Coolier - 新生・東方創想話

本気

2009/08/12 23:07:22
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「よっしゃ! 私の勝ちだぜ!」

 魔理沙の元気な声が、魔法の森の上空に響く。

「ちぇっ。負けちゃったか」

 アリスは、小さな穴が開いたスカートの裾を摘みながら、残念そうに呟いた。
 ぎりぎりで避けたつもりだった小型の星弾が、不運にも突風で方向が変わり、風で翻ったスカートの端を貫いていったのだ。
 
 もっとも、これがルール無用の力比べであれば、この程度の事はダメージのうちにも入らないだろう。
 現に、アリス自身は傷一つ負っていない。

 しかし弾幕勝負においては、身体に当たろうが服に当たろうが、それらは全て『被弾』としてカウントされる。
 それが、弾幕勝負のルールだからだ。

 よって、衣服とはいえ被弾した以上、アリスは自分の負けを認める他なかった。

「パワーが足りなかったな、アリス」

 そう言って、得意気に胸を張る魔理沙に対し、
 
「はいはい。今日のところはそういうことにしておいてあげるわ」

 やれやれ、と言わんばかりに肩を竦めるアリス。
 その表情はどこか醒めた風でもあり、さほど悔しそうには見えない。
 もちろん、あくまでも『遊び』である以上、それに負けたからといって、本気で悔しがるような者はまずいない。
 そういう意味では、アリスの態度も、特におかしいわけではない。

 しかし魔理沙は、ことアリスに関しては、少しばかり思うところがあった。

「なあ、アリス」
「何?」
「前から思っていたんだが……」
「?」
「一回くらい、本気でやったらどうだ?」
「本気で?」
「ああ」

 魔理沙は知っていた。
 アリスは一度たりとも、弾幕勝負で本気を出したことがない、ということを。

「だって所詮お遊びじゃない。本気を出してどうするのよ」
「遊びだからこそだ」

 魔理沙は語気を強めた。

「遊びだからこそ、本気で楽しまなくちゃあ、駄目なんだ」
「私は十分楽しんでるわよ?」
「いや、だからそうじゃなくて……」

 魔理沙は頭を掻いた。
 どうもアリスの価値観、というか感覚は、自分のそれとは大きく異なっているように思える。
 魔理沙にとって、遊びであるということと、本気を出さないということは、決してイコールな関係ではないのだ。

 本気で、遊ぶ。

 それこそが、弾幕勝負を最も楽しむための方法である。
 これが、魔理沙の持論だった。

 なんとかして、アリスに本気を出させたい。
 そして、本気のアリスに勝ちたい。

 それが、目下、魔理沙の持っている野望の一つだった。

 しかし、どうやってアリスに本気を出させることができるのか。
 そのための最善の方法が、いくら頭を捻っても出てこない。
 出てこないから、魔理沙は、とりあえず一番手っ取り早い方法を試してみることにした。

「アリス。明日、今日と同じ時間に、またここで勝負だ」
「明日? せめてもうちょっと間を空けましょうよ。疲れちゃうわ」
「いや明日だ。そしてアリス、明日こそは……」
「?」
「本気でやれ」
「…………」

 これまでの経験から、戦闘中にアリスの本気を引き出すのは難しいと判断した魔理沙は、予め約束を取り付けておくことにした。
 もっとも、それでアリスが簡単に承諾するとも思えなかったが。

「……本気、ねえ」
「そうだ。本気だ」
「まあ、考えておくわ」
「…………」
 
 やっぱりな、と魔理沙は思った。
 アリスがこういう返事をするときは、まず見込みはゼロと言っていい。
 
(まあでも、ひょっとしたらアリスだって、気が変わるかもしれないしな)
 
 そうだ。
 最初から諦めていても仕方がない。
 魔理沙は、とりあえず前向きに考えておくことにした。
 
「それじゃ、今日はこれで」
「ああ、またな」

 そう言って二人は別れた。
 各々、別々の方向に飛び去って行く。



 ――このとき、魔理沙もアリスも、まったく気付いていなかった。

 森の陰から、二人のやりとりをじっと見つめている者がいたということに。



 

 そして、翌日。

 昨日と同じ頃、魔理沙は、箒に乗ってふよふよと魔法の森の上空を飛んでいた。
 昨日と同じ場所で、再びアリスと戦うためだ。

 いつもは誰の目も追いつけないほどの速度で飛ばしている彼女だが、今日はいつになく低速飛行をしていた。
 それはもちろん、この後に控えているアリスとの弾幕勝負のために、力を少しでも温存しておこうという腹だ。

 あんな口約束程度で、アリスが本気を出してくるとは思わなかったが、それでも万が一ということもある。
 魔理沙は本気のアリスを想像して胸を高鳴らせた。

 アリスは一体、どんな攻撃を仕掛けてくるのだろう。
 今まで見たこともないような弾幕を張ってくるかもしれない。
 
 色々と想像を巡らしていると、自然と口元が緩んでくる。

 
 
 ――そのとき、魔理沙の前に、一つの影が立ちふさがった。

「?」

 魔理沙はすっと停止する。
 普段の速度であれば、正面衝突していたかもしれない。

「なんだ?」

 魔理沙が問い掛けた先にいたのは、一匹の妖怪だった。
 見た感じ、人間に近い外見をしていたが、尖った耳と、くちばしに近い形をした口元、そして何より、背中から生えている一対の翼を見れば、それが人外の類であることに疑いを差し挟む余地はなかった。
 おそらく、森を根城としている鳥妖の一種であろう。髪は黒く、烏天狗に少し似ていた。

 魔理沙の問いに対し、その鳥妖は人懐っこい笑みを浮かべて言った。
 
「なああんた、俺と弾幕勝負しねぇか?」
「?」

 弾幕勝負?
 訝しがる魔理沙。

「ほら、ちょっと前からすげぇ流行ってるだろ。このスペルカードっての。だから俺も、いっちょ始めてみようかと思ってな。最近、ここいらで練習してんだ」
 
 そう言って、自作らしきスペルカードを示す鳥妖。
 お世辞にも良い出来とは思えなかったが、弾幕勝負において、カード自体はさほど重要ではない。
 大切なのは、自分が繰り出す攻撃を予め相手に宣言しておく点にあるからだ。
 カード自体は、それを補助する演出用の装置のようなものに過ぎない。

「ふむ」

 鳥妖の挑戦を前に、魔理沙は少し考えた。
 普段なら、相手が誰であれ、挑まれた勝負はすべて受ける魔理沙である。
 しかし、今日ばかりは事情が違った。
 この後に控えているアリスとの一戦のことを考えると、たとえ僅かでも、体力と魔力を減らすようなことはしたくない。

