Coolier - 新生・東方創想話

衣玖さんにメイド服(ry ~貴女の傍へ

2009/05/24 22:01:24
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 注意ですわ

この作品には、独自設定が含まれております
また、咲夜さん×衣玖さんのカップリング要素を含むため、そのようなものに嫌悪感を抱かれる方はプラウザバックを。
前作、衣玖さんにメイド服は似合うだろうか?の続編となっております。先にそちらをお読みいただくと、流れがわかりやすいかと。
(前作のあらすじ。諸事情で職を失った衣玖さんは咲夜さんに出会い、紅魔館で働くことになりました)

ところで、衣玖さんは老婆心で言った忠告を無視される事がちょいと嫌い、らしいですよ?













目を覚ますと、最近やっと見慣れた天井が飛び込んできます。
これからもしばらく見続けることになるだろう天井です。ここは、天界ではなく地上。幻想郷にある紅魔館の一室。
パジャマとして借りている薄いシルクの服を脱いで、ちゃんと畳みます。以前、部屋をぐしゃぐしゃにしてた妖精メイドさんが咲夜さんに怒られてました。……怖かったです。笑顔で『ナイフのおかわりはいかが?』なんて言われたら泣くのも無理はないと思います。
そして、まだ少し抵抗のある。壁に掛けられた、私のメイド服。

「………ぅぅ」

まだ、慣れないですね…。誰も見てないのに、つい顔が赤くなります。
アリスさんはこの恥ずかしさに耐えきれなくて、すごすごと帰って行きましたが、よくここを訪れます。主にお茶の時間、図書館に。
胸元のリボンタイをを絞めて、緋色の宝石がついたブローチで止めます。咲夜さんが、お祝いにって、くれたもの。
『貴女には、やっぱりこの色が似合っているわ』ということで、咲夜さんが直々に選んでくれたものなのですよ。
ふふ…。竜宮の使いをしてた時とは違う幸せを感じて、自然と笑顔になってしまいます。もちろん、以前の仕事で幸せがなかったわけではありません。

「今日もがんばりましょう!」

意気込んで部屋を出ると、ほとんど同時に咲夜さんも部屋から出てきました。
視界の隅に映っただろう私に、彼女が微笑みかけてくれます。

「おはよう。衣玖」
「おはようございます、咲夜さん」

一応、上司と部下ではありますけど。
咲夜さんは私のことを友人として扱ってくれます。お茶をご馳走してくれたり、他愛のないことなのに話し込んだり。
思えば竜宮の使いとして働き続けていた時、こんなに心置きなく付き合える誰かなんて、いなかった、ですね。
雇ってもらえたことと言い、彼女の心遣いには感謝してもしきれません。

「朝食、一緒に食べましょう」
「咲夜さんの部屋で、ですか?」
「ええ。ちょうど用意も終わったから、呼びに行くところだったのよ」
「なら、お言葉に甘えて」

食事が、大人数のほうが楽しいと知ったのも。この館に来てからです。
仕事のほうも、咲夜さんの手解きもあってだいぶこなせる様になったと思います。料理は、咲夜さんにもほめていただきました。
妖精メイドさんたちも、食堂はありますが自室で食べることが多いみたいです。
特に朝食は、朝から仕事が指示されている妖精などもいて、時間が合わないことが多いのだそうです。

「いただきます」
「ええ。後で話すけど、今日は忙しくなるから、しっかり食べておくといいわ」

朝に合わせて、薄めの味付けで作られた料理。しっかり食べて、と言われなくとも自然と、箸が進みます。
やはり咲夜さんの料理は美味しい。ただ美味しいだけでなく、細かい気遣いが、一品一品から感じられるのです。
大皿に盛られ、各自取り分けるようになっているサラダのドレッシングも咲夜さんの特製なのですが、最近暑くなってきたせいか、レモンの香りがする爽やかなものになっていたり。その酸味が、暑い日にはよいですね。

「今日も美味しい。やはり、私の腕ではまだまだですね」
「そんなこともないわよ。衣玖の料理、私は好きよ?」

そんな風に言われると、テレてしまいます……。
咲夜さんは、歯に衣着せぬところが多々あって、思わぬところで私を赤面させてくれるところが、少し困りものです。
……言われて嬉しいのは事実ですが。

「ふふ。赤くなった衣玖、可愛い」
「――!!」

確信犯ですか!それにまた可愛いなんて……。私のほうが、年上ですよ……たぶん。竜宮の使いとしては若い方ですが。
けど、何も言い返せないことが歯痒い。けれど言い返そうとしても言葉が出ず、ますます恥ずかしくなるのは何度も経験済み。
もちろん、可愛いといわれることが嫌というわけではないのです。
ただ言われ慣れていないことと、咲夜さんがこれでもかって言うくらいに……素敵な笑顔だから私が……。

