Coolier - 新生・東方創想話

式式熱戦

2004/02/17 12:55:03
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[まえがき]

少々デムパかもしれません。

























此処はマヨヒガ。

妖怪と自然のはびこる幻想郷でも、特に人間を寄せ付けない丑寅の地(鬼門)。
「迷い家」と呼ばれる今にも朽ち果てそうな家屋や、僅かな雑魚妖怪たちや、あるいはとある式神の家族やらがヒソーリとマターリと暮らしていt

ズガァァァァァァァァァァァァァァンンンン!!!!!!!!!!!!!!!111

立ち込める火柱と土煙に弾幕の嵐。そして怒号。

「ふははははははh!!なかなかやるではないか橙!! 然しッ!その程度でマスターである私を倒そうなどッ!七兆年くらい早ァァァァィッ!!!」

ズガガガガガガガバシューーーーンンン…ビャーーーーッッ!!(エフェクト音

「クッ…流石藍さまッ…凄い弾幕ッ…!だが…私は負けるわけにはいかないのよッッ!!!」

対峙する二対の獣。九尾の妖狐と二股の黒猫。
……早い話が式と式の式。

マヨヒガの空と地上で繰り広げられる熾烈な弾幕戦。既に灰となっている木々や家屋は数知れず、地面には無数のクレーターが穿たれていた。
当然、「ごっこ」などと生易しいものではない。己の全てを賭して敵を滅することだけが、その空間を支配していた。

「さぁッ!早く降参して、大人しく私のいうことを聞いていろッ!!!」
「フン…気に入らないねッ!こういう時だけ主ヅラかいッ!!」
「ならばどうするというのだ!?私を倒すというのかッ!!?」
「私の崇高なる理想のためッ!それを否定するというのなら…たとえ藍さまといえどもッ…!!!」
「ふははははははッ!!面白いッ!! 橙よッ!お前に私がッ!『マスター』に勝てると思っているのかッ!!!」
「『想いが、力になる。想いを、力にする。』ッ!!そんなのやってみなきゃわかんないでしょッッ!!!」
「橙ッッ!!やはりお前は少々我が儘が過ぎるようだなッ!!!」
「ヒトのこと言えたクチかァァァァッッ!!!!」
「WRYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYY!!!!!!!!!!!!11111111111」
「ゴニャァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!1111111」

ドゴォォォォォォォオォォOOOOOおおおおォンンンンンn!!!!!!!!!!!!!!!111
ドビャビャビャビャズチュゥゥゥゥンン……ぐぉおおぃぃぃぃいいんん…バシュッ!バシュッ!(SE

「ハーッハッハッハッ!!甘い甘い甘い甘いィィィィッッ!!!どうした橙よッ!!!それで本気かッ!スペルカードでも使ったらどうだッ!!!…と言っても生半可なスペルは効かんがなァァァ!!!」
「クッ…言われなくたってッ!!」

大量にばら撒かれるクナイ弾(一部自機狙い)をかいくぐりながら、橙は懐よりスペルカードを取り出す。

「翔符『飛翔韋駄天』ッ!!!」

妖力を纏い加速する橙の体。迫り来る弾幕を一気に掻い潜り、お得意の楔弾を撒き散らす。

「フッ!!『ネコミミジェット』とはお前の十八番だったなッ!然しッ!!そんなHard二面程度の弾幕でッ!!!EXボス&Ph中ボスたる私を倒せると思っているのかッッ!!!!!!???式輝『狐狸妖怪レーザー』ッ!!!」

藍もまたスペルカードを取り出し、放つ。
ばら撒かれる丸弾を撹乱材料に、幾つもの蒼色と紅色のレーザーが橙を襲う。

「チィッ…!!」

即座に進行ベクトルを切り返し、対象と直角になるようブレイクする。
丸弾はともかく光速で迫るレーザーは厄介極まりない。しかも本気モードで打っているため一本一本が正確な自機狙いだ。スペルによる加速力を全て回避行動にまわしてもギリギリで当たらないと言ったところだ。当然、直撃すれば致命傷は免れない。

「ははははッ!!橙よ!レーザーにカスってもそうGrazeは溜まらんぞ!!?ハハハハッ!!!!ほれほれ~もうすぐ追いつくぞッ!!!」

少しずつ橙とレーザーの間隔が狭くなっていく。このままでは命中するのも時間の問題だ。

「さぁどうするッ!!これで終わりかッ!!?言っておくがコンテニューは無いぞッッ!!!!」

だがその時、橙の口元にニヤリと笑みが浮かぶのを藍は見逃さなかった。

「ッ!??何が可笑しいッ!!この絶体絶命の状況でまだそんな余裕があるのかッ!!!」
「フッ…!私が何の策も用意せずに藍さまに挑んだと思ってッ!!!??」
「…何ッ!?……ハッ!!!橙ッ!!!まさかそれはッッ!!!!!」