 魔理沙は片手をぴっと上げ、軽く謝るポーズを取った。

「悪いが、今日は先約があってな。また今度にしてもらえるか」

 すると、鳥妖は不敵に笑った。

「へぇ。じゃあ俺の不戦勝ってことでいいんだな?」
「な?」

 その挑発的な言い方に、少しむっとする魔理沙。

「だって、勝負を挑まれてるのに逃げるってんじゃ、負けにされても文句は言えないよなあ?」
「…………」

 にやにやと笑う鳥妖。
 こうまで言われて、黙っていられる霧雨魔理沙ではなかった。
 魔理沙はふんっと鼻息を鳴らすと、スカートのポケットから一枚のカードを取り出し、それをビシッと突きつけた。

「――分かったよ。やってやる」
「おお、そうこなくっちゃ」
「ただし、時間がないから一枚勝負だ。いいな?」
「ああ、構わねぇぜ。どのみち、俺も一枚しか持ってない」
「じゃあ、早速やろうか。先攻後攻は……ジャンケンで決めるか」
「いや、あんたからでいいぜ」
「? 何で」
「何、相手の弾幕を見て楽しんでから、自分の攻撃に移るのが俺流なのよ」
「へぇ、なかなか分かってるじゃないか」
 
 魔理沙は少し感心した。
 弾幕勝負は、楽しんでなんぼ。
 この鳥妖はまだ初心者のようだが、なかなか素質があるのかもしれない。

 だが、今は悠長にしていられる時間はない。
 早々に片付けて、アリスとの約束の場所に行かなければならない。

「じゃあ、お言葉に甘えて……いかせてもらうぜ!」

 魔理沙は早速、左手でカードを示し、声高らかに宣言した。

「“恋符”『マスタースパーク』!!」

 同時に、懐から取り出したミニ八卦炉を右手で構える。
 いわずと知れた、魔理沙の持つ最大火力の技である。

「!?」

 目を見張る鳥妖。 

 瞬間、細く眩い閃光が、八卦炉から放たれる。

「――ッ!」

 鳥妖の顔が、苦痛に歪む。
 閃光が、鳥妖の右肩を鋭く掠めて空の彼方へ消えて行った。

「よし! 私の勝ちだな」

 そう言って、ガッツポーズをする魔理沙。

「…………」

 鳥妖は暫し、呆然としていた様子だったが、やがてふっと微笑んだ。
 
「……やられたよ。まさか、こんな一瞬で終わっちまうとは」
「私に先攻をやったのが、運の尽きだったな。まあでも、それなりには楽しめただろ?」
「ああ。速過ぎて、ほとんど見えなかったがな」
「はは」

 苦笑する鳥妖に、魔理沙も笑って答える。
 最初はなんだかいけすかんやつだと思ったが、案外気さくなやつなのかもしれない。

「ところで、あんた」
「ん?」
「さっきの、マスターなんとかっての」
「マスタースパークだ」
「ああ、それ。あれって、もっとでかい光線の技じゃなかったか」
「? 見たことあったのか?」
「ああ。あんたがよくここでドンパチやってんのを、勉強がてら、見せてもらってたんでな」
「そ、そうだったのか」

 まさか自分の弾幕が勉強対象にされていたとは。
 嬉しいやら恥ずかしいやら、魔理沙は少し顔を赤くして頬を掻いた。

「確かに、本来のマスタースパークはもっと派手な技だ。でも今日は、この後にもう一戦控えてるんでな。極力範囲を絞って、威力も最小限に抑えて撃ったんだ」
「へぇ。攻撃範囲を自由に決められるってわけかい」
「いや、狭くするのはいくらでもできるが、広くするのには限界がある。でも弾幕は拡散させた方が効果的だから、今それを研究してるところなんだ」
「へぇ。随分と研究熱心なんだな」
「いやいや」
 
 照れたように手を振る魔理沙。
 普段の魔理沙は、自分の研究内容を他人に話すことなどほとんどないのだが、今は気分が良いのか、幾分か饒舌になっていた。

「で、それを撃ってるのがその武器なのかい?」
「ああ、ミニ八卦炉っていうんだ」
「ちょっと、近くで見せてもらってもいいかい」
「ああ、いいぜ」

 魔理沙に近付く鳥妖。
 魔理沙は八卦炉を手に持ち、指差しながら説明をする。

「ここに魔力を込めるんだ」
「へぇ。で、光線はどっから出るんだい」
「それは、ここの……」






 
 ――そのときだった。







「!?」

 魔理沙は不意に、身体の自由を奪われた。

「……!?」

 何が起こったのか、理解ができない。

 辺りを逡巡して、ようやく、自分が誰かに羽交い絞めされていることに気付いた。

「くくくっ」

 耳元で、厭な笑い声がした。

「…………!?」

 必死に、腕や脚を動かそうとする魔理沙。
 脚はばたばたと動かせるが、腕は完全に背後からロックされており、びくともしない。

「まあ、そう慌てんなって」

 再び、耳元で声がした。
 ひどく、厭な感じのする声。

 そこで魔理沙はようやく、自分を羽交い絞めにしている腕を視界に認めた。
 薄い羽毛に覆われたそれは、目の前にいる鳥妖のものと同じように見える。
 ということは、つまり……。


「……そういうことだ。悪いな、お嬢ちゃん」


 目の前にいた鳥妖が、醜く笑った。
 先ほどまで見せていた笑顔とはまったく違う、歪な笑顔だった。

「……どういうつもりだ」
「ま、そう怖いカオすんなって」

 鳥妖はそう言うと、羽交い絞めにされている魔理沙の右腕を掴んだ。
 ぐっ、と、少し強く力を入れる。

「うあッ……!」

 鳥妖にとっては僅かな力でも、人間の、それも少女の魔理沙にとっては十分強い力だった。
 痛みに耐えかね、手に持っていた八卦炉をぽろりと落としてしまう。

「あっ」

 魔理沙が声を漏らすと同時、鳥妖は素早くそれをキャッチした。

「悪いが、こいつは預からせてもらうぜ」

 にやにやと笑いながら、八卦炉を上に投げては掴み、投げては掴みを繰り返す。

「か……返せっ!」
「くくっ。ああ、返してやるよ。ちょっとの間、俺らに付き合ってくれたらなぁ」
「……!?」

 魔理沙の額を汗が伝う。
 厭な予感が加速していく。

「おい、そろそろ降りようぜ。ここは目に付きやすい」
「ああ、そうだな」

 背後の声に、目の前の鳥妖が頷く。

 鳥妖が下降し始めると、魔理沙の身体も、自分の意思とは無関係に下降させられていく。

「…………!」

 その間も、魔理沙はなんとか抜け出せないものかと身体に力を入れてみるが、まるで歯が立たない。
 完全にホールドされている。

「まあ、落ち着けよ」

 背後の声が、そっと囁く。
 まるで、もうお前の逃げ場は無いぜ、と言わんばかりに。

「…………」

 魔理沙の思考が、陰惨な方向へと向き始める。
 これから私は、どうなるのだろう。
 最悪の場合、ここで、こいつらに……。

 魔理沙は目を瞑った。
 夢なら醒めてほしいと、懸命に祈りながら。

 