「さて。衣玖、紅茶はいかが?」
「……いただきます」

紅茶はこんなに紅いのに。
映る私の顔はまだ赤い。

とりあえず、紅茶を飲んで落ち着きます。
料理は上手くなった自覚がありますが、紅茶だけはどんなに頑張っても咲夜さんに勝てる気がしません。
飲むだけで人をほっとさせられるなんて、きっと一種の才能でしょう。沸騰した熱湯でないと、紅茶の葉は開かないはずなのに、出される紅茶はいつも適温。
以前にいただいた赤い稲妻は、その茶葉の大きさや、鮮やかな色からそう呼ばれるのだとも聞きました。知識も、彼女は豊富です。

「それで、今日の仕事だけど。朝から厨房に立ってもらうことになるの」
「朝から、ですか?」

風味付けにライムの乗せられた白身魚のムニエルを口に運ぶ前に、聞き返します。
咲夜さんは食べて構わないわよ、と言ってくれたので、ぱくり。ライムは獲れたてなのでしょうか。鋭さのある香りをしています。
咲夜さんも自分の分を食べて、満足そうに頷きました。

「お嬢様の気まぐれで、今晩紅魔館の庭で宴会が開かれるの。お酒とか、騒ぐことが好きな連中が多いから、その分料理も用意しないといけないのよ」
「なるほど。でも、こんな時間から料理を作ったら、痛んでしまうのでは?」
「私の能力、忘れたの?ちょっと応用すれば、それくらい簡単に解決できるのよ」

ちょっと得意げに語る咲夜さんに、私も笑顔で納得しました。
彼女は時を操る程度の能力を持ち、空間を操ることさえも可能にしています。
思えば、ここに用意された料理もまだ温かいですし、サラダなんて今作ったのではというくらいに瑞々しい。

本当に、尊敬します。

私は従者をしていたわけではないですが、彼女以上に従者らしい従者はきっといないでしょう。

「けど、食事はゆっくりでいいわ。私にとっても、こうして貴女といられる時間は貴重なものになるから」
「咲夜さん?」

いつも微笑みや、人をからかう色が窺える咲夜さんの顔が、一瞬陰った気がしました。
けど、次に見た時にはいつもどおりの笑顔で。結局聞き返すことはしませんでした。


 ◆


厨房は、妖精メイドさんが何度も出入りする割に静かでした。
野菜の皮をむく音や、油が爆ぜる音。あまり会話はないのですが、なんだか心落ち着く時間。
きっと、誰かと一緒に何かをするときに感じられることなのでしょう。私には、経験が少ないので、よくわかりませんが。

「衣玖、これの味見てくれる?」
「あ、はい。いただきます」

揚げ物……タケノコです。ちょうど、旬の季節真っ盛りの食材ですね。
宴会に出される簡易な食事とはいえ、旬の食材を厳選しているあたりは、もう癖のようになっているのでしょう。
キツネ色に揚がっているそれを食べてみると、コリコリ、タケノコ独特の心地いい音を奏でます。
ところで、酒の供に最も似合うものは、塩と油。けれど、この天ぷらからはタケノコの香りも、甘さも感じられました。

「美味です……とても。が、お酒の供にしては、少々薄味な気がします」
「そう?けど、せっかくのタケノコの味を失くすのは惜しい気がするのよね」
「では、他の料理に味の濃いものを増やせば。鰹など、今の時期にいいと思いますよ」
「じゃあ、お願いしていいかしら?」
「任せてください」

魚を調理するのは得意なのです。咲夜さんにも真っ先に認めてもらえました。
そもそも、幻想郷に海はないのですが。ただ、大妖怪である八雲紫によって、宴会の食材は提供されることが多いようです。熱した網の上で、鰹を火あぶり。
なぜ和食が多いかというと。なんでも、洋食だけだと文句を垂れるお客もいるらしい。
もちろん、咲夜さんの傍にある料理を保管している場所には、タコのマリネやローストビーフ。スペアリブのスープ、鯛の塩釜などもすでにあります。輪切りにしたトマトにモッツァレラチーズを挟み、オリーブオイルを掛けた至ってシンプルなサラダなど、至高の味でした。

やや小ぶりですが、身の締まりがいい鰹を捌きにかかったところで、オーブンに入っているローストチキンの様子を見ていた咲夜さんがふいに笑いました。
首を傾げる私に、どこか嬉しそうな顔の咲夜さんは、ひとつ謝罪を。

「誰かと一緒に料理をすることが、楽しいなって思っただけよ」
「確かに。料理に限らず、こうして誰かと共にいることは良いものです。人も妖も、他者を求める心は変わらないのでしょうか」
「そうね。ここの妖精たちとは、こうした時間を過ごしたことがないからわからないけれど」

そう言ってまた笑顔に戻る咲夜さんは、本当に楽しそうで。
今まで見て来たどんな表情よりも、年相応な、人間の少女のように見えて。
咲夜さんを、ずっと綺麗な人だと思っていましたが、本当は可愛らしく笑う人なのだと、ようやく気付いたのです。
その素直な笑顔に引っ張られるようにして、私も自然と笑顔になります。

