Coolier - 新生・東方創想話

弾幕裁判控訴

2005/11/11 02:45:46
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ある春の日のこと。
私は無縁塚で、一人の罪人と対面していました。

……少し違いますか。
その相手とは人ではなく兎。
仲間を見捨て、一人幻想郷へと逃げ込んだ哀れな月兎。

彼女の犯した罪は、とても大きく、重いもの。
このまま放置しておけば、間違いなく地獄行きとなるでしょう。
幻想郷の最高裁判官たる私には、見過ごす気など更々ありません。
即ち、弾幕裁判開廷です。

結果は……言うまでもありませんね。







「まだまだ自分の罪を直視していない。
 もっともっとお灸を据えてやる必要があるわ」
「くぅ……」


目の前の月兎……確か鈴仙と言いましたか。
彼女はしばらくの間は私を憎らしげに睨みつけていたのですが、今は我に返ったのかの如く視線を逸らしています。
成る程。
やはり多少の自覚はあったと見える。
結局の所、悪党には成りきれないのでしょうね。
それならばまだ、更生の余地は残されていると言って良いかもしれません。
……とは言え、ここで甘い顔を見せるのは彼女の為になりません。

「さあ、立ちなさい。
 この程度で済まされるほど、貴方の罪は軽くは無いのですよ」
「……くっ……」

ふらふらになりながらも、歯を食いしばって立ち上がる鈴仙の姿に、少し私の心も痛みます。
……これだから甘いと言われるのでしょうね。
もっとも、それを表に出すほど、私も愚かではありません。
一切の表情を消し、弾幕の法廷を再開すべく口を開く……その瞬間の事でした。





「そこまでよ」




突然。
本当に突然、何処より聞き慣れぬ声が、私の耳に届いたのです。
……正直なところ、少し驚きました。
何しろ、この私が一切の気配を感じ取れなかったのですから。



「し、師匠!?」
「……ウドンゲ、貴方は少し下がっていなさい」
「え? は、はい」

師匠とやらは、鈴仙を庇うように立つと、真正面から私に視線を送りつけてきます。
まるで、凍りつくような冷たい視線でした。

「確か……八意永琳でしたか。
 禁断の術に手を染め、人の身のままに輪廻の輪を断ち切った稀有な存在が、ここに何用ですか?」
「……」

それなりの威厳と皮肉を込めて言い放ったつもりなのですが、八意は冷たい視線で私を見下ろすのみでした。
そう、私は見下ろされているのです。
小町ほどでは無いにせよ、彼女と私では身長差がありすぎましたが故。
……なんだか、初っ端から負けた気分です。

「……夜魔天を名乗るような輩なら、それくらい察しが付いているんじゃないの?」

ようやく口を開いたかと思うと、出たのはいかにも不遜な台詞でした。
……良いでしょう。その程度で逆上するほど、私も短気ではありません。

「弟子の窮地を救いに来た、という所でしょうか。
 ですが、それは大きな思い違いです」
「あら、どう違っているというの?」
「……良いですか。私は別に、彼女が憎くてやっている訳ではありません。
 むしろ、更生する機会を与えているのです。
 貴方の行動は、彼女が救われる権利を奪おうとしているだけなのですよ?」
「……」

……何故でしょう。
私が説教をしているというのに、どうして空気がどんどんと重苦しくなって行くのでしょうか。
っと、ここで弱気を見せてはいけませんね。
 
「……そうね、良い機会です。貴方にも言っておきましょう。
 八意永琳。貴方は少し」






「黙 り な さ い」






……。
何でしょう、今のは。
抗弁と言うには、響きが余りにも禍々し過ぎます。
別に黙る理由など無いし、そもそも促したのは彼女のほうだというのに、私は言葉を切らざるを得ませんでした。
そうさせるだけの呪いが、一言一句に込められていたのです。

「……再発言を許可するわ。ただし、私に関しての事ではなく、ウドンゲ虐待に関するコメントのみよ」
「は、はい」

何故私が命令されているのでしょうか。
そもそも、虐待などしていたつもりはないのですが……一応、私も一発は被弾しましたし。
ですが、それを口にした瞬間に、何かとても信じがたい事が起きる予感があるのです。

で、結局、私は言われた通りに発言をすることにしました。
決して脅しに屈したわけではありません。円滑に話を進める為ですよ?

