Coolier - 新生・東方創想話

四季のベジタブルマスター 後編

2008/04/13 02:09:45
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「れーいむー、まーだかー?」 

心配そうに、建物の裏を覗き込む魔理沙
そこには乙女度の欠片もなくなった霊夢が、青白い顔で荒い息をしていた。
霊夢の隣には、顔色の優れない霊夢を心配そうに見守る紫の姿があった。
 
「ごめん魔理沙……まだ気持ち悪い、うぷっ」
 
数日前から空腹を訴えていた霊夢は、賽銭箱に放り込まれていた胡瓜に迷わず齧り付いた。
しかし……何がどうなったのかはわからないが。
幽香の作り出した胡瓜は、幻覚作用、依存性を取り揃えたトンデモ胡瓜へと進化していた。
たぶん、幽香がイライラしてたせい。


そんな怪しい胡瓜を何十本も食べれば当然、気持ち悪くなる、おなかは下す。
霊夢の乙女度が連日ストップ安だ。底を狙って上がるのを待とうじゃないか。
上場廃止になるかもしれないが。



「霊夢。あなた、誰かの恨みでも買ってたの?」

背中をさする紫、その片手が消えているのはたぶん藍を折檻しているから。

「うぷっ」

また戻しそうになり、口を押さえる霊夢。
魔理沙はその光景が見えぬよう、覗き込むのをやめた。

素敵な音がした。
そうでも言わないと、霊夢の人権が危うい。

「しかし、凄いなこの量は。
 今年は天候が悪くて作物はほぼ全滅だったっていうのに。
 一体どうやったらこんな量の胡瓜が収穫できるんだ? 
 まぁ、本当に胡瓜かは怪しいもんだけど。」

霊夢の食べていた謎胡瓜
見た目はただの胡瓜なのだが、折ってみると中身が七色に発光してたりする。

「なぁ、永遠亭の薬師なんかが怪しくないか? あいつなら変なものたくさん作ってそうだし」

とりあえず、犯人と思しき人物の名前を挙げてみる
というよりも協力のそぶりを見せないと八つ当たりで殺られる気がする。
霊夢の体調は最悪だが、怒りのボルテージは現在MAX
下手なことを言ったら矛先がこちらへ向くのでうかつな発言はできない。

「理由がないじゃないの、少なくともあの薬師とお姫さまは幻想郷が気に入ってるように見えたわ」

霊夢を毒殺しようとする理由が永琳にはこれっぽっちもない。
むしろ積極的に助ける立場であるはずだ。

というより、霊夢を永琳のところへ連れて行かないと色々マズイのではないだろうか。
顔が段々緑色に染まっていってる。ナメック星人だ。

「ふふ、私にはわかるわ。あいつよ、あの花野郎に決まってるわ……
 今度こそは引導渡してやるわ。ミンチよ、ミンチ!」

「お、おい霊夢、誰かは大体わかったけど。幽香は女だぜ? 野郎って言ったら可哀想じゃないか」

「変なところを気にするのね、あなたって」

魔理沙のズレたツッコミに辟易しながら、紫は霊夢の様子を眺めた。

気力は、十分。
だけど、体力が限界ね
数日間食べてないうえにこれだもの。
無理ないわ。 
 
「霊夢、とりあえずうちにこない? 今行ったら倒れちゃうわよ」

「紫、私思うんだ。
 憎しみで人が殺せるなら
 今なら幻想郷を終わらせる自信があるの」

間髪いれずに答える霊夢。
怒りはよくわかるのだけど
そんなもので幻想郷が終わってたらどうしようもない。

『食べかけ棒アイスがポロっと落ちたぐらいで、幻想郷を潰そうかなって言ってたじゃないですか』

藍の言葉がフラッシュバック。
あなたは言っていいことと悪いことの区別もつかないのね。
とにかく、霊夢の怒りを抑えなければはじまらない。

「そんなことで幻想郷を壊されると困るのだけど」

「止めても無駄よ、今の私は憎しみの権化。
 この世の全てが憎いわ。
 たとえ。神であろうとも私を止めることはできないわ」

「白米、味噌汁、魚付き」

「OK、私は血塗られた剣を捨て、米粒のついた箸を取りましょう!」

憎しみの権化、1食の誘惑に崩れ落ちる。

いつもどおりのやりとりで魔理沙がコケていた。
まだまだ修行が足りないわね、この子も。

「魔理沙も食べる? この不作じゃあ、あなたもロクなものは食べていないでしょう?」

「あ、ああ。頂けるのならありがたく頂くぜ」

「そう、ならいらっしゃい」

そういって、空間に手を滑らせる紫。
何もない宙空がベロリと裂ける様はいつみても不気味である。

「ふぉー! はくまいぃぃぃい!」

霊夢は隙間が開いた瞬間飛び掛った、もとい隙間へダイブした。

「お、おじゃまするぜ……」

おそるおそる隙間に足を入れる魔理沙、乙女度ストップ高である。
ちなみに霊夢は前年比-10万% ジンバブエのインフレ並。

最後に隙間をくぐるのはもちろん紫。
しかし、マヨヒガで待ち受けていたものは……。
霊夢にとってあまりに過酷な現実だった。







場面変わって永遠亭、鈴仙から上がってきた報告書を眺め、永琳は悩んでいた。

「このままじゃ。イナバたちの餌が賄えないわ」

家庭菜園の人参は全滅、里に買出しに行っても野菜が売り出されていることはない。
このままでは、冬の半ばのころにはイナバたちは全滅してしまうだろう。

「困ったわねぇ」

悩んでも食料が出てくるわけでもない。
月の頭脳の名にかけて、この非常事態はどげんかせんといかん。

「師匠、姫様がお呼びです」

「うどんげ。そう、わかったわ。今行くと伝えて」

「はい」

襖の向こう、立ち去っていく気配。
うどんげもうどんげなりに、思うところあるのだろう。
最近は積極的にウサギ達を連れ出し、野山などで食べ物を確保するよう努めていた。

