「あった」
ガサガサと草木を掻き分け、早苗は森に入った。
腰の辺りまで伸びている草を、足を広げて大股で踏み分ける。
「よ、よいしょ」
外の世界から持って来た体操着がとても役に立った。ぐんぐん伸びるし、草があたっても痛くない。
スカートのまま林に入ると、雑草が中に入り込んでくることがままある。あの感触はとても嫌だった。
草が擦れると足が腫れるし、虫に刺されていることもある。
こんな山の中ではこの体操着に敵う物は無い。
以前はださいださいと言っていたが、体操着様々だ。
早苗は軍手で木に掴まりながら、目指した植物の元に辿り着く。
榊の青々とした木が生い茂っていた。
「山の西の山麓にある榊を取ってくるんだ」
諏訪子がそう言って早苗に命じたのが、つい昨日のことだ。
この幻想郷に来て、早数ヶ月が過ぎている。幻想郷がどんな所か見て廻るより、引越し後の日々の神事や雑事の方が忙しい。
諏訪子は神事に用いる榊の葉に強いこだわりがあるらしく、自分で厳しく選定したものしか使うことを許可しない。
「いいじゃないか。べつに榊なら。どれも一緒だろ?」
神奈子はこう言った事には一切頓着しない。一見こだわりが強そうで、実はなかなかルーズなのが、神奈子であった。
「いーや!あそこの榊で無いとダメだね。あの葉の重ねの厚さ、色合い、そして何よりもエッジの鋭さ。あの山の榊でないとダメだ」
そしてここと言う所で頑固なのが諏訪子の方なのだ。
早苗も最初は神奈子が何かと諏訪子を引っ張りまわしていて、諏訪子は鷹揚なので、神奈子の方が難しい性格なのかなと思っていたが、本質的には全く逆だった。
(いいかい早苗。西の山麓だよ。そこにある榊を取ってくるんだ。林の表にあるのはいけない。なるべく奥に咲いているのをとってきな。枝振りの見分け方を教えるからね。メモするんだよ)
早苗は諏訪子に言われた通りの榊の木を選び、ばさばさとそれを刈り取っていった。
「ふ~~う。これくらいかなぁ?」
たっぷり1時間ほど榊の木を刈り取ると、持って来た籠の中は榊でいっぱいになった。
「ふ~~う」
早苗は額にうっすらと滲んだ汗を拭った。
離れた場所から、低く、くぐもった滝の音が聞こえてくる。
「おべんと食べよっと」
早苗は籠を背負って林の中から抜け出した。
ドドドドーーーーッッ
川べりの岩場までくると、生い茂った木々の向こうに、滝が流れているのが見えた。
ベストポジションだと感じた早苗は、川べりの大きな平たい岩場で腰を下ろす。
「ん~~~!!気持ちいい~~~!」
外の世界にいた時は、どちらかと言うとインドア派であった早苗だが、今では幻想郷で目にする雄大な自然の景色の虜になっていた。
今はスカートでは無いし、誰も見ていないので、早苗は胡坐をかいて弁当の包みを開ける。
弁当は神奈子お手製の巻き寿司だ。
指で摘める位の小さなかわいらしい巻き寿司が、弁当箱の中に8つ入っている。
「おいしそー」
早苗は指でそれを摘むと、ひょいと一度に口に放り込む。
清涼な寿司の風味と、自然の空気が見事にマッチして、感動的な旨さだ。
「あ、いけない手洗わないと」
二つ目の寿司を摘もうとした時、自分の汚れた指先が目に止まった。
軍手をしていたとは言え、外での作業は汚れるものだ。
「綺麗な水だなぁ」
川で手を洗おうと、川の水を覗き込んだ早苗は思わず感嘆の声を上げる。
ここは川というよりは、ちょっとした湖の様なスペースなのだが、結構深い様なのに水の底までが、素晴らしく澄んで見える。
早苗はこんな美しい水を見るのは、テレビで見た以外は初めてだ。
「鏡みたいだなぁ~」
早苗は岩場から身を乗り出して、澄んだ水を見つめた。この分なら飲めるかもしれないなぁ、とか思いながら、早苗は澄んだ水底を奥まで目で辿った。
手前から奥に目線を移して行くと、奥の方の水の底に人影が見えた。
「え?」
早苗はびっくりして目を凝らした。
足元から10メートルくらい先の水の中に、真っ直ぐ立っている様な、人のシルエットが見える。
早苗はがばっと顔を起した。
「ひっ」
川の水面に人の顔が浮かんでいた。
顔半分だけを水面に出し、じっとこっちを見つめている。
「…………あ……ああ……」
早苗は金縛りにあった様に固まっていた。
幻想郷には御伽噺で出てくる妖怪達がいるんだという話は、諏訪子から聞いていた。こっちに来てから、早苗は何度か遠目で妖怪を見たことがあるが、実際に真近で会ったり、話したりしたことはなかった。
遠くから見た彼らは、まるでサファリーパークの動物達の様で、ひどく現実感にとぼしかったのだ。
水面に浮かんだ顔は瞬きもせずに、じっとこっちを見つめている。頭に緑の帽子をのせている以外は、どんな姿形をしているのかも分からない。
ちゃぽん!
突然何の前触れも無く、顔は水の中に潜った。
水面には静かに波紋が広がっていく様子が見えるだけだ。
早苗は完全に固まっていた。
逃げないといけないのだが、そんな事を考える余裕すらない。森で熊に遭遇したように、早苗の体は硬直していた。
ざぱあぁぁっっ!!!!
突然大きなものが水から跳ねた。
早苗は口からひゅっと音を出して、その場でビクリと飛び跳ねた。あまりの事に「きゃあ」の一言も出ない。
ばちゃっ!!
早苗から20メートルほど離れた岩場に、人の「様なもの」が立っていた。
早苗は、止まってしまうのではないかと思った心臓を押さえ、その生き物を見ていた。
人間でないのは、何故か一目で分かった。
緑色のツナギの様な、ワンピースの様な服を来た女の子が、全身から水滴をびたびた滴らせながらこっちを見ている。
女の子はえへらえへらと気味の悪い笑みを浮かべていた。
足を岩の上でガニ股に開き、中腰だか前傾だかの中途半端な体勢で、手を体の前でふらふらと泳がせている。
(よ……妖怪だ妖怪だ妖怪だ妖怪だ妖怪だ妖怪だ妖怪だ妖怪だ……っっ!!!)