藍は視認した。スペル発動中にもかかわらず、橙がさらなるスペルカードを懐から取り出すのを。
そしてそこには「童符」と「鬼神」の文字。

「言ったでしょ!?『想いが、力になる。想いを、力にする。』!!!テンションagaりマクりの今の私なら究極のスペルがッ!!『合成スペル ~ FusionSpell』が使える希ガスッ!!!!」
「クッ…!橙…そこまでして…!!!」
「ネコミミジェットを笑う者はネコミミジェットに死す…!!さぁ喰らいなさいッ!!!
右の手に『護法天童乱舞』、左の手に『飛翔毘沙門天』。与えし魔力は五芒・六芒・陰陽呪。来たれし神々・命ぜし鬼神。集え汝等、我が名の元にッ! 今こそ目覚めん、我が意の元にッ!!」

「橙奥義『護法天童毘沙門天』ッッ!!!!」

バシューーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーンンンンnn!!!!!!!!!1

「なッ…!!これはッッ!!!速いッ!!!nなんてスピードなんだッッ!!!(オリスペは禁止なんじゃないのか~!)」
「キャハハハハ!!!どう!?驚いたぁ!!??同系列のスペル二つを組み合わせることによって発動する禁忌の秘術ッ!!!(そうしないとカッコつかないでしょぉーーー!!)」
「同系列…!確かに二つとも同じ『ネコミミジェット』系のスペルッ!!!!(それにしてはそのネーミングは何だぁ!?『飛翔天童乱舞』とかの方が語呂がよかったんじゃないのかー!?)」
「さぁ、藍さまぁ~ッ!!!今ズタズタにしてやるからねッッ!!!!!(それだとパッと見『護法天童乱舞』と区別つかないでしょーーッ!!)」

「だがッ!!所詮主の力には敵うまいてッ!!!!」
「そう言ってられるのもイマノウチッ!!!!!!」

ずびびびびびびびびびいびびびびびびびびびび(発射音)/ピシューーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーンンン(飛翔音ン)

再び藍は幾筋ものレーザーを放つ。空を駆ける橙に狙いを定めて。10…20…30……50射は放っただろう。
しかし、さらに二つの鬼神の力(もとい加速力)を得た橙には当たるどころかカスりさえしない。メガ粒○砲並みの速度で発射されるレーザーをいとも簡単に避けまくっている。

「クッ…!!早いッ…!!通常の三倍のスピードですッッ!!!!!」
「パクリは駄目よぉぉ!!!!藍さまぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!1111」

藍がいくら撃っても当たることは無い。究極のスペルに活路を見出したのか、橙は避けるだけでなくむしろ弾をばら撒きながら藍の方に接近してくる。

「ふはははははははははHA!!!!いくら強力な攻撃でもッ!!!!当たらなければどうというコトは無いッ!!!!!」
「橙よッッ!!それもパクリだと思うのだがいかがなものkうぁッ!!こっちにくるッッ!!!????」

それは普段藍と一緒にスペルを行使するときにも多用する『ネコミミジェット』の究極の萌殺技。その名も『轢き逃げ』。
しかも今回は速度三倍につき、その破壊力(運動エネルギー)は速度の二乗増し(=九倍)となる。
レーザーどころではない。直撃すれば骨も残らないだろう。

「橙タソに轢き殺されるのなら本望…じゃなくてッ!!!!
なろぉォォ!!調子に乗りやがってェェッ!!!!!これならどおだッ!!式弾『ユーニラタルコンタクト』ッッ!!!!!」

藍はこれでもかとスペルを放つ。
高速でばら撒かれる針弾に、避けたと思って安心した頃にウッカリと迫る自機狙い蝶弾。いくらスピードがあってもこのスペルを潜り抜けるのはそう容易いことではない。むしろスピードがありすぎるとかえって被弾しやs

「( Д)   ゚ ゚ 」
「ふははははははははh!!!!見えるッ!!私にも弾が見えるぞッ!!!!」

電動歯ブラシの如き体さばきで全弾避けまくる。

「おまいは夢時空のCPUかッッ!!!!!」
「ヒューハハハハ!!!!遅い遅い遅い遅い遅い遅い遅い遅い遅ぉ~いッ!!!!!!こんな弾幕で私が倒せると思っているのカイ~!!???カイ!?ロボカイ!!?駄目な奴は駄目ッ!!!キャハ!!」
「クッ…!!だからパクリは止めろとあれほど言っt―――!!!!」

―――橙が、もう目の前に!!

「無駄口はそこまでッ!!!氏になさいッッ!!!!!」
「(避けきれないッ…ならばッッ!!!)」

ズドォォォォォォンンンン!!!!!!!!!!!111
音速の数倍を誇る速度から成る膨大な運動エネルギーをすべて対象に叩き付ける。爆速をすべて攻撃力に変換するその攻撃法は常人なら文字通り木っ端ミジンコどころかゾウリムシになるだろう。

「やったかッ!!??………いや!!手ごたえが無いッ!!!!」

しかし、外したときのスキは大きい―――!