 ――しかし、それは夢ではなかった。


 魔理沙は、魔法の森の中でも一際暗く、昼でも光が殆ど入らないような場所へと連れて来られていた。

 そして、そこにあった大木に後ろ手を括り付けられ、完全に動きを封じられていた。

「…………」

 だが、魔理沙はまだ気を強く持っていた。
 臆することなく、ありったけの視線を、目の前にいる二匹の鳥妖にぶつける。

「まあ、そう睨むなって」

 そう言って厭な笑みを浮かべたのは、魔理沙に弾幕勝負を挑んできた黒髪の鳥妖だ。
 魔理沙に見せた気さくな面影は、今や完全に消え失せていた。
 
「……私を、どうするつもりだ」
「くくっ。まあ安心しなよ。別に取って食おうってわけじゃない」
「……?」

 魔理沙はてっきり、この鳥妖達は自分を食べようとしているのだと思っていた。
 しかし、そうでないということは、一体……。

「まあ、ある意味『喰う』には違いないがな」

 そう言って口を挟んだのは、先ほどまで魔理沙を羽交い絞めにしていた鳥妖だった。
 この鳥妖は、髪の色こそやや赤みがかっているものの、その他の外見的特徴から、黒髪の鳥妖と同種であることは容易に見て取れた。

「ああ、確かにな」

 赤髪の言葉に、黒髪が頷く。

 魔理沙はそのやりとりの意味を掴みかねていたが、やがて。

「! ま、まさか……」

 その瞬間、「食われる」に匹敵するほどの最悪な状況が、魔理沙の脳裏をよぎる。

「そう、そのまさかさ」

 黒髪が歪んだ笑みを浮かべる。

「そ、そんな……」

 魔理沙は、今にも気が狂い始めそうな感覚を覚えた。
 いや、いっそ狂えた方が楽かもしれない。

 ――知ってしまったからだ。

 この妖怪達が、今から自分に何をしようとしているのかを。

 そしてそれと同時に、少しずつ、今の自分が置かれている客観的な状況を、思考が分析し始める。
 今までは、とにかく気を強く持たせることを第一に考え、それ以上の事は深く考えていなかった。いや、考えないようにしていたのかもしれない。

 しかし、一度回り始めた思考は、もう止められない。

 そして魔理沙は、認識せざるをえなかった。
 自分がこの鳥妖達に抗う術は……おそらくもう無い、ということを。 

 頼みの綱の八卦炉は、既に奪われてしまっている。
 八卦炉無しでもある程度の魔法は使えるが、両手を完全に封じられているこの状態では、どうしようもない。
 いや、仮に両手が使えても、鳥妖二匹を同時に退けられるほどの攻撃は、八卦炉無しでは難しいだろう。

(こんな、こんな、事って……)

 先ほどまでは、なんとか気を持たせていた魔理沙だったが、既にそれも限界が近付いていた。
 考えたくもない光景が、脳内で嫌でも展開される。
 魔理沙は少しでも意識を飛ばそうと、ぶんぶんと頭を振った。

(考えろ。考えるんだ)

(まだ、まだきっと手が……)

(……そうだ!)

 そこで魔理沙は、気が付いた。
 いや、本来、もっと早く気が付くべきだったのだ。
 突然の状況に意識をついていかせるのがやっとで、そこまで考えが回っていなかった。

「……お前ら、こんなことして、ただで済むと思っているのか」
「ん?」

 少しでも強い言葉を吐こうとした魔理沙だったが、その声は弱々しく震えていた。
 鳥妖もそれを感じ取ったのか、余裕の笑みで答える。
 それでも魔理沙は、強気の口調で続けた。

「……妖怪のお前らが、人間である私に、こんな狼藉を働いたと知ったら……“博麗の巫女”が黙っていないぜ」
「…………」

 魔理沙の言葉に、押し黙る鳥妖。
 こんな形で霊夢の名前を盾にすることに躊躇が無いわけではなかったが、今の魔理沙にとっては、そんな些細なプライドより、自分の身を守ることの方が優先事項だった。

「それだけじゃない。幻想郷の秩序を乱す者として、八雲紫に消されるかもな」

 もうこの際ハッタリでも何でもいい。
 とのかく無事にこの場を抜け出したい。
 魔理沙はただその一心で、鳥妖達に脅しをかけ続けた。

「……さあ、それが分かったら早く……」
「――残念だが」

 魔理沙の言葉を遮るように、黒髪の鳥妖が口を開いた。

「そんなことは、全て想定の範囲内なんだよ」

 その口元が、醜く歪む。

「何……!?」

 魔理沙の意識が再び揺れる。
 もう、いつ発狂してもおかしくはない精神状態だ。

「……もうじき来るはずだ」

 黒髪がそう言うと同時、上方から、ばささっという音と共に、何者かが降り立った。

「!?」

 目を見開く魔理沙。

「よう、待たせたな」

 そう言って二匹の鳥妖に笑いかけたのは、やはり同種の鳥妖だった。
 その髪は銀色をしており、外見だけなら烏天狗というよりは白狼天狗に似ていた。
 
「ったく、待ちくたびれたぜ」

 赤髪が不満そうに言う。

「はは、悪い悪い。こいつの調合に、予想以上に手間取っちまってな」

 銀髪はそう言うと、他の二匹に向けて小さな丸薬のような物を見せた。

「何、空腹は最高のスパイス、ってな」

 黒髪はその丸薬を銀髪から受け取ると、再び、魔理沙の方へと向き直った。

「……お嬢ちゃん。これが何だか、分かるかい」
「……?」
「これはな、この森で採れる、特殊な茸の胞子を調合して作った、いわゆる“忘れ薬”なんだ」
「忘れ……薬?」
「ああ。これを飲めば、たちまち、直近三日間くらいの記憶が完全に飛んじまうっつう、素晴らしい代物なのさ」
「!」
「……分かるよな? お嬢ちゃん。つまりあんたはこれを飲めば、この後俺達に何をされようが、きれいさっぱり忘れちまうのさ」
「……そん、な……」
「あんたが、博麗の巫女や隙間妖怪とかと仲が良いのは知ってる。だから先に、手を打たせてもらった」
「…………」
「いくら巫女や隙間が凄くても、完全に記憶を失くした被害者から、犯人を割り出すことはできないだろ?」
「あ……ああ……」
「さあ……始めようか」
「い……いや……」