「そうね、弟子にばかりがんばらせてちゃ、月の頭脳の名が泣くわ」

立ち上がって、気合を入れる。
さて、輝夜は何の用かしら。

また何か欲しいものがあるとかだったらお仕置きしなくては。



「姫、入りますよ」

「永琳ね、入りなさい」

「失礼します」

障子戸を開けると、輝夜は深刻そうな顔で鎮座していた。
どうやら真面目な話らしい。

「輝夜、話は何?」

「ええ、話があるのよ」

そういって目を細める輝夜。

「最近イナバたちが騒がしいわ、このままじゃあ冬に食べるものがなくなってしまう! ってね
 それに、この前妹紅と遊んだときに聞いたの。人間の里も食料がなくって困っているって」

「はぁ、それで?」


「もう、永琳ったらわかっているんでしょう?」

「つまり。食糧不足をどうにかしろと?」

「ええ、妹紅や人間はともかく、イナバたちにひもじい思いをさせるのは嫌だわ」

だって、私の大事な家族ですもの。
そういって白魚のような手を絡めあう、なんとも思わしげな動きだ。

「ねぇ永琳、お願いよ。決して無理なお願いではないはずよ?」

「そうね、他でもない姫の頼み。誰が無碍にできようものですか」

それを聞くと、表情を崩して柔らかく微笑む輝夜。

「お願いするわね。 あと、私たちの食事を今日から質素なものに変えなさい。
 私だけが生活水準を落とさないだなんてイナバたちに悪いもの」

その言葉に、胸を射抜かれた。
流石は姫さま……。下々のことまで目が届いていただなんて
この永琳、輝夜が最近だらしないと悶々としていたけれど
それはまったくの杞憂でした!!

「輝夜は、いえ。姫はお優しいですね」

「やめてよ永琳、くすぐったい」

そういってクスクス笑う輝夜。

「話は以上よ、そんなわけだから永琳、うまいことするのよ」

「はい、姫」

そういってその場を後にする。為せと言われればするまでだ。

それに、久しぶりに輝夜がマトモなようで嬉しかった。
うどんげの耳がしなびてるのが気になるといってずっと引っ張っていたり
妹紅を永遠亭に連れて来て着せ替えゴッコを始めたり

最近の輝夜は迷走を極めていた。

しかし、イナバたちに心を痛め、自らの生活水準を下げるという決断を下すとは
1000年以上前のあの晩を思い出すわ……。
ああ輝夜、いや、姫、姫様!
永琳はどこまでもあなたについていきますとも!

廊下の真ん中で悶えている永琳を避けるよう、妖怪兎たちは往来していた。





















「どう? イナバ、私だって捨てたものじゃないでしょう?」

「姫様は世界一だね、間違いない」

もちろん、この変貌はてゐの暗躍でした。







そして視点は再び霊夢たちへと戻る。
ウルトラ博麗ローリングクラッシャー(脚注:ただの飛び込みである。)で隙間へと突撃した霊夢。
漂ってくる匂いの方向へ襖を開け、障子を破り、土壁を夢想封印すると……。
なんと、西行寺の亡霊お嬢と魂魄妖夢が、米やら野菜やらを全身に担いでいた。
それも、すごくいい表情だった。

「あら珍しいこともあるのね、巫女がお呼ばれするなんて。
 でも、ここのご飯はぜーんぶ私たち、白玉楼が頂いたわ。
 それではごきげ「まてーーーーーーーーーーーゐ!!」」

「小便は済ませたか? 神様にお祈りは? 部屋の隅でガタガタ震える準備はOK?」

おーっと!! 西行寺くん!! (ボケを)吹っ飛ばされたー!!
今の霊夢は本気だ。本気と書いてマジだ。
ノリでこの場を流そうとしたのだが通用しなかった。

目が狩人の目というか、それを飛び越えて捕食者の瞳。
見ただけで命の危険を感じざるおえないほどに、霊夢の目は輝いていた。

「ゆ、幽々子さま、ここは私が!」

すっと、一歩前に歩み出る妖夢。
今の巫女には勝てないかもしれないが、それでも主人を守るのが従者の役目。
せめて逃げる時間だけでも稼がなくては。

「ぬるい、ぬるいぞ妖夢」

目を爛々と輝かせる霊夢。
その手には符と針が握られていた。

「食べ物の恨みは、主従の絆をも凌駕することを知りなさい」



当時、現場にいた霧雨魔理沙の手記が今なお現存している。

『紫さんの家にお呼ばれしたんですよ、霊夢と一緒に。
 霊夢、そのときすっごくおなか空いてたみたいで、ズンズン先に行くんです。
 んで、追いかけてる途中で、紫の式がでっかいたんこぶ作って倒れてるの見つけたんです。
 しかもツメで幽々子とか書いてるんです。ええ、何があったのかは大体見当付きましたよ。
 と思ったら、ドガシャーン! って物凄い音が聞こえてきて、急いで駆けつけたんです。家主の紫と一緒に。
 そしたらもうホント、阿鼻叫喚の地獄絵図って感じ。
 どでかいたんこぶ作って気絶する妖夢と、キャメルクラッチ極められてる亡霊お嬢がそこにはいたわけ。
 運がよかったと思うよ、もし霊夢がラーメンマンだったらそのままラーメンにされて食われてただろうし』









