Coolier - 新生・東方創想話

ラーメンライス・バナナ味

2012/09/06 10:22:04
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香霖堂の主、森近霖之助は考えていた。

(女の子の咀嚼音が聞きたいにゃあ……)

にゃあ にゃあ にゃあ









「しかし、しかしだ」

butbutbutbutbutbutbutbutbutbutbutbutbutbutbutbutbutbutbutbut

「誰でも良いと言うわけではないし、何を食べていても良いと言うわけでもない」

「………………」

「香霖、お邪魔するぜ」

深く、濃い緑の香りを連れて、魔理沙がやって来た。

「良い所に来たな、ちょっと座ってくれ」

「何だ? 面白い事でも有るのか?」

「魔理沙、腹は空いてないかな」

「え……いや、そんなに?」

「空かせろ」

「お? ん?」

「空かせろよおおおお!!!!」

叩いた机がメキッ、と音を立てる。 これが僕の怒りの音だ!

「ひぃっ」

「あぁっ……ううう……グスッ…僕はね………君にグスゥッ」

「今日は帰るぜ」

「嫌だ! 待ってくれ!!! 僕のご飯を食べてくれYO!!!!」

「えっ何それ」

「YO!!!」

「YOじゃねぇよアホたれ、詳しく話してみろって」

「僕が作ったご飯を、僕の目の前で食べて欲しいんだ。 できるだけ味わって」

そう、クチュクチュと…………

「まあ……晩飯をご馳走になるって事なら構わないぜ」

「ああ、すぐ作るから、外で走ってきなさい」

「何で走るんだよ」

「走った後のご飯は………………うまい!!!!!!!!!!」←名言!

「僕のご飯を、最もおいしく食べられる状態になって来いと言っているのだよ!!!!」

「お前なぁ……そこまで言っておいてマズかったりしたら承知しないぜ」

「早く行け」

「………………」





「おいっちにーおいっちにー」

「おいっちにーおいっちにー」

「おいっちにーおいっちにー」

「ほいっとにーほいっとにー」

「すいーとぴーすいーとぴー」

「おーしゃんびゅーおーしゃんびゅー」

「ふぅ…………」

「ったく、自炊に目覚めた大学生か何かかよ……」

「どうせすぐ飽きるだろうな」

「しかし香霖の奴、いったいどんな晩御飯にする気なんだ?」

「ちょっと覗いてみるか」

「………………」








「さて、料理に取り掛かるわけだが……」

(エプロンの柄凄いな……不時着したヘリみたいな……)

「まずは米だな、うん…………」

「米ってどうやって炊くんだ?」

(!?)

「米……確か、パラパラした状態の物を炊くんだったな……」

「えーと……そもそもウチに米有ったっけ?」

「他の食材も買ってなかったな」

「買ってこよう」

(えー…………)

「何を買おうかな……」

「香霖……」

「何だ魔理沙、ちゃんと走っておけと言ったはずだが」

「あのさ、香霖って普段何食べてるんだ?」

「ん? まあ、草とか……だな……」

(!?)

「この辺は草が多いからな。 うまいぞ」

「そ、そうか……」

「で、だ。 僕は買い物に行って来るよ」

「あ、ああ……」

「任せてくれよ」

「何も言ってないし、ってか、心配だから付いて行きたいんだが」

「走っていろ」

「マジかよ」

「お腹空かして待ってろよ」

「………………」








「さて、里に来たわけだが……」

「ふむ、ニワトリが戯れているな」

「…………おっ」

「かたつむりだ」

「………………」

「一口サイズだから食べやすそうだな」

「これにしよう」ヌチョ

「あとは野菜か……」

「そうだ、かたつむりのくっついていたこの草を……」

「草と野菜の違いって何だ?」

わからん……色か?