早苗は胸の内で同じセリフを連呼し続けた。
遂に見てしまった。妖怪が目の前に居る。逃げなきゃ。
早苗の頭の中で、様々な言葉がぐるぐると廻り始めた。
幻想郷には危険な妖怪もまだまだ沢山いるから注意しろと言うのは、普段から二柱にイヤと言うほど言われ続けていた。
「お、お前……人間か?」
突然相手が話しかけてきた。
にへらにへらした顔で、こっちを指差している。
「お前……人間? ……人間だよね……?」
早苗は何度もコクコクと頷いた。
頷いてから早苗はしまったと思った。人間じゃないフリをしてやりすごせばよかったと思ったからだ。
「そっかあ……人間かあ……!! 人間かあ……!!」
女の子はさも嬉しそうにビタンビタンと手を叩いている。
手を叩くたびに、水滴があたりに飛び散るのが光って見えた。
帽子にひっかかっていたのか、水草がビランとツバから垂れ下がった。
「…………っっ!!」
早苗は何とか自分を叱咤して体を動かした。この場から逃げ出すために、手をついて片膝を立てる。
突然女の子があわてて大声を出した。
「まって!」
「ひ……っ」
「べ、べつに……と……取って食べようってわけじゃないんだ……! ……そうなんだ……!」
女の子は半笑いのままもう一度「取って食べようってわけじゃないんだ」と口のなかで呟いている。
早苗としてはそんなことを言われたところで信じられるわけが無い。
早苗は外の世界にいたころに、痴漢に迫られた時の事を思い出した。
相手がなにか別の生き物の様に見えた。早苗にとっては嫌な思い出だが、今の状況はその時の場面と嫌でも重なった。
「か…………河童…………さん…………?」
早苗は全身全霊で声を絞り出した。
今この場では、誰も自分を守ってくれる者はいない。何とか話が出来るなら、そこから活路を見出さないといけない。
幻想郷にきてから、二柱に弾幕の練習で随分揉まれている。いざとなっても十分対応できる筈なのだ。とにかく落ち着く事だ。
「ひゃ!?」
少女は手をぱーにしたまま固まった。
目を見開いて、口を半開きにして間抜けな表情で硬直している。
「か、河童「さん」だって……!? か……河童さん!? …………河童さん…………!?」
少女はそう言うと、顔中をべたべたと触り始めた。
からだをくねらせて、もげもげと捩らせ始めた。
早苗はきっと凄く恐怖に引きつった顔をしていたに違いない。
ただ、今は何とか逃げるスキを作ろうと、懸命に少女から目を離さないでいた。
「そ……そんなぁ!!「河童さん」だなんて……!「河童さん」だなんて……! 照れちゃうよぉ……!!」
少女はうねうねと奇妙に動きながら、ビタンビタンと飛び跳ね始めた。履いているブーツに水が溜まっているらしく、がっぱがっぱと水滴が溢れている。
早苗は、恐怖と緊張でおかしくなりそうなのを懸命に堪えて、この奇妙な少女を観察し続けた。少女はどうやら「河童」で間違いないらしい。
外の世界でも名前を知らない人は居ないほど、超有名な伝説上の妖怪だ。
その「河童」が、目の前に、いる。
「そんな……人間に…………………………あれ?……………………」
河童の少女はひとしきりうねうねしていたが、急にその奇行がぴたりととまった。
さっきまでとは打って変わった怪訝な表情で、こっちを見ている。何かに気づいたようだ。何だ?
早苗は懸命に目で身の回りを追った。
「…………………………?」
河童はいかにも不安げな表情で、首を伸ばしたり、体を傾けたりしてこっちを見ている。ただ、それはどうも早苗を見ている様ではなかった。
早苗の周りの何か別のものを見ているのだ。
「……ねえ…………そ…………それって…………てっぽう…………?」
「え?」
河童は何かを指差した。
早苗は目で、その指先を追った。
「そ…………それ…………てっぽう…………?」
河童はもう一度言った。
(ああ、鎌だ。これを見てるんだ)
その指の延長線上には早苗の横に置いてある、折りたたみの鎌があった。
河童はさっき「てっぽう」とか言った筈だ。鎌は大きめで、金属と木の部分が合わさってる為、なる程鉄砲の様に見えなくも無い。
「……そうです」
早苗はさっきの失敗のせいもあってそう答えた。
これが鉄砲と言う事にしておけば、何らかのけん制になるかもしれないと思ったからだ。
「っうぁああっ!!」
早苗がそう答えると河童はいきなり尻餅を付いた。
びっくりして見ていると、河童はがくがくと震え、目に見えて怯え始めた。
「ううぅぅ……ぅぅぁあぁうぅぅ…………!!」
河童は岩場に尻餅を付いたまま、恐怖に顔を引きつらせ、呻いている。
逃げようとしているのか、辺りをうろうろと見渡してはいるが体が動かないらしい。
現金なもので、その姿に早苗の心は少しずつ余裕を取り戻し始めた。
早苗はその鎌を手に持った。なるべく鉄砲に見えるように、先の方を掴んだ。
「ぅぅうう………………ううわあああ~~~~~~~~~~っっ~~~~~~~~んん!!!!!!!!!!!」
早苗が鎌を持つと河童は大声で泣き始めた。
早苗はびっくりして固まる。
「ひどいよ~~~~~!!!! 私は何にも悪い事してないじゃないかぁぁ~~~~~~!!!! うわあああ~~~~~~~!!!!」
河童は大粒の涙を流しながらわんわん泣いている。
あまりに酷い泣き方だったので、早苗は最初はただ驚いていたが、次第にその河童がだんだんかわいそうに思えてきた。
ひょっとして本当に取って食うつもりは無いんじゃないのか?早苗の中をそんな思いが支配し始めていた。
そういえばここへ来る前、諏訪子が河童はおとなしいから大丈夫、みたいなことを神奈子と話していたような気がする。
早苗は今更ながらそんな大事な事を思い出していた。まあ、心に余裕ができたからだろうけど。
泣きじゃくる河童を見て、早苗は自分が凄く酷いことをしているような罪悪感にとらわれ始めた。
あの泣き方、怯え方。ひょっとして昔、鉄砲で何か酷い目に会った事があるのかもしれない。
「嘘です」
「うわわあああ===!!!! 私は何にもしてないのに~~~~~~!!!! わああああ~~~~~!!!」
「だから嘘ですって! 冗談です! これは鉄砲なんかじゃありませんから!」
早苗は声を上げて怒鳴った。
「うう……ホントに……?」
早苗の声が届いたのか、河童の泣き声はぴたりと止んだ。