幽香は悩んでいた、約束の期限まではあと4日まで迫っているというのに
まともに作れる野菜はいまだに胡瓜だけ。
どう考えてもアウトである。

かといって、人間に頭を下げるのは妖怪としてのプライドが許さない。
しかしこのままでは間違いなく半獣に馬鹿にされてしまう。
それは火を見るよりも明らかだろう。

誇り高き大妖怪、風見幽香の下した決断とは。
かつて究極の魔法をかけて戦った知己を頼ることだった。






アリス亭、ちょっと迷ったけれど無事に見つけ出すことができた。
一応顔見知りなんだし、邪険に扱われることもないだろう。
わりといいところに住んでる、なんだかムカつくなぁ。

しかし今はそんなことを言っている場合じゃないと扉をノック。

「はーい。あら、幽香じゃない、珍しいわね。森の出口なら向こうよ」

「ちょ、ちょっとアリス! 何鍵閉めてるのよ! 開けなさいってば!」

「なんまんだーぶなんまんだーぶ」

「バカ! 何お経唱えてるのよ! 扉ぶっ壊すわよ開けなさいぃぃぃいい」

「嫌よ、私あなたが苦手なの。散々ボコった挙句究極の魔法をよこせってストーカーしてきたせいで」

「ああもう! 昔のことにこだわってたらいつまでたっても先に進めないわ!」

そういって地団駄踏む幽香、自称であっても最強の妖怪のすることではないと思うが。

「私は忙しいのよ。冬の食料はないし、人形用の綿だとか絹だとかも全滅しちゃったし。
 とにかくあなたに構ってる暇はないのよ。さ、歩いてお帰り」

扉越しにかけられる冷たい声、しかしその発言は幽香に決定的なチャンスを与えてしまった。

「私、野菜だって綿だって作れるわ! す、好きなだけ作ってあげるから話ぐらい聞いてよ! さ、さすがに絹は無理だけど」

幽香、崩壊。
下手に回っていることに気づかないのは今までにそんな経験がないからか。
必死のプレゼンテーションの結果、ようやくアリスは扉を開けた。

「いいわ、話ぐらいは聞いてあげる。上がりなさいよ」

顔は笑っていたが、腹の底は違う意味で嘲っていた。

このアリス・マーガトロイド、鬼畜である。







アリスの家、人形たちが常に甲斐甲斐しく家事をこなし
家主であるアリスはのんびりとお茶を啜っていた。
幽香は甲斐甲斐しく動き回る人形を目で追いながらも、どこか所在無さげに肩をすくめていた。


「それで、勢いに任せて半獣と約束しちゃったわけね? それがいつだったかしら」

「3日前です」

「で、あと4日で大体の野菜を美味しく作れるようになりたいと、そういうわけ?」

「はい……」

「で、頼れる友達もいないから、顔見知りの私のところに来たってわけなのね」

サディスティックな笑みを浮かべながら幽香を抉るアリス。
幽香は凹みに凹んで、時たま鼻をすすっている。
みょんなところから、カリスマとは崩壊していくものである。

「それでね、あなたのことを手伝ってあげてもいいのだけど。一つ問題があるの」

腕を組みながら話すアリス。
何を言われるのかと、幽香は怯えの混じった目で見つめていた

「たいしたことないわよ、私は食が細いの。そんな私が味見をしてたらいつまで経っても進まないわ」

「じゃ、じゃあ?」

顔をあげて、すがるような目をする幽香。
その顔がツボに入り、ますます嗜虐心がヒートアップしていくのだが
さすがにそこは抑えることにした。

「私の知り合いに適任なのがいるわ。
 野菜の資料も一緒に置いてあるはずだからそこに行きましょう」

「ど、どこ?」

「そう、世間知らずで友達のいないあんたは知らないのね。紅魔館よ」

いちいち心を抉る、アリスであった。







「というわけなのよ、パチュリー、野菜に関する本を貸してくれない?」

「Cの55にあるはずよ、小悪魔。ついていってあげて」

読んでいる本から目を離さずに答えるパチュリー。
これが知識の魔女のスタイルなのでアリスにとっては気にならない。

「ささ、こちらです」

トコトコ歩いて先導する小悪魔。

「じゃ、幽香。少し待っててね」

慣れない場所でおどおどしている幽香に微笑みかけるアリス、
その笑みがサドっ気たっぷりなのは気のせいか? 今夜は長い夜になりそうだ。
アリスは、先導の小悪魔へついて図書館の置くへと消えていく。
残されたのは、既に子羊となんら変わりがない幽香りんだけだった。