 魔理沙の瞳から、大粒の涙が零れる。
 顔面は完全に蒼白しており、弱々しく首を左右に振ることしかできない。
 
 そんな魔理沙の様子を見て、鳥妖達は一層醜く笑う。

「くくっ。やっぱりたまんねぇなぁ。人間の女ってのは」
「ああ、これだからやめられねぇ」

 じりじりと、魔理沙に歩み寄る三匹。

「いやっ、いやあっ! こないで、こないでっ!」

 狂ったように頭を振りながら、必死に泣き叫ぶ魔理沙。

「……お嬢ちゃん。あんたが悪いんだぜ」
「…………?」

 黒髪の鳥妖が魔理沙の前にしゃがみ込み、諭すような口調で言った。
 意味が分からない、といった表情を浮かべる魔理沙。

「元々、この森は人間が安易に踏み込んでいいような場所じゃねぇんだ。なのにお嬢ちゃん。あんたは自分の意思で、ここに来ちまった」
「…………」
「そんなの、俺達にしてみりゃ……『どうぞいつでも襲ってください』って言ってるようなもんなんだよ」
「…………」

 魔理沙は弱々しく首を振る。
 
「……ま、これに懲りたら、大人しく人里に引っ込むこったな。流石の俺達も、人里には迂闊に手が出せねぇ」
「…………」
「まあでも、どうせ全部忘れちまうんだから、今こんなこと言っても意味ねぇか。くっくっ」
「…………」

 全部、忘れる……。

 その言葉に、魔理沙は僅かの安堵を感じた。

 そうだ、どうせ忘れてしまうのなら――もう、いいのではないか。

 今少しだけ我慢すれば、また、今までと同じ日常に……。



 そこまで考えて、魔理沙の脳裏を、一人の人形遣いの顔がよぎった。

 魔理沙の日常に、いまや不可欠となったその人物。

 その笑顔を思い出し、魔理沙はそっと目を閉じた。



 ……アリスは、これからも、私の傍にいてくれるかな。


  
 たとえ私が、穢されても――。











「――何、やってんの」



 







「…………?」
  
 不意に聞えた、懐かしい声。

 魔理沙は、瞑っていた目をゆっくりと開いた。


 すると、そこには。


「アリス……!」


 いた。

 いつもと同じ、無表情で。



 幻想郷屈指の人形遣い――アリス・マーガトロイドが、そこにいた。



 アリスは宙に浮いたまま、じっと、この状況を見下ろしていた。
 
 そして、ぽつりぽつりと話し始める。

「……いつまで待っても来ないから、探しに来てみれば……」

「……あ」

 そうだった。

 魔理沙は、今になって思い出した。
 今日はアリスと、弾幕勝負をする約束だったのだ。

「……こんな事になっていたとはね」

 アリスはそう言うと、視線を、魔理沙の前に立つ三匹の鳥妖へと移した。
 
「……なんだ、こいつ?」

 突然現れたアリスを見て、そう声を出したのは、赤髪の鳥妖だった。
 それに答えるように、黒髪が言う。

「ああ、そいつは確か……この森に住んでる、人形遣いだ。昨日、この娘と弾幕勝負をやってた」
「なるほど……お友達を助けに来たってわけか」
「そうらしいな」

 納得した様子の鳥妖達をよそに、アリスは視線を魔理沙に移した。

「魔理沙」
「アリス……!」
 
 感極まった魔理沙の瞳からは、先ほどよりも、一層量を増した涙が溢れていた。

「……何か、されたの?」
「えっ」

 その言葉に、魔理沙は思わず息を呑んだ。
 さっきは、アリスが来てくれたことの喜びで気付かなかったが、今のアリスは、明らかに普段のアリスではない。

 表情こそは、普段と同じ無表情であるのだが、その瞳には、はっきりと、怒りの色が見て取れた。

 それを肌で感じた魔理沙は、思わず身震いした。
 間違いなく、魔理沙が初めて見る、アリスの姿だった。

「安心しな。まだ何もやってねぇよ」

 押し黙ってしまった魔理沙に代わり、黒髪の鳥妖が薄ら笑いを浮かべながら答えた。

「そうそう、ちょうど今からお楽しみ、ってとこだったんだ」

 同調するように、赤髪も口を揃える。

「……本当なの? 魔理沙」

 アリスは再び、魔理沙に問う。

 こくりと、魔理沙は無言で頷いた。

「……そう」

 アリスはふっと、安堵の溜め息を吐いた。

「なあ、こいつも結構……」

 そんなアリスを指差しながら、厭らしい笑みを浮かべる赤髪。

「ああ、俺もそう思ってた」

 舌で口元をぺろりと舐め、銀髪も頷いた。

「くっくっ。本当にしょうがねぇなあ、お前らはよ」
 
 苦笑混じりに呟く黒髪。


 そうやって厭らしく笑い合う三匹を、青い瞳でじっと見据えながら、アリスはぽつりと呟いた。




「――下衆が」




 その言葉に、鳥妖達がぴくっと反応した。


「……てめぇ。今なん、て……」

 そう言いかけて、黒髪は絶句した。


「あ? どう、し……」

 続いて赤髪も、同じく言葉を失った。


「……なん、だ……? これ……」

 目を見開いて、かろうじて声を絞り出す銀髪。



 三匹の鳥妖が注視する、人形遣い――の、背後には。



 数十――否、数百――の人形が、大小様々な武器を手に持ち、明確な殺意を滾らせながら……浮いていた。
 


「……嘘、だろ……?」

 黒髪が、口角をひくひくと引きつらせた。


 数百の人形達は、剣、槍、ボウガンなど、一体一体が、殺傷力に富んだ武器を手にしている。
 そして、今にも攻撃を仕掛けんという体勢で、それを三匹に向け、構えていた。

「――魔理沙」
「えっ」

 不意にアリスから声を掛けられ、びくっとする魔理沙。

「昨日、言ってたわよね」
「……え?」
「一度でいいから、私の本気が見てみたい、って」
「あ、ああ……」
「じゃあ特別に、今から見せてあげるね」

 そう言って、アリスはにっこりと微笑んだ。
 それはいつもと変わらぬ、綺麗な笑顔。

「あ、アリス……」

 しかし魔理沙は、その笑顔を素直に受け取ることができなかった。
 このままだと、何か、とてもよくないことが起こりそうな、そんな気がする。

「さて、と」

 アリスは再び、視線を三匹の鳥妖に移す。

「ひっ……」

 鳥妖達の目には、既に怯えの色が浮かんでいた。
 人形とはいえ、極めて殺傷力の高い武器を手にした数百体ものそれらに、凍てつくような殺意を向けられては、仕方のないことだろう。
 これら数百体の人形達が、同時に、一直線に――こちらに向かって、突っ込んで来たら。
 その結果がどのような惨状をもたらすのか、想像に難くない。