早苗は河童に見えやすいように、木の取っ手から、鎌を出してみせてやる。
「ほら、折りたたみの鎌なんですよ。だから大丈夫です。ね?」
「うう…………ホントだ…………」
河童はすわったまま、涙と鼻水でぐちゃぐちゃになった顔をごしごしと拭い始めた。
ここまできたら、早苗は流石に悪い事をした気分になっていた。
「冗談ですよ。冗談。ジョークです。は、は、は……」
「な~んだ……。人間の「ジョーク」か。おどかさないでよ……」
河童はそう言って石を川に投げた。ボチャンという音ががして水が跳ねた。
「鉄砲が……怖いんですか?」
「鉄砲はすっごく恐ろしい道具なんだよ!」
早苗が声を掛けると、河童はぴょんと飛び上がった。
早苗は突然のことに目を丸くした。
「鉛の石を撃ち出す道具なんだっ!弓矢よりずっと早くて全然目に見えないんだ!!『ぽぁんっっ!!!』てすっごい大きな音がして、凄く気味の悪い匂いがするんだっ!! 鉄砲に当たったら死んじゃうんだよっ!!」
河童はあれだけ泣きじゃくっていたのに、打って変わって凄い勢いで喋りはじめた。
鉄砲がいかにおそろしいかを、身振り手振りで懸命に話している。
『ぽぁんっっ!!!』の所では、どうやっているのか本当に大きな音を出すので、早苗も思わずビクンと体を竦めたほどだ。
河童はひとしきり話し終えた後は、興奮したのかすっかり元のテンションに戻っていた。
早苗は先程までの警戒心は無いにせよ、やはり引いた気持ちであるのは間違いなかった。何と言っても妖怪と話をしているのだ。
こんな奇妙な体験をしている人はそうはいない筈なのだ。
「ね……お前……人間。……お前…………相撲できる??」
「へ? お相撲ですか?」
早苗は目を丸くした。相撲のルールくらいは知っていたが、ここで「できる」といえば間違いなく相撲をやらされるだろう。
昔話でみた通りだ。本物の河童相手に敵うはずが無い。
「わ、私は……出来ないんですよ……」
しどろもどろにそう言うと、河童は「な~んだ」と残念そうな顔をする。
「じゃあさ! じゃあさ! 何か「キカイ」持ってる?? 何でもいいんだ!「キカイ」もってる!?」
「へ?キ、キカイ……。機械の事……ですか……?」
「そうだよ機械だよ! 直してあげるよ! お前の機械直してあげるよ!」
河童は目をキラキラさせて叫んでいる。
二人の間には尚20メートルくらいの「間」があったが、河童の目が輝いているのがここからでも良く分かった。
外の世界にいる頃は携帯をいつも持ち歩いていたが、まさかここでそんなもの出すわけにはいかない。そもそも今は何にも持っていなかった。
ただ、この頃の早苗にはまだわかっていなかった。
河童達にはその携帯をも直すことが出来るくらいの技術力があるという事を。
「ご、ごめんなさい……。今は作業の途中だったから、持ってません……」
「ああ~……」
早苗がそう言うと、河童はとても残念そうな顔をした。
その表情を見て、早苗もなんだかすまない気分になってしまった程だ。
「いまはお昼を食べる所だったから……」
早苗はそう言って周囲を見渡した。弁当箱は無事だった。
「ああ、そうか~。お昼を食べてる所だったのか。それは悪い事をしたね~。許しておくれよ」
河童はそーなのかーと言う様な顔をした。
「じゃあ私もお昼にしよ~っと」
河童はわざとらしくそう言うと、ぽけっとの中から緑の棒を取り出した。
きゅうりだ。
伝承の通りだった。早苗は軽い感動を覚えた。
なんだか帰るに帰れなくなってしまった為、仕方なく早苗はお弁当を食べる事になってしまった。
ぽりぽり……
もぐもぐ……
二人は一定の間隔を置いて、しばらく無言で弁当を食べ始めた。
(はあ~こまったなあ~。どうしてこうなっちゃったんだろ……)
早苗は形だけの昼食を、もそもそと取り始めた。全然味など分からない。
河童はぽりぽりときゅうりを食べながらこっちをガン見していた。
(やっぱ興味あるよね~。そうだよね~)
早苗は泣きたい気持ちを抑えながら、野良犬に付き纏われたような気分になっていた。
「ね、ねえ……人間。そ……そっち行っていいかな……?」
遠慮がちな河童の声がした。そら来たと思いながらも、早苗はにっこりと微笑んであげた。笑顔は明らかに引きつっていた。
河童はうれしそうに立ち上がると、イヌの様に凄い勢いで痙攣し始めた。
ブーーーンと水滴が早苗の所まで飛んでくる。
ああ、やっぱり妖怪なんだなぁと、早苗は改めて変に感心した。
「えへへ……」
河童は器用にぴょんぴょん岩を飛び移ってやってきた。
早苗の居る平たい大きな岩の端っこに座り、体育座りをしてぽりぽりきゅうりを食べ始める。
妖怪が体育座りをしていることに、早苗は変なカルチャーショックを受けたが黙っておいた。
二人の間は尚も2メートルほどの微妙な感覚が開いている。
ぽりぽり……
「ね、ねえ……それは……なんだい?」
河童はしばらく遠目で早苗の弁当を見ていたが、耐え切れなくなったのかじりじりと近づいてくる。
早苗は、もうなるようになれと半ばヤケになっていた。
「これは、お寿司です」
「『オスシ』?『オスシ』て何?」
「いや、お寿司です。寿司ですよ。寿司」
「ああスシか! スシなら知ってるよ。ギュードンとラーメンも知ってるよ! 人間の食べ物だろ?」
河童は外国人観光客の様に胸を張っている。
そんな河童の少女の自慢をよそに、早苗は目の前にいる、初めて目にする妖怪というものの姿をまじまじと見ていた。
(うわぁぁ。これが「河童」かあぁ……!)
河童は明らかに人間とは異なる雰囲気を放っているものの、姿形はとてもかわいらしい少女の様だった。
年の頃は早苗よりも、3つか4つ程下にみえる。
目が青く、肌が人間よりも透き通っていた。血管の様なものが僅かに浮いて見える。全体的に透明感があって、妖怪と言うよりは妖精といった感じに見えた。
これが最初水から出てきたときは、本当に本で見たおどろおどろしい河童の様に見えたのだから不思議だ。
背負ったリュックが甲羅に見え、帽子が「皿」に見えたのだ。
「はあぁぁ~~~これがスシかあぁぁ~~~~~!! へえぇぇ~~~~~!!!」
河童は近くまでのそのそ這い寄って来ると、早苗の膝の上に頭を突っ込んで、覗き込む様にして巻き寿司を見はじめる。
(あれ?)
