊しにしたのは私か。何にせよ、つまらないことしちまったなぁ。
「どうして怒ったのか、何となく分かります」
「…………」
黙って、大杯を傾ける。
「鬼としての役割を成せることを期待していたんでしょう。それが、始まってみれば和気藹々として」
「してたか? あれが和気藹々に見えたのかお前には」
「あなたの期待通りでなかったのは確かでしょう」
それはその通り。……やっぱり期待していたのかな。私は自分自身のことを考える。
鬼、か。自分が鬼であると実感できることなんて無かったから。
鬼は心の底に罪悪を感じている。そうでなければ鬼である理由がない。我らは生まれた後、鬼として生まれたことを呪う。人と同じ生き方ができるのに、できない。人とは相容れないものであるからだ。
鬼は人を襲うのは、実のところ、理由は二つある。一つは血の中に眠る本能だ。人の血肉は、我々にとって甘露であるし、英雄の血から生まれた人と鬼の混血は強烈な個性を持つ。元来、人と鬼は交じり合うものになっているのだ。人が悪を持つように、鬼は善を持つ。そのどちらも、暗がりに隠されている。
そして、もう一つ。それはもっと単純だ。生きていけないからだ。痩せて枯れた土地しか持たず、商売をすることもできず。自然、細々と生きる者達の他は、奪い喰らうことを生業にする。
元来人を襲うことは、その存在の理由と合致する。だから皆後ろ暗い気持ちなど持たず、それが当たり前だと振る舞う。
だけど、その根底には常に疑問がつきまとう。何故だ。何故、人と交わって生きては行けぬ。人を殺し奪ってしか、人と交われぬ。
血肉の甘露に感涙しながら、我らは自らの生を呪う。逃れられぬ定めだと、生を呪う。
我らが……鬼が、嘘をつかず、騙すことがないのは。自らの中に眠る罪悪を本当のものにしてしまわないためだ。せめて、自分に嘘をつかぬよう、誤った道とは言え、精一杯に生きるためだ。
「随分と、厄介な生き方をしているのね。あなた達は」
「あぁ、そうさ。厄介な生き方も考え方も、さ。それで出て行った奴もいる。だが、当の本人はそんなこと忘れて、気ままに生きてるだろうがね」
「それが、どうして満足したんです?」
「鬼は退治されるものだからね。空に豆を投げられた時、私が考えていたこと、お前も読んでいただろう」
「子供のことですか?」
「あぁ。あんなことは日常茶飯事さ。子供を喰らう、何度も何度も。そうして生きてきたんだ。それが正しいことだなんて、誰が思える? だけどな、私達には最後の希望があるんだ。それが退治されることさ」
「それは、それは……」
「私達は、自分が悪だと信じている。いつか退治されることが正しい。悪なんだから。そして、いつかその日を迎える。……ここにいる連中には、永遠に訪れないことさ」
「だから、空に豆を投げられた時……」
私は何も答えなかった。さとりにはそれで分かるはずだった。
「お空には感謝しないといけませんね」
「まぁ、私は頼まれたからには、節分という行事をきちんとしないといけない、って気持ちがあったくらいさ」
何とまぁ。さとりは呆れたように言った。
「それで怒ったのだとしたら、あなた達はクソのつく大真面目ですね」
「あぁ、当然さ」
「クソ勇儀」
「ただの悪口じゃないか。怒るぞ」
続けて下さい、とさとりは言った。こいつ、どこかでふざけないと喋れないのか。シャイなのか。
「私がシャイなのだとすれば、こいしなんてトゥシャイシャイガールよ」
「意味が分からん。……とにかく、鬼なんてのはさ。自分らに課せられた不真面目な生を、クソ真面目に生きるんだ。何にしたって真剣になる。そういう種族なんだ」
それなりに頑張りなさいな、とさとりは何の慰めにもならない言葉を投げてよこした。
こいしちゃんはフリーダムな子だから仕方ない
面白かったぜ
あと主任なにやってんすか
ああ今日も平和ですねぇって言ってあげたい気分になります。見ていて飽きない。
でも、これはこれで妙な空気が素敵なので何とも言えないです。
鬼という種族のあり方に着目した鋭い考察に、唸らされました。
作者さんはわりと素で勇儀姐さんのことを理解してあげてるんだろうなぁ、と
レールガンで豆を撃つって、鉄分豊富すぎ