「ヴァカめッ!!後ろだッ!!!!」

橙のすぐ背後に藍の姿。そして手には『幻神』のスペルカード。

「これで終わりだッ!!!飯綱権現こうr―――」
「裏拳ッッ!!!!」
「Σ(゚Д゚;|||」

ガキィィィィッッッンンンン!!!!!!!!!!!!!!11

間一髪でガードする藍。甲高い音が響き、周囲に衝撃波の残照が展開する。
木々の一、二本は倒れたかも知れない。

「「チィッ…!!!!」」

舌打ちと共に両者が距離をとり、中空で静止する。

「……なるほどッ!!たしかに『テンコー』は藍さまの十八番だったわねッ!!!」
「テンコー言うなッ!!!!イリュージョンと言えッッ!!!!!!」
「でもどうするのさッ!!もう藍さまのスペルは私には通じないよッッ!!!??」
「フッ…!!スペルが通じなければッ!!式神らしく(?)『拳』で語るのみッッ!!!!! 出でよッ!!『前鬼後鬼』ッ!!!!」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ5ゴゴゴGOGOGOGOGOGOJOJOGOGOォォォ……!!!!!!!!
瞬間、藍の周りで爆砕する妖気。そして双肩に降り立つ二体一対の式神。

「前鬼後鬼…ッ!近接格闘型のスタンdじゃなくて式神かッ!!たしかにッ!その式神のパワーの前にはあらゆる弾幕も小石の投石に等しいッッ!!!然ぁし!藍さまだけがそのタイプの式神を従えているわけじゃなくてよッッ!!!??『本気』の勝負は…式神らしく(?)『拳』で語るものッ!!!顕現せよッ!!『青鬼赤鬼』ッ!!!」

ZUNゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ55555ォォォォォォ………!!!!!!!!1
―――爆砕。同じくして双肩に降り立つ二体一対の式神。

「青鬼赤鬼とは流石だなッ!!橙ッ!!然し所詮それは私のコピーの式神ッ!!!コピーがオリジナルに勝てると思っているのかッッ!!!!!!」
「フッ!!藍さまッ!貴女は気付いていないッ!!!!『青』と『赤』はッ!まさしく『天帝様』のカラーであるということをッッ!!!!!」
「『テン=テイ』かッ!!!面白いッッ!!!!!ならばその力ッ!!!とくと私に示してみよッ!!!!!!!!」
「言われなくてもッ!!!藍さまにはッ!!!下克上というものをタップリ教えてあげるわッッ!!!!!!!!11」
「マスターに逆らう事がッ!!!どれほど愚かな事かッ!!その身を以て教育してやろうッッ!!!!!!!」
「逝くぞッッ!!!!!テンコーォォォッッ!!!!!!!!!!!!!」
「氏ぬがよいッ!!!!!ネコミミィッッ!!!!!!!!!!!!!!1」

「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ!!!!!!!!!!!!!!!」
「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄!!!!!!!!!!!!!!!」





























「よう霊夢」

「こんな所でなにやってんだ?」
「………アレよ…」

「……?」

…ズガァァァァァンン………

はるか遠方に、夥しいほどの爆炎と弾幕が舞い上がっている。

「一体なにがあったんだ?」
「…なんでも、晩ご飯をきつねうどんか秋刀魚の塩焼きにするかでケンカしてるみたい」
「……………(^^;」

…ドゴォォォォォンン………

「…両方作っちゃえばいいのにな」
「私もそう思うわ」

…チュドォォォォォンンン………

「止めてやらないのか?」
「…まだ死にたくないわ」

…ドズゥゥゥゥゥンンン………

「帰りましょうか」
「そうだな」

「あ、夕飯ウチで食べてく?」
「いいねぇ。馳走になるぜ」
「何か食べたいものある?」
「…うーん……じゃぁ、きつねうどんと秋刀魚の塩焼きw」
「ふふ…わかったわ」














その後、狐と猫の死闘は夜明けまで続いたとか続かないとか。






[QED]


夜食にきつねうどんを食べてて思いついたネタ。

もう色々とゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイ・・・_| ̄|○i|||i

2/17初稿 Ver1.0
2/18細かい台詞周りなどを修正 Ver1.1
Kom
[email protected]
http://www.geocities.jp/rhaltandpratina/
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コメント



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9.50絵利華削除
これはこれで・・・(^^;
12.600005削除
想いが、力になる。想いを、力にする。<br>
自分が創った(?)フレーズ、使ってモラッタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!<br>
それにしてもきつねうどんの油揚げの代わりに秋刀魚の塩焼きを乗せたようなカオスですね(褒め言葉)
14.40名前が無い程度の能力削除
面白いけどちっと誤植多いね。オモロイだけに目立っちゃうから残念。
16.無評価Kom削除
誤植多いですか…すいません精進いたします…。然し自分が見直す限り誤字等は見当たらないのでして…^^;
今後の作品の事も考え、宜しければその点の指摘なども突いていただけると嬉しい限りであります。
33.80T.A削除
最高に「ハイ!」ってやつだァァァァァァ
44.100名前が無い程度の能力削除
誤植さえも最高にハイってやつだァァァ
51.60自転車で流鏑馬削除
紫はその頃どうして空腹をしのいでたんでしょかね?
57.100GJ削除
よくやったw