「私も、咲夜さんと一緒に料理や掃除をすることが、楽しくて仕方がないと思っていたこともあります」
「あら、今は楽しくないのかしら?」
「そんなはず、あるはずがないではありませんか!」

あ。いつもの悪戯めいたニヤニヤ笑いになっています。
からかわれていたことに腹を立てる様に、私は軽く頬を膨らませるふり。
ですが……本当はこんな時間。誰かと笑いあいながら過ごせる時間を、満喫できる幸せに包まれているのです。
苦笑いで私の機嫌を取ろうとしている咲夜さんを余所に、私は薬味のネギや紫蘇、生姜をこれでもかというくらいに切り刻みます。行き場のない、からかわれたことへの羞恥心の吐け口です。

「キッチンで、エプロンドレスの美女と二人。中々美味しいシチュエーションよね」
「なんのお話でしょうか!?」
「なんのって、勿論……」

舌なめずりをする咲夜さんが、私の体を一度。上から下まで見詰め、ぴったりと目を合わせてきます。
ああ、なんて蠱惑的な瞳。咲夜さんの細く、繊細な指先が。私の鎖骨を服越しになぞります。
くすぐったいような、もどかしい様な刺激。

「一緒に楽しい料理、というのも。いいと思わない?衣玖」
「え……あ、あぅ」

詰襟の紐に、咲夜さんの指がかかります……。

「メイド長ー、お客様です!」
「わかったわ。通しなさい」

また……寸止めですか。そうですか。誰かは知りませんが、もう少し空気を読んでいただきたい……はっ。いやいや、ストップがかかってよかったのですよ。ええ。
とりあえず、厨房の入り口には妖精メイドに案内されてきただろう、狐の尻尾を揺らす、二股に分かれた帽子をかぶった黄金色の髪の女性。
その人に半ば隠れる様にして、灰白色の髪を短く切りそろえた少女。以前、亡霊の姫のところに訪れた時に出会った子です。
私たち…正確には咲夜さんでしょうが…と目が合うと、二人とも形式上の礼をしました。

「いらっしゃい。悪いんだけど、お茶を出す余裕はないのよ?」
「知っているよ。わざわざ招待状まで届けられたのだから。招いてくれた礼と、いつものことだが、準備の手伝い来ただけだ」

二人がお手伝いに来るのは、恒例なのでしょうか。
ここに勤めて日が浅い私にはよくわかりませんが、お二人は、咲夜さんと顔見知りなようです。
亡霊の姫に仕えている少女は、私のほうに会釈をくれましたけど。

「そちらは新しいメイドか。羨ましいというか、八雲の家にも、もう少し働き手があると嬉しいのだけどな」
「紹介が遅れたわね。藍、妖夢、彼女は永江衣玖。ここでメイドをしてもらっているの。衣玖、二人は八雲藍と魂魄妖夢。スキマ妖怪の式と、白玉楼の庭師よ。この二人は、宴会の準備をよく手伝いに来てくれるから。念のため覚えておいて」
「よろしくおねがいします、お二人とも」
「紹介にあずかったが、八雲紫様の式。名は藍という」
「魂魄妖夢よ」

藍さんと、妖夢さん、ですか。
でも、招待されるほうが準備の手伝いに来るとは、これいかに。
首を傾げる私でしたが、藍さんは早速と準備に取り掛かってしまったので、妖夢さんに聞くことにいたしましょう。

「ああ、それは……。幽々子様と紫様の食欲が…その、旺盛というか、なんというか……」

なんとも言えない表情で、視線を泳がせながら答える妖夢さん。
困った顔を続ける妖夢さんの替わりに、完成したローストチキンをオーブンから取り出した咲夜さんが楽しそうに笑いながら答えてくれました。
豊富な香辛料と、香草の香しい香りが厨房を満たします。思わず喉が鳴りそうです。

「二人の主が驚くくらいよく食べることが申し訳ないからって、二人は手伝いに来てくれるのよ。妖夢も、ここにある食材は好きに使ってくれて構わないから、よろしくね」
「言われなくてもそのつもりです。それに、幽々子様は少し食欲が旺盛なだけで……」
「はいはい。ともかく、よろしくね。衣玖、扉を開けてもらえるかしら?」
「あ、はい」

保管庫の扉を開けると、大量の料理が所狭しと並んでいます。香りが移らないように、銀の蓋をかぶせてはありますが。
これ以上スペースなどない。というくらいですが、そこは咲夜さんの能力によって事なきを得ています。
若干、子ども扱いされたようにあしらわれた妖夢さんは、私の羞恥心とは違う何かをぶつける様に、平目を刺身へ早変わりさせ、伊勢海老も捌きにかかりました。
藍さんは、鯉を輪切りにしていますが、鯉こくでも作るのでしょうか。