目の前に無防備に晒されている、河童の後頭部を眺めながら、早苗はあることに気がついた。
髪がサラサラに乾いているのだ。
彼女の服もそうだった。出てきたときはビタビタ水が滴っていたのに、今はすっかり水分が抜けている。
さっきのあのブーーーンの効果だろうか?
(へえーー。大したもんだなー)
さっきまで、どうにかして逃げようと思っていた早苗だったが、今は徐々に目の前の少女に興味が出てきているのを感じていた。
「ホントはもっと種類があるんだけど。これはその内の一つなんです」
「へえぇぇ~~~~!! 初めて見たよ~~~~~~!! へえ~~~~~~~~!!!」
河童は早苗の直ぐ横に正座して、寿司をガン見しながらきゅうりを食べている。
あげようかな? と早苗が思い始めていた時、痺れを切らしたように、河童が話しかけてきた。
「ね、ねえ……あ、あのさ……」
「なんですか?」
「わ……私のきゅうりと……お、お前の……その食べ物を…………交換してくれないか?」
河童はよだれを垂らさんばかりの勢いでずっと寿司を見続けていた。
「うん。いいよ」
「本当かいっっ!?」
河童はうおーぅと叫んで飛び上がった。
ぴょんぴょん飛び跳ねて喜びを全身で表現している。早苗は思わずクスリと微笑んでいた。
「じゃあ。どうぞ」
早苗は弁当箱から一つ寿司を摘み上げた。丁寧に両手をそろえて差し出している河童の手の上に、それを乗せてやる。
「カッパ巻きです」
「か、カッパ巻きだってぇ!!??」
河童の少女はぎょっとした顔をした。
たぶん河童の肉でも巻いていると思ったのだろう。早苗も小さい頃そう思ったことがあった。
「きゅうりを巻いてるんです。河童が大好きなきゅうりを巻いてるからカッパ巻きって言うんです」
「な……なあんだ! 脅かさないでよ……。人間のジョークはホント肝にわるいなぁ……」
河童はそう言うと自分の食べかけのきゅうりを丸ごと差し出してきた。
「はい」
「あ、ありがとう……」
早苗は生々しく齧り後のついたきゅうりを受け取った。良く見るときゅうりには、葉っぱのようなものがぐるぐる巻きつけてある。
シソの葉だと言う事がすぐにわかった。
(だ、大丈夫かな……コレ……変な菌とか付いていないかな……??)
失礼極まりないと知りながらも、早苗はまじまじとそのきゅうりの断面を見つめる。
「へえ~~~~!!! 人間っておしゃれだよね~~~~~。きゅうりをこんな風にして食べるんだね~~~~」
河童は手にしたカッパ巻きを、首を捻ったり、日にかざしたりして飽く事無く見つめている。
「おっしゃれだな~~~~!!! おっしゃれだな~~~~~!!」
ただのカッパ巻きをお洒落だなどと思ったこともないが、彼女の感動ぶりは早苗には素直に新鮮に映った。
高級チョコみたいな感覚なんだろうか?
「じゃあ、いただきま~す」
「はい……どうぞ」
河童はそういってひょいと寿司を口に放り込んだ。
もぐもぐもぐもぐ
上を向いたままの姿勢で、河童は黙って口を動かし続ける。
まるで夜の星でも見ているような眼差しで、河童は口を動かし続けた。
あまりに上ばっかり見ているので、早苗は空に何かあるのかと、つい見上げてしまったほどだ。
むぐむぐむぐ……
カッパ巻きのサイズなどたかが知れている。河童の口の動きは、次第に小さなものに変わっていった。
んぐ
飲み込んだようだ。
随分時間を掛けて食べたものだ。早苗はその一部始終を残さず見届けた。
(………………)
河童はぼーとしていた。
相変わらず、星を見上げるような表情で、空をぼけーと見つめている。
早苗は思わず、また釣られて空を見上げてしまう。
「ど……どう、ですか?」
「へ?」
「美味しかったですか?」
河童はびっくりした様にこっちを見ていたが、やがて「ああうんうん。おいしかった」と早口で言う。
そして暫く何か考えるように頭を抱えた後、搾り出すような調子で口を開く。
「びっっっくりだね~……」
「びっくり?」
「うん。こんな上品なモノ食べた事無いよ~~~。と~っても上品な味だね~~。やっぱり人間はすごいなぁ~~~。うん凄いよホント」
河童は他にもぺらぺらと何か喋っていたが、まだどこか放心したように表情が虚ろだった。
「……よかったら、もう1個食べます?」
「ええっ!? いいのかいっ!?」
「うん、いいですよ」
早苗がそう言うと河童は案の定、凄くびっくりしたように飛び上がった。
「あ、うう……。でも、わたし、もうきゅうりが……。それが最後だから……」
「だったら尚更ですよ。お寿司一個じゃ釣り合わないでしょ?」
「はああ……。お前……とってもいい人だね。人間ってとってもいいヤツなんだね。……思ったとおりだよ!!」
河童は早苗からカッパ巻きをもらうと、旨そうにそれを食べ始めた。
食べてる間にも、河童は「はあ~感動だな~」とか「一生わすれないよ」とか、大げさな美辞礼賛を並べ立てながら早苗に礼を述べていた。
早苗もつい気を良くして、寿司を一つまた一つと分け与えていくうちに、弁当箱の巻き寿司はすっかり無くなってしまっていた。
「はあ~~~~~~~~~~~~~~」
「美味しかったですか?」
早苗はあまりに河童が食べっぷりがいいので、すっかり上機嫌になっていた。
途中、思い切って貰ったきゅうりを齧ってみたが、それは早苗が今まで食べたどのきゅうりよりも美味しかった。早苗は、あっと言う間にそれを平らげていた。
「あ! アリガトウ。ございました」
突然、河童は急に思い出したように、手を付いて頭を下げ始めた。
「お、おそまつさま」早苗はそう言うのがやっとだった。
「今日は美味しいものを食べられたし、人間と話もできたし、人生最高の日だよ」
河童はそう言って、また身振り手振りで感謝の意を述べ始めた。
いつか必ず礼をするということも、何度も繰返した。
「……ねえ、ところでさっきからずっと気になってたんだけど、ひとつ聞いていいかい?」
「はい? 何ですか?」
「その箱は何だい?」
河童はひとしきり喋り終えた後、早苗の弁当箱を指差して言った。
外の世界からもってきた。プラスティックの弁当箱だ。何の変哲も無い箱である。フタにミミが付いていて、パチンと留めるタイプのヤツだ。
弁当が入っているのを、河童も見てる筈なのに、おかしなことを聞くものだと、早苗は首を傾げた。
「何って、お弁当箱ですよ?」
「オベントウバコって?」
河童はさっきと同じように、早苗の膝の上に頭を突っ込んで、弁当箱を嘗め回し始めた。
早苗はさっきもそうだが、距離の近さにたじろぐ。彼らには距離感の様なものが、人と違うらしいという事を、漠然と感じた。
気を許している証拠なのか、興味で忘れているのか判然としなかったが、どうやら後者のほうらしい。
「お弁当を入れる為の箱ですよ」
早苗は、これで説明になっているのだろうかと思いながらも、河童にそう説明する。