「………………」

「だめだ! かたつむりはだめだ!!!!」

「ねえ、お兄さんどうしたの?」

「む、少年よ……相談に乗ってくれるか?」

「なーに?」

「この辺に、旨い物を売っている店は無いかな?」

「そこの角曲がったところにあるよ」

「そうか! ありがとう!」

「……むっ! この店か! なるほど!!」

この店なら……僕の欲求を存分に満たす料理を……!!!





「魔理沙、ただいま」

「おお、お帰り……って、荷物少ないな、何を買ってきたんだ?」

「ピザ買って来た」

「何言ってんのお前!???」

「別に良いのだ!!! 僕の欲求を満たしてくれるなら!!!!」

「お、おう……で、どんなピザだ?」

「『3種トマトのマルゲリータ』だ。 僕はトマトが好きなんだ」

「そうか……」




「では、食べてくれ」

「香霖は食べないのか?」

「僕は見てるだけで良い」

「さっきトマト好きとか言ってただろ」

「あんまり旨そうだから、ついつい自分も食べる気で選んでしまったんだ」

「そんなに言うなら食えよもう……」

「いや、要らん。 僕は食べない!」

「て言うか見られながらだと食べにくいな……」

「良いから食べるんだ、今切り分けるから」

「………………」








さあ、食べるぞ、魔理沙、食べるのだ

「いただきまーす」

「どうぞ」

「結構大きめに切ったな」

「その方が何となく豪勢で良いだろう」

「確かにそうだが、ちと食べにくいなー……んあ」

そうだ……大きく切った理由はそれだ……!

大口を開けて齧り付くのだ!

ふふふ、見えるぞ、口の中が良く見える……

ピザの香りで刺激され、多量の唾液を分泌し糸を引いているのがよく見える!

「はむ……あっ! あちゅっ、ジュル」

「おぉ…………」

最新の保温技術により、持ち帰っても限りなく出来立てアツアツに近い温度を保ったままのピザ!

その熱を無遠慮に放り込まれた魔理沙の口内は、一気に唾液を分泌し温度の中和を図る!

小さな口から溢れ出ようとする大量の唾液を、音を立てて啜る姿!

嗚呼、僕としたことが、恍惚としすぎて声が漏れてしまった!

「ふぁ……熱いな! 唇を火傷しそうだ。 気をつけて食べないといけないぜ」

「ああ、ゆっくり食べると良い。 ゆっっっくりとね……」

「ん……あーん」

サクゥッ……パリパリッ

外側をしっかり焼き固められた生地が小気味の良い音を立てる。

咥えた口の端からはジューシーなトマトの果汁がポタポタと滴り落ちる。

あわてて顔を乗り出し、ピザの紙トレイを受け皿としているな。

そして見よ! 魔理沙の顔を!

先ほどの熱傷を恐れてか、口を大きく開き、唇は閉じずに歯のみを使ってピザを齧っている。

見えるぞ……魔理沙の歯が! 小さい頃は可愛らしい歯をしていたものだが、いつの間にか上等な歯になっているな!

そして下から覗き込めば……歯茎も! 唇を引き下げたことで露出した、ピンク色で健康的な歯茎がそこに!

その下に埋まる歯の根の形がうっすら分かる程度に締まった歯茎。

良いなあ、見ていて飽きないよ!

僕のピリ辛チョリソーも歓喜の涙を流している!!

「おほー、見およこーいん」

「うん、よく伸びるチーズだな」

魔理沙とピザを繋ぐ架け橋はどんどんと延長されていき、やがて自重により崩壊を始めた。

魔理沙は手に持ったピザでそれを巻き取ると、とうとう口に含んだピザを咀嚼し始めた!

「んふ……あふいな! んぐ……クチュ……」

大量の唾液を分泌した口内で、これまた多くの水分を含んだトマトを咀嚼すれば、魔理沙の口内は大洪水であろう!