「……覚悟は、できてるわよね?」

 アリスは微笑みを浮かべながら、言った。

「まま、待ってくれ。分かった、俺達の負けだ」

 両手を上げ、降参のポーズを取る、黒髪の鳥妖。

「もう、この娘には近付かねぇ。だから、その……」

「…………」

 アリスの無言の視線が貫く。

「お、お願いだ! この通り!」
「た、頼む!」
「どうか!」

 がばっと、土下座をする黒髪。
 すぐに、赤髪と銀髪も、それに続いた。

「…………」

 土下座をする三匹を見下ろしながら、アリスは静かな声で言った。

「……顔を上げなさい」
「!」

 その言葉を宥恕と受け取った鳥妖達は、がばっと顔を上げる。
 
 ……しかしアリスは、依然として冷たい笑みを浮かべたままの表情で、言った。

「そうそう。そうじゃないと、よく見えないからね」
「?……な、何が?」

 意図が掴めないアリスの言葉に、訝しがる鳥妖達。
 
 アリスは一拍置いて、無慈悲に言った。


「――あなた達の顔が、ぐちゃぐちゃに潰れるところが」


 アリスの口元が醜く歪む。
 つい先ほどまでの、この鳥妖達と同じように。

「な……!」

 三匹の表情が、再び絶望の色に染まった。
 
 アリスはそんな三匹を冷徹な視線で見下ろしながら、右手をすっと上げる。
 人形達が、各々の武器を腰だめに構える。

「や、やめ……!」

 懇願にも似た、三匹の悲痛な叫びをよそに、アリスは冷たく呟いた。





「――死ね」





 アリスの右手が、勢いよく振り下ろされる。

 それと同時に、数百体の人形達が、一斉に飛び出す。

 ただ一点の、目標に向かって。


「…………!」

 観念し、目を瞑る鳥妖達。



 ――だが、次の瞬間。

 

「アリス!」


 場に大きく響いたその声に、突進していた人形達がぴたっと止まる。

 ……否。
 
 アリスが――止めた。

 目標たる三匹の鳥妖達まで、後1メートルという距離で。

「…………」

 顔面を蒼白させ、口をぱくぱくと開閉しながら、眼前に迫った人形達を涙目で見つめる鳥妖達。

「……魔理沙?」

 アリスは不思議そうな表情を浮かべ、その声の主――魔理沙の方に、視線を向けた。

 魔理沙は、強い眼差しで、アリスを見つめていた。

「……どうしたの?」

 首を傾げるアリス。
 そんなアリスに対し、魔理沙はふるふると首を振った。

「……駄目だ、アリス。それは……駄目だよ」
「……駄目って、何が?」

 魔理沙の言葉の意味が分からず、アリスは尋ねた。

「殺したら……駄目だ」

 魔理沙は、絞り出すような声で言った。
 しかしアリスは、一層分からないといった表情になった。

「……どうして? だって、こいつらは、貴女を……」
「分かってる。分かってるさ」
「…………」
「私だって、こんな奴ら……正直、殺してやりたいって思う」
「…………」
「だから、もしこいつらが、うっかり谷底に落ちてくたばったり、もっと強い別の妖怪に喰われたりしたら、きっと、『ざまあみろ』って、思うと思う」
「だったら」
「でも」

 魔理沙は語気を強めた。

「アリスがそれをするのは……駄目なんだ」
「…………」

 アリスはまだ分からないといった顔で、魔理沙を見ている。

「……なんていうか……アリスがこいつらを殺しちゃったら、多分、アリスが、こいつらと同じになっちゃうと……思うんだ」
「…………」
「憎しみのままに、感情のままに、殺したら……それは、欲望のままに私を襲おうとしたこいつらと、何も変わらない」
「…………」
「私は、アリスに、そんな風になってほしく、ない……」

 そこまで言うと、再び、魔理沙の目から涙が零れた。

「お願いだ、アリス……」
「…………」
「何より、私は、アリスが、どんな理由であれ……誰かを殺すところなんて、見たく……ない」
「…………」

 アリスは何も言わず、じっと魔理沙を見つめていた。
 そしてやがて、ふっと微笑んだ。

「……分かったわ。魔理沙」
「アリス……!」

 魔理沙の表情が、ぱあっと明るくなる。
 
「……本当、貴女は優しいんだから」

 アリスは溜め息混じりにそう言ってから、今度は、人形に包囲されたままの三匹の方に目をやる。

「……あなた達」
「は、はいっ!」

 魔理沙に向けたものとは一転、低くドスの利いたアリスの声に、三匹は硬直する。

「……早く、消えなさい」
「え……」
「……聞えなかったの? 消えろ、って言ったのよ」

 アリスがそう言って睨むと、

「ひ、ひいぃっ!!」
 
 三匹は転がるようにもつれ合いながら、死に物狂いで逃げ出していった。

「…………」

 アリスは、何かを考え込むような表情で、三匹の背中を見送っていた。
 そして、再び、魔理沙の方に向き直った。

「魔理沙」

 近付いて、固く拘束された後ろ手を自由にしてやる。

「アリス……!」

 その途端、アリスの胸に抱きつく魔理沙。

「もう、大丈夫よ」
「うん……ありがとう。アリス」
「お礼を言われるほどのことじゃ、ないわ」

 アリスはそう言って、魔理沙の頭を優しく撫でた。
 
「……ねぇ、アリス」
「ん?」

 アリスの胸から顔を上げ、まだ赤い目で魔理沙が問う。

「……今日、アリスの家に泊めてもらっても……いい?」
「ええ、もちろん」

 にっこりと、いつもの笑顔で答えるアリス。
 それは、先ほどのような、歪な笑みではなかった。






 ……少なくとも魔理沙には、そうみえた。




 