「ああ、咲夜。今日はそれ以外に、折り入って頼みがあるんだが……」
「油揚げかしら?それなら、一応仕入れてあるけれど?」
「そうではなく。いいや、油揚げも重要だ。しかしそれよりも重要で……」
「あら、貴女が油揚げよりを軽視するなんてことがあるだなんて」
「む、決して油揚げを軽視しているのではないぞ?ただそれよりも重要だというだけでだな」

早口で言いきった藍さんを見る咲夜さんの目は、誰かをからかっているときの笑い方でした。
人間でありながら妖怪をからかって楽しむとは……。こうでもなければこの館のメイド長など勤まらないということでしょうか。
とりあえず、私も自分の仕事に戻ります。ただの鰹の刺身では味気ないですし、漬けにでもしましょう。
醤油とみりん、酒を加えたたれに、平造りにした鰹を漬け込みます。量が量なのですが、何匹の鰹を使ったのだ、というほどの量です。
ちなみに私は西洋の料理より東洋のほうが得意なのですよ。

「実は今日の宴会に、我が家の橙が行きたいと言い出してな」
「へぇ。いいことだと思うけど?」
「ああ。橙には視野を広く持ってもらいたいから、それはいいのだが。……その、なんだ。宴会は、騒がしくなるだろう?それが、悩みの種でな……。橙をあの阿鼻叫喚の世界に放り込むのはどうも……」
「ふふ、過保護ねぇ。まぁ、そこが貴女のいいところなんでしょうけど。わかったわ。その子の気を逸らすために、ケーキでも用意してあげればいいかしら?」
「最初のふた言が気になるな。まぁ、恩に着るよ。ケーキなど、私は作れないからな。橙も喜んでくれるだろう」

なるほど。藍さんは口調は固いですけど、優しい方なのですね。
妖夢さんも、咲夜さんとの会話や、以前であった限りでは主思いの少女であるようですし。
同じ従者としての立場からか、咲夜さんと話が合うところがあるのでしょう。

「紫様は橙がいても酒が入ればすぐに暴走を始めるだろうからな……。きっと、今日も何か迷惑をかけると思うが」
「幽々子様もそれに加わるわね。前回の宴会は料理だけでなく皿まで……」
「気苦労が絶えないあたり、心中察するわ。衣玖、宴会中は料理を運ぶくらいしか仕事はないけど、お酒は控えておいてね。片付けとかはあるから」

うう、どうやら私は今度もお預けのようです……。
私の貯金で行われた宴会は、どれだけのお酒や料理が振舞われたのでしょうね……。
宴会での騒ぎの規模をしらない私は、この時間。四人で料理を作ったり、身の回りで起きた話をする穏やかな時間が、嵐の前の静けさだとは気づきませんでした。


 ◆


「本日は、招待していただいてありがとうございます。守矢神社の風祝として、挨拶に参りました」
「すでに飛んで行った主に代わり歓迎するわ、早苗。宴は、杯を交わし、料理に舌鼓を打ち、会話を楽しむ場。気楽に楽しんでいきなさい。引っ越して来て間もないから、周りと親交を深めるのにもいい機会でしょう」
「はい!ありがとうございます、咲夜さん」
「早苗ー!もう食べてもいい?」
「こら!早苗が席に着くまで待たないか!」
「……はやく行ってあげなさい」
「……うぅ、お恥ずかしい限りで」


「うま!この筍ウマ!!」
「ちょっと魔理沙!独り占めしてないで、その皿を私たちにも回しなさい!」
「アリスにはそこの皿をやるぜ?」
「あら、ありがと……なんて骨しかない皿を受け取って言うとでも思ってるのかしら!?」
「まったく騒がしいぜ、アリス。おーい!追加だ追加ー!」


「ほら、美鈴も食べればいいよ。どうせだれも襲ってなんて来ないし、来たって返り討ちになるんだから」
「そう、ですね~。それじゃあ私も少し頂きましょう」
「咲夜の料理は相変わらずおいし~ね~」
「そうですね~。咲夜さんが来てから、食事の時間が楽しみになりましたし。けど、新人さんの料理も美味しいですよ」
「だって、それ……。にんにく」
「好き嫌いはだめですよ?咲夜さんも言ってるじゃないですか」
「嫌いとかそういう問題じゃないもん……。咲夜は気を使ってくれてるけど、美鈴は意地悪!」
「そ、そんなぁ!?」