「しかし、珍しいわね、四季のフラワーマスターがこんなところにくるだなんて。
 アリスと知り合いだっていうのは聞いていたけど、どんな風の吹き回し?」

パチュリーは、相変わらず本からは目を離さずに話を振る。
その態度が少しだけ気に障るが、今は頼る側なので気にしないことにする。

「ちょっと必要があるから来ただけよ!!」

そういって胸を張ってみせる、目の前の魔女が何か舌打ちした気がするが
私は最強なので気にしないことにした。

「ウシ乳が……。まぁ大体見当はついているわ。
 あなたの能力で食糧危機を乗り切ろうってハラなのね」

何か不穏なセリフが聞こえたが気にしない。気にしたらたぶん負けだから。

「そう、みたいね。みんな私に頼ってきてるのよ、困るわぁ人気ものって」

「あなた一人でなんとかなるようなら、紅魔館にまで来ないと思うけど」

「んぐっ!」

痛いところを突かれた、魔女はおしなべてサディスティックなのだろうか?

「まぁ、いいわ。うちの門番は雑食性でよく食べるわ。実験ならそこでやりなさい」

そういってページをめくる紫もやし。
何よ、まだ100年ぽっちしか生きてないくせにー!
むきゅーむきゅー怒りながら地団駄踏む幽香

「歳は関係ないわ、あなたは力の割りに精神が幼いのよ」

それを横目で見て、ため息をつくパチュリー。

「というか、幻想郷はそういうのばっかりね。レミィとか」




「くちゅんっ」

「あら、お嬢様風邪ですか?」

「まさか! 私が風邪を引くわけがないじゃない。なんたってカリスマよ?」

馬鹿だから? とは思っても口に出せない咲夜だった。
紅魔館は平和である。












私、紅美鈴は目の前の光景が信じられず、何度も目をこすった。
それでも、目の前の野菜たちは消え去らない。

「好きなだけ食べていいのよ? 生野菜だけど」

これは夢か幻か、紅魔館から支給される食料はコッペパン。
たまにジャムがついてくる。
そんな私が、野菜をお腹一杯食べれる日がくるだなんて!!

「い、いいんですか? 幽香さん、それにアリスさんにパチュリー様」

「ええ、いいわ。存分に味わいなさい」

自信満々に野菜を差し出す幽香。
アリスとパチュリーは何故か笑いを堪えているようだが
舞い上がっている美鈴はそのことに気づかない。

「わぁー、美味しそうですね、この青いトマト。いっただっきまーす」

モグモグ。ごっくん。

「美味しいです」

「「「え?本当に?」」」

三人でハモった。
もちろん、幽香と魔女二人の間には大きな壁があるのだけど。

「ええ、幽香さんもどうです?」

そういって食べかけのトマトを差し出す美鈴。
言われたとおりに反対側を齧る幽香

齧った瞬間盛大に吹いた。

「まずっ!!」

その瞬間、魔女2人爆笑。
美鈴はわけがわからないといった表情をして、トマトを齧っている。

「ぺっぺっ! なんでそんな普通にトマト食べれるのよ」

「いや、美味しいですよこれ。久しぶりに野菜食べたなぁ、何年ぶりだろう」

「ちょっと! パチュリー・ノウレッジ! 一体どうなってるのよこれは!」

「言ったじゃないの、うちの門番はなんでも食べるって」

まぁ、確かに嘘は言ってないけれど……。
まともな味覚を持ってないと参考にならない。

「あ、アリス……。あんたこのこと知ってて」

「ちょっと、それは誤解よ。それよりほら。
 あの門番、放っておいたらお腹いっぱいになるまで野菜食べるわよ?」

真面目な表情でそう語るアリス。
人形にお尻をつねらせているけど。
というかそうじゃないと笑う。 

美鈴は3人の様子を無視して、一心不乱に野菜を食べていた。
幸せそうだ。

「美鈴、それぞれ一口齧るだけにしなさい。
 そしたらその味をよく覚えておくのよ」

「ふぇ? なんでですかパチュリー様。(ムグムグ)」

「ハムスターじゃないんだから口の中に物溜め込まない。
 これは風見幽香が風見農香になるための訓練なのよ。
 真面目に付き合いなさい」

風見農香、パチュリーがそういった瞬間、アリスが爆笑した。
幽香はブチギレそうになるのを必死で抑え、無理やり笑顔を作った、口角がヒクヒク震えていたけど。

「参考資料は貸し出しするわ。風見農香になるために目を通しなさい。
 それと、素人の私でもわかることが一つある――トマトは紅く熟してから食べるものよ」

それを聞いてアリスは再度爆笑。腹を抱えてついには立っていることができなくなった。
パチュリーは笑いすぎで喘息が悪化したのか、呼吸音に異音が混ざり始めている。

「パ、パチュリー、ここは私に任せて図書館に戻りなさいよ。
 か、体を休めたほうがいいわ ぶふっ」

吹き出しながらも言葉を紡ぐアリス。
幽香は顔を真っ赤にし、唇を噛んでいた。

「ええ、そうさせてもらうわ。こんな面白いこと滅多にないんだけど……。
 ああ憎い! この体が憎いわ!」

捨て台詞を吐いて、ふよふよ図書館へと戻っていくパチュリー。
残されたのは項垂れた幽香と、状況をよく把握していない美鈴と
この状況を誰よりも楽しんでいるアリスだった。