 ――その日の夜。

 
 アリスのベッドで、魔理沙が健やかな寝息を立てて、眠っている。
 その隣には、慈しむように魔理沙の髪を撫でる、アリスの姿があった。


「…………」
 
 アリスはふと、窓の外に目をやる。
 夜の魔法の森は、完全な闇に包まれていた。

「…………」

 アリスはその闇を、じっと見ていた。
 まるで、何かを待っているかのように。

  
 ……そのとき。

 
「――!」

 アリスの眉がぴくりと上がった。

 ぞわ、と感情が昂ぶるのを感じる。

「ありす……?」

 そのとき、幼子のような声が聞えた。
 慌てて視線を戻すと、ぼんやり眼の魔理沙が、こちらを見ていた。

「どう、したの……?」

 アリスはすぐにいつもの笑顔に戻ると、再び魔理沙の頭を撫でた。
 
「ごめんごめん、なんでもないわ」
「ほんと……?」
「ええ。だから、おやすみなさい。魔理沙」
「うん……」

 まだ半分寝ぼけていたのだろう、魔理沙はすぐにまた、すうすうと寝息を立て始めた。

 アリスは、再び、魔理沙の髪を撫で始める。


「――もう大丈夫よ。魔理沙」


 アリスはそう呟くと、目を閉じ、静かな声で……歌い始めた。





「……ねんねん ころりよ おころりよ……」
 
 



 ――此処は、魔法の森。

 深い夜の降りた、妖の巣食う森。

「ば、馬鹿な……」
  
 がたがたと肩を震わせ、身を寄せ合うように固まっているのは、三匹の鳥妖。

「な、なんでだよ……」

 その視線の先には――幾百体もの、人形達。

「う、嘘だろ……」

 人形達は、三匹を取り囲うように浮いている。
 
 各々の手には武器を、各々の瞳には殺意を……携えて。





「ぼうやは 良い子だ ねんねしな」





「なんで、なんで人形だけが此処に来るんだよ!?」
「知るかそんなこと! どっかに本体が隠れてんだろ!?」
「は、ははは」

 やけになったように声を荒げる、赤髪の鳥妖と、銀髪の鳥妖。
 そして、諦観しきった面持ちで渇いた笑いを漏らす、黒髪の鳥妖。





「ぼうやの おもりは どこへ行った」





 人形達は、ゆっくりとした動作で、しかしそれでいて確実に、照準を定める。
 その全てが、ただ一点に収束されていく。





「あの山 越えて 里へ行った」





「…………」

 三匹はもはや言葉を失い、ただ、最期の時を待つのみ。





「里の 土産に 何もろた」





 武器を手にした人形達が、一斉に突撃する。

 今度はもう、それを止める者もいない。

 目標との距離が零になる、その瞬間。





「でんでん太鼓に 笙の笛」







 人形が、降らす。

 美しくも穢れた、真っ赤な霧雨。






 









 



 






















 安らかな寝息を立てる魔理沙の髪を撫でながら、アリスはそっと呟いた。


「……ごめんね、魔理沙」






これも、マリアリの一つの形。
そう思い、信じ、この作品を書き上げました。


最後まで読んで下さり、本当にありがとうございました。
まりまりさ
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コメント



0.5610簡易評価
6.80名前が無い程度の能力削除
そうか、絶対負けない戦いで且つブチ切れる様な事があればアリスでも本気を…?
13.90名前が無い程度の能力削除
まさか弾幕勝負の本気ではなく実戦の本気を見るはめになるとは…
15.100名前が無い程度の能力削除
鬱くしい作品だ……。
20.100名前が無い程度の能力削除
個人の趣味を押し付けちゃあいけないよ
俺はこういうの好きだしな
未遂で終わってるからこそ全年齢版で出せるわけだし

それにしてもこういう冷徹なアリスってのはいいですね
魔理沙の前で見せてたらきっと魔理沙はトラウマになってただろうなぁ
21.100名前が無い程度の能力削除
アリス登場は分かってたけどやっぱり胸躍った
そしてラストでぞくぞくにやにや
こんな形もありだよね
22.100名前が無い程度の能力削除
いつものまりまりささんのほのぼのとしたマリアリかと思いきや、なんてこった
ラストにゾクッときました
26.10名前が無い程度の能力削除
何これ?
男を悪としてぶち殺す茶番?胸くそ悪いわ
妖怪の本分は人を襲うことであり、鳥妖怪に非はまったくない
29.70名前が無い程度の能力削除
う~ん…
ちょっとだけ年齢制限ありそうな感じに思えましたが結構良いなぁと読めました。

妖怪は人間を襲う…当たり前ですね!
…けど捕食する以外ではなかった気がしました…。

幻想郷であるために今はスペルカードルールがあるんですし…そういう点でちょっと点引かせてもらいました、けれどやっぱり面白かったです。
30.10名前が無い程度の能力削除
話の汚いところを押し付けるためだけのオリキャラ。使い捨て万歳。
32.無評価alto削除
未遂で終わったのなら、わざわざ殺す必要が無いのでは?
と思いましたが、一連の作品を通してアリスの魔理沙への寵愛ぶりから見ればこの結末もアリですよね。
アリスも完全無欠な存在では無いわけですし。でもなんか切ない……。魔理沙……アリスのために強くなれ。
次の作品も期待してます。
34.90名前が無い程度の能力削除
人外の楽園ならこれくらいはありかと

手を出したら殺す
これくらいでなければ、おさまりのつかん跳ね返りはいるでしょうしね
35.70名前が無い程度の能力削除
個人的に人里、というよりは幻想郷在住の人間に手を出したのなら排除対象だと思っているので納得できました。

オチ含めて嫌いじゃない(むしろこのオチは好きな方)ですが鳥妖怪の行動と目的がよろしくないかと。
skmdy的なものよりも純粋に強さを求めて、など方がいいのではないかな、と思いました。
41.30名前が無い程度の能力削除
妖怪が人を襲うのも、アリスが平気で人妖を殺すのにも違和感はありません。
ただ、この魔理沙はあまりに「魔法使い」らしくありませんでした。
普通の魔法使いではなく普通の人間です。

あと服に当たった時点で「被弾」なら、グレイズし続ければ裸になると信じてた俺の夢が・・・
45.80名前が無い程度の能力削除
去年の僕のテーマは、本気!
本気になれば、自分が変わる。本気になれば、すべてが変わる!
アリスも本気になって、頑張っていきましょう!
お米食べろ!
46.100名前が無い程度の能力削除
ぞくっときた

これは問題点もあるが良作と思う。満点。
47.80名前が無い程度の能力削除
おもしろかったぜ!
51.80名前が無い程度の能力削除
とてもいい。
が、腕使えなくても魔法は使えるんじゃ?
って思ったの。
59.80名前が無い程度の能力削除
自分はありだと思った

楽しめましたよ
60.100名前が無い程度の能力削除
絶妙なスパイスが効いてて良い感じ。
すぐに捨てられたスパイス役はかわいそうだが仕方ない。
最後は、アリスの家まで不意打ちでも狙って追ってきた所をやられたのかと思ってました。
そうじゃないのか、アリスはよっぽと魔理沙が好きなんだな。これがヤンデレ誕生の瞬間?

