「あ、メリー」
「奇遇ね蓮子」
「…………」
「…………」
「今日誰かと話した？」
「学食のおばちゃん」
「……なにを？」
「B定食」
【大学ぼっち！ 秘封倶楽部】
「……私ね、大学に入ったら皆コンパしたりして騒いで楽しく学生生活送れると思ってたの」
「私も……ねえ蓮子。友達って勝手にできるものじゃなかったのかしら」
「大学に入ればできると思ってた」
「ドラマとかマンガとか嘘っぱちよね」
「大人は嘘ばかりだ」
「そう思わないとやっていられないわ」
【大学ぼっち！ 秘封倶楽部】
「この間さー」
「うん」
「親戚のねえさんが言ってたのよ」
「なんて？」
「高校までならわかるが大学でぼっちとかパねえな」
「グェーッ！！！」
「うん……オシシ仮面みたいな声出るよね……私も出した」
【大学ぼっち！ 秘封倶楽部】
「友達って……どう作るんだろう」
「……わからない……コンパに誘われたことないし……新歓コンパにも何故か呼ばれなかったし……サークル勧誘もされ……ごふっ！」
「蓮子！ もうやめて！ 辛いことは思い出さなくていいのよ！！」
【大学ぼっち！ 秘封倶楽部】
「げふぉっごぶっ……メリーは？」
「ｺﾋｭｰ! ｺﾋｭｰ! ｺﾋｭｰ!」
「どうしたのメリー！ 呼吸がめっさ浅い！ 肺まで届いてんのそれ！？」
「…………声掛けられたこと、無い」
「ごめんマジごめんほんっとごめん」
【大学ぼっち！ 秘封倶楽部】
「あれ？ 泣いていい？ これ泣いていい場面よね？」
「メリーごめん本気で謝るから無表情で言わないでマジで怖いの」
「大丈夫……うん……ふふ……高校の同窓生が居ればこんなことには……」
「あー！ あー！ あ゛ー！！」
「ごめん蓮子あなた高校時代から友達居ないの忘れてた！」
「ｾﾞﾋｭｯ ｾﾞﾋｭｯ ｾﾞﾋｭｯ」
「ごめん本当にごめん土下座でも何でもするから息をして」
【大学ぼっち！ 秘封倶楽部】
「……ふぅ」
「蓮子……？」
「友達、欲しいな」
「っくぅ！」
【大学ぼっち！ 秘封倶楽部】
「あ、あの、あのののの」
「どうしたの蓮子落ちついて。ここにはぼっちの私たちしか居ないわ何も怖くない」
「……め、め、めり、メリーは、その、あの、と、とも、ともだ、だっ、ち、だ、だよ……ね……」
「（ぶわっ）」
「ごめん！ ごめんなさい！ 友達なんて畏れ多いことを！」
【大学ぼっち！ 秘封倶楽部】
「違うの……友達とか……何年ぶりに……聞いたか……やっべノータイムで涙出た」
「メリー、ワタシ、トモダチ」
「うん、うん……片言じゃなくても伝わるから。いやマジで」
「ぼ、ぼ、ぼっちじゃな、ないよ、ね！ 私たち！」
「そう……そうね！ 私たち親友だものね！」
「うん！ うん？」
「魂の友よね！」
「う、うん？」
【大学ぼっち！ 秘封倶楽部】
「いっそ恋人にまでなっちゃおうか！ あはは！ コンプリートよ！ 大学で出来る人間関係二人でコンプリート！ あはははは！」
「メリー落ちついて声でかい！」
「……ごめん……どこでテンション落としていいのかわからなくなって……」
「あ……うん……わかる……」
「距離感が、わからないの」
「メリー……！」
【大学ぼっち！ 秘封倶楽部】
「対人スキルの落ち方って筋肉の比じゃないのよね……あれ、どうやって話せばいいんだろうって……どうやって話しかければいいのかなって…………声ってどう出せばいいんだっけって」
「やめてメリー今度は私が泣くから」
「目を見て話すとかマジ無理で」
「それ最初から無理」
「あ、うん。そ、そうよね」
「なんで目を逸らすのメリー」
【大学ぼっち！ 秘封倶楽部】
「め、メリーが、と、友達に、なってくれて……うれ、しい」
「うん。私も。だから声震わせなくていいのよ？」
「き、緊張しちゃって……でも、本当によかった」
「うん……」
「危うく空想上の友達を作るところだったから……」
「もうやめて蓮子！ 私の涙腺は決壊済みだからぁっ！！」
【大学ぼっち！ 秘封倶楽部】
「私も……寂しかったな……誰も話しかけてくれなくてさ」
「こっちから話しかけるのは、無理だしね……」