「というか、何の野菜で勝負するの?」

「うぐっ! 聞いてなかった!」

先行きが不安である。








そして、約束の日がきた。
人間の里の広場で対峙する幽香と慧音。
セコンドは幽香側がアリス、慧音側は愛人、妹紅だった。

「ふ、逃げずにきたようだな、風見農香」

「あなたこそほえ面かく準備はできているの? 上白沢慧音、ってか農香っていわないでよ」

「ほう? 風見農香というのが本名ではなかったかな? 天狗の新聞にはそう書いてあるが」

そういって新聞を投げつける慧音、下手な挑発だと笑う幽香は一面を見て固まった。


『大妖怪!風見幽香大失態!
 四季のフラワーマスターと自称する風見幽香。
 その力は誰しもが認めるところではあるが、彼女の意外な弱点が発覚した。
 彼女の野菜の味はとてつもなく悪いのだ。これではフラワーマスターとは到底呼べないだろう。
 せいぜい農香りんといったところだ。
 被害者、博麗霊夢の独占インタビューは3面⇒』



「ふぬがーっ!」

「あの妖怪! 新聞引きちぎりやがった!」

「さ、騒ぐでねぇ! 慧音さまがうまくやってくれる!」

幽香の凶行にざわめく観衆たち。
しかしセコンドたちはお互い沈黙を守っていた。
重苦しい空気の中、口を開く慧音。

「それじゃあ勝負形式を発表しよう。3種類のうち2種類の野菜が農家の皆さんに認められたら、私が誠心誠意謝罪してやる。
 だが、お前が負けた場合は……。これから1ヶ月、農家の皆さんの家で研修+歴史を弄って風見農香に改名だ。
 よかったな、ベジタブルマスターへの道が開けるぞ」

「ふっ、あなたが涙ながらに謝罪する様が目に見えるようだわ」

「それじゃあ、農家の皆さんを紹介しよう。
 全部で15名、それぞれ5名ずつが人参、胡瓜、ほうれん草を育てていらっしゃる。
 3名の方がお前の野菜を認めれば、1ポイントゲットという流れだ。理解したな? 風見農香」

約束の4日前、アリスが慧音のところへ尋ね、この勝負方法を提案した。
胡瓜は幽香の得意種目なので絶対に外せない、それ以外は慧音がその場で選んだ。


「それじゃあ早速、人参の勝負に移るとする「ちょっとまてゐ!!!!!」

突然の大声に驚く観衆。
慧音も乱入者は予想していなかったようで、声の主を探していた。

「人参ときいちゃぁ……黙っていられねぇなぁ」

「あ、あそこだー!! 屋根の上に妖怪兎がいるぞー!」

「とうっ!」

屋根の上から華麗に着地する妖怪兎、因幡てゐ参上である。

「姉さんよぅ。人参作るんだって?」

そういってパイポに火をつけるマネをするてゐ、健康に気をつけているので煙草なんて吸いません。

「困るんだよねぇ、せっかくうちのえーりんが人参の量産に成功したっていうのに」

そう、月の天才八意永琳は季節、天候に左右されない環境を考えだしていた。
ようするに、ビニールハウス。ちなみに輝夜の能力を使って、冬用の備蓄分は既に作成していた。

「商売仇が表れたんじゃあ、どっちの人参が優れているかを白黒ハッキリつけておかないとね。
 というわけでこの勝負! 永遠亭を代表してこの因幡てゐが預かった!」

おおおおおおお!!!!と何故か盛り上がる観衆。
娯楽に飢えている彼らにとっては、イベントごとがあればとにかく盛り上がる。

「あー。じゃあ永遠亭の人参に勝てれば1ポイントってことで」

盛り上がってしまったところに水を差してはいけない。
常に柔軟な対応をするのが長年培ってきた渡世術である。
幽香も慧音の提案に不満はない、要するに勝てばいいのだ。

「それじゃあ、両者人参を用意してもらえるか。先手は幽香でいいか?」

「ええ、料理漫画でも大抵後に出したほうが勝つからね」

てゐが不遜な目で幽香を見る。
しかし、てゐの言葉は既に幽香には届いていなかった。



全身の毛が逆立つほどに集中し、最高の人参を生み出すことをイメージする。
ぶっちゃけ、門番は何を食べても美味いといっていた。

辛くても、白くても、苦くても、喋る人参であっても。
それでも、アリスやパチュリーの協力のおかげで、理想の人参像が幽香には見えていた。


――今ならいける、ピリオドの向こうへ!