「お弁当を入れる為だけのもの?」
「そ、そうですけど……」
「なんでお弁当を箱に入れるの?」
「な、何でって……」
早苗はそういわれて逆に首を傾げた。
「そりゃあ、お、お料理が崩れたり、混ざったりしない為のものですよ」
「葉っぱに包んじゃダメなの?」
い、いや、そんなことはないけど。早苗は考えながら、なんでかな? と自分でも分からなくなっていた。
「ごはんとか入れたら崩れちゃいますし……」
「なんで丸めたりしないの? 崩れやすいままのごはんをわざわざ入れなくていいのに」
「う……」
早苗は言葉に窮した。
「と、とにかく。人間はそうやってお弁当を箱に入れて持ち歩くんです。そうやれば色んなお料理が楽しめるでしょ?」
「へえ~~~~~~~~」
河童はそう言うと、また「人間ておしゃれだよね~」とか言いながら、弁当箱を嘗め回し始めた。
弁当箱の存在にいたく感心しているらしい。
早苗はそんな河童の少女を見て、逆にカルチャーショックを感じていた。
彼女達の常識は自分とは違うのだという事が、漠然とながら理解できた様だった。
早苗と河童の少女はその後も、時間をわすれていろんなことを話し合った。
ここは河童の集落の近くだという事、河童は他にも仲間の個体がいると言う事、どうやら人間に憧れている様だと言う事も分かった。
「河童さんは他にもいるって、どれくらい居るんですか?沢山いるんですか?」
「いるよ? 沢山いるよ」
「どのくらい?」
「この岩場の岩の数と同じくらいかなあ」
早苗はここで、妖怪独特の表現、話し方と言うものを始めて味わった。
人間に比べて、妖怪は数字とか範囲の概念が薄いように感じられた。
年はいくつ? と聞くと、向こうの巨木を指差して「あの木と同じくらい」と言う。
そういわれると、早苗はなんだか分かった様な、分からない様な複雑な気分になるものだった。
河童は早苗に対して質問の嵐を浴びせかけた。
人間に対して、かなり細かい所まで詳しい様だったが、なかには間違った知識や認識もかなりあった。
寿司に対しても色々な事を聞いてきた。
その度に、さっきの弁当箱のように、早苗は説明に四苦八苦するのだ。
気がつけば、日が傾きかけ、辺りは暗くなり始めていた。
「あ、いけない。すっかり話し込んじゃった! もう帰らなきゃ」
「ええ~! いいじゃないか。もうちょっと話していきなよぉ」
帰ろうとする早苗を、河童は何度も押し留めたが、流石に二柱が心配しているだろうと思い、早苗は立ち上がった。
早苗はその時になって初めて、自分が名前を名乗っていないことに気がついた。
「私は東風谷早苗といいます。これからもよろしくお願いしますね? 河童さん」
「え? あ! うう」
早苗は手を差し出した。河童の少女は酷くたじろいでいた。
「ああ、これは握手といって友達になる為のしるしなんですよ? 私の手を握って下さい」
また変な誤解を招かない為に、早苗は一応説明する。
「ああ、あくしゅだろ……知ってる。普通に……知ってる……」
「だったら。はい」
早苗は河童の手をとって無理やり自分の手を握らせた。
とてもほっそりとした、か細い手だった。
河童は真っ赤な顔になっていた。頭で湯が沸きそうなほど、顔が上気しているのが分かった。
「あなたのお名前は?」
「に、にとり……か、河城、にとり……」
「へえ、かわいい名前ですね」
「ひゃ!? かわいいだって!!???」
河童のにとりはそう言って、また飛び上がった。くらくらと目を回してを立ちくらみをし始めた。ホントは早苗も、ヘンテコな名前だなあとか思っていたが、この響きは不思議と彼女によく似合っている様にも思えた。
「私達はこれでお友達ですね」
早苗はにとりに向かってにっこり微笑む。
暗がりの中、にとりの肌はぼうっと光を放っているようにも見えた。早苗はきれいだなあと思った。
「お、とと、友達………………盟友…………だね?」
変わった言い方をするものだと思ったが、早苗は気にしなかった。
「そう、盟友です!」
「盟友…………河童の盟友…………」
「それじゃあにとりさん。私はこれで」
早苗は籠を背負って飛び上がろうとした。
「ま、待ってよ!! 人間!」突然にとりが早苗を呼び止めた。
「また、来るか? またここに来るかい? ……さ……さ……」
にとりはあわあわと手を伸ばして口ごもっている。早苗はにっこり微笑んで言った。
「もちろん! また来ますよ! にとりさん!」
早苗はそう言って今度こそ飛び上がった。
暫く浮き上がったところで下を見ると、にとりがまだ手を伸ばしてあわあわしているのが僅かに見えた。
早苗は元気良く手を振ってあげた。
この不思議な体験は早苗の心を大きく揺さぶった。
神社に帰ってからも、早苗はさっきのにとりの様に、河童と出会ったこと、出会って友達になった事を二柱に捲くし立てた。
夕飯そっちのけで、必死になって喋り続ける早苗の姿に、神奈子は若干引き気味に相槌を打っていたが、諏訪子は何か得心したように黙って話を聞いてくれた。
それから二週間ほど、早苗は神社の雑事に追われていたが、ふと一日時間が出来たので、あの川の辺に行って見ようと思い立った。
河童のにとりの為に、早苗は朝からカッパ巻きを作って弁当箱に詰めていった。
場所だけが若干おぼろげだったが、上から見るとその河原が直ぐに分かった。
河童の河城にとりがいたのだ。
前と全く同じ岩場で、にとりは腰掛けていた。
「やあ、やあやあ! 人間!」
「にとりさん」
「待っていたよ。さ……さ……早、苗……」
にとりが始めて名前を呼んでくれたことは嬉しかったが、早苗は彼女の発した言葉が、ぴんと頭にひっかかった。
「……待ってたんですか? にとりさん?」
「そうだよ。待っていたよ」
「もしかして……ずっと?」
「うん。ずっと」
「ええ!!??」と早苗は声を上げた。にとりは目をぱちくりさせて意外な様な顔をした。
「どうしたのさ?」
「ずっと……て、二週間くらいあったのに……ずっとですか??」
「うん」
がーんと早苗は頭を叩かれたようなショックを覚えた。
同時に早苗は、幻想郷でやっていくにあたっての注意を、幾つか諏訪子から言われていたのを思い出した。
その中に「出来もしない約束は絶対しちゃあいけないよ」というのがあった。
こっちへ来てから二ヶ月くらいは、これらの諸注意を復唱するのが朝の日課だった為。早苗には直ぐに思い出せたが、その意味するところが漸く分かった気がしたのだ。
(また、来るか? またここに来るかい? ……さ……さ……)
前回、別れ際ににとりはそう言っていたので、早苗はまた来ると約束したのだ。
外の世界のいわゆる「社交辞令」に、知らない内に慣れてしまっていた早苗は大した考えも無く、そう答えてしまった。約束してしまったのだ。
早苗がずっと来なければ、恐らくにとりは100年でも200年でも、ずっと待ち続けていたのではないか?