しかし、あまりの熱さにすぐ飲み込むことはできず、それでいて唾液は出るので、徐々に口が膨らんでくる。

せめて口内の水分を漏らすまいと必死の表情だが、次第に目が潤んでくる。 顔も真っ赤で汗も流れている。

閉じた口から漏れる、グチュッグチュッというくぐもった咀嚼音!

数秒続いた後、ようやく許容できる温度になったのか、ゴグッ、と言う音と共に口が萎んでいった。

口いっぱいに含んだそれは、一度では飲み込みきれなかったようで、小さく二度目の嚥下を行い、魔理沙とピザのファーストコンタクトが終了した。

「ふぅ……こりゃ強敵だ……」

「ああ……僕ももう果ててしまいそうだ」

「あ?」

「何でもないよ、気にせず食べてくれ」

「そうか。 しかし色んなトマトが乗ってるな」

「ああ。 イタリアントマト・フレッシュダイストマト・チェリートマトの三種類らしい」

「なるほど、これがチェリートマトだな。 私はこれが好きだな!」

「うむ。 トマトの甘酸っぱさが最も強く感じられるな」

「お? その小さい袋は何だ?」

「ああ、忘れていたよ。 これはフレッシュバジルと言って、ピザに乗せる香草だな」

「そうか……香霖、良かったら食べてくれよ。 草、好きなんだろ?」

「では、折角だから頂こうか」

モソ……モソ……

良い香りだ…………フレッシュ…………………

「さーて、どんどん食べるぜ! ふーっ、ふーっ」

「あむっ……はふ、もぐ。 んむんむ……」

良いぞ、魔理沙……!

そうやって僕に食べる姿を見せてくれ……!

「ピザの耳ってカリカリしてて旨いんだよなー! はむっ」

カリカリィッサクパリパリパリ…………

た、たまらん……!

僕のチョリソーにモッツアレラチーズが絡みそうだ……

満たすんだ魔理沙! 食欲を満たすんだ!! 音を立てて!!! もっと生々しく!!!!

上品さなど要らない!!!!! 君の欲の奏でる音が僕の鼓動に共鳴して……ああっ!!!!!!!!!

「二切れ目に突入だー。 へへ、この調子なら全部食べられちゃうぜ」

口を汚せ! 手を!! 服も!!! なりふり構わず!!!! 喰らうんだ!!!!!!!!

「っと、指にソースが付いちまったぜ」

ちゅぱ ちゅっ

んんんんん!!!!! ほおおおおおおおおんん!!!!!!!!!

「あーん」

もぐもぐクチュックチュ ングング

はふっ ジュルルルッ んぐっ クッチャクッチャ

パリパリ モグモグ はふはふ ゴクンッ

嗚呼……

最高や……














「ふー、流石に全部は無理だったか」

「香霖、旨かったぜ! ありがとな! 食べ残しで悪いが、香霖も食べてくれな!」

「ああ」

「っと、ちょっと失れ……んぷ」





ゲェフッ





「っあ゙~……すまんすまん、ちと食べ過ぎちゃったぜ、へへ」

「………………魔理沙」

「ど、どうした?」

「食後にバニラジェラートを買っているよ、ほら」

「やりぃっ! 早速頂くぜ!」

「おっとと、ちょっと溶けてるなっと……」

ズズッズズズズズゥゥゥッ

「へへ、今日の私はお行儀が悪いなっ?」

「………………」













僕も ジェラート 出ちゃいました
リニューアルおめでとうございます
緩衝材
http://legend_of_zelda.exe
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コメント



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4.100名前が無い程度の能力削除
真面目にやってください
7.80詐欺猫正体不明。削除
これは痛い。痛々しいw
8.80奇声を発する程度の能力削除
ちょwww
12.90名前が無い程度の能力削除
気持ち悪いです!
13.90名前が無い程度の能力削除
馬鹿野郎www
15.90名前が無い程度の能力削除
途中からまともになったのが残念だった
19.100名前が無い程度の能力削除
よい趣向をお持ちのようで