「これが! 私の! 答えだ!」

指を鳴らすと、ニョキニョキと青い葉が天に向かって伸びてゆく。

「すげえ気合」

妹紅は心底ダルそうに幽香を眺めていた。

「できたぁ!!」

そういって人参を土から引き抜く幽香りん、その見た目は――
完璧! 約15センチほどの大きさ、もちろん裂根などしていない。
見た目だけなら100点をあげてもいいぐらいだ。

「はぁ……はぁ……これが私の……全力よ」

「はいはい、んじゃ試食してもらうぞ」

幽香の手から人参をもぎとり、ついている泥を払う。

「人参スティックでいいですかね?」

「「「「「異論なし」」」」」



審査員たちは腕を組みながらそう答えた。
よく訓練された農家だと思う。



人参の皮を手早く剥き、ちょうどよい大きさに切り分けて審査員の前に置く。
スティックを一人一本ずつ持つと、それぞれが言う

「俺は、人参に全てをかけてきた。家を勘当されようとも人参を作った」
「兎に食い荒らされようと、子供に勝手に持ってかれようと、俺は人参が好きだ」
「米? 麦? そんなものは邪道だ」
「俺たちには人参しかねえ、人参しかねえんだ」
「妻も子もなく、ただ人参のために生きてきた」


「「「「「いただきます」」」」」


大の男たちが、いっせいに人参スティックへ被りついた。


「う、うまい! なんだこの瑞々しさはまるでとれたてだ!」
「甘い! 野菜本来の甘み溢れ出しているだと!」
「くぅ……人参にかけてきた人生が一斉にフラッシュバックしやがる」
「これは……認めざるをえないようだな……」
「文句なし!」



うおおおおおおお!!!
観衆が鬨の声をあげる。いきなりテンションはクライマックスだ。





しかし、てゐはこの光景を見てもまだ、不敵に微笑んでいる。

「何? あなたまだいたの? お呼びでないのよ」

勝ち誇った幽香がてゐに声をかけると、てゐはそれを鼻で笑った。

そして、

「風見農香、おそるるに足らず!」

てゐがそう叫ぶと、観衆は一挙に静まった。

「因幡てゐ、永遠亭の人参を出してもらおうか」

「はいよ」

ぽさっと慧音の手の上に乗せられる形の悪い人参。

「ん? なんだこれは」

「朝鮮人参」

「アホかー!」

慧音の突っ込みで、てゐはそのまま竹林まで吹っ飛ばされていった。




第1ラウンド、幽香WIN!




「さて、ちゃっちゃと次に進もうか。しかし予想外だな、ここまでとは」

それも当然、種目を聞いてからの4日間を全て人参へと費やしたのだ。
胡瓜は河童に手伝ってもらっただけあって完璧。
逆に言えば、ホウレン草は完全に捨てていた。

「では、次は胡瓜だ、作ってもらえるか」

「お安い御用」

パチンと手を鳴らせば、弦がグングン伸びてくる。
花が咲いて実をつけて、花がしおれかけたときに収穫する。
完璧。

「はいどうぞ、河童も認めた自慢の胡瓜よ。存分に味わいなさい」

と、胡瓜を慧音に渡そうとした瞬間。

胡瓜の上半分が吹き飛んだ。



「な、何奴!」

「やーっと見つけたぁ……。太陽の畑にはいないし。
 色々探しまわったんだよぉ……?
 まさか、まさか紅魔館で厄介になってたとはねえ……。
 門番を脅して居場所を聞き出したときは心が躍ったわ。
 ようやくあなたを始末できるって!」

怒りに燃える、博麗霊夢の乱入である。

もちろん観衆はヒートアップ、慧音さまったら燃えるイベントをたくさん用意しててお茶目ね!!なんて声まで飛び交っている。

「れ、霊夢! ここは私の顔に免じて退いてくれないか!」

「嫌よ、絶対に嫌。幽香の胡瓜のせいで、私がどんなに辛い目にあったか!
 見なさい、この腕を。あんたの胡瓜には依存性があったの。
 胡瓜断ちをして早5日、今もこの禁断症状と戦っているのよ」

霊夢の腕は、何もしていないのに小刻みに揺れていた。

「ち、違うの霊夢! あの胡瓜は失敗作で!」

「問答無用!」

閃光と目間違うほどのスピードで針が飛ぶ。
針は僅かに幽香を外れ、民家の戸を軽く突き破っていった。

「次は当てるわ……」

どうやら霊夢は、本気で幽香を滅ぼすつもりらしい。

「や、やめるんだ霊夢。農香は幻想郷の食料難を解決できる唯一の妖怪なんだぞ!」

慧音の声は霊夢に届かない、一歩一歩、ジリジリと幽香に近づいていく霊夢。

「行って!人形たち!」

その瞬間、アリスの人形が霊夢を取り囲む。
一瞬、霊夢に隙ができた。

「喰らえ! 胡瓜『河童も認めた四季の味』!!」

よくわからないことを叫びながら霊夢の口へ胡瓜を突っ込む幽香。
その瞬間、霊夢の瞳が暗闇の猫のように肥大化した。

「この胡瓜おいしいわね」

もしゃもしゃと胡瓜を咀嚼する霊夢。
食べ終えると幽香に手を差し出す。

「もう一本」

ちなみに、妹紅は暇だったので寝ていた。













◆エピローグ









その年の冬、八雲紫は予定通り冬眠することができた。

食糧問題は、風見幽香の活躍で解決し、多くの人間や妖怪の命が救われた。
ただ、その途上で犠牲になった人々を忘れてはならない。


胡瓜中毒に陥った博麗霊夢
霊夢の姿がトラウマになった霧雨魔理沙
朝鮮人参の密売がバレ、お仕置きをくらった因幡てゐ
とばっちりをくらってたんこぶができた八雲藍
同じく、魂魄妖夢