外の世界では「じゃあまた来るから」といっても、それは行かなくてもいいのかもしれないが、幻想郷ではそうはいかない。
相手が「待ってるから」と言えばホントにずっとまっているのだ。
「約束」と言う事の重み、みたいなものが、早苗の常識をまた打ち破った。
この出来事以降、早苗は幻想郷の風土に急速に馴染んでいくことになるのであった
驚いたことがもう一つあった。
河童のにとりは、早苗の弁当箱とまったく同じものを持っていたのだ。
一瞬忘れてきてしまったのかと思ったが、いやいやそんなことは無い。現に今日の弁当は、前と同じ弁当箱にいれてきたのだから、間違うはずは無い。
「待っている間に、作ってみたんだ」
にとりは足の間に置いている弁当箱を、うれしそうに掲げて見せる。
「材料はプラスチックだろ?だから木の樹脂に顔料を混ぜて似たようなモノを作ってみたのさ。プラスチックはちょっとめんどくさいけど、空気みたいに軽くて丈夫で、とってもいい素材だね。やっぱり人間は頭がいいよね~」
にとりはそう言って嬉しそうに弁当箱を見せてくれた。
色、形、サイズ。全てにおいて完璧だった。
フタのミミの部分の形まで、全く一緒の形をしている。早苗は、彼女の膝に身を乗り出して、箱を嘗め回していたにとりの姿を思い出した。
「は、はは……」
早苗は頭が爆発してしまいそうだった。
ちなみに弁当箱は、妖怪の山で空前の大ブームになってしまったらしい。
河童や天狗達までもが、弁当箱を手に手に外で食事をする光景があちこちで見られた。
それから、妖怪達の間では相手のことを「君」というのが大流行した。
最初「お前」と自分を呼んでいたにとりの言葉遣いを、早苗が直したからだ。
どうやらこの幻想郷では、彼女の想像の遥かに斜め上を行く常識がまかり通っているらしい。
これは並大抵のことでは彼らを理解できない。早苗は引きつった笑顔を浮かべながら、心にその事を刻み込んだ。
(了)
きゅうり?
にとりが可愛すぎる…
この2つからピンクの悪魔を思い出したのは俺だけで良い。
面白かったです
読者の常識を打ち破る視点がいろいろあって良かった
それにしても、最近お嬢様名義の投稿しかないねぇ
にとりがいつ味皇様化するかと身構えていましたがそんなことはなかったw
早苗さんも有無をいわさず相手を攻撃する様でなくてよかったです。
良かったです。今年の活動もがんばってくださいね。
妖怪独特の視点もとてもユニークでした。
今回グルメ泥棒シリーズでも異色な雰囲気の作品だと感じましたが、私は斬新で素敵だと思いました。
成る程河童を含め幻想郷の方々はこういう思考の持ち主なんだな、とまた一つ見聞が広がったようです。
にとりと早苗のやりとりも、まるで色々な物に興味津々の子供を相手する母親のようでほのぼのとしました。
お嬢様のニューワールドにワクワクしつつ、またあの疾風怒涛のような次回作を楽しみにしております。
にとりの性格も斬新な感じがしたよ。
こういうのも悪くないね。次回も期待してます。
妖怪とのファーストコンタクト、早苗の心境が丁寧に描写されていて唸ることしきりでした。
妖怪の時間・数量・PSの感覚、人間とは異なるはずのあって然るべきものをこんなに分かりやすく書けるとは。
【もげもげと捩らせ】【外国人観光客の様に胸を張っている】この表現、良いですね。
【さっきのあのブーーーンの効果だろうか?】水浸しが気になるところも押さえておられる。
弁当箱を説明する件、にとりが再現して見せたオチ、お見事ですね。今回の主題は「弁当箱」ですよね。
にとりと早苗の相撲を見たい気がしますが、まぁこれはオヤジの願望ってことで。
ちなみに、きゅうりを粗みじんに刻み、シソとショウガをほんの少し、全部あわせて
塩で軽く揉んでから巻くと、お醤油いらずのお弁当用カッパ巻きです。
きゅうりに明太子を塗っておくのもありですね。
にとりかわええw
なんか百合ネタばっかだから友情チックなのを書きたかったのよ。
また読んでね! お嬢様
奇声様 ホントにいろんな所でコメントしてるよねー。すごい人よね。
もうホントありがとう!! お嬢様
誤字のご指摘ありがとうございました。もうちょっとしてから修正
致します。 冥途蝶
どもです!かわいいにとりオーイェスッ!! 超門番
4番様 別にカップリングってわけでもないんだよね・・(笑)
幻想郷の住民チックに書いてみた。て感じで。楽しんでくれた?
お嬢様
タイトルネタはあの漫画から。1,2話しか読んだこと無いんだけどね!
お嬢様
私はあれ好きですねえ。
かなり昔にドラマしたらしいですけど見る気しないですねえ 超門番
15番様 お正月にお寿司食べてたら(妖怪だったらおしゃれって思うかも!)