「あっははは!れいむー!もっと酒ー!」
「なんで私に言うのよ…。そこらのメイドに頼みなさい。ちょっとー、刺身の薬味が切れたんだけどー!それとお酒も!」


「どけ!!吸血鬼!それはあたしの肉だぁぁぁっ!!」
「はっ!落ちこぼれの天人に咲夜の料理なんてもったいなさ過ぎて笑えないわ!おとなしく頭の桃でもかじってろ!」
「天子落ちこぼれなんかじゃないもん!!霊夢に言いつけてやるんだから!」
「霊夢の隣は私の場所だぁっぁ!!この『てんこ』が笑わせるな!」
「『てんこ』じゃないもん『てんし』だもん!それに笑わないのか笑うのかどっちなのよこの幼女!絶壁!!」
「少なくともお前よりはあるわ!!」
「はい♪漁夫の利、漁夫の利。幽々子~、肴を手に入れたわよ」
「「スキマ貴様ぁぁぁぁぁ!!!!」」


「どうだ、橙。ケーキの味は?」
「すっごく美味しい!連れて来てくれてありがとう藍様!」
「そ、そうか、そうか。まだあるからな」


「なんであんたがこの時期にいるのよ……」
「芳しいかほりに誘われて。いいじゃないの。冬場はめったに宴会なんて開いてもらえないし。それに、人付き合いの苦手なフラワーマスターがここにいることのほうが、驚きね」
「招待状は貰ってるわよ。それに、私はちゃんと油や食材の調達に貢献しているもの。無断なうえ無償で飲食してる冬の忘れ物とは違うのよ」
「あら。ここのメイド長、人間よね。人間との相性最悪の貴女が、協力してるなんて……明日は大寒波でも来るかしら」
「貴女を叩き潰せば、寒波なんて二度と来ないでしょうね」
「ふふふふふ……」
「あっははは……」


「幽々子様!骨まで食べてはいけないと何度も申しましたのに!」
「だって~、美味しいんだもの~」
「むっ、そりゃあここのメイド長の料理の腕がいいことは認めますが…。私だって……」
「あら~妖夢、やきもち?」
「からかわないでください!」


あるところでは魔女や魔法使いが漫才のような騒ぎ。
またあるところでは鬼と巫女がなんだかんだと杯を交わし。
吸血鬼と見覚えのあるどこかの天人が小競り合いを繰り広げ、隙間から伸びた腕が美味しいとこをを持って行き。
この時期にいるはずのない冬の妖怪がいるような気もしますが、まぁ無粋なことはよいでしょう。できる人は空気が読めるものです。
ほのぼのとした空気を作り出すところもあれば、所によっては弾幕さえも。
簡易のステージでは三姉妹の演奏が行われ、人気のないところでは、竹槍と紅蓮の炎が舞っています。

というか、非常に見慣れた服装と、黒い帽子に蒼い髪の少女がいま、私の目の前を横切りました。
人が職を失って、汗水流して働いているのに。要因となった少女があのあり様とは何事か。まぁそもそも天界は毎日宴会ですが。
捕まえようと手を伸ばしたところで、別のところから声がかかる……。

「あ~、そこの侍女さん。あたしにも酒の追加をくれるかい?清酒がいいなぁ」
「小町、些か速いのではないですか。潰れても、私が連れて帰るなんてことはしませんよ?」
「そんなこと言って、映姫様も普段の酒盛りよりペース速いじゃないですか?」
「むむ……」

無念です……。ですが、ここで私情に奔ってはここで働かせてくれている咲夜さんに申し訳が立ちません。
ともかく、清酒ですか。庭の一角にある一本の木。そこに寄りかかる紅白の巫女を後ろから驚かそうと近付く桃ひっつけた帽子を口惜しく思いながら。

「天誅でもくだればいいと思う……」

天に代って賊を討つ行為が、天の人に下されるなんて言葉遊びにもならないわね。はい。
そんなことよりも、お酒です。人が多く、片付けや給仕に回る妖精の数も多いため、素早く移動するのは中々。
と、きょろきょろ辺りを見回した時でした。

「きゃーー!!ちょっと何なのよ!なんで縛られてるの!?」

悲鳴が聞こえたほうを反射的に振り向く。
すると。紅白巫女のところに向かっていたはずの彼女が、門の鉄柵に荒縄で縛られ、逆さ吊りにされていました。
あの、亀の甲羅のような模様を描く縛り方は、なんといったでしょうか。思い出してはいけないというか、知らなくていい知識な気もする。
と、そんなことより。こんな芸当ができる人は、彼女しかこの幻想郷にはいないでしょう。

「咲夜さん?」
「呼んだかしら?衣玖」

紅魔館の中、呼べばどこでも現れる。そんな噂も嘘ではない気がしてきました。
そんな大きな声で呼んだわけでもないのに、どうやって聞き分けているのでしょう。謎です。
視線だけで、いまだミノムシのように蠢く少女に目をやると、悪戯っ子の笑顔で首をかしげました。

「私は、何もしてないわよ?」
「そんなはずないでしょう?」
「さぁ。私の可愛い衣玖を悲しませたから、天罰が下ったのかも知れないわね」
「……また、そのように」

戯れが過ぎます……。人を照れさせて、楽しむのは彼女の悪癖なのでは。
それに私は咲夜さんの物というわけでもない上に、特別な関係にも至ってなどいません。
きっと、咲夜さんも私の反応が楽しくて戯れにそんな台詞を口にしているのです。