「ええ、だから、コンビニの店員さんとかおまわりさんが友達に見える時があって」
「精神病半歩前よメリー」
【大学ぼっち！ 秘封倶楽部】
「でも……私……メリーの、と、とも、とも……っ……！」
「蓮子落ちついて！ まずは呼吸して！」
「ﾋｭｰ! ﾋｭｰ! ……わ、私……とも、ともだち、だ、だから……」
「……うん……あ、ありがとう……」
【大学ぼっち！ 秘封倶楽部】完
たぶん。
やめろ
……ないんだからぁ。
そう思えるくらいの怒涛の攻めを食らいました。
しかも防御しても突き破られる、防ぎ用のない文章攻撃の雨嵐です。
素直に完敗、白旗揚げるしかないやこれ。
何と戦ってたんだろ俺？ 孤独と戦ってたのかな？
切腹！
画面の文字が歪んで見えるよ？
つまり、もうやめたげてよぉ！
悲惨な内容と文章のテンポのギャップで笑っていいやら泣いていいやらもう。
ところで、視界がかすみっぱなしなんだけど、どうしてだろうか
……青年達よ。大志を抱いて砕け散れ！
アカン大学怖い
テンポが素晴らしい。
以下チラ裏。
このＳＳを見て不安になった入学予定者や現役生は勇気を持って何かしらのサークルに入ろう！
そういう「枠」に入れば自然と友達は出来るよ！
逆にいうと、対人スキルに自信の無い奴はキツいかも……。
俺の最初の友人は、入学式に一浪した老け顔の俺に話しかけてくれるという勇気のある男だった。
そこで勇気を使い果たしたのか、サークルにも入らずバイトもせず、俺以外の友人を作らずにいて後悔してた。
大学は色々と自由だ。
極端にいえば、積極的に動けば友達百人は小中高よりやりやすい。
逆に言うと、小中高の様に半ば強制的に与えられる学級等の「枠」は基本的に無い。
サークル等の既存の「枠」へ積極的に入るか、彼女達のように作り出したりしないと『自然と友達は出来る』は実現しない。
胸が苦しくなりましたｗ
と は が ない
やめてくれ
理想の秘封倶楽部だ！
……おいそんな目で見るなやめろ！
秘封って学生の友達はいないけど、
教授陣や院生には本人たちのしらない所で妙に可愛がられてると思ってる。
そこまで重度じゃないと思ってるけどコミュ障な所は俺も確かにあるからなぁ
まぁなんの奇跡か小中高大通してぼっちだった事は無かったが
大学ならサークル入るの大事よ、マジで
俺的には広く浅く付き合って無理に友達の数を増やすよりも、互いの全てを認めあえて、いつまでもずっと一緒でいられるような親友を一人持つ方が大事だと思うな
そういう意味では秘封は羨ましい
……ん？よく考えたらこれって恋人の事じゃね？
つまり蓮メリはもっとちゅっちゅするのだ！
ひとりぼっちも二人合わさればふたりぼっち。二人ならラブラブだからリア充・・・問題ないね！！…多分。
合間合間にはいるこのアイキャッチ（？）
このテンポがたまらない。
親友一人、恋人一人いても寂しいものは寂しいですよね…はは…。
確かに蓮メリってそれ以外の友達が出てこない（出しづらい）という事によって大学生らしからぬとは言える。
二人だけで仲が良いルームメイトのような関係なんだよなぁ、と再確認。
現実は非情である
…入学前はさ、この言葉を身を以って味わうことになるとは思わなかったよ……
徐々に空気のような存在になって
学校休んでも誰からも心配されなくなっていってね…。
…あれ？何で俺泣いてるんだろ。
でも何だろ涙が……
見てて笑いが込み上げてきたわwwww
……うん？ ﾅｲﾃﾅﾝｶｲﾏｾﾝﾖ？
一年浪人したのが悪かったのか
･･････やめてくれよ
この二人はなんだかんだで恵まれてると思う。
うん・・・恵まれてる・・・はずなんだけどなぁ・・・。
うん…
…泣いてねーし
心に刺さってねーし…
やめてくださいお願いします
あとがきが無く、この物語の登場人物が一人語りだったとするならば、これはまるきり僕の大学の頃の話ではないか。
ぼちぼち気の合うやつ見つけていけばいいさ。
なんつってな！
ハハッ（涙）永劫ただ一人でいい＼（∴）／＜滅尽滅相！イケメンなんて滅！
ライオン仮面w
自分の現状が肯定された瞬間。
いやでも、秘封の二人はお互いがいるからまだ幸せだと思った…