て思ったのよ。そんなことばっかり考えてるのよ。 お嬢様
ドッキ~~~~ン!!! 冥途蝶
お蝶は長編作ってますよ~。楽しみにしてて下さい。 超門番
20番様 にとりは『稗田の~』でも暴れてたからね~ww
最初はあんなだったって設定で一つ! お嬢様
今回はお嬢様ほぼ単独のお話でございます。
なかなか貴重な逸品なのでございます。 冥途蝶
次回からはまた戻るんでしょうけどね・・ 超門番
今回の2話はお正月にお蝶と私がほぼ単独で考えたヤツだからね・。
お正月シリーズって事。次回からはまた戻ると思うわ・イヤでもねw
お嬢様
ありがとうございます。この二部作はちょっと毛色の違うモノでと
言う事で出してみました。次回からはまた・・・ 冥途蝶
今回はお嬢様単独といっていいお話です。不思議ちゃんっぷりが全開
ででてますよね~ 超門番
27番様 読んでくれてありがとう!今回はまさに「妖怪」を書きたかったから
そこを見てもらえたのは最高よ!次回ははっちゃけたお話になると思
うけど良かったら見に来てね! お嬢様
がま様 がまさんの作品すっごいよかったよー!!また見てみたいな。辛いネ
タはいただいていくんだぜ! お嬢様
これはお嬢様ほぼ単独の構成ですのでかなり不思議ちゃんっぷりが出
てると思います。お正月限定ネタみたいなものですわ 冥途蝶
今回は私全然手つけてないですからね~ でも次回は・・ 超門番
30番様 見てくれてありがとう!
にとりを「妖怪」として書くっていうのがコンセプトよ。次回も良か
ったら見てみてね! お嬢様
33番様 にとりって一人いると便利キャラだよね~。
実際会ったらどうなんだろうね。やっぱ妖怪っぽく見えるのかな?
お嬢様
34番様 今回は私がお正月の間餅食べながら一人で考えたお話。ほぼ単独の
お話だから今までとは随分違ったと思うけど楽しんでもらえて何より。
次回からはたぶん超絶テンションが戻ると思うから期待してて!!
お嬢様
次回はチョコレートのお話だと思うんですけど・・どうかな?
超門番
紅川センセイ
いつも丁寧に読んでくれてありがとう!
今回はほぼ私が一人で考えたお話でいままでとは毛色が違うけどたの
しんでもらえたらバンザイよ。にとりと早苗に相撲させるネタあった
んだけどあんまり相撲詳しくないか断念したわけよ!しかしすっごい
グルメだよね。料理が想像できないカッパ巻きだわ。ホント板前さん
みたいだよね~。さすがデスクよ! お嬢様
料理の見識の深さはデスクばりですわ。前回は私がメイン。今回はお
嬢様がほぼ担当致しました。次回からはガクッと変なお話になると思
いますがどうか見捨てないで下さいませ。 冥途蝶
デスク巻きですね!わかります!
女の子に相撲させるのがオヤジの願望なんですか??奥が深すぎます
ねえ!!もうここまで行くと哲学ですよ!! 超門番
どうもありがとう!この2部作はちょっと毛色が違うものだったけど
喜んでもらえて光栄!どうかまた見に来て! お嬢様
星のカー(隙間送り
人間同然の価値観を持ってるわけで無し、
「本当は怖い」わけでも無し、
こんな妖怪がいるなら幻想郷に行ってみたい。
あ、そうそう。にとり可愛いです。
まさに妖怪、だけど盟友と言われて違和感も無し。
可愛いだけでなく、妖怪らしい魅力にも溢れたにとりには感動さえ覚えました。
こんなにとりは、また他の作品でも見てみたいですね。
そう思わせるいい作品でした。
人間と妖怪のギャップが実に巧みに描けてますな。
作風については他の方々も書いておられますので、こういう味のある話も好きですねぇ、とだけ。
しかし、この純真無垢を絵に描いたような早苗さんが、牛丼をめぐって演説をかましたり、オンバシラフランクフルトを売りさばいたりできるようになるまで成長?するとは…(笑)
過去作との登場人物のギャップもまた良かったですね。
あと、体操着の字を見て「ブルマじゃ藪は厳しいのでは?」と思った私はとりあえず土下座しておきます(笑)
どう考えてもジャージですよねー。
ちなみに、うちのカッパ巻きにはマヨネーズ入ってます。
冒頭の守谷神社でのやり取りがあったせいか、早苗さん視点で感情移入してしまい「河童」にドキドキハラハラしました
早苗さんとにとりが会話の過程で仲良くなっていくのが微笑ましいですね
そして絡んでくるにとりがはしゃいでいる子供みたいで可愛いw文化が違うとやっぱりワクワクしますよね
コンスタントに良作を発表し続ける作者様方に感謝
……うわー! すごいー! これっ、……これっ! 幻想郷だー! 幻想郷が描いてあるー!
にとりが河童らしい! カルチャーショックだ!
妖怪との交流ですね! 早苗さんじゃないと書けない話!、
外の世界との違いってのが空気感で伝わってきます!
この作品の世界観が好きです!
にとりちゃんがとってもかわいく書けてて、世界観がよく出てますねー
私は凄くすきですねー!
ここから二人の距離が縮まっていく様子も見てみたいですね。
さなにとが好きであるという確信を得ました。
にとりのお話は一度書いてみたかったのよ!!よかったら次回も
また見に来てね!! お嬢様
42番様 ああ!○ービィね!!小っちゃいころ64でゲームやった記憶が
(隙間送りにされました
43番様 ありがとう!「妖怪」にとりを描けてまんぞくよ。
人間とは異なる存在がどう考えて動いているのかは想像のしがいが
あったわね。とってもうれしいコメント。グラッツェ! お嬢様
幻想郷行ってみたいの気持ちが生んだお話ですよねぇ 超門番
44番様 素敵なコメントどうもありがとう!
カップリングではない「友情」を書きたかったので、にとりに出て
もらったんだけど旨くいってよかったわ。本来の作風とはちょっと
違うんだけど、いいポイントになりそう。よかったらまた見にきてね!
お嬢様
こんな友達がほすい・・ 超門番
45番様 テーマは「未知との遭遇」て感じね。異なるものとの接触は書いて
ても楽しかった。またこんなの書けたらいいなーて思うわ。
よかったら次も見てみてね お嬢様
楽しんでもられて何よりですよ!恐縮です! 超門番
47番様 読んでくれてありがとう!
人間と異なる存在、異なる価値観を追求した感じよ。なんか今後の
いいヒントになった気がする。よかったらまた見に来てね
お嬢様
お腹がすいてる様
ありがとー!常連さんにはちょっと戸惑いがあったかな?でもなん
かいいポイントにりそうなお話になったと思う。今後も期待してて!