「一先ず、ありがとうございます、とだけ」
「一応受け取っておくけど……あぁ、衣玖。この宴会が終わったら、少し時間貰えるかしら?」
「……?はい、構いませんよ」

瀟洒に微笑んで、咲夜さんは私の視界から消えていきました。
宴会の後、何かあるのでしょうか。咲夜さんの発する空気から、悪いことではなさそうですし。楽しみに待ちましょう。
忘れるところでしたが、お酒でしたね。急いで用意しなければ。


 ◆


住処に帰れないほどに酔い潰れ、引き取ってくれる誰かもいない人たちは紅魔館の客室へ。
大量の洗い物と、ゴミを宴会中に仕事をまわされなかった妖精たちが片付けていきます。宴会中に仕事していた妖精はすでに部屋で眠っているでしょう。
もちろん、責任者として咲夜さんはずっと起きているのです。……身体、大丈夫なのか。心配になります。
そんな私も、一応仕事は片付けているので。待つように言われたバルコニーの長椅子に座って咲夜さんを待ちます。
しばらくして、片手にワインボトルと二つのグラスを持った咲夜さんが現れました。

「お待たせ。私たちも一杯どうか、と思ったのだけど。いかが?」
「ええ、頂きます」
「いい具合に寝かせたヴィンテージよ。といっても、私の力でだけど」
「……こうして、誰かと静かにお酒を飲むのも、久しいです」
「そう?」

竜宮の使いとしての生活は、あまり他人と交わることがないですから。
隣に腰かけた咲夜さんから、グラスを受け取ります。黄色みを帯びた白でもなく、透き通った赤でもない。薔薇色のワイン。
喉を焼くようなきつさはありませんが、あの騒がしさの余韻を楽しむのにはちょうどよい。少し、甘味が強い。

「はぁ……」

隣から聞こえた溜息に、驚きを隠せませんでした。
人間ですから疲れるのは当然ですし、何も悪いことなどないのですが。咲夜さんが、溜息をついているところなど見たことがなかった。
そんな私の反応を見て、彼女が苦笑いを浮かべます。宴会中アルコールの匂いに中てられていたからか、照れているのか。その頬は、このワインのように染まっています。
照れる私を見て、楽しむ咲夜さんの気持ちが、ほんの少しわかったような気がする。確かに、照れた笑顔というのは、可愛らしい。

「ごめんなさい。貴女の傍だと、つい緊張の糸が緩んでしまうみたい」
「いえ。それだけ、咲夜さんが私に心を許してくれているということなら、嬉しいものです」
「……そうね。つい、お嬢様や、騒がしい幻想郷の住人達の前だと、私がしっかりしないといけない気になってしまうから。……私なんて、弱い人間でしかないのに。お嬢様達をお守りしないと、なんて自惚れているから」
「そんなこと、ありませんよ」

物哀しそうに告げる咲夜さんに、軽く向き直る。
もしそれが自惚れだとしても、その自惚れによって、どれだけの人が支えられているのか。
それとも、それがわかっていても、不安になってしまうのでしょうか。

「私は、咲夜さんのことを素晴らしい人だと思っています。仕事に対する姿勢、妥協を許さない厳しさ、他人への優しさや、人間でありながら永遠の命に等しい吸血鬼の傍にいる心の強さも。すべて、誰しもが持つことのできない、輝きです」
「衣玖……」

輝きというのは総じて、他人を惹きつける力を持ちます。
きっと、レミリアやフランドールさん、門番の美鈴さんや妖精メイド達が彼女を傍に置いている理由も、その輝きに魅せられたところがあるのではないでしょうか。
どんなに長くとも、人間は精々百年生きられればいいほう。そんな短い命だと知っているからこそ、時を持て余す妖とは違い、一生の間、懸命に輝こうとすることができる。
咲夜さんの放つ輝きは、きっと衰えることなど、ないのでしょう。

私もきっと。そんな輝きに引き寄せられている一人なのかもしれません。
……その輝きをもっと間近で見たい、という気持ちは。行き過ぎた独占欲なのか。

冷たい夜風がアルコールで火照った頬を撫でていくと、少し肌寒さを感じるほど。
人間である咲夜さんには、毒かもしれませんが。もう少し、こんな時間を味わっていたいなんて。以前の私ならありえないはずの欲が芽生えてしまったから。
少しだけ咲夜さんの肩を抱き寄せて、驚いた顔の彼女の首に、私の羽衣を巻きつけて。私も、巻き込まれるように。

「あまり、暖は取れないかもしれませんが」
「貴女が温かいから、大丈夫よ」

気恥ずかしさを隠すための言い訳も、彼女には通用しなかったようです。
行為に及んだ私のほうが照れているようでは、到底彼女に敵わないでしょう。
けど。そんな私でも、彼女の拠り所に。羽休めの止まり木になれるのなら。