しかし、本気で弾幕勝負って…、
そこまで大量に強い人形を使ったらルールに抵触すると思うんですが。つまり、どうやっても避けられない。
まぁ、うまくやるんだろうな…。
73.10名前が無い程度の能力削除
まぁ自分の好きなキャラすげぇってSS書きたかったのでしょうが、どうにも薄っぺらく感じます。
大体こういう役目って魔理沙にされますからそれでですかね。
というか身を守る方法がなくてどうやって魔理沙は森に独りで生きられるんでしょうね。
78.90名前が無い程度の能力削除
勘違いしている人が何人かいるみたいだが、魔理沙はただの人間
しかも魔理沙の弾幕のほとんどは八卦炉頼みでスペカは八卦炉ないと使えない
八卦炉を奪われたら通常弾幕ですら出すのが難しい程度の人間に過ぎないよ
博麗の巫女みたいに特殊なもんで守られてたりはしないし、勘が鋭いわけでもない
あと妖怪が人間を襲うのはおかしくないが、それを形骸化したものがスペカルールってことを忘れるな
スペカルールで戦って敗北したのに更に襲うのはルール違反だ
アリスが退治しなくとも霊夢か紫に退治されてしかるべき存在だよ
81.無評価名前が無い程度の能力削除
八卦炉はマスタースパーク以外は冷房と除湿にしか使われていません。
他の魔法は茸から抽出した魔力で行使されています。
スペカルールはつい最近できたもので、魔理沙はそれ以前から妖怪退治してました。
by求聞

会話の掛け合いとか構成は上手いので、自作に期待させていただきます。
82.無評価名前が無い程度の能力削除
とりあえず、強姦未遂のところを殺人(捕食)未遂という内容に変えないのであれば、
冒頭やタグに注意書きが必須であると思います。(女性を不快にさせる描写があります等)
ほんと読んでて寒気がしました。
魔理沙が森で生きられるかだとか、妖怪を倒せるかだとか、スペカルールだとか、
これはそういうの以前の、人間の常識的な問題です。

評価を改めまして、フリーレスとさせていただきます。
実際文章自体は上手く、話の流れもすんなりとしてたので。(それで余計に不快に思ってしまったのでしょうが)
84.無評価名前が無い程度の能力削除
魔理沙がらしくないなぁ。よくあるか弱いヒロインのテンプレみたいな。んでアリスもよくあるヒーローっぽい。
あと多分作者氏の過去作を知っている人ならアリスが相手を殺すまで激怒する理由や
そこまで魔理沙を溺愛しているという設定も違和感なく受け入れられるかもしれないけれど
初めて見る人からすると?って感じだと思うのでもう少しキャラの心情描写をした方がいいと思います。
93.50名前が無い程度の能力削除
アリスさんの本気に50点、以上。
95.無評価名前が無い程度の能力削除
魔理沙をダシにしたのか……ちょい残念
97.80名前が無い程度の能力削除
作品そのものにはあまり関係ない話だがみんなに聞いてほしい。

展開が少し急すぎるのと、落ちが人を選ぶかなという点以外は別におかしくないと思う。何で叩いてるんだ?
魔理沙が、を、は云々って人が多いけれど、魔理沙のポテンシャルが低いっていうのは公式だろ。
れいむっていう天才に対して才能はないがプライドをもった努力家っていうのが魔理沙の立ち位置なはずだが。
あと、スペカルールはつい最近できたもので、魔理沙はそれ以前から妖怪退治していたっていうのは魔理沙の強さを保証するものじゃないだろ。
基本設定から考えて、そういう場合事前に何重にも保険を掛け、念に念を入れた上で戦いに赴くっていうのが魔理沙らしいとおれは考える。
俺的には猪突猛進型の強キャラ魔理沙はむしろ二次だ。
魔理沙は用意のよさ(八卦とかキノコとか)で能力を底上げしているのだから、それを使えない状況に追い込まれたら脆いっていうのはちゃんと辻褄が合っていると思う。
当然、お前らの言うような『心身魔力能力が強い魔理沙』もあり得るけれども、それは設定の柔軟性から生まれるものであって、それを許容しろというのなら、こういった設定の魔理沙も受け入れるべきだ。
それを逸脱していると考えるほうが逸脱しているだろ。
自分の好きなキャラが自分の好み通りに動いていないからおかしいというのは少し子供臭くないか?
俺も好きなキャラに関しては狭量だから気持ちは凄くわかるけれど、そんなことばっかりやっていたら誰もが窮屈になるだろう。
貶めるという行為と、設定の解釈の違いというものをもう少し意識するべきだ。
もう少し意識して寛容にならないか?


さて、個人的な雑談はさておき、作品の感想を。
他の方も書いていますが、前提となる背景が暗黙の了解としてすっ飛ばされているため多少の違和感を感じます。
また、少し展開が急すぎるのでもうちょっと枚数をかけて土台を作ってほしかったです。
ここら辺は結構不親切だったかと思います。
設定に関しては、個人的な解釈ではありますが、そう逸脱しているとは思いませんでした。
ストーリー自体は大変面白かったです。ありがちといえばありがちですが、こういうストレートなのはやはり心に来ますね。
最後に。色々と大変かとは思いますが、これに懲りずにまた作品を作っていただけると嬉しいです。
98.10名前が無い程度の能力削除
捨てキャラの口調って大体似通ってますよね
何か理由があるんでしょうか?
100.60名前が無い程度の能力削除
展開が古めかしいなぁw
アリスの新しい面みたいなのは新鮮でいいんだけど、マリサの泊めて発言とかもう少しキャラを考えてほしかった。
101.無評価名前が無い程度の能力削除
鬱描写があるならそれとなく前書きで注意をくれ。
105.50名前が無い程度の能力削除
アリスが鳥妖達を殺そうとしたとき、魔理沙が止めに入ってますね。
正直これは ない。
強姦未遂直後でこの言葉はないよ。どれだけアリスが大事か知らんが。
ピンチを救うアリスは普通にかっこよかった。
112.無評価名前が無い程度の能力削除
「妖怪は人間を襲い、人間は妖怪を退治する」ってのが、幻想郷の不文律だったはず。
あのクソ鳥妖トリオは、スペカルール蹴っ飛ばして、魔理沙を手篭めにしようとした時点で、
明確に抹殺対象になってると思う。
それを考えると、アリスを止めようとした魔理沙の言動が、酷く薄っぺらく思えてしまう。
誰のために、あのクソ共をバラそうとしたのか、解ってるのか?