そして、キャメルクラッチを極められた、西行寺幽々子






幻想郷縁起で、危険度MAXと書かれた風見幽香はもういない。

いま、幻想郷に存在するのは
多くの人々の命を救った英雄。
風見農香である。

農家の皆さんとの1ヶ月に渡る触れ合いによって
ついに野菜の味を極めた妖怪
風見農香である。

人々は敬意を込めてこう呼ぶ






「四季のベジタブルマスター 風見農香」と。







<終>
あQ「幻想郷縁起を書き換えないといけませんね。
   風見幽香、じゃなくって風見農香と。
   四季のベジタブルマスター・・・・・・。危険度低し、と」


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

ちなみに農香りんは人参と胡瓜しか作れないのがバレた時点で
農場(ファーム)送りになりました。合掌
歴史を変えてはいないので、あくまでニックネーム扱いですが。

そして明記しておきます。
農香りんは、ゆっくりスレか、幽香のキャラスレが初出だと思います。
電気羊
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http://ayayayayayayayaya.blog43.fc2.com/
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コメント



0.6800簡易評価
1.40名前が無い程度の能力削除
特アネタ混ぜるのは良くないかと…。

まぁ所々にある特アネタ以外は面白かったです
2.無評価電気羊削除
なんと早いコメント。

問題オオアリだと思ったので、今変えました。
わざわざありがとうございます。
3.無評価名前が無い程度の能力削除
面白かったです。確かに花を咲かせられるなら実もその過程で作れますよね。
面白い発想でよかったです。稲穂にだって花は咲きますしねw
4.90名前が無い程度の能力削除
点数入れ忘れました
5.90名前が無い程度の能力削除
前編通して読みました。面白かったですw
発想がいいですね~。うちにも農家りんが欲しいです。食的な意味でw
6.100欠片の屑削除
初めにもってきた大筋からドンドンと外れていく、この斜め向こう吹っ飛んでいくこのノリよ!
たっぷり笑わせて頂きましたw
妹紅のリアクションが最も正しいw
7.100名前が無い程度の能力削除
楽しかったです。

農家の息子の自分としては幽香さんにぜひ嫁にきてもらいたい!!
8.90名前が無い程度の能力削除
幽香かわいすぎますw
おかげで「いじらめられっ子なゆうかりんもいいね~」な属性に目覚めましたw
しかし朝鮮人参は予想外でした。さすがは\けんこうてゐ/
10.80名前が無い程度の能力削除
なんて勢いのいい閉幕。
11.100名前が無い程度の能力削除
展開にワロタwwww
12.80名前が無い程度の能力削除
農家りんかわいいよ農家りん
15.90てるる削除
・・・胡瓜中毒になった霊夢が気に入ってしまった私はどうすれば・・・

17.50名前が無い程度の能力削除
予想した方向と流れが違ったが面白かった。
18.90名前が無い程度の能力削除
農家りん珍しくいい子ですな。
特アネタとやらが見たかった・・・
23.90名前が無い程度の能力削除
これは斬新だ。
24.90煉獄削除
いやいや・・・これは楽しく読ませていただきました。
ここまでサクサクと読めて良かったです。
しかし農香りんは可愛いですな。
25.100名前が無い程度の能力削除
胡瓜中毒ってなんだー!?
27.90名前が無い程度の能力削除
ゆ……いや、農香りん。負けちゃったのね……
しかしこれはいいバカの子、私ったら最強ね!
29.90名前ガの兎削除
いいなぁ、いいなぁ。
31.90名前が無い程度の能力削除
農家ネタが良かったです
32.100名前が無い程度の能力削除
のうかりんかわゆす
34.100名前が無い程度の能力削除
某ゆっくりスレの所為で
もっと大好きになったよ
のうかりんwwww
35.100時空や空間を翔る程度の能力削除
西行寺幽々子は往ってよしwwwwww
面白かったです。
36.80名前が無い程度の能力削除
農香りんときたかw
微妙に違和感が無いのがまた困るぜ。
41.90名前が無い程度の能力削除
なにこのゆうかりん
可愛すぎるだろw
45.100名前が無い程度の能力削除
農香りんへのクラスチェンジ…これは間違いなくアリですね(・∀・)
50.100名前が無い程度の能力削除
って、ボーダーオブライフの方っすかw
シリアスもギャグもいけるとはこれ如何に・・・w
52.無評価電気羊削除
>面白かったです。確かに花を咲かせられるなら実もその過程で作れますよね。
面白い発想でよかったです。稲穂にだって花は咲きますしねw

そうですね、幽香りんは可愛いですね。

>前編通して読みました。面白かったですw
発想がいいですね~。うちにも農家りんが欲しいです。食的な意味でw

ゆっくりスレで農香りんがいたんですよぅ

>初めにもってきた大筋からドンドンと外れていく、この斜め向こう吹っ飛んでいくこのノリよ!
たっぷり笑わせて頂きましたw
妹紅のリアクションが最も正しいw

一体どこで間違えたんでしょうか?
誰か教えてください

>楽しかったです。
農家の息子の自分としては幽香さんにぜひ嫁にきてもらいたい!!