……いいえ、そうではなく。

グラスに残っていたワインを一口に飲み干して、長く息を吐きます。
望んでいるのは、確かに彼女の拠り所であるかもしれない。けど、止まり木ではない。
私が本当に居たい場所は……。

「咲夜さんの輝きを、一番傍で見させては貰えないでしょうか」

なんて。答えは、わかりきっている。
咲夜さんは、永遠に紅い幼き月に仕える従者。主を差し置いて、誰かと添い遂げようなどと思うはずがない。
もし主が許しても、彼女自身が許さないでしょう。

「十六夜咲夜の命の意味。衣玖の言う“輝き”は、お嬢様のためにあるのよ」
「……知ってました」

空気を読めていない発言でしたね。悲しさとは裏腹に、私は苦笑しかできなくて。
聞かずとも、わかっていたことです。本当に…聞く必要なんてなかった……っ。
羽衣のせいで、すぐに立ち去るわけにもいかず。私は口を噤むばかり。隣では、咲夜さんもグラスを乾かしました。
溜息を吐きつつ背もたれに深く寄り掛かります。こんな一時も、終わりでしょうか。

「けど……」
「ぇ……」

こつん、と。肩にかかる心地いい重み。
マフラーのようにしていた羽衣が、微かに緩んで。
思いのほか、咲夜さんの顔が近くにありました。

「名前も無くして。どこにも存在を許されなくて。私自身が消えれば、幻想郷にも覚えている人がいなくなって、すべての世界から忘れ去られてしまう。そんな人間の輝きでも、衣玖は見ていてくれるのかしら……」

どういった意味なのか、数瞬測りかねました。
咲夜さんの存在が、この幻想郷から忘れられる可能性など。レミリア達の命が尽きない限り、あり得ないのではないか、と。
きっと呆けているだろう私の顔を見て、咲夜さんは何か……苦いものを噛み潰すような表情で言いました。

「私は、そもそもこの世界の住人じゃなかった。髪の色。瞳の色。この能力……。何もかもが異質だったから、あまりいい扱いは受けていなかったわ。そして、人間に見捨てられ、外の世界から存在を否定されてここに流れ着いた。十六夜咲夜の名は、その時お嬢様に頂いたものよ」
「そう、だったのですか……」

ほんの僅かであっても、苦い思い出を口にさせてしまったことに後悔の念がないといえば嘘になりますが。
私に聞かせてくれるということが、信頼に足る者として、嬉しかったことも事実。
すっかり醒めてしまったでしょう酔い。なのに、咲夜さんの頬は、未だ薔薇色。それが照れによるものだと気付いたのは、後になってから。

「そんな存在すら希薄な人間の輝きでよければ、貴女……衣玖に見せてあげる。いいえ、見ていて欲しいのかもしれない。外の世界で忘れ去られて流れついた幻想郷。ここでさえ忘れられたら、どうなるのか不安だから……。押し付けがましいかしらね……」
「そんなこと、ありません……。その輝きを見れる、それが私一人ということは……すごく、嬉しいです」

それはなんであれ。咲夜さんの……いいえ。
貴女の一番になれるということなのだから。
だから、もう一度。

「貴女の輝きを、傍で見させていただけますか?」
「こんな人間のでよろしければ、喜んで……」

こつん、と咲夜さんのほうに頭を傾けると、互いにぶつかった。
酔いも余韻も、とっくに過ぎ去っているのに。夜明け間近な静寂が、まるで私たちを閉じ込めていてくれているようで。
もう少し、もう少しと。欲がふつふつ湧き出てきてしまいます。

「咲夜さんも、もう少しくらい、私に寄りかかってくれてよいのですよ?」
「そう。じゃあ、お言葉に甘えようかしら」

互いに、肩を寄りかけ合う。
羽衣の緩みを直すと、益々熱が高まって。

益々距離を縮めたのは、どちらからだったでしょうか。どうでもいいことではありますが。
彼女の瞳に私が居て。その私の瞳の中に貴女がいる。そんな貴女の瞳の中にはまた私が……と。
どう足掻いても他人と一つにはなれない私たちの、境界線が少しだけ有耶無耶になる。まるで、溶け合うように。
一つになりたいほど愛しいのに。それは永久に叶わず。それでも近づこうとした、愚かな行為の成れの果て。

……ですが、なんと甘美なものでしょうか。
こんなに近い距離に、誰かがいることが。こんなに心地いいものだったなんて。


  ◆


翌日は休日、などとなることはなく。
朝から不足気味になってしまった食材や酒類の買い出しに駆り出されることになりました。
いえ、別にいいのです。酔いが残るほど飲んでおりませんし、咲夜さんとのことで頭はすっきりしていますから。
そんなことより、今日は咲夜さんとの買い物なのです。仕事とはいえ、二人っきりになれる時間というのはやはり……ぐっと来ますよね。