正直、こうして特定のキャラに、過度の犠牲を強いるような作品を評価する気にはなれません。
115.無評価名前が無い程度の能力削除
オッケー 捨てキャラに合掌

>これも、マリアリの一つの形。

あえて否定はしないが、某所でやれ
117.90名前が無い程度の能力削除
なにこのコメ論争。
楽しんだもん勝ちだろ!

ってことで特になにも考えずに読んで楽しめた俺は勝ち組
119.20名前が無い程度の能力削除
もっと素敵な方法で本気を表現して欲しかったなあ。
120.無評価名前が無い程度の能力削除
注意書け。創想話でこんなの出されると思わなかった。見たくないもの見せられて不快。個人的には未遂だろうが注意書こうと幻想郷でやって欲しくなかった。
展開はご都合主義、落ちは選ぶうえに未遂といえど最悪な理由付け。強姦にした理由なに?別の理由でもできるでしょ?発想が気持ち悪い、書き手を疑う

誰もが不快にならないSSは存在しないと思うが、理由付けは明らかに不快に思う読み手が出る。軽く書いていいものでもない。ここを変えないのであれば削除してほしい。
122.無評価名前が無い程度の能力削除
まぁ、展開の唐突さ、脈絡の無さが目に付きましたが……
とりあえず魔理沙の心理描写を掘り下げるべきだと思う。
後半のアリスの行動も含めてああそう、だから何?みたいな感じ。
123.無評価名前が無い程度の能力削除
こりゃマリアリじゃなくてアリスU-1モノ、にしてもひどすぎる。
背景も無く急に本気を出せという魔理沙、エロ同人まんまのオリキャラ、
何も起こらない内から怯えさせるアリスの本気。
描写も脈絡もほとんどない。

アリスが強いスゴイなんて作品過去にも大量にありますが、ここまで適当なものはなかなか見ない。
その意味では感動しました。
126.80名前が無い程度の能力削除
え?何このコメ論争www
自分の中で考えを深めるのは良いと思うけど、それを作品に無理矢理押し当ててあれが駄目これが駄目と言うのは正直幼稚なんじゃないかな?
ともかく自分は普通に楽しめたのでこの点数
131.70名前が無い程度の能力削除
なんでこんなに躍起になって論争してるか分からないなぁ……
自分の価値観とかに合わないなら読まなきゃいいのに。


感想ですが普通に楽しめました。
ただ、暴行未遂の描写は正直どうかなと思ったんでこの点数で。
132.無評価名前が無い程度の能力削除
まあ、二次だしキャラは人それぞれ、あまりに設定?から逸脱してなきゃ論争の対象ではない気が…。キャラ付けで論争してる人いました?
問題は鬱描写と注意書き(書かないと創想話では叩かれる内容としか言えないので)、なぜ?っていう展開が多すぎた。内容も薄いし女性読者にとってひどい内容だし

作者の追記でコメントも落ち着くと思うけど、そろそろ聞きたいな
133.60名前が無い程度の能力削除
これはこれでなかなか。
136.100名前が無い程度の能力削除
別に普通に楽しめたし。
137.100名前が無い程度の能力削除
自分が気に入らないものは排除したいってバカタレが多いな。素直に楽しめよ。
138.無評価名前が無い程度の能力削除
嫌なら見るな! 嫌なら見るな!(AA略

「忘れ薬を使えば、紫や霊夢の追求から逃れられる」って設定はさりげに問題です
これを認めると、楽園・幻想郷とかスペルカードルールとか成立しないよね
表面を取り繕えば実情は殺すも犯すも自由自在、そんなダーク幻想郷も、しかるべき場所で披露してくれたら面白いかもしれません
142.100名前が無い程度の能力削除
俺はいいと思うけどなぁ・・・
146.90名前が無い程度の能力削除
上に同じ
148.80名前が無い程度の能力削除
アリスおっかねー
でも、良いな。
149.70名前が無い程度の能力削除
これ、暴行未遂のシーン抜きで書き上げたとしたら、どれだけ薄っぺらい内容になっていただろうか
薄っぺらい話に読み物としての価値はない。そんなものしか読まない者の押し付けなど聞く価値もない
そこをしっかりと分かっている、作者さんのことを私は認めたい
150.100名前が無い程度の能力削除
俺女だけど普通に面白かった。
魔理沙大好きなアリス好きです。本気出すと滅茶苦茶強いアリスさんも大好きです。
こういうマリアリも良いと思う2828
159.70euclid削除
これ、作中のアリス嬢は本当に「本気」を出しているのでしょうか?(題名の本気は「本気で怒った」とかの本気だと思いますが)
「弾幕はブレイン」とのたまう彼女が、ただの物量戦法に出ること=本気となるとは思いにくいのです。
きっと、その圧倒的物量をもっての超高度な戦法を駆使した超緻密な戦い方こそが本気を出したアリス嬢の真の力ではないのか?
とか考えてみました(ていうか他作品の影響つよし)。

まあ、躍起になって本気出して大量の人形操ってみたけれども、それでいっぱいいっぱいになっちゃって高度な連携とかはできないのだ!
みたいなオチも……うん。それはそれでおっちょこちょいで可愛らしいですねぇ。
164.無評価名前が無い程度の能力削除
強姦未遂が軽く書かれててワロタw
魔理沙メンタル強すぎだろw
少女とは思えないわ

注意書き中途半端なw 強姦未遂描写がありますでいいじゃん
そしたら読まなかったのに
165.90名前が無い程度の能力削除
最早何も言うまい。
179.50非現実世界に棲む者削除
うーんなんというか、皆さん手厳しい。
ですが、流石にこの作品の評価はちょっと難しい。
マリアリは単純に良いし、ストーリー的にも半分くらいは良かった。
だが、アレな描写は創想話に投稿する作品に取り入れるべきではないことは、他の皆さんと共感いたします。
というわけで、半々な点数で。
アリスかっこいい。
180.100名前が無い程度の能力削除
くっそワロタww
184.無評価名前が無い程度の能力削除
百合なんだろうがちょっと嫌かな