「え、ええとですね。そう、これは救いを与える機会なのです。
 彼女が犯した罪は、果てしなく重く、大きいもの。
 このまま隠し通すならば、私は彼女を地獄送りへと処さないといけません」
「……」

無言がプレッシャーとなって私へと襲い掛かります。
このような裁判は、私がヤマザナドゥとなってから初めての経験です。

「よ、よって、それを避ける為にも、今ここで裁きを行う必要があるのです。
 ですので、貴方が心配するような事態では……」







「ちゃうわい! 寝言抜かすなダアホッ!」







先程のような重く響く言葉ではなく、直接的な大音響でした。
しかも関西弁でした。
彼岸花に憑いた霊達も、驚きのあまりに飛び去ってしまった程です。
これまでどこか遠くに感じていた恐怖は、ここに来て初めて身近なものに感じました。

「ち、ち、違う、とは、どう、いう」

悲しいことに、私の声も震えてしまっています。
それも仕方ありません。
閻魔という重職に就いているとはいえ、私とてか弱き女の子なのですから。
……そこ、笑わない。

「どういうもDo youも無いわ。
 いい? はっきり言うけど、別に貴方がウドンゲをメッタメタのギッタギタにした事なんてどうでもいいの。
 湘北に例えるならば、ヤスの分程度のものよ。犯人じゃないわよ」

どうでもいいんかい。
というか、後半のノイズは一体何なのですか。
等と思いはしたのですが、やはり口には出せません。とてもそんな空気ではなかったのです。
ここは私のホームグラウンドだと言うのに、気分はすっかりアウェーゾーン。
まだ無観衆試合のほうがマシかもしれません。

「私が怒っているのはね、千載一遇の機会を奪われたからよ。
 ウドンゲが心の奥底に罪の意識を抱えていた事くらい、私が一番良く知っているわ。
 だからこそ、密かに『師匠! 私……。いいのよウドンゲ、何も考えずに身を任せなさい』
 計画を立案していたところだというのに……。
 それを何? 山田くんだか子沢山だか知らないけど、横から掻っ攫ってくれちゃって」

……ある意味逸材ですね。
洞察するまでもなく、あらゆる本音を堂々とさらけ出してくれてます。
もう少し思慮深い人物だと記憶していたのですが、あれは監査員のミスに違いありません。
それにしても、最後の一文は許せません。
名前を呼び間違えられる事は、私にとって、もっとも許しがたい行為なのです。

「私は山田ではありません。四季映姫ヤマザナ……」
「う る さ い」
「……はい」

私のささやかな抵抗は、ドスの効いた一言であっさりと消し飛ばされました。
もともと少なめだった威厳は、とうに借金生活突入です。
せめてドボンをルールに加えてはもらえないでしょうか。


「と、いう訳で、余計な事はしないで頂戴。
 ウドンゲに関する全ての事柄は私が判断します」

流石にこれには、私も憤りを覚えました。
どうせ何を言ったところで制してくるのでしょうが、それくらいは覚悟の上です。

「そ、それは彼女の意思をまったく省みない行為なのではありませんか?」

が、甘かったのです。
この八意永琳という輩は、到底私の理解が及ぶような存在ではありませんでした。

「それがどうしたの。
 弟子の意思は、師匠である私の意志。
 ウドンゲのものは私のもの。私のものは私のもの。当たり前でしょう」

等とぱっつんぱっつんの胸を張って言ってのけてくれたのです。
脳内六法全書を検索しても、返す言葉がまるで見当たりません。
完全なるジャイアニズムです。
天然素材100%の悪党に相違ありません。
ここまで歪みきっていると、むしろ清清しさすら覚えます。
どんな悪人であろうとも、清算できぬ罪は無いというのが私の持論なのですが、
この輩にだけは適用できそうにありません。
しかも表情から察するに、奴は温和に言ってのけたつもりなのでしょうが、どう見ても羅刹です。

「本当にありがとうございました」
「は?」

いけない、動揺の余り口に出してしまったようです。
……しかし、拙い傾向ですね。
こうも完璧に開き直られると、私に反論の余地は残されていないと言って良いでしょう。
しかも、あろう事か、鈴仙はそんな八意を尊敬の眼差しで見つめていたりします。
その好意……否、行為が、より己の罪状を増やしていると気付かないのでしょうか?
無理でしょうね。恋は盲目と言いますし。
コレの弟子になった瞬間から、彼女の運命は定まっていたのかもしれません。

……さて。
それでも奴を放置する訳にはいきません。
私の存在意義を根本から覆しかねない、人工的な不老不死という存在の八意。
それは即ち、今ここで弾幕裁判を執り行う以外に、罪を清算する術は残されていないという事実を表しています。
ここまで罪状が積み重なってるとなると、どれだけの回数法廷に立たないといけないのか想像すらつきませんが。

……おほん。

実力的には恐らく、私と五分五分。
鈴仙との連戦という条件を踏まえれば、やや不利といった感は否めません。
ですが、それでも私は負けられないのです。

「……少し順番が変わりますが、致し方ありません。
 八意永琳。貴方をこの手で裁かせて頂きます」
「そう。出来るものならやってご覧なさい」

ヤマザナドゥの名に懸けて……!