「お待たせしました」
「ええ。じゃあ、行きましょうか。衣玖」

すっ、とさりげなく差し出される手。
まるで、お姫様の手を取る王子様のように。いえ、彼女は王子なんかよりも、身を呈して誰かを守ろうとする騎士でしょうか。
公私混同は不謹慎かもなどと思っておりましたが、そんなこともないようです。

「……はい。よろしくお願いします、咲夜さん」
「ええ。私の輝き尽きる時まで、傍で見ていてね。衣玖」

微笑んで、細まった貴女の瞳。そこに映る、さっと赤くなった私。
まだしばらく。私のメイドとしての日々は、続きそうです。

そっと、その手に。私を重ねて―――。貴女の傍へ。
「ねぇ門番の妖怪さん」
「はい?なんですか」
「あとどれくらい、こうして吊るされてればいいのかなぁ……。縛るのが巧いからか痛くはないどさぁ」
「痛いほうがいいんじゃ……すみません。咲夜さんから、衣玖さんの許可が下りるまで降ろさないように言われてるんですよ」
「もう!衣玖があのメイドと楽しそうにしてるのに、私だけこんなの納得いかないっ!私も霊夢とピンクな空気振りまきたい!」

ヒュー………ドーーーン!!

「きゃあああぁぁぁぁぁ――――――・。。・゜゜・。。・゜キラッ★
「ん?何か固いものにぶつかったわね」
「あ、お嬢様。どこかへお出かけですか?」
「ええ。霊夢のところまでね。泊まりになるかもと、咲夜に伝えておきなさい」
「はーい。いってらっしゃいませ」

「従者に恋人がいて主人にいないなんて主の名折れ!待ってなさいよ霊夢ぅぅ!!」
「……あー、あの子がいなくなった責任って、私に回ってくるのかなぁ……憂鬱だなぁ」

 ◆

ここまでお読みいただき、ありがとうございます。いかがでしたか?
魔理沙とかを「動」の美しさだとすると、咲夜さんと衣玖さんは「静」の美しさかなぁ、と。
ちょっとシットリした話が書きたくて、あえなく撃沈した感が否めません。いっそのこと甘くできるところまで甘くしたら良かったかな。もう互いに「大好き」っていうのが伝わるくらいに。

友「ところで、衣玖さんって雲の中泳いで暮らしてるんじゃないの?なんで家なんてあるの?」
私「うん。今の私は行け行けモードだから」
友「書かせておいて何だけど、よくこのマイナーカプで書く気になったねぇ」
私「え?マイナー??なにをいってるんですか…だからいいんだよ?それに押せ押せモードだったから」

天子はもう少しお仕置きされてればいいと思う。
はたして、咲夜さんの縛り技術が生かされる日は来るのだろうか。

友「衣玖さんと縛りプレイですねわかりま……ぴちゅーん

前作の三千点越え、ありがとおうございました!!
では、また次の作品がありましたら。
るちあ
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コメント



0.2680簡易評価
2.100ATM削除
前作に引き続き読ませていただきました。
こういう甘い作品は大好きです。
異色な組み合わせにもかかわらず違和感なく楽しめました。
8.100煉獄削除
ほのぼのとしてて、自然と頬が緩む甘さのあるお話ですねぇ……。
咲夜さんに可愛いと言われて顔を赤くする衣玖さんの姿も可愛いですし、
宴会で忙しく働く様子なども良かったです。
ただ甘いだけではなく、ちょっとしんみりとした部分もあって話を引き締めてくれたり、
彼女たちの会話や関係など、とても面白かったですよ。

誤字の報告
>私がしっかりしないといけない気になっていしまうから。
『気になってしまうから。』ですよね。
14.100名前が無い程度の能力削除
大体思惑通りノせられて萌えさせられた
畜生
18.100奇声を発する程度の能力削除
うは~たまんねー!!!!!
最高!!
21.100名前が無い程度の能力削除
二人とも乙女や
28.100名前が無い程度の能力削除
なんという甘さ。
34.80名前が無い程度の能力削除
面白かったけど、「この流れは悲恋か!!」と期待してしまった。
でもるちあ氏は、やっぱりいちゃラブを書くのが一番だな、と読み終わって思った。
37.90名前が無い程度の能力削除
オチが少し弱いような気もするけど
だからいいんだよ!
40.100名前が無い程度の能力削除
素敵。
48.100名前が無い程度の能力削除
・・・・ネタだと思ったんだ。ギャグだと思ったんだよ題名から。
なんて暖かいっつか、むしろこっちの熱が上がっちまいますよ!
マイナーだと? むしろどんと来いやああああぁ!!w
これからも応援させていただきます!b
49.100名前が無い程度の能力削除
マイナーなんてそんな馬鹿なw
続編期待
59.100名前が無い程度の能力削除
うますぎるっ!