幽香りんはみんなのお嫁さんだよ。

>幽香かわいすぎますw
おかげで「いじらめられっ子なゆうかりんもいいね~」な属性に目覚めましたw
しかし朝鮮人参は予想外でした。さすがは\けんこうてゐ/

修正した特アネタは、そこにつなげるものだったんですよ。

>なんて勢いのいい閉幕。

爆発オチにするか悩みました。

>展開にワロタwwww

感動はしてくれませんでしたか、修行が足りないですね。

>農家りんかわいいよ農家りん

みんなのお嫁さんだよ、仲良く使ってね。

>・・・胡瓜中毒になった霊夢が気に入ってしまった私はどうすれば・・・

可哀想な霊夢。;;;;;

>予想した方向と流れが違ったが面白かった。

斜め上にぶっ飛びましたね

53.無評価電気羊削除
>農家りん珍しくいい子ですな。特アネタとやらが見たかった・・・

んや、あんまし面白くないネタだったので見なくていいっすよ

>これは斬新だ。

ヘタレ幽香は凄く可愛いと思うよ。

>胡瓜中毒ってなんだー!?

霊夢に聞いてくださいな。

>ゆ……いや、農香りん。負けちゃったのね……しかしこれはいいバカの子、私ったら最強ね!

人参と胡瓜しか作れませんからね、農家送りですよ。

>のうかりんかわゆす 、農家ネタが良かったです 、いいなぁ、いいなぁ。

農香りんはみんなのお嫁さん。

>某ゆっくりスレの所為でもっと大好きになったよ、のうかりんwwww

のうかりんwwww

>西行寺幽々子は往ってよしwwwwww面白かったです。

あざーす

>農香りんときたかw微妙に違和感が無いのがまた困るぜ。

農香りんこそが本当の姿だからさ。

>なにこのゆうかりん、可愛すぎるだろw

お嫁にしたいよね。

>農香りんへのクラスチェンジ…これは間違いなくアリですね(・∀・)

これは・・・・・・流行る!!

>って、ボーダーオブライフの方っすかwシリアスもギャグもいけるとはこれ如何に・・・w

ボーダーオブライフかいてたら疲れっちゃって、息抜きで書きました。






57.100名前が無い程度の能力削除
最高だ。無駄に笑ったwwwwwwww
農夢ならぬ農香とは、ベジタブルマスターうまいです
みんなにいじられている農香りんもいい事に気づいた
いいわ、この農香
59.100名前が無い程度の能力削除
全体的に激しく笑わせてもらいましたwww
中国の食事がコッペパンって留置所かwww
61.100名前が無い程度の能力削除
面白かったです。
農香りんかぁ。ネタうまいな。
73.100名前が無いっぽい程度の能力削除
これはwww
こんな幽香もいい!
74.90☆月柳☆削除
前編のほうが好みだったというか、なんというか。
後編は最初のほうの「白米、味噌汁、魚付き」のくだりが好きです。
そういえば、自分は胡瓜嫌いなんですが、まずい胡瓜とか一体どんな味がするのか気になった。
もしかして、みずみずしいのが売りな胡瓜がまずいということは、砂の塊のようなざらざらとした感触で、咀嚼するときにジャリジャリとか音でもでるんでしょうかねw
77.100削除
農家への華麗なる転身w
流行りに流されて申し訳ないですけど、戦闘BGMは吉幾三さんでおねがいしますw
82.100名前が無い程度の能力削除
農香りんハジマタ
85.100今夜が山田削除
テンポもいいし、ところどころにあるギャグにも素直に「クスッ」と笑えました。

これは白ですね。
104.100名前が無い程度の能力削除
もう農家りんで正しい気がしてきた
112.100名前が無い程度の能力削除
食糧難という発想がいいですね~
なかなか話がしっかりしていて面白かったです。
117.90名前が無い程度の能力削除
農香りんハジマタね
133.80名前が無い程度の能力削除
農香り~ん
134.100名前が無い程度の能力削除
農香りんは可愛いなあ

しかし胡瓜はどうしようもないほど栄養価が低い野菜なので
救荒食には甚だ不向きという残念な事実が……
136.100名前が無い程度の能力削除
のうかりんもうだめwwwwww
137.100名前が無い程度の能力削除
胡瓜スペルのところの地の文に笑った。
爆笑するアリスとパチェに虐められるのうかりん可愛いよ。
144.100名前が無い程度の能力削除
農家りんがいれば幻想郷は安泰さ!
147.70名前が無い程度の能力削除
good
169.100名前が無い程度の能力削除
四季のベジタブルマスターwww
174.100名前が無い程度の能力削除
受けゆうかりんもアリだなぁ
176.100名前が無い程度の能力削除
どうしてこうなった。
しかし、よくこういう話をまとめきれるなぁ
流石です
177.100桜田ぴよこ削除
素直になれないゆうかさんは可愛いですね。
実力に基づいた尊大な態度と精神的な幼さとのギャップにときめきます。
180.100名前が無い程度の能力削除
生の朝鮮人参食ったことあるけど
食う以前にあの匂いだけで吐きそうだったw
そして齧った瞬間に胃液が逆流してきた
久々に…思い出しちまったよ…

面白かったです
風見農香ワロタw
181.100名前が無い程度の能力削除
しつこくない程度のネタとちょうどいいテンポの文章とか場面展開でしっかり最後まで読めました。
ところどころ笑いました、面白かったです!
190.90名前が無い程度の能力削除
飢饉対策には芋、つまりは穣子様よ。芋の穣子、胡瓜の風見。