数分後。

私は風に揺れる紫の桜を眺めていました。
背中では無数の彼岸花が押しつぶされていることでしょう。
要するに、私はブッ倒れているのです。
五分五分なんて寝惚けた予測を立てたのはどこのどいつでしょうか。
……私ですね。ええ。

戦闘開始直後。
八意は、持久戦になると読んでいた私をあざ笑うかのように、初っ端からLV30クラスの弾幕をぶちかましてくれました。
もちろん、それだけで破れるような私ではありませんが、反撃はすべて無効化されましたし、
挙句の果てに、弾幕間の隙間が1ドットもないカードを使われてはどうにもなりません。
というか、そんな反則相手に誰が勝てるというのでしょうか。
あの隙間妖怪なら何とかなるかもしれませんが、生憎私は空間転移能力など持ち合わせてはいないのです。

「な、なんで、そんなに、強いの……?」
「ここ最近の行動から私の実力を当て込んでいたのなら、気の毒としか言いようが無いわね。
 ま、全力を出すのはここに来てから初めての事だし、仕方ないけれどね」
「うう……」

卑怯です。
ずるっこです。
素晴らしくドリアンです。
さしずめ私は加藤でしょうか。
サンドバックに詰められるのだけは勘弁して欲しいものです。

「さて、それじゃあ止めと行きましょうか」
「え」

どこまでも黒い笑顔を貼り付けた八意が、ゆっくりと私に歩み寄ってきます。
彼女は慈悲という言葉を知らないのでしょうか。
怖い。
とことん怖いです。

「あ、あの、私はもう動けないんですが。煙も出ませんよ?」
「知ってるわ」
「い、いけません。暴力はいけません。非暴力主義を幻想郷に広めましょう!」
「最初に暴力で制しようとした奴が何を言ってるの」
「人は変われるのですよ! 私は人ではありませんがそれでも変えてみせましょう!
 ラブアンドピース! 愛は幻想郷を救うのです!」

もうプライドもへったくれもありません。
私とて命は惜しいのです。

「詭弁を弄したいのなら政治家にでもなりなさい。
 今の貴方に出来る善行は、私の下段突きを顔面で受け止めることよ」

OH。
ついに決め台詞まで奪われました。
しかも、堂々たる死刑宣告付きです。

ここに来てようやく私は悟りました。
世の中には、決して手を出してはいけない相手が存在するのだと。
そして、それは閻魔であろうとも例外では無いと。
もう手遅れっぽいですけど……。

……いえ、諦めてはいけません。
ここで私が逝ったら、誰が幻想郷の面々を捌くと言うの!?
……ああ、新任が来るんでしょうね。
そして、その新任が最初に担当する死者は、他ならぬ私。
小町もさぞかし驚くことでしょうね、あはははははははははは。



「ギャラクティカ……」



と、気が付けば、八意は左拳をスロー再生の如くゆっくりと振りかぶっていました。
嗚呼、サウスポーなんですね。
そんな事を考える余裕があると言うのに、私の足はピクリとも動いてはくれません。
日頃の運動不測が祟ったのでしょうか。
そうだ、お腹の贅肉を削ぎ落とす為にも、これからは早朝マラソンを行いましょう。
胸の肉は落ちないで結構です。
元々落ちる程も無いですって? ……余計なお世話です。
って、私は誰に話しかけているのでしょう。
これが俗に言う走馬灯というものなのでしょうか。
違いますか。
違いますね。
お後がよろしいようで。





「ファントム!!」
「そっちかよ!!」












気が付くと私は、先程とは逆にうつ伏せになって倒れていました。
下段突きを食らったというのに、どうしてこんな体勢なのでしょう。
不思議です。ミステリーです。グレイスワンダーです。
もっとも、奴ならば何をやっても不思議ではないのですけどね。
とりあえずは生を繋ぎとめたという事実に感謝しましょう。

「悪は滅びたわ。……さ、帰りましょう、ウドンゲ」
「あ、は、はいっ」

私は悪ですか。
アクマイト光線一発でお陀仏ですか。
自分を棚に上げて良く言えたものです。
鈴仙は邪眼よりも審査眼を鍛えるべきじゃないかしら。
それが貴方にできる善行よ。

「その……ご迷惑をお掛けしました」
「やめなさい。師匠が弟子を救うのは当たり前のことよ」
「でも、私はいつも助けて貰ってばかりで、何も返せていません……」
「今はその心意気だけで十分よ。私達の関係は今日明日に切れてしまうような脆いものでは無いでしょう?」
「師匠……」

背中がむず痒くなるような会話を交わしつつ、二人が遠ざかって行きます。
どうやら先程の会話の内容は、すべて耳から耳へと通り過ぎて行ったようですね。
それどころか、私の存在自体そのものを忘れ去っていると言っても過言ではありません。