お嬢様
ブルマ・・あれは無いですよねー。むかしはあんなの着てたんです
からねー。信じられない! 超門番
(本日はお休みです。あしからず) 冥途蝶
50番様 いっつもありがとう!
最初の早苗の緊張感が旨く伝わってよかったわ。にとりが子供みたい
ていう意見結構あったけど、それこそ常識から出る観点だよね。妖怪
ていうのはきっとこのくらい好奇心があってみたいに勝手に想像した
のよ。次はたぶんいつものテンションに戻ると思うけど・・ お嬢様
ありがとうございます!「妖怪」としてのにとりちゃんはまだなかっ
たですからねぇ 超門番
(本日はお休みです。あしからず) 冥途蝶
52番様 そういう風に読んでくれて正解よ。
幻想郷チックになったかな? 「妖怪」というものを素で考えてみた
結果ね。こわいのも好みじゃないしね。こういう河童がいたらいいな~
てお話。グルメ薄くなっちゃったけどね! お嬢様
初めてっぽい方ですね。よかったらまた見に来てください!
超門番
りこネエ様
いっつもありがとうございます!
今回は少し違和感があったと思うけど、自分の中では新しいポイント
になったかな?てお話。気に入ってもらえてありがとう!
お嬢様
中尉様 またまた光栄であります!
ホント御目汚しでしたがコメント恐縮であります!なかなか毛色の違う
作品でしたが読んでもらえてうれしいです!ビシッ お嬢様
光栄であります!二人の続編はいつかお嬢様に書かせますのでお待ちく
ださい!ありがとうございました! ビシッ 超門番
(本日お休みにつき悪しからずであります)ビシッ 冥途蝶
60番様 ぶっwwwwww なんかすごい悟りに達してるねww
でも気に入ってもらえて光栄。よかったらまた見に来て! お嬢様
ぶっっwwwww 法の元に光が満ちてますねぇ 超門番
早苗さんとにとりの出会いが本当にまんま少年少女純愛物の出会い方のようで胸がキュンとしました。
早苗さんが持ち込んだものや言い回しが妖怪の山でブームになるってなんか良いですね。
本当にいい雰囲気のSSでした。
ラストにもう一味あればさらによかった
にとり可愛いかったかな?な?「友達になりたいにとり」がテーマ
だからね。コメントありがとう! お嬢様
66番様 む・・これは乙女マンガの影響では・・。とか思わなかったり。。
お嬢様
普段はもう少し異色な雰囲気なのですが気に入っていただけて光栄
でございます。よろしければ次回もご覧下さいませ。 冥途蝶
68番様 あ~・最後はちょっと淡白かな~~??て思ったのだけれど、やっ
ぱそうなんだね。最後って難しいのよねー。要研究よね!お嬢様
未知との触れ合いとそこからの友情はやっぱりロマンチックですね
あと私は河童巻き好きです。河童巻き…にとり巻き…にとり食べたいなぁ…もちろん性的な意(スキマ送り)
「河童巻き…にとり巻き…にとり食べたいなぁ…もちろん性的な」この流れがまっったく
理解できなかったよ!おもしろかったけど!!スキマから出てこれたらまた見に来てねw
お嬢様
スキマ送りにされてしまえばいいのです!wwww
シモネタでしたがおもしろかったから100点あげたいですwwもし出てこられたらまた
見に来てください。。 冥途蝶
スキマのなかってどうなってるんでしょうねww是非教えてくださいww
ばかだぁぁ・・・wwww 超門番
まあ好きだけどww お嬢様
にとりがすっごい「人間に興味津々な妖怪」って感じで楽しかった。
>「そうだよ機械だよ! 直してあげるよ! お前の機械直してあげるよ!」
この台詞はそれが特に凝縮されていて、最高に可愛いです。
らえてよかった!
この続編的なものも今考えてるからまた見に来てね~!
読んでくれてありがとうございました! お嬢様
約束などの描写もなにげなくでもしっかりと人妖の関係を描いていて引き込まれました
こういうのもっと読んでみたいです
他の妖怪達も出してきたいし。こういうの考えてると楽しいよね~!しょっしゅうこんな事
ばっかり考えてるかも。おかげで歴史や民俗学とか好きになったからね~。続編はまだ後だ
けど、楽しみにしててね! お嬢様
にとりが可愛かったのと、人間との数の数え方の概念の違い、文化の違いなんかがとても妖怪らしくてそれっぽくて感心しました!
いつもの勢いのある話もええですが、こういうじんわり来るの大好きですね!
このお話はなんか愛されてるなーて感じがする。またこういうお話書きたいなって思う
けどなかなかねぇ・・ww
続編書いてる途中なんだけどストップしてる・・ またがんばるよ! お嬢様
このシリーズ、一気読みの途中で濃さに胸焼けがして止めたんですが・・・
何気なく読んだら、にとりの純朴さにピチュりましたw
他の人も書いてるけど、文化の違いも面白く読めますねw
しかし・・・ 初対面で、にとりを河童と見抜くとは・・・w
だめー!ちゃんと読み始めたら最後まで読みなさいよねっ!
べ、べつに嬉しくなんかryk@:k お嬢様
いやしかし正直言ってお嬢様ってイロモノがメインなのかと思ってたんですが考えを改めました。ちょっと作品を読む順番のせいだったのかもしれませんが。
こんなに世界観を表せる人だなんて思わなかったんです。すみません。
本当に河童と人間のファーストコンタクトってこんな感じだったに違いありません。
何日も待てるのなんてやっぱり長い時を生きる妖怪ならではなんですよね。
諏訪子様の「出来もしない約束は絶対しちゃあいけないよ」っていう言葉の裏に何か深いものを感じました。
て。私のお母さんは思いっきりブルマ世代だけどね=。なんか時代を感じる服だよねww
さてさて、話し変わってどうも皆私がギャグ話要員みたいに思ってるみたいだけど、本当は
ちゃんとしたお話も書けるから!むしろこれと『アナザ~』が私の作風に近いから!でもこ
れは旨くいってるって感じがするけどさあ。
諏訪子様のお言葉は私のファンキーなおばあちゃんの言葉!イイところ見てくれたね!流石!
にとりも早苗も好きだけど、妖怪らしさ、外来人らしさがすごく魅力的です
なんか日本昔話を思い出す雰囲気……
いつかこの設定で新たな作品が読めたらなぁとか期待しつつ、また来ますね