……このままで良いのでしょうか?
否、良くない。反語。
もう一度裁判に持ち込むような体力はありませんが、それでも格好良い捨てられ台詞くらいは残しておくべきでしょう。
捨てられてる時点で格好悪いという意見は棄却します。


……さて、どんな台詞にしましょう。
余り考えている余裕はありません、彼女らに聞こえないと意味が無いのですから。

『私が幻想郷最高裁判長、四季映姫・ヤマザナドゥである!!』

……最後の最後で自己紹介というのも如何なものでしょう。
そんなのはどこぞの門番だけで十分です。棄却。

『今日のところは、このくらいにしておいてやるぜ!!』

負け犬全開ですね。
しかも、奴なら戻ってきて更なる止めを刺しかねません。棄却。

『凄いよこの下段突き! 流石は永遠亭の薬師さん!』

褒めてどうしますか。
私はそういうキャラでは無いのだと何度言わせれば気が済むのですか。棄却。

『そうか……やはりこれは奴の……ぐふっ!』

どこのクトゥルフ神話ですか。
というか私は死にません。棄却。



……駄目です。
さっぱり良い台詞が浮かびません。
既に連中は、私の視界から消え去らんとしています。
と思いきや、何やら同性間不純行為を試みている始末です。
そういうことは、帰ってからにしなさい。

ああ、もう面倒です。
こうなれば思いついた言葉を、適当に吐き出しましょう。
もう眠いのですよ。
ああ、パトラッシュ……いつのまにナイフなんて装着するようになったんだい?

私は、枯渇し掛けている体力の全てを、声帯へと送り込み、言い放ちました。



「……シーユーネクストライフ」










奴にはそんな機会すら無いのだと気付いたのは、小町の膝の上で目覚めてからの事でした。

……ぐすん。

どうも、YDSです。
ちょいと花映塚話が書きたいなぁ、と軽い気持ちでキーを叩いてみたところ、
このようなブツが出来上がってしまいました。
何だか色々とやっちまった気がしてなりません。

だが謝らぬ!
YDS
[email protected]
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コメント



0.4540簡易評価
13.90蓬莱人削除
山田かわいいよ山田。
でもエリンギよりザナたんのほうがつおいのですよ。きっと
19.100まっぴー削除
グッジョブえーりん。
この一言しかない。
23.70名前が無い程度の能力削除
何故だか『OH』にワロス。
30.80名前が無い程度の能力削除
山田ヨワスw
31.60床間たろひ削除
あーもーラスボスなのにっ強いはずなのにっ
メタメタにやられるえーきたんが可愛いやら哀しいやら……

でも確かに、この永琳には誰も勝てないと思います。
あんだけ天上天下唯我独尊でジャイアニズムで剣崎なお姉ーさまにゃ
ういにんぐ・ざ・れいんぼっ! くらい習得しないと無理無理無理。
37.20名前が無い程度の能力削除
営林より弱い映姫様なんて嫌!!w
しかし最後の最後で小町の膝枕にだけは猛烈にモエてしまった…。
不覚だ……。
39.80名前が無い程度の能力削除
えーりん最強伝説。
42.70銀の夢削除
↓同意…
えーりん最強伝説!

そしてえーりん×うどんげが見たいなぁ……
50.90無為削除
顔面が「メコッ」ってなってるえーきを即座に想像して呼吸困難になりました。

非暴力主義なんて流行りませんよ。最近じゃガンディーも返り血で真っ赤なバットを振り回すそうですから。
51.80無名剣削除
幻想郷 本部激震!!!!(何処?
ギャラクティカ溜めるえーりん凄いです。其処で投げかダッシュ避けですよザナさん。
ていうか、最近ザナさんがほんとにアツイですね!(´ヮ`)b∑
53.60aki削除
映姫はいじられ役が定着してしまったなあ…。
カワイソウニ。
63.70名前が無い程度の能力削除
永琳は姫より強いが
これほど恐ろしいとは
64.70名前が無い程度の能力削除
うどんげ盲目過ぎだー
目の前で怪しげな計画名喋ってるのに!?
69.80rock削除
閻魔様にはAB同時押しコマンドがなかったのでしょうかw
78.80ke削除
個人的に永琳が最強だと思っているので、違和感は感じませんでした。

本人はたいした術じゃないと言っている地上密室だって、博麗大結界より遥かに凄そうですし。(地球全部に結界張ってるってことみたいだからねえ・・・)
79.80名無し毛玉削除
確かに死にませんから相性的には最悪なんでしょうねぇ…師匠相手では。
あと、東方の主従関係にハズレ無しっ!、です。
102.100名前が無い程度の能力削除
えーきがかわいすぎたw
110.90名前が無い程度の能力削除
誤字かどうかは定かではありませんが  運動不測